コンテンツへスキップ
お問い合わせ
スポンサーリンク
スポンサーリンク
ホーム › 病気ライブラリ › 健康 › 喉頭がん
JHO 病気ペディア

喉頭がん

最終更新: 2026年7月 | 編集: JHO編集部(AI技術活用・公的資料に基づく)

スポンサーリンク
この症状、放置して大丈夫?次に確認すべきこと 関連記事
この記事では答えていない疑問です — 読み終えたら、続けてご確認ください
NBI内視鏡の費用は? 記事へ 治療費はいくらかかる? 記事へ もしかして?喉頭がんのサイン9選 - 2週間続いたら専門医へ相談を 記事へ

✦ 結論から言うと

喉頭がんは、声を出す器官「喉頭」にできるがんで、声門・声門上部・声門下部のどこにできるかで症状も予後も大きく変わります[1]。2週間以上続く「声のかすれ(嗄声)」が最も多い初期サインで、特に声門にできるタイプは早期発見しやすく、5年相対生存率は全体で81.8%です[7]。喫煙・飲酒が最大の原因で、進行度によって放射線治療・化学放射線療法・手術(喉頭を残す手術/喉頭全摘出術)が選ばれます[3]。

主な原因 喫煙・飲酒。特に喫煙の影響が他のがんより強いとされる[6]
主な症状 声門がんは早期からの声のかすれ(嗄声)/声門上部がんはのどの違和感・飲み込み時の痛み/声門下部がんは進行するまで無症状のことが多い[1]
受診の目安 声のかすれが2週間以上続く、のどの違和感が続く場合は早めに耳鼻咽喉科を受診[1]

喉頭がんとは?原因と声のかすれが出る仕組み

頭頸部とは、脳・目・首の骨(頸椎)を除いた頭と頸部(首)のことで、喉頭はその中でも「のどぼとけ」の位置にあり、声を出したり呼吸を助けたりする器官です。咽頭と気管をつなぐ部分にあたり、飲食物が入ってきたときは喉頭蓋が閉じることで気管に入ること(誤嚥)を防いでいます[1]。

喉頭には左右一対の声帯があり、声帯が振動することで声が出ます。左右の声帯とそれらに囲まれた空間を「声門」といい、声門より上を「声門上部」、下を「声門下部」と呼びます[1]。喉頭がんはこの喉頭に発生するがんで、頭頸部がんの1つです。組織型(がんの種類)はほとんどが扁平上皮がんで、できる場所によって「声門がん」「声門上部がん」「声門下部がん」に分けられ、最も多いのは声門がん、次いで声門上部がん、声門下部がんの順です[1]。

声門がんは頭頸部の他の部位のがんと比べて転移することが少ない一方、声門上部がんと声門下部がんは周辺のリンパ液の流れが豊富なため、リンパ節に転移しやすいという特徴があります[1]。喉頭がんが発生する主な要因は喫煙と飲酒で、解剖学的な特徴から喉頭がんは喫煙の影響が他のがんより強いとされています[6]。

喉頭がんを知る数値・基準

喉頭がんの統計(国立がん研究センター)
項目 数値 備考
年間罹患数 4,648例 男性4,222例・女性426例(2023年)[7]
年間死亡数 756人 男性676人・女性80人(2024年)[7]
人口10万人あたりの罹患率 3.7例 男性7.0例・女性0.7例[7]
5年相対生存率 81.8% 男性81.8%・女性81.7%(2009〜2011年診断例)[7]

出典:国立がん研究センター がん情報サービス「がん種別統計情報 喉頭」(元データ:全国がん登録罹患データ・人口動態統計死亡データ・地域がん登録生存率データ、更新・確認日:2026年03月23日)[7]

このうち5年相対生存率81.8%は、およそ10年以上前(2009〜2011年)に診断・治療を受けた人のデータをもとに算出されたものです。診断や治療の進歩により、現在はこの数字より治療成績が向上していると考えられます。データは平均的・確率的に推測されるものであり、すべての人に当てはまる値ではありません[5]。

咽頭がん・声帯ポリープとの見分け方

項目 喉頭がん(声門がん) 声帯ポリープ・結節 咽頭がん
できる場所 喉頭(声門・声門上部・声門下部)[1] 声帯の粘膜表面(良性) 咽頭(喉頭より上、鼻や口とつながる部分)
初期の声の変化 徐々に悪化する嗄声。禁煙・休声で改善しないことが多い[1] 声の使いすぎ後に悪化しやすく、休声で改善することが多い 声門がんほど早期から声はかすれにくい
飲み込み時の痛み 声門上部がんで出やすい[1] 通常みられない 出やすい
確定方法 内視鏡+生検(組織診断)[2] 内視鏡での外観観察 内視鏡+生検

