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JHO 病気ペディア

ペニス(陰茎)の健康

最終更新: 2026年7月 | 編集: JHO編集部(AI技術活用・公的資料に基づく)

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✦ 結論から言うと

ペニス(陰茎)の症状の多くは、亀頭包皮炎や仮性包茎など清潔ケアと保存的治療で改善する良性の変化ですが、しこり・潰瘍・出血を伴う場合は陰茎がんの可能性があるため早期受診が必要です[1]。日本泌尿器科専門医の診療を行うクリニックの情報によると、赤み・かゆみ・排尿時の痛みは亀頭包皮炎、勃起時の曲がりや痛みが数ヶ月続く場合はペロニー病が疑われます[3]。性行為後に潰瘍やイボ、排膿がある場合は性感染症の検査を、40歳以降で症状が続く勃起の悩みは日本国内で推定1,401万人が該当するED(勃起障害)の可能性を考えます[4]。この記事では6つの代表的なトラブルを1つずつ分けて、原因・症状・受診の目安・治療の選択肢を公的情報源にもとづいて整理します。

主な原因 包茎による不衛生・細菌/真菌感染[7]・血流や神経の加齢変化[4]・性感染症[2]・悪性腫瘍[1]
主な症状 赤み・かゆみ・痛み・排膿、勃起時の曲がり、勃起の維持困難、しこりや潰瘍、排尿時痛
受診の目安 しこり・潰瘍・出血・強い腫れ・38℃以上の発熱を伴う場合は泌尿器科をすぐ受診[1]

ペニス(陰茎)の健康とは?構造とよくあるトラブルの全体像

陰茎は先端の「亀頭(きとう)」、それを覆う「包皮(ほうひ)」、根元側の「陰茎体」から構成されています[7]。乳幼児期は包皮と亀頭が癒着している「生理的包茎」の状態が一般的で、思春期以降には95%以上の男児で亀頭の露出が可能になります[5]。この構造ゆえに、①包皮と亀頭の間の不衛生・感染(亀頭包皮炎)、②包皮が狭く亀頭が露出できない状態(真性包茎)、③加齢や生活習慣病による血流低下(ED)、④白膜の線維化による曲がり(ペロニー病)、⑤性的接触による感染症、⑥まれに生じる悪性腫瘍(陰茎がん)——という6つの代表的なトラブルが起こりやすくなります。それぞれ原因も対処法もまったく異なるため、この記事では1つずつ分けて解説します。

出典:陰茎の一般的な外部構造をもとにJHO編集部が作図(模式図・医学的中立表現)

亀頭包皮炎:亀頭と包皮の炎症

亀頭包皮炎は、亀頭と包皮の両方に炎症が生じる状態で、乳幼児期から学童期に多くみられますが成人でも起こります[7]。泌尿器科専門医・指導医の資格を持つ院長が執筆するクリニック情報によると、典型的な症状は「赤く腫れる」「かゆみ・痛み」「膿や白いカスの付着」「排尿時の痛み」の4つで、原因は主に①不衛生・包茎状態、②黄色ブドウ球菌や大腸菌などの細菌、またはカンジダ(真菌)感染、③成人ではコンドームやローションによる刺激、④糖尿病やSGLT2阻害薬使用による尿糖の増加とされています[7]。

診断はまず視診で行い、必要に応じて尿検査・培養で原因菌を調べます。治療は、包皮の中をぬるま湯のみで優しく洗う清潔ケアを基本に、細菌性なら抗菌薬の軟膏または内服、カンジダ性なら抗真菌薬を用います[7]。症状が軽ければ軟膏だけで改善しますが、重症例や膿が包皮と亀頭の間に明らかにたまっている場合は、癒着を剥がして排膿する処置が必要になることもあります。再発を繰り返す場合は、包茎そのものの治療(後述)や、糖尿病など基礎疾患の内科的管理も検討されます[7]。

いんざい腎・泌尿器科クリニックの情報では、清潔を守りつつ「刺激しすぎない洗い方」を心がけること、包皮翻転訓練を行うこと、そして症状が繰り返す場合は包茎以外の原因(糖尿病など)も含めて内科と連携することが重要だとされています[7]。石鹸を付けすぎると皮膚のバリア機能を壊してかえって炎症を悪化させることがあるため、「シャワーでぬるま湯のみ」という洗い方の指示は覚えておく価値があります[7]。乳幼児の場合は自覚症状を伝えるのが難しいため、おむつ交換のたびに保護者が陰部の状態を確認することが早期発見につながります[7]。

