要点まとめ
- 鼻炎は、アレルギー性、感染性、血管運動性、薬剤性など多岐にわたる種類があり、それぞれ原因と治療法が異なります。正確な診断が治療の第一歩です45。
- 日本で最も多いアレルギー性鼻炎は、2019年の調査で国民の約半数が罹患している「国民病」です67。最新の『鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版』に基づいた、薬物療法、アレルゲン免疫療法(舌下免疫療法など)、手術療法といった多角的な治療選択肢があります8。
- 市販の点鼻薬(血管収縮薬)の長期連用は、かえって症状を悪化させる「薬剤性鼻炎」を引き起こすリスクがあります9。市販薬は適切に使用し、改善しない場合は必ず専門医に相談することが重要です10。
- 治療の基本は、原因の除去・回避と、症状や重症度に応じた適切な薬物療法です。特にアレルギー性鼻炎では、鼻噴霧用ステロイド薬が中核的な治療薬と位置づけられています811。
- 根本治療を目指せるアレルゲン免疫療法(特に舌下免疫療法)や、日帰りでも可能なレーザー手術など、治療法は年々進化しています212。諦めずに専門医と相談し、自分に合った治療法を見つけることが大切です。
1. 鼻炎とは何か?基本を理解する
鼻炎について正しく理解するために、まずは鼻の基本的な構造と、鼻炎がどのようにして起こるのかを見ていきましょう。
1.1. 鼻の構造と役割
私たちの鼻は、単に呼吸をするだけの器官ではありません。鼻の内部(鼻腔)は鼻粘膜で覆われており、ここには細かい線毛が生えています。鼻は以下の重要な機能を担っています。
- 呼吸とフィルタリング:空気中のホコリやウイルス、アレルゲンなどを粘膜と線毛で捉え、体内への侵入を防ぎます。
- 加温・加湿:吸い込んだ冷たく乾燥した空気を、肺に適した温度と湿度に調整します。
- 嗅覚:においを感じ取る役割も果たしています。
鼻炎によってこれらの機能が損なわれると、呼吸がしづらくなるだけでなく、感染症にかかりやすくなるなど、QOLが著しく低下するのです。
1.2. 鼻炎の定義:鼻粘膜の炎症
鼻炎とは、何らかの原因によって鼻の粘膜に炎症が起きた状態を指します48。炎症が起こると、免疫反応の一環として血管が拡張し、粘膜が腫れたり、鼻水などの分泌物が増えたりします。これにより、鼻炎の代表的な3つの症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)が引き起こされるのです48。
1.3. 鼻炎はなぜ起こる?一般的な原因の概観
鼻炎を引き起こす原因は一つではありません。主な原因としては、スギ花粉やハウスダストなどのアレルゲン、風邪のウイルスや細菌などの感染、温度変化やタバコの煙といった物理的・化学的刺激、さらには特定の薬剤の使用などが挙げられます。
1.4. 日本における鼻炎の現状:「国民病」としての側面
日本において、鼻炎は極めて身近な病気です。特にアレルギー性鼻炎は「国民病」とも呼ばれ、2019年に行われた「鼻アレルギーの全国疫学調査」では、日本人のアレルギー性鼻炎の有病率が49.2%にものぼることが報告されています67。つまり、国民の約2人に1人が何らかのアレルギー性鼻炎に悩んでいる計算になります。中でも春のスギ花粉症は非常に多くの人々を悩ませており、社会的な課題ともなっています131415。
2. 【種類別】あなたの鼻炎はどれ?症状・原因・特徴を徹底比較
鼻炎と一言で言っても、その種類は様々です。ここでは、代表的な鼻炎の種類について、それぞれの原因、症状、特徴を詳しく解説します。ご自身の症状がどれに当てはまるか、見極めるための参考にしてください。
鼻炎の種類 | 主な原因 | 主な症状 | アレルギー検査 | 特徴的な経過・備考 |
---|---|---|---|---|
アレルギー性鼻炎 | アレルゲン(花粉、ハウスダスト等) | くしゃみ、水様性鼻水、鼻閉、目のかゆみ | 陽性 | 通年性/季節性。重症度分類あり。口腔アレルギー症候群合併も。4816 |
Local Allergic Rhinitis (LAR) | (鼻粘膜での局所アレルゲン反応) | アレルギー性鼻炎様症状 | 血清IgE陰性、鼻誘発陽性 | 『鼻アレルギー診療ガイドライン2024』で注目。516 |
