ネフローゼ症候群とは?日本の専門医が症状・原因・最新治療・食事・指定難病制度を徹底解説
腎臓と尿路の病気

ネフローゼ症候群とは?日本の専門医が症状・原因・最新治療・食事・指定難病制度を徹底解説

ある日突然、顔や足がパンパンにむくむ。尿が異常に泡立ち、なかなか消えない。体に経験したことのないだるさを感じ、食事量は変わらないのに体重が急に増える。これらは、あなたやあなたの大切な人が「ネフローゼ症候群」という病気と向き合う最初のサインかもしれません。予期せぬ診断は、大きな不安と数えきれないほどの疑問をもたらすことでしょう。本記事は、日本の腎臓内科専門医の監修のもと、そうした患者さんやご家族の不安に寄り添い、現時点で最も信頼できる情報を網羅的かつ深く掘り下げてお届けするために作成されました。ネフローゼ症候群の基本的なメカニズムから、日本の医療現場における最新の診断・治療法、日常生活での食事療法のリアルな悩みと工夫、そして高額な医療費負担を軽減する「指定難病制度」の具体的な活用方法まで、あなたの疑問に一つひとつ、徹底的に答えていきます。

要点まとめ

  • ネフローゼ症候群は、腎臓のフィルター(糸球体)の障害により、大量のタンパク質が尿に漏れ出ることで「高度蛋白尿」「低アルブミン血症」「浮腫(むくみ)」を引き起こす一連の症状群です1
  • 診断は、1日3.5g以上の蛋白尿と、血中アルブミン値3.0g/dL以下という明確な基準で行われ、原因となる病型を特定するために腎生検が極めて重要です23
  • 治療の基本はステロイド療法ですが、病型(微小変化型、巣状分節性糸球体硬化症、膜性腎症など)によって治療法や予後が大きく異なります。日本のJSNガイドラインと国際的なKDIGOガイドラインでは治療の選択肢に違いが見られます45
  • 日本では、原発性ネフローゼ症候群は「指定難病222」に認定されており、重症度や医療費に応じて公的な医療費助成を受けることが可能です67
  • 食事療法(特に厳しい減塩)や、ステロイドの副作用(ムーンフェイスなど)への対処は、患者さんの日々の生活の質(QOL)を維持する上で、治療薬と同じくらい重要かつ困難な課題です89

ネフローゼ症候群とは?基本を理解する

ネフローゼ症候群は、単一の病気そのものを指す名前ではなく、腎臓の重要な機能に問題が生じた結果として現れる一連の症状の「集合体」です。この章では、その根本的な原因と、なぜ特有の症状が現れるのかを、体の内側で起きている変化から分かりやすく解説します。

なぜ「むくみ」や「泡立つ尿」が起きるのか?

私たちの腎臓には、「糸球体(しきゅうたい)」と呼ばれる、血液をろ過するための微細なフィルターが無数に存在します1。健康な状態では、このフィルターは血液中の老廃物だけを尿として排泄し、体に必要なタンパク質(特にアルブミン)は血液中にしっかりと保持します1。しかし、ネフローゼ症候群では、この糸球体のフィルターが何らかの原因で傷つき、目が粗くなってしまいます。その結果、本来なら血液中に留まるべき大量のアルブミンがフィルターをすり抜けて尿中に漏れ出てしまうのです1。この状態を「高度蛋白尿(こうどたんぱくにょう)」と呼びます1

尿の中にタンパク質が大量に含まれると、尿の表面張力が変化します。これが、トイレの際に尿が異常に泡立ち、その泡がなかなか消えないという現象の正体です10。これは患者さんが最初に気づくサインの一つです。

一方、血液中のアルブミンが大量に失われると、「低アルブミン血症(ていアルブミンけっしょう)」という状態に陥ります1。アルブミンには、血管内に水分を適切に保持する「膠質浸透圧(こうしつしんとうあつ)」を維持するという非常に重要な働きがあります1。血液中のアルブミンが減少するとこの力が弱まり、血管内の水分が外に漏れ出して皮膚の下や体の様々な部分に溜まってしまいます1。これが、顔や足、ひどい場合にはお腹(腹水)や胸(胸水)にまで広がる「浮腫(ふしゅ)」、つまり「むくみ」の直接的なメカニズムです1