見分けるカギ:声のかすれが2週間以上続き、休声しても改善しない場合は、良性のポリープではなく喉頭がんの可能性を考えて耳鼻咽喉科を受診することが勧められます[1]。自己判断はできないため、最終的な診断は内視鏡検査と生検(組織を採取して調べる検査)によります[2]。内視鏡検査では、咽頭や喉頭に局所麻酔をかけたあと、内視鏡を鼻や口から入れて喉頭を確認し、腫瘍の大きさとともに声帯がどの程度動くか、気道狭窄(空気の通り道が細く狭くなった状態)が起きていないかを調べます。がんが小さい場合や、のどの刺激による吐き気(咽頭反射)が強い場合は、局所麻酔での検査が難しいため全身麻酔を使用することもあります[2]。

検査・病期分類と時期別の治療

喉頭がんが疑われた場合、まず内視鏡検査で喉頭を観察し、がんが疑われれば組織を採取して調べる生検が行われます。さらにCT検査・MRI検査・超音波(エコー)検査・PET検査でがんの大きさやリンパ節・他臓器への転移を確認します[2]。喉頭がんでは胃や食道に重複がん(同時または異なる時期に別の臓器にできるがん)が見つかることがあるため、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)も勧められています[1][2]。なお、現在のところ喉頭がんの診断や治療効果判定に使える特定の腫瘍マーカーはありません[2]。CT検査は体の周囲からX線をあてて体の断面を撮影し、がんの深さや広がり、リンパ節や離れた臓器への転移を調べる検査で、造影剤を使うとがんの広がりや周囲臓器への浸潤をより詳しく確認できます。MRI検査は強力な磁石と電波を使って撮影する検査で、CT検査よりもがん組織と正常組織の区別がしやすいとされています[2]。

がんの進行度は「ステージ(病期)」として、Ⅰ期・Ⅱ期・Ⅲ期・Ⅳ期の順に進行度が高くなる形で分類され、喉頭がんでは0期〜ⅣC期まであります。ステージは、原発腫瘍の広がり(Tカテゴリー)・頸部リンパ節への転移の大きさと個数(Nカテゴリー)・遠隔転移の有無(Mカテゴリー)の組み合わせ(TNM分類)で決まります[3]。

喉頭がんの進行度と標準治療の目安
病期 状態の目安 治療の方向性
0〜Ⅱ期 喉頭内にとどまる早期がん 放射線治療、または喉頭を温存する手術のいずれかで、喉頭をすべて取らずに発声機能を残すことが目指される[3]
Ⅲ期以上(進行がん) 喉頭の広い範囲・周辺組織への広がりやリンパ節転移 喉頭の機能を残すことを目指す化学放射線療法か、喉頭をすべて取り除く喉頭全摘出術かを選択[3]
ⅣC期(遠隔転移あり) 肺など離れた臓器への転移 薬物療法を行うかどうかを個別に検討[3]

出典:日本頭頸部癌学会編『頭頸部癌診療ガイドライン2025年版』(2025年,金原出版)より、国立がん研究センター がん情報サービスが作成した治療選択図をもとに要約[3]

治療は、がんの進行度や組織型に応じた標準治療を基本に、本人の希望や生活環境、体の状態を含めて担当医と話し合いながら決めます。喫煙を続けていると手術時に麻酔が効きにくくなり、創部感染などの合併症が起こりやすくなるほか、薬物療法や放射線治療の効果が下がることも報告されているため、治療開始前の禁煙が勧められます[3]。

受診の目安:今すぐ受診すべきか、自宅で様子見か

声門がんは早い時期から声のかすれ(嗄声)があらわれ、がんが大きくなると嗄声もひどくなり、進行して声門が狭くなると息苦しさを感じるようになります。がんからの出血により痰に血液が混じることもあります[1]。声門上部がんはのどのいがらっぽさ・異物感・飲食物を飲み込んだときの痛みからはじまり、がんが声帯まで広がると嗄声が起こります。のどのいがらっぽさは風邪症状と似ているため気付きにくく、発見が遅れることがあります[1]。声門下部がんは進行するまで症状がないことが多く、進行してから嗄声や息苦しさがあらわれるため、発見が遅くなりやすい部位です[1]。

