精巣上体炎(副睾丸炎): 陰嚢の痛み、その原因と正しい対処法 — 不妊につながる前に知っておきたいこと
男性の健康

精巣上体炎(副睾丸炎): 陰嚢の痛み、その原因と正しい対処法 — 不妊につながる前に知っておきたいこと

陰嚢(いんのう)に突然、あるいは徐々に痛みや腫れを感じて不安になっていませんか?それは「精巣上体炎(せいそうじょうたいえん)」かもしれません。この病気は「副睾丸炎(ふくこうがんえん)」とも呼ばれ、あらゆる年齢の男性に起こりうる、決して珍しくない泌尿器科の疾患です1。精巣上体炎は、精巣(睾丸)の隣にある重要な器官が細菌感染などによって炎症を起こす状態を指します。しかし、その症状は緊急手術を要する「精巣捻転」と非常によく似ており、自己判断は極めて危険です。精巣捻転は、発症からわずか数時間で精巣が壊死してしまう可能性のある、一刻を争う病気です4。さらに、精巣上体炎自体の治療が遅れると、炎症が慢性化したり、最悪の場合、将来の男性不妊の原因となったりする可能性も指摘されています7。この記事では、米国疾病予防管理センター(CDC)などの国際的な診療指針と、日本の臨床現場の実情や学会の指針に基づき、精巣上体炎の正体から原因、最新の診断・治療法、そしてご自身でできるケアまで、専門的知見を分かりやすく網羅的に解説します。陰嚢の違和感に悩むすべての方にとって、正しい知識を得て、適切な次の一歩を踏み出すための一助となることを目指します。

この記事の科学的根拠

この記事は、引用元として明記された高品質な医学的根拠にのみ基づいて作成されています。以下は、参照された情報源と、提示された医学的指導との関連性を示す一覧です。

  • 米国疾病予防管理センター (CDC): この記事における性感染症に関連する精巣上体炎の治療、特に抗菌薬の選択やパートナーへの対応に関する指針は、CDCが発行する「性感染症治療ガイドライン」に基づいています16
  • 日本性感染症学会: 急性精巣上体炎に関する国内の診断基準や治療アプローチの一部は、日本性感染症学会の指針を参考にしています5
  • StatPearls (米国国立医学図書館): 精巣上体の解剖学的構造、機能、精巣上体炎の病態生理、診断、および鑑別疾患に関する包括的な医学情報は、専門家向けに査読された医学データベースであるStatPearlsの論文に基づいています9
  • 日本泌尿器科学会など: 日本における男性不妊症の診療に関する最新の考え方は、関連学会が策定した「男性不妊症診療ガイドライン」を参考にしています28

要点まとめ

  • 精巣上体炎は陰嚢の痛みや腫れを引き起こす一般的な病気ですが、その背景には男性の生殖機能に関わる重要な器官のトラブルがあります。
  • 原因は年齢で異なり、若年層は性感染症、中高年層は尿路感染症が主です。原因に応じた治療とパートナーへの配慮が重要です。
  • 最も警戒すべきは「精巣捻転」との区別です。突然の激痛は緊急手術を要するサインであり、即座に救急受診が必要です。
  • 治療の基本は抗菌薬の服用と安静です。処方薬は必ず飲み切り、性感染症が原因ならパートナーの治療も必須です。
  • 治療が遅れると男性不妊の原因となり得ます。陰嚢の異常を感じたら、自己判断せず必ず泌尿器科専門医に相談してください。

第1章:精巣上体とは?―精子を育む「成熟と貯蔵の場」

精巣上体炎を理解するためには、まず「精巣上体」そのものがどのような器官で、いかに重要な役割を担っているかを知ることが不可欠です。この器官の機能不全が、なぜ単なる痛み以上の深刻な問題を引き起こす可能性があるのか、その理由がここにあります。

