黄斑浮腫の最新治療(2025年版):原因から症状、抗VEGF薬、レーザー治療まで専門医が徹底解説
眼の病気

黄斑浮腫の最新治療(2025年版):原因から症状、抗VEGF薬、レーザー治療まで専門医が徹底解説

黄斑浮腫は、視力の中核を担う「黄斑」が腫れることで、ものが歪んで見えたり、視界の中心が暗くなったりする深刻な眼の病気です。この状態は、糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症など、様々な疾患が原因で引き起こされます。放置すると永続的な視力低下につながる可能性があるため、早期発見と適切な治療が極めて重要です。1 本記事では、JAPANESEHEALTH.ORG編集委員会が、日本眼科学会認定の網膜専門医の監修のもと、黄斑浮腫の原因、症状、最新の診断技術、そして2025年時点での最先端治療法(抗VEGF薬、ステロイド、レーザー治療、手術など)に至るまで、科学的根拠に基づき、包括的かつ詳細に解説します。患者様ご自身が病状を深く理解し、最善の治療を選択するための一助となることを目指します。

この記事の要点

  • 黄斑浮腫は、視力に不可欠な網膜中心部「黄斑」に液体が溜まり腫れる状態で、視力低下や歪みの主な原因です。糖尿病網膜症が最も一般的な原因です。19
  • 診断のゴールドスタンダードはOCT(光干渉断層計)で、網膜の厚みをμm単位で測定し、浮腫の程度や構造を正確に評価します。12
  • 治療の第一選択は「抗VEGF薬」の硝子体内注射です。これにより浮腫を軽減し、多くの患者で視力の改善が期待できます。14
  • 2024年-2025年の最新治療として、より持続効果の高い新薬「バビースモ®」(ファリシマブ)や「アイリーア®8mg」(アフリベルセプト高用量製剤)が登場し、治療間隔を延長して患者負担を軽減することが可能になっています。2227
  • 治療成功の鍵は、眼科での専門治療と並行し、原因となる糖尿病や高血圧などの全身疾患を厳格に管理することです。7

第1部 黄斑浮腫の基本:その正体と影響

1.1. 黄斑浮腫とは何か? – 視力の中枢を脅かす「むくみ」

黄斑浮腫(Macular Edema)とは、網膜の中心部に位置し、最も鮮明な視力をつかさどる重要な組織である「黄斑(おうはん)」に液体が溜まり、むくんだ状態(浮腫)になる病態です。1 黄斑は、私たちが文字を読んだり、人の顔を認識したり、車の運転をしたりといった、精密な視覚活動に不可欠な役割を担っています。この黄斑の構造が、網膜の血管から漏れ出た血液成分(液体)によって乱されると、光を感じ取る視細胞の機能が著しく低下します。1

重要なのは、黄斑浮腫が独立した一つの病気ではなく、様々な網膜疾患の結果として現れる「臨床所見」であるという点です。1 浮腫が長期間続くと、視細胞に回復不能なダメージを与え、永続的な視力喪失に至る可能性があります。したがって、原因疾患を特定し、早期に診断を受け、迅速に治療を開始することが、視力を守る上で極めて重要となります。1

1.2. 日本における患者数と統計データ:無視できない規模

黄斑浮腫は、特にその主要な原因である糖尿病黄斑浮腫(Diabetic Macular Edema – DME)が、日本の公衆衛生における大きな課題となっています。統計データは、この問題の深刻さを示しています。

  • 糖尿病網膜症患者数: DMEの最大の原因である糖尿病網膜症は、日本の労働年齢人口において約300万人が罹患していると日本眼科医会は報告しています。4
  • 糖尿病黄斑浮腫の患者数: 糖尿病網膜症患者のうち、日本国内で約60万人が糖尿病黄斑浮腫を発症していると推定されています。6 この膨大な数の患者様が、信頼できる最新の医療情報を求めていることを示唆しています。
  • 失明のリスク: 糖尿病網膜症の合併症により、日本では年間約3,000人が視力を失っています。4

