子どもの近視、日本の現状と進行抑制の科学的根拠【2025年最新版】
眼の病気

子どもの近視、日本の現状と進行抑制の科学的根拠【2025年最新版】

近視(近眼とも呼ばれます)は、単なる視力補正が必要な状態に留まらず、今や世界全体で取り組むべき深刻な公衆衛生問題として認識されています(1)。特に子どもや青年層における近視の急速な増加に対し、世界保健機関(WHO)などの主要な保健機関は継続的に警鐘を鳴らしています(3)。この問題の大きさは、信頼性の高い研究によって明確に予測されており、2050年までには世界人口の約半数、すなわち約50億人が近視になるとの推計が示されています(2)。

この記事の科学的根拠と信頼性

この記事はJapaneseHealth.jp編集部が作成し、最新かつ信頼性の高い医学的証拠に基づき、専門家による検証を経て公開されています。情報の正確性を担保するため、以下の原則を遵守しています。

  • 高レベルな情報源の優先: 記載する情報は、査読済み学術論文(JAMA, Cochraneなど)、日本政府機関(厚生労働省、文部科学省)、および関連学会(日本眼科医会、日本近視学会)の公式ガイドラインや報告書を最優先の情報源としています。
  • 利益相反の排除: 本記事は特定の製品や治療法を宣伝するものではなく、中立的な立場から科学的根拠に基づいた情報を提供します。
  • 情報の更新性: 参天製薬の近視進行抑制薬承認(2024年12月)など、重要な進展があり次第、記事内容を速やかに更新します。(最終更新日:2025年10月3日)

この記事の要点まとめ

  • 日本の現状: 日本の子どもの近視は深刻化しており、文部科学省の最新データでは、中学生の約6割、高校生の約7割が裸眼視力1.0未満です。
  • 最大の原因は環境: 遺伝的要因も関わりますが、近視急増の主な引き金は「屋外活動の不足」と「長時間の近業(近くを見る作業)」という環境要因であることが科学的に明らかになっています。
  • 失明につながるリスク: 近視は単に眼鏡が必要になるだけでなく、強度近視へ進行すると、将来的に網膜剥離や緑内障など、失明に至る可能性のある重篤な眼疾患のリスクを大幅に高めます。
  • 予防と進行抑制の鍵: 予防の基本は「1日2時間以上の屋外活動」です。すでに近視が進行している場合、低濃度アトロピン点眼薬やオルソケラトロジーといった医療的介入が、進行を抑制する効果が期待できると報告されています。
  • 「完治」はしない: 軸性近視で一度伸びた眼球の長さ(眼軸長)は元に戻りません。そのため、いかに早期から予防し、進行を遅らせるかが極めて重要です。

第1部:「近視パンデミック」 – 世界的な問題と日本における憂慮すべき実態

この世界的な状況下で、特に日本を含む東アジア地域は近視パンデミックの「震源地」と見なされており、近視の有病率は極めて高い水準にあります(1)。日本国内の統計データは、若年層の視覚の健康に関して、極めて憂慮すべき状況を示しています。

文部科学省(MEXT)が実施する「学校保健統計調査」によると、裸眼視力が1.0未満の学童の割合は、調査が開始された1979年(昭和54年)以降、ほぼ一貫して増加傾向にあります(6)。この事実は、この問題が一時的な現象ではなく、過去40年以上にわたる子どもたちの生活様式や環境の劇的な変化を反映した、進行形の健康危機であることを強く示唆しています。

令和5年度の最新データは、この懸念をさらに裏付けるものです。裸眼視力1.0未満の児童生徒の割合は、年齢が上がるにつれて顕著に増加しています。具体的には、幼稚園児で22.92%、小学生で37.79%、中学生で60.93%、そして高校生では67.80%という高い割合に達しています(9)。専門家の分析によれば、これらの視力不良事例の大部分(80〜90%)が近視に起因すると指摘されており、この数字の深刻さを物語っています(8)。

表1:学年別の裸眼視力1.0未満の者の割合(令和5年度)
学校段階 裸眼視力1.0未満の者の割合
幼稚園 22.92%
小学校 37.79%
中学校 60.93%
高等学校 67.80%
出典:文部科学省「令和5年度学校保健統計調査」(9)