1-1. 場所と構造

精巣上体は、精巣(睾丸)の後ろ側から上部にかけて帽子のように付着している、細長い管状の器官です9。日本語ではその位置関係から「副睾丸(ふくこうがん)」とも呼ばれ、一般の方にはこちらの名称の方が馴染み深いかもしれません1。この器官は、1本の非常に長い管が複雑に折りたたまれて形成されており、その全長を伸ばすとおよそ6メートル(約20フィート)にも達します10。構造的には、精巣から精子を受け取る「精巣上体頭部(caput)」、精子が成熟する主要な場である「精巣上体体部(corpus)」、そして成熟した精子を貯蔵する「精巣上体尾部(cauda)」の3つの部分に分けられます11。この尾部は精管(vas deferens)へとつながり、射精時に精子を送り出すための通り道となります13

1-2. 精巣上体の極めて重要な5つの機能

精巣上体は単なる精子の通り道ではありません。男性の生殖能力を左右する、極めて高度で能動的な機能を持つ「生化学工場」です。その主な役割は以下の5つに集約されます。

  • 精子の輸送 (Sperm Transport): 精巣で作られたばかりの精子を、精管へと送り届ける輸送路としての機能です。この輸送は、精巣上体を取り巻く平滑筋の律動的な収縮によって行われ、通過には通常10日から15日ほどかかります12
  • 精子の成熟 (Sperm Maturation): これは精巣上体の最も重要な機能です。精巣から出てきた直後の精子は、まだ未熟で、自力で泳ぐ能力(運動能)も、卵子と受精する能力も持っていません。精子がこの長い管を通過する過程で、精巣上体の内壁から分泌される様々なタンパク質や因子と相互作用することにより、初めて受精可能な「成熟した精子」へと変化を遂げるのです11
  • 精子の濃縮 (Sperm Concentration): 精巣から送られてくる液体(精巣網液)の約90%が、精巣上体の初期部分で吸収されます。これにより、精子の濃度が劇的に高められます。精液中の精子濃度は、受精の確率に直結する重要な要素です12
  • 精子の保護 (Sperm Protection): 精巣上体は、成熟過程にあるデリケートな精子を守るための保護機能も備えています。体内の免疫細胞が精子を異物として攻撃しないようにする「血液精巣上体関門」という障壁機能や、細胞の代謝活動で生じる有害な活性酸素を中和する抗酸化酵素を分泌する機能などがあります12
  • 精子の貯蔵 (Sperm Storage): 精巣上体尾部は、成熟を終えた精子を射精の時まで貯蔵しておくための倉庫です。ヒトの場合、最大で10億個もの精子をここに蓄えることができると考えられています1。この貯蔵庫では、精子の活動を抑える特殊な環境が維持されており、エネルギーの消耗を防いでいます11

このように、精巣上体は男性不妊を考える上で絶対に欠かすことのできない器官です。この器官に炎症が起これば、これらの重要な機能がすべて損なわれる危険性があり、それが精巣上体炎の治療の重要性につながっています。

第2章:精巣上体炎の原因―なぜ、誰に起こるのか?

精巣上体炎は、単一の原因で起こる病気ではありません。その発症機序は、患者の年齢や生活習慣と密接に関連しており、原因を正しく理解することが、適切な治療と予防への第一歩となります。

2-1. 基本的な機序:細菌の逆行性感染

精巣上体炎の最も一般的な原因は、細菌感染です。その多くは「逆行性感染(ぎょうこうせいかんせん)」と呼ばれる経路で起こります。これは、尿道の出口から侵入した細菌が、尿道、前立腺、精管をさかのぼって(逆行して)精巣上体に到達し、そこで炎症を引き起こすというものです3

