かかとのひび割れ
最終更新: 2026年7月 | 編集: JHO編集部(AI技術活用・公的資料に基づく)
✦ 結論から言うと
かかとのひび割れの多くは、乾燥と角質の厚み(角質肥厚)、そして体重による摩擦が重なって起こる皮膚のトラブルで、保湿剤の毎日のケアと角質の適切な除去で改善することが多いとされています[2]。ただし、片足だけがひどい・冬でもないのに痒みがない・出血や膿を伴う場合は、水虫(足白癬)の一種である「角質増殖型」の可能性があり、通常のかかとケアだけでは治りません[1]。糖尿病の治療中の方は、乾燥やひび割れが足潰瘍のきっかけになりうるため、自己判断でのケアだけに頼らず注意が必要です[2]。
| 主な原因 | 乾燥(皮脂欠乏)・角質肥厚・靴による摩擦・加齢による皮膚のバリア機能低下[2] |
|---|---|
| 間違えやすい病気 | 角質増殖型の足白癬(水虫)[1]、糖尿病性皮膚症状 |
| 受診の目安 | 出血・強い痛み・治療を続けても2〜3週間改善しない・糖尿病がある場合はすぐに皮膚科を受診 |
かかとのひび割れとは? 乾燥・角質肥厚・摩擦が重なって起こる仕組み
かかとのひび割れ(医学的には「亀裂」や「皮膚亀裂」と呼ばれることがあります)は、足の裏、特にかかとの周囲の皮膚に段差のある割れ目ができる状態です。かかとの皮膚は体重を支えるために他の部位よりも角質層が厚くできていますが、この角質が過剰に厚くなり、乾燥で弾力を失うと、体重がかかったときの伸び縮みに耐えられなくなり、亀裂が入ります。
仕組みを整理すると、主に3つの要因が重なって起こります。
①乾燥(皮脂欠乏):加齢や空気の乾燥、洗浄のしすぎなどで皮膚表面の脂分・水分保持力が低下すると、角質層の柔軟性が失われ、割れやすくなります。
②角質肥厚:裸足で歩く習慣、体重の増加、サンダルなど踵が露出する靴の使用などで、かかとに繰り返し摩擦や圧力がかかると、皮膚が防御反応として角質を厚くします。この厚くなった角質は乾燥するとひび割れの土台になります。
③摩擦・加齢:踵の脂肪層(クッションの役割をする皮下脂肪)は加齢とともに薄くなり、横方向への広がりが大きくなることが知られています。この横への広がりが、乾燥で硬くなった角質層に亀裂を生じさせる力になると考えられています。
これら3つの要因のうち、どれか一つだけでひび割れが起こることは少なく、多くの場合は「乾燥した状態のかかとに、繰り返しの摩擦・圧力が加わる」ことで悪化していきます。
もう少し詳しく見ると、皮膚の一番外側にある角質層は、細胞と細胞のすき間を「細胞間脂質」と呼ばれる脂の層が埋めることで、水分を保持し外部の刺激から皮膚を守るバリアとして働いています。皮脂の分泌量は年齢とともに減少する傾向があり、特にかかとはもともと皮脂腺が少ない部位であるため、他の部位よりも乾燥しやすい構造になっています。ここに靴下を履かない生活、頻繁な足湯や熱いお湯での洗浄、乾燥した室内環境(暖房・エアコン)などが重なると、角質層の水分保持力がさらに落ち、割れやすい状態になります。
体重による圧力も見逃せない要素です。かかとには歩行時・立位時に体重の大部分がかかり、地面からの反発で皮膚が横方向に押し広げられます。健康な状態であれば皮下脂肪のクッションがこの力を吸収しますが、乾燥で硬くなった角質層は伸び縮みへの追従性を失っているため、繰り返しの圧力によって「亀裂」という形で力を逃がすことになります。体重の増加、長時間の立ち仕事、裸足やかかとが出るサンダルでの生活は、いずれもこの摩擦・圧力を増やす要因になります。
下の図は、健康なかかとの断面と、乾燥・角質肥厚が進んだかかとの断面を並べたイメージです。健康な状態では角質層が適度な厚みと弾力を保ち、皮下脂肪のクッションが圧力を吸収しています。乾燥が進んだ状態では角質層が厚く硬くなり、皮下脂肪のクッションも薄くなっているため、体重がかかるたびに角質層の表面に亀裂が入りやすくなります。
どんな人がなりやすいか
