乱視
最終更新: 2026年7月 | 編集: JHO編集部(AI技術活用・公的資料に基づく)
✦ 結論から言うと
乱視とは、角膜(黒目の表面)や水晶体の形がラグビーボールのように歪んでいるために、光が網膜の一点に集まらずぼやけて見える屈折異常です[1]。近視や遠視と違って「遠くも近くも見えにくい」のが特徴で、眼鏡・乱視用コンタクトレンズで矯正できるものがほとんどですが、角膜の凹凸が不規則な「不正乱視」は完全な矯正が難しいとされています[1]。子どもの強い乱視は放置すると弱視につながるおそれがあるため、3歳児健診での屈折検査による早期発見が重要とされています[5]。
| 読み方・別名 | らんし/astigmatism・正乱視・不正乱視・角膜乱視・水晶体乱視 |
|---|---|
| 受診する科 | 眼科(子どもは小児眼科・視能訓練士のいる眼科が望ましい) |
| 主な原因 | 角膜や水晶体の歪み(多くは生まれつきの角膜形状によるもの)[1] |
| すぐ受診すべき目安 | 片目だけで物が二重・三重に見える(複視)、急に見え方が変わった、子どもが目を細める・極端に近づいて見る → 早めの眼科受診が必要[4] |
乱視とは?角膜・水晶体が歪んで起こる仕組み
目はカメラのような構造をしており、角膜と水晶体がレンズの役割を果たして、網膜というフィルムの役割をする膜に焦点を合わせることで物が見えます[1]。日本眼科学会は「調節力を働かせない状態で、遠方から来た光が網膜にぴったり焦点を結ぶ目を正視眼といいます」と説明しており、これ以外の状態が屈折異常です[1]。乱視はこの屈折異常のひとつで、日本眼科学会は「乱視の主な原因は角膜や水晶体の歪みによるものです」とし、「焦点は1箇所に集まらなくなり、像がぼけて見えます」と説明しています[1]。正常な角膜がサッカーボールのように均一な曲面であるのに対し、乱視の目はラグビーボールのようにタテとヨコで曲がり方が違うため、光が1点ではなく2つの焦線を結んでしまいます[5]。この2つの焦線が作る円が最も小さくなる点を「最小錯乱円」といい、球面度数に乱視度数の2分の1を加えた値を「等価球面度数」と呼びます[5]。米国眼科学会(AAO)も同様に、乱視は「角膜または水晶体のカーブの歪み(imperfection in the curvature)」によって、あらゆる距離で視界がぼやける状態だと説明しています[6]。多くの人にとって乱視は生まれつき角膜が持っている形状の特徴であり、病気というより「目の個性」に近いものです。強い近視や強い遠視と同じように、乱視の度数や軸(歪みの方向)も人によって大きく異なり、片目だけに強い乱視がある場合や、左右で乱視の度数・軸が違う場合もあります。乱視そのものは感染したり進行したりする「病気」ではありませんが、円錐角膜のように角膜が薄く前方に突出していく病気が進行すると、不正乱視が急激に強くなることがあるため、急な見え方の変化には注意が必要です。
正乱視と不正乱視・角膜乱視と水晶体乱視の違い
乱視は歪み方の規則性によって「正乱視」と「不正乱視」に大きく分けられます。正乱視は角膜のタテとヨコの曲がり方の差が規則的で、円柱レンズ(乱視用レンズ)を使えばきれいに矯正できます[1]。一方、不正乱視は角膜表面の凹凸が不規則で、円柱レンズによる完全な矯正が困難とされています[1]。角膜の病気である円錐角膜や、目の外傷・手術後の瘢痕などが不正乱視の原因となることがあります。また歪みが生じる場所によって「角膜乱視」と「水晶体乱視」にも分けられ、角膜の表面の歪みによるものを角膜乱視、水晶体の歪みによるものを水晶体乱視と呼びます。日本眼科学会誌に掲載された林らによる加齢による角膜乱視の変化に関する報告では、角膜疾患のない868例1,660眼を年代別に分析した結果、40歳未満の群では直乱視(タテ方向がより強く曲がる乱視)が88.5%を占めていたのに対し、80歳以上の群では直乱視は19.9%まで減り、倒乱視(ヨコ方向がより強く曲がる乱視)が65.9%まで増加したことが示されています[7]。