2-2. 年齢・ライフステージで見る主な原因

原因となる細菌の種類は、患者の年齢や性的活動の状況によって大きく異なります。これは、医師が治療方針を決定する上で非常に重要な情報となります。

  • 若年層・性活動期の男性(19歳〜39歳頃): この年代で最も多い原因は、性交渉によって感染する性感染症(STI: Sexually Transmitted Infections)です。特に二大原因菌として知られるのが、クラミジア・トラコマティス(Chlamydia trachomatis)と淋菌(Neisseria gonorrhoeae)です9。これらの菌はまず尿道炎を引き起こし、その炎症が精巣上体まで波及します。近年では、マイコプラズマ・ジェニタリウム(Mycoplasma genitalium)も原因菌として認識されています15
  • 中高年層の男性(40歳以上): この年代では、性感染症よりも腸内細菌、特に大腸菌(Escherichia coli)などが原因となることが多くなります9。これは、加齢に伴う前立腺肥大症や、尿道カテーテルの留置、前立腺生検といった泌尿器科的な処置によって、尿の流れが滞ったり(排尿障害)、細菌が侵入しやすくなったりすることが背景にあります15
  • 小児(思春期前): 小児における精巣上体炎は、細菌感染が原因であることは比較的少ないとされています。多くは、ウイルス感染症(風邪や胃腸炎など)の後に起こる非特異的な炎症反応や、先天的な尿路の形態異常が関連していると考えられています6
  • 肛門性交を行う男性: 挿入側となる肛門性交を行う男性の場合、性感染症の病原体と、直腸に常在する大腸菌などの腸内細菌の両方に感染する危険性があります。そのため、治療の際には両方の可能性を考慮した抗菌薬の選択が必要となります16

2-3. 細菌感染以外の原因

頻度は低いものの、細菌感染以外にも精巣上体炎を引き起こす原因が存在します。

  • 化学性精巣上体炎 (Chemical Epididymitis): 重い物を持ち上げる、激しい運動をするなど、強い腹圧がかかった際に、細菌を含まない無菌の尿が精管内に逆流し、その化学的な刺激によって炎症が起きることがあります9
  • 薬剤性 (Drug-Induced): 不整脈の治療に用いられるアミオダロンという薬剤の副作用として、精巣上体炎が起こることが知られています9
  • 全身性疾患 (Systemic Diseases): 非常に稀ですが、結核菌による結核性精巣上体炎21や、結節性多発動脈炎、ベーチェット病といった血管炎などの全身性疾患の一症状として、精巣上体炎が現れることがあります522

このように、精巣上体炎の原因は多岐にわたります。医師が問診で年齢や性交渉歴、既往歴などを詳しく尋ねるのには、これらの原因を的確に絞り込み、最適な治療法を見つけ出すという重要な目的があるのです。

第3章:これが出たら要注意!精巣上体炎の症状と見逃してはいけないサイン

精巣上体炎の症状を正しく認識することは、早期受診につながるだけでなく、より危険な状態を見分けるためにも極めて重要です。特に、緊急手術が必要な「精巣捻転」との違いを理解しておくことは、ご自身の健康を守る上で欠かせません。

3-1. 精巣上体炎の典型的な症状

精巣上体炎の症状は、数日かけて徐々に現れるのが特徴です9。以下のような症状が見られた場合は、精巣上体炎の可能性があります。

  • 陰嚢の痛みと腫れ (Scrotal pain and swelling): 通常は片側のみに起こります。最初は鈍い痛みや違和感から始まり、次第に痛みが強くなっていきます4
  • 圧痛 (Tenderness): 患部を触ると強い痛みを感じます。特に精巣の後ろ側にある精巣上体の部分に圧痛が顕著です9
  • 見た目の変化 (Visual Changes): 陰嚢の皮膚が赤く腫れ上がり(発赤)、熱っぽく感じられることがあります(熱感)3
  • 全身症状 (Systemic Symptoms): 38℃以上の発熱、悪寒、全身の倦怠感などを伴うことが少なくありません3
  • 泌尿器系の症状 (Urinary Symptoms): 排尿時の痛みや灼熱感(排尿時痛)、頻尿、残尿感、尿道の出口から膿が出る(尿道分泌物)といった症状を伴うことがあります9