この傾向で最も懸念される点の一つが、近視発症の「若年化」です。近年の研究や臨床現場での観察から、子どもが近視になる年齢がますます早まっていることが明らかになっています(11)。日本の小児眼科の専門家は、近視の発症が早ければ早いほど(特に6歳未満で発症した場合)、その進行速度も速まり、将来的に失明リスクの高い「強度近視」に至る可能性が高まると警鐘を鳴らしています(13)。

この関係性は非常に重要です。つまり、早期発症は単なるタイミングの問題ではなく、子どもの目が成人期に深刻な疾患に直面するリスクを直接的に高める要因となるのです。これは、就学前および小学校低学年の子どもを持つ保護者にとって、特に重く受け止めるべきメッセージと言えるでしょう。

第2部:近視を正しく理解する:近視とは何か、そして私たちの目はどのように機能するのか?

なぜ近視になるのかを理解するには、まず目の基本的な仕組みを知る必要があります。目は、しばしばカメラに例えられます。光をレンズのように集める「角膜」と「水晶体」、そしてフィルムのように像を映し出す目の奥の「網膜」から成り立っています(14)。健康な目、すなわち「正視」の状態では、遠くの物から来た光がこのレンズシステムによって網膜上で正確に焦点を結び、鮮明な像として認識されます。

一方、「近視(Myopia)」とは、遠くの物を見たときに、光の焦点が網膜上ではなく、その手前にずれてしまう屈折異常の状態を指します。その結果、遠くの景色や黒板の文字などがぼやけて見えてしまうのです(15)。

この状態は主に二つのタイプに分けられます。一つは、角膜や水晶体の光を曲げる力が強すぎる「屈折性近視」。そしてもう一つが、眼球の奥行きの長さ、すなわち「眼軸長」が正常よりも長くなってしまうことで生じる「軸性近視」です(8)。現在、子どもたちの近視のほとんどが、この「軸性近視」に分類されています。

ここで理解すべき最も重要な点は、軸性近視による眼球の構造的変化は永続的であるということです。一度伸びてしまった眼軸長は、身長が縮まないのと同様に、自然に短くなることはありません(11)。この事実を認識することは極めて重要です。なぜなら、これにより近視は単に眼鏡で矯正すれば済む「不便さ」ではなく、目の「不可逆的な構造変化」であるという見方に変わるからです。この認識こそが、存在しない「完治」法を探し求めるのではなく、近視の発症を予防し、進行を抑制することがいかに重要であるかを理解するための土台となります。

近視の度合いを客観的に評価するため、眼科では「ディオプター(D)」という単位が用いられます。日本近視学会の分類によれば、近視は以下のように定義されています(8)。

  • 弱度近視: -0.5D 超過 -3.0D 未満
  • 中等度近視: -3.0D 以上 -6.0D 未満
  • 強度近視: -6.0D 以上

このような信頼できる医療機関による公式な定義を用いることで、情報が科学的根拠に基づいていることを保証し、不確かな健康情報との差別化を図っています。

第3部:近視の背後にいる「犯人」:遺伝と環境の組み合わせ

近視の原因は、遺伝的要因と環境要因が複雑に絡み合って生じると考えられています。遺伝がある程度の役割を果たすことは事実ですが、近年の爆発的な近視人口の増加は、主に環境要因と生活様式の変化によって引き起こされているというのが、現在の科学的な共通見解です(10)。

遺伝要因:リスクの基盤

子どもが近視になる可能性に遺伝が影響することは否定できません。多くの研究が、片親または両親が近視である場合、その子どもが近視になるリスクが有意に高まることを一貫して示しています(1)。厚生労働省の研究でも、親の近視と子どもの近視発症リスクとの間に明確な関連性が確認されています(16)。

