【専門医が徹底解説】先天性二分脊椎症とは?原因・症状から最新治療、予防法までのすべて
筋骨格系疾患

【専門医が徹底解説】先天性二分脊椎症とは?原因・症状から最新治療、予防法までのすべて

この記事は、先天性二分脊椎症(せんてんせいにぶんせきついしょう)と診断されたお子さんを持つご家族、これから親になる可能性のあるすべての方々、そしてこの疾患と共に生きるご本人に向けて、正確で包括的な情報を提供することを目的としています。JHO編集委員会は、小児脳神経外科の専門家の知見と、世界保健機関(WHO)や米国疾病予防管理センター(CDC)などの権威ある機関の最新情報に基づき、皆様が抱える不安や疑問に寄り添い、希望を持って未来へ歩むための一助となることを目指します1。本稿で提供する情報は、日本の関連医学会が策定した診療指針、難病情報センター、そして国際的に評価の高い臨床研究など、信頼性の高い情報源に厳密に基づいています234。複雑な医学的内容も、できる限り平易な言葉で解説し、皆様が病気を正しく理解し、最善の選択をするための「力」となることを願っています。恐怖や不確実性を知識と希望で置き換えること、それがこの記事の最大の目標です。

この記事の科学的根拠

この記事は、引用元として明示された最高品質の医学的根拠にのみ基づいて作成されています。以下は、本文中で言及される実際の情報源と、提示される医学的指導との直接的な関連性を示したものです。

  • 世界保健機関(WHO) / 米国疾病予防管理センター(CDC): この記事における葉酸摂取による神経管閉鎖障害の予防に関する指針は、これらの国際的保健機関が発表した勧告に基づいています25
  • 日本二分脊椎・水頭症研究振興財団 / 日本小児外科学会: 二分脊椎症の分類、症状、および日本における標準的な治療法に関する記述は、これらの国内専門機関が提供する情報に基づいています36
  • MOMS試験 (Management of Myelomeningocele Study): 脊髄髄膜瘤に対する胎児治療の有効性に関する議論は、この画期的な臨床試験の結果に依拠しています7
  • 大阪大学 / 国立成育医療研究センター: 日本における最先端の胎児治療の実施状況と「先進医療」としての承認に関する情報は、これらの研究機関による公式発表に基づいています89

要点まとめ

  • 二分脊椎症は、妊娠初期に脳や脊髄のもととなる神経管が正常に閉じないことで起こる先天性疾患です。
  • 最大の予防策は「妊娠計画の1ヶ月以上前からの葉酸サプリメント摂取」であり、これにより発生の50~70%を防ぐことが可能です。
  • 症状は、下肢の麻痺、排泄障害、水頭症など多岐にわたり、生涯にわたる集学的医療(チーム医療)による管理が必要です。
  • 腎機能の保護を目的とした「清潔間欠導尿(CIC)」が、生命予後を左右する最も重要な自己管理となります。
  • 近年、神経障害を軽減しうる画期的な「胎児治療」が日本でも先進医療として始まり、新たな希望となっています。

第1部:先天性二分脊椎症の包括的理解

1-1. 二分脊椎症とは?―神経管閉鎖障害の基本

先天性二分脊椎症は、胎児期の非常に早い段階、多くは妊娠4週末から6週頃に、脳や脊髄のもととなる「神経管」と呼ばれる管状の組織が正常に閉鎖しないことによって生じる先天性の疾患です4。この神経管の閉鎖不全は「神経管閉鎖障害(Neural Tube Defects)」と総称され、二分脊椎症はその中で最も代表的なものの一つです。他に無脳症や脳瘤などが含まれます10

神経管は、将来的に脳と、全身に指令を伝える神経の束である脊髄に発達する重要な器官です6。この部分が正常に閉じないと、背骨(脊椎)の一部が欠損し、その隙間から脊髄やそれを包む膜(髄膜)が体外に露出し、神経組織が損傷を受けることになります11。この生まれつきの神経損傷が、生涯にわたる様々な症状の根本的な原因となります。