加齢とともに乱視の質そのものが変化していく点は、見え方が年齢によって変わりうる根拠のひとつです。角膜乱視と水晶体乱視は多くの場合合わさって「トータルの乱視」として現れますが、白内障手術で水晶体を人工のレンズ(眼内レンズ)に置き換えると水晶体由来の乱視は理論上なくなるため、手術前の角膜乱視の量によっては、手術と同時に乱視矯正用の眼内レンズを選ぶことが検討されます。不正乱視の代表的な原因である円錐角膜は、思春期から20〜30歳代にかけて進行しやすく、進行すると眼鏡やソフトコンタクトレンズでは十分な視力が得られなくなり、ハードコンタクトレンズや角膜内リング、角膜クロスリンキングといった専門的な治療が必要になることがあります。片目だけ急速に乱視が強くなった、眼鏡を頻繁に作り替えているのに視力が安定しないといった場合は、円錐角膜を含めた不正乱視の原因検索のために眼科での精密検査を受けることが勧められます。
診断の目安となる数値・基準
| 種類 | 歪みの規則性 | 矯正の可否 |
|---|---|---|
| 正乱視 | 角膜のタテ・ヨコの曲率差が規則的 | 円柱レンズ(眼鏡・乱視用コンタクト)で矯正可能[1] |
| 不正乱視 | 角膜表面の凹凸が不規則(円錐角膜・外傷・術後瘢痕など) | 円柱レンズでは完全矯正が困難[1] |
出典:日本眼科学会「近視・遠視・乱視」[1]
| 項目 | 要精密検査の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 遠視 | +1.50D〜+2.50D以上(機種により異なる) | 屈折異常弱視の一因[5] |
| 近視 | -1.50D〜-5.00D以上(機種により異なる) | |
| 乱視 | 1.50D〜2.00D以上 | 屈折異常弱視児の91%が乱視度数1.50D以上と判定[5] |
| 不同視(左右差) | 2.00D以上 | 不同視弱視児の94%が等価球面度数の左右差2.00D以上[5] |
出典:日本弱視斜視学会・日本小児眼科学会・日本視能訓練士協会「3歳児健診における視覚検査マニュアル〜屈折検査の導入に向けて〜」(令和3年7月)[5]
近視・遠視との見分け方
| 項目 | 乱視 | 近視 | 遠視 |
|---|---|---|---|
| 焦点の結び方 | 網膜上の一点に集まらず二つの焦線に分かれる[1] | 網膜より手前で焦点を結ぶ[1] | 網膜より後ろで焦点を結ぶ[1] |
| 見え方の特徴 | 遠くも近くも、あらゆる距離でぼやける・二重に見えることがある[6] | 遠くはぼやけるが近くは比較的清晰[1] | 子ども時代は調節力で症状が出にくいことが多い[1] |
| 矯正レンズ | 円柱レンズ[1] | 凹レンズ[1] | 凸レンズ[1] |
見分けるカギ:近視・遠視は距離によって見え方が変わるのに対し、乱視は距離に関係なく物がぼやけたり二重に見えたりする点が特徴です[6]。多くの場合、近視や遠視に乱視が合併しています。
症状・気づき方
乱視の症状は、物がぼやける・二重や三重に見える(複視)・目が疲れやすい・頭痛が起こりやすいなどです。日本眼科学会は、片目だけで物が二重、三重に見える症状の原因として乱視や白内障が多いこと、両目で二重に見える場合は斜視や左右の屈折異常の差が原因となりうることを説明しています[1]。子どもは自分の見え方の異常に気づきにくく、訴えることも少ないため、目を細める、極端に物に近づいて見る、頭を傾けて見るといった様子が周囲から見たサインになります[4]。乳幼児期には遠視や乱視がみられることが多く、その後成長とともに徐々に正視に近づいていくのが通常の経過ですが、強い屈折異常が残る場合は弱視の原因になるため注意が必要です[5]。