枝毛、それは多くの人が経験する髪の悩みです。様々なヘアケア製品を試し、美容院で高価なトリートメントを受けても、しばらくすると再び現れるその存在に、多くの人が悩まされ、ときには無力感さえ感じているのではないでしょうか。日本の文化において「身だしなみ」が重視される中、健康で美しい髪を保つことは自己表現の一部でもあります。この記事は、単なる一時的な対策を並べるものではありません。JAPANESEHEALTH.ORG編集委員会は、最新の科学的根拠と日本の毛髪科学の専門機関の知見に基づき、枝毛問題の核心に迫ります。なぜ枝毛はできるのか、その医学的名称「トリコプティローシス」とは何か、そして真に効果的な「根治・予防策」とは何かを、専門的な視点から徹底的に解説します。あなたの長年の悩みに、科学的な視点から終止符を打つための一助となれば幸いです。
この記事の医学的レビュー担当者:
本記事の専門的知見は、日本毛髪科学協会(JHSA)に所属する専門家、山内 勉(やまうち つとむ)博士および夏秋 優(なつあき ゆう)博士らの研究・発表に基づいています。
この記事の科学的根拠
この記事は、入力された研究報告書で明示的に引用されている、最高品質の医学的根拠にのみ基づいています。以下の一覧には、実際に参照された情報源と、提示された医学的指針への直接的な関連性のみが含まれています。
要点まとめ
- 枝毛の医学的名称は「トリコプティローシス」といい、一度発生すると科学的に「修復」することは不可能で、唯一の対処法は正しくカットすることです。
- 髪は濡れている状態が最も傷つきやすく、自然乾燥は髪の内部構造にダメージを与える可能性があります。ドライヤーを15cm離し、動かしながら使う方が髪への負担が少ないという科学的根拠があります。89
- 枝毛の根本原因は、物理的、熱的、化学的、環境的なダメージによるキューティクルの破壊です。予防には、日々の正しいヘアケア習慣が最も重要です。
- 特定の衝動(髪を抜く、裂く)を伴う枝毛や切れ毛は、抜毛症(トリコチロマニア)の兆候である可能性があり、その場合は皮膚科医や心療内科医への相談が推奨されます。6
第1章:枝毛とは何か?医学的視点からの理解(トリコプティローシス)
一般的に「枝毛」と呼ばれる現象は、毛髪が縦方向に裂けてしまう状態を指します。これは単なる「ダメージヘア」という美容上の言葉ではなく、医学的には「トリコプティローシス(Trichoptilosis)」という名称を持つ毛幹の異常の一つです。1011 これは、毛髪が外部からのダメージに耐えきれず、その構造が破壊された結果生じる物理的な変化なのです。
髪の構造:キューティクル、コルテックス、メデュラ
枝毛のメカニズムを理解するためには、まず髪の基本的な構造を知る必要があります。私たちの髪は、主に3つの層から成り立っています。
- キューティクル(毛小皮):髪の最も外側を覆う、うろこ状の層です。通常6〜8層のケラチン細胞が重なり合ってできており12、外部の刺激から髪の内部を守る「鎧」の役割を果たしています。このキューティクルが整っていると、髪は艶やかで滑らかな手触りになります。
- コルテックス(毛皮質):髪の約85〜90%を占める中心部分です。繊維状のタンパク質が束になって構成されており、髪の強さ、しなやかさ、そしてメラニン色素の量によって髪の色が決まります。
- メデュラ(毛髄質):髪の中心部に存在する、空洞を含む多孔質の構造です。太い髪には存在しますが、細い髪にはないこともあります。その機能はまだ完全には解明されていません。
枝毛が発生するメカニズム:縦方向の亀裂はなぜ起こるのか
髪は、引っ張る力(縦方向の力)には非常に強い一方で、ねじれや横方向からの力には弱い「異方性」という性質を持っています。12 日々のヘアケアや環境要因によってキューティクルが損傷し、剥がれ落ちると、その保護機能を失った内部のコルテックスが無防備な状態になります。コルテックスは繊維状のタンパク質の束であるため、一度小さな亀裂が入ると、その弱い繊維の方向に沿って簡単に裂けていきます。これが、髪が横に「ポキッ」と折れるのではなく、縦に「ササッ」と裂ける、枝毛特有の現象の正体です。
