血圧140/90は危険?放置するリスクと正しい対処法を専門家が徹底解説【2024年最新ガイドライン情報】
心血管疾患

血圧140/90は危険?放置するリスクと正しい対処法を専門家が徹底解説【2024年最新ガイドライン情報】

健康診断で「血圧が140/90 mmHg」と指摘され、その数値が何を意味するのか、危険な状態なのか、そして今後どうすればよいのか、深い不安を感じていらっしゃるかもしれません。この数値は、単なる警告ではありません。日本の医療基準において、明確な「高血圧症」と診断される出発点であり、放置すれば脳卒中や心筋梗塞といった命に関わる疾患の引き金となり得る、重大な健康上のシグナルです。本記事は、日本高血圧学会の公式ガイドラインや最新の国際的な研究結果に基づき、JapaneseHealth.org編集委員会が、皆様のそのような不安や疑問に、正確かつ包括的にお答えするために作成されました。血圧140/90 mmHgという数値の医学的な意味、それによってもたらされる真の危険性、そしてご自身の危険度に応じた具体的な治療法(薬物療法の開始基準や生活習慣の改善策)について、専門家の知見を基に、どこよりも深く、そして分かりやすく解説します。

この記事の科学的根拠

この記事は、入力された研究報告書で明示的に引用されている最高品質の医学的根拠にのみ基づいています。以下のリストには、実際に参照された情報源と、提示された医学的ガイダンスとの直接的な関連性が含まれています。

  • 日本高血圧学会 (JSH): 本記事における高血圧の定義、診断基準(I度高血圧)、リスク層別化、および治療目標(例:130/80 mmHg未満)に関する指針は、同学会の「高血圧治療ガイドライン2019」に基づいています。
  • 厚生労働省 (MHLW): 日本国内の有病率に関するデータ(例:成人男性の27.5%、成人女性の22.5%が高血圧)は、同省が発表した「令和5年 国民健康・栄養調査」の結果を引用しています。
  • SPRINT試験 (Systolic Blood Pressure Intervention Trial): より厳格な血圧管理(収縮期血圧120 mmHg未満)の有益性に関する議論は、The New England Journal of Medicineに掲載されたこの画期的な臨床試験の結果に基づいています。
  • 欧州心臓病学会 (ESC): 国際的な血圧管理の最新動向、特に2024年のガイドラインで示された野心的な治療目標(収縮期血圧120-129 mmHg)に関する比較分析は、同学会の公式発表に基づいています。
  • NCD Risk Factor Collaboration (NCD-RisC): 世界的な高血圧の有病率の推移に関するデータは、The Lancetに掲載されたこの大規模な共同研究の結果を引用しています。

要点まとめ

  • 血圧140/90 mmHgは、日本の基準で「高血圧症(I度高血圧)」と診断される明確な病的な状態であり、単なる「高めの正常値」ではありません。
  • この状態を放置すると、脳卒中、心筋梗塞、慢性腎臓病、認知症などの深刻な疾患の危険性が大幅に高まります。これは症状がないうちから静かに進行するため「サイレントキラー」と呼ばれます。
  • 治療を開始するかどうかの判断は、血圧値だけでなく、年齢、性別、喫煙歴、糖尿病や腎臓病などの併存疾患といった個人の全体的な危険度に基づいて決定されます。危険度の高い人は直ちに薬物療法が推奨されます。
  • 日本における現在の治療目標は、75歳未満の多くの成人で「130/80 mmHg未満」です。世界の最新動向では、さらに低い「収縮期血圧120 mmHg台」を目指すことが推奨されています。
  • 生活習慣の改善(1日6g未満の減塩、DASH食、有酸素運動、減量、節酒など)は、治療の基本であり、薬物療法の効果を高め、場合によっては薬を不要にすることもあります。

