【デリケートゾーンの毛は剃るべき?】女性の陰毛処理のリスクと安全なケア方法
女性の健康

【デリケートゾーンの毛は剃るべき?】女性の陰毛処理のリスクと安全なケア方法

「水着や下着から毛がはみ出てしまうのが気になる」「パートナーに見られるのが恥ずかしくて、全部剃ってしまった」――アンダーヘア(VIO、陰毛)の自己処理は、日本でも徐々に身近なものになっています。一方で、「剃ったあとにかゆくなる」「赤いポツポツができてしまった」「本当に衛生面にいいの?」と、人には聞きづらい不安を抱えている方も少なくありません。

海外の大規模調査や解説では、「陰毛をすべて除去することに医学的・衛生的な必然性はない」とされる一方で、処理の方法によっては皮膚トラブルや感染症のリスクが高まる可能性が報告されています13。また、陰毛そのものにも「摩擦から皮膚を守る」「細菌やウイルスの侵入をある程度防ぐ」といった役割があると考えられています6

本記事では、女性のデリケートゾーンの毛を「剃る/剃らない」をテーマに、陰毛の働き、自己処理で起こりやすいトラブル、医学的な観点から見たリスクとメリット、安全なケア方法、受診の目安まで、段階的に分かりやすく解説します。ご自身の価値観を尊重しながら、体を守るための情報として活用していただければ幸いです。

なお、ここで解説する内容は、あくまで一般的な情報です。すでに強い痛みやかゆみ、膿を伴うブツブツなどの症状がある場合は、自己判断で処置を続けず、できるだけ早く婦人科や皮膚科などの医療機関に相談してください。

Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について

Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。膨大な医学文献や公的ガイドラインを整理し、日常生活で活用しやすい形でお届けすることを目指しています。

本記事の内容は、主に以下のような一次情報源に基づいて、JHO編集部が生成AIツールのサポートを受けつつ、最終的には人の目で一つひとつ確認しながら作成しています。

  • 海外の公的医療機関・総合病院:米国メイヨー・クリニックなどの健康情報サイトや、思春期の若者向けに情報提供を行うNemours KidsHealthなどの解説を参照し、陰毛の医学的な役割や自己処理に伴う代表的なリスクを確認しています12
  • 査読付き医学論文・臨床研究:陰毛処理と外陰部のケガ・感染症の関連をまとめた総説や観察研究、陰毛の有無と膣内・尿路の細菌叢(マイクロバイオーム)の関係を扱った研究などをもとに、科学的な知見を整理しています345
  • 信頼できる医療・ヘルスケア情報サイト:陰毛の役割や、自己処理の一般的な注意点をまとめた国際的な健康情報サイトを補助的に参照し、生活者の視点で理解しやすいように噛み砕いて紹介しています67

本記事は、JHO(JapaneseHealth.org)編集委員会が、これらの信頼できる情報源に基づいて構成・執筆したものです。AIツールは文献の要約や構成案作成の「アシスタント」として活用しており、最終的な内容の確認と掲載判断はすべてJHO編集部が行っています。

ただし、個々人の症状や背景はさまざまです。本記事の情報は、特定の方の診断・治療方針を直接決めるものではありません。実際の受診や治療の判断を行う際は、必ず医師などの医療専門職にご相談ください。

要点まとめ

  • 医学的には、陰毛を完全に剃ったり抜いたりする必要性は基本的にありません。処理するかどうかは、あくまで個人の価値観とライフスタイルによる選択です1
  • 陰毛には、外陰部の皮膚を摩擦から守る、細菌やウイルスが直接皮膚に当たるのをある程度防ぐ、適度な温度や湿度を保つといった役割があると考えられています6
  • カミソリやワックスなどで自己処理を行うと、皮膚の小さな傷、毛嚢炎(毛穴の炎症)、埋没毛、色素沈着などのトラブルや、一部の性感染症・皮膚感染症のリスクが高まる可能性が報告されています347
  • 処理する場合は、「よく見える明るい場所で行う」「清潔な刃物を使う」「毛の流れに沿ってゆっくり剃る」「処理後は保湿し、きつい下着を避ける」といった基本ルールを守ることで、リスクをある程度減らすことができます2
  • 強い痛みや腫れ、膿を伴うブツブツ、発熱を伴う症状、繰り返すかゆみやおりものの異常などがある場合は、自己処理を続けず、婦人科や皮膚科などの医療機関に相談しましょう。
  • 思春期の子ども・高校生などでは、無理に陰毛を除去しないことがすすめられており、どうしても気になる場合は、保護者や医療者に相談した上で安全な方法を選ぶことが大切です2