第2章:枝毛の5大原因:科学的根拠に基づく徹底分析
枝毛は、キューティクルへの複合的なダメージの結果です。ここでは、科学的根拠に基づき、5つの主要な原因を徹底的に分析します。
1. 物理的ダメージ(摩擦・ブラッシング)
日常生活における物理的な摩擦は、枝毛の最大の原因の一つです。濡れた髪をタオルでゴシゴシこする行為、絡まった髪を無理にブラシでとく行為、睡眠中の枕との摩擦などが挙げられます。特に、日本毛髪科学協会(JHSA)は、不適切なブラッシングが髪に与えるダメージの大きさを指摘しています。同協会が推奨する「段階的ブラッシング法」(まず毛先を優しくとき、次に中間、最後に根元からとかす方法)は、毛髪への物理的負担を最小限に抑えるための有効な手段です。5
2. 熱ダメージ(ドライヤー・ヘアアイロン)
ヘアアイロンやドライヤーによる過度な熱も、髪のタンパク質を破壊する深刻な原因です。日本毛髪科学協会によれば、乾いた状態の髪でも約90℃以上でダメージが始まり、タンパク質の変性が起こります。しかし、ここで最も注意すべきは濡れた髪の状態です。同協会の報告によると、髪の水分量が95%の状態(タオルドライ直後など)では、わずか55℃の熱でもタンパク質の変性が始まってしまうのです。5 これは多くの人が認識していない重要な事実であり、濡れた髪への高温のヘアアイロンの使用がいかに危険であるかを示しています。
【驚きの事実】自然乾燥はドライヤーより髪を傷める?論文が示す真実
「熱が髪に悪いなら、自然乾燥が一番優しいのでは?」と考えるのは自然なことです。しかし、2011年に発表された韓国の研究グループによる論文は、この常識に一石を投じました。89 この研究では、髪が長時間濡れたままでいると、毛髪内部が膨潤し続け、キューティクルの層を接着している「細胞膜複合体(CMC)」という重要な組織にダメージが蓄積されることが示されました。CMCは髪の水分や油分の通り道であり、これが損なわれると髪はパサつき、弱くなります。研究の結論として、ドライヤーを髪から約15cm離し、常に動かしながら送風する(この時の髪表面温度は約47℃)ことで、自然乾燥よりもCMCへのダメージが少なく、最も健康的な乾燥方法であることが示唆されました。つまり、濡れている時間を可能な限り短くすることが、熱による直接的なダメージを避けること以上に重要である場合があるのです。
3. 化学的ダメージ(カラー・パーマ)
ヘアカラーやパーマの薬剤に含まれるアルカリ剤は、髪のキューティクルを強制的に開かせ、薬剤を内部に浸透させます。このプロセスは、髪の保護層であるキューティクルに不可逆的なダメージを与えます。施術の頻度が高いほど、キューティクルの損傷は激しくなり、コルテックスが露出しやすい状態になり、枝毛のリスクが飛躍的に高まります。
4. 環境ダメージ(紫外線)
肌と同様に、髪も紫外線からダメージを受けます。紫外線、特にUV-B波は、髪のタンパク質を構成するアミノ酸(シスチン結合)を破壊します。これにより、髪は強度を失い、もろく、切れやすくなります。屋外での活動が多いにもかかわらず、髪の紫外線対策を怠ることは、知らず知らずのうちに枝毛を増やす原因となります。
5. 栄養不足と内的要因
髪は「死んだ細胞」ですが、その髪を作り出すのは毛根にある毛母細胞です。健康な髪が作られるためには、バランスの取れた栄養が不可欠です。特に、タンパク質(ケラチンの材料)、ビオチン、亜鉛、鉄分などが慢性的に不足すると、新しく生えてくる髪そのものが弱く、ダメージを受けやすい状態になる可能性があります。
第3章:科学に基づいた枝毛の7つの根治・予防策
枝毛のメカニズムと原因を理解した上で、ここでは科学的根拠に基づいた7つの具体的な対策を提案します。
1. 【治療】唯一の「治療法」:正しい枝毛のカット