これらの数字は、単なる統計ではなく、一人ひとりの患者様の生活の質(QOL)や国の医療制度に与える深刻な影響を物語っています。正確で分かりやすい情報を提供することは、患者様が自らの病気を管理し、失明を防ぐために不可欠な使命です。

1.3. 主な症状と患者様の視点:かすみから歪みまで

黄斑浮腫の症状は、主に中心視力に影響を及ぼし、仕事や日常生活の質を大幅に低下させる可能性があります。7 症状はゆっくりと進行することが多く、自覚した時にはすでにある程度進行しているケースも少なくありません。多くの医療情報源で一貫して報告されている主な症状は以下の通りです。

  • 視力低下・かすみ目(目のかすみ): 最も一般的で初期に見られる症状です。「ぼやけて見える」「霧がかかったように見える」と感じ、細かい文字や物が見えにくくなります。2
  • 変視症(へんししょう): ものが歪んで見える症状です。例えば、カレンダーや窓枠などの直線が波打って見えたり、曲がって見えたりします。これは黄斑の構造が乱れていることを示す典型的なサインです。1
  • コントラスト感度の低下: 明暗の差が分かりにくくなり、特に薄暗い場所で物と背景の区別がつきにくくなります。また、色が褪せて見えることもあります。2
  • 中心暗点(ちゅうしんあんてん): 視界の中心に、見えない部分(暗点)や影が現れる症状です。読書や人の顔の認識が著しく困難になります。3

これらの症状を患者様の視点から理解することは、ご自身やご家族の初期症状に気づくきっかけとなり、また、現在悩まれている症状が病気によるものであることを確認する上で重要です。

第2部 黄斑浮腫を引き起こす多様な原因

黄斑浮腫は、血液と網膜組織との間の関門である「血液網膜関門」が破綻し、血管から液体成分が漏れ出すことで生じます。1 しかし、その引き金となる原因は多岐にわたります。原因を正確に突き止めることが、適切な治療法を選択する上での鍵となります。

2.1. 主な原因疾患の比較分析

  • 糖尿病網膜症 (Diabetic Retinopathy): 黄斑浮腫の最も一般的で研究が進んでいる原因であり、これを特に「糖尿病黄斑浮腫(DME)」と呼びます。1 慢性的な高血糖状態が網膜の微小血管を傷つけ、血管壁がもろくなり液体が漏れやすくなります。9 全身疾患である糖尿病の合併症であるため、眼の治療だけでなく、血糖値の厳格な管理が不可欠です。1
  • 網膜静脈閉塞症 (Retinal Vein Occlusion – RVO): 網膜の静脈が、主に動脈硬化を起こした動脈によって圧迫されて詰まってしまう病気です。静脈内の圧力が上昇し、血液や液体が血管外へ溢れ出して出血や浮腫を引き起こします。3 高血圧や動脈硬化といった生活習慣病との関連が深いとされています。1
  • 加齢黄斑変性 (Age-related Macular Degeneration – AMD): 特に「滲出型(しんしゅつがた)」または「ウェットタイプ」と呼ばれる病型で黄斑浮腫が生じます。このタイプでは、網膜の下に新生血管という異常で脆い血管が発生します。10 この新生血管は容易に破れて出血や液体漏出を起こし、急激な中心視力の低下と黄斑浮腫をきたします。
  • ぶどう膜炎 (Uveitis): 眼内で炎症が起きる病気の総称です。感染症や自己免疫疾患などが原因となり、炎症反応によって網膜の血管の透過性が高まり、炎症性の黄斑浮腫を引き起こします。3
  • その他の原因: 白内障手術後(アーバイン・ガス症候群と呼ばれる)などの眼科手術の合併症として、あるいは稀な遺伝性疾患によっても黄斑浮腫が生じることがあります。11
表1:黄斑浮腫の主な原因疾患の比較
原因疾患 主な機序 リスク群 主な特徴
糖尿病網膜症 慢性的な高血糖による微小血管障害 1型・2型糖尿病患者 両眼に発症することが多い。病歴の長さや血糖コントロール状態と関連して徐々に進行。9
網膜静脈閉塞症 静脈の閉塞、血管内圧の上昇、局所的な虚血 高齢者、高血圧、動脈硬化、緑内障を持つ人 通常は片眼に発症。比較的突然の視力低下や視野欠損で発症する。3
加齢黄斑変性(滲出型) 脈絡膜新生血管(CNV)の発生と破綻 50歳以上、喫煙者、家族歴のある人 急激な中心視力の低下。「ものが歪んで見える」変視症が特徴的。10
ぶどう膜炎 炎症反応による血管透過性の亢進 ベーチェット病やサルコイドーシスなどの自己免疫疾患患者、感染症患者 眼の痛み、充血、羞明(まぶしさ)などの他の炎症症状を伴うことがある。3