1-2. 二分脊椎症の主な種類:「顕在性」と「潜在性」の違い

二分脊椎症は、その状態によって大きく二つのタイプに分類されます。この分類は、見た目だけでなく、治療方針や予後、さらには日本における公的支援の対象となるかどうかにも直結するため、非常に重要です。

顕在性二分脊椎(けんざいせいにぶんせきつい)

これは、背中の病変部が皮膚で完全に覆われておらず、嚢胞(のうほう)状の膨らみや皮膚の欠損を通して、神経組織が体外に露出している状態を指します4。より重症なタイプとされ、以下のような種類が含まれます。

  • 脊髄髄膜瘤(せきずいずいまくりゅう): 最も頻度が高く、重症なタイプです。脊椎の開いた部分から、脊髄そのものとそれを包む髄膜が袋状に突き出ています12。露出した神経は羊水や物理的な刺激によって損傷を受けやすく、出生後すぐに治療が必要です。
  • 脊髄披裂(せきずいひれつ): 嚢胞を形成せず、神経組織が完全にむき出しになっている最重症型です6

顕在性二分脊椎は、髄膜炎などの生命を脅かす感染症を防ぎ、神経のさらなる損傷を食い止めるため、出生後24時間から72時間以内に背中の欠損部を閉鎖する手術が必須となります3。このタイプは、日本の公的医療制度において「指定難病」の対象となっており、医療費助成などの支援を受けることができます4

潜在性二分脊椎(せんざいせいにぶんせきつい)

こちらは、脊椎の欠損部が正常な皮膚で完全に覆われているため、外見上は異常が分かりにくいタイプです3。一般的に顕在性よりも軽症とされますが、皮膚の下では神経組織に異常が存在します。腰仙部(腰の下の方やお尻)に、小さなくぼみ(皮膚陥凹)、毛が生えている(異常発毛)、あざ、脂肪の塊(皮下脂肪腫)などの皮膚症状が見られることが、診断のきっかけとなる場合があります6。代表的なものに脊髄脂肪腫(せきずいしぼうしゅ)があり、脂肪組織が脊髄に癒着しています6。乳幼児期には無症状のことも多いですが、身長が伸びる思春期などの成長期に、癒着した脊髄が引き伸ばされる「脊髄係留症候群(せきずいけいりゅうしょうこうぐん)」を発症し、足の動きが悪くなったり、排尿障害が現れたりすることがあります13。原則として、潜在性二分脊椎は指定難病の対象とはなりません4

表1: 顕在性二分脊椎と潜在性二分脊椎の比較
特徴 顕在性二分脊椎 潜在性二分脊椎
外見 背中に嚢胞や皮膚欠損があり、脊髄組織が露出 皮膚に覆われ、外見上の異常は軽微またはない
主な種類 脊髄髄膜瘤、脊髄披裂 脊髄脂肪腫、先天性皮膚洞
緊急手術 出生後24~72時間以内に必須 通常は不要。症状出現・進行時に検討
神経症状 ほぼ全例で下肢麻痺や排泄障害あり 無症状から軽度まで様々。成長に伴い発症することも
日本の公的支援 指定難病の対象 原則として対象外

1-3. 日本および世界における発生頻度

二分脊椎症の発生頻度は、地域によって大きく異なります。世界的には出生1,000人あたり0.5人から1人と推定されています14。特に、米国やカナダ、欧州の多くの国々では、国策としてパンやシリアルなどの穀物製品に葉酸を添加する「葉酸強化政策」が義務化されており、その結果、発生率が劇的に低下し、出生1,000人あたり0.2~0.4人まで減少したと報告されています15

一方、日本ではこのような義務的な葉酸強化政策は行われておらず、個人の意識向上やサプリメント摂取の推奨に留まっています。その結果、日本の発生率は減少傾向を見せていません。日本産婦人科医会の統計によると、2007年の発生頻度は分娩10,000件あたり4.8人であり、1980年代から2010年代にかけて、発生率は横ばい、あるいは微増傾向にさえあります16。これは、予防可能な疾患である二分脊椎症に対して、日本が依然として大きな公衆衛生上の課題を抱えていることを示唆しています。この事実は、後述する予防策の重要性を何よりも強く物語っています。


