はじめに
こんにちは、JHO編集部です。今回は、男性のための日焼け止め選びについて詳しく解説します。日常的に太陽の紫外線を浴びる機会は多く、屋外でのレジャーや通勤・通学、スポーツなど、あらゆる場面で肌は紫外線の影響を受けやすくなります。紫外線による肌ダメージは男女問わず蓄積され、長期的には皮膚がんや光老化(しわ、しみ、たるみなど)の原因となる可能性があるため、男性も適切に日焼け止めを使うことが非常に重要です。
免責事項
当サイトの情報は、Hello Bacsi ベトナム版を基に編集されたものであり、一般的な情報提供を目的としています。本情報は医療専門家のアドバイスに代わるものではなく、参考としてご利用ください。詳しい内容や個別の症状については、必ず医師にご相談ください。
「日焼け止めは女性が使うもの」というイメージは根強いですが、近年は男性向けスキンケア意識が高まり、男性用日焼け止め製品の種類が格段に増えています。汗や皮脂が比較的多い肌質の方でも使いやすいよう、さっぱりとした使用感や油分を抑えた処方など、製品ごとにさまざまな工夫がなされています。さらに、年齢を重ねるほど、紫外線によるダメージは蓄積しやすいともいわれており、早めに対策を始めるほど肌の健康維持に役立ちます。
本記事では、肌質別の日焼け止め選びのポイントから、男性に人気の具体的な製品例までを幅広く紹介します。最終的に「自分の肌に合った日焼け止めをどう選ぶのか」について理解を深めていただき、日常の紫外線対策の一助になれば幸いです。なお、本記事で提供する情報はあくまで参考としてご活用いただき、具体的な治療や疑問点がある方は、必ず専門家(皮膚科医など)へご相談ください。
専門家への相談
この記事を作成するにあたり、多くの皮膚科医やスキンケアの専門家による意見を参考にしました。特に、皮膚がん予防や光老化対策に長年取り組んでいる専門家の見解を取り入れることで、より信頼性の高い情報をお伝えできるよう努めています。また、Skin Cancer Foundationが示すガイドラインなども参照し、紫外線のリスクや日焼け止めの実用的な選び方をできるだけわかりやすく整理しました。
さらに近年、日本国内だけでなく国際的にも日焼け止めに関する多くの研究が報告されています。特に皮膚がんの一種であるメラノーマは、早期発見と紫外線対策の徹底が非常に重要とされており、研究やガイドラインでも「日常的に日焼け止めを塗布すること」が再三強調されています。これらの情報を総合して、男性においても日焼け止めがなぜ必要か、どのように選ぶのが有効かを解説していきます。
なぜ男性も日焼け止めを使うべきなのか?
男性は女性に比べて皮脂量が多い、肌が厚いなどの特徴がありますが、紫外線によるダメージから完全に無縁というわけではありません。むしろ、屋外での活動時間が長い方やスポーツをする方は、より強く紫外線にさらされることが多く、皮膚がんリスクや光老化が進行しやすいともいわれています。紫外線の害は日常生活の積み重ねで生じるため、「普段は日焼け止めを使わない」という習慣が大きなダメージに繋がりかねないのです。
- 皮膚がんのリスク軽減:
紫外線(主にUVB)はDNA損傷を引き起こすことが知られており、それが皮膚がん発症の一因になります。日焼け止めを適切に使用することで、紫外線によるDNA損傷を大幅に抑えることが可能です。実際に、長期間にわたって日焼け止めを継続使用する人は、使用しない人に比べてメラノーマや扁平上皮がんなどの発症率が大きく低下すると報告する研究もあります。メラノーマのリスクを約50%減少させるともいわれており、男女問わずリスク軽減に寄与します。 - 肌の老化予防:
紫外線にはUVAとUVBの2種類があり、UVAは皮膚の深部にまで到達してコラーゲンを変性させることでしわやたるみを引き起こします。UVBは表皮を中心に強いダメージを与え、炎症や色素沈着(しみ、そばかすなど)をもたらします。男性でも、紫外線を浴び続けると加齢に伴うしわやしみ、くすみなどが加速することがわかっています。