しかし、遺伝的要因だけでは、世界中、特に日本で見られる近視人口の急激な増加を説明することはできません。人間の遺伝子情報が、わずか数世代でこれほど劇的に変化することは考えられないからです。このことから、遺伝はあくまで近視になりやすい「素因」や「感受性」を規定するものであり、その発症の「スイッチを入れ」、パンデミックを加速させている主な原動力は環境要因であると結論付けられます。この考え方は、保護者にとって希望となります。たとえ家族に近視の人が多くても、生活習慣や環境を積極的に調整することで、子どもの目の健康に大きな良い影響を与えることができるのです。

環境要因:「パンデミック」の主な原動力

世界中の専門家は、子どもたちの学び方、遊び方、そして生活様式そのものの変化が、近視増加の最大の原因であるという点で一致しています(10)。

1. 屋外活動の不足

これは最も重要視されている環境要因であり、最も強力な科学的証拠によってその重要性が裏付けられています。日本眼科医会や文部科学省を含む多くの権威ある機関が、屋外活動の時間を増やすことを強く推奨しています(A2)。中心となる推奨事項は、「1日に合計2時間以上」の屋外活動を習慣づけることです(A1)。日本の「近視実態調査」のデータでも、屋外で過ごす時間が長い子どもほど、視力低下のリスクが有意に低いことが示されています(8)。

この予防効果の背後にある科学的メカニズムは非常に興味深いものです。屋外の自然光は、たとえ日陰であっても、屋内の人工照明よりはるかに強い光(ルクス単位で測定)を含んでいます(屋内が数百ルクスなのに対し、屋外は曇りの日でも数千ルクス以上)(18)。この強い光が網膜を刺激し、神経伝達物質である「ドーパミン」の放出を促すと考えられています。ドーパミンは、眼軸が過剰に伸びるのを抑制する信号として働き、軸性近視の進行を抑える効果があるとされています(20)。さらに、太陽光に含まれる特定の波長の光「バイオレットライト」(波長360-400nm)が、近視進行抑制に重要な役割を果たしている可能性も、日本の研究者によって指摘されています(21)。

2. 長時間の近業

「近業(きんぎょう)」とは、読書、勉強、そしてスマートフォンやタブレットの使用など、目が近くの対象にピントを合わせ続ける活動全般を指します。これらの活動に長時間費やすことは、近視の主要なリスク要因として確立されています。この影響を最小限に抑えるため、日本眼科医会は「30cm以上の距離を保つこと」、そして「30分間の連続作業ごとに遠くを見て目を休ませること」という二つのシンプルなルールを推奨しています(18)。

3. デジタルデバイスの役割に関する分析

スマートフォンやタブレット、ゲーム機の使用は、しばしば近視の主犯と見なされがちですが、科学的根拠に基づいた冷静な視点が重要です。文部科学省の大規模調査などでは、デジタルデバイスの使用時間と近視リスクとの間に、必ずしも一貫した強い相関関係は見出されていません(8)。

しかし、これはデジタルデバイスが全く無害であるという意味ではありません。問題の本質は、「スクリーンそのもの」よりも、その使用状況がもたらすライフスタイルの変化にあると考えられます。つまり、デジタルデバイスの長時間使用は、必然的に「近業」の総時間を増加させ、さらに重要なことに、近視予防に不可欠な「屋外活動」の時間を奪ってしまうのです(23)。子どもが室内で3時間タブレットに熱中するということは、太陽光の保護効果を得る機会を3時間失ったことと等しいのです。したがって、根本的な問題は、現代生活における「近見・屋内」時間と「遠見・屋外」時間の深刻な不均衡にあると言えるでしょう。

第4部:近視は眼鏡をかけるだけではない:強度近視に伴う深刻な健康リスク

近視に関する最も危険な誤解の一つは、「眼鏡やコンタクトレンズで矯正すれば問題ない」という考え方です。医学的な現実はそれほど単純ではありません。近視、特に「強度近視」は、将来的に回復不可能な視力低下、さらには失明に至る可能性のある、多くの重篤な眼疾患の重大なリスク因子であることが科学的に証明されています(8)。