第3部 ゴールドスタンダードに基づく診断プロセス

黄斑浮腫の正確な診断と重症度の分類は、適切な治療方針を決定するための最も重要な第一歩です。近年の画像診断技術の進歩は、このプロセスに革命をもたらしました。

3.1. OCT(光干渉断層計)の不可欠な役割

OCT(Optical Coherence Tomography)は、黄斑浮腫の診断と経過観察における「ゴールドスタンダード(標準的診断法)」とされています。OCTは、超音波が音波を用いるのと同様に、光波を用いて網膜の断層画像を非侵襲的に撮影する装置で、μm(マイクロメートル)単位の極めて高い解像度で網膜の構造を可視化できます。12

OCTの主な役割は以下の通りです。

  • 網膜厚の定量的測定: OCTは網膜の厚さを正確に測定します。「中心窩を含む糖尿病黄斑浮腫(center-involving DME)」は、黄斑中心部の直径1mm領域の平均網膜厚が特定の閾値(一般的に300μm、ただし機種により異なる)を超えた場合に診断されます。12
  • 浮腫の可視化: OCTは網膜の厚みを色分けしたマップ(カラーマップ)を作成します。浮腫により厚くなった領域は暖色(赤や黄)、正常な薄い領域は寒色(青や緑)で表示され、浮腫の範囲や程度を一目で把握できます。12
  • 構造的評価: 液体が溜まってできた嚢胞(のうほう)の有無、網膜剥離の併発、硝子体が黄斑を牽引している状態(硝子体黄斑牽引症候群)など、治療方針に影響を与える可能性のある詳細な構造異常も評価できます。13

3.2. 日本眼科学会ガイドラインによる分類

日本の臨床現場では、日本眼科学会が策定した実用的で有用な分類が広く用いられています。12

  • 部位による分類:
    • 中心窩を含む黄斑浮腫 (center-involving DME): 浮腫が黄斑の中心(中心窩)1mm領域に及んでいる状態。最も視力低下のリスクが高いタイプです。12
    • 中心窩を含まない黄斑浮腫 (non-center-involving DME): 浮腫が中心窩1mm領域の外に留まっている状態です。12
  • 臨床的リスクによる分類:もう一つの重要な概念が「視力をおびやかす黄斑浮腫」です。これは眼底検査所見に基づき、以下のいずれかの特徴がある場合に定義され、視力予後が悪いため即時の治療介入が推奨されます。
    • 網膜の肥厚が、黄斑中心から視神経乳頭直径1枚分(約1.5mm)以内に及ぶ場合。
    • 硬性白斑(血管から漏れた脂質成分の沈着物)が、網膜肥厚を伴いながら、黄斑中心から視神経乳頭直径1枚分以内に存在する場合。12