最も重要な事実は、一度できてしまった枝毛を元通りに「修復」または「治癒」させることは科学的に不可能であるということです。4 髪は自己修復能力を持たない死んだ細胞の集まりだからです。したがって、唯一の根本的な治療法は、裂けてしまった部分を物理的に取り除くこと、つまり「カット」することです。その際、裂けている部分のすぐ上を切るのではなく、ダメージが及んでいる可能性のある部分も含めて、裂け目の始点から2〜5cm上でカットすることが推奨されます。13 また、切れ味の悪い家庭用のはさみで切ると、切断面が不均一になり新たな枝毛の原因となるため、専門家である美容師に任せるのが最善です。
2. 【予防】シャンプーとタオルドライの科学
シャンプーは爪を立てず、指の腹で頭皮を優しくマッサージするように洗いましょう。髪を洗うというより、頭皮の汚れを落とす意識が重要です。洗い流した後は、タオルで髪を挟み、優しくポンポンと叩くようにして水分を吸い取ります(ポンピング)。ゴシゴシと擦る行為は、濡れていて最もデリケートな状態のキューティクルを剥がし、深刻なダメージを与えます。
3. 【予防】ブラッシングの正しい技術
前述の通り、日本毛髪科学協会が推奨する「段階的ブラッシング法」を実践しましょう。5 まず毛先の絡まりを優しくときほぐし、次に髪の中間部分、最後に根元から毛先に向かって全体をとかします。これにより、ブラシが毛先に到達するまでにかかる物理的な抵抗と張力を最小限に抑えることができます。
4. 【予防】熱ダメージを最小化するドライヤー術
Leeらの研究結果に基づき89、以下のドライヤー術を推奨します。
- タオルドライでできるだけ水分を取る。
- ドライヤーを髪から最低15cmは離す。
- 同じ場所に熱が集中しないよう、常にドライヤーを振りながら乾かす。
- 全体が8割ほど乾いたら、冷風に切り替えて仕上げる。これによりキューティクルが引き締まり、艶が出やすくなります。
5. 【予防】紫外線から髪を守る
日差しの強い日には帽子をかぶる、日傘をさす、あるいは髪用の日焼け止めスプレーやオイルを使用するなど、肌と同じように髪の紫外線対策を心がけましょう。
6. 【ケア】製品選びの科学:有効成分の見極め方
市販のトリートメントなどに含まれる「補修成分」は、枝毛を根本的に治すものではありません。しかし、これらはダメージを受けた部分を一時的にコーティングし、手触りを良くしたり、さらなるダメージを防いだりするのに役立ちます。例えば、加水分解ケラチンやヒアルロン酸ナトリウムなどは、分子量が小さいため髪のダメージホールに入り込み、内部を一時的に補強する効果が報告されています。15 製品を選ぶ際は、「修復」という言葉に惑わされず、「保護」や「コーティング」を目的として、これらの成分が含まれているかを確認するのが現実的です。
7. 【ケア】専門家による施術と栄養バランス
信頼できる美容師と相談し、ヘアカラーやパーマの頻度を髪の状態に合わせて調整することが重要です。また、タンパク質、ビタミン、ミネラルを豊富に含む、バランスの取れた食事を日頃から心がけることが、強く健康な髪を育むための土台となります。
第4章:【重要】その枝毛、病気のサインかも?皮膚科医に相談すべき時
ほとんどの枝毛は物理的なダメージによるものですが、稀に医学的な介入が必要なケースが存在します。この視点を持つことは、ご自身の健康を包括的に守る上で非常に重要です。
抜毛症(トリコチロマニア)との関連性
「抜毛症(ばつもうしょう、Trichotillomania)」は、自分の髪の毛を繰り返し引き抜きたいという衝動を抑えられないことを特徴とする精神疾患で、強迫症及び関連症群に分類されます。67 ストレスや不安が引き金となることが多く、患者さん自身も無意識に行っている場合があります。この「抜く」という行為が、直接的に毛髪の断裂や枝毛(トリコプティローシス)を引き起こす原因となります。もし、気づかないうちに髪をいじったり、抜いたり、裂いたりする癖があり、特定の箇所の髪が薄くなっている、切れ毛や枝毛が異常に多いといった場合は、単なる髪のダメージ以上の問題が隠れている可能性があります。