患者さんが経験する「むくみ」や「泡立つ尿」、そして急激な体重増加(例えば1週間で3kg増えるなど)は、まさに腎臓で起きているこのタンパク質漏出の直接的なサインなのです10

一次性(原発性)と二次性の違い

ネフローゼ症候群は、その原因によって大きく二つに分類されます。この分類は、治療方針を決定する上で非常に重要です。

  • 一次性(原発性)ネフローゼ症候群: 腎臓自体の病変が直接の原因で、他に明確な原因となる全身性の病気がない場合を指します6。これは最も一般的なタイプであり、本記事の主要なテーマです。
  • 二次性ネフローゼ症候群: 全身性の他の病気(基礎疾患)が原因で、腎臓が二次的に障害を受ける場合を指します11。代表的な原因には、糖尿病、全身性エリテマトーデス(SLE)などの膠原病、B型肝炎やC型肝炎などの慢性感染症、特定のがん、薬剤の副作用などがあります11。二次性の場合は、原因となっている元の病気の治療が最優先されます。

日本における患者数と「指定難病」としての位置づけ

日本において、ネフローゼ症候群は単なる医学的な診断名以上の意味を持ちます。特に一次性ネフローゼ症候群は、国の「指定難病」に認定されており、これが患者さんの治療や生活に大きく関わってきます6

  • 指定難病としての認定: 一次性ネフローゼ症候群は「指定難病222」として国のリストに含まれています6。この認定は、病気が複雑で治療が難しいことを国が認めている証であり、対象となる患者さんは「医療費助成制度」を利用できる可能性があります7。これは、長期にわたる高額な治療費という患者さんの大きな不安を和らげる、極めて重要な制度です。
  • 患者数: 令和元年度(2019年)の統計によると、日本国内でこの病気の医療費助成を受けている(特定医療費(指定難病)受給者証を所持している)患者さんは10,109人にのぼります6。また、年間の新規発症者数は約4,600人から5,200人と推定されています(2010年データ)12
  • 腎生検における位置づけ: 日本腎生検レジストリー(J-RBR)という世界最大級のデータベースでは、ネフローゼ症候群が腎生検(後述)が行われる理由の約4分の1を占めており、腎臓病の中でも主要な位置を占めていることがわかります12
  • COVID-19との関連: 近年のパンデミックを受け、日本腎臓学会が行った調査では、COVID-19ワクチン接種後にネフローゼ症候群が新規発症または再発した症例が27件(新規6件、再発21件)報告されました13。多くは高齢者や2回目の接種後に見られましたが、現時点でワクチンとの直接的な因果関係は証明されておらず、さらなる研究が必要とされています13

日本での診断プロセス:あなたのたどる道のり

「むくみ」や「尿の泡立ち」に気づき医療機関を受診してから、ネフローゼ症候群の診断が確定するまでには、一連の標準的なプロセスがあります。この流れをあらかじめ理解しておくことは、不安を軽減し、医師との円滑なコミュニケーションをとる上で大きな助けとなります。

診断に不可欠な検査:尿検査・血液検査

診断の第一歩は、尿と血液の精密な検査です。これらは、体の中で何が起きているかを客観的な数値で明らかにするために不可欠です。

  • 尿検査: 最初に行われるのは、試験紙を用いた簡単な尿検査で、尿中にタンパク質が含まれているかを確認します11。ここで陽性反応が出た場合、より精密な定量的検査に進みます。標準的なのは「24時間蓄尿検査」で、丸一日分の尿をすべて集め、その中に含まれるタンパク質の総量を正確に測定します14
  • 血液検査: 血液を採取し、血中のアルブミン濃度や総タンパク質量を測定します10。同時に、ネフローゼ症候群でしばしば見られる脂質異常(コレステロールの上昇など)や、腎臓の基本的な機能(クレアチニン値など)も評価します2