この分類は、日常診療において、経過観察でよいか、直ちに治療を開始すべきかを迅速に判断するための重要な指標となります。12

3.3. 国際的な分類との整合性

日本のガイドラインは、国際的な基準とも密接に連携しています。DMEに関する国際的な重症度分類は、眼底検査所見に基づいて以下のように分けられます。4

  • 軽症: 網膜肥厚や硬性白斑が後極部にあるが、中心窩からは離れている。
  • 中等症: 網膜肥厚や硬性白斑が中心窩に近づいているが、中心窩には及んでいない。
  • 重症: 網膜肥厚や硬性白斑が中心窩に及んでいる。

この国際分類における「重症」は、日本の分類における「中心窩を含むDME」と実質的に同義です。7 このような整合性により、日本の診断基準は臨床的な実用性を保ちつつ、グローバルスタンダードと調和がとれており、国際的な研究協力や情報共有を円滑にしています。

第4部 現行の治療法を徹底分析

黄斑浮腫の治療は過去10年間で劇的に進歩しました。かつては視力低下の進行を遅らせることが主目的でしたが、現在では視力の回復を目指せる治療法が標準となっています。

4.1. 治療の土台:全身疾患の管理

どのような眼科的治療を行うにせよ、黄斑浮腫の根本原因となっている全身疾患を厳格に管理することが、治療の成功に不可欠な土台となります。

  • 糖尿病黄斑浮腫の場合: 最も重要なのは血糖コントロールです。安定した血糖値を維持することは、網膜症の進行を遅らせ、黄斑浮腫の発症や再発のリスクを低減させます。7
  • 網膜静脈閉塞症の場合: 高血圧や脂質異常症などの心血管系リスク因子を管理することが、さらなる血管イベントの予防に重要です。1

これは、患者様ご自身が内科医や眼科医と密に連携し、自らの健康管理に積極的に関わることの重要性を強調するメッセージです。

4.2. 抗VEGF薬療法:現代治療の主役

血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor – VEGF)を阻害する薬剤を眼球内に直接注射する「抗VEGF薬療法」は、中心窩を含む黄斑浮腫(特にDME、RVO、滲出型AMDが原因の場合)に対する第一選択の治療法であり、標準治療(スタンダード・オブ・ケア)と位置づけられています。14 VEGFは、新生血管の成長を促進し、血管壁の透過性を高めて液体漏出を引き起こす主犯格のタンパク質です。このVEGFの働きをブロックすることで、浮腫を強力に抑制し、視力を改善させます。

日本で承認されている主な薬剤:

  • ラニビズマブ(販売名:ルセンティス®)17
  • アフリベルセプト(販売名:アイリーア®)17

これらの薬剤は、DME、RVO、滲出型AMDのいずれにも承認されています。10

重要な臨床試験の知見:

  • Protocol T (DRCR.net): DME治療において3種類の抗VEGF薬(アフリベルセプト、ベバシズマブ、ラニビズマブ)を直接比較した画期的な研究です。主な結果として、治療開始時の視力が特に不良(20/50以下)な患者群では、アフリベルセプトが他の2剤と比較して有意に優れた視力改善効果を示しました。一方で、初期視力が比較的良好(20/32から20/40)な患者群では、3剤の効果に大きな差は見られませんでした。15
  • Protocol V (DRCR.net): この研究は、「中心窩を含むDMEがあるものの、視力は良好(20/25以上)な患者」に即時治療が必要か、という臨床上の重要な問いに答えました。結果は、2年後において、(1)アフリベルセプトで即時治療、(2)まずレーザー治療、(3)経過観察のみで視力低下時にアフリベルセプトを開始、の3群間で視力結果に有意な差はありませんでした。これは、この特定の患者群においては、厳密な経過観察も合理的な選択肢となりうることを示唆しています。15

臨床試験(RCT)と実臨床データ(RWE)のギャップ:

ランダム化比較試験(RCT)では抗VEGF薬の目覚ましい効果が示されていますが、日常の臨床現場から得られる実臨床データ(Real-World Evidence – RWE)は、より複雑な現実を映し出しています。ある大規模なRWEのメタアナリシスによると、DMEに対する抗VEGF薬治療開始後12ヶ月での平均視力改善は、視力表で約+4.6文字に留まり、大規模RCTで報告された+10~18文字という改善幅を大幅に下回っていました。21

この差(プラクティス・ギャップ)の主な原因は「アンダートリートメント(治療不足)」にあると考えられています。実臨床では、患者様が受ける注射の回数がRCTの厳格なプロトコルよりも大幅に少なくなる傾向があります(例:RWEでは12ヶ月で平均5.3回に対し、RCTでは8~9回)。21 通院の時間、費用、そして眼に注射されることへの不快感や不安といった「治療負担」が、長期的な治療継続の大きな障壁となっているのです。このギャップは、患者と医療システムの負担を軽減するための、より持続性の高い新しい治療法の必要性を浮き彫りにしています。

4.3. ステロイド薬療法

強力な抗炎症作用を持つステロイド薬は、特に抗VEGF薬への反応が不十分な場合や、炎症が病態の主因である場合に重要な治療選択肢となります。14

  • 適応と薬剤: 日本では、持続性ステロイドであるトリアムシノロンアセトニド(販売名:マキュエイド®)がDMEに対する硝子体内注射薬として承認されています。17
  • 効果とリスク: ステロイドは浮腫を軽減するのに有効な場合がありますが、その使用は眼圧上昇(ステロイド緑内障につながる可能性)や白内障の進行といった、重大な眼の副作用によって制限されます。18 Protocol U試験では、DME患者に対しステロイド(デキサメタゾンインプラント)とラニビズマブを併用しても、ラニビズマブ単独と比較して視力上の利益は示されず、網膜厚の減少効果は認められたものの、抗VEGF薬抵抗性の症例に限定して使用されるのが一般的です。15

4.4. レーザー光凝固術

抗VEGF薬が登場する以前は、網膜光凝固術がDMEの標準治療でした。その役割は現在変化しましたが、特定の状況下では依然として有用なツールです。

  • 仕組みと役割: レーザー光線を用いて網膜に微小な熱凝固巣を作成します。これにより、特定の漏出点を直接塞いだり(局所光凝固)、網膜全体の酸素需要を減らして浮腫を間接的に軽減したりします(格子状光凝固)。3
  • 現在の適応: 漏出点が明確に特定できる「限局性黄斑浮腫」には依然として有効です。しかし、広範囲にわたる「びまん性黄斑浮腫」に対する効果は限定的です。12 現在では、主に中心窩を含まないDMEや、抗VEGF薬療法の補助的な治療法として位置づけられています。15 網膜静脈閉塞症においては、網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)では補助的な役割がありますが、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)には推奨されていません。16

4.5. 硝子体手術

硝子体手術はより侵襲的な介入であり、特定の解剖学的特徴を持つ一部の黄斑浮腫患者に限定して行われます。

  • 適応: 主な適応は、硝子体が黄斑の表面を物理的に引っ張っている「硝子体黄斑牽引症候群」や、黄斑の上に膜が張る「網膜前膜」が存在し、それが浮腫の原因となっている場合です。3 この物理的な牽引力を取り除くことで、浮腫の解消が期待できます。
  • 研究: 日本では、硝子体黄斑牽引を伴うDME患者に対する硝子体手術の有効性を評価する多施設共同研究が進行中であり、この治療法の役割をより明確にするための努力が続けられています。13
表2:黄斑浮腫の主な治療選択肢の概要
治療法 作用機序 主な適応 長所 短所
抗VEGF薬療法 VEGFを阻害し、血管透過性の亢進と新生血管の発生を抑制 中心窩を含むDME, RVO, 滲出型AMDの第一選択14 視力改善・維持効果が高い 反復注射が必要、高コスト、治療負担が大きい21
ステロイド薬療法 強力な抗炎症作用、血液網膜関門の安定化 抗VEGF薬抵抗例、炎症が主体の症例14 抵抗例に有効、一部の抗VEGF薬より作用が持続 眼圧上昇や白内障のリスクが高い18
レーザー光凝固術 熱凝固により漏出点を閉鎖、または網膜の酸素需要を低下 限局性、中心窩を含まないDME、補助療法12 1回の治療(各スポット)、低コスト 網膜に永久的な瘢痕を残す、暗点を生じる可能性、視力改善効果はない
硝子体手術 黄斑への物理的な牽引を解除 硝子体黄斑牽引や網膜前膜を伴う黄斑浮腫3 浮腫の機械的な原因を解消、選択された症例で視力改善が期待できる 侵襲的、眼内手術のリスク(感染症、網膜剥離、白内障など)を伴う