感染性鼻炎(急性鼻炎) | ウイルス、細菌 | くしゃみ、鼻水(初期水様性→粘性・膿性も)、鼻閉、発熱、咽頭痛 | 通常不要 | いわゆる「鼻かぜ」。通常1週間程度で軽快。長引くと副鼻腔炎合併注意。17 |
慢性鼻炎 | 急性鼻炎の遷延、副鼻腔炎、アレルギー等 | 持続する鼻閉、粘性~膿性鼻水、後鼻漏、嗅覚障害 | 原因による | 原因特定が重要。高齢者の頑固な後鼻漏も。16 |
萎縮性鼻炎 | 原因不明、鼻手術後、慢性感染、加齢 | 鼻内乾燥、痂皮、悪臭鼻汁、鼻閉感(鼻腔は広い)、嗅覚脱失 | 通常不要 | 進行は緩徐。QOL低下大。対症療法が中心。18 |
血管運動性鼻炎 | 自律神経の過敏反応(温度差、ストレス等) | 発作的くしゃみ、水様性鼻水、鼻閉(特に朝、温度変化時) | 陰性 | 「寒暖差アレルギー」とも。誘因回避と対症療法。1920 |
薬剤性鼻炎 | 血管収縮点鼻薬の長期・過量使用 | 深刻な鼻閉、点鼻薬への依存 | 通常不要 | 原因薬剤の中止が必須。リバウンド現象。910 |
2.1. アレルギー性鼻炎:最も一般的なタイプ
アレルギー性鼻炎は、特定の物質(アレルゲン)に対して鼻の粘膜が過敏に反応することで起こります。
2.1.1. 定義とメカニズム
体内にアレルゲンが侵入すると、体を守る免疫システムがこれを「異物」と認識し、IgE抗体という物質を作ります48。このIgE抗体は鼻の粘膜にあるマスト細胞に付着し、再びアレルゲンが侵入すると、マスト細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質が放出されます24。このヒスタミンが神経や血管を刺激し、くしゃみ、鼻水、鼻づまりといったアレルギー反応(即時相反応)を引き起こすのです2。さらに、数時間後には鼻の粘膜に炎症細胞が集まってきて、持続的な鼻づまり(遅発相反応)が起こります2。
2.1.2. 主な原因アレルゲン
原因となるアレルゲンは、大きく分けて通年性と季節性の2種類があります。
- 通年性アレルゲン:年間を通して存在するもので、ハウスダスト(主成分はダニの糞や死骸)、カビ、ペットのフケなどが代表的です48。日本の高温多湿な住環境や、畳・布団といった文化は、特にダニが繁殖しやすい条件とも言えます。
- 季節性アレルゲン(花粉症):特定の季節に飛散する花粉が原因です。
- スギ:日本の花粉症の代表格で、春先に飛散します。北海道や沖縄では少ないなど地域差があります415。
- ヒノキ:スギ花粉の少し後から飛散し、スギとヒノキの両方にアレルギーを持つ人も多くいます。
- イネ科(カモガヤなど):初夏から秋にかけて飛散します4。
- キク科(ブタクサ、ヨモギなど):秋の花粉症の主な原因です4。
- シラカバ(カバノキ科):北海道や高原地帯で春に飛散し、後述する口腔アレルギー症候群との関連が深いことで知られています4。
日本の環境省や日本気象協会などが提供する花粉飛散情報を活用することも、対策として非常に有効です15。
2.1.3. 症状
アレルギー性鼻炎の症状は多岐にわたります。
- 鼻の3大症状:発作的に連発するくしゃみ、サラサラとした水のような鼻水(水様性鼻水)、鼻づまりが特徴です478。
- 目の症状:目のかゆみ、充血、涙目など、アレルギー性結膜炎を合併することが非常に多いです38。
- のど・皮膚の症状:のどのかゆみやイガイガ感、顔や首などのかゆみを伴うこともあります4811。
- 全身症状:頭痛、倦怠感、微熱、集中力の低下など、全身に影響が及ぶことも珍しくありません234。
- 口腔アレルギー症候群(OAS):特定の果物や野菜を食べた後、口の中や唇、のどにかゆみや腫れが出る症状です。これは、花粉のアレルゲンと果物・野菜のアレルゲンの構造が似ているために起こる交差反応で、例えばシラカバ花粉症の方はリンゴやモモなどに反応することがあります4。
2.1.4. 分類
アレルギー性鼻炎は、いくつかの基準で分類されます。
- 発症時期による分類:通年性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)816。
- 症状の持続期間による分類(ARIAガイドライン):症状が週4日未満かつ4週未満の「間歇性」と、週4日以上または4週以上続く「持続性」5。
- 重症度分類(日本のガイドライン):くしゃみ・鼻水の回数と鼻づまりの程度をスコア化し、「軽症」「中等症」「重症」「最重症」の4段階に分類します2816。この分類は治療法を選択する上で非常に重要です。