第1部:陰毛の役割と日常ケアの基本

まずは、「そもそも陰毛にはどんな役割があるのか」「本当に全部剃った方が衛生的なのか」という基本から確認していきます。仕組みを知ることで、必要以上に「無毛=正解」と思い込まず、自分にとって心地よいバランスを考えやすくなります。

1.1 陰毛の役割:摩擦から守り、バリアとして働く

陰毛は「いらない毛」ではなく、いくつかの役割を担っていると考えられています。例えば、外陰部の皮膚は薄くデリケートで、歩く・走る・下着とこすれる・性行為をする、といった日常の動きの中で、どうしても摩擦が生じます。このとき、毛がクッションのような役割を果たし、皮膚同士や皮膚と布が直接こすれるのを和らげてくれます6

また、陰毛は外から飛んでくるほこりや、皮膚表面の異物がすぐに粘膜へ届きにくくする「物理的なバリア」としても働きます。もちろん、陰毛があるからといって、すべての細菌やウイルスを完全に防げるわけではありませんが、「まったく何もない状態」よりは、ある程度のクッションになっていると考えられています6

さらに、一部の専門家は、陰毛が性器周辺の温度や湿度を一定に保つことにも関わっている可能性を指摘しています6。寒い季節には外陰部を冷えから守り、暑い季節には汗腺や皮脂腺の働きとあわせて、過度な乾燥や刺激から皮膚を守るといった役割が考えられます。

1.2 「清潔にするためには全部剃るべき」という誤解

「毛があると不潔」「ニオイの原因は陰毛だから、全部剃らないといけない」といった情報を耳にすることもありますが、医療機関の解説では、陰毛をすべて除去することに衛生上の必然性はないとされています1。むしろ、剃刀やワックスでの処理によって皮膚に小さな傷がつき、そこから細菌が入りやすくなるリスクが指摘されています34

ニオイやかゆみが気になる場合、多くは「汗やおりものが長時間たまっている」「通気性の悪い下着やナプキンでムレている」「洗いすぎで皮膚のバリアが弱くなっている」といった要因が関わっています。陰毛そのものを全部なくすよりも、

  • 通気性の良い綿素材の下着を選ぶ
  • ナプキンやおりものシートをこまめに交換する
  • 入浴時にぬるま湯とマイルドなソープで外陰部だけをやさしく洗う(膣の中までは洗わない)
  • 毛先を少し短くトリミングして絡まりやムレを減らす

といった日常ケアを見直すことで、症状が軽くなるケースも多くあります。

1.3 自己処理がトラブルを招きやすい理由

カミソリや電気シェーバー、毛抜き、ワックス、除毛クリームなど、陰毛の自己処理にはさまざまな方法があります。しかし、いずれの方法でも「皮膚のごく表面に傷がつく」「毛穴周囲に強い刺激がかかる」といった点は共通しており、特にデリケートゾーンではトラブルが起こりやすい部位です37

代表的なトラブルとしては、

  • 剃刀負け(ひりひりした痛み、赤み)
  • 毛嚢炎(毛穴が赤く腫れ、膿をもつこともある)
  • 埋没毛(皮膚の下で毛が丸まってしまう)
  • 色素沈着(くり返しの刺激による黒ずみ)
  • 除毛クリームなどによるかぶれ・接触皮膚炎