状態 目安 行動
息苦しさ・呼吸のしづらさを感じる 気道が狭くなっているおそれ[1] 速やかに耳鼻咽喉科または救急を受診
声のかすれが2週間以上続く 風邪による一時的な嗄声とは考えにくい期間[1] 早めに耳鼻咽喉科を受診
のどの違和感・飲み込み時の痛みが続く 声門上部がんの初期症状に一致しうる[1] 2週間以上続く場合は耳鼻咽喉科を受診

喉頭を残す手術と喉頭全摘出術・発声のリハビリテーション

手術には、喉頭を残して声を出す機能を保つ「喉頭温存手術」と、喉頭をすべて取り除く「喉頭全摘出術」があります[3]。声門や声門上部の表在病変には、口から器具を入れて顕微鏡や内視鏡で確認しながら切除する経口的切除術(レーザーを使う方法もある)が行われ、声門上部がんには手術支援ロボットを使う経口的ロボット支援手術(TORS)が用いられることもあります[3]。喉頭部分切除術・喉頭亜全摘出術は、頸部を切開して喉頭を一部残しながらがんを取り除く方法です[3]。

喉頭全摘出術は喉頭を完全に切除する方法で、手術後は声を出すことができなくなり、頸部に呼吸のための穴(永久気管孔)を開ける必要があります[3]。声を失った場合は、食道発声・電気式人工喉頭(電気喉頭)・シャント発声などの代用音声のリハビリテーションを行います。食道発声は食道に吸い込んだ空気を吐き出す際に食道を振動させて発声する方法で習得に時間がかかり、電気式人工喉頭は電気で振動する機械をのどにあてて発声する方法で習得は比較的簡単、シャント発声は気管と食道をつなぐ道を作って発声する方法で食道発声より習得しやすいとされています[3]。喉頭全摘出術を受けた人は身体障害3級に該当し、認定を受けると電気式人工喉頭などの日常生活用具の給付・貸与や交通機関の運賃割引などを受けられることがあります。申請手続きは手術当日から可能で、認定まで2〜4カ月程度かかります[4]。

治療後は少なくとも5年間の経過観察が必要とされます。喉頭がんの再発は治療後3年以内が多いとされていますが、扁平上皮がん以外の組織型では3年以上経過したあとに遠隔転移する場合もあり、長い経過観察が必要になることもあります[4]。

放射線治療・化学放射線療法の副作用とケア

放射線治療は、放射線をあててがん細胞を破壊し、喉頭を切除せずに声を出す機能を残すことが期待できる治療法です。体の外側から放射線をあてる外部照射を、1日1回・6〜7週間かけて30〜35回受けます。がんの部位によっては頸部リンパ節も照射範囲に含めます。Ⅰ期・Ⅱ期の早期声門がんでは、1回の照射量を増やして回数を減らす加速分割照射法が行われることもあります[3]。がんの進行度によっては、放射線治療と薬物療法を併用する化学放射線療法が選ばれます。化学放射線療法は放射線治療のみと比べて、がんの進行を抑える効果や声を出す機能を残せる可能性、予後の向上が報告されている一方、嗄声・粘膜炎による嚥下障害・皮膚炎・骨髄抑制などの副作用が強く出ることがあります[3]。

放射線治療を始めてから1〜2週目からは口内炎や咽頭炎などの粘膜炎、唾液が出にくくなる、味が分からなくなるといった症状が起こり始め、照射終了から7〜10日頃に最も強くなります。粘膜炎は照射終了後2週間〜1カ月で改善しますが、声のかすれ・唾液の出にくさ・味覚の変化は改善に時間がかかり、十分に回復しないこともあります[3]。治療中や治療後に食事がとりにくい場合は、胃ろうから直接栄養や薬を入れて栄養状態や体力の低下を防ぐことがあり、口から十分食事がとれるようになれば胃ろうの管を抜きます[3]。皮膚炎は治療開始2〜3週目頃から起こり始め、治療終了から数日〜1週間以内で最も強くなり、1〜2カ月程度で改善することが多いとされます[3]。のどのむくみ(喉頭浮腫)や声のかすれは治療開始2週目頃からあらわれ、治療が進むにつれて強くなりますが、むくみは照射終了後数週間〜半年程度で徐々に改善します[3]。治療終了後半年から数年たってから、中耳炎・嚥下障害・開口障害・唾液分泌の低下によるむし歯の増加・下顎骨壊死などの晩期合併症があらわれることもあります。また頭頸部への放射線治療で甲状腺の機能が低下し、だるさや体重増加などの症状が出ることがありますが、血液検査で分かった場合はホルモン薬の内服で多くは改善します[3]。

