インフルエンザ
最終更新: 2026年7月 | 編集: JHO編集部(AI技術活用・公的資料に基づく)
✦ 結論から言うと
厚生労働省によれば、インフルエンザは38℃以上の急な発熱・頭痛・関節痛・筋肉痛・全身倦怠感が特徴で、普通の風邪より症状が急速かつ強く現れる感染症です[1]。学校保健安全法施行規則第19条では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」が出席停止の基準とされています[3]。厚生労働省は、抗インフルエンザ薬を発症から48時間以内に服用開始すると効果が期待できる一方、高熱が続く・呼吸が苦しい・意識状態がおかしいといった症状があれば早めの受診が必要としています[1]。
| 原因 | 厚生労働省によれば、インフルエンザウイルス(A型・B型・C型・D型のうちA型・B型が大きな流行の原因)[1] |
|---|---|
| 主な症状 | 厚生労働省によれば、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感が比較的急速に現れる。あわせてのどの痛み、鼻水、咳も見られる[1] |
| 流行時期 | 厚生労働省によれば、日本では例年12月〜3月が流行シーズン(近年はより早く始まる年もある)[1] |
| 受診の目安 | 厚生労働省は、高熱が続く・呼吸が苦しい・意識状態がおかしい等は早めに医療機関へと呼びかけている。お子様はまれに急性脳症を伴うことがあるとしている[1] |
| 出席停止の基準 | 学校保健安全法施行規則第19条により、発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで[3] |
インフルエンザとは?原因とA型・B型・C型で症状の出方が違う仕組み
厚生労働省は「インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れるのが特徴です」と説明しています[1]。同省は、のどの痛み・鼻水・咳といった普通の風邪と共通する症状も見られる一方、全身症状の強さと発熱の高さが風邪との大きな違いだとしています[1]。
厚生労働省によれば、原因となるインフルエンザウイルスはA型・B型・C型・D型に大きく分類され、このうち大きな流行の原因となるのはA型とB型です[1]。同省は、現在国内で流行しているのはA(H1N1)亜型、A(H3N2)亜型(香港型)、B型(ビクトリア系統)で、流行するウイルス型や亜型、系統の割合は国や地域、年ごとに異なるとしています[1]。厚生労働省の説明では、ウイルスは口や鼻、眼の粘膜から体内に入り、細胞に侵入して増殖し、数日の潜伏期間を経て発熱等の症状が出現するこの状態を「発病」と呼びます[1]。
出典:厚生労働省「令和6年度インフルエンザQ&A」Q1・Q3・Q18・Q22(令和6年11月7日版)[1]
症状と経過の目安:潜伏期間から回復まで
厚生労働省によれば、感染してから症状が出るまでには数日の潜伏期間があり、その後38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が比較的急速に現れます[1]。ウイルスの排出について、厚生労働省は「一般的に、インフルエンザ発症前日から発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれています」と説明しており、排出量は解熱とともに減少するものの、解熱後もウイルスを排出する場合があるとしています[1]。同省によれば、発病後、多くの人は1週間程度で回復しますが、中には肺炎や脳症等の重い合併症が現れ、入院治療が必要になったり死亡したりする場合もあり、これを「重症化」と呼びます[1]。厚生労働省は、特に基礎疾患のある人や高齢者は重症化しやすいと考えられているとしています[1]。
| 段階 | 状態 | 備考 |
|---|---|---|
| 潜伏期間 | 数日間、無症状 | 厚生労働省による、感染から発病までの期間の説明[1] |
| 発病 | 38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感が急速に出現 | 厚生労働省によれば、のどの痛み・鼻水・咳を伴うことも[1] |