包茎(真性・仮性):治療が必要なケースとは

包茎とは包皮の先端が狭く亀頭の露出が困難な状態を指し、思春期を超えても続く場合を「真性包茎」、用手的には亀頭を露出できるが余った包皮のために通常は隠れている状態を「仮性包茎」と区別します[5]。泌尿器科クリニックの解説では、乳児期は半数以上の男児で亀頭先端すら見えず、1歳で完全露出できるのは約20%程度ですが、思春期以降には95%以上で亀頭露出が可能になるとされ、「包茎で困る症状がない限り、小児の包茎はむやみに治療介入をしないのが原則」と明記されています[5]。

包茎に伴って起こりうる症状として、①亀頭包皮炎、②排尿時に包皮の中に尿がたまり風船状に膨らむ「バルーニング」、③まれに尿路感染症との関連が挙げられます[5]。治療の対象になるのは、バルーニングが強く痛みがある、残尿がある、感染を繰り返す、包皮の先端が硬くなってしまった場合などです。非手術療法として用手的包皮拡張術やステロイド軟膏の塗布があり、手術療法としては背面切開法・環状切開法・包皮形成術が代表的とされています[5]。真性包茎や嵌頓包茎など医学的に治療が必要と診断された場合は保険診療の対象になり得ますが、見た目の希望による仮性包茎の手術は自費診療となるのが一般的です。

なぜ生まれつき亀頭が露出していないのかについては、繊細な外尿道口(尿の出る部位)を守るためという説や、おむつの中で尿のアンモニアに触れて亀頭の粘膜を傷めないためという説が紹介されています[5]。乳幼児期の包皮は亀頭の上皮とほぼ癒着しており、生後3〜4ヶ月かけて徐々に剥がれていく過程で出るゴミが白色でチーズ状の「恥垢(ちこう)」です。これは病的なものではないにもかかわらず「膿が出た」と驚いて受診するケースもあると紹介されています[5]。非手術療法であるステロイド軟膏の塗布については、「小児に少量とはいえ、局所にステロイド治療を行うことは、極力避けるべきであり、あまり積極的には行いたくない治療」との考えも示されており、まずは家庭での用手的拡張から試みることが勧められています[5]。

ED(勃起障害):日本人男性1,401万人の悩み

EDは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること」と定義される疾患です[4]。東邦大学医療センター大森病院リプロダクションセンター(泌尿器科)の情報によると、2023年に実施された住民基本台帳ベースの全国疫学調査(6,228人がエントリー)で、勃起の硬さスケール(EHS)グレード2以下(挿入に不十分な硬さ)をEDと定義した場合、日本のED有病率は30.9%、人口換算で約1,401万人と推定されました。これは1998年の調査による1,130万人から25年間で約270万人増加した数字です[4]。年代別では50歳以上で約40%、60歳以上で約50%、70歳以上で約60%がEDに該当し、今回の調査では20歳代の有病率が30歳代・40歳代よりやや高いことも判明しました[4]。

EDの分類は器質性・心因性・混合性の3つに分かれ、リスク因子として加齢・喫煙・多量飲酒・運動不足・糖尿病・高血圧・脂質異常症・虚血性心疾患・慢性腎臓病・肥満・睡眠時無呼吸症候群・うつ病・歯周病・前立腺がん治療後、および降圧薬(利尿薬・β遮断薬・カルシウム拮抗薬)や抗うつ薬などの薬剤が挙げられています[4]。診断にはSHIMやIIEF-5といった問診票、テストステロン測定が用いられ、薬物療法の第一選択はPDE5阻害薬(シルデナフィル、タダラフィルなど)で、性的刺激の1時間前の服用が基本とされています[4]。EDは糖尿病や心血管疾患の早期サインであることも多いため、「年齢のせい」と自己判断せず一度は泌尿器科で相談することが勧められます。

詳しい検査が必要な場合、東邦大学医療センター大森病院では血管性EDかどうかを調べる陰茎海綿体注射(ICI:プロスタグランジンE1を陰茎海綿体内に注射し、15分以内に正常勃起が誘発されるかを見る検査)や、夜間睡眠中の勃起を測定するリジスキャン(NPT測定)といった特殊診断検査を実施しています[4]。これらは、①ED原因の精査を希望する場合、②PDE5阻害薬の効果が不十分な場合、③労働災害や離婚訴訟でEDの有無を証明する必要がある場合などに行われ、保険診療ではなく自費診療となります[4]。日常診療では、SHIM(男性用性健康調査票)やIIEF-5(国際勃起機能スコア)という問診票と、テストステロン値の血液検査で多くの場合十分に診断できるため、まずは気軽に泌尿器科で相談することが現実的な第一歩です[4]。