第2部:二分脊椎症の根本原因と危険因子

2-1. 原因は一つではない:多因子性の疾患

二分脊椎症は、単一の原因によって引き起こされるものではありません。「多因子性疾患」と呼ばれ、複数の遺伝的要因、栄養的要因、そして環境要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています4。つまり、「二分脊椎症になりやすい体質(遺伝的要因)」を持つ人が、妊娠初期の特定の時期に「発症の引き金となる要因(栄養・環境要因)」に遭遇することで、神経管の閉鎖不全が起こると理解されています。この原因の複雑さを理解することは重要ですが、一方で、どの要因が「予防可能」で、どの要因が「不可避」なのかを区別することもまた重要です。これにより、親となる人々は、いたずらに自責の念に駆られることなく、実行可能な予防策に集中することができます。

2-2. 最大の危険因子:葉酸の欠乏

数ある危険因子の中で、最も重要かつ予防可能なものが、母親の「葉酸」の欠乏です10。葉酸はビタミンB群の一種(ビタミンB9)で、細胞が分裂し、新しい細胞を作る際に不可欠な栄養素です。特に、胎児の神経管が形成される妊娠超初期(妊娠4週~6週)において、その需要は飛躍的に高まります2。この決定的な時期に母親の体内の葉酸レベルが不足していると、神経管の正常な閉鎖が妨げられ、二分脊椎症の発症リスクが著しく高まることが、数多くの研究で証明されています4。逆に言えば、妊娠前から十分な量の葉酸を摂取することで、神経管閉鎖障害の発生を50~70%も予防できることが分かっています2。これは、二分脊椎症の予防において最も確実で効果的な手段です。

2-3. 遺伝的要因と環境要因の関与

葉酸欠乏が最大の要因である一方、他の要因も発症に関与します。

  • 遺伝的要因: 血縁者に二分脊椎症の方がいる場合、発症リスクは一般人口に比べて高くなります。第一子で発症した場合、第二子での再発リスクは約3~8%と報告されており、これは一般のリスクの20~50倍に相当します14。これは、特定の遺伝的素因が関わっていることを示唆しています。
  • 環境要因: 以下のような母体の状態や環境も、危険因子として知られています。
    • 母体の持病: 妊娠前の糖尿病や肥満は、リスクを高めることが報告されています17。特に母体の肥満は、葉酸を摂取していてもリスクを十分に下げられない可能性が指摘されています18
    • 特定の薬剤の使用: 一部の抗てんかん薬(特にバルプロ酸)は、神経管閉鎖障害のリスクを増加させることが知られています17。持病で服薬中の方は、妊娠を計画する段階で必ず主治医に相談し、薬剤の変更などを検討する必要があります。
    • その他の要因: 妊娠初期の高熱や、ビタミンAの過剰摂取などもリスク因子として挙げられています4

これらの危険因子を知ることは、予防可能なもの(葉酸摂取、持病の管理)に積極的に取り組み、医師との相談が必要なもの(薬剤の調整)を明確にするために役立ちます。


第3部:生涯にわたる症状と合併症の管理

二分脊椎症の症状は、脊髄のどの高さで障害が起きているか(病変レベル)によって大きく異なります。一般的に、病変レベルが胸椎など高い位置にあるほど、障害の範囲は広く、重度になります6。症状は単一ではなく、複数の問題が連鎖的に発生する「ドミノ倒し」のような側面を持ちます。この繋がりを理解することが、なぜ多くの専門家によるチーム医療が必要なのかを理解する鍵となります。

3-1. 神経学的症状:運動麻痺と感覚障害

病変レベル以下の脊髄神経が損傷されるため、下肢に様々な程度の運動麻痺と感覚障害が生じます17

  • 運動麻痺: 足の筋力が弱く、動かしにくいため、歩行に困難を伴います。装具や松葉杖、車椅子などが必要となる場合があります13。麻痺の程度は個人差が非常に大きいです。
  • 感覚障害: 足や臀部の触覚、温覚、痛覚が鈍くなる、あるいは完全に失われます。これにより、靴ずれ、低温やけど、切り傷などに気づきにくく、重度の皮膚潰瘍(褥瘡)を引き起こす大きな原因となります13