かかとのひび割れは特定の年齢・性別に限らず起こりますが、次のような条件が重なると起こりやすくなる傾向があります。
| 要因 | なぜ影響するか |
|---|---|
| 加齢 | 皮脂分泌の低下と皮下脂肪のクッション減少により、皮膚が乾燥・硬化しやすくなる |
| 立ち仕事・長時間歩行 | かかとへの摩擦・圧力が増え、角質肥厚が進みやすい |
| 裸足やサンダルでの生活が多い | かかとが空気に触れる時間が長く、乾燥しやすい |
| 体重の増加 | 接地時にかかとへかかる圧力が増加する |
| 糖尿病 | 血流・神経障害により皮膚の修復力が落ち、乾燥やひび割れが治りにくく感染しやすい[2] |
| 甲状腺機能低下・重度の乾燥肌体質 | 皮膚全体の代謝・保湿機能が低下しやすい |
妊娠中の方や高齢の方も、ホルモンバランスの変化や活動量の低下などにより乾燥しやすい状態になることがあります。ただし、妊娠中特有のかかとひび割れに関する専門的な注意点については、今回参照した資料には記載が見当たりませんでした。気になる症状がある場合は、産婦人科・皮膚科どちらでも相談してみてください。
症状の進み方と目安となるサイン
| 段階 | 皮膚の状態 | 症状 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 軽度 | かかとの角質が厚く、表面がカサカサ・白っぽい | 痛みはほぼない | 保湿ケアで改善しやすい段階 |
| 中等度 | 角質の表面に浅い線状の割れが見える | 靴下に引っかかる、軽い痛み | 保湿+角質ケアの両方が必要になることが多い |
| 重度 | 角質層を越えて真皮に達する深い亀裂 | 体重をかけると痛む、出血することがある | 感染のリスクがあり、市販薬だけでの対処が難しくなる段階 |
出典:段階分けは編集部が臨床上の一般的な進行の目安として整理したものです。医学的に統一された公式の重症度分類ではないため、あくまで目安としてご覧ください。
水虫(角質増殖型足白癬)との見分け方
かかとのひび割れの中には、単純な乾燥ではなく、別の病気が原因になっているケースが混ざっています。特に見分けにくいのが「角質増殖型」と呼ばれるタイプの足白癬(水虫)です。日本皮膚科学会は、足白癬の病型について次のように説明しています。
「角質増殖型は両足に生じます。季節的変動がなく、年中を通して痒みはなく、むしろ冬期にはひび割れのため痛いことがあります。角質増殖型の足白癬は通常爪白癬を合併しています。」[1]
つまり、「痒みがない」「冬に痛む」「爪も白っぽく濁っている」という組み合わせは、単なる乾燥ではなく水虫のサインである可能性が高いということです。この場合、保湿剤だけを塗り続けても改善せず、皮膚科での顕微鏡検査(真菌検査)による診断と、抗真菌薬による治療が必要になります。
見た目だけで「乾燥」か「水虫」かを完全に区別するのは、実は専門家でも難しい場合があります。角質増殖型の足白癬は、進行すると通常の乾燥性のひび割れと非常によく似た、白っぽく厚い角質と亀裂を作るためです。自己判断で「水虫ではなさそうだから」と市販の保湿剤だけを使い続けているうちに、実は水虫が進行していた、というケースも起こりえます。特に、長期間セルフケアを続けても改善しない場合や、家族に水虫の人がいる場合は、一度皮膚科で顕微鏡検査を受けて原因をはっきりさせることが、遠回りに見えて一番の近道になります。
| 項目 | 単純な乾燥性ひび割れ | 角質増殖型足白癬(水虫) | 糖尿病性の皮膚トラブル |
|---|---|---|---|
| 痒み | ないか軽度 | 年間を通して痒みがないことが多い[1] | 神経障害があると痛み・痒みを感じにくいことがある[2] |
| 季節性 | 冬に悪化しやすい | 季節的変動がなく一年中同じ状態[1] | 季節よりも血糖コントロールの状態に左右される |