| ウイルス排出期間 | 発症前日から発症後3〜7日間 | 厚生労働省によれば、排出期間の長さには個人差あり[1] |
| 解熱後 | ウイルス量は減るが、排出が続く場合あり | 厚生労働省は、咳・くしゃみが続く間はマスク着用を呼びかけている[1] |
| 出席停止解除の目安 | 発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで | 学校保健安全法施行規則第19条により、学校医等が感染のおそれがないと認めた場合を除く[3] |
インフルエンザ・普通の風邪・新型コロナウイルス感染症との見分け方
厚生労働省のQ&Aは「一般的に、風邪は様々なウイルスによって起こりますが、普通の風邪の多くは、のどの痛み、鼻水、くしゃみや咳等の症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することはあまりありません」としています[1]。出席停止・出勤停止の考え方も両者で異なり、学校保健安全法施行規則第19条は新型コロナウイルス感染症について「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後一日を経過するまで」と定めており、同条が定めるインフルエンザの「解熱した後2日(幼児は3日)」より短い基準になっています[3]。
| 項目 | インフルエンザ | 普通の風邪 | 新型コロナウイルス感染症 |
|---|---|---|---|
| 発熱 | 厚生労働省によれば、38℃以上の急な発熱が特徴[1] | 厚生労働省によれば、インフルエンザほど高くならないことが多い[1] | 症例により幅がある |
| 全身症状 | 厚生労働省によれば、頭痛・関節痛・筋肉痛・全身倦怠感が比較的急速に出現[1] | 厚生労働省によれば、全身症状はあまり見られない[1] | 症例により幅がある |
| 出席(出勤)停止の基準 | 学校保健安全法施行規則第19条により、発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで[3] | 個別の出席停止基準の定めなし | 学校保健安全法施行規則第19条により、発症した後5日を経過し、かつ症状が軽快した後1日を経過するまで[3] |
見分けるカギ:発熱の高さと全身症状の強さ、症状が出る速さです。ただし厚生労働省も述べているとおり自己判断だけで確定することはできないため、症状が強い場合や続く場合は医療機関を受診してください[1]。
治療:抗インフルエンザ薬と対症療法、発症から48時間の目安
厚生労働省によれば、インフルエンザに対する治療薬としては、オセルタミビルリン酸塩(商品名:タミフル等)、ザナミビル水和物(商品名:リレンザ)、ペラミビル水和物(商品名:ラピアクタ)、ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(商品名:イナビル)、アマンタジン塩酸塩(商品名:シンメトレル等、A型にのみ有効)、バロキサビル マルボキシル(商品名:ゾフルーザ)があります[1]。厚生労働省は「抗インフルエンザウイルス薬の服用を適切な時期(発症から48時間以内)に開始すると、発熱期間は通常1~2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。なお、症状が出てから2日(48時間)以降に服用を開始した場合、十分な効果は期待できません」と説明しています[1]。同省によれば、抗インフルエンザ薬の使用は全ての患者に必須ではなく、使用する・しないは医師の慎重な判断によります[1]。
バロキサビル マルボキシル(ゾフルーザ)については、一般社団法人日本感染症学会と公益社団法人日本小児科学会が「6歳から11歳までの小児については、情報の蓄積を行いながら慎重に適応を検討することを提案する。5歳以下の小児では、同薬の積極的な使用を推奨しない。ただし、ノイラミニダーゼ阻害薬耐性株が疑われる状況では、使用が考慮される」との趣旨の提言を出しています[4]。
| 一般名 | 商品名の例 | 備考 |
|---|---|---|
| オセルタミビルリン酸塩 | タミフル等 | 経口薬[1] |
| ザナミビル水和物 | リレンザ | 吸入薬[1] |
| ペラミビル水和物 | ラピアクタ | 点滴静注薬[1] |