3-2. 整形外科的な問題:足の変形、股関節脱臼、脊柱変形

運動麻痺による筋肉のアンバランスは、骨格に様々な変形を引き起こします。これらは二次的な合併症であり、適切な管理が不可欠です。

  • 足の変形: 生まれつき内反足(足が内側を向く変形)を伴うことが多くあります17。成長に伴い、様々な足の変形が進行する可能性があります。
  • 股関節脱臼・亜脱臼: 股関節周囲の筋力低下により、股関節が外れやすくなります17
  • 脊柱変形: 成長期に脊柱側弯症(背骨が横に曲がる)や後弯症(背骨が後ろに突き出る)を発症することが多く、姿勢の維持や呼吸機能に影響を及ぼすこともあります19

これらの問題に対しては、リハビリテーションによるストレッチ、装具による矯正、そして進行した場合には外科的な矯正手術が行われます16

3-3. 泌尿器科的な課題:神経因性膀胱と排尿管理

二分脊椎症において、ほぼ必発で、生涯にわたる健康管理の核となるのが排尿障害です。膀胱をコントロールする神経が麻痺するため、「神経因性膀胱」と呼ばれる状態になります16。症状としては、尿意を感じない、自分の意志で排尿できない、あるいは尿が常に少しずつ漏れ出てしまう(尿失禁)といったものが現れます13。また、膀胱に大量の尿が溜まったままになる(尿閉)こともあります。この状態が続くと、膀胱に尿が溜まったままで細菌が繁殖しやすくなり、膀胱炎や腎盂腎炎などの尿路感染症を繰り返します。さらに、膀胱内の圧力が高い状態が続くと、尿が腎臓へ逆流し、腎機能が徐々に低下して、最終的には生命に関わる腎不全に至る危険性があります11。この深刻な合併症を防ぐため、「清潔間欠導尿(Clean Intermittent Catheterization)」が標準的な管理法となります。これは、1日数回、清潔なカテーテル(細い管)を尿道から膀胱に挿入し、定時的に尿を空にする方法です16。幼児期から本人や家族が手技を習得し、生涯にわたって継続することが、腎臓を守るために最も重要です。

3-4. 消化器系の問題:神経因性腸管と排便管理

膀胱と同様に、腸の動きや肛門を締める筋肉を支配する神経も麻痺するため、排便にも障害が生じます。「神経因性腸管」と呼ばれ、頑固な便秘や便失禁が主な症状です16。これは生活の質に大きく影響します。管理には、食事療法、下剤、浣腸などを組み合わせた計画的な「排便プログラム」が導入されます。場合によっては、逆行性洗腸法や、お腹からカテーテルを入れて洗腸を行う順行性洗腸という外科手術も選択肢となります16

3-5. 脳の合併症:水頭症とキアリII型奇形

二分脊椎症、特に脊髄髄膜瘤では、脊髄だけでなく脳にも構造的な異常を合併することがほとんどです。

  • 水頭症(すいとうしょう): 脳の中心部にある脳室という空間に、脳脊髄液が過剰に溜まり、脳を内側から圧迫する状態です。脊髄髄膜瘤の患者さんの約90%に合併すると言われています17。放置すると、知能障害やてんかんの原因となるため、治療が必要です。治療は、溜まった脳脊髄液をお腹の中に流して吸収させるための細い管「VPシャント(脳室腹腔シャント)」を体内に埋め込む手術が一般的です16
  • キアリII型奇形: 脊髄髄膜瘤のほぼ全例で認められる合併症で、脳の一部(小脳や脳幹)が頭蓋骨の出口から脊柱管内に落ち込んでいる状態です17。これが脳脊髄液の流れを妨げ、水頭症の主な原因となります。重度の場合、呼吸困難や嚥下障害(飲み込みの障害)を引き起こすことがあります。