ペロニー病(陰茎彎曲症):曲がりと痛みのサイン

ペロニー病は、陰茎海綿体を覆う白膜に線維性のプラーク(かたまり)ができることで、勃起時の痛みや陰茎の弯曲が生じる後天性の疾患です。悪性の疾患ではありませんが、進行性で徐々に弯曲がひどくなることもあります[3]。帝京大学泌尿器科アンドロロジー診療の情報によると、欧米では一般に100人に7〜8人程度とされ、高齢になるほど発生頻度が上昇します[3]。原因としては、糖尿病・高血圧・高脂血症・喫煙などの全身疾患、性感染症や炎症、前立腺全摘除術後などの手術歴、テストステロン低下、遺伝的要因、性行為時の微小外傷が指摘されています[3]。

診断は触診で硬結を確認し、勃起時に硬結の方向へ陰茎が曲がっているかで判断します。同院の診療統計では、31例中の主訴は陰茎弯曲が4分の3、勃起時痛または硬結のみが4分の1で、平均年齢47.3±12.9歳、合併症を有する症例は42%、喫煙者は58%でした[3]。発症数ヶ月の活動期はケロイド防止のトラニラストやビタミンEの内服が主な治療です。薬物治療で症状が改善する割合は半数以下とされ、同院の診療統計(治療効果の判定が可能だった症例)では35%が軽快したと報告されています[3]。1年以上経過し弯曲が固定して性交渉に支障がある場合は、プリケーション法(白膜を縫縮する方法)やグラフト移植術といった手術が検討されます[3]。

性感染症(STI)が陰茎に出すサイン

厚生労働省は「性感染症に関する特定感染症予防指針」の対象疾患として、梅毒・性器クラミジア感染症・淋菌感染症・性器ヘルペスウイルス感染症・尖圭コンジローマの5疾患を挙げています[2]。同省の情報では「性感染症は、かゆみや痛みのような症状が問題であるだけではなく、感染症の種類によっては無症状のことも多く、もし治療をしなかった場合、不妊の原因となったり、神経や心臓などに深刻な合併症や後遺障害を残したりすることもある」と説明されています[2]。陰茎にイボ状のできもの(尖圭コンジローマ)、痛みを伴わない硬いしこりや潰瘍(梅毒の初期硬性下疳)、排膿や排尿時痛(クラミジア・淋菌感染症)、水ぶくれや強い痛み(性器ヘルペス)が現れることがあります。

厚生労働省は「感染のリスクや不安に感じた場合には検査を受けることが大切です。検査は、保健所や医療機関で受けることができます」とし、保健所では匿名・無料で梅毒などの検査を受けられる場合があると案内しています[2]。感染しても症状が軽く無症状のまま経過し、気づかないままパートナーへ感染させてしまうこともあるため、思い当たる行為があれば症状の有無にかかわらず検査を受けることが推奨されます[2]。多くの性感染症は治療可能ですが、早期発見・早期治療が合併症予防のカギです[2]。

厚生労働省が挙げる5疾患のほかにも、性的接触で感染しうる病気としてHIV/エイズ、毛ジラミ、腟トリコモナス、性器カンジダ症、A型・B型・C型肝炎などが紹介されています[2]。国立がん研究センター東病院の情報では、陰茎にできる腫瘍として「尖圭コンジローマも陰茎にできる腫瘍ですが、良性腫瘍であり悪性化は稀です」「梅毒による硬性下疳は、血液検査と病歴を参考に診断します」と説明されており、陰茎がんとの鑑別が必要になる場合があることが示されています[1]。見た目だけでイボやしこりの種類を自己判断するのは難しいため、いずれの場合も泌尿器科での診察が確実です。

陰茎がん:見逃してはいけない初期症状

陰茎がんは陰茎の亀頭や包皮などに好発する悪性腫瘍です。国立がん研究センター東病院の情報によると、頻度は人口10万人あたり0.4〜0.5人程度とまれな疾患ですが、60歳以上に好発し、包茎・ヒトパピローマウイルス(HPV)・喫煙などが発症に関連するとされています[1]。初期症状は亀頭や包皮にできるカリフラワー状の腫瘤、びらん、潰瘍形成で、「通常、痛みなどは伴わないため、包茎の場合は症状の自覚が遅れることもあり注意が必要」と明記されています[1]。感染を起こすと排膿することもあり、進行すると足の付け根(鼠径部)のリンパ節に転移し、かたいしこりとして触れることがあります[1]。