3-2. 【最重要】「精巣捻転」— 救急外来へ直行すべき激痛

精巣上体炎の症状を考える上で、最も重要かつ緊急性の高い鑑別疾患が精巣捻転(せいそうねんてん)です。これは、精巣につながる血管や精管の束(精索)がねじれてしまい、精巣への血流が途絶えてしまう状態です。血流が途絶えると、精巣は短時間で壊死に陥ってしまいます。一般的に、発症から6〜12時間以内に手術でねじれを解除しなければ、精巣を温存することは困難になると言われています4。まさに、外科的な緊急事態です。精巣上体炎と精巣捻転を見分けるポイントは、症状の現れ方にあります。精巣捻転の痛みは、「突然発症する、これまでに経験したことのないような激しい痛み」と表現されます4。もし、このような突然の激しい陰嚢の痛みが起こった場合は、精巣上体炎かもしれないなどと自己判断せず、迷わず夜間・休日であっても救急外来を受診してください。これは時間との勝負です6

以下の比較表は、両者の違いを理解する助けになります。

表1:精巣上体炎 vs. 精巣捻転 — 運命を分ける違い
特徴 精巣上体炎 精巣捻転
発症 比較的緩徐(数日かけて悪化)9 突然の激痛4
好発年齢 全年齢、特に性活動期と高齢者9 10代の思春期に多いが、どの年齢でも起こりうる4
発熱 しばしば伴う (>38°C)15 通常はない5
尿検査 膿尿など異常が見られることがある6 通常は正常5
プレーン徴候 陰嚢を持ち上げると痛みが和らぐことがある(陰性)5 陰嚢を持ち上げると痛みが増悪する(陽性)5
治療法 抗菌薬による内科的治療24 緊急手術による整復・固定4

注:プレーン徴候は診断の参考にはなりますが、必ずしも信頼できるものではないため、自己判断の根拠にはしないでください。

第4章:泌尿器科での診断プロセス

陰嚢の痛みや腫れで泌尿器科を受診すると、医師は迅速かつ的確な診断を下すために、体系的なプロセスに沿って診察と検査を進めます。このプロセスの最大の目的は、前述の通り、緊急手術が必要な精巣捻転を確実に見分けることです。患者として診断の流れを理解しておくことは、不安の軽減につながります。

4-1. 問診と身体診察

まず、医師は症状について詳しく尋ねます(問診)。24

  • いつから、どのように痛みが始まったか(突然か、徐々にか)
  • 痛みの強さはどの程度か
  • 発熱や排尿時の異常はあるか
  • 最近の性交渉の有無やパートナーについて
  • 過去の病気や手術歴

次に、身体診察を行います。医師は陰嚢を直接見て、触って状態を確認します。陰嚢の腫れ、赤み、熱感の有無、精巣と精巣上体の大きさ、硬さ、圧痛の場所と程度、鼠径部(足の付け根)のリンパ節の腫れの有無などを確認します。必要に応じて、前立腺の状態を確認するために直腸診を行うこともあります9

4-2. 尿検査・血液検査

診察に続いて、客観的なデータを得るための検査が行われます。

  • 尿検査 (Urinalysis): 尿中の白血球(膿尿)や細菌の有無を調べ、尿路感染症の存在を確認します。試験紙法による白血球エステラーゼ反応は、その場で炎症の有無を迅速に判断するのに役立ちます6
  • 血液検査 (Blood Tests): 体内の炎症の程度を示すC反応性タンパク(CRP)や白血球数を測定します。これらの数値が高いほど、炎症が強いことを示唆します6