2021年にClinical Dermatologyに掲載された研究(doi:10.1016/j.clindermatol.2020.12.008)では、「日焼け止めは光老化対策の中心的存在」として位置づけられ、年間を通じた継続使用の重要性が強調されています。この研究は紫外線対策の臨床試験やメタアナリシスを検証しており、特に紫外線による細胞レベルのダメージをいかに防ぐかが肌の健康を保つ鍵であると結論づけました。日本でも屋外活動やスポーツの文化が盛んであることを考慮すると、日常的に日焼け止めを使う習慣を取り入れることは、長期的な肌トラブルを予防するうえで非常に有効といえます。
肌タイプに応じた日焼け止めの選び方
男性用日焼け止めを選ぶ上で、まずは自分の肌タイプを把握することが欠かせません。皮脂量の多いタイプ、乾燥が気になるタイプ、敏感肌など、人によって肌の状態はさまざまです。肌タイプに合った製品を選ぶことで、より快適に使い続けられ、トラブルを防ぐことにもつながります。
なお、日焼け止めは大きく分けて「物理的日焼け止め(ミネラルフィルター)」と「化学的日焼け止め(紫外線吸収剤)」の2種類があります。物理的日焼け止めは、酸化亜鉛や酸化チタンなどが主成分で、肌表面に物理的な反射層をつくって紫外線をはね返します。比較的肌への刺激が少ないとされる一方、白浮きしやすいデメリットが挙げられます。一方、化学的日焼け止めは紫外線を吸収して熱エネルギーなどに変換する方法で肌を保護します。テクスチャーが軽く、使用感も良好ですが、人によっては刺激を感じる場合もあります。
乾燥肌向け
- 保湿成分重視:
乾燥肌の場合は、肌を外的刺激から守るバリア機能が低下しやすいため、日焼け止めによる刺激でかゆみや赤みが出ることがあります。そのため、ヒアルロン酸やグリセリン、シアバターなどの保湿成分が豊富に含まれた日焼け止めを選ぶとよいでしょう。肌のうるおいをキープしつつ紫外線を防御できるので、快適に使い続けやすくなります。 - クリームタイプや乳液タイプ:
スプレーやジェル状の日焼け止めよりも、テクスチャーが濃厚で保湿効果の高いクリームタイプ、あるいは乳液タイプが適しています。乾燥による小じわやかゆみが気になる方は、より保湿力の高いタイプを選ぶとよいでしょう。
脂性肌・ニキビ肌向け
- 無油分処方を優先:
脂性肌やニキビ肌の場合は、皮脂の過剰分泌を抑える成分や、毛穴詰まりを起こしにくい(ノンコメドジェニック)処方の日焼け止めが適しています。特にオイルフリーやウォーターベースと表記されているものは、べたつきを感じにくいです。 - ニキビ予防成分:
ナイアシンアミドなど、皮脂コントロールや抗炎症作用があるとされる成分を配合した製品を選ぶのもよいでしょう。ニキビや吹き出物ができやすい方は、クレンジングの際に念入りに洗い流すことも忘れずに。
敏感肌向け
- 物理的日焼け止めを検討:
敏感肌の方は、化学的日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤で刺激を感じる場合があります。そのため、酸化亜鉛や酸化チタンなど、肌への刺激が比較的少ない物理的日焼け止めがおすすめです。 - 香料・防腐剤に注意:
香りが強い製品や、防腐剤が多く配合されているものは刺激になる可能性があります。香料無添加、アルコールフリーなど、敏感肌向けに特化した製品を選ぶことで、トラブルを回避しやすくなります。
その他の選択基準
- 耐水性:
スポーツやアウトドアでの使用を想定する方は、ウォータープルーフやウォーターレジスタントと表記された製品を選ぶとよいでしょう。ただし、表示されている持続時間が過ぎたら再塗布が必要ですし、汗を大量にかいたり水中に長時間入った場合は、こまめに塗り直すのが理想的です。 - 広範囲防護効果:
UVAとUVBの両方から肌を守るため、「ブロードスペクトラム(広域スペクトル)」と表示されているものを選びましょう。日本ではPA(Protection Grade of UVA)やSPF(Sun Protection Factor)で表示されることが多いですが、最新の国際的基準では「UVA防御力」を数値や星マークで示す場合もあります。 - SPF指数:
SPFは主にUVBを防ぐ効果を指標としますが、数値が高すぎるものを選べばよいというわけでもありません。日常使いならSPF30程度でも十分効果的ですが、炎天下での長時間スポーツやアウトドア活動ではSPF50やそれ以上のものを選んでおくと安心です。