第5部 治療の最前線(2024-2025年):最新治療薬と治療戦略

網膜疾患の治療分野は急速に進歩しており、その主な目標は、より効果的で、より持続性があり、そして何よりも患者様の治療負担を軽減する治療法を生み出すことです。ここでは、2024年から2025年にかけての最新の進歩について解説します。

5.1. ファリシマブ(バビースモ®):デュアルアクションで持続性を追求

ファリシマブ(販売名:バビースモ®)は、眼科領域で初めて承認されたバイスペシフィック抗体(二重特異性抗体)であり、網膜疾患治療における画期的な進歩を象徴しています。22

  • 作用機序: 従来の薬剤がVEGF-Aのみを標的としていたのに対し、バビースモは2つの異なる病態経路を同時に標的とします。
    1. VEGF-Aの阻害: 他の抗VEGF薬と同様に、血管からの液体漏出や異常な血管の成長を抑制します。
    2. アンジオポエチン-2(Ang-2)の阻害: Ang-2は血管を不安定化させ、炎症を促進するもう一つの重要な因子です。Ang-2も同時に阻害することで、バビースモは血管の安定性を高め、漏れにくい状態にします。22
  • 承認と臨床データ: バビースモは、日本のPMDA(医薬品医療機器総合機構)によって、DMEに対しては2022年3月に、RVOに対しては2024年3月に承認されました。23 重要な研究では、既存のアフリベルセプト治療で十分な効果が得られなかったDME患者において、バビースモへの切り替えが解剖学的な改善(網膜厚の減少)をもたらし、視力を損なうことなく投与間隔を延長できる可能性が示されています。26
  • 意義: このデュアルアクションにより、より持続的な治療効果が期待でき、最大16週間以上の長い投与間隔が可能になることで、患者様の治療負担という課題に直接的に応えることができます。

5.2. アフリベルセプト8mg(アイリーア®8mg):高用量で作用期間を延長

アフリベルセプト8mg(販売名:アイリーア®8mg)は、最も広く使用されている抗VEGF薬の一つであるアフリベルセプトの改良版で、作用の持続期間を延長することを目的としています。

  • 製剤と目的: これはアフリベルセプトの高濃度製剤であり、より長期間にわたって眼内でVEGFを抑制し続けるように設計されています。主な目的は、維持期における投与間隔を、標準的な2mg製剤の8週間から、12週間~16週間に延長することです。27
  • 承認と臨床データ: アイリーア®8mgは、2024年から2025年にかけて日本でDMEと滲出型AMDに対して承認・発売されました。27 大規模臨床試験では、8mg製剤を12週または16週間隔で投与するレジメンが、2mg製剤を8週間隔で投与するレジメンに対し、視力改善効果において非劣性(劣っていないこと)であることが証明され、同時に一部の時点でより優れた網膜乾燥効果を示しました。31
  • 意義: アイリーア®8mgは、年間の注射回数を減らし、関連する負担を軽減する、長期的に持続可能な治療法を求める医師と患者にとって、新たな強力な選択肢となります。

5.3. Treat-and-Extend(T&E)法:個別化治療の最適化

長期作用型の薬剤の開発は、治療戦略の最適化と密接に関連しています。その中で、Treat-and-Extend(T&E)法は、個別化された効率的なアプローチとして主流になりつつあります。