まず結論から:血圧140/90は「高血圧」、すぐに行動が必要です

健康診断などで測定された血圧が140/90 mmHgだった場合、最も重要なことは、これが「正常高値」や「境界域」ではなく、日本高血圧学会が定める「高血圧症」という病気の診断基準に該当する、という事実を認識することです18。具体的には、「I度高血圧」という最も軽度の段階ですが、これは明確な治療対象であり、専門家による評価と適切な対応が求められる状態です。決して「様子を見よう」と自己判断で放置してはいけません。最初に行うべき行動は、医療機関、特に内科やかかりつけ医を受診し、専門的な診断を受けることです。医師は、一度の測定結果だけでなく、複数回の測定や家庭での血圧測定の結果、そして後述する個々人の危険因子を総合的に評価し、あなたに最適な治療計画を立ててくれます。治療は必ずしもすぐに薬を飲むことを意味するわけではありません。個人の危険度に応じて、まずは生活習慣の改善から始める場合もあります13。重要なのは、専門家と協力し、早期に行動を開始することです。

【2024年最新】高血圧の診断基準は変わった?巷の噂を徹底検証

近年、特に2024年4月から高血圧の診断基準が変更されたという情報がインターネット上などで見られますが、JapaneseHealth.org編集委員会として明確に申し上げます。これは「完全に誤解」です15。日本高血圧学会が定める高血圧の医学的な診断基準は、2019年に発行された「高血圧治療ガイドライン2019」から変更されておらず、現在も「診察室血圧が140/90 mmHg以上」または「家庭血圧が135/85 mmHg以上」が高血圧症と定義されています215

この誤解は、厚生労働省が更新した「標準的な健診・保健指導プログラム(令和6年度版)」の内容が、診断基準の変更と混同されたことに起因する可能性があります15。このプログラムは健康診断後の保健指導の基準を示したものであり、病気の診断基準そのものを変更するものではありません。また、「診断基準」と「治療目標」の混同も一因です。ガイドラインでは、診断は140/90 mmHg以上で行いますが、治療を開始した後の目標値は、多くの人でより低い「130/80 mmHg未満」に設定されています2。この治療目標の厳格化が、診断基準の変更と誤って解釈されたと考えられます。したがって、血圧140/90 mmHgは、現在も変わらず「高血圧症」と診断される重要な基準値です。

血圧140/90を放置する、本当のリスクとは?

血圧140/90 mmHgという数値が軽視されがちな理由の一つは、この段階では自覚症状がほとんどないことです。しかし、症状がないからといって問題がないわけではありません。水面下では、血管への過剰な圧力が全身の臓器に深刻なダメージを与え続けています。

「サイレントキラー」と呼ばれる理由

高血圧が「サイレントキラー(静かなる殺人者)」と称されるのは、まさにこの無症状の性質に由来します1。初期段階では頭痛、めまい、肩こりといった症状が現れることもありますが、これらは高血圧に特有のものではなく、見過ごされがちです。何も感じないまま数年から数十年が経過し、ある日突然、脳卒中や心筋梗塞といった致命的な合併症を発症することで、その恐ろしさが初めて明らかになるのです。日本国内には約4300万人の高血圧患者がいると推定されていますが、そのうち血圧が良好に管理されているのはわずか28%(約1200万人)に過ぎません1。これは、残りの約3100万人が、自覚症状のないまま深刻な危険性に晒され続けていることを意味します。

脳卒中・心筋梗塞のリスクがどれだけ高まるか

高血圧は、日本の死因の上位を占める心血管疾患の最大の危険因子です2。血管の壁は常に高い圧力にさらされることで弾力性を失い、硬くなります(動脈硬化)。硬くなった血管は傷つきやすく、そこにコレステロールなどが溜まって血管が狭くなったり、血栓(血の塊)ができて詰まったりします。この現象が脳の血管で起これば「脳梗塞」、心臓の血管(冠動脈)で起これば「心筋梗塞」となります。また、高い圧力に耐えきれず血管が破れれば「脳出血」を引き起こします。血圧が正常な人に比べて、高血圧の人は脳卒中の危険性が数倍から数十倍に跳ね上がることが数多くの研究で示されています。