| ラニナミビルオクタン酸エステル水和物 | イナビル | 吸入薬[1] |
| アマンタジン塩酸塩 | シンメトレル等 | 厚生労働省によれば、A型にのみ有効。多くのウイルスが耐性を獲得し使用機会は少ない[1] |
| バロキサビル マルボキシル | ゾフルーザ | 日本感染症学会・日本小児科学会の提言で小児への使用を確認[4] |
厚生労働省は対症療法として「安静にして、休養をとりましょう。特に、睡眠を十分にとることが大切です」「水分を十分に補給しましょう。お茶でもスープでも飲みたいもので結構です」としています[1]。同省によれば、インフルエンザウイルスに抗菌薬は効きませんが、細菌との混合感染による気管支炎・肺炎等の合併症に対しては抗菌薬が使用されることがあります[1]。
受診の目安:今すぐ受診か、自宅で様子見か
厚生労働省は「高熱が続く、呼吸が苦しい、意識状態がおかしいなど具合が悪ければ早めに医療機関を受診しましょう」としています[1]。同省によれば、お子様ではまれに急性脳症を、高齢の方や免疫力の低下している方では細菌による肺炎を伴うなど、重症になることがあります[1]。また、厚生労働省は、小児・未成年者ではインフルエンザにより急に走り出す、部屋から飛び出そうとする、ウロウロと歩き回る等の異常行動が報告されているとし、「インフルエンザにかかり、自宅で療養する場合は、抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無や種類によらず、少なくとも発熱から2日間は、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じて下さい」と注意喚起しています[1]。同省によれば、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動は、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多く、発熱から2日間以内に発現することが多いことが知られています[1]。
| 段階 | 状態 | 対応 |
|---|---|---|
| 🔴 今すぐ受診・救急相談 | 厚生労働省によれば、呼吸が苦しい、意識状態がおかしい、高熱が続く[1] | 速やかに医療機関を受診 |
| 🟡 早めに受診を検討 | 厚生労働省によれば、38℃以上の発熱に頭痛・関節痛・筋肉痛・全身倦怠感を伴う。小児・未成年者は発熱から2日間は異常行動への注意が必要[1] | かかりつけ医・発熱外来へ相談 |
| 🟢 自宅で様子見 | 症状が比較的軽く、上記に当てはまらない場合 | 厚生労働省の呼びかけに沿って安静・休養・水分補給、周囲への感染対策を[1] |
予防:ワクチン、手洗い、出席停止・出勤停止の考え方
厚生労働省が挙げる予防法は、流行前のワクチン接種、外出後の手洗い等、適度な湿度の保持(50〜60%)、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取、人混みや繁華街への外出を控えること、室内の換気です[1]。ワクチンの効果について、厚生労働省は「国内の研究によれば、65歳以上の高齢者福祉施設に入所している高齢者については34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったとされています」と説明しています[1]。同省は「6歳未満の小児を対象とした2015/16シーズンの研究では、発病防止に対するインフルエンザワクチンの有効率は60%と報告されています」ともしています[1]。厚生労働省によれば、乳幼児については「概ね20~60%の発病防止効果があったと報告されています」とされています[1]。
学校での出席停止については、学校保健安全法施行規則第19条が「インフルエンザ(特定鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)にあつては、発症した後五日を経過し、かつ、解熱した後二日(幼児にあつては、三日)を経過するまで」と定めています[3]。厚生労働省は職場復帰について「診断や治癒の判断は、診察に当たった医師が身体症状や検査結果等を総合して医学的知見に基づいて行うものです」とし、治癒証明書や陰性証明書の提出を職場が求めることは望ましくなく、提出は不要としています[1]。同省によれば、学校についても、出席停止期間が経過した後に改めて検査を受ける必要はなく、治癒証明書や陰性証明書の提出は不要とされています[1]。