| 片足/両足 | 両足のことが多いが左右差もある | 両足に生じる[1] | 両足のことが多いが感覚低下は左右差が出ることがある |
| 爪の変化 | 通常なし | 爪白癬(爪の白濁・肥厚)を伴うことが多い[1] | 合併する水虫がある場合は同様の変化が出ることがある |
| 治りにくさ・注意点 | 保湿・角質ケアで改善しやすい | 市販の保湿剤だけでは改善しない。抗真菌薬による治療が必要 | ひび割れが潰瘍化するリスクがあり、自己判断のケアは避けるべき[2] |
見分けるカギ:「痒みがなく、一年中同じように硬くて、冬になると割れて痛む」場合は角質増殖型の水虫を疑い、自己判断での市販保湿剤だけに頼らず皮膚科を受診することが勧められます[1]。
なお、手のひら・足の裏だけに強い角化と炎症が出る「掌蹠膿疱症」など、かかと以外にも同様の症状が広がる病気もあります。かかと以外の部位(手のひらなど)にも角化や膿疱が見られる場合は、皮膚科での鑑別が必要です。
ケアの方法:保湿・角質ケア・やすりの使い方
単純な乾燥によるひび割れであれば、基本的なセルフケアで改善が期待できます。米国足病外科学会(ACFAS)の患者向け情報では、次のようなケアが紹介されています。
「厚くなった角質によるかかとの割れに対しては、自宅でのケアが第一選択となります。1日2回、かかとまでしっかり保湿剤を塗ること。尿素(10〜25%)やサリチル酸、αヒドロキシ酸を含む保湿剤が有効とされています。角質が薄くなってきたら、セラミド・ワセリン・天然オイルを含むクリームに切り替えて柔らかさを保ちます。1日10分、ぬるま湯(熱すぎない湯)に足をつけること。軽い力で角質ブラシや軽石を使い、余分な古い角質を取り除くこと。」[2]
この内容を踏まえると、日常でできるケアは次の3つに整理できます。
①保湿:入浴後、皮膚がまだ湿っているうちに保湿剤を塗るのが効果的です。尿素配合のクリームは角質を柔らかくする作用があり、厚い角質には向いていますが、ひび割れが深くしみる場合は刺激になることもあるため、まずはワセリンなど刺激の少ないものから試すという考え方もあります。
②角質ケア:軽石ややすりで余分な角質を落とす場合は、「痛みを感じない範囲で、優しく」が基本です。削りすぎると皮膚のバリアそのものを傷つけ、逆に悪化させることがあります。
③摩擦を減らす:かかとが露出するサンダルを長時間履き続けない、靴下でかかとを保護する、体重が急激に増えていないか見直す、なども予防につながります。
これらのセルフケアを2〜3週間続けても改善しない場合、または痛みが強くなる場合は、水虫や糖尿病などの他の原因が隠れている可能性があるため、自己判断を続けずに皮膚科を受診することが勧められます。
保湿剤の選び方の目安
| 成分 | 働き | 向いている段階 |
|---|---|---|
| 尿素(10〜25%) | 角質を柔らかくし、水分を引き寄せる[2] | 角質が厚く硬い段階。ただし亀裂部分にしみることがある |
| サリチル酸・αヒドロキシ酸(AHA) | 古い角質を穏やかに剥がれやすくする[2] | 角質の表面がゴワついている段階 |
| セラミド・ワセリン・天然オイル | 皮膚表面を覆い、水分の蒸発を防ぐ[2] | 角質が薄くなり、刺激の少ないケアに切り替えたい段階。亀裂が深く痛む場合にも使いやすい |
目安として、角質が厚くカチカチに硬い時期は尿素配合クリームで柔らかくし、ある程度改善して薄くなってきたらワセリンなど刺激の少ない保湿剤で「今の状態を保つ」方向に切り替える、という2段階の考え方が紹介されています[2]。亀裂が深く、しみて痛む場合は、尿素製剤が刺激になることがあるため、無理に使い続けず皮膚科に相談してください。
靴・靴下・生活習慣の見直し