などが挙げられます37。自己処理を頻繁に行うほど、こうしたトラブルが起こるリスクは高くなります。また、性行為の前後に陰毛を剃る人は、細かなキズから性感染症のウイルスや細菌が入りやすくなる可能性があると報告されています4

表1:セルフチェックリスト ― 陰毛処理でこんな症状はありませんか?
最近感じている症状・状況 考えられる背景・原因のカテゴリ
剃ったあとの数日間、必ずチクチク・かゆみが出る 皮膚の乾燥・剃刀負け、刃の状態が悪い、頻回な処理
毛穴の周りに赤いブツブツや膿をもったニキビのようなものができる 毛嚢炎・埋没毛などの皮膚感染症・炎症
ニオイやムレが気になり、ついゴシゴシ洗ってしまう 洗いすぎによるバリア機能低下、通気性の悪い下着・ナプキン
かゆみやおりものの異常が続いている カンジダ膣炎・細菌性膣症など、陰毛以外の要因によるトラブルの可能性
思春期の娘が自己流で剃り始めている 同年代の情報やSNSの影響、安全な方法についての情報不足

第2部:陰毛と身体の内側 ― ホルモン・マイクロバイオーム・年齢による変化

日常のケアや処理方法だけでなく、ホルモンバランスや細菌叢(マイクロバイオーム)、年齢による変化も、デリケートゾーンの状態に影響します。「同じように処理しているのに、最近トラブルが増えた」という場合、身体の内側の変化が関係していることもあります。

2.1 ライフステージと陰毛・皮膚の変化

思春期になると、女性ホルモンの分泌に伴って陰毛が生え始めます。これは、身体が大人へと変化していく自然なプロセスであり、異常ではありません。妊娠・出産、更年期といったライフステージの変化に応じて、毛の量や質、皮膚の乾燥しやすさも変わっていきます。

例えば、更年期以降は女性ホルモンの低下によって外陰部の皮膚が薄く乾燥しやすくなり、刺激に弱くなることがあります。その状態で強い力で剃ったり、合わない除毛クリームを使うと、小さな刺激でも炎症やかゆみが長引きやすくなります。年齢や体質に合わせて、「若い頃と同じペースで処理しない」「乾燥しやすくなってきたら頻度を減らす・方法を変える」といった工夫も大切です。

2.2 陰毛と膣内・尿路のマイクロバイオーム

近年、膣内や尿路の細菌叢(マイクロバイオーム)が、膣炎・尿路感染症・性器周辺の健康に大きく関わっていることが注目されています5。陰毛そのものがマイクロバイオームを直接決めているわけではありませんが、「処理方法の違い」や「頻繁にスタイルを変えること」が、膣内の細菌バランスに影響する可能性を示す研究もあります5

ある研究では、陰毛がある人とほとんど除去している人で、尿路・膣内の細菌叢に大きな差は見られなかったものの、毛の状態を頻繁に変える人では、膣内細菌叢が変動しやすい可能性が指摘されています5。ただし、この分野の研究はまだ少なく、「こうすれば絶対に安全」「この処理は必ず危険」と言い切れる段階ではありません。

大切なのは、「陰毛がある=不衛生」「全部剃れば必ず清潔」という極端な考え方を避け、自分の肌の状態やトラブルの有無を見ながら、無理のないケア方法を選ぶことです。

2.3 繰り返すかゆみ・おりもの異常は陰毛だけが原因ではない

「剃ったあとからかゆみが続いている気がする」「陰毛を処理しないとニオイやおりものが気になる」と感じる方も多いですが、実際には、カンジダ膣炎や細菌性膣症、クラミジアなどの性感染症といった、陰毛以外の要因が関わっていることも少なくありません。

例えば、

  • 白くポロポロしたおりもの・強いかゆみ:カンジダ膣炎の可能性
  • 生臭いようなおりもの・灰色がかった色:細菌性膣症の可能性
  • おりものの変化に加えて下腹部痛・性交痛:性感染症の可能性