大人の乱視でよくみられる訴えとして、夜間に街灯や車のライトがにじんで見える・光の周りに輪(ハロー)が見える・パソコンやスマートフォンの画面の文字がダブって読みにくい、といったものがあります。これらの症状は乱視の度数が軽くても、軸の向きやドライアイの合併によって強く自覚されることがあります。長時間のデスクワークで目の疲れ(眼精疲労)や頭痛、肩こりが強くなる場合、度数の合っていない眼鏡やコンタクトレンズを使い続けていることが一因になっていることも少なくないため、症状が続くときは自己判断で市販の老眼鏡や度数の合わない眼鏡で済ませず、眼科で正確な屈折検査を受けることが勧められます。
子どもの乱視と弱視のリスク
乳幼児の屈折異常は弱視や斜視の原因となるため、早期発見が重要です[1]。両眼に同程度の強い遠視や乱視がある場合、脳が「ぼやけた像」に慣れてしまい、眼鏡をかけても視力が十分に発達しない「屈折異常弱視」を招くことがあります[5]。3歳児健診では、スポットビジョンスクリーナーなどの機器を用いた屈折検査の導入が全国的に進められています[5]。視覚検査マニュアルでは、乱視については機種にもよりますが概ね1.50D〜2.00D以上を要精密検査の目安とし、実際に眼科での精密検査で屈折異常弱視と診断された子どもの91%が乱視度数1.50D以上だったとするデータが示されています[5]。弱視は視力が最も発達する幼少期に適切な眼鏡矯正や訓練を行わないと、大人になってから矯正しても視力が十分に出ない状態のまま固定してしまうおそれがあるため、3歳児健診・就学時健診での「要精密検査」を見逃さず、必ず眼科を受診することが重要です[5]。3歳児健診の視覚検査マニュアルでは、要精密検査となった場合でも実際には異常がない「偽陽性」が一定数含まれること、逆に判定基準を厳しくしすぎると本当は弱視があるのに見逃してしまう「偽陰性」が増えるおそれがあることが説明されており、検査の感度と特異度のバランスを考慮した基準づくりが行われています。保護者にとって「乱視」「遠視」という病名は聞き慣れているぶん、かえって軽く受け止められがちですが、視覚検査マニュアルは、これらの屈折異常が子どもの視力発達に直結する重要な所見であることを踏まえ、要精密検査の結果を軽視しないよう注意を促しています[5]。両眼にほぼ同じ強さの遠視や乱視があるケース(両眼性の屈折異常弱視)は、片目だけに強い屈折異常があるケースと違って本人も周囲も見えにくさに気づきにくいため、健診での屈折検査そのものが唯一の発見の機会になることがあります[5]。
検査・診断の受け方
眼科での乱視の診断は、視力検査に加えて、屈折検査(オートレフラクトメーター等の他覚的検査)、乱視表やクロスシリンダーを用いた自覚的検査によって、乱視の有無・度数・軸(歪みの方向)を調べます[1]。日本眼科学会の眼鏡処方に関する診療ガイドラインでは、乱視矯正のフローチャートとして、まず乱視表で乱視の有無を確認し、次にクロスシリンダーを用いて乱視の軸と度数を段階的に決定していく手順が示されています。強い近視や斜め方向の強い乱視(斜乱視)をそのまま完全矯正すると、像が歪んで見えることがあるため、眼鏡処方では患者が快適に見える度数に調整することが重視されています。不正乱視が疑われる場合は、角膜形状解析(角膜トポグラフィー)などの追加検査で、円錐角膜のような角膜疾患が隠れていないかを確認することがあります。眼鏡処方のための自覚的屈折検査は、まず球面度数(近視・遠視の度合い)を検査し、次に円柱度数(乱視の強さ)、最後に円柱軸(乱視の向き)の順に検査を進めるのが基本的な流れとされています。乱視の軸を決める際には、クロスシリンダーという特殊なレンズを用いて、見え方の違いを患者に比較してもらいながら少しずつ軸をすり合わせていく方法が広く使われています。検査の結果を眼鏡やコンタクトレンズの処方箋にそのまま反映すると、慣れていない人ではかえって物が歪んで見えたり、ふらつきを感じたりすることがあるため、日本眼科学会の眼鏡処方ガイドラインでは、検査値どおりの完全矯正にこだわらず、患者が快適に見える範囲で度数を調整することの重要性が示されています。