診断は視診・触診に加え、生検による病理組織検査、浸潤の評価にはMRI、リンパ節・遠隔転移の評価にはCT検査、必要に応じてPET-CT検査が行われます[1]。治療は病期に応じて、小さな病変で浸潤がなければ陰茎温存療法、浸潤がある場合は陰茎部分切断術や陰茎全切断術、リンパ節転移があれば鼠径リンパ節郭清が選択され、遠隔転移がある場合は腫瘍内科による全身治療(抗がん剤治療)が行われます[1]。まれに性感染症(尖圭コンジローマや梅毒の硬性下疳)との鑑別が必要になることもあるため、自己判断せず泌尿器科での視診・触診を受けることが重要です[1]。

国立病院機構岡山医療センターの情報では「受診を躊躇される事があるためか、自覚症状が現れてから6ヶ月以内に医療機関を受診した例が約半数、1年以上受診が遅れた例も22%あった」と報告されており、「医師の診察を受けるのが遅れ、がんの早期発見の機会を逃して手遅れとなることが多い」と警鐘を鳴らしています[6]。同院の情報では、限局性(I・II期)の5年生存率は90%ですが、III期では30%に下がるとされており、早期受診が生存率を大きく左右します[6]。

症状から考えられる病気と受診の目安

陰茎の症状別チェック表
症状 考えられる病気 受診の目安・何科
赤み・かゆみ・排膿 亀頭包皮炎[7] 症状が続く/悪化する場合は泌尿器科
包皮が剥けない(思春期以降) 真性包茎[5] バルーニングや痛みがあれば泌尿器科
勃起の維持・挿入が困難(持続的) ED(勃起障害)[4] 生活に支障があれば泌尿器科・男性外来
勃起時の曲がり・痛みが数ヶ月続く ペロニー病[3] 症状固定前に泌尿器科(アンドロロジー外来)
イボ・水ぶくれ・痛みのない潰瘍 性感染症(尖圭コンジローマ・ヘルペス・梅毒等)[2] 泌尿器科・性感染症外来・保健所
カリフラワー状のしこり・潰瘍・出血 陰茎がんの可能性[1] できるだけ早く泌尿器科

出典:国立がん研究センター東病院[1]/厚生労働省 性感染症[2]/帝京大学泌尿器科[3]/東邦大学医療センター大森病院[4]/おき泌尿器科クリニック[5]/いんざい腎・泌尿器科クリニック[7]

見分けるカギ:「痛みを伴わないしこり・潰瘍・出血」は陰茎がんを含む重い病気のサインになりやすく、逆に「赤み・かゆみを伴う炎症」の多くは亀頭包皮炎など軽症のことが多いという傾向があります[1]。ただし自己判断は禁物で、症状が2週間以上続く、または悪化する場合は泌尿器科を受診してください。

受診の目安:今すぐ受診すべきか、自宅で様子見か

🔴 すぐに泌尿器科を受診:しこり・潰瘍・出血・カリフラワー状の腫瘤がある[1]/38℃以上の発熱を伴う陰茎の腫れがある/排尿がまったくできない。
🟡 数日以内に受診:亀頭包皮炎の症状が市販薬や清潔ケアで3〜4日改善しない[7]/勃起時の曲がりや痛みが1ヶ月以上続く[3]/性行為後にイボや水ぶくれ、排膿がある[2]。
🟢 まず生活改善・経過観察:症状のない小児の包茎(思春期まで経過観察が原則)[5]/時々ED気味だが持続していない(生活習慣の見直しから)。

受診科は基本的に「泌尿器科」です。性感染症が心配だが受診をためらう場合は、保健所の匿名・無料検査も選択肢になります[2]。子どもの陰茎症状の場合も、小児科ではなく泌尿器科(小児泌尿器を扱うクリニック)が専門です。判断に迷う場合は、まず症状の写真を控えたうえで電話相談できる医療機関に問い合わせるのも一つの方法です。