トップ10:人気の男性用日焼け止め
ここからは、男性に人気の日焼け止め製品トップ10を紹介します。使用感や成分、肌タイプとの相性などを客観的にまとめてみました。実際の利用シーンや好みのテクスチャーをイメージしながら、あなたの肌に合うものを探してみてください。
1. Cancer Council Active Sunscreen 110ml
オーストラリアの非政府組織「Cancer Council」が開発した日焼け止めです。現地では幅広い世代が使用しており、屋外スポーツやビーチ、プールなどでよく見かける製品です。特に、脂性肌や混合肌の男性に適しています。
- 主成分:
オクトクリレン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、4-メチルベンジリデンカンファ - 特長:
- UVA/UVBを高いレベルで防御
- 軽い使用感でべたつきにくい
- 約4時間の耐水性
- デメリット:
- 香りがやや強めなので、無香料を好む方には不向き
2. Banla Ultra Protection Sunscreen SPF 50 PA+++ 30ml
Banlaはベトナムの男性向けスキンケアブランドとして知られており、日本国内でも徐々に注目を集めています。高温多湿の気候での使用を想定していることから、汗や皮脂への耐性が考慮された処方が特徴です。
- 主成分:
オクチノキサート、酸化亜鉛、二酸化チタン、Tinosorb M、Tinosorb S - 特長:
- 白浮きしにくく、肌の自然なトーンを維持
- 油分のバランスを整える機能に優れる
- デメリット:
- 微香性だが、香りに敏感な方には気になる可能性あり
3. Eucerin Sun Gel-Cream Dry Touch Oil Control SPF50+
ドイツの大手製薬会社Eucerinによる製品で、皮脂やテカリを抑える処方が特徴的です。海外ではドラッグストアや薬局での取り扱いが多く、脂性肌や混合肌の男性から特に高い評価を得ています。
- 主成分:
ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オクトクリレン、Homosalate - 特長:
- ジェルクリームタイプで薄い使用感
- 油分抑制に優れ、テカリを軽減
- UVA/UVB両方の防御効果をしっかり発揮
- デメリット:
- 香りがやや強い
- 国内価格はやや高め
4.(その他の製品群)
上記3製品以外にも、男性向けに特化した日焼け止めは多種多様に存在します。例えば、スプレータイプで全身に手早く塗れるもの、色付きで肌のアラをカバーしながら紫外線防御できるもの、アウトドア専用のウォータープルーフ製品など、使用目的や肌の悩みに応じた選択肢は非常に豊富です。自分のライフスタイルと肌質を考慮し、最適な一本を探してみましょう。
近年は日本国内でも男性向けのビジュアルやブランドコンセプトを打ち出した日焼け止めが続々と発売されており、従来以上に選択肢が増えています。実際に店頭や通販サイトでテクスチャーの評判を確認したり、試供品を試してみるのも有効な方法です。
使用上の注意と塗り方のコツ
日焼け止めを最大限に活かすには、正しい塗り方とこまめな塗り直しが欠かせません。以下では、日焼け止めの使用上の注意点と、より効果を高めるためのコツを整理します。
- 適量を守る:
少量で済ませてしまうと、表示されているSPFやPAなどの数値通りの防御効果を得られません。顔だけでも1円玉サイズ程度の量を目安に、ムラなく塗布しましょう。 - 重ね塗り:
額、頬、鼻、あごなど、日差しが当たりやすい部分を中心に、一度塗りのあともう一度重ね塗りを行うと、より高い防御力を発揮します。特に鼻や耳、首の後ろなど塗り残ししやすい部位に注意してください。 - こまめな塗り直し:
ウォータープルーフタイプでも、時間の経過や汗、皮脂によってその効果は徐々に薄れます。屋外活動を長時間行う場合は、2時間おき程度を目安に塗り直すと安心です。 - クレンジング:
ウォータープルーフや高SPF製品は落ちにくい成分を含むものもあり、洗顔料のみでは十分に落としきれないケースがあります。肌荒れや毛穴詰まりを防ぐため、オイルクレンジングやクレンジングシートを使うなどして丁寧に落とすことが重要です。
男性のスキンケア全体における日焼け止めの位置づけ
男性のスキンケアというと洗顔・保湿などが主流ですが、紫外線対策はそれらに並ぶ重要なステップといえます。肌トラブル(乾燥、ニキビ、シミ、しわなど)は複合的な要因によって起こりますが、紫外線の影響はその要因のひとつとして大きな割合を占めています。
- 朝のルーティンに組み込む:
洗顔やひげ剃り、化粧水や乳液で保湿した後、日焼け止めを塗るという流れを習慣化しましょう。「日焼け止めはベタつくから嫌だ」という方でも、最近はさらっとしたテクスチャーの製品が増えているので、使いやすいものが見つかりやすくなっています。 - 外出時の持ち歩き:
メリットを実感してもらうためには、昼休みや外出先での塗り直しが重要です。携帯しやすいサイズの日焼け止めやスプレータイプを選ぶと、出先でも手軽に紫外線対策が可能です。 - スキンケア全体の底上げ:
しわやたるみ、しみなど、加齢に伴う肌悩みは紫外線が原因の一部です。日焼け止めを継続して使うことで、20代から30代の時期に受けるダメージを減らし、40代以降の肌の状態を大きく左右する可能性があります。実際、日焼け止めのこまめな使用習慣がある人の方が、そうでない人に比べて肌年齢が若いという結果を示すレポートも存在します(2022年にJAMA Dermatologyに掲載された米国の調査、doi:10.1001/jamadermatol.2022.2397)。
結論と提言
結論
男性が日常的に日焼け止めを使用する意義は非常に大きいといえます。紫外線は季節に関わらず降り注ぎ、肌トラブルや皮膚がんのリスクを高める原因となるからです。とりわけ屋外での活動が多い方や、スポーツが趣味の方などは紫外線対策を疎かにすると、長期的に見て深刻な肌ダメージを負う可能性があります。近年、多彩な男性用日焼け止めが市場に出回っており、テクスチャーや機能面でも格段に選びやすくなっています。ぜひ本記事を参考に、ご自身の肌タイプやライフスタイルに適した日焼け止めを選んでみてください。
提言
- SPFやPAなどの数値:
日常使いならSPF30前後、炎天下での長時間活動ではSPF50以上など、使用環境に合わせて選択しましょう。ブロードスペクトラムの表記があると、UVA/UVBともにしっかり対策できるため安心です。 - 肌質に合った処方:
脂性肌ならオイルフリー、乾燥肌なら保湿成分配合、敏感肌なら物理的日焼け止めなど、処方をよく確認して自分に合うものを選ぶと快適に使い続けられます。 - 塗り直しとクレンジング:
効果を維持するためにはこまめな塗り直しが不可欠です。また、帰宅後は肌に残った成分をしっかり落とし、清潔な状態を保ちましょう。 - 専門家への相談:
使い始めて肌荒れや赤み、かゆみなどの症状が出る場合は、早めに皮膚科医に相談してください。市販品でも自分に合わない成分が含まれている可能性があるため、肌トラブルを感じたら専門家の診察を受けるのが賢明です。
参考文献
- How to Choose the Best Sunscreen for Your Skin (アクセス日: 22/06/2023)
- How To Pick the Best Sunscreen, According to a Dermatologist (アクセス日: 22/06/2023)
- HOW TO SELECT A SUNSCREEN (アクセス日: 22/06/2023)
- How to Choose Your Sunscreen (アクセス日: 22/06/2023)
- 7 Expert Tips for Choosing the Right Sunscreen (アクセス日: 22/06/2023)
免責事項: 本記事の内容は健康に関する一般的な情報提供を目的としており、医療行為や治療方針を示すものではありません。実際に治療や予防を行う場合、必ず専門家(医師や薬剤師など)にご相談ください。また、個々の健康状態によっては異なる対応が必要となる場合があります。本記事を参考にされる際は、あくまで自己責任において判断をお願いいたします。