3-6. その他の注意点:皮膚トラブル、ラテックスアレルギー

  • 褥瘡(じょくそう): 感覚障害と運動麻痺のため、同じ場所に圧力がかかり続けても気づかず、皮膚の血流が悪化して組織が壊死してしまう褥瘡のリスクが非常に高いです16。定期的な体位変換や、クッションの使用、毎日の皮膚観察が欠かせません。
  • ラテックスアレルギー: 治療の過程で、カテーテルや手術用手袋など、天然ゴム(ラテックス)製品に繰り返し曝露されるため、ラテックスアレルギーを発症する頻度が非常に高いことが知られています。重篤なアレルギー反応を起こす危険があるため、医療現場だけでなく、日常生活においても風船などのラテックス製品を避ける「ラテックスフリー」の環境が重要です6

第4部:診断から治療への道筋

4-1. 出生前診断:胎児超音波検査でわかること

現在、多くの二分脊椎症は出生前に診断されています。妊娠中期(18~20週頃)に行われる定期の胎児超音波(エコー)検査で、胎児の背骨の異常や、それに伴う頭蓋骨や脳の形態異常(レモンサイン、バナナサインと呼ばれる特徴的な所見)が発見されることが診断のきっかけとなります6。出生前診断によって、親は心の準備をするとともに、専門的な医療が受けられる周産期センターでの出産計画を立てたり、後述する「胎児治療」という選択肢について情報を得たりする時間を持つことができます。診断が疑われた場合は、より詳細な評価のために胎児磁気共鳴画像法(MRI)検査が行われることもあります6

4-2. 出生後の診断と精密検査

顕在性二分脊椎は、出生時に背中の状態から直ちに診断されます11。潜在性二分脊椎は、前述した皮膚の所見などから疑われ、MRI検査で確定診断されます6。出生後は、神経学的診察、脳や腎臓・膀胱の超音波検査などを行い、全身の状態を詳細に評価します。

4-3. 治療の基本方針:生涯にわたる集学的医療

二分脊椎症の治療は、一度の手術で終わるものではなく、出生直後から成人期、そして生涯にわたって続く、継続的な医療管理とリハビリテーションを必要とします16。一人の医師がすべてを診るのではなく、各分野の専門家が連携して一人の患者さんを支える「集学的医療」が治療の基本となります3。このチームアプローチこそが、複雑な合併症を適切に管理し、患者さんの生活の質を最大限に高める鍵です。

表2: 二分脊椎症の集学的治療チーム
診療科 主な役割と治療内容
脳神経外科 出生直後の脊髄修復手術、水頭症に対するシャント手術、キアリ奇形の管理
整形外科 足・股関節・脊柱の変形に対する装具療法や手術、歩行能力の評価
泌尿器科 神経因性膀胱の管理、清潔間欠導尿の指導、腎機能の保護
リハビリテーション科 理学療法・作業療法による機能訓練、日常生活動作の向上、装具や車いすの適合
小児科 全身の健康管理、成長・発達の追跡、各専門科との連携の中心
小児外科 排便管理(逆行性洗腸など)のための外科的介入
医療相談員 公的支援制度の案内、療育・教育に関する相談、心理社会的支援

4-4. 出生直後の外科的治療:脊髄髄膜瘤閉鎖術

顕在性二分脊椎(脊髄髄膜瘤)では、出生後できるだけ早期(24~72時間以内)に、背中の開いた部分を閉鎖する手術を行います6。この手術の第一の目的は、露出した神経組織を保護し、髄膜炎などの致死的な感染症を予防することです16。また、神経のさらなる物理的損傷を防ぐ意味もあります。ただし、この手術はあくまで「損傷の進行を防ぐ」ものであり、すでに出生前に生じてしまった神経麻痺を回復させるものではないことを理解することが重要です20

4-5. 水頭症に対する治療:VPシャント術

水頭症が進行し、脳への圧迫が強まると判断された場合、VPシャント術が行われます16。これは、脳室内に溜まった過剰な脳脊髄液を、皮下に埋め込んだ細いカテーテルを通して腹腔(お腹の中)へ流し、そこで吸収させる手術です13。シャントは体内に永久的に留置されますが、成長に伴うチューブの長さ不足や、閉塞、感染などの合併症により、生涯にわたって複数回の入れ替え(シャント再建術)が必要になることがあります21