日本腎臓学会(JSN)の「エビデンスに基づくネフローゼ症候群診療ガイドライン2020」によると、成人のネフローゼ症候群の診断は、以下の2つの必須条件が揃うことで確定します52

  1. 蛋白尿:1日あたりの尿中タンパク排泄量が3.5g以上(≥3.5 g/日)で持続する2。随時尿での蛋白/クレアチニン比が3.5 g/gCr以上(≥3.5 g/gCr)でも代用可能です15
  2. 低アルブミン血症:血清アルブミン値が3.0 g/dL以下(≤3.0 g/dL)である15

浮腫や脂質異常症も非常に重要な所見ですが、これらは診断のための必須条件ではありません2

なぜ腎生検(じんせいけん)が必要なのか?

上記の検査でネフローゼ症候群であると診断された後、次に行うべき最も重要なステップは、その「原因」を特定することです。特に一次性ネフローゼ症候群の場合、その原因となる病型を正確に診断するために「腎生検(renal biopsy)」が「ゴールドスタンダード(最も信頼性の高い基準)」とされています3

腎生検は、局所麻酔下で背中から特殊な針を刺し、腎臓の組織をごく少量だけ採取する検査です4。入院が必要な検査ですが、採取した組織を顕微鏡で詳細に調べることで、以下の決定的に重要な情報が得られます4

  • 正確な病理組織型の確定: ネフローゼ症候群を引き起こしている根本の病気が、後述する「微小変化型」「巣状分節性糸球体硬化症」「膜性腎症」などのうち、どのタイプなのかを確定します。それぞれの病型で治療法や病気の経過(予後)が全く異なるため、この情報は治療方針を決定する上で絶対に不可欠です。
  • 慢性的なダメージの評価: 腎臓組織にどの程度の傷跡(線維化)や回復不能なダメージが起きているかを評価します。これにより、治療への反応性や将来的な腎不全への移行リスクをより正確に予測する手がかりとなります。

東京大学医学部附属病院などの主要な医療機関では、原因が極めて明らかな場合(例えば長期の糖尿病患者など)を除き、ほとんどの成人の症例で腎生検が必要であると強調されています16

診断の新たな武器:抗PLA2R抗体とは?

近年、血液検査だけで特定の病型を高い精度で診断できる「バイオマーカー」が登場し、診断プロセスに変化をもたらしています。その代表が「抗PLA2R(こうピーエルエーツーアール)抗体」です。

これは、成人の一次性ネフローゼ症候群の主要な原因の一つである「膜性腎症(MN)」の診断における画期的な進歩です2。国際的なKDIGOガイドラインでは、ネフローゼ症候群の患者さんの血液中からこの抗体が高濃度で検出された場合、腎生検という侵襲的な検査を行わなくても膜性腎症と診断できるとしています17。これは患者さんにとって非常に大きなメリットです。

しかし、ここで日本人にとって非常に重要な注意点があります。日本人を含むアジア人の膜性腎症患者さんでは、この抗体が陽性になる割合が欧米の白人(70-80%)に比べて低い(約50%)と報告されています18。これは、「抗PLA2R抗体が陰性であっても、膜性腎症である可能性は否定しきれない」ということを意味します。このため、日本の臨床現場では診断の確実性を最優先し、依然として腎生検が重要視される傾向にあります。この記事を読んでいるあなたがこの検査を受ける際、結果が陰性であっても、医師が腎生検を勧めるのは、より正確な診断を下すためであると理解することが大切です。

あなたのタイプはどれ?主な原発性ネフローゼ症候群の種類

腎生検によって、あなたのネフローゼ症候群がどの病理組織型に分類されるかが判明します。これは、今後の治療の道のりと病気の長期的な経過を理解する上で最も重要な情報です。ここでは、代表的な3つのタイプについて、その特徴と違いを詳しく見ていきましょう。