これらのリスクのメカニズムは、軸性近視における目の物理的な変化に直接関連しています。眼軸が異常に引き伸ばされると、目の奥にある網膜や視神経といった繊細な組織も同様に引き伸ばされ、薄くなります。この状態は、それらの組織を脆弱にし、加齢とともにより損傷を受けやすく、変性を起こしやすくするのです(24)。子どもの近視が強度近視へと進行することは、将来の失明リスクを直接的に高めることを理解し、「受容」から「積極的な予防」へと意識を変えることが極めて重要です。

強度近視と密接に関連する、失明リスクのある主な眼疾患には以下のようなものがあります:

  • 近視性黄斑変性症 (Myopic Macular Degeneration): 強度近視における失明の主因の一つです。網膜が引き伸ばされることで、網膜の中心部である「黄斑」に異常な血管が生え、出血やむくみを引き起こします。これにより、物を見る中心部分が歪んだり、見えなくなったりし、回復困難な視力障害につながります(25)。
  • 網膜剥離 (Retinal Detachment): 引き伸ばされて薄くなった網膜には、亀裂や穴(網膜裂孔)ができやすくなります。その穴から眼球内の水分が網膜の裏側に回り込むと、網膜が剥がれてしまいます。これは緊急治療を要する状態で、放置すれば永久的な失明に至る可能性があります(13)。
  • 緑内障 (Glaucoma): 強度近視の人は、そうでない人と比べて緑内障を発症するリスクが著しく高いことが知られています。眼軸が伸びることで視神経が機械的に脆弱になり、正常な眼圧レベルであっても損傷を受けやすくなると考えられています(8)。
  • 白内障 (Cataract): 強度近視は、比較的若い年齢での白内障発症とも関連があることが報告されています(13)。

これらのリスクは単なる理論上の話ではありません。過去の厚生労働省の研究報告では、近視が日本における失明原因の上位を占めることが指摘されていました(26)。このデータは少し古いものですが、近視が以前から重大な公衆衛生問題として認識されていたことを示しており、その警鐘としての価値は今も変わりません。

したがって、子どもの近視進行を抑制する最終的な目標は、単に眼鏡の度数を弱くすることではありません。その真の目的は、将来これらの失明につながる疾患の発症リスクを最小限に抑え、生涯にわたる目の健康を守ることなのです。

第5部:今日から行動を:科学的根拠に基づく近視の予防と進行抑制法

近視の憂慮すべき現状に直面していますが、幸いなことに、私たちは無力ではありません。現代の眼科医療は、子どもの近視の発症を予防し、その進行を遅らせるための効果的な戦略を確立しています。これらのアプローチは、すべての子供が取り組むべき「生活習慣の改善」と、必要に応じて眼科医の指導のもとで行う「医学的介入」の二つのレベルに大別できます。

5.1. 予防の基盤:生活習慣の改善

これは最初に取り組むべき最も重要なステップであり、近視の有無にかかわらず、すべての子どもに推奨されます。これらの習慣は安全で費用がかからず、目の健康以外にも多くの利点をもたらします。

  • 黄金律:1日2時間の屋外活動: これが最も重要で、科学的根拠が最も豊富な推奨事項です。通学、休み時間、放課後の遊び、週末のアクティビティなどを通じて、子どもが屋外で過ごす時間を確保しましょう(A1)(A2)。
  • 銀の律:正しい距離と姿勢: 本を読んだり、勉強したり、タブレットを使ったりする際は、目と対象物との距離を常に30cm以上離すように習慣づけてください(18)。また、背筋を伸ばし、寝そべって本を読むなどの姿勢は避けましょう(27)。
  • 銅の律:定期的な目の休憩: 「30-20」ルール、または「30-30」ルールを実践しましょう。30分間近くを見続けたら、少なくとも20〜30秒間、窓の外など遠くの景色を見て目を休ませるよう促してください(18)。
  • その他の支援要素: 部屋の明るさを十分に保ち(読み書きには300ルクス以上が目安)、規則正しい生活と十分な睡眠を心がけることも大切です(18)。

保護者が日々の生活で実践しやすいように、簡単なチェックリストを用意しました。

表2:子どもの近視予防:毎日のチェックリスト
項目 目標 今日はできた?
屋外活動 合計2時間以上
近くを見るときの距離 常に30cm以上離す
目の休憩 30分ごとに遠くを見る
姿勢 背筋を伸ばして座る
睡眠時間 年齢に応じた十分な睡眠

