【医師監修】癜風(でんぷう)治療の完全ガイド:市販薬から処方薬まで科学的根拠に基づき徹底解説
皮膚科疾患

【医師監修】癜風(でんぷう)治療の完全ガイド:市販薬から処方薬まで科学的根拠に基づき徹底解説

「白癬(はくせん)」の治療薬について情報を求める声が多く寄せられますが、その症状の多くは、実は「癜風(でんぷう)」と呼ばれる別の皮膚真菌感染症であることが少なくありません。JHO(JapaneseHealth.org)編集委員会は、この混乱を解消し、読者の皆様がご自身の状態を正しく理解し、最適な治療選択を行えるよう、科学的エビデンスに基づいた包括的な情報を提供します。本稿は、主として癜風(学名:Pityriasis Versicolor)の診断、最新の治療法、そして重要な再発予防策に焦点を当て、皮膚科専門医の知見を統合して詳細に解説します。さらに、本来の「白癬」との違いについても明確にし、皆様の健康に関するあらゆる疑問にお答えすることを目指します。

この記事の要点まとめ

  • 「癜風」と「白癬」は別物: 癜風は皮膚常在菌の「マラセチア」が原因ですが、白癬(水虫など)は「皮膚糸状菌」が原因です。原因菌が異なるため、治療薬の選択も異なります。
  • 治療は段階的に: 軽度・限局性の癜風には、まずケトコナゾールなどを含む抗真菌薬の塗り薬やシャンプー(外用療法)が第一選択です。
  • 広範囲・再発例には飲み薬: 病変が広範囲の場合や再発を繰り返す場合は、イトラコナゾールなどの飲み薬(経口療法)が検討されます。
  • 治療薬の重要な注意点: 白癬(水虫)に有効な経口テルビナフィン(飲み薬)は、癜風には効果がありません。この区別は極めて重要です。
  • 再発予防が鍵: 癜風は治癒後も非常に再発しやすいため、抗真菌成分配合のシャンプーを定期的に使用するなど、長期的な予防策が不可欠です。
  • 色素の変化はゆっくり回復: 治療で菌がいなくなっても、皮膚の色素沈着や脱色素が正常に戻るには数ヶ月かかることがあります。根気強いケアが必要です。

第1章 皮膚真菌感染症の理解:癜風(Pityriasis Versicolor)と白癬(Dermatophytosis)の明確化

1.1. 用語の定義:利用者の問い合わせへの対応

利用者の問い合わせにある「白癬(はくせん)」という用語は、医学的には特定の真菌群によって引き起こされる感染症を指しますが、日常会話ではより広範な皮膚の真菌感染症を指して使われることがあります。本稿で扱う研究資料の大部分は、癜風(でんぷう)、学術的にはPityriasis Versicolorとして知られる疾患に焦点を当てています1。したがって、本稿ではまず、これらの用語を皮膚科学的に正確に定義し、区別することから始めます。
厳密な医学的定義において、「白癬」は皮膚糸状菌(Dermatophytes)、例えばトリコフィトン属(Trichophyton)などが原因で生じる感染症の総称です3。これには、足白癬(水虫)や体部白癬(ぜにたむし)などが含まれます。一方、「癜風」は、マラセチア属(Malassezia)という酵母様真菌によって引き起こされる、全く異なる疾患です6。この二つは原因菌が異なるため、診断法や治療薬の選択において重要な違いが生じます。

1.2. 病原体の区別:マラセチア酵母と皮膚糸状菌

治療法を理解する上で、これら二つの病原体の生物学的特性の違いを認識することが不可欠です。

マラセチア属酵母(Malassezia)

癜風の原因となるマラセチアは、脂質を好む(脂質好性)二形性真菌であり、健康な皮膚にも存在する常在菌です2。通常は無害な球状の酵母(ブラストスポア)として存在しますが、高温、多湿、皮脂の過剰分泌といった特定の条件下で、病原性を持つ菌糸(ハイファ)形態に変化し、増殖することで癜風を発症させます2。つまり、癜風は「感染」というよりは、常在菌の「異常増殖と形態変化」によって引き起こされる日和見感染症と捉えられます。

皮膚糸状菌(Dermatophytes)

白癬の原因となる皮膚糸状菌は、皮膚の角質層に含まれるケラチンを栄養源とする真菌です5。マラセチアとは異なり、皮膚糸状菌は通常、皮膚の常在フローラには含まれておらず、外部からの感染によって定着します。この根本的な違いが、治療戦略、特に経口薬の選択において決定的な意味を持ちます。

1.3. 本稿の対象範囲:癜風への重点的焦点

提供された研究資料の分析結果と、利用者が求める情報の背景を考慮し、本稿は主として癜風(Pityriasis Versicolor)の診断、治療、および予防に焦点を当てて詳細に解説します。癜風は、特に夏期に体幹に色素斑として現れる一般的な疾患であり、治療に関する情報需要が高いと考えられます。利用者の「白癬」という言葉にも完全に応えるため、第9章において、皮膚糸状菌による白癬の治療法についても簡潔に概説します。

第2章 癜風(でんぷう):包括的な臨床プロファイル

2.1. 病因と病態生理

癜風は、皮膚の最も外側にある角質層に限定された表在性の真菌感染症です。原因菌はマラセチア属の酵母であり、特にMalassezia globosaMalassezia furfurMalassezia sympodialisが主要な原因菌として同