などが考えられます。陰毛を剃ることで一時的に「見た目」が変わると、かえって症状に気づきやすくなり、「毛があることが原因だ」と誤解してしまうこともあります。気になる症状が続く場合は、「陰毛をどうするか」とは別に、婦人科で検査を受けて原因を確認することが大切です。

第3部:自己処理で起こりうるトラブルと、医療機関に相談すべきサイン

ここでは、陰毛の自己処理で起こりやすい代表的なトラブルと、「どのような症状が出たら、自己処理を中止して医療機関に相談すべきか」を整理します。不安なときに早めに受診することで、重症化や後遺症を防ぎやすくなります。

3.1 剃刀負け・毛嚢炎・埋没毛

カミソリや電気シェーバーで処理したあとに、チクチクした痛みや赤い点々ができるのは、いわゆる「剃刀負け」です。皮膚の表面が削れ、バリア機能が一時的に低下するため、少しの摩擦や汗でもしみたりかゆくなりやすくなります。

さらに、毛穴に細菌が入り込むと「毛嚢炎(もうのうえん)」と呼ばれる炎症を起こし、赤く腫れて膿をもつニキビのようなブツブツができることがあります37。特にデリケートゾーンは湿度が高く、通気性も悪くなりやすいため、一度炎症が起きると長引くことも少なくありません。

また、剃ったり抜いたりした毛が皮膚の下に丸まってしまう「埋没毛」も、かゆみやしこりの原因になります。無理にほじくり出そうとすると、さらに傷を広げてしまい、色素沈着や感染症のリスクが高まるので注意が必要です。

次のような場合は、自己処理を中止し、皮膚科や婦人科に相談することをおすすめします。

  • 赤いブツブツやしこりが増えてきている、数日たっても引かない
  • 触れると強い痛みがある、膿が出てくる
  • 発熱やだるさなど、全身症状を伴う

3.2 陰毛処理と性感染症リスクの関係

陰毛を剃ること自体が直接性感染症の原因になるわけではありませんが、処理によってできた小さな傷からウイルスや細菌が入りやすくなる可能性が指摘されています。いくつかの研究では、頻繁に陰毛を完全除去している人は、ヘルペスや性器コンジローマなどの性感染症と関連する皮膚病変のリスクが高い傾向が報告されています34

また、陰毛を処理した直後は皮膚が敏感になっているため、そのタイミングでの性行為は、普段よりも刺激や摩擦が強く感じられ、細かな傷が増えやすくなります。性感染症の予防のためにも、

  • 処理直後の性行為はできるだけ避ける
  • コンドームを正しく使用する
  • 不安な症状があれば、早めに性感染症外来や婦人科を受診する

といった対策が大切です4

3.3 その他注意したいトラブル:かぶれ・アレルギー・黒ずみ

陰毛の自己処理では、カミソリだけでなく、除毛クリームや脱毛ワックスなどの薬剤や粘着物を使用するケースもあります。これらには化学成分が含まれているため、体質によっては接触皮膚炎(かぶれ)やアレルギー反応を起こすことがあります3

また、デリケートゾーンはもともと皮膚が薄く色素沈着しやすい部位です。くり返しの剃毛や摩擦、炎症の跡が積み重なることで、全体的に黒ずんで見えるようになることも珍しくありません。見た目だけを気にしてさらに強くこすったり、頻回に処理を重ねると、悪循環に陥ってしまう可能性があります。

「最近急に黒ずみが目立つ」「かゆみやヒリヒリ感が続く」「薬局のかゆみ止めを使っても良くならない」といった場合は、早めに皮膚科や婦人科で相談し、適切な治療やケア方法を教えてもらいましょう。

第4部:今日からできる安全な陰毛ケア・処理方法

陰毛を「一切処理しない」「部分的に整える」「ほとんど全部なくす」――どれを選ぶかは、本人の価値観やライフスタイルによって異なります。この章では、「処理する・しない」を含めて、自分の体を守りつつ選択するための具体的なアクションを整理します。