4-3. 原因菌を特定する検査

精巣上体炎の原因となっている細菌を特定することは、最適な抗菌薬を選択するために不可欠です。

  • 性感染症スクリーニング (STI Screening): 若い世代や性感染症のリスクがある患者さんには、尿または尿道分泌物を用いた核酸増幅検査(NAAT)が行われます。これはクラミジアや淋菌の遺伝子を直接検出する非常に感度の高い検査で、現在の標準的な診断法です15
  • 尿培養検査 (Urine Culture): 中高年層など、大腸菌による尿路感染症が疑われる場合には、尿を培養して原因菌を特定します。同時に、どの抗菌薬がその菌に有効かを調べる薬剤感受性試験も行われ、治療薬の選択に役立てられます15

4-4. 超音波(エコー)検査 — 診断の切り札

陰嚢の痛みや腫れを診断する上で、超音波検査、特に血流の状態を色で表示できるカラードップラー超音波検査は、最も重要な画像診断法です24。この検査によって、精巣上体炎と精巣捻転を客観的に、かつ高い精度で鑑別することができます。

  • 精巣上体炎の場合: 炎症が起きている精巣上体や精巣では、体を治そうとする反応で血管が拡張し、血流が増加しています。カラードップラーでは、この増加した血流が鮮やかな色で表示されます24
  • 精巣捻転の場合: 精索がねじれて血管が圧迫されているため、精巣への血流が著しく減少、あるいは完全に途絶しています。カラードップラーでは、血流信号がほとんど、あるいは全く見られなくなります24

この血流の有無という明確な違いにより、医師は緊急手術の必要性を即座に判断できるのです。超音波検査は、患者さんへの負担が少なく、放射線被曝もない安全な検査です。

第5章:精巣上体炎の治療法―国際標準と日本の処方例

精巣上体炎の診断が下されると、速やかに治療が開始されます。治療の目標は、①原因菌を根絶すること、②痛みや腫れなどの症状を改善すること、③合併症(特に不妊)を防ぐこと、そして④(性感染症の場合)パートナーへの感染拡大を防ぐことです16

5-1. 治療の三本柱

精巣上体炎の治療は、基本的に抗菌薬による治療24、痛みや腫れを和らげる対症療法24、そして安静という3つのアプローチを組み合わせて行われます。

5-2. 経験的治療(Empiric Therapy)の考え方

多くの場合、医師は原因菌を特定する検査の結果が出る前に、抗菌薬の投与を開始します。これを「経験的治療(Empiric Therapy)」と呼びます。これは、患者の年齢、症状、問診から最も可能性の高い原因菌を推測し、それに対して効果が期待できる抗菌薬を「経験的に」選択する治療法です16。治療の遅れが重症化や合併症につながることを防ぐための、標準的なアプローチです。検査結果が判明した後、必要に応じてより効果的な抗菌薬に変更することもあります。

5-3. 日本の臨床現場における抗菌薬治療

治療薬の選択は、国際的な指針(CDCなど)を基本としながら、日本の医療状況や薬剤の承認状況に合わせて行われます。以下に、日本の臨床現場でよく用いられる抗菌薬の例を示します。

表2:精巣上体炎に対する主な抗菌薬(日本の処方例)
対象 治療法 主な薬剤(商品名など) 備考
軽症〜中等症(外来)
性感染症(クラミジア・淋菌)疑い
注射薬+内服薬の併用 ・セフトリアキソン(ロセフィン®など)の筋肉内または点滴静注

・ドキシサイクリン(ビブラマイシン®)またはミノサイクリン(ミノマイシン®)の内服(10〜14日間)6
CDCの推奨レジメンに準拠した標準治療。パートナーの検査と治療が必須。
軽症〜中等症(外来)
尿路感染症(大腸菌など)疑い
内服薬 ・レボフロキサシン(クラビット®)
・シタフロキサシン(グレースビット®)などのニューキノロン系抗菌薬(14日間)6
高齢者や前立腺肥大症などの基礎疾患を持つ患者に多い。
重症(入院)
高熱、強い痛み、経口摂取不能など
点滴による抗菌薬投与 ・第3・第4世代セフェム系抗菌薬(セフトリアキソンなど)
・カルバペネム系抗菌薬6
症状が改善すれば内服薬へ切り替える(de-escalation)。