腎臓への負担と慢性腎臓病

腎臓は、無数の細い血管の塊(糸球体)で構成され、血液をろ過して老廃物を取り除くフィルターの役割を担っています。血圧が高い状態が続くと、この繊細なフィルターに常に強い圧力がかかり、糸球体が傷つき、硬化していきます。その結果、腎臓のろ過機能が徐々に低下し、「慢性腎臓病(CKD)」を発症します1。CKDが進行すると、体内に老廃物や余分な水分が溜まり、最終的には末期腎不全に至って、生命を維持するために透析治療や腎移植が必要になることもあります。高血圧は、糖尿病と並んで透析導入の主要な原因の一つです。

あなたはどのタイプ?リスクレベルでわかる「血圧140/90」の対処法

血圧が140/90 mmHgと診断された場合、次に取るべきステップはすべての人で同じではありません。「高血圧治療ガイドライン2019」では、個々の患者が持つ脳心血管病の危険度(リスク)に応じて治療方針を決定する「リスク層別化」という考え方を採用しています29。つまり、あなたに最適な対処法は、血圧の数値だけでなく、他の健康状態を考慮して決まります。

まずは自分のリスクを知ろう

医師は、あなたの脳心血管病の危険度を評価するために、血圧レベルに加えて以下の要素を確認します13

  • 年齢・性別: 65歳以上の高齢者、男性であること。
  • 生活習慣: 現在、喫煙していること。
  • 併存疾患: 糖尿病、脂質異常症(悪玉コレステロールや中性脂肪が高いなど)、慢性腎臓病(特に尿中にタンパク質が出ている場合)。
  • 病歴: 過去に脳卒中、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈疾患、心不全、末梢動脈疾患などを患ったことがあるか。

これらの危険因子の数や種類によって、あなたは「低リスク」「中等リスク」「高リスク」のいずれかの群に分類されます。

【高リスクの方】ただちに薬物治療を開始

もしあなたが以下のいずれかに該当する場合、「高リスク」群と判断されます。

  • 糖尿病、慢性腎臓病、または過去に脳心血管病の既往がある。
  • 上記の危険因子(年齢・性別・喫煙など)を3つ以上持っている。

高リスクの方にとって、血圧を下げることによる利益は非常に大きく、合併症を予防する効果が明確です。そのため、ガイドラインでは、生活習慣の改善に直ちに取り組むと同時に、「ただちに薬物療法を開始する」ことが強く推奨されています13。待つことによる不利益が、薬の潜在的な副作用を上回ると考えられるためです。

【低・中等リスクの方】まずは生活習慣の見直しから

危険因子がほとんどない、あるいは1~2つ程度の「低・中等リスク」群に分類された場合、治療の第一歩は薬ではありません。まずは積極的な生活習慣の改善です13。医師の指導のもと、減塩、バランスの取れた食事、定期的な運動、減量、節酒などを1~3ヶ月間、真剣に実践します。その後、再度血圧を評価し、それでもなお診察室血圧が140/90 mmHg以上である場合に、薬物療法の開始が検討されます。このアプローチは、不必要な薬物療法を避け、患者さん自身が主体的に健康管理に取り組むことを促すものです。

治療のゴールはどこ?日本の目標と世界の最新動向

高血圧の治療を開始したら、次に重要なのは「どこまで血圧を下げればよいのか」という治療目標(降圧目標)を設定することです。この目標値は、科学的根拠に基づいて定められており、近年、より厳格な管理を目指す世界的な潮流があります。

日本の公式目標:130/80未満を目指す

「高血圧治療ガイドライン2019」では、多くの患者にとっての降圧目標が、以前の「140/90未満」から、より厳しい「130/80 mmHg未満」へと引き下げられました2。この変更は、JATOSやVALISHといった日本人を対象とした臨床研究や、久山町研究のような長年の追跡調査から得られた知見に基づいています19。具体的には、以下の患者群でこの目標が推奨されます。