ケアと同時に見直したいのが、日常的にかかとへかかる摩擦です。かかとが常に露出するサンダルやミュールを一日中履き続けると、皮膚が繰り返し空気にさらされて乾燥が進みやすくなります。踵をしっかり覆う靴や靴下を選ぶ、室内でも素足で歩き回る時間を減らし靴下やスリッパを使う、といった工夫は、保湿剤と並行して行うことで効果が長続きしやすくなります。また、長時間の立ち仕事や急激な体重増加は、かかとにかかる圧力を増やし角質肥厚を早めるため、可能な範囲での体重管理や、クッション性のあるインソールの活用も選択肢になります。
受診の目安:今すぐ皮膚科に行くべきか、自宅で様子を見てよいか
米国足病外科学会は、乾燥やひび割れが「糖尿病や自律神経障害(末梢神経の機能低下)といった、より重大な問題の目立たないサインであることもある」と説明しています[2]。かかとのひび割れそのものは緊急性の低い症状ですが、次のようなサインがある場合は自己判断を避けることが重要です。
🔴 すぐに皮膚科(または糖尿病治療中の場合はかかりつけ医)を受診:糖尿病がある方で、ひび割れが深い・出血している・周囲が赤く腫れている・膿が出ている場合。糖尿病では感覚が鈍くなっていることがあり、痛みが軽くても感染や潰瘍化が進んでいる可能性があります[2]。
🟡 数日〜1週間以内に皮膚科を受診:片足だけがひどい・痒みがないのに一年中カサカサして冬に割れて痛む(角質増殖型足白癬の可能性)[1]・保湿と角質ケアを2〜3週間続けても改善しない場合。
🟢 自宅ケアで様子を見てよい:両足に均等に見られる軽い乾燥・皮むけで、痒み以外の症状がなく、保湿でカサつきが落ち着いてきている場合。
特に糖尿病治療中の方は、足の小さな傷やひび割れから感染が広がり、重症化すると潰瘍や、まれに壊疽(組織が壊死すること)にまで進行するリスクがあることが知られています。糖尿病で足の感覚が低下している場合、痛みを感じにくいために発見が遅れやすいという特徴もあります。そのため「痛くないから大丈夫」と自己判断せず、定期的に自分の足を目で見て確認する習慣と、異常があれば早めに医療機関に相談することが勧められます。
自宅でできる足のセルフチェック
特に糖尿病がある方、高齢で足先の感覚が鈍くなっている方は、入浴後など決まったタイミングで足全体を観察する習慣をつけることが、重症化を防ぐ第一歩になります。次のような点を、鏡を使うなどしてかかとの裏側まで確認してみてください。
①色の変化:赤み、紫がかった変色、白く抜けたような部分がないか。②亀裂の深さ:表面だけの浅い割れか、押すと開いて中の組織が見えるような深い割れか。③分泌物:透明な浸出液ではなく、黄色っぽい膿や、悪臭がないか。④熱感・腫れ:片足だけ熱っぽい、腫れている場合は感染のサインである可能性があります。⑤感覚の左右差:綿棒やティッシュの端で軽く触れて、左右で感じ方に差がないか。
これらのいずれかに当てはまる場合、特に糖尿病がある方は自己判断でのケアを続けず、その日のうちか翌日には医療機関に相談することが勧められます。感覚が低下していると自分では「たいしたことがない」と感じても、実際には感染が進行していることがあるためです。
日本と海外(米国)での考え方の違い
かかとのひび割れそのものについては、日本の学会・海外の学会いずれにも「これに従えばよい」という単独の公式診療ガイドラインは、今回参照した資料の範囲では見当たりませんでした。そのため、それぞれの立場からの情報提供内容を比較する形で整理します。
| 項目 | 日本(日本皮膚科学会) | 米国(米国足病外科学会 ACFAS) |
|---|---|---|
| 力点の置き方 | 「足の水虫(白癬)」という感染症としての診断・鑑別に重点。角質増殖型のひび割れは白癬の一病型として説明[1] | 「かかとのひび割れ(Cracked Heels)」という症状そのものを主軸に、乾燥・摩擦・体重・糖尿病など複数原因を横断的に説明[2] |
| セルフケアの具体性 | QAでは主に受診の必要性・治療(抗真菌薬)の説明が中心[1] | 尿素濃度(10〜25%)やサリチル酸・αヒドロキシ酸など、使う成分の目安まで具体的に例示[2] |