受診をためらう理由として「恥ずかしい」「症状が軽いから様子を見たい」という声は少なくありませんが、岡山医療センターの報告にあるように、陰茎がんは自覚症状が出てから受診まで6ヶ月以上かかった例が約半数、1年以上かかった例も22%あり、受診の遅れが病期の進行、ひいては5年生存率の低下(限局例90%→III期30%)に直結します[6]。「様子を見る」対象は原則として症状のない小児の生理的包茎に限られ、しこり・潰瘍・出血など気になる変化があるときは様子見をせず受診することが、この記事で最も伝えたいメッセージです。

日本とアメリカのED治療研究の比較

項目 日本(東邦大学 2023年調査) アメリカ(FDA承認治療・ペロニー病領域)
ED有病率の推定人数 約1,401万人(30.9%)[4] —(本記事では日本国内調査のみ確認)
ペロニー病の局所注射治療 コラゲナーゼ注射は未承認、内服(トラニラスト・ビタミンE)が中心[3] コラゲナーゼ・クロストリジウム・ヒストリチクムがFDA承認、無作為化比較試験で有意な弯曲・痛みの改善を確認[3]

ペロニー病の薬物治療は、日本とアメリカで使える選択肢が異なります。帝京大学泌尿器科の情報では「最近米国において繊維成分を溶かすコラゲナーゼがペロニー病に対する注射治療としてFDAから認可された」「残念ながら日本ではまだ使用できません」と明記されており、これは日本の患者にとって知っておく価値のある情報です[3]。※本表のアメリカ側の情報は、日本側の資料(帝京大学泌尿器科)が引用した内容であり、米国側一次資料(FDA添付文書等)そのものは本記事では未確認です。

陰茎の衛生ケアと予防でできること

亀頭包皮炎の予防については、いんざい腎・泌尿器科クリニックの情報にある通り、洗浄は「シャワーでぬるま湯のみ」を基本とし、石鹸を付けすぎないことがポイントです[7]。仮性包茎の場合は入浴時に無理のない範囲で包皮を翻転し、内側に恥垢がたまらないよう洗う習慣が、亀頭包皮炎の再発予防につながるとされています[5]。糖尿病がある方やSGLT2阻害薬を内服している方は、尿中に糖が多く含まれることでカンジダが繁殖しやすくなるため、血糖コントロールも間接的な予防策になります[7]。

ペロニー病やEDについては、糖尿病・高血圧・高脂血症・喫煙といった共通の生活習慣リスクが指摘されています[3][4]。禁煙、適度な運動、睡眠時無呼吸症候群の治療、体重管理は、ED・ペロニー病どちらのリスク低減にも関わる可能性がある生活改善として位置づけられます[4]。性感染症の予防としては、厚生労働省が「性行為時にコンドームを正しく使用することが最も重要」としています[2]。陰茎がんについては、包茎の状態を放置しないこと、HPVワクチンの検討、禁煙が関連リスクを減らす手段として挙げられています[1]。

受診時に何をされるか:検査の流れ

初めて泌尿器科を受診する際、多くの場合は問診に続いて視診・触診が行われます。亀頭包皮炎や包茎、ペロニー病の硬結は視診・触診だけで診断がつくことが多く、痛みを伴う検査ではありません[1][3]。性感染症が疑われる場合は、血液検査・尿検査・分泌物の検査などが症状に応じて行われます[2]。陰茎がんが疑われる場合は、視診・触診に加えて生検(病理組織検査)で確定診断し、進行度の評価にMRIやCT検査が用いられます[1]。ED診断では問診票とテストステロン値の血液検査が基本です[4]。

「泌尿器科は恥ずかしくて行きにくい」と感じる方は少なくありませんが、岡山医療センターの報告にある通り、受診が1年以上遅れた陰茎がんの症例が22%あったというデータは、受診をためらうこと自体が最大のリスクになり得ることを示しています[6]。性感染症についても、保健所であれば匿名・無料で検査できる窓口があります[2]。

医療費の目安

💰 高額療養費制度の自己負担限度額(医療費100万円の例)
自己負担限度額(70歳未満・区分別)— 適用時期に注意
適用時期年収の目安計算式100万円の場合
~2026年7月診療分
現行
年収約370万~770万円(区分ウ) 80,100円+(医療費-267,000円)×1% 87,430円
2026年8月診療分から
見直し後(第1段階)
年収約370万~770万円(区分ウ) 85,800円+1%(PDF原文の表記) 約92,940円<br><small>(編集部試算)</small>
+ 年間上限 53万円(新設)