2.1.5. Local Allergic Rhinitis (LAR:局所アレルギー性鼻炎)
近年注目されている新しい概念が「局所アレルギー性鼻炎(LAR)」です516。これは、血液検査ではアレルギーの原因となるIgE抗体が見つからない(陰性)にもかかわらず、鼻の粘膜で局所的にIgE抗体が産生され、アレルギー性鼻炎と同様の症状が起こる病態です516。『鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版』でもその存在が明記され、診断にはアレルゲンを直接鼻の粘膜に投与して反応を見る「鼻誘発テスト」が重要となります16。アレルギー検査で陰性でも症状が続く場合は、このLARの可能性も考えられます。
2.2. 感染性鼻炎(急性鼻炎):いわゆる「鼻かぜ」
2.2.1. 原因
一般的に「鼻かぜ」と呼ばれるもので、そのほとんどはライノウイルス、コロナウイルス、RSウイルスなどのウイルス感染が原因です17。まれに、二次的に細菌感染を起こすこともあります。
2.2.2. 症状
初期は水様性の鼻水やくしゃみ、鼻づまりといったアレルギー性鼻炎と似た症状が出ますが、次第に黄色や緑色の粘り気のある鼻水(粘性・膿性鼻水)に変化することがあります。発熱やのどの痛み、咳といった全身の感冒症状を伴うことが多いのが特徴です。
2.2.3. 特徴と経過
通常は特別な治療をしなくても、1週間から10日程度で自然に軽快します17。しかし、症状が長引く場合は、副鼻腔炎(蓄膿症)に移行したり、慢性鼻炎になったりすることもあるため注意が必要です。
2.3. 慢性鼻炎:長引く鼻の不調
2.3.1. 定義と原因
急性鼻炎が治りきらずに長引いたり、繰り返したりすることで発症します。慢性副鼻腔炎との関連も深いです17。コントロール不良のアレルギー性鼻炎が原因となることもあります。その他、大気汚染や粉塵、化学物質、低湿度といった環境要因も関与します17。
2.3.2. 症状
持続的な鼻づまり、粘り気のある鼻水、鼻水がのどに落ちる後鼻漏(こうびろう)が主な症状です。嗅覚障害や頭が重い感じ、集中力の低下なども見られます。
2.3.3. 日本における慢性鼻炎
特に高齢者において、他の原因が見当たらないにもかかわらず、頑固な後鼻漏に悩まされるケースがあります16。慢性鼻炎は原因が多岐にわたるため、正確な鑑別診断が重要となります。
2.4. 萎縮性鼻炎:鼻粘膜の萎縮と乾燥
2.4.1. 原因
鼻の粘膜が萎縮して薄くなり、乾燥する病気です。原因不明の特発性のもの(真性萎縮性鼻炎、Ozena)や、鼻の手術(特に下鼻甲介という部分の過度な切除)の後遺症として起こることがあります18。その他、慢性的な感染症や栄養障害、加齢に伴う生理的変化も原因となり得ます16。
2.4.2. 症状
鼻の中の乾燥感、痂皮(かさぶた)の形成が特徴です。この痂皮には細菌が繁殖しやすく、独特の悪臭を放つ膿性痂皮となることがあります。その他、鼻血、嗅覚の消失、そして実際には鼻の中は広いのに詰まっているように感じる「鼻閉感」なども見られます。
2.4.3. 特徴
比較的、女性や高齢者に多いとされています。進行はゆっくりですが、QOLを著しく低下させ、根本的な治療が難しい難治性の疾患です21。
2.5. 血管運動性鼻炎(非アレルギー性鼻炎の一種)
2.5.1. 原因とメカニズム
アレルギー検査は陰性で、特定の原因アレルゲンが見つからないにもかかわらず、アレルギー性鼻炎のような症状が起こるのが特徴です。鼻粘膜の血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経(特に副交感神経)のバランスが乱れ、過敏に反応してしまうことが原因と考えられています。誘因としては、温度の急激な変化(寒暖差)、湿度の変化、精神的ストレス、飲酒、香水やタバコの煙といった特定の臭いなどが挙げられます1920。
2.5.2. 症状
発作的なくしゃみ、水様性の鼻水、鼻づまりが主な症状です。特に朝起きた時や、寒い屋外から暖かい室内に入った時など、温度差のある場所で症状が出やすい傾向があります。アレルギー性鼻炎と異なり、目のかゆみは伴わないことが多いです。
2.5.3. 日本での状況