注:実際の処方は、患者個々の状態、アレルギー歴、地域の薬剤耐性菌の状況などを考慮して医師が決定します。

5-4. 痛みを和らげる対症療法

抗菌薬による原因治療と並行して、辛い症状を和らげるための自己管理も非常に重要です。

  • 陰嚢の挙上 (Scrotal Elevation): 横になる際は、丸めたタオルなどを陰嚢の下に敷き、心臓より高い位置に保つと、うっ血が改善され痛みが和らぎます17
  • 冷却 (Cooling): タオルで包んだ保冷剤や氷嚢を患部に15〜20分程度当てて冷やします。炎症と腫れを抑える効果があります17
  • 安静 (Rest): 症状が落ち着くまで、激しい運動や重い物を持つ作業は避け、できるだけベッドで安静に過ごしましょう17
  • 鎮痛薬 (Pain Relievers): 痛みが強い場合は、ロキソプロフェンやイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬が処方されます4
  • サポーターの着用 (Wear a Supporter): 陰嚢を固定し、動きによる痛みを軽減するために、スポーツ用のサポーター(アスレチックサポーター)の着用が勧められることがあります17

5-5. 手術が必要になるケース

ほとんどの精巣上体炎は内科的治療で治癒しますが、稀に手術が必要となる場合があります。

  • 膿瘍形成 (Abscess Formation): 炎症が非常に強く、精巣上体やその周囲に膿の塊(膿瘍)ができてしまった場合、抗菌薬だけでは効果が不十分です。この場合、皮膚を切開して膿を排出する手術(切開排膿)が必要になります9
  • 難治性・慢性例 (Refractory/Chronic Cases): 適切な治療を行っても症状が改善しない、あるいは慢性的な痛みが長期間続く難治性の場合、最終手段として、原因となっている精巣上体を外科的に切除する手術(精巣上体摘除術)が検討されることがあります24

第6章:治療中と治療後の注意点―再発と感染拡大を防ぐために

精巣上体炎の治療は、薬を飲み始めたら終わりではありません。完全に治癒させ、再発や他者への感染を防ぐためには、治療中から治療後にかけていくつかの重要な注意点があります。

6-1. 薬は必ず飲み切る

医師から処方された抗菌薬は、症状が良くなったと感じても、必ず指定された期間、すべて飲み切ってください4。治療を開始して2〜3日もすれば、痛みや熱は和らいでくることが多いです24。しかし、これは菌が弱ってきただけで、完全にいなくなったわけではありません。ここで服用をやめてしまうと、生き残った菌が再び増殖して症状が再燃したり、その菌が薬の効かない「薬剤耐性菌」に変異してしまったりする危険性があります。

6-2. パートナーへの責任

精巣上体炎の原因がクラミジアや淋菌などの性感染症(STI)であった場合、これはあなた一人の問題ではありません。症状が出始めた時点から過去60日以内に性交渉を持ったすべてのパートナーに、事実を伝えて検査と治療を受けてもらうことが極めて重要です24。これは、誰かを責めるためではなく、感染の連鎖を断ち切るための医療行為の一環です。男性では症状が出やすいこれらの感染症も、女性では無症状のことが多く、気づかないうちに病状が進行してしまうことがあります。特に女性がクラミジアに感染すると、骨盤内炎症性疾患(PID)を引き起こし、卵管の閉塞などを招いて不妊の深刻な原因となる可能性があります7。パートナーの将来の健康を守るためにも、誠実な対応が求められます。

6-3. 性交渉の禁止

治療中は、いかなる形の性交渉(オーラルセックスやアナルセックスを含む)も避けるべきです。あなたとすべてのパートナーが治療を完了し、症状が完全になくなるまで、性交渉は再開してはいけません4。これにより、再感染(ピンポン感染)や、治療中のパートナーへの感染を防ぐことができます。