日本と世界(WHO・米国ACIP)のワクチン接種回数の考え方の違い
ワクチンの接種回数について、日本と国際機関の考え方には違いがあります。厚生労働省によれば、日本では13歳未満は2回接種とされ、「1回接種後よりも2回接種後の方がより高い抗体価の上昇が得られる」ことがその理由とされています[1]。一方、厚生労働省のQ&Aは「世界保健機関(WHO)は、ワクチン(不活化ワクチンに限る。)の用法において、9歳以上の小児及び健康成人に対しては『1回注射』が適切である旨、見解を示しています。また、米国予防接種諮問委員会(ACIP)も、9歳以上(『月齢6ヶ月から8歳の小児』以外)の者は『1回注射』とする旨を示しています」と紹介しています[1]。
| 項目 | 日本(厚生労働省 令和6年度Q&A) | WHO・米国ACIP(厚生労働省Q&Aによる紹介) |
|---|---|---|
| 13歳未満・9歳未満の接種回数 | 厚生労働省によれば、2回接種[1] | 厚生労働省の紹介では、ACIPは6ヶ月〜8歳を複数回接種の対象としている[1] |
| 9〜13歳前後・成人の接種回数 | 厚生労働省によれば、13歳以上は原則1回または2回(添付文書上)[1] | 厚生労働省の紹介では、WHO・ACIPは9歳以上の小児・健康成人には1回注射が適切としている[1] |
この一次資料はいずれも厚生労働省のQ&Aが紹介する内容であり、WHO・ACIPそれぞれの一次資料そのものは今回確認できていません。厚生労働省の資料では年齢の区切り方(日本は「13歳未満」、WHO・ACIPは「9歳以上」を基準)が異なる点に注意が必要です[1]。
なお、ワクチンの供給体制についても厚生労働省が国内で継続的に確認しています。同省は今冬のシーズンについて「今冬のインフルエンザシーズンのワクチンの製造予定量は、近年の平均使用量を超える供給量を確保できる見込みです」とし、令和6年9月時点の供給予定量を「不活化ワクチンで約2,604万本(成人で約5,208万回分)、弱毒生ワクチンで約130万本」と示しています[1]。厚生労働省はあわせて、必要以上に早期・多量の納入を求める注文を行わないなど、効率的な使用と安定供給の徹底を呼びかけています[1]。
定期接種の対象者と、接種を受けられない・注意が必要な人
予防接種法に基づく定期のインフルエンザ予防接種の対象について、厚生労働省は「以下の方々は、インフルエンザにかかると重症化しやすく、インフルエンザワクチン接種による重症化の予防効果による便益が大きいと考えられるため、定期の予防接種の対象となっています」として、(1)65歳以上の人、(2)60〜64歳で心臓・じん臓・呼吸器の機能に障害があり身の回りの生活を極度に制限される人(概ね身体障害者障害程度等級1級に相当)、(3)60〜64歳でヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり日常生活がほとんど不可能な人(概ね同級相当)の3区分を挙げています[1]。
一方、定期接種であっても希望すれば必ず受けられるわけではありません。厚生労働省は、予防接種を受けることが適当でない人として「明らかな発熱を呈している者」「重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者」「インフルエンザ予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者」等を挙げ、また心臓血管系疾患・腎臓疾患・肝臓疾患・血液疾患・発育障害等の基礎疾患がある人、過去にけいれんの既往がある人、過去に免疫不全の診断を受けた人等は、接種の可否判断に注意を要するとしています[1]。厚生労働省によれば、定期接種の実施期間・費用は自治体によって異なるため、住まいの市区町村や医療機関への確認が必要です[1]。
ワクチンの副反応:頻度と、医師への報告が義務づけられている重い症状