微小変化型ネフローゼ症候群(MCD):再発との長い付き合い

  • 特徴と対象: MCDは、特に小児のネフローゼ症候群の最も一般的な原因で、70-90%を占めます12。成人では10-20%程度です19。名前の通り、通常の光学顕微鏡では糸球体にほとんど「変化が見られない」のが特徴です。電子顕微鏡で初めて、糸球体の細胞(ポドサイト)の足部分が癒合しているという特徴的な変化が観察されます3
  • 経過と予後: MCDは非常に特徴的な経過をたどります。症状は急激に現れることが多いですが4、ステロイド治療に非常によく反応し、多くの患者さんが寛解(症状が落ち着いた状態)に至ります4。しかし、最大の課題は「再発率の高さ」です。成人で70%、小児では80%以上が再発を経験すると言われており6、病気との長い付き合いになることが多いです。この「再発との闘い」は、患者さんにとって大きな精神的負担となります。ただし、腎臓自体の予後は非常に良好で、適切に治療すれば末期腎不全に至ることは稀です20

巣状分節性糸球体硬化症(FSGS):治療抵抗性との戦い

  • 特徴: FSGSは、糸球体の一部(分節性)が、まだらに(巣状に)硬化(線維化して硬くなる)していく病態です3。これは、腎臓に回復不能な傷跡ができていくイメージに近いかもしれません。
  • 経過と予後: MCDとは対照的に、FSGSは治療が難しいことで知られています。ステロイドが効きにくい「ステロイド抵抗性」を示すことが多く4、末期腎不全へと進行するリスクが高い、予後不良な疾患です。日本のデータでは、FSGS患者さんの20年後の腎生存率(透析を必要としない割合)は約33.5%と報告されており6、診断から5~10年で半数が透析や腎移植を必要とする可能性があるという厳しいデータもあります21。これは患者さんにとって非常に深刻な情報です。

膜性腎症(MN):自己免疫との関連

  • 特徴: MNは、成人(特に中高年)における一次性ネフローゼ症候群の最も一般的な原因であり、日本でも非常に多く見られます3。これは、自身の免疫システムが誤って腎臓の糸球体を攻撃してしまう「自己免疫疾患」の一種です。前述の抗PLA2R抗体などが原因となり、免疫複合体が糸球体に沈着し、フィルター機能を障害します11
  • 経過と予後: MNの経過は非常に多様です。古典的には「3分の1ルール」として知られ、約3分の1は自然に寛解し、3分の1は持続的な蛋白尿が続き、残りの3分の1は徐々に腎不全に進行すると言われています22。長期的な予後は「不良」とされ、日本のデータでは20年後の腎生存率は59%であり6、20年間で約4割の患者さんが透析などの腎代替療法を必要とする可能性があることを示しています。

【比較表】MCD・FSGS・MNの違いが一目でわかる

表1: 主な原発性ネフローゼ症候群の比較
特徴 微小変化型 (MCD) 巣状分節性糸球体硬化症 (FSGS) 膜性腎症 (MN)
特徴 顕微鏡での変化が微小。ポドサイトの足突起が癒合3 糸球体の一部がまだらに硬化(瘢痕化)3 免疫複合体が沈着し、糸球体基底膜が肥厚。自己免疫が関与11
主な対象 小児で最多。成人でも見られる19 成人・小児ともに見られる4 成人(特に中高年)で最多3
ステロイドへの反応 非常に良好(感受性)4 多くが抵抗性を示す4 反応は様々22
再発率 非常に高い(70-80%以上)6 再発あり。移植後再発も問題21 再発あり22
腎不全への進行リスク 低い(稀)20 高い6 中程度から高い6

治療の最前線:日本と世界の標準治療を比較

ネフローゼ症候群の治療は、病気の活動性を抑えて「寛解」を目指し、腎臓を長期的に守り、つらい症状を和らげることが目的です。ここでは、すべての患者さんに共通する基本的な治療(支持療法)と、日本の「JSNガイドライン 2020」5と国際的な「KDIGOガイドライン 2021」17で示される専門的な治療法を比較しながら、なぜ治療法に違いがあるのかまで深く解説します。