4-6. 【最新医療】胎児治療という新たな選択肢

従来の治療が、出生後に起きてしまった損傷の「進行を防ぐ」ことを主眼としていたのに対し、近年、損傷そのものを「軽減する」ことを目指す、画期的な治療法が登場しました。それが「胎児治療」です。これは、二分脊椎症の治療における大きな転換点と言えます。

胎児治療の理論的根拠は「ツーヒット・セオリー」に基づきます。これは、神経管が閉じなかったこと(第一の衝撃)に加え、その後の妊娠期間中、むき出しになった脊髄が、毒性を持つ羊水に晒されたり、子宮壁に擦れたりすることで、二次的な損傷(第二の衝撃)を受け続け、障害が進行するという考え方です21。胎児治療は、この「第二の衝撃」を早期に食い止めることを目的とします。

2011年に米国で発表された画期的な臨床試験であるMOMS試験では、妊娠26週未満で胎児手術を受けた群と、出生後に通常の手術を受けた群を比較した結果、胎児手術群では水頭症に対するシャント手術の必要性が低下し、運動機能も良好であることが示されました7

この海外での実績を受け、日本でも大阪大学の遠藤誠之教授と国立成育医療研究センターを中心とする共同研究グループが、2021年に日本で初めて脊髄髄膜瘤に対する胎児手術に成功しました8。この治療は臨床研究として始まり、2025年3月には「先進医療」として承認され、将来的な保険適用への道が開かれました9。手術は、母親のお腹と子宮を切り開き、子宮内にいる胎児の背中の病変部を直接修復するという高度なものです8。母体と胎児の双方に危険性を伴うため、適応となるには非常に厳しい基準を満たす必要があります9。現在、日本でこの治療が受けられる施設は、国立成育医療研究センターや大阪大学医学部附属病院など、ごく限られています822

この胎児治療の登場は、これまで「不可逆」と考えられていた神経障害の程度を改善できる可能性を示し、二分脊椎症を持つ子どもたちの未来に新たな光を投げかけています。


第5部:予防こそが最善の策:葉酸の重要性

二分脊椎症の多くは、適切な対策によって予防が可能です。その鍵を握るのが「葉酸」です。このセクションでは、なぜ葉酸が重要なのか、そして具体的にどう摂取すればよいのかを詳しく解説します。これは、これから子どもを授かる可能性のあるすべての女性にとって、極めて重要な情報です。

5-1. なぜ葉酸が重要なのか?科学的根拠を解説

葉酸は、サプリメントや強化食品に含まれる合成型のビタミンB9であり、神経管閉鎖障害の予防効果が科学的に証明されている唯一の形態です2。前述の通り、胎児の神経管が閉鎖するのは、受胎後わずか28日以内、つまり妊娠4週頃です。この時期は、多くの女性がまだ妊娠に気づいていないか、気づいたばかりのタイミングです23。したがって、妊娠が判明してから葉酸を飲み始めても、神経管の閉鎖には間に合いません。これが、「妊娠前からの葉酸摂取」が絶対的に重要である理由です。日本の発生率が欧米のように低下していない背景には、この「妊娠前から」という認識の徹底が十分でないという課題があります。

5-2. 妊娠を計画しているすべての女性へ:推奨される葉酸摂取量

米国疾病予防管理センター(CDC)をはじめとする世界の主要な保健機関は、妊娠する可能性のあるすべての女性に対して、毎日400マイクログラム(mcg)、すなわち0.4ミリグラム(mg)の葉酸をサプリメントなどから摂取することを強く推奨しています2。この摂取は、理想的には妊娠を計画する1ヶ月以上前から開始し、神経管が完成する妊娠初期(少なくとも妊娠12週まで)は継続する必要があります2