| 糖尿病との関連の扱い | QA内では直接のひび割れとの関連説明は今回確認できず | 「乾燥やひび割れが糖尿病や神経障害の目立たないサインになりうる」と明記[2] |
この比較から見えてくるのは、日本側の情報が「水虫かどうかの鑑別」に重点を置いているのに対し、米国側の情報は「乾燥から糖尿病まで幅広い原因の可能性」と「具体的な自宅ケアの方法」に重点を置いているという違いです。日本でひび割れについて調べると水虫の情報にたどり着きやすい一方、糖尿病との関連や具体的な保湿剤の成分濃度についての情報は、海外の患者向け資料の方が詳しく書かれている傾向があります。両方の視点を持つことで、「痒みがないから水虫ではなさそう」で終わらせず、「痒みがなく痛みもないからこそ、糖尿病がある人は要注意」という視点も持てるようになります。
もう一つの違いとして、米国側の資料では自宅での角質ケアについて「軽石やブラシで軽い力で削る」という具体的な手技まで踏み込んで紹介しているのに対し[2]、日本の皮膚科Q&Aでは治療(受診・抗真菌薬)に重点があり、削り方などのセルフケアの手技そのものについては詳しく触れられていません。これは、日本の情報源が「病気の診断・治療」を主目的にしているのに対し、米国の患者向け資料はより「日常のフットケア」寄りの情報を担っていることの表れとも考えられます。どちらか一方だけを読むのではなく、「原因の鑑別は日本の皮膚科の考え方を、日々のケアの具体策は幅広い資料を」参考にする、という読み方が実用的です。
予防のためにできること
すでにひび割れがある場合のケアと、これから起こさないための予防は重なる部分が多くあります。日々の生活の中で意識したいポイントを整理します。
入浴・洗浄の見直し:熱すぎるお湯に長時間浸かる習慣は、必要な皮脂まで洗い流してしまい乾燥を進めます。ぬるめのお湯で短時間の入浴を心がけ、体を洗う際もかかとをゴシゴシこすりすぎないようにします。
入浴直後の保湿:肌がまだ水分を含んで柔らかいうちに保湿剤を塗ることで、有効成分が浸透しやすくなります。1日1回でも習慣化することが、2〜3ヶ月後の角質の厚みに差を生みます。
靴・靴下の選び方:かかとを覆う靴、通気性がありつつクッション性のあるインソールを選ぶことで、摩擦と圧力の両方を減らせます。長時間サンダルで過ごす日が続く場合は、意識的に保湿の回数を増やすとバランスが取れます。
体重・生活習慣の管理:体重の急激な増加はかかとへの負担を増やします。ウォーキングなど足に負担がかかる運動を始める際は、クッション性の高い靴を選ぶことも予防につながります。
持病がある方の定期観察:糖尿病や血流障害がある方は、症状が出てからではなく、症状がないうちから定期的に足を観察し、必要に応じてフットケア外来や糖尿病内科と連携することが、重症化を防ぐ最も確実な方法です。
医療費の目安
| 適用時期 | 年収の目安 | 計算式 | 100万円の場合 |
|---|---|---|---|
| ~2026年7月診療分 現行 | 年収約370万~770万円(区分ウ) | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% | 87,430円 |
| 2026年8月診療分から 見直し後(第1段階) | 年収約370万~770万円(区分ウ) | 85,800円+1%(PDF原文の表記) | 約92,940円<br><small>(編集部試算)</small> |
| + 年間上限 53万円(新設) | |||
※「100万円の場合」の金額のうち、現行(~2026年7月)欄は出典PDFに記載の計算例そのものです。2026年8月欄について、出典PDFに印字されているのは「85,800+1%」という表記のみです。1%を乗じる基準額(現行の267,000円に相当する部分)と、100万円の場合の約92,940円は、PDFに印字されておらず、現行制度と同じ計算方法にもとづくJHO編集部試算です。正確な金額は加入されている健康保険組合等にご確認ください。