  • 概念: T&E法では、導入期に複数回の注射(通常は毎月)を行った後、病状が安定している(OCTで浮腫の再発がない)限り、注射の間隔を段階的に延長していきます(例:4週→6週→8週…)。もしある間隔で病状が再燃した場合は、その一つ前の安定していた間隔に短縮します。
  • エビデンス: あるメタアナリシスでは、T&E法は固定された毎月投与法と同等の視力改善効果をもたらしつつ、注射回数は有意に少なかったと結論付けています。32
  • 最適な組み合わせ: バビースモやアイリーア®8mgのような新しい長期作用型薬剤と、T&E法の組み合わせは、黄斑浮腫管理の未来を象徴しています。これにより、医師は各患者に合わせた治療スケジュールを調整し、病状の安定を維持できる最長の注射間隔を見つけることができます。これは治療負担を軽減するだけでなく、高度に個別化された治療計画を患者様に提供することを可能にします。

第6部 黄斑浮腫に関するよくある質問 (FAQ)

Q1. 目に注射をするのは痛いですか?

A1. 非常に多くの方が心配される点ですが、実際には強い痛みを感じることはほとんどありません。注射の前には、点眼麻酔薬を繰り返し使用して眼の表面を十分に麻酔します。8 そのため、注射の瞬間は「押されるような感じ」や「チクッとする感じ」程度で、痛みは最小限に抑えられます。術者は、感染症を防ぐために厳格な消毒手順を踏んでから、眼球の白目の部分(強膜)から極細の針を用いて薬剤を注入します。処置自体は数分で終了します。17

Q2. 治療にかかる費用はどのくらいですか?

A2. 黄斑浮腫の治療費は、使用する薬剤や医療機関によって異なりますが、日本では公的医療保険が適用されます。例えば、抗VEGF薬による治療の場合、自己負担割合によって費用は変わります。高額療養費制度の対象となることも多いため、自己負担額には上限が設けられています。具体的な金額については、治療を受ける医療機関の窓口や、ご加入の健康保険組合にお問い合わせいただくのが最も確実です。

Q3. 注射は何回くらい必要ですか?

A3. 必要な注射の回数は、病状や治療への反応によって患者様一人ひとり異なります。一般的には、まず効果を安定させるために「導入期」として月1回の注射を3~4回程度連続して行います。その後、病状が安定すれば「維持期」に入り、T&E(Treat-and-Extend)法などを用いて、OCT検査で浮腫の状態を確認しながら徐々に注射の間隔を延ばしていきます。32 バビースモ®やアイリーア®8mgのような最新の薬剤では、この維持期の間隔を3ヶ月や4ヶ月以上に延長できる可能性があります。2227

Q4. 注射の後に気をつけることはありますか?

A4. 注射後の最も重要な注意点は、感染症(眼内炎)の予防です。通常、注射後数日間は抗菌薬の点眼が処方されます。医師の指示通りに点眼し、眼をこすったり、不潔な手で触れたりしないようにしてください。また、注射当日は入浴や洗顔を控える、数日間はプールや温泉を避けるなどの指示が出されることが一般的です。もし注射後に強い眼の痛み、急激な視力低下、著しい充血などの異常を感じた場合は、我慢せずに直ちに治療を受けた医療機関に連絡してください。17

Q5. 病気の悪化を防ぐために自分でできることはありますか?