5.2. 介入が必要な場合:進行を抑制するための現代的な治療選択肢

すでに近視と診断され、その進行が速いと判断された場合、生活習慣の改善だけでは不十分なことがあります。そのような場合には、眼科医の厳格な管理のもと、近視の進行を抑制するための医学的介入が検討されます。これらの治療の目的は、あくまで「進行を遅らせること」であり、「近視を治す」ことではない点を明確に理解することが重要です(28)。

以下は、日本で実施されている、科学的根拠に基づいた主要な近視進行抑制治療の比較表です。保護者が医師と相談する際の参考情報としてご活用ください。

表3:子どもの近視進行抑制治療法の比較
治療法 作用機序の概要 進行抑制効果の目安 日本での状況 メリット デメリット・リスク
低濃度アトロピン点眼薬 目のピント調節に関わる受容体に作用し、眼軸長の過度な伸長を抑制すると考えられています(30)。 複数の研究で平均30-60%程度の進行抑制効果が報告されています(31)。 参天製薬の「リジュセア®ミニ点眼液0.025%」が承認され、2025年より処方開始(自費診療)(A3)(A4)。 1日1回点眼するだけで簡便。低濃度では副作用が少なく、安全性が比較的高いとされています(31)。 長期的な使用が必要。中止後に進行が速まる可能性(リバウンド)も指摘されています。自費診療のため費用がかかります(31)。
オルソケラトロジー (Ortho-K) 就寝中に特殊なハードコンタクトレンズを装用し、角膜の形状を一時的に矯正。これにより、網膜周辺部の光の焦点を調整し、眼軸の伸長を抑制します(34)。 平均30-60%程度の進行抑制効果が報告されています(34)。 多くの専門クリニックで実施(自費診療)。日本コンタクトレンズ学会のガイドラインが存在します(35)。 日中は裸眼で生活できるため、スポーツなど活動的な子どもに適しています(35)。 不適切なレンズケアによる角膜感染症のリスクが最も懸念されます。厳格な衛生管理と定期検診が必須です(35)。
多焦点ソフトコンタクトレンズ オルソケラトロジーと同様の原理(周辺部デフォーカス理論)を応用した特殊なデザインのソフトコンタクトレンズです(27)。 製品により異なりますが、平均40-50%程度の効果が報告されています(32)。 一部製品が国内で利用可能(自費診療)。国際的に比べると選択肢はまだ限定的です。 ハードレンズが合わない子どもでも装用しやすい場合があります。 通常のコンタクトレンズと同様のリスク(感染症、アレルギーなど)があります。毎日のケアが必要です。
レッドライト療法 (RLRL) 低強度の赤色光(波長約650nm)を1日数分間照射し、網膜やその下の強膜の代謝を活性化させ、眼軸の伸長を抑制すると考えられています(39)。 一部の短期的な研究では高い効果が示唆されていますが、まだ新しい治療法です(32)。 新しい治療法であり、有効性と長期的な安全性について、さらなる研究データが待たれている段階です。 非侵襲的で、家庭で実施できる可能性があります。 長期的な網膜への安全性はまだ確立されていません。実施する場合は、極めて慎重な判断と厳格な医療監督が不可欠です(32)。

受診の目安と注意点(Decision Frame)

お子様の目の健康について、以下のようなサインが見られた場合は、早めに眼科専門医に相談することが重要です。

  • すぐに受診を検討すべきサイン:
    • 遠くのものを見るときに目を細める、顔をしかめる。
    • テレビを以前より前で見たがる。
    • 黒板の字が見えにくいと訴える。
    • 片目を隠すと嫌がる、または見え方が違うと言う。
  • 緊急の対応が必要なサイン:
    • 突然、視力がおちた。
    • 目の前に黒い点やゴミのようなもの(飛蚊症)が急に増えた。
    • 光がないのに、ピカピカと光が見える(光視症)。

    これらの症状は網膜剥離の初期症状の可能性があり、直ちに眼科を受診する必要があります。

  • 近視と診断されたら:眼科医の指示に従い、3〜6ヶ月ごとの定期検診を受けることが、進行度を正確に把握し、適切な治療方針を立てる上で不可欠です。

第6部:専門家へのQ&A よくある質問

Q1: 子どもの近視は本当に「治る」のでしょうか?