4.1 処理する前に考えたいポイント

まず、処理を始める前に次のような点を自分に問いかけてみましょう。

  • 本当に自分の希望か、それとも周囲からのプレッシャーだけで決めていないか
  • どのくらいの期間・頻度で続ける必要がありそうか
  • 今すでに皮膚トラブル(かゆみ・赤み・ブツブツなど)がないか
  • 通院治療中の持病や妊娠など、特別な事情がないか

特に、すでに外陰部に傷や炎症がある場合や、糖尿病・免疫を抑える薬を使用している場合などは、感染症が重症化しやすくなる可能性があるため、自己判断での処理を始める前に、主治医や婦人科で相談するのが安心です。

4.2 自宅でカミソリを使う場合の安全な手順

自宅での「剃毛」は、多くの人が試しやすい方法ですが、その分トラブルも起こりやすい方法です。Nemours KidsHealthなどの若者向け解説でも、カミソリを使う際には次のようなポイントが重視されています2

  1. 事前に毛を短く整える
    ハサミやトリマーで、長い毛を1〜2cm程度まで短くしておくと、カミソリが引っかかりにくくなります。
  2. ぬるま湯で数分間あたためる
    入浴中やシャワーの終わりに、デリケートゾーンをぬるま湯で温めると、毛と皮膚が柔らかくなり、剃りやすくなります。
  3. 専用のシェービングジェルやクリームを使う
    ボディソープの泡だけではすべりが十分でない場合があります。可能であれば、敏感肌用のシェービングジェルやクリームを薄く伸ばしましょう。
  4. 新品または切れ味の良い刃を使う
    何度も使った刃は、毛をひきちぎるようになり、皮膚へのダメージが増えます。体調や肌の状態にもよりますが、デリケートゾーン用には小まめに刃を交換するのがおすすめです。
  5. 毛の流れに沿ってゆっくり剃る
    逆方向に深剃りすると、埋没毛や剃刀負けのリスクが高まります。まずは毛の流れに沿って、短いストロークで少しずつ剃るようにしましょう。
  6. 剃ったあとはぬるま湯で優しく洗い流す
    ボディソープなどは残らないようにしつつ、ゴシゴシこすらずに手のひらでなでる程度にとどめます。
  7. 清潔なタオルで軽く押さえるように水気を取る
    こすらず、ポンポンと押さえるように拭き取りましょう。
  8. 刺激の少ない保湿剤でケアする
    無香料のボディクリームやベビーオイルなどを少量なじませて、乾燥を防ぎます。しみる場合は使用を中止し、かゆみや痛みが続く場合は医療機関へ相談を。

剃ったあとは、ピッタリとした合成繊維の下着や、長時間のナプキン使用を避け、できるだけ通気性の良い状態で過ごすとトラブルを減らしやすくなります。

4.3 他の方法(トリミング・ワックス・除毛クリーム・レーザー脱毛)

カミソリ以外にもさまざまな方法がありますが、それぞれメリット・デメリットがあります。

  • トリミング(長さを整える)
    肌への負担が最も少ない方法です。専用の電気トリマーやはさみで毛先を短くすることで、ムレやからまり、はみ出しを減らすことができます。トラブルが少ない一方で、完全にツルツルにはなりません。
  • ワックス脱毛
    根元から毛を抜くため、数週間は毛が生えてこないというメリットがありますが、その分刺激も強く、埋没毛や炎症のリスクが高くなります3。自宅で行う場合は特に、事前のパッチテストや衛生管理が重要です。
  • 除毛クリーム
    分解作用のある成分で毛を溶かす方法です。痛みは少ないものの、皮膚表面にも負担がかかるため、デリケートゾーンの粘膜付近には使用できない製品がほとんどです。必ず使用前に説明書を読み、パッチテストを行いましょう3
  • 医療レーザー脱毛
    クリニックで行う医療レーザー脱毛は、自己処理の手間を減らし、長期的な減毛が期待できる方法です。ただし、数回〜十数回の通院が必要で、施術中の痛みや一時的な赤み・色素沈着などのリスクもあります8。持病や妊娠中の方は、事前に医師に相談しましょう。