日本では「寒暖差アレルギー」という名称で一般にも知られつつあります。明確なアレルゲンがないため診断が難しく、治療は対症療法と誘因の回避が中心となります1920。
2.6. 薬剤性鼻炎:薬の使いすぎが原因
2.6.1. 原因
この鼻炎の主な原因は、市販の点鼻薬に多く含まれる血管収縮薬の長期・過量使用です910。点鼻薬を使いすぎると、薬の効果が切れた際にリバウンド(反跳性鼻閉)でかえって鼻粘膜の腫れがひどくなり、さらに薬を使わないと息苦しくなるという悪循環に陥ります。
2.6.2. 症状
深刻で頑固な鼻づまりが最大の特徴です。点鼻薬の効果がだんだん短くなり、使用頻度が増えていく傾向があります。
2.6.3. 特徴
点鼻薬への依存性が問題となります。市販薬の手軽さの裏にある重大なリスクであり、一部の製品では2週間以上の連用を避けるよう注意喚起されています9。適正使用の重要性を強く認識する必要があります。
2.7. その他の鼻炎
- 職業性鼻炎:小麦粉を扱うパン職人、木材の粉塵を吸う大工、動物を扱う研究者など、職場の特定の物質が原因となる鼻炎です22。
- 妊娠性鼻炎:妊娠中のホルモンバランスの変化により、鼻づまりなどの症状が出ることがあります16。
- 加齢性鼻炎(老人性鼻漏):加齢に伴う鼻粘膜の機能低下により、水のような鼻水が垂れてくる状態です16。
- 好酸球増多性鼻炎:アレルギー検査は陰性ですが、鼻水の中にアレルギー性炎症に関わる「好酸球」という白血球が増加するタイプの鼻炎です16。
3. 鼻炎の診断:正しい理解への第一歩
正確な治療を行うためには、まず自分の鼻炎の種類と原因を正しく診断してもらうことが不可欠です。自己判断は禁物です。
3.1. 医療機関での診断プロセス
専門医(耳鼻咽喉科、アレルギー科)は、以下のようなプロセスで診断を進めます。
3.1.1. 問診の重要性
診断において最も重要な情報源です。医師は以下のような点を詳しく質問します11162324。
- どのような症状が、いつから、どのくらいの頻度で出ますか?
- 特定の季節、場所、時間帯で悪化しますか?
- 家族にアレルギー体質の方はいらっしゃいますか?
- 住環境や職場の環境、ペットの有無について
- 現在使用している薬(市販薬を含む)について
3.1.2. 鼻鏡検査・内視鏡検査
鼻の中を直接観察し、鼻粘膜の色や腫れの程度、鼻水の性状、鼻茸(ポリープ)や鼻中隔弯曲(鼻の真ん中の仕切りの曲がり)の有無などを確認します1624。
3.1.3. アレルギー検査
アレルギー性鼻炎が疑われる場合に行われます。なお、米国のガイドラインでは、経験的な治療に反応しない場合や診断が不確かな場合にアレルギー検査を推奨しており、全ての鼻炎患者に必須ではありません11。
- 皮膚テスト(プリックテスト、皮内テスト):アレルゲンエキスを皮膚に少量つけて反応を見る検査。感度が高く、短時間で結果が出ます111624。
- 血液検査(特異的IgE抗体検査):採血により、どのアレルゲンに対して抗体を持っているかを調べます。一度に多くのアレルゲンを検査できます111624。
- 鼻汁好酸球検査:鼻水を採取し、アレルギー性炎症の指標となる好酸球の有無を調べます16。
- 鼻誘発テスト:原因と疑われるアレルゲンを直接鼻粘膜に投与し、反応を見る検査です。LARや職業性アレルギーの確定診断に非常に有用です1622。
3.1.4. 画像検査
レントゲンやCT検査は、副鼻腔炎の合併が疑われる場合や、鼻中隔弯曲、腫瘍などを評価するために行われます16。アレルギー性鼻炎の診断目的だけでルーチンに行われることは推奨されていません11。
3.2. 自己判断の危険性と専門医受診の目安
鼻炎はありふれた病気ですが、自己判断で放置したり、不適切な市販薬を使い続けたりすると、症状が悪化したり、他の病気を見逃したりする可能性があります。以下のような場合は、ためらわずに専門医(耳鼻咽喉科、アレルギー科)を受診しましょう。
- 市販薬を1週間程度使っても症状が改善しない
- 症状が重く、日常生活に支障が出ている
- 鼻づまりで呼吸が苦しい、睡眠が妨げられる
- 匂いが分かりにくい(嗅覚障害)
- 頬や額に痛みがある、色のついた鼻水が続く(副鼻腔炎の疑い)
- 原因が分からず、適切な対処法を知りたい
4. 【種類別】鼻炎の治療法:最新情報とエビデンスに基づく選択肢