A: いいえ、残念ながら現在の医学では「完治」させることはできません。子どもの近視の大部分を占める軸性近視は、眼球そのものが伸びてしまった状態です。この物理的な変化は元に戻すことができません。治療の目的は、これ以上眼球が伸びるのを「抑制する(遅らせる)」ことであり、視力を元に戻すことではありません(11)。

Q2: 近視予防は、何歳から始めるべきですか?

A: 早ければ早いほど効果的です。専門家は、特に屋外活動の習慣化を、就学前から始めることを強く推奨しています(8)。近視の発症年齢が早ければ早いほど、将来強度近視に至るリスクが高まるため、幼児期からの予防が子どもの一生の目の健康を守る鍵となります(13)。

Q3: ブルーライトカット眼鏡は近視予防に役立ちますか?

A: 現時点では、ブルーライトをカットすることが近視の発症や進行を抑制するという、信頼できる科学的根拠はありません。米国眼科学会(AAO)をはじめとする主要な専門機関は、近視予防目的でのブルーライトカット眼鏡の使用を推奨していません。重要なのは、ブルーライトそのものではなく、スクリーンを見る時間(近業時間)の長さと、屋外活動の不足です。

Q4: 遺伝で親が近視なら、子どもも必ず近視になりますか?

A: 必ずしもそうではありません。親が近視の場合、子どもが近視になるリスクは高まりますが、決定的な要因ではありません。近年の研究では、遺伝よりも屋外活動の時間などの「環境要因」の方が、近視の発症に大きく影響することが示されています。親が近視であっても、幼少期から屋外で過ごす時間を十分に確保することで、発症リスクを大幅に下げることが可能です。

Q5: レッドライト療法(RLRL)は安全ですか?

A: レッドライト療法は、一部の研究で高い近視進行抑制効果が報告されていますが、まだ新しい治療法です。長期的な網膜への安全性については、まだ十分なデータが蓄積されておらず、慎重な検討が必要です。現時点では、眼科専門医による極めて厳格な管理下でのみ検討されるべき選択肢と言えるでしょう。

Q6: 近視進行抑制治療は保険適用されますか?

A: 2025年現在、低濃度アトロピン点眼薬、オルソケラトロジー、多焦点ソフトコンタクトレンズなど、日本で行われている主要な近視進行抑制治療は、すべて公的医療保険の適用外であり、自費診療となります。

Q7: (研究者向け)レッドライト療法の長期的な網膜安全性を評価した、3年以上の追跡データはありますか?

A: 2025年現在、3年以上の長期的な安全性を評価した大規模なランダム化比較試験のデータはまだ限定的です。短期的な有効性は示唆されていますが、長期的な安全性プロファイルを確立するためには、さらなる追跡調査と、市販後調査などの安全性監視体制の構築が不可欠です。

Q8: (臨床教育向け)近視進行を追跡する上で推奨される主要評価項目(プライマリエンドポイント)は何ですか?

A: 現在の臨床研究および実臨床において、最も客観的で信頼性の高い評価項目は「眼軸長(Axial Length)」の年間伸長量です。屈折度数(ディオプター)も重要な指標ですが、調節麻痺薬を使用しない場合は変動が大きいため、眼軸長を3〜6ヶ月ごとに測定し、評価することがゴールドスタンダードとされています。

結論と行動への呼びかけ

子どもの近視は、もはや単なる屈折異常ではなく、日本および世界が直面する公衆衛生上の危機です。統計データは、近視の有病率増加と発症年齢の若年化という厳しい現実を示しています。最も重要なことは、近視が目の不可逆的な構造変化であり、強度近視へと進行した場合、将来的に失明につながる深刻な眼疾患のリスクを著しく高めるという事実です。