季節性インフルエンザワクチンで比較的多くみられる副反応について、厚生労働省は「接種した場所(局所)の赤み(発赤)、はれ(腫脹)、痛み(疼痛)等が挙げられます。接種を受けられた方の10~20%に起こりますが、通常2~3日で消失します」と説明しています[1]。同省によれば全身性の反応としては発熱、頭痛、寒気、だるさが見られ、「接種を受けられた方の5~10%に起こり、こちらも通常2~3日で消失します」とされています[1]。厚生労働省は、まれにショックやアナフィラキシー様症状(発疹、じんましん、赤み、かゆみ、呼吸困難等)が起こることがあり、比較的すぐに起こることが多いため「接種後30分間は接種した医療機関内で安静にしてください」と呼びかけています[1]。
厚生労働省によれば、そのほか医師への報告が義務づけられている重い副反応として、アナフィラキシー(接種から4時間以内)、急性散在性脳脊髄炎(ADEM、28日以内)、脳炎・脳症(28日以内)、けいれん(7日以内)、脊髄炎、ギラン・バレ症候群、視神経炎、血小板減少性紫斑病、血管炎、肝機能障害(いずれも28日以内)、ネフローゼ症候群、喘息発作(24時間以内)、間質性肺炎、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症(いずれも28日以内)が定められています[1]。厚生労働省は「報告された副反応の原因がワクチン接種によるものかどうかは、必ずしも明らかではありません」と付言しており、報告=因果関係の確定ではない点に注意が必要です[1]。
世界的大流行(パンデミック)の歴史と鳥インフルエンザ
季節性インフルエンザとは別に、抗原性が大きく異なるウイルスが現れて世界的に急速にまん延する「新型インフルエンザ」が歴史上繰り返し発生してきたと厚生労働省は説明しています[1]。同省は「大正7(1918)年から流行した『スペインインフルエンザ(原因ウイルス:A(H1N1)亜型)』による死亡者数は全世界で2,000万人とも4,000万人ともいわれ、日本でも約40万人の死亡者が出たと推定されています」としています[1]。厚生労働省によれば、その後、昭和32(1957)年に「アジアインフルエンザ(A(H2N2)亜型)」、昭和43(1968)年に「香港インフルエンザ(A(H3N2)亜型)」、平成21(2009)年に「インフルエンザA(H1N1)pdm2009」が世界的な大流行を起こしています[1]。
厚生労働省は、平成21(2009)年のパンデミックについて「発生後、国内では一年余で約2千万人が罹患したと推計されましたが、入院患者数は約1.8万人、死亡者は203人であり、死亡率は0.16(人口10万対)と、諸外国と比較して低い水準にとどまりました」と報告しています[1]。この経緯を踏まえ、厚生労働省は平成23(2011)年3月31日時点で「新型インフルエンザ」と呼ばれていたA(H1N1)pdm2009ウイルスを季節性インフルエンザとして取り扱うこととしました[1]。
鳥インフルエンザについて、厚生労働省によればA(H5N1)は1997年に香港で初めてヒトへの感染が確認され、「2024年7月19日現在で計896例(うち死亡463例)が世界保健機関(WHO)へ報告されています。日本国内での患者の報告はありません」とされています[1]。同省によれば、これまでヒトからヒトへの効率的な感染は確認されておらず、鳥類や哺乳類からヒトが感染するリスクは低いとされていますが、感染した鳥類・哺乳類やその死骸・排泄物に不用意に近づかないよう注意が必要です[1]。A(H7N9)についても、厚生労働省は「世界保健機関(WHO)は、令和6(2024)年9月までに、1,568人の感染者が確認されている」と報告していますが、日本国内での患者報告はありません[1]。
薬剤耐性インフルエンザウイルスについて
厚生労働省によれば、薬剤耐性インフルエンザウイルスとは、本来有効である抗インフルエンザウイルス薬が効かない、あるいは効きにくくなったウイルスのことで、インフルエンザウイルスが増殖する過程において特定の遺伝子に変異が起こることにより生じると考えられています[1]。厚生労働省は「抗インフルエンザウイルス薬に耐性化したウイルスが検出される割合は、アマンタジン塩酸塩を除いて、例年1~2%程度です。これらのウイルスの多くは、抗インフルエンザウイルス薬による治療を行った後、採取されたウイルスです」と説明しています[1]。同省によれば、薬剤耐性ウイルスは、耐性を持たないウイルスと比較して病原性や感染性が強いものは今のところ確認されておらず、ワクチンが効きにくくなることもありません[1]。厚生労働省によれば、国内では毎年、国立感染症研究所(現・国立健康危機管理研究機構)と地方衛生研究所が中心となって耐性株の調査を継続しています[1]。