A5. 最も重要なことは、黄斑浮腫の原因となっている全身疾患の管理です。糖尿病が原因の場合は、内科医の指導のもとで血糖、血圧、脂質を厳格にコントロールすることが、病気の進行を抑える上で不可欠です。7 また、禁煙、バランスの取れた食事、適度な運動といった健康的な生活習慣も、血管の健康を保つために重要です。そして、眼科医による定期的な検診を中断せず、治療計画を遵守することが、視力を守るための鍵となります。

第7部 信頼できる専門家を見つけるために

7.1. 網膜専門医の探し方

黄斑浮腫の治療は高度な専門性を要するため、網膜硝子体疾患を専門とする眼科医に相談することが推奨されます。専門医を探すための具体的な方法としては、以下が挙げられます。

  • 日本網膜硝子体学会(JRVS)の情報を参考にする: 日本網膜硝子体学会は、日本の網膜疾患治療をリードする専門家が集う学術団体です。33 同学会の役員(例えば、現理事長の門之園一明先生など)や会員である医師は、この分野の第一人者であると言えます。33 学会のウェブサイトなどを通じて、お住まいの地域の専門医を探す手掛かりが得られる場合があります。
  • かかりつけ眼科医からの紹介: まずはお近くの眼科を受診し、そこでより専門的な治療が必要と判断された場合に、大学病院や地域の基幹病院の網膜専門外来へ紹介してもらうのが一般的で確実な方法です。34
  • 治療実績の多い病院を調べる: Calooなどの医療機関情報プラットフォームでは、DPC(診断群分類包括評価)データに基づき、疾患ごとの治療実績が公開されている場合があります。黄斑浮腫の治療件数が多い病院は、それだけ多くの経験とノウハウを蓄積していると考えられます。36

7.2. 治療実績が豊富な日本の主要病院

客観的なデータに基づき、日本国内で黄斑浮腫の治療実績が特に多いとされる病院の一部を以下に示します。これらはあくまでデータの一例であり、お住まいの地域や個々の状況に応じて最適な医療機関は異なります。

  • 京都大学医学部附属病院(京都府)
  • 林眼科病院(福岡県)
  • 眼科杉田病院(愛知県)
  • 杏林大学医学部付属病院(東京都)
  • 大阪労災病院(大阪府)

(出典: 2023-2024年のDPCデータに基づくCaloo病院検索36)

結論

黄斑浮腫は、放置すれば深刻な視力障害に至る可能性がある一方で、近年の医学の進歩により、早期に発見し適切な治療を行えば、視力の維持・改善が十分に期待できる病気です。診断の鍵はOCT検査、治療の柱は抗VEGF薬療法であり、さらにバビースモ®やアイリーア®8mgといった持続性の高い新薬の登場は、患者様の治療負担を大きく軽減し、より個別化された長期的な管理を可能にしました。しかし、どのような先進的な治療も、血糖コントロールをはじめとする全身疾患の管理という土台なくしては成り立ちません。この記事が、黄斑浮腫と向き合う患者様とご家族にとって、病気への深い理解と、前向きに治療に取り組むための一助となれば幸いです。ご自身の眼に少しでも異変を感じたら、決して自己判断せず、速やかに眼科専門医にご相談ください。

免責事項この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスに代わるものではありません。健康上の問題や症状がある場合は、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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  25. 審査報告書 令和 6 年 2 月 5 日 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 承認申請のあった下記の – PMDA [インターネット]. 2024. [引用日: 2025年6月19日]. Available from: https://www.pmda.go.jp/drugs/2024/P20240412002/450045000_30400AMX00188_A100_1.pdf
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  34. 黄斑浮腫の名医の探し方を教えてください。 – ユビー [インターネット]. [引用日: 2025年6月19日]. Available from: https://ubie.app/byoki_qa/clinical-questions/k4lyoz6p1o
  35. バビースモ硝子体内注射液120mg/mL に関する資料 中外製薬株式会社 – PMDA [インターネット]. 2022. [引用日: 2025年6月19日]. Available from: https://www.pmda.go.jp/drugs/2022/P20220406001/450045000_30400AMX00188_B100_1.pdf
  36. 全国の黄斑浮腫の治療実績・手術件数 【病院口コミ検索Caloo … [インターネット]. [引用日: 2025年6月19日]. Available from: https://caloo.jp/dpc/disease/1581
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