頸部郭清術・生活の工夫と妊孕性への配慮

リンパ節への転移がある場合は、頸部郭清術で転移のあるリンパ節を周囲の組織ごと切除します。転移が確認されない場合にも、予防的に切除を行うことがあります(予防的郭清)[3]。頸部郭清術の後遺症として、腕をあげにくくなる、首や肩の締めつけ感や痛みなどがあらわれることがあり、リンパ節の近くに神経がある場合は首や肩が動かしづらくなることもあります。これらの予防・改善のためにリハビリテーションを行うことがあります[3]。喉頭がんの手術では甲状腺や副甲状腺の一部またはすべてを切除する場合があり、手術後は血液検査でホルモンの値を調べ、不足していればホルモンの機能を代替する薬を内服します。値によっては生涯にわたる内服が必要になることもあります[3]。

喉頭全摘出術を受けた場合は永久気管孔の管理が必要です。清潔を保つために毎日ぬれたタオルで気管孔を拭き、乾燥を防ぐために人工鼻やエプロンガーゼをかぶせ、入浴の際は気管孔にお湯が入らないよう注意します[4]。口呼吸や鼻呼吸ができなくなるため、口の中で食べ物を冷ますことができず、飲食物は冷ましてから口に入れる必要があり、おなかに力が入りにくくなることで便が出しづらくなることもあります[4]。将来子どもを持つことを希望している場合、特に薬物療法を受ける可能性が高いときは、妊孕性(妊娠するための力)を温存できるかどうかを治療開始前に担当医に相談することが勧められています[3]。治療を受けている期間や治療終了後の性交渉が、がんの進行やパートナーに悪い影響を与えることはないとされていますが、薬物療法中やそのあとは、膣分泌物や精液に薬の成分が含まれることがあるため、パートナーが薬の影響を受けないようコンドームの使用が勧められます[4]。担当医が提案した以外の治療法を知りたいときや、意見を別の角度から検討したいときは、セカンドオピニオンを受けることもできます[3]。

日本と米国のガイドライン比較

項目 日本(日本頭頸部癌学会『頭頸部癌診療ガイドライン』2025年版) 米国国立がん研究所(NCI PDQ、患者向け情報)
Ⅰ・Ⅱ期(早期)声門がんの選択肢 放射線治療か喉頭温存手術のいずれかで、喉頭をすべて取らずに発声機能を残すことを推奨[3] 放射線治療(Radiation therapy)・レーザー手術(Laser surgery)・声帯切除術(Cordectomy)・部分喉頭摘出術など、複数の選択肢を並列に列挙[8]
Ⅲ期(進行例)の薬物療法+放射線の位置付け 喉頭の機能を残すことを目指す化学放射線療法か、喉頭全摘出術かを選択[3] 「化学療法と放射線治療の同時併用」または「化学療法のあとに化学放射線療法を行い、がんが残れば喉頭摘出術を追加」という2通りの進め方を明記[8]

日本のガイドラインは、Ⅲ期以上を「化学放射線療法(喉頭温存)」か「喉頭全摘出術」かという2択で示すのに対し、NCI PDQ患者向け情報は同じⅢ期でも「化学療法を先に行ってから化学放射線療法に進む」進め方を独立した選択肢として明記している点が異なります[3][8]。どちらも喉頭温存(発声機能を残すこと)を重視する方向性は共通していますが、担当医から提示された治療方針がどちらの考え方に近いかを確認する材料として活用してください。

薬物療法の種類と緩和ケア・アピアランスケア

喉頭がんの薬物療法には、治癒や機能の温存を目指した集学的治療の一環として行われるものと、再発・転移した場合に行われるものがあります。治癒や機能の温存を目指す薬物療法には、放射線治療と同時に行う「化学放射線療法」、根治を目指した治療の前に行う「導入化学療法」、根治を目指した手術のあとに行う「術後化学放射線療法」があります[3]。導入化学療法は、薬物療法の効果を確認したあとに次の治療(放射線治療か手術かなど)を検討する目的や、腫瘍の量を減らして治療効果を高める目的で行われ、複数の細胞障害性抗がん薬を組み合わせ、分子標的薬を併用することもあります。術後化学放射線療法は、手術でがんが取りきれなかった場合や再発の可能性が高い場合に、細胞障害性抗がん薬の投与を放射線治療とあわせて行う治療です[3]。副作用は薬の種類ごとに異なり、程度にも個人差があるため、治療開始前に担当医や薬剤師にどんな副作用が起こりやすいか確認しておくことが勧められています[3]。