医療費の目安
| 適用時期 | 年収の目安 | 計算式 | 100万円の場合 |
|---|---|---|---|
| ~2026年7月診療分 現行 | 年収約370万~770万円(区分ウ) | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% | 87,430円 |
| 2026年8月診療分から 見直し後(第1段階) | 年収約370万~770万円(区分ウ) | 85,800円+1%(PDF原文の表記) | 約92,940円<br><small>(編集部試算)</small> |
| + 年間上限 53万円(新設) | |||
※「100万円の場合」の金額のうち、現行(~2026年7月)欄は出典PDFに記載の計算例そのものです。2026年8月欄について、出典PDFに印字されているのは「85,800+1%」という表記のみです。1%を乗じる基準額(現行の267,000円に相当する部分)と、100万円の場合の約92,940円は、PDFに印字されておらず、現行制度と同じ計算方法にもとづくJHO編集部試算です。正確な金額は加入されている健康保険組合等にご確認ください。
※ 制度は改定されることがあります。受診・手術の時期によって自己負担額が変わるため、最新の情報は
厚生労働省の高額療養費制度ページで必ずご確認ください。
出典:厚生労働省「高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」(令和7年12月16日) (PDF)
|JHO確認日:2026-07-16
厚生労働省によれば、インフルエンザワクチンの接種は病気に対する治療ではないため健康保険が適用されず、原則全額自己負担です。同省の説明では、費用は医療機関によって異なり、予防接種法に基づく定期接種の対象者等については市区町村による公費負担がある場合があります[1]。
よくある質問(FAQ)
インフルエンザと風邪はどう違いますか?
インフルエンザの薬はいつまでに飲めば効果がありますか?
学校はいつから行けますか?出席停止の基準は?
学校に治癒証明書や陰性証明書は必要ですか?
職場復帰にも治癒証明書は必要ですか?
抗インフルエンザ薬を飲んだ後の異常行動が心配です
ワクチンを打てば絶対にかかりませんか?
子どものワクチンは1回でよいですか、2回必要ですか?
去年ワクチンを打ちましたが、今年も打つべきですか?
抗菌薬(抗生物質)はインフルエンザに効きますか?
定期接種の対象者は誰ですか?
ワクチンの副反応はどのくらいの頻度で起こりますか?
インフルエンザに関する記事一覧
記事一覧 18件
症状・見分け方 1
食事・生活 4
治療・薬 7
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- インフルエンザA型とB型の違いは?症状・重症度・治療法を最新データと専門ガイドラインで徹底解説
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- 風邪、コロナ、インフルエンザの違い:症状・潜伏期間・治療法から後遺症までを専門家が徹底比較解説
- 風邪とインフルエンザの薬 完全ガイド|症状別の正しい選び方から小児・妊婦・高齢者の注意点まで
合併症・リスク 4
その他 2
薬剤耐性ウイルスの詳しい発生頻度の年次推移や、重症化リスクを高める基礎疾患の網羅的な一覧については、今回参照した資料には記載が見当たりませんでした。気になる症状がある場合は自己判断せず、医療機関にご相談ください。
参考文献
- 厚生労働省「令和6年度インフルエンザQ&A」(令和6年11月7日版) mhlw.go.jp/…/QA2024.html
- 学校保健安全法施行規則 第19条(出席停止の期間の基準) laws.e-gov.go.jp(法令検索)
- 一般社団法人日本感染症学会・公益社団法人日本小児科学会「抗インフルエンザ薬の使用について」提言(令和5年11月) kansensho.or.jp(PDF)