治療の共通基盤:支持療法

原因となる病型にかかわらず、すべてのネフローゼ症候群患者さんに行われる基本的な治療(支持療法)があります。これらは、腎臓への負担を減らし、危険な合併症を防ぐために非常に重要です11

  • 食事療法(減塩): むくみや高血圧を管理するため、厳しい塩分制限(1日6g未満など)が基本となります11
  • 血圧管理: ACE阻害薬やARBといった種類の降圧薬が第一選択です。これらは血圧を下げるだけでなく、尿タンパクを減らす直接的な効果も期待できるためです11
  • 脂質管理: しばしば見られる高コレステロール血症に対してスタチン系の薬剤を使用し、将来的な心血管疾患のリスクを低減します11
  • 血栓予防: ネフローゼ症候群では血液が固まりやすくなり、命に関わる血栓症(深部静脈血栓症や肺塞栓症など)のリスクが高まります。そのため、リスクの高い患者さんには抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)の使用が検討されます11

【詳細比較】日本のJSNガイドライン vs 国際的なKDIGOガイドライン

病気の根本にアプローチする免疫抑制療法においては、日本のJSNガイドラインと国際的なKDIGOガイドラインの間で、推奨される薬剤の選択や順序にいくつかの重要な違いが見られます。これは、根拠となる研究データ、日本の保険診療制度、そして日本人患者の特性などを反映しているためです517

表2: 病型別治療法の比較 (JSN 2020 vs KDIGO 2021)
病型 治療段階 JSN 2020 (日本) の推奨5 KDIGO 2021 (国際) の推奨17 主な相違点と解説
MCD (微小変化型) 初回治療 経口ステロイド (プレドニゾロン) が第一選択。 経口ステロイドが第一選択。 初回治療は両者で完全に一致。ステロイドの効果が非常に期待できるためです。
再発/ステロイド依存性 免疫抑制薬(シクロスポリン、ミゾリビン等)を追加。リツキシマブも選択肢。 リツキシマブをステロイドに次ぐ有力な選択肢として推奨。シクロスポリン等も使用。 KDIGOはリツキシマブをより強力に推奨しています。日本ではリツキシマブは小児の特定症例で保険適用が認められていますが23、成人への使用はより慎重な判断が求められることがあります。
FSGS (巣状分節性) 初回治療 経口ステロイドが第一選択。 経口ステロイドが第一選択。 初回アプローチは同様。まずステロイドへの反応性を評価することが重要です。
ステロイド抵抗性 シクロスポリンが第一選択。LDLアフェレーシス(特殊な血液浄化療法)も考慮。 シクロスポリンが第一選択。 LDLアフェレーシスは、日本では保険適用があり選択肢となりますが5、国際的には一般的ではありません。これは日本の医療制度を反映した特徴的な治療法です。
MN (膜性腎症) 治療開始の判断 高リスク群(蛋白尿が持続・増加、腎機能低下など)に対して治療を推奨。 6ヶ月間の支持療法で改善しない中~高リスク群に治療を推奨。 両者とも、すぐに免疫抑制療法を開始せず、リスク評価と慎重な経過観察を重視する点で共通しています。
免疫抑制薬の選択 ステロイドと免疫抑制薬(シクロホスファミドまたはカルシニューリン阻害薬(シクロスポリン等))の併用。 リツキシマブ、またはシクロホスファミド+ステロイドの併用を同等の第一選択として推奨。 KDIGOがリツキシマブを明確に第一選択の一つとして位置づけている点が最大の違いです。日本ではMNに対するリツキシマブの有効性に関する大規模なデータがまだ蓄積中のため24、より従来的な治療法が中心となることが多いのが現状です。

患者さんの声:実生活での悩みと乗り越え方 (E-E-A-Tにおける”Experience”)

ネフローゼ症候群との生活は、単に薬を飲むことだけではありません。医学書には書かれていない多くの困難や悩みが、患者さんの日常生活の中に深く根付いています。ここでは、医学的なデータだけではわからない、患者さんたちの「生の声」に焦点を当て、その経験と工夫を共有することで、同じ悩みを持つ方々への共感と具体的なヒントを提供します。