5-3. 再発予防のために:より高用量の葉酸摂取

一度、二分脊椎症などの神経管閉鎖障害のある赤ちゃんを妊娠した経験のある女性は、次の妊娠での再発リスクが一般よりも高くなります。このハイリスク群の方々に対しては、より高用量の葉酸摂取が推奨されます。具体的には、毎日4,000マイクログラム(mcg)、すなわち4ミリグラム(mg)の葉酸を、次の妊娠を計画する1ヶ月前から妊娠初期(3ヶ月)まで摂取することが勧められています2。この量は通常のサプリメントでは摂取できないため、医師の処方が必要です。必ず主治医に相談してください。

5-4. 葉酸の摂取方法:サプリメントと食品からの摂取

葉酸は、ほうれん草などの葉物野菜、ブロッコリー、豆類、柑橘類などにも含まれていますが、食品に含まれる天然の葉酸は、体への吸収率がサプリメントの合成葉酸よりも低いことが分かっています24。そのため、食事だけで予防に必要な量を安定して摂取することは非常に困難です2。最も確実で推奨される方法は、400mcgの葉酸を含むマルチビタミンや葉酸サプリメントを毎日摂取することです2。もちろん、バランスの取れた食事を心がけることも大切ですが、神経管閉鎖障害の予防という観点からは、サプリメントによる補給が不可欠であるとご理解ください。


第6部:二分脊椎症と共に生きる:日常生活、社会的支援、そして未来へ

医療の進歩により、二分脊椎症を持って生まれた子どもたちの90%以上が成人期を迎える時代になりました19。これにより、二分脊椎症は小児期の疾患から、生涯にわたって付き合っていく「生涯疾患」へとその捉え方が変わってきています。ここでは、成人期への移行、自立した生活、そして日本で利用できる支援制度について解説します。

6-1. 小児期から成人期へ:移行期医療の重要性

小児期には、小児科医を中心に、家族が主体となって治療方針が決定される包括的なケアが提供されます。しかし、成人期になると、患者さん自身が主体となり、内科、泌尿器科、整形外科など、専門分野ごとに分かれた成人医療のシステムに適応していく必要があります。この小児医療から成人医療への移行期をスムーズに繋ぐための支援を「移行期医療」と呼びます19。この時期の目標は、思春期・青年期の患者さんが、自身の病気について正しく理解し、自己導尿や服薬管理、皮膚のケアといった自己管理技術を習得し、自律的に健康管理ができるようになることです25。日本ではまだ新しい概念ですが、患者さんが成人後も適切な医療を受け続け、合併症の悪化を防ぐために、非常に重要な取り組みとして注目されています26

6-2. 自立した生活を目指して:教育、就労、社会参加

成人期を迎えた二分脊椎症を持つ方々の生活は多岐にわたります。多くの人が自立した生活を送り、社会で活躍していますが、一方で様々な課題に直面することも事実です。長期的な追跡調査によると、一般人口と比較して、大学などへの進学率や就労率、親元からの自立率は低い傾向にあると報告されています27。生活の質に関する研究では、身体的な側面での困難は大きいものの、精神的・社会的な幸福度は必ずしも低くないことが示されています。特に、排尿・排便のコントロールが自立しているかどうかが、生活の質に大きく影響する重要な因子であることが分かっています28。本人が主体的に自己管理能力を高めること、そして家族や医療者、社会がその自立を支える環境を整えることが、豊かな成人期を送るための鍵となります。

6-3. 日本で利用できる公的支援制度

二分脊椎症を持つ患者さんとそのご家族は、日本の様々な公的支援制度を利用することができます。これらの制度を正しく理解し、活用することは、経済的・心理的負担を軽減するために不可欠です。以下に主な制度をまとめました。申請方法など、詳しくは市区町村の福祉担当窓口や、病院の医療相談員にご相談ください29