  • 75歳未満の成人患者
  • 脳血管障害や冠動脈疾患の既往がある患者
  • 糖尿病や慢性腎臓病(尿タンパク陽性)を合併している患者

ただし、75歳以上の高齢者については、過度の降圧によるふらつきや転倒のリスクを考慮し、まずは「140/90 mmHg未満」を目標とし、忍容性(副作用なく治療を継続できるか)が良好であれば、個別に「130/80 mmHg未満」を目指すことが推奨されています2

世界のトレンド:より厳しい「120台」への挑戦

世界の高血圧治療は、さらに積極的な目標設定へと進んでいます。この動きの大きなきっかけとなったのが、2015年に医学雑誌『The New England Journal of Medicine』で発表された画期的な臨床試験「SPRINT」です3536。この研究では、高リスクの患者(糖尿病患者は除く)を、収縮期血圧の目標を「140 mmHg未満」とする標準治療群と、「120 mmHg未満」とする厳格治療群に分けて比較しました。その結果、厳格治療群では心筋梗塞、脳卒中、心不全などの心血管イベントの発生率が約25%、総死亡率が約27%も有意に低いことが示されました24

このSPRINT試験の結果は世界に衝撃を与え、米国(ACC/AHA)の2017年ガイドライン改訂の根拠となり24、さらに直近の欧州心臓病学会(ESC)の「2024年高血圧ガイドライン」にも大きな影響を与えました26。ESC 2024では、治療中の成人の目標として、収縮期血圧を「120~129 mmHg」の範囲内に収めることを標準として推奨しています25。これは、最大限の利益を得るために、可能な限り低い目標を目指すべきだという考え方を示しています。日本の公式目標は現在も130/80未満ですが、こうした世界の動向は、あなたと主治医が最適な治療目標を話し合う上で重要な情報となるでしょう。

薬に頼らないために、今日からできる生活習慣の改善5選

薬物療法は高血圧管理の強力な手段ですが、治療の土台となるのは常に生活習慣の改善です。これらの取り組みは、血圧を直接下げるだけでなく、薬の効果を高め、将来的に薬の量を減らしたり、中止したりできる可能性にも繋がります。以下に、科学的根拠に基づいた5つの主要な改善策を紹介します。

1. 減塩:目標は1日6g未満

過剰な塩分(ナトリウム)摂取は、体内に水分を溜め込み、血液量を増やすことで血圧を上げる最大の要因の一つです。日本高血圧学会は、高血圧患者の食塩摂取量を「1日6g未満」にすることを強く推奨しています2。ラーメンの汁を全部飲むとそれだけで5~6gの塩分を摂取してしまうこともあります。醤油や味噌、漬物、加工食品など、日本の食生活には塩分が多く含まれているため、意識的な努力が必要です。調理の際は出汁の風味を活かし、香辛料や香味野菜を利用する、醤油は「かける」のではなく「つける」などの工夫が有効です。

2. 食事:DASH食とカリウムの摂取

食事内容の見直しも極めて重要です。「DASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension)」は、高血圧予防・改善のために米国で開発された食事療法で、その有効性は科学的に証明されています22。DASH食は、果物、野菜、低脂肪乳製品を豊富に摂り、魚や鶏肉、ナッツ類、全粒穀物を中心に、飽和脂肪酸やコレステロール、糖分を控える食事法です。また、カリウムは体内の余分なナトリウムを尿中に排泄するのを助ける働きがあります。ほうれん草、小松菜、バナナ、アボカド、芋類などカリウムを多く含む食品を積極的に摂りましょう(ただし、腎機能が低下している方はカリウム制限が必要な場合があるため、必ず医師に相談してください)。

3. 運動:有酸素運動と筋力トレーニング

定期的な運動は、血管を広げ、血圧を下げる効果があります。推奨されるのは、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などの「有酸素運動」を、できれば毎日30分以上、または週に合計150分以上行うことです13。激しい運動である必要はなく、「ややきつい」と感じる程度の強度で十分です。これに加えて、週2回程度の筋力トレーニングを組み合わせると、さらに効果が高まります。