どの方法を選ぶにしても、「完全無毛でなければいけない」という思い込みから無理をしないことが大切です。まずはトリミングや頻度を減らすところから始めるのも一つの選択です。

4.4 思春期(中高生)の陰毛ケアについて

思春期になると、体育の授業や部活、プール、修学旅行などで着替える機会が増え、自分や周りの体つきが気になる時期です。その中で、「毛が生えてきて恥ずかしい」「みんなツルツルにしているらしい」と悩む中高生もいます。

Nemours KidsHealthの解説では、思春期の陰毛処理について「剃ること自体は可能だが、皮膚トラブルを防ぐために慎重に行う必要がある」「無理に完全除去を目指さず、まずは少し整える程度にとどめること」「不安があれば保護者や医療者に相談すること」が強調されています2

成長段階の皮膚はまだ薄くデリケートであり、頻繁な処理はトラブルの原因になりやすいと考えられます。中高生のお子さんが陰毛のことで悩んでいる場合は、「恥ずかしいこと」「おかしいこと」ではなく、誰にでも起こる自然な変化であることを伝えたうえで、必要であれば小児科・婦人科・学校の保健室などで相談できる場を一緒に探してあげると安心です。

表2:陰毛ケアの改善アクションプラン
ステップ アクション 具体例
Level 1:今夜からできること 洗い方・下着・処理頻度を見直す ボディソープでゴシゴシ洗うのをやめ、泡でやさしく洗う/通気性の良い下着に変える/毎日剃っていたのを週1回まで減らす など
Level 2:今週末から試せること 処理方法を「トリミング中心」に切り替える まずははさみやトリマーで長さを整え、カミソリでのツルツル処理は特別な予定があるときだけにする
Level 3:長期的に検討したいこと 医療機関での相談や、レーザー脱毛等の選択肢を確認する 繰り返す自己処理トラブルがある場合は、一度婦人科や皮膚科で相談し、必要に応じて医療レーザー脱毛などの選択肢を検討する

第5部:専門家への相談 ― 受診の目安と医療機関の選び方

「この程度で病院に行っていいのかな」と迷っているうちに、トラブルが悪化してしまうこともあります。ここでは、どのような症状が出たら受診を考えるべきか、どの診療科を選べば良いか、受診時に役立つポイントをまとめます。

5.1 受診を検討すべき危険なサイン

  • 陰毛周辺に急に広がる赤みや強い腫れがある
  • 触ると強い痛みがあり、膿が出ている・出そうになっている
  • 38℃以上の発熱や悪寒、だるさなどの全身症状を伴う
  • 痛みやかゆみが2週間以上続いている
  • おりものの色やニオイが明らかに変わった、血が混じる
  • 性行為のあとに強い痛みや出血がある

これらの症状がある場合は、自己処理を続けず、できるだけ早く医療機関を受診してください。急速に症状が悪化している、強い痛みで歩けない・眠れないといった場合は、救急外来や緊急相談窓口に連絡し、必要であれば119番通報も検討しましょう。

5.2 症状に応じた診療科の選び方

  • 外陰部の皮膚トラブルが主な場合
    かゆみ・赤み・ブツブツ・埋没毛などが中心であれば、皮膚科で相談できます。女性専門外来を設けているクリニックもあります。
  • おりもの異常・下腹部痛・月経との関わりが気になる場合
    婦人科(レディースクリニック)での受診が適しています。性感染症の検査もあわせて相談できます。
  • 若年層(小中高生)の場合
    小児科・思春期外来・学校の保健室などで相談し、必要に応じて婦人科や皮膚科を紹介してもらう方法もあります。
  • どこに行けば良いか迷う場合
    まずはかかりつけ医(内科・総合診療など)に相談し、症状に合った専門科を紹介してもらうのも一つの方法です。