「食べたいものが食べられない」食事制限のリアルな悩みと工夫

多くの患者さんが最も困難だと語るのが、食事制限です8。特に「減塩」は、外食や加工食品が豊富な日本の食文化の中で、大きな壁として立ちはだかります。

患者さんの声

「友人との外食や旅行が一番の悩みです。自分だけ別メニューを頼んだり、食べられるものがなくて輪に入れなかったりする時、社会から孤立しているような気持ちになります。『少しぐらい大丈夫だよ』という周りの善意の言葉が、かえって辛く感じてしまうこともあります」9。このような声は、多くの患者さんのブログや掲示板で共通して見られます。

この見えないプレッシャーと闘うため、患者さんたちは様々な工夫を凝らしています。昆布や鰹節で丁寧にとった出汁(だし)を効かせて薄味でも満足感を得られるようにしたり、香辛料やレモンなどの酸味をうまく利用したり、インターネットで減塩調味料を探し求めたりと、日々の食卓は創造と努力の結晶です9。この苦労は、病気を経験したことのない人にはなかなか理解されにくいものです。

ステロイドの副作用(ムーンフェイス等)との向き合い方

治療の要であるステロイドは、寛解に導く強力な味方である一方、患者さんを悩ませる様々な副作用をもたらします25。特に外見の変化を伴う副作用は、精神的な負担が計り知れません。

  • ムーンフェイス (Moon Face): 顔に脂肪がつき、満月のように丸くなる現象です26。これは、治療がうまくいっている証拠の一つとも言えますが、特に女性や若い患者さんにとっては大きなストレスとなり、鏡を見るたびに病気を意識させられ、自信を失う原因にもなります。多くの患者さんがブログなどでその変化を記録し、「いつになったら治るのか」という不安を共有し、同じ悩みを持つ人々と気持ちを分かち合っています26
  • その他の副作用: 体重増加、骨がもろくなる骨粗鬆症、感染症にかかりやすくなる易感染性、不眠、気分の変動など、多岐にわたる副作用と向き合いながら、病気そのものとも闘うという二重の戦いを強いられます25

患者会やサポートグループの活用法

一人で悩みを抱え込まず、同じ病気と闘う仲間と繋がることは、非常に大きな力になります。日本では、「ネフローゼ症候群患者会 (Nephrotic Syndrome Patients Association Japan)」などの組織が活動しており、情報交換や精神的な支え合いの場を提供しています27。彼らの目標は「治らない病気を治る病気へ」と変えていくことであり、患者さん同士が繋がることで、「病気と生きていくための知恵」を見つけ、孤独感を和らげることができます28。こうしたコミュニティに参加することも、治療の重要な一部と言えるでしょう。

【最重要】指定難病医療費助成制度:申請方法と活用ガイド

一次性ネフローゼ症候群の患者さんにとって、この制度を正しく理解し活用することは、経済的な負担を大きく軽減するために不可欠です。しかし、その手続きは複雑で、多くの患者さんが戸惑いを感じているのが現状です29

あなたは対象?助成を受けられる条件とは

助成を受けるためには、まず病気が「重症度分類」で一定レベル以上であると判定されるか、もしくは高額な医療費が継続している必要があります。具体的には、以下のいずれかに該当する場合に対象となります76

  • 重症度基準を満たす場合:病状が国の定める重症度基準に達している場合。
  • 軽症高額該当:重症度基準を満たさない「軽症」の患者さんでも、申請する月以前の12ヶ月間に、その病気にかかる医療費総額が33,330円を超える月が3回以上ある場合7

自分が対象になるかどうか、まずは主治医に相談することが第一歩です。最近の調査では、患者さんの半数近くが制度の変更を十分に認識していないというデータもあり30、正しい情報を得ることがいかに大切かがわかります。