矯正方法の比較
| 矯正方法 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 眼鏡 | 円柱レンズで矯正。手軽で目への負担が少ない[1] | 正乱視全般、子どもの弱視予防の第一選択 |
| 乱視用コンタクトレンズ(トーリックレンズ) | レンズが眼球上で回転しないよう軸を固定する設計 | スポーツなど眼鏡が不向きな場面 |
| オルソケラトロジー | 就寝中に特殊レンズを装用し角膜形状を一時的に矯正。中止すれば元の屈折状態に戻る[2] | 屈折値が安定している近視・乱視。適応年齢は原則20歳以上、未成年は慎重処方[2] |
| レーシック(LASIK) | 角膜をレーザーで削り屈折力を変える手術。遠視・乱視矯正の限度は原則6D[3] | 屈折度が安定した18歳以上の屈折異常[3] |
| ICL(有水晶体眼内レンズ) | 眼内に矯正用レンズを追加で挿入する手術 | 6D以上の強い近視が主対象。3D以上6D未満の中等度近視・15Dを超える強度近視は慎重に対応[3] |
出典:日本眼科学会「近視・遠視・乱視」[1]/「オルソケラトロジーガイドライン(第2版)」[2]/「屈折矯正手術のガイドライン(第7版)」[3]
矯正方法の選び方
AAOは、乱視の矯正に「唯一絶対の正解」はなく、それぞれの生活スタイルと視力ニーズに最も合う方法を選ぶべきだとしています[6]。眼鏡は目そのものに触れないため合併症のリスクが最も低く、迷ったときの第一選択として広く使われています。コンタクトレンズは見た目やスポーツなどの活動性を重視する人に向きますが、レンズケアを怠ると角膜感染症のリスクが上がるため、正しい消毒・保管方法を守ることが前提になります。オルソケラトロジーやレーシック、ICLといった屈折矯正手術・特殊治療は、日中裸眼で過ごしたい、職業上コンタクトが使いにくいといった具体的な理由がある場合に検討される選択肢で、いずれも日本眼科学会のガイドラインに定められた適応基準・年齢制限・十分な説明と同意(インフォームド・コンセント)のプロセスを経て行われる必要があります[2][3]。強い乱視や不正乱視がある人ほど、矯正方法による見え方の質の差が大きくなりやすいため、自己判断で市販のレンズや度数を選ばず、眼科での屈折検査に基づいて決めることが重要です。
経過と治療:時期別のケア
乳幼児期は遠視や乱視がみられることが多く、成長とともに眼球が発達して徐々に正視に近づく「正視化」が起こるのが一般的な経過です[5]。この時期に強い乱視や左右差を放置すると、視力が発達しきる前に弱視として固定してしまうリスクがあるため、3歳児健診での早期発見と、必要に応じた眼鏡矯正の開始が重要です[5]。学童期以降は、近視の進行に伴って乱視の度数や軸が変化することがあり、定期的な視力検査で眼鏡・コンタクトレンズの度数を見直す必要があります。成人期になると屈折状態は比較的安定しますが、加齢に伴って角膜乱視の性質自体が変化することが報告されており、40歳未満では直乱視が88.5%を占める一方、80歳以上では倒乱視が65.9%まで増加するとされています[7]。白内障手術を受ける年代では、もともとの角膜乱視を考慮した眼内レンズ選択(乱視矯正用眼内レンズなど)が検討されることもあります。屈折矯正手術を検討する場合、レーシックでは屈折度が安定していることに加え、原則18歳以上であることが条件とされています[3]。手術後は、角膜感染症・ハロー/グレア(光のにじみやまぶしさ)・ドライアイ・不正乱視といった合併症が知られており、術後6か月までは経過が安定するとされる期間として定期的な経過観察が行われ、その後も長期的な検査が望ましいとされています[3]。オルソケラトロジーは就寝中の装用によって角膜の形状を一時的に変化させる方法で、使用を中止すれば元の屈折状態に戻る可逆性が特徴です[2]。この可逆性ゆえに、日中は裸眼で過ごしたい学童期の近視進行抑制目的でも用いられていますが、処方には日本眼科学会が指定する講習会を受講した医師による十分な説明と同意が前提とされています[2]。