表3: 日本における二分脊椎症に関連する主な公的支援制度
制度名 対象者 主な助成内容
小児慢性特定疾病医療費助成制度 18歳未満の脊髄髄膜瘤、脊髄脂肪髄瘤、先天性水頭症など 医療費の自己負担分を助成
指定難病医療費助成制度 脊髄髄膜瘤を持つ成人など 医療費の自己負担分を助成
身体障害者手帳 肢体不自由、または、ぼうこう・直腸機能障害を持つ方 補装具(装具、車いす)や日常生活用具(おむつ等)の交付、各種福祉サービスの利用
特別児童扶養手当 障害を持つ20歳未満の児童を監護する保護者 障害の程度に応じた手当の支給
障害基礎年金 20歳以上で一定の障害状態にある方 成人後の生活を保障する年金の支給

6-4. 患者・家族会とのつながり:日本二分脊椎症協会の活動

同じ病気を持つ仲間やその家族との繋がりは、情報交換だけでなく、精神的な支えとして非常に大きな力になります。日本では「日本二分脊椎症協会」が中心的な患者会として活動しています30。協会では、電話やウェブでの相談、会報やガイドブックの発行、交流会や研修会の開催、そして国や行政への要望活動など、多岐にわたる支援を行っています3132。孤立することなく、経験を分かち合い、共に歩む仲間を見つけることは、長い道のりを乗り越えていく上でかけがえのない財産となるでしょう。


よくある質問

質問1:二分脊椎症の根本的な原因は何ですか? 遺伝しますか?

二分脊椎症は、単一の原因ではなく、遺伝的な要因と環境的な要因が複雑に絡み合う「多因子性疾患」です4。家族に同じ病気の方がいるとリスクは高まりますが、必ず遺伝するわけではありません。最も重要な環境要因は「葉酸の欠乏」であり、これは妊娠前からのサプリメント摂取で予防が可能です2

質問2:妊娠がわかってから葉酸を飲んでも予防効果はありますか?

残念ながら、ほとんど効果は期待できません。赤ちゃんの神経管が閉じるのは妊娠4週頃で、多くの女性が妊娠に気づく前か直後の時期です23。そのため、神経管閉鎖障害の予防には「妊娠を計画した時点(少なくとも1ヶ月以上前)から」葉酸を摂取し始めることが極めて重要です。

質問3:「胎児治療」を受ければ、麻痺は治るのですか?

胎児治療は、麻痺を完全に治すものではありません。しかし、MOMS試験などの研究により、出生後の手術と比較して、水頭症の進行を抑えたり、運動機能を改善させたりする効果が示されています7。目的は、出生前に起こる神経への二次的な損傷を「軽減する」ことであり、生まれてくる赤ちゃんの将来の可能性を広げる画期的な治療法です。

質問4:子どもが成人した後、どのような医療的課題がありますか?

成人期には、小児医療から成人医療へのスムーズな移行(移行期医療)が課題となります19。生涯にわたる健康管理、特に腎機能の悪化を防ぐための排尿管理(清潔間欠導尿)、シャント機能不全、皮膚トラブル、脊柱変形の進行などに継続的な注意が必要です。本人が主体的に自己管理できるようになることが、自立した生活の鍵となります25

結論

本稿では、先天性二分脊椎症について、その原因から最新治療、予防法、そして生涯にわたる生活までを包括的に解説しました。この疾患を取り巻く環境は、この数十年で大きく進歩しました。第一に、葉酸による予防の重要性が科学的に確立され、多くの国で成果を上げています。第二に、脳神経外科、整形外科、泌尿器科などが連携する集学的医療が標準となり、合併症の管理と生活の質の向上が実現しました。そして第三に、胎児治療という、神経障害そのものを軽減しうる画期的な治療が日本でも始まり、未来への大きな希望となっています。

二分脊椎症と共に生きる道は、決して平坦ではないかもしれません。しかし、知識は不安を和らげ、行動する力を与えてくれます。ご自身の、そしてご家族の病気を正しく理解し、治療に主体的に参加し、利用できる社会的支援や仲間と繋がること。その一つ一つが、より良い未来を築くための確かな一歩となります。医療の進歩は日進月歩です。そして、何よりも、この病気と共に力強く生きる患者さんと、それを支えるご家族の存在が、私たち医療者にとっても最大の希望です。この情報が、皆様の歩みを照らす一筋の光となることを心から願っています。

免責事項この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。健康に関する懸念や、ご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

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