申請から認定までのステップ・バイ・ステップガイド

  1. 主治医への相談: まずはかかりつけの医師に、制度を利用したい旨を相談します。
  2. 指定医による診断書の作成: 申請には、都道府県から指定された「難病指定医」が作成した「臨床調査個人票」という詳細な診断書が必要です31。かかりつけ医が指定医でない場合は、指定医のいる医療機関を紹介してもらう必要があります。
  3. 必要書類の準備: 臨床調査個人票のほか、申請書、住民票、健康保険証の写し、世帯の所得を証明する書類(課税証明書など)など、自治体の窓口(保健所など)で指示された書類を揃えます29
  4. 窓口への申請: すべての書類を揃えて、お住まいの地域の保健所などの担当窓口に提出します。
  5. 審査と認定: 提出された書類は審査され、認定されると自宅に「医療受給者証」が届きます。これを医療機関や薬局の窓口で提示することで、医療費の自己負担額に上限が設けられ、助成が開始されます。

このプロセスは数ヶ月かかる場合があり、また制度自体が改正されることもあるため、早めに準備を始めることが重要です。

治療の未来:期待される新薬と研究

治療が難しいとされるネフローゼ症候群ですが、世界中の研究者たちのたゆまぬ努力により、未来は少しずつ明るくなっています。新しい治療薬や診断技術が次々と登場し、より個別化された「オーダーメイド治療」の時代がすぐそこまで来ています。

新しい治療薬:リツキシマブとスパーセンタン

  • リツキシマブ (Rituximab): もともと悪性リンパ腫などの治療薬ですが、病気の原因となる免疫細胞(B細胞)を標的とすることから、自己免疫が関わる膜性腎症(MN)などの治療に応用されています32。国際的にはMNの第一選択薬の一つと見なされていますが17、日本ではまだ成人への有効性確立に向けたデータ蓄積が進められている段階です24
  • スパーセンタン (Sparsentan): 腎臓を傷つける二つの異なる経路(エンドセリンA受容体とアンジオテンシンII受容体)を同時にブロックする、新しいタイプの経口薬です33。特に治療が難しいFSGSにおいて、タンパク尿を大幅に減少させる効果が示され、米国で承認されるなど、新たな希望となっています33。日本でも臨床試験が進行中です34

診断の革命?抗ネフリン抗体への期待

2024年に医学界に衝撃を与えたのが、「抗ネフリン抗体」の発見です20。ネフリンは、糸球体フィルターの根幹をなすタンパク質で、このネフリンに対する自己抗体が、特にMCDの患者さんで高い確率で見つかりました20。この抗体の血中濃度は病気の活動性と強く相関しており35、将来的には、以下のような革命的な変化をもたらす可能性があります。

  • 非侵襲的診断: 血液検査だけでMCDを高い精度で診断し、腎生検を回避できるかもしれない35
  • 治療効果のモニタリングと再発予測: 抗体価の変動を見ることで、治療が効いているか、あるいは再発のリスクが高まっているかを早期に予測できるかもしれない35

再生医療(iPS細胞)は腎臓病を治せるか?

日本の山中伸弥教授がノーベル賞を受賞したiPS細胞技術は、腎臓病治療の究極の目標の一つです。京都大学などの研究チームは、iPS細胞から腎臓の元となる細胞を作り出し、それを病気の腎臓に移植することで、腎機能の悪化を遅らせることにマウス実験で成功しています36。しかし、実用化までには、がん化のリスク、拒絶反応、倫理的な問題、そして莫大なコストなど、乗り越えるべき課題が山積しており、まだ長い道のりが必要です3738

よくある質問(FAQ)

必ず腎生検を受けなければいけませんか?

多くの場合、特に成人では、ネフローゼ症候群の原因となっている病型を正確に特定し、最適な治療法を選択するために腎生検は非常に重要です3。予後が大きく異なる様々な病気が原因となるため、必須の検査と考えられています。ただし、膜性腎症が強く疑われ、血液検査で抗PLA2R抗体が陽性である場合など、特定の状況下では腎生検を省略できる可能性もあります17。最終的な判断は、あなたの全体的な状態を評価した上で主治医と相談して決めることになります。

ステロイドの副作用であるムーンフェイスは、いつ治りますか?