6-4. 経過とフォローアップ

治療後の経過には個人差があることを理解しておくことも大切です。

  • 回復までの期間: 痛みや赤みは治療開始後3〜7日で改善に向かいますが、陰嚢の腫れや硬さ、違和感が完全になくなるまでには、数週間から1〜2ヶ月かかることも珍しくありません4。焦らず、対症療法を続けながら回復を待ちましょう。
  • 再診のタイミング: 治療を開始してから72時間(3日)経っても症状が改善しない場合は、診断が間違っているか、処方された抗菌薬が効いていない可能性があります。速やかに治療を受けた医療機関を再受診してください16
  • 治療後の確認: 治療が完了した後、医師は感染が完全に治癒したことを確認するために、フォローアップの診察を指示することがあります。特に、腫れが長引く場合は、精巣腫瘍など他の病気の可能性を再評価するためにも、指示に従って受診することが重要です16

第7章:精巣上体炎が「男性不妊」につながる可能性

精巣上体炎がもたらす影響は、一過性の痛みや不快感だけにとどまりません。治療が遅れたり、炎症が重度であったりした場合、男性の生殖能力に永続的な損害を与え、「男性不妊」という深刻な合併症を引き起こす可能性があります。

7-1. 精子の通り道の閉塞

男性不妊につながる最も直接的な機序は、精路の閉塞です。第1章で解説したように、精巣上体は1本の非常に細く長い管でできています。この繊細な管の内部で強い炎症が起こると、治癒過程で組織が硬くなる「線維化(せんいか)」が生じ、管の内腔が狭くなったり、完全に詰まってしまったりすることがあります9。この状態は、精子が精巣から精管へと進むための唯一の経路が物理的に遮断されることを意味します。精巣では正常に精子が作られているにもかかわらず、精液中に精子が出てこなくなる「閉塞性無精子症(へいそくせいむせいししょう)」という状態に陥るのです7。特に、両側の精巣上体が炎症を起こした場合(両側性精巣上体炎)は、不妊になる危険性が著しく高まります9。早期に適切な抗菌薬治療を開始することが、この最悪の事態を防ぐ鍵となります。近年、日本でも「男性不妊症診療ガイドライン」が策定され、こうした疾患への関心と理解が高まっています28

7-2. その他の合併症

不妊以外にも、精巣上体炎は以下のような合併症を引き起こす可能性があります。

  • 慢性精巣上体炎 (Chronic Epididymitis): 炎症が6週間以上続き、陰嚢の鈍痛や不快感が持続する状態です4。生活の質を大きく損なうことがあります。
  • 精巣萎縮 (Testicular Atrophy): 炎症が精巣本体にまで及ぶ「精巣炎(精巣睾丸炎)」を併発し、その損害が重度であった場合、精巣組織が破壊されて精巣が小さく萎縮してしまうことがあります。これは精子を作る能力の低下に直結します31
  • 陰嚢膿瘍 (Scrotal Abscess): 炎症の結果、陰嚢内に膿が溜まった状態です。外科的な排膿処置が必要となります9
  • 再発 (Recurrence): 前立腺肥大症などの根本的な原因が解決されない場合や、不完全な治療で終わった場合に、精巣上体炎が繰り返し起こることがあります17

これらの合併症の危険性を最小限に抑えるためにも、陰嚢の異常を感じたら速やかに専門医の診断を仰ぎ、適切な治療を最後までやり遂げることが不可欠です。

第8章:精巣上体炎を予防するためにできること

精巣上体炎は、原因に応じた適切な対策を講じることで、その発症危険性を下げることが可能です。予防の鍵は、年齢層によって異なる主な原因を理解し、それに応じた行動をとることにあります。

8-1. 性感染症(STI)の予防が第一

性的に活発な若い世代にとって、精巣上体炎の予防は性感染症(STI)の予防とほぼ同義です。クラミジアや淋菌による尿道炎を防ぐことが、精巣上体への炎症の波及を防ぐ最も効果的な方法です。