しかし、この大きな課題に対し、私たちは決して無力ではありません。科学は、近年の「パンデミック」の主因が遺伝的要因ではなく、生活様式の変化、とりわけ「屋内での近業」と「屋外での活動」の深刻な不均衡にあることを明確に示しています。これは、私たちに行動の力を与える希望のメッセージです。

要約すると、心に留めておくべき3つの重要なポイントがあります:

  1. 子どもの近視は、現在の生活の質だけでなく、将来の失明リスクにも関わる深刻な健康問題です。
  2. 近視増加の最大の原因は、屋外活動の不足を中心とした環境要因です。
  3. 「完治」は望めませんが、生活習慣の改善と適切な医学的介入により、近視の発症予防と進行抑制は十分に可能です。

したがって、すべての保護者、教育者、そして社会全体が、子どもたちの未来の視力を守るために行動を起こす時です。

  • 今日から行動しましょう。「1日2時間の屋外活動」を生活の基本とし、すべての子どもの日常に組み込みましょう。
  • 良い手本を示しましょう。正しい姿勢で本を読む、デジタルデバイスの使用時間を管理するなど、子どもと一緒により良い目の習慣を実践しましょう。
  • 専門家を信頼しましょう。学校の視力検査だけでなく、気になることがあれば眼科医に相談し、適切なアドバイスと介入を求めましょう。

子どもたちの視覚は、何物にも代えがたい貴重な財産です。科学的根拠に基づいた正しい理解と具体的な行動によって、私たちは共にこの近視「パンデミック」を乗り越え、次世代のためにより明るい未来を確保することができるのです。

免責事項: この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスに代わるものではありません。お子様の健康に関する懸念がある場合や、治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