受診の目安:今すぐ眼科か、様子見でよいか
片目だけで物が二重・三重に見える(単眼複視)症状は、乱視や白内障が原因であることが多いとされ、両眼で物が二重に見える場合は斜視や左右の屈折異常の差が疑われるため、いずれも眼科での確認が推奨されます[1]。子どもの場合は、目を細めて見る、極端に物に顔を近づける、頭を傾けて見る、片目をつぶって見るといった様子が続く場合、本人が見えにくさを言葉で訴えられなくても、放置せず眼科を受診してください[4]。とくに3歳児健診・就学時健診で「要精密検査」と判定された場合は、偽陽性(実際には異常がないケース)も一定数含まれますが、屈折異常弱視は早期の眼鏡矯正が視力発達に直結するため、必ず眼科精密検査を受けることが強く推奨されています[5]。急激な見え方の変化や、視力低下とともに目の痛み・充血を伴う場合は、円錐角膜の進行や他の角膜疾患の可能性もあるため早めの受診が必要です。目安として整理すると、①片目だけの複視、②急激な視力低下や乱視度数の悪化、③目の痛み・充血・異物感を伴う見えにくさ、のいずれかがあれば早期の眼科受診を検討してください[1][4]。一方で、慢性的な軽い乱視で見え方に大きな変化がなく、既に眼鏡やコンタクトレンズで矯正できている場合は、半年〜1年に一度程度の定期検査で度数を確認していく経過観察でよいとされています。子どもについては、症状の有無にかかわらず3歳児健診・就学時健診での屈折検査の結果を確認し、「要精密検査」の通知があれば症状がなくても必ず眼科精密検査を受けてください[5]。
日本と米国(AAO)のガイドライン比較
| 項目 | 日本(日本眼科学会) | 米国(AAO) |
|---|---|---|
| 乱視の定義 | 角膜や水晶体の歪みにより焦点が1箇所に集まらず像がぼやける状態[1] | 角膜または水晶体のカーブの歪み(imperfection in the curvature)によりあらゆる距離で視界がぼやける状態[6] |
| 矯正手術の基本方針 | 屈折矯正手術は原則18歳以上で屈折度が安定していることが条件[3] | 矯正方法に「唯一絶対の正解」はなく、生活スタイルと視力ニーズに最も合うものを選ぶべきとする[6] |
| 子どもの屈折異常への対応 | 3歳児健診での屈折検査導入を推進し、要精密検査基準を数値で明示[5] | 子どもは見えにくさを自覚・訴えにくいため、症状の有無にかかわらず定期受診での確認を推奨[6] |
日本のガイドラインは3歳児健診の屈折検査基準値のように具体的な数値(乱視1.50D以上など)を明示するのに対し、AAOは「どの矯正法が正解ということはなく、個人の生活・視力ニーズに合わせて選ぶべき」という個別最適化の考え方を強調している点が対照的です[5][6]。
医療費の目安
| 適用時期 | 年収の目安 | 計算式 | 100万円の場合 |
|---|---|---|---|
| ~2026年7月診療分 現行 | 年収約370万~770万円(区分ウ) | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% | 87,430円 |
| 2026年8月診療分から 見直し後(第1段階) | 年収約370万~770万円(区分ウ) | 85,800円+1%(PDF原文の表記) | 約92,940円<br><small>(編集部試算)</small> |
| + 年間上限 53万円(新設) | |||