鼻炎の治療は、その種類に応じて大きく異なります。ここでは、『鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版』など、最新のエビデンスに基づいた治療の選択肢を詳しく解説します。
薬剤クラス | 代表的な薬剤(成分名例) | 主な効果対象症状 | 副作用の主な注意点 | 『鼻アレルギー診療ガイドライン2024』での主な位置づけ | 備考(眠気、即効性等) |
---|---|---|---|---|---|
第2世代抗ヒスタミン薬(内服) | フェキソフェナジン、ロラタジン、エピナスチン、セチリジン等25 | くしゃみ、鼻水、(鼻閉) | 眠気(少ないものが多い)、口渇(まれ) | 軽症~最重症の基本治療薬。初期療法にも。416 | 眠気の少ないものが多い。効果発現は比較的穏やか。126 |
鼻噴霧用ステロイド薬 | フルチカゾン、モメタゾン、ベクロメタゾン等2724 | くしゃみ、鼻水、鼻閉 | 局所刺激感(まれ)、鼻出血(まれ) | 中等症以上の基本治療薬。効果高い。41116 | 効果発現に数日。全身性副作用少ない。経口薬より鼻症状全般に優れるエビデンスあり。2428 |
ロイコトリエン受容体拮抗薬(内服) | モンテルカスト、プランルカスト25 | 鼻閉、(くしゃみ、鼻水) | 胃腸症状(まれ)、精神神経系症状(まれ、注意喚起あり) | 鼻閉型や喘息合併例に有用。併用療法にも。416 | 眠気なし。効果発現は穏やか。4 |
点鼻用血管収縮薬 | ナファゾリン、オキシメタゾリン等26 | 鼻閉 | 薬剤性鼻炎(長期連用で悪化)、局所刺激感 | 頓用、短期間使用に限定。416 | 即効性高いが、連用厳禁。910 市販薬に多い。 |
抗IgE抗体薬(注射) | オマリズマブ25 | 全般 | 注射部位反応、アナフィラキシー(まれ) | 既存治療で効果不十分な最重症スギ花粉症。16 | 高価。専門施設での治療。 |
比較項目 | 皮下免疫療法(SCIT) | 舌下免疫療法(SLIT) |
---|---|---|
投与方法 | アレルゲンエキスを皮下注射2 | アレルゲンエキス(錠剤/液体)を舌下に保持後嚥下2 |
投与頻度・場所 | 初期は週1-2回、維持期は月1回程度。医療機関で実施2 | 毎日自宅で実施。定期的な通院は必要2 |
対象アレルゲン(日本) | スギ花粉、ダニなど(医師の判断による) | スギ花粉、ダニ(保険適用)1222 |
治療期間 | 3~5年以上2 | 3~5年以上1222 |
主な副作用 | 注射部位の腫れ・痒み、全身反応(蕁麻疹、喘息発作、アナフィラキシーのリスクあり)2 | 口腔内のかゆみ・腫れ、耳のかゆみ、胃腸症状など。重篤な副作用はSCITより稀2 |
メリット | 長年の実績、医師による直接管理 | 自宅で実施可能、通院負担軽減、SCITより重篤な副作用リスク低い2 |
デメリット | 通院頻度高い、注射の痛み、アナフィラキシーリスク | 毎日の服用遵守が必要、効果発現に時間 |
費用(保険適用時) | 診察料+注射料(月数千円程度) | 診察料+薬剤費(月2,000~3,000円程度)1229 |
鼻炎の種類 | 主な治療方針と具体例 | 備考 |
---|---|---|
感染性鼻炎(急性) | 対症療法(解熱鎮痛薬、抗ヒスタミン薬、点鼻血管収縮薬短期間)、安静、保温、保湿。 | 細菌感染疑い時は抗菌薬。 |
慢性鼻炎 | 原因疾患の治療(副鼻腔炎、アレルギー等)。点鼻ステロイド薬、粘液溶解薬、鼻洗浄、ネブライザー。難治例は手術も。1719 | 原因特定が重要。 |
萎縮性鼻炎 | 対症療法:鼻洗浄、鼻内軟膏(抗生物質含有、保湿剤)、ビタミン剤、エストロゲンスプレー。痂皮除去、悪臭・感染コントロール。 | 根本治療困難。QOL改善が目標。 |
血管運動性鼻炎 | 誘因回避、生活指導。薬物療法(点鼻ステロイド薬、抗ヒスタミン薬、点鼻血管収縮薬頓用)。重症例は手術(レーザー等)。1920 | 「寒暖差アレルギー」など。 |
薬剤性鼻炎 | 原因の血管収縮点鼻薬の即時中止。離脱症状対策(生理食塩水点鼻、点鼻ステロイド薬、短期経口ステロイド)。30 | 予防が最も重要。 |
4.1. アレルギー性鼻炎の治療:日本の診療ガイドラインを中心に
アレルギー性鼻炎の治療は、症状をコントロールし、QOL(生活の質)を維持・向上させることが目標です4。治療は以下の3つを基本の柱とし、必要に応じて手術療法が加わります24。