5.3 診察時に持参すると役立つ情報とポイント

診察をスムーズに進めるために、次のような情報をメモしておくと役立ちます。

  • いつから、どのような順番で症状が出てきたか(時系列)
  • 使った処理方法(カミソリ・ワックス・除毛クリーム・トリマー・医療レーザーなど)と、その頻度
  • 使用した製品名(分かる範囲で)、パッチテストの有無
  • 現在服用している薬・持病・妊娠中かどうか
  • 性行為の有無・最後の性行為の時期(話せる範囲で構いません)

日本の公的医療保険(健康保険)が適用される診療であれば、多くの場合は自己負担3割で受診できます。検査内容や医療機関によって費用は異なるため、気になる場合は事前にクリニックのWebサイトや電話で確認すると安心です。

よくある質問

Q1: デリケートゾーンの毛は、全部剃ったほうが清潔ですか?

A1: 医学的には、陰毛を完全に除去することに特別な衛生面のメリットはないとされています1。むしろ、剃刀やワックスなどで処理をすると、皮膚に小さな傷がつき、毛嚢炎やかぶれ、性感染症のリスクが高まる可能性が指摘されています34

ニオイやムレが気になる場合は、陰毛そのものよりも、汗やおりものが長時間たまること、通気性の悪い下着やナプキンの使用、洗いすぎなどが関係していることが多いと考えられます。まずは下着や洗い方の見直し、毛先のトリミングなど、肌への負担が少ない方法から試してみるのがおすすめです。

Q2: 剃ったあとのかゆみやチクチクを減らすにはどうすればいいですか?

A2: かゆみやチクチクの大きな原因は、剃刀負けや乾燥、伸びかけの毛が皮膚を刺激することです27。対策としては、以下のようなポイントが挙げられます。

  • 切れ味の良い刃を使い、毛の流れに沿ってゆっくり剃る
  • シェービングジェルやクリームを使って摩擦を減らす
  • 処理の頻度を減らし、毎日ではなく数日に1回程度にする
  • 処理後は無香料の保湿剤でしっかり保湿する
  • ピッタリした化学繊維の下着を避け、通気性の良いものを選ぶ

それでも強いかゆみや赤みが続く場合、毛嚢炎や接触皮膚炎などの可能性もあるため、皮膚科に相談することをおすすめします。

Q3: 思春期の娘が陰毛を剃りたいと言っています。止めたほうがいいですか?

A3: 思春期は体つきや毛の生え方が変化する時期であり、本人が恥ずかしさを感じること自体は自然なことです。一方で、成長途中の皮膚はデリケートで、頻繁な自己処理はトラブルの原因になりやすいと考えられています。

Nemours KidsHealthの解説では、思春期の陰毛処理について「剃ること自体は可能だが、慎重に行う必要がある」「まずは少しトリミングする程度にとどめる」「不安があれば保護者や医療者に相談する」ことがすすめられています2。無理にやめさせるのではなく、肌を守るための情報を一緒に確認し、必要に応じて小児科や婦人科に相談するのが安心です。

Q4: 妊娠中や出産前に陰毛を剃ったほうがいいのでしょうか?

A4: 施設や担当医によって対応は異なりますが、最近は「 routine で陰毛をすべて剃る」ことを必須としていない産科も増えています。会陰部の手術や処置が必要な場合に、必要な範囲のみを医療者がトリミング・剃毛するという方針が一般的です8

自分で広範囲を剃ってしまうと、かぶれや毛嚢炎が起き、かえって不快感が強くなることもあります。出産前に気になる場合は、妊婦健診の際に助産師や医師に相談し、施設の方針や自分の希望をすり合わせると安心です。

Q5: 介護を見据えてVIO脱毛をしておいたほうがいいですか?