※「100万円の場合」の金額のうち、現行(~2026年7月)欄は出典PDFに記載の計算例そのものです。2026年8月欄について、出典PDFに印字されているのは「85,800+1%」という表記のみです。1%を乗じる基準額(現行の267,000円に相当する部分)と、100万円の場合の約92,940円は、PDFに印字されておらず、現行制度と同じ計算方法にもとづくJHO編集部試算です。正確な金額は加入されている健康保険組合等にご確認ください。
※ 制度は改定されることがあります。受診・手術の時期によって自己負担額が変わるため、最新の情報は
厚生労働省の高額療養費制度ページで必ずご確認ください。
出典:厚生労働省「高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」(令和7年12月16日) (PDF)
|JHO確認日:2026-07-16
よくある質問(FAQ)
乱視は自然に治りますか?
乱視はどのくらいの度数から見えにくくなりますか?
乱視用コンタクトレンズと普通のコンタクトの違いは何ですか?
オルソケラトロジーで乱視も矯正できますか?
不正乱視は眼鏡で矯正できますか?
子どもの乱視を放置するとどうなりますか?
レーシックで乱視はどこまで矯正できますか?
強い乱視の原因になる病気はありますか?
加齢によって乱視は変化しますか?
ICL(有水晶体眼内レンズ)でも乱視は矯正できますか?
乱視に関する記事一覧
記事一覧 7件
症状・見分け方 1
治療・薬 4
合併症・リスク 1
その他 1
不正乱視の具体的な原因疾患ごとの治療法の細部や、乱視矯正用ICLの長期成績の日本人データについては、今回参照した資料には詳細な記載が見当たりませんでした。乱視という言葉は日常的に使われる分、「乱視だから将来失明する」といった過度な不安や、逆に「たいしたことない」と軽視してしまう受け止め方の両方が起こりやすい病名です。実際には、単独の正乱視の多くは眼鏡やコンタクトレンズで日常生活に支障のない見え方まで矯正でき、命に関わる病気ではありません。一方で、急激な進行や片目だけの強い乱視は円錐角膜など他の病気のサインであることがあるため、「乱視」という診断名だけで安心せず、度数や軸の経過を眼科で継続的に確認していくことが、見え方の質を保つうえで大切です。
参考文献
- 日本眼科学会「近視・遠視・乱視|日本眼科学会による病気の解説」 nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=28
- 日本眼科学会「オルソケラトロジーガイドライン(第2版)」 nichigan.or.jp/member/journal/guideline(第2版)
- 日本眼科学会「屈折矯正手術のガイドライン(第7版)」2019年 nichigan.or.jp/…/lasik_7.pdf
- 日本眼科学会「物が二重、三重に見える(複視)原因と考えられている病気一覧」 nichigan.or.jp/public/disease/symptoms.html?catid=100
- 日本弱視斜視学会・日本小児眼科学会・日本視能訓練士協会「3歳児健診における視覚検査マニュアル〜屈折検査の導入に向けて〜」令和3年7月 gankaikai.or.jp/school-health/2021_sansaijimanual.pdf
- American Academy of Ophthalmology「What Is Astigmatism? Symptoms, Causes, Diagnosis, Treatment」 aao.org/eye-health/astigmatism
- 林研・桝本美樹・藤野鈴枝・林文彦「加齢による角膜乱視の変化」日本眼科学会雑誌 97巻10号 1993年 nichigan.or.jp/…/97_1193.pdf