緩和ケア/支持療法は、がんに伴う心と体のつらさ、社会的なつらさを和らげたり、がんそのものによる症状や治療に伴う副作用・合併症・後遺症を軽くしたりするために行われる予防・治療・ケアのことです。緩和ケアは終末期だけでなく、診断時から行われるすべてのがん治療の土台とされ、全国のがん診療連携拠点病院では外来・入院いずれの状況でも受けることができます[3]。外見の変化による苦痛を軽減する支援として「アピアランス(外見)ケア」があり、外見の変化による悩みや心配は医療者やがん相談支援センターに相談できます[3]。リハビリテーションは、がんや治療による体への影響からの回復力を高め、残っている体の機能を維持・向上させる目的で行われ、医師の指示のもと筋力トレーニングや有酸素運動などが取り入れられます[3]。

医療費の目安

💰 高額療養費制度の自己負担限度額(医療費100万円の例)
自己負担限度額(70歳未満・区分別)— 適用時期に注意
適用時期年収の目安計算式100万円の場合
~2026年7月診療分
現行
年収約370万~770万円(区分ウ) 80,100円+(医療費-267,000円)×1% 87,430円
2026年8月診療分から
見直し後(第1段階)
年収約370万~770万円(区分ウ) 85,800円+1%(PDF原文の表記) 約92,940円<br><small>(編集部試算)</small>
+ 年間上限 53万円(新設)

※「100万円の場合」の金額のうち、現行(~2026年7月)欄は出典PDFに記載の計算例そのものです。2026年8月欄について、出典PDFに印字されているのは「85,800+1%」という表記のみです。1%を乗じる基準額(現行の267,000円に相当する部分)と、100万円の場合の約92,940円は、PDFに印字されておらず、現行制度と同じ計算方法にもとづくJHO編集部試算です。正確な金額は加入されている健康保険組合等にご確認ください。
※ 制度は改定されることがあります。受診・手術の時期によって自己負担額が変わるため、最新の情報は 厚生労働省の高額療養費制度ページで必ずご確認ください。
出典:厚生労働省「高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」(令和7年12月16日) (PDF) |JHO確認日:2026-07-16

喉頭全摘出術を受けて身体障害3級の認定を受けた場合は、電気式人工喉頭の購入費用の助成など、自治体独自の制度が利用できることがあります。援助の内容は自治体によって異なるため、市区町村の担当窓口やがん相談支援センターに確認してください[4]。

よくある質問(FAQ)

喉頭がんの初期症状は何ですか?
最も多いのは声門がんによる「声のかすれ(嗄声)」で、早い時期からあらわれます。声門上部がんではのどのいがらっぽさや飲み込み時の痛み、声門下部がんは進行するまで無症状のことが多い点が特徴です[1]。
声がかすれたら必ず喉頭がんですか?
いいえ。風邪や声の使いすぎによる一時的な嗄声のほうが多くみられます。ただし2週間以上続く場合や、休声しても改善しない場合は、内視鏡検査で確認することが勧められます[1]。
喉頭がんの原因は何ですか?
最大の原因は喫煙と飲酒です。解剖学的な特徴から、喉頭がんは喫煙の影響が他の多くのがんより強いとされています[6]。
喉頭がんの検査にはどんなものがありますか?
内視鏡検査で喉頭を観察し、疑わしい部分があれば組織を採取する生検を行います。あわせてCT・MRI・超音波(エコー)・PET検査でがんの広がりや転移の有無を調べます[2]。
喉頭を全部取ると声は出せなくなりますか?
はい。喉頭全摘出術では声帯を含む喉頭をすべて取り除くため、手術後は声を出せなくなります。ただし食道発声・電気式人工喉頭・シャント発声などの代用音声のリハビリテーションで、会話ができるようになります[3]。
喉頭がんの生存率はどのくらいですか?
国立がん研究センターの集計では、5年相対生存率は全体で81.8%(男性81.8%、女性81.7%)です。ただしこれは2009〜2011年に診断された人のデータで、現在は治療の進歩によりさらに向上していると考えられます[7]。
喉頭がんの手術後、声はどうやって取り戻しますか?
食道発声(食道に吸い込んだ空気を振動させる)、電気式人工喉頭(機械を使う)、シャント発声(気管と食道をつなぐ)の3つが代表的な方法で、それぞれ習得の難しさや声の聞きやすさが異なります。言語聴覚士と相談しながら自分に合った方法を選びます[3]。
喉頭全摘出術を受けると身体障害者手帳はもらえますか?
喉頭全摘出術を受けた人は身体障害3級に該当します。申請は手術当日から可能で、認定まで2〜4カ月程度かかります。詳しくは市区町村の窓口に確認してください[4]。
喉頭がんの検診はありますか?
現在、喉頭がんについて国の指針として定められているがん検診はありません。気になる症状がある場合は、早期に医療機関(耳鼻咽喉科)を受診することが勧められています[6]。
喉頭がんの治療中に禁煙は必要ですか?
はい。喫煙を続けると手術の際に麻酔が効きにくくなり創部感染などの合併症が起こりやすくなるほか、薬物療法や放射線治療の効果が下がることも報告されています。治療までに禁煙できていない場合、治療が延期されることもあるため、禁煙外来の紹介を含めて担当医に早めに相談してください[3]。
喉頭がんは重複がんが多いと聞きましたが本当ですか?
はい。喉頭がんの原因である喫煙・飲酒は肺・食道など他の臓器のがんの発生要因でもあるため、喉頭がんは同時または異なる時期に他部位のがんが見つかる「重複がん」が多いという特徴があります[1]。