- アレルゲンの除去と回避
- 薬物療法
- アレルゲン免疫療法
日本の『鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版』では、重症度に応じた段階的な治療(ステップワイズ治療)が推奨されています16。また、スギ花粉症など季節性のものでは、花粉の飛散が始まる約2週間前、あるいは症状が少しでも現れた時点から薬物療法を始める「初期療法」が非常に有効です41516。
4.1.1. アレルゲンの除去と回避(環境整備)
薬物療法と並行して行うべき最も基本的な対策です。
- 室内環境:
- 外出時(特に花粉症):
4.1.2. 薬物療法
現在の鼻炎治療の中心であり、多種多様な薬剤があります(詳細は表2参照)。
- (1) 第2世代抗ヒスタミン薬(内服薬):くしゃみ・鼻水に特に有効で、軽症から最重症まで幅広く使われる基本の薬です42225。第1世代に比べて眠気などの副作用が大幅に軽減されており、フェキソフェナジンやロラタジンなどはその代表です142526。
- (2) 鼻噴霧用ステロイド薬:くしゃみ、鼻水、鼻づまりの3大症状全てに高い効果を発揮する、中等症以上の治療の中心となる薬剤です811151624。局所作用のため全身性の副作用は少なく安全性が高いですが、効果が出るまで数日かかることがあります424。近年の研究では、経口抗ヒスタミン薬よりも鼻症状全般の改善効果が高いことが示されています2428。
- (3) ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA、内服薬):特に鼻づまりに効果的で、気管支喘息を合併している場合に良い適応となります42225。眠気の副作用はほとんどありません4。
- (4) その他の薬剤:軽症例に用いられる化学伝達物質遊離抑制薬2422、速効性のある経鼻抗ヒスタミン薬2234、強い鼻閉に頓用される血管収縮薬配合経口薬1625など、症状に応じて様々な薬が使い分けられます。
- (5) 抗IgE抗体薬(オマリズマブ):既存の治療で効果が不十分な最重症のスギ花粉症に対して用いられる注射薬です16222535。高価ですが、非常に高い効果が期待できる最新の治療選択肢の一つです。
- (6) 併用療法:症状に応じて、複数の薬剤を組み合わせることが一般的です111634。最新のメタアナリシスでは、鼻噴霧用ステロイド薬と経鼻抗ヒスタミン薬の併用が、単独療法より高い効果を示す傾向が報告されています34。
4.1.3. アレルゲン免疫療法(減感作療法):根本治療を目指す
アレルギーの原因となるアレルゲンを少量から体に投与し、徐々に慣らしていくことで、アレルギー反応そのものを起こしにくくする治療法です24111522。長期的な症状改善、薬剤の減量、将来的な喘息発症の予防効果などが期待できる唯一の根本的治療法とされています2。治療には3~5年程度の継続が必要です1222。(詳細は表3参照)
- (1) 皮下免疫療法(SCIT):アレルゲンエキスを注射する方法。長年の実績があります24。
- (2) 舌下免疫療法(SLIT):アレルゲンエキスを含む錠剤や液体を毎日舌の下に保持する方法。自宅ででき、注射の痛みがなく、重篤な副作用のリスクが低いことから、近年日本でも普及が進んでいます241522。現在、日本ではスギ花粉とダニアレルギーに対して保険適用となっています122229。
4.1.4. 手術療法
薬物療法などで改善しない頑固な鼻づまりに対して検討されます。鼻中隔弯曲症などを合併している場合にも有効です。
- (1) レーザー手術(下鼻甲介粘膜焼灼術):レーザーで鼻の粘膜を焼灼し、アレルギー反応を抑制します。日帰りで行え、体への負担も少ないですが、効果は永久ではなく数年で再発する可能性があります19353637。
- (2) 内視鏡下鼻内手術:より根本的な構造改善を目指す手術です。下鼻甲介の骨を切除したり、曲がった鼻中隔を矯正したり、重症の鼻水に対して後鼻神経を切断したりします17193839。入院が必要な場合もありますが、保険適用となり、高額療養費制度の対象となることもあります3839。
4.2. 感染性鼻炎(急性鼻炎)の治療