医師が行う毛髪診断(トリコスコピー)とは
皮膚科医は、このような症状を診断するために「トリコスコピー」という非侵襲的な検査を行うことがあります。これは、ダーモスコープという特殊な拡大鏡を用いて、髪と頭皮の状態を詳細に観察する手法です。抜毛症の場合、トリコスコピーでは以下のような特徴的な所見が見られることが報告されています。1016
- 様々な長さに折れたり切れたりした毛髪
- 短い毛に見られるトリコプティローシス(枝毛)
- Vサイン(一つの毛穴から出た2本の毛が同じ高さで折れている)
- フレームヘア(抜かれた毛の毛根鞘の残骸)
セルフチェックと相談の目安
以下の項目に心当たりがある場合は、一度専門家への相談を検討することをお勧めします。これは決して特別なことではなく、適切なサポートを受けるための第一歩です。
- ストレスを感じた時や、無意識のうちに髪をねじったり、引っ張ったり、裂いたりする癖がある。
- 髪の切れ毛や枝毛が、特定の部位に集中して見られる。
- 自分の髪の状態について、過度に気にしてしまい、日常生活に支障が出ている。
このような場合、皮膚科医(ひふかい)や心療内科医(しんりょうないかい)に相談することで、的確な診断と心のケアを含む適切なサポートを受けることができます。
よくある質問
枝毛は本当に「修復」できますか?
科学的な観点からは「いいえ」です。髪の毛は自己修復能力を持たない死んだ細胞の集まりです。市販の「修復」を謳う製品は、ダメージ部分をシリコンなどでコーティングし、一時的に手触りを良くしたり、見た目を改善したりするものです。14 根本的な解決策は、裂けた部分より上でカットすることだけです。
枝毛を防ぐ特別な食べ物はありますか?
特定の「スーパーフード」だけで枝毛を防ぐことはできません。健康な髪の土台となるのは、タンパク質、ビタミン(特にビオチン)、ミネラル(特に亜鉛、鉄)を十分に含んだ、バランスの取れた食事です。体が健康な髪を生成するための材料を十分に供給することが基本です。
高価なシャンプーやトリートメントは枝毛に効果がありますか?
価格が効果を決定するわけではありません。それよりも重要なのは、ご自身の髪質に合った成分が含まれているかと、摩擦や熱を避けるといった正しいケア方法です。高価な製品を不適切な方法で使うよりも、手頃な価格の製品を正しい知識で丁寧に使う方が、はるかに効果的です。
結論
枝毛(トリコプティローシス)との戦いは、魔法のような製品を探す旅ではなく、日々の習慣を見直し、科学的根拠に基づいたケアを地道に続けるプロセスです。この記事で強調した重要なポイントを再度まとめます。
- 理解すること:枝毛は回復不可能な物理的損傷であると認識する。
- カットすること:唯一の治療法は、ダメージ部分を含めて正しくカットすること。
- 予防すること:摩擦の最小化と、特に濡れた髪に対する熱の管理(55℃の壁5)が鍵となる。
- 常識を疑うこと:「ドライヤーは髪に悪い」という思い込みを捨て、適切な方法(15cmの距離、連続的な動き)で素早く乾かすことの利点を理解する。8
- 自分を観察すること:髪を抜く・裂くなどの衝動に気づいた場合は、抜毛症の可能性を視野に入れ、専門家への相談をためらわない。
科学的なアプローチを取り入れることで、あなたは髪のダメージサイクルを断ち切り、強く美しい髪を自らの手で取り戻すことができるのです。
免責事項この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスを構成するものではありません。健康上の懸念がある場合、または健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。
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