  • コンドームの正しい使用: 性交渉の最初から最後まで、常に正しくコンドームを使用することが、STI感染危険性を大幅に低減させる最も確実な手段です17
  • 不特定多数との性交渉を避ける: パートナーの数を限定し、感染歴が不明な相手との性交渉を避けることも、危険性管理の基本です17

8-2. 泌尿器系の健康管理

中高年層の男性にとっては、加齢に伴う泌尿器系の変化に対応することが重要な予防策となります。

  • 排尿障害の治療: 尿の出が悪い、トイレが近い、夜中に何度も起きるといった前立腺肥大症が疑われる症状がある場合は、放置せずに泌尿器科を受診しましょう。排尿障害を適切に治療し、尿路を清潔に保つことが、大腸菌などによる尿路感染症、ひいては精巣上体炎の予防につながります18
  • カテーテル管理: 尿道カテーテルを留置している場合は、医師や看護師の指示に従い、清潔な管理を徹底することが感染予防に不可欠です。

8-3. 適切な行動習慣

年齢に関わらず、日常生活で注意できる点もあります。

  • 膀胱が充満した状態でのいきみを避ける: 尿意を我慢したまま重い物を持ち上げたり、激しい運動をしたりすると、尿が精管へ逆流し、化学性精巣上体炎の原因となる可能性があります。運動前には排尿を済ませる習慣をつけましょう9

結論

本稿では、精巣上体炎という疾患について、その解剖学的な背景から原因、症状、診断、治療、そして合併症や予防法に至るまで、多角的に解説してきました。陰嚢の痛みや腫れ、違和感は、デリケートな問題であるために受診をためらってしまう方もいるかもしれません。しかし、その背後には緊急を要する疾患や、将来に影響を及ぼす可能性のある病気が隠れていることがあります。決して自己判断で済ませたり、放置したりせず、必ず泌尿器科の専門医に相談してください。早期発見・早期治療が、あなたの将来の健康と生殖能力を守るための最善策です。

よくある質問

陰嚢の痛みが突然始まったのですが、精巣上体炎でしょうか?

突然発症する激しい痛みの場合、精巣上体炎ではなく「精巣捻転」の可能性が強く疑われます。精巣捻転は、数時間で精巣が壊死する可能性のある緊急事態です4。精巣上体炎は比較的ゆっくり症状が進行するのが特徴です9。痛みの発症様式に関わらず、陰嚢の痛みがあれば自己判断せず、直ちに救急外来を含む医療機関を受診してください。

精巣上体炎と診断されました。パートナーにも伝えるべきですか?

はい、必ず伝えてください。特に、原因がクラミジアや淋菌などの性感染症(STI)である場合、パートナーも感染している可能性が非常に高いです16。女性の場合は無症状のことが多く、放置すると不妊などの深刻な合併症を引き起こすことがあります7。あなたとパートナー双方の健康を守るため、そして感染の連鎖を断ち切るために、正直に伝えて検査と治療を勧めることがあなたの責任です。

治療を始めたら、どのくらいで良くなりますか?

適切な抗菌薬治療を開始すれば、通常2〜3日で発熱や強い痛みは改善に向かいます24。しかし、陰嚢の腫れや硬さ、違和感が完全になくなるまでには数週間から1〜2ヶ月かかることもあります4。症状が良くなっても、処方された抗菌薬は必ず最後まで飲み切ることが再発防止のために重要です。

精巣上体炎は不妊の原因になりますか?

はい、なる可能性があります。炎症が重度であったり、治療が遅れたりすると、精子の通り道である精巣上体管が閉塞してしまうことがあります9。これにより、精子が精液中に出られなくなる「閉塞性無精子症」となり、男性不妊の原因となることがあります7。早期に適切な治療を受けることが、この危険性を最小限にするために極めて重要です。

免責事項本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言を構成するものではありません。健康上の懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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