4. 減量と節酒

肥満、特に内臓脂肪の蓄積は高血圧と密接に関連しています。体重を1kg減らすと、血圧が約1 mmHg下がると言われています13。まずは現在の体重から3~4%の減量を目指すだけでも、血圧改善効果が期待できます。また、アルコールの過剰摂取も血圧を上昇させます。1日の適量は、男性で日本酒1合、ビール中瓶1本、女性はその半分程度とされています22。週に2日以上の休肝日を設けることも重要です。

5. ストレス管理と十分な睡眠

精神的なストレスは交感神経を活性化させ、一時的に血圧を上昇させます。慢性的なストレスは高血圧の悪化要因となり得ます。自分なりのリラックス方法(趣味、音楽鑑賞、入浴など)を見つけ、日常生活にうまく取り入れましょう。また、睡眠不足も血圧に悪影響を及ぼします。質の良い睡眠を十分にとることも、血圧管理の一環として非常に重要です。

よくある質問(FAQ)

薬は一生飲み続けないといけない?

必ずしもそうとは限りません。高血圧は生活習慣病であり、薬物療法はあくまで対症療法の一つです。薬を飲み始めた後でも、減塩、減量、運動などの生活習慣の改善を徹底することで、血圧が安定し、医師の判断で薬の量を減らしたり、最終的には中止できるケースも少なくありません13。しかし、自己判断で中断するのは非常に危険です。血圧が再び上昇し、合併症のリスクが高まります。薬を減量・中止できるかどうかは、必ず主治医と相談の上で決定してください。

家庭での血圧測定の正しい方法は?

家庭での血圧測定は、治療方針を決める上で極めて重要な情報となります。日本高血圧学会は、以下の方法を推奨しています7
1. 測定機器: 上腕で測定するタイプの、正確性が検証された自動血圧計を使用してください。
2. 測定タイミング: 朝と晩の1日2回測定します。朝は起床後1時間以内で、排尿後、朝食・服薬前に。晩は就寝前に測定します。
3. 測定環境: 静かで適温の部屋で、椅子に座って1~2分安静にしてから測定します。
4. 測定姿勢: 脚を組まず、背筋を伸ばしてリラックスします。血圧計のカフ(腕帯)は心臓の高さに合わせます。
5. 測定回数: 1回の機会に2回測定し、その平均値を記録します。
6. 記録: 測定した血圧値と脈拍数をすべて記録し、受診時に医師に見せてください。

どの診療科を受診すればいい?

高血圧の診断と治療は、まずはお近くの内科、またはかかりつけの総合診療科を受診するのが一般的です。これらの診療科で基本的な検査と初期治療を行うことができます。もし、心臓や腎臓の合併症が疑われる場合や、血圧のコントロールが難しい難治性高血圧の場合は、循環器内科や腎臓内科、あるいは高血圧を専門とする外来へ紹介されることがあります。まずは身近なクリニックや病院の内科に相談することから始めましょう。

結論

血圧140/90 mmHgは、決して看過してはならない、あなたの身体が発している重要な警告です。それは「高血圧症」という名の、脳卒中や心筋梗塞といった生命を脅かす病への入り口に立っていることを示しています。しかし、この診断は絶望の宣告ではありません。むしろ、手遅れになる前に自らの健康と向き合い、未来を変えるための絶好の機会です。現代の医学では、個々の危険度に応じた緻密な治療戦略と、科学的根拠に基づいた効果的な生活習慣の改善策が確立されています。最も重要な最初のステップは、この数値を真摯に受け止め、専門家である医師に相談することです。この記事で得た知識を元に、主治医と協力し、あなた自身の健康を守るための具体的な行動計画を今日から始めてください。あなたの未来は、その一歩にかかっています。

免責事項本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。健康に関する懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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