A5: いわゆる「介護脱毛」は、将来排泄介助を受ける際に、陰毛が少ないほうが清拭しやすい、ムレやニオイを軽減しやすい、といった観点から関心が高まっているテーマです。ただし、「必ずしなければならない」というものではなく、個人の価値観や健康状態、費用面も含めて判断する必要があります。

自己処理を長期間続けるのが負担な場合や、すでにトラブルが多い場合は、医療機関でのレーザー脱毛を検討する選択肢もありますが、リスクや回数、費用については事前に十分な説明を受けることが大切です8。不安があれば、まずは皮膚科や婦人科で相談してみましょう。

Q6: 陰毛を処理したあとにニキビのようなブツブツができました。自分でつぶしても大丈夫ですか?

A6: 自分でブツブツをつぶしたり、針などでほじって毛を取り出そうとするのは危険です。傷が深くなり、細菌が入り込んで毛嚢炎や膿瘍(うみがたまった状態)になるリスクがあります37。跡が残る原因にもなるため、自己処理は避けましょう。

ブツブツが痛い・数が増えている・膿が出ている・発熱を伴う、といった場合は、皮膚科や婦人科を早めに受診してください。受診までの間は、処理を中止し、清潔を保ちながら刺激を避けることが大切です。

Q7: 陰毛を処理しないと、パートナーに不快に思われないか心配です。

A7: 陰毛のスタイルに「唯一の正解」はありません。研究でも、パートナーの好みはさまざまであり、「完全無毛でなければいけない」という科学的根拠はありません6。大切なのは、自分自身が身体的にも心理的にも無理のない範囲で、納得して選べているかどうかです。

パートナーの希望がある場合も、「自分の体は自分のもの」という前提を大切にし、無理を感じるときは話し合いの中で伝えていきましょう。陰毛の処理だけでなく、お互いが尊重し合える関係づくりが、長い目で見たときには何より大切です。

結論:この記事から持ち帰ってほしいこと

陰毛を剃るかどうかは、医学的な「義務」ではなく、あくまで一人ひとりの価値観やライフスタイルによる選択です。科学的な知見からは、陰毛には摩擦から皮膚を守る、外からの刺激や細菌の侵入をある程度防ぐ、といった役割がある一方で、自己処理の方法によっては皮膚トラブルや性感染症のリスクが高まる可能性も示されています13467

まずは、「清潔にするために全部剃らなければならない」という思い込みから離れ、日常のケア(洗い方・下着・処理頻度)を見直すことから始めてみてください。そのうえで、どうしても処理したい場合は、肌への負担が少ない方法と手順を選び、トラブルのサインが出たときには早めに医療機関に相談することが、自分の体を守るうえで何よりも大切です。

あなたの体は、あなた自身の大切な一部です。「誰かの正解」に合わせて無理をするのではなく、信頼できる情報をもとに、自分が納得できる選択をゆっくり見つけていきましょう。Japanese Health(JHO)編集部は、今後も公的機関や査読付き論文などの信頼できる情報をもとに、皆さんの判断を支える情報をお届けしていきます。

この記事の編集体制と情報の取り扱いについて

Japanese Health(JHO)は、信頼できる公的情報源と査読付き研究に基づいて、健康・医療・美容に関する情報をわかりやすくお届けすることを目指しています。本記事では、メイヨー・クリニックやNemours KidsHealthといった海外の医療機関による解説、陰毛処理と外陰部のケガ・感染症との関連を扱った査読付き論文、陰毛の役割を説明する健康情報サイトなどを中心に参照しています12345678

本記事の原稿は、最新の生成AI技術を用いて文献の整理や構成案を作成したのち、JHO編集部が一次資料(ガイドライン・論文・公的サイトなど)と照合しながら、内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。最終的な掲載判断や更新の実施は、すべてJHO編集部が行っています。

ただし、本サイトの情報はあくまで一般的な情報提供を目的としており、個々の症状に対する診断や治療の決定を直接行うものではありません。気になる症状がある場合や、治療の開始・変更・中止を検討される際は、必ず医師などの医療専門家にご相談ください。

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免責事項 本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言や診断、治療に代わるものではありません。健康上の懸念がある場合や、治療内容の開始・変更・中止等を検討される際には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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