ウイルス性がほとんどであるため、安静、保温、保湿といった対症療法が基本となります。発熱や痛みには解熱鎮痛薬、鼻づまりには点鼻用血管収縮薬を短期間使用します。細菌感染が疑われる場合に限り、医師の判断で抗菌薬が処方されます。
4.3. 慢性鼻炎の治療
原因に応じた治療が原則です(詳細は表4参照)。副鼻腔炎が原因ならその治療を、アレルギーが原因ならアレルギー治療を強化します。点鼻用ステロイド薬や鼻洗浄、ネブライザー療法なども行われます1719。
4.4. 萎縮性鼻炎の治療
根本的な治療は難しく、鼻腔の保湿、痂皮の除去、感染コントロールといった対症療法が中心となります(詳細は表4参照)。生理食塩水での鼻洗浄や、保湿剤・抗生物質含有軟膏の塗布などが毎日必要となります。
4.5. 血管運動性鼻炎の治療
ストレス管理や温度差を避けるといった誘因の回避が基本です19。薬物療法としては点鼻用ステロイド薬などが用いられますが、効果は限定的なこともあります1920。重症例ではレーザー手術なども検討されます19。(詳細は表4参照)
4.6. 薬剤性鼻炎の治療
最も重要なのは、原因となっている血管収縮点鼻薬を直ちに中止することです。中止直後は強い鼻づまり(離脱症状)に苦しむため、点鼻用ステロイド薬への切り替えや、短期間の経口ステロイド薬の使用で乗り切ります30。予防が何よりも重要です。(詳細は表4参照)
5. 鼻炎のセルフケアと日常生活での注意点
治療と並行して、日々のセルフケアを実践することで、症状をコントロールしやすくなります。
5.1. 共通する基本的なセルフケア
- 十分な睡眠とストレス管理:免疫機能や自律神経のバランスを整えます1732。
- バランスの取れた食事:粘膜の健康を保つビタミン類や、腸内環境を整える発酵食品などを意識的に摂りましょう11732。
- 適度な運動:血行を促進し、自律神経を整える効果が期待できます1740。
- 禁煙、節酒:タバコの煙は鼻粘膜への強い刺激となります1731。
- 正しい鼻のかみ方:片方ずつ、優しくかむことが重要です。強くかみすぎると耳を痛める(中耳炎)原因になります17。
5.2. 鼻うがい(鼻洗浄)のすすめ
鼻腔内を洗い流すことで、アレルゲンやウイルス、ホコリなどを除去し、粘膜を清潔に保つ効果があります10173240。体温に近い0.9%の生理食塩水(市販のキットまたは自作)を使い、清潔な器具で行うことが大切です10173132。
5.3. 部屋の加湿と換気
空気の乾燥は鼻粘膜のバリア機能を低下させます。加湿器などを利用し、湿度を50~60%に保つのが理想的です1732。換気も重要ですが、花粉シーズンは時間帯などを工夫しましょう31。
5.4. 市販薬(OTC医薬品)の賢い使い方
日本は市販薬が豊富ですが、選択には注意が必要です。
5.5. 鼻づまりを和らげる即効性のある対処法(薬以外)
一時的に鼻づまりを楽にする方法として、以下のようなものがあります。ただし、これらは根本解決ではないことを理解しておきましょう。
6. 特別な状況における鼻炎:子供、妊婦・授乳婦、高齢者
特定のライフステージでは、鼻炎の診断や治療に特別な配慮が必要です。
6.1. 小児の鼻炎
子供の鼻炎は、鼻づまりによる口呼吸がいびきや睡眠障害、集中力低下につながったり、中耳炎や副鼻腔炎を合併しやすかったりするなど、成長や学業への影響が懸念されます1622。治療は、年齢に応じて安全に使用できる薬剤を選択します162225。舌下免疫療法は5歳から考慮されます22。早期からの適切な管理が非常に重要です。
6.2. 妊婦・授乳婦の鼻炎
妊娠中はホルモンの影響で鼻炎が悪化することがあり(妊娠性鼻炎)、薬剤の使用には慎重な判断が求められます16。自己判断での薬の使用は絶対に避け、必ず医師に相談してください。基本的にはアレルゲン回避や鼻うがいなどのセルフケアを優先し、薬物療法が必要な場合は、安全性が高いとされる局所療法(点鼻薬など)が少量から選択されます1622。
6.3. 高齢者の鼻炎
加齢に伴う鼻粘膜の萎縮や乾燥により、水のような鼻水が止まらない「老人性鼻漏」などに悩まされることがあります16。また、他の多くの薬を服用していることも多いため、薬物療法の選択には副作用(眠気、口渇など)への注意が必要です。保湿や鼻洗浄といったケアが重要になります。
7. 鼻炎の合併症と関連疾患
鼻炎は鼻だけの問題にとどまりません。様々な病気を引き起こしたり、関連したりすることが知られています。