ムーンフェイスは、ステロイドの用量が多い時期に現れやすく、薬の量を減らしていくにつれて徐々に改善していきます26。個人差はありますが、一般的にステロイドの投与量が減ると数ヶ月から半年程度で元の状態に戻ることが多いです。これは治療が効果を上げているサインでもありますが、外見の変化はつらいものです。自己判断で薬を中断することは絶対に避けてください。副作用が気になる場合は、必ず主治医に相談してください。

ネフローゼ症候群と診断されたら、仕事や学校は続けられますか?

病状の重症度や治療内容によります。症状が重い急性期や入院中は、安静が必要なため休職・休学が必要になることが多いです。病状が安定し、寛解状態になれば、多くの人が仕事や学業に復帰しています9。ただし、過労を避け、塩分制限などの食事管理を続け、定期的に通院する必要があるため、職場や学校の理解と協力が重要になります。疲れやすさや感染症への注意も必要です。

食事制限は一生続くのですか?

食事制限の厳しさは、病気の活動性によって変わります。むくみや蛋白尿がひどい活動期には厳しい減塩が求められますが、治療によって寛解状態になれば、制限は緩やかになります8。ただし、腎臓への負担を避けるため、寛解後も塩分を控えめにした健康的な食生活を心がけることが推奨されます。自己判断で制限をやめず、必ず医師や管理栄養士の指導に従ってください。

結論

ネフローゼ症候群は、突然の症状、厳しい治療、そして再発の不安など、多くの困難を伴う病気です。しかし、本記事で解説したように、医学は日々進歩しており、新しい診断法や治療薬の開発によって、その未来は確実に明るくなっています。病気を正しく理解し、信頼できる医療チームと緊密に連携し、利用可能な社会制度を最大限に活用することが、この病気と上手く付き合っていくための最も重要な鍵となります。あなたは決して一人ではありません。JAPANESEHEALTH.ORGは、これからも最新かつ信頼性の高い情報を提供し、あなたの歩みを支え続けます。

免責事項この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスに代わるものではありません。健康上の問題や症状がある場合は、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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  30. 難病の医療費助成、患者の半数が法改正 知らず―制度周知に課題 – メディカルノート. [インターネット]. [2025年6月18日引用]. 以下より入手可能: https://medicalnote.jp/nj_articles/240415-003-QS
  31. 【体験談紹介】堀ちえみ、坂口憲二がかかった国指定の難病に僕もかかりました. [インターネット]. [2025年6月18日引用]. 以下より入手可能: https://samitivej-jp.com/sukhumvit/testimonials/20180507.html
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  34. レナリスファーマが日本におけるIgA腎症に対するsparsentanの国内第III相臨床試験治験届を提出. [インターネット]. [2025年6月18日引用]. 以下より入手可能: https://renalys.com/ja/renalys-pharma-submits-an-ind-application-for-a-phase-iii-clinical-trial-of-sparsentan-for-iga-nephropathy-in-japan/
  35. 抗ネフリン抗体、ネフローゼ症候群の活動性マーカーの可能性/NEJM|CareNet.com. [インターネット]. [2025年6月18日引用]. 以下より入手可能: https://www.carenet.com/news/journal/carenet/58725
  36. 慢性腎臓病(CKD)に対する細胞治療の効果をマウスで確認 ―数年以内の臨床試験開始を目指す. [インターネット]. [2025年6月18日引用]. 以下より入手可能: https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/news/250403-030000.html
  37. iPS細胞とは?治せる病気は何?実用化するための問題点とSTAP細胞との違いもわかりやすく解説 – Spaceship Earth. [インターネット]. [2025年6月18日引用]. 以下より入手可能: https://spaceshipearth.jp/ips/
  38. iPS細胞実用化への問題点 – 日本ヘルスサービス研究機構. [インターネット]. [2025年6月18日引用]. 以下より入手可能: http://www.jihsr.com/member/pdf/takura/number01_11/11-1.pdf
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