※ 制度は改定されることがあります。受診・手術の時期によって自己負担額が変わるため、最新の情報は
厚生労働省の高額療養費制度ページで必ずご確認ください。
出典:厚生労働省「高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」(令和7年12月16日) (PDF)
|JHO確認日:2026-07-16
皮膚科での診察・真菌検査・外用薬処方は通常の保険診療の範囲内で行われます。糖尿病の合併症としてひび割れや足潰瘍の管理が必要になった場合、下肢の創傷処置に関する専門的な計画的管理を行う医療機関では、別途、下肢創傷処置管理料が算定されることがあります[3]。費用の詳細は医療機関・症状の程度によって異なるため、実際の窓口負担額は受診先で確認してください。
市販の保湿剤や角質ケア用品でセルフケアを行う場合の費用は、製品によって幅がありますが、尿素配合クリームや軽石・角質やすりはドラッグストアで比較的安価に入手できます。一方で、亀裂が深く感染を伴っている場合や、糖尿病による足潰瘍にまで進行している場合は、消毒・処置・場合によっては抗菌薬の処方など、通院を継続しての医学的管理が必要になり、セルフケアだけで済ませようとするとかえって費用も治療期間もかさむことがあります。「痛みが軽いから」と我慢して受診を先延ばしにするより、早い段階で皮膚科に相談する方が、結果的に費用・時間の両面で負担が少なく済むケースが多いといえます。
よくある質問(FAQ)
かかとのひび割れは市販の薬で治りますか?
かかとのひび割れは何科を受診すればよいですか?
お風呂で角質を削りすぎるのは良くないですか?
かかとのひび割れが痛くて歩けないときはどうすればよいですか?
水虫(足白癬)とかかとのひび割れの見分け方を教えてください
糖尿病があるとかかとのひび割れはなぜ危険なのですか?
かかとのひび割れを予防するにはどうすればよいですか?
子どものかかとがひび割れることもありますか?
靴下を履いて寝ると効果がありますか?
この記事のまとめ
かかとのひび割れの多くは、乾燥・角質肥厚・摩擦という3つの要因が重なって起こる、命に関わらない皮膚トラブルです。保湿と適度な角質ケアを毎日の習慣にすることで、多くの場合は数週間単位で改善が見込めます。一方で、「痒みがなく一年中同じように硬い」「冬になると割れて痛む」といった特徴がある場合は角質増殖型の水虫の可能性があり、自己流の保湿ケアだけでは治りません。また、糖尿病がある方にとっては、痛みの少ないひび割れであっても感染や潰瘍化の入り口になりうるため、「様子を見る」より先に、まずは自分の足を定期的に観察し、気になるサインがあれば早めに専門家へ相談することが、結果的に足を守る一番の近道です。
かかとのひび割れに関する記事一覧
記事一覧 6件
検査・数値 1
食事・生活 1
治療・薬 3
その他 1
掌蹠膿疱症など、かかと以外の部位にも症状が及ぶまれな皮膚疾患との詳しい鑑別基準については、今回参照した資料には記載が見当たりませんでした。かかと以外にも角化や炎症が広がる場合は、自己判断を避け皮膚科にご相談ください。
参考文献
- 公益社団法人日本皮膚科学会「皮膚科Q&A:白癬(水虫・たむしなど)Q10」 dermatol.or.jp/qa/qa10/q10.html
- American College of Foot and Ankle Surgeons「Foot Health Facts:Cracked Heels – Fissures」 foothealthfacts.org/conditions/heel-fissures
- 一般社団法人日本フットケア・足病医学会「下肢創傷処置管理料加算における治療計画チェックリスト」(厚生労働省告示第54号 2022年3月4日改定に基づく) jfcpm.org/checklist.html