- 副鼻腔炎(蓄膿症):鼻の炎症が副鼻腔にまで広がることで発症します17。
- 中耳炎:特に子供では、鼻と耳をつなぐ耳管を経由して炎症が波及しやすいです。
- 睡眠時無呼吸症候群・いびき:慢性的な鼻づまりが主な原因です317。
- 喘息:アレルギー性鼻炎と喘息は、気道のアレルギー性炎症という共通の病態を持つとされ、「One airway, one disease」という概念で捉えられています。鼻炎をしっかり治療することが、喘息のコントロールにも繋がります11。
- アトピー性皮膚炎:アレルギーマーチの一環として合併しやすい疾患です11。
- 注意欠陥・多動性障害(ADHD):最新の研究では、アレルギー性鼻炎とADHDの間に双方向性の関連があることが指摘されており、鼻炎によるQOL低下が精神的な発達にも影響を及ぼす可能性が示唆されています44。
- QOLの低下:集中力や作業効率の低下は、学業成績や仕事のパフォーマンスに直接影響します2311。
8. 日本における鼻炎対策の取り組みと将来展望
国民病ともいえる鼻炎、特に花粉症に対しては、国や学会も様々な対策を進めています。
8.1. 国や自治体、学会による花粉症対策
発生源であるスギ人工林の伐採や、花粉の少ない品種への植え替え、花粉飛散予測技術の向上、医療体制の整備や国民への情報提供(アレルギーポータルサイトなど)といった多角的な取り組みが行われています1531。
8.2. 新しい治療法の開発動向
医療の世界も日々進歩しています。より短期間で効果が得られたり、副作用が少なかったりする新しいアレルゲン免疫療法(ペプチド免疫療法など)の研究2や、重症例に対する生物学的製剤の開発45などが進められています。
8.3. 鼻炎治療の個別化医療への期待
将来的には、バイオマーカー(血液や鼻汁中の特定の物質)を用いて診断や治療効果を予測したり、個人の遺伝的素因や生活習慣に合わせたオーダーメイド治療が行われたりすることが期待されています。
よくある質問(FAQ)
Q1:鼻炎は遺伝しますか?
Q2:子供の鼻炎、何歳から治療できますか?
A2:症状や重症度によりますが、乳幼児期からでも医師の指導のもとで、生活環境の整備や、年齢に応じて安全に使用できる一部の薬剤による治療を開始できます。体質改善を目指す舌下免疫療法は、日本ではスギ花粉・ダニともに5歳以上が対象とされています22。お子様の症状で気になることがあれば、まずは小児科医や耳鼻咽喉科医にご相談ください。
Q3:鼻炎の薬は一生飲み続けないといけませんか?
Q4:鼻うがいは毎日やってもいいですか?
Q5:市販の点鼻薬を使い続けても大丈夫ですか?
A5:血管収縮剤が含まれる点鼻薬(「α2作動薬」などと記載)の長期連用は絶対に避けるべきです。使い続けると、かえって鼻づまりが悪化する「薬剤性鼻炎」という深刻な状態を引き起こすリスクが非常に高いです9。使用は数日間の頓用にとどめ、症状が改善しない場合は必ず専門医に相談してください。一方、医療用の鼻噴霧用ステロイド薬は長期使用が可能な安全性の高い薬ですが、これも医師または薬剤師の指示に従って正しく使用することが重要です。
Q6:妊娠中でも使える鼻炎薬はありますか?
結論
鼻炎は、単なる「鼻かぜ」や「アレルギー」という言葉で片付けられない、多様な原因と病態を持つ奥深い疾患です。本記事では、その全体像を、日本の最新の診療ガイドラインと科学的エビデンスに基づいて解説しました。最も重要なことは、ご自身の症状を正しく理解し、適切な診断のもとで治療を受けることです。幸いなことに、薬物療法から根本治療を目指す免疫療法、手術に至るまで、治療法は年々進化し、選択肢は増えています。つらい症状に一人で悩まず、この記事をきっかけに、ぜひ専門医の扉を叩いてみてください。JAPANESEHEALTH.ORGは、皆様が鼻の悩みから解放され、より快適な毎日を送れるよう、これからも信頼できる情報を提供し続けます。
健康に関する注意事項
- 本記事は、医学的知見と信頼できる情報源に基づいて作成されていますが、個別の医学的診断や治療に代わるものではありません。
- 鼻炎の症状、特に呼吸困難、顔面の強い痛み、高熱などを伴う場合は、速やかに医療機関を受診してください。自己判断で重篤な病状を見逃さないようにすることが重要です。
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