※「100万円の場合」の金額のうち、現行(~2026年7月)欄は出典PDFに記載の計算例そのものです。2026年8月欄について、出典PDFに印字されているのは「85,800+1%」という表記のみです。1%を乗じる基準額(現行の267,000円に相当する部分)と、100万円の場合の約92,940円は、PDFに印字されておらず、現行制度と同じ計算方法にもとづくJHO編集部試算です。正確な金額は加入されている健康保険組合等にご確認ください。
※ 制度は改定されることがあります。受診・手術の時期によって自己負担額が変わるため、最新の情報は 厚生労働省の高額療養費制度ページで必ずご確認ください。
出典:厚生労働省「高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」(令和7年12月16日) (PDF) |JHO確認日:2026-07-16

よくある質問(FAQ)

亀頭包皮炎は自然に治りますか?
軽症であれば、包皮の中をぬるま湯で優しく洗う清潔ケアだけで改善することもありますが、赤みや痛みが強い場合、膿が出ている場合は抗菌薬または抗真菌薬の軟膏・内服が必要です[7]。繰り返す場合は自己判断せず泌尿器科を受診してください。
仮性包茎は治療した方がいいですか?
仮性包茎自体は病気ではなく、症状がなければ治療の必要はありません。バルーニングが強い、痛みがある、亀頭包皮炎を繰り返すなど困る症状がある場合に治療の対象となります[5]。
子どもの包茎はいつまでに剥ければいいですか?
思春期以降で95%以上の人が亀頭露出可能になるとされ、「包茎で困る疾患がない限り、小児の包茎は経過を見るのが原則」です[5]。無理に剥こうとしないでください。
EDは何歳から増えますか?
2023年の全国調査では50歳以上で約40%、60歳以上で約50%、70歳以上で約60%がEDに該当し、加齢とともに有病率が上昇します。ただし今回の調査では20歳代の有病率もやや高いことが判明しています[4]。
ペロニー病は手術しないと治りませんか?
発症早期(活動期)はトラニラストやビタミンEの内服治療が中心で、手術は1年以上経過して弯曲が固定し性交渉に支障がある場合に検討されます[3]。薬物治療で改善する割合は35%程度と報告されています[3]。
性感染症の検査はどこで受けられますか?
医療機関のほか、保健所でも匿名・無料で梅毒などの検査を受けられる場合があります。夜間・休日検査を実施している保健所もあります[2]。
陰茎がんは痛みがありますか?
国立がん研究センター東病院の情報では「初期症状は…痛みなどは伴わない」とされており、痛みがないからといって安心はできません。包茎の場合は特に自覚が遅れやすいため注意が必要です[1]。
陰茎にできたイボはすべて性感染症ですか?
イボ状のできものは尖圭コンジローマ(性感染症、良性で悪性化はまれ)の可能性がありますが、国立がん研究センター東病院も「陰茎がんとの鑑別が必要になる」場合があると説明しています。梅毒による硬性下疳も血液検査と病歴で鑑別が必要です。自己判断せず泌尿器科で診察を受けてください[1]。
亀頭包皮炎と性感染症はどう見分けますか?
亀頭包皮炎は不衛生や細菌・真菌感染が主な原因で性行為の有無に関わらず起こりますが、性感染症は性的接触が感染経路です。見た目だけでの自己判断は難しいため、症状がある場合は検査を含めて泌尿器科で確認するのが確実です[7][2]。
陰茎がんは何歳から気をつければいいですか?
国立がん研究センター東病院の情報では60歳以上に好発するとされていますが、岡山医療センターの報告では40歳未満が19%、30歳未満も7%を占めるとされており、若いから大丈夫とは言い切れません[1][6]。年齢にかかわらず、しこりや潰瘍に気づいたら受診してください。

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参考文献

  1. 国立がん研究センター東病院「陰茎がん」(更新日:2021年6月18日) ncc.go.jp
  2. 厚生労働省「性感染症」 mhlw.go.jp
  3. 帝京大学泌尿器科アンドロロジー診療「ペロニー(ぺイロニー)病の原因・診断・治療」 male-urology.jp
  4. 東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター(泌尿器科)「勃起障害(ED)」 lab.toho-u.ac.jp
  5. おき泌尿器科クリニック「真性包茎について」 oki-uro.com
  6. 独立行政法人国立病院機構 岡山医療センター「泌尿器のがん-陰茎がん」 okayama.hosp.go.jp
  7. いんざい腎・泌尿器科クリニック(院長:日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医・指導医)「亀頭包皮炎(きとうほうひえん)はどんな症状が出る?」 inzai-urology-clinic.jp