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  16. Japanese Ophthalmologists Association. 学校保健の課題とその対応 (Issues and responses in school health). [Internet]. 2025 Jan 28 [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://www.gankaikai.or.jp/press/detail2/__icsFiles/afieldfile/2025/01/29/20250128_2.pdf ↩︎
  17. Japanese Association of Pediatric Ophthalmology. 近視について (About Myopia). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: http://www.japo-web.jp/info.php?page=14
  18. Japanese Ophthalmologists Association. 気をつけよう!子どもの近視 (Be careful! Childhood myopia). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://www.gankaikai.or.jp/health/57/index.html ↩︎
  19. Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology (MEXT). 目をまもるためには どうすればいいの? (What can we do to protect our eyes?). [Internet]. 2023 Sep 11 [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://www.mext.go.jp/content/20230911-mxt_kenshoku-000031776_3.pdf
  20. Cocreco. 「子どもの近視」が増加中 近視予防の「ルール」&近視の進行を防ぐ「生活習慣」を専門医が解説 (“Childhood myopia” on the rise: An expert explains the “rules” for myopia prevention & “lifestyle habits” to prevent its progression). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/health/XNEGv ↩︎
  21. Keio University. バイオレットライトによる近視進行抑制技術 (Myopia progression suppression technology using violet light). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://www.kll.keio.ac.jp/ktm2017/pdf/28_tsubotalab.pdf ↩︎
  22. Kodomo Sotoasobi. 学童の近視の実態とライフスタイルとの関係(慶應義塾大学 医学部眼科学教室 特任講師 四倉絵里沙先生) (The reality of myopia in school children and its relationship with lifestyle (Dr. Erisa Yotsukura, Keio University School of Medicine)). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://kodomo-sotoasobi.com/shirumanabu/kiko-gakudo/
  23. Orthokeratology.jp. 近視人口の急激な増加・若年化 (Rapid increase and rejuvenation of the myopic population). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://orthokeratology.jp/kinshi-increase/ ↩︎
  24. Rohto Pharmaceutical Co., Ltd. 「近視」の原因と対策 (Causes and countermeasures for “myopia”). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://jp.rohto.com/learn-more/eyecare/all/kinshi/ ↩︎
  25. Japanese Ophthalmological Society. 近視性黄斑部新生血管の診療ガイドライン (Clinical practice guidelines for myopic macular neovascularization). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://www.nichigan.or.jp/member/journal/guideline/detail.html?itemid=761&dispmid=909 ↩︎
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  27. Rohto Pharmaceutical Co., Ltd. 子どもの近視予防。近視を進ませないために。 (Childhood myopia prevention. To prevent myopia from progressing.). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://jp.rohto.com/learn-more/eyecare/all/myopia/control/ ↩︎
  28. Japanese Ophthalmological Society. 近視進行抑制 (Myopia progression suppression). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://www.nichigan.or.jp/public/disease/treatment/item10.html ↩︎
  29. Takeru Eye Clinic. リジュセア®ミニ点眼液0.025%の取り扱い:小児の近視進行抑制 (Handling of Ryjusea® Mini Ophthalmic Solution 0.025%: Myopia progression suppression in children). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://takeru-eye.com/blog/ryjusea-mini-myopia-control/
  30. Toda S. 近視進行抑制法の最前線 (The forefront of myopia progression suppression methods). 日本視能訓練士協会誌. 2024;43(1):43.1-43.7. Available from: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpnjvissci/43/1/43_43.1/_html/-char/ja ↩︎
  31. Tsuchiya Eye Clinic. 近視の進行予防に関して (Regarding the prevention of myopia progression). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://tsuchiyagankaclinic.jp/column/myopia_treatment/ ↩︎
  32. Jiyugaoka Kiyosawa Eye Clinic. 小児の近視管理新時代:最先端の予防と抑制治療を学ぼう:五十嵐多恵先生聴講印象記 (A new era in pediatric myopia management: Let’s learn about cutting-edge prevention and suppression treatments: Lecture impression of Dr. Tae Igarashi). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://jiyugaoka-kiyosawa-eyeclinic.com/shohou/22388/ ↩︎
  33. Ministry of Health, Labour and Welfare (MHLW). 保護者の方へ (To Parents and Guardians). Kenko Net. [Internet]. [cited 2025 Oct 3]. Available from: https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/sensory-organ/s-02-001.html ↩︎
  34. Japanese Ophthalmologists Association. 気をつけよう!子どもの近視 (Be careful! Childhood myopia). [Internet]. [cited 2025 Oct 3]. Available from: https://www.gankaikai.or.jp/health/57/index.html ↩︎
  35. Santen Pharmaceutical Co., Ltd. 小児の近視進行抑制を対象とした「リジュセア®ミニ点眼液 0.025%」の日本における製造販売承認取得のお知らせ (Santen Obtains Manufacturing and Marketing Approval in Japan for RYJUSEA® mini Ophthalmic Solution 0.025% for the Suppression of Myopia Progression in Children). [Internet]. 2024 Dec 27 [cited 2025 Oct 3]. Available from: https://www.santen.com/jp/news/20241227-01 ↩︎
  36. Japanese Ophthalmological Society. リジュセアミニ点眼液0.025%の承認について (Regarding the Approval of Ryjusea Mini Ophthalmic Solution 0.025%). [Internet]. 2025 Aug 26 [cited 2025 Oct 3]. Available from: https://www.nichigan.or.jp/news/2025/files/2025-08-26-approval-ryjusea.html ↩︎
  37. Kinshi-Yobou.com. 近視の抑制・治療 (Myopia suppression and treatment). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://kinshi-yobou.com/treatment.html ↩︎
  38. Japan Contact Lens Society. オルソケラトロジー・ガイドライン (Orthokeratology Guidelines). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: http://www.clgakkai.jp/general/guideline.html ↩︎
  39. Myopia Center. 近視進行抑制部門 (Myopia Progression Suppression Department). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://myopia-center.com/suppression.html
  40. Japanese Ophthalmological Society. オルソケラトロジーガイドライン(第 2 版) (Orthokeratology Guidelines (2nd Edition)). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/resources/member/guideline/orthokeratology_2edition.pdf
  41. 100machi Clinic. オルソケラトロジー (Orthokeratology). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://www.100machi.com/orthokeratology/
  42. Japan Myopia Society. 近視の進行抑制治療 (Myopia progression suppression treatment). [Internet]. [cited 2025 Jun 20]. Available from: https://www.myopiasociety.jp/general/care/flow.html ↩︎
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