喉頭がんの発生要因や進行度別の生存率について、今回参照した資料には都道府県別・施設別の詳細な内訳までは記載が見当たりませんでした。より詳しい病期別生存率は、国立がん研究センターの院内がん登録生存率集計結果閲覧システムで確認できます[5]。

統計データの読み方と重複がんへの注意

本記事で示した罹患数(4,648例)・死亡数(756人)・5年相対生存率(81.8%)は、全国がん登録罹患データ・人口動態統計死亡データ・地域がん登録生存率データという異なる3つの元データから作成されています。罹患数は2023年、死亡数は2024年、5年相対生存率は2009〜2011年の診断例と、集計対象年がそれぞれ異なる点に注意してください[7]。生存率とは、診断からある一定の期間が経過した時点で生存している割合を示す指標で、がんの治療成績をあらわす指標としては診断から5年後の数値である5年生存率がよく使われます[5]。

喉頭がんと同時、または異なる時期に、肺・食道・喉頭以外の頭頸部などにがんが見つかることがあります。喉頭がんの原因である喫煙や飲酒は、これらのがんの発生要因でもあるためで、このように異なる臓器に発生するがんのことを「重複がん」といいます。喉頭がんは重複がんが多いという特徴があるため、診断時や経過観察の際に他部位のがんの有無もあわせて確認することが重要です[1]。

喉頭がんに関する記事一覧

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス「喉頭がんについて」更新・確認日:2026年04月06日 ganjoho.jp/public/cancer/larynx/about.html
  2. 国立がん研究センター がん情報サービス「喉頭がん 検査」更新・確認日:2026年04月06日 ganjoho.jp/public/cancer/larynx/diagnosis.html
  3. 国立がん研究センター がん情報サービス「喉頭がん 治療」更新・確認日:2026年04月06日(日本頭頸部癌学会編『頭頸部癌診療ガイドライン2025年版』『頭頸部癌取扱い規約 第6版補訂版』より作成) ganjoho.jp/public/cancer/larynx/treatment.html
  4. 国立がん研究センター がん情報サービス「喉頭がん 療養」更新・確認日:2026年04月06日 ganjoho.jp/public/cancer/larynx/follow_up.html
  5. 国立がん研究センター がん情報サービス「喉頭がん 患者数(がん統計)」更新・確認日:2026年04月06日 ganjoho.jp/public/cancer/larynx/patients.html
  6. 国立がん研究センター がん情報サービス「喉頭がん 予防・検診」更新・確認日:2026年04月06日 ganjoho.jp/public/cancer/larynx/prevention_screening.html
  7. 国立がん研究センター がん情報サービス「がん種別統計情報 喉頭」更新・確認日:2026年03月23日 ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/11_larynx.html
  8. 米国国立がん研究所(National Cancer Institute)PDQ「Laryngeal Cancer Treatment (Patient Version)」 cancer.gov/types/head-and-neck/patient/adult/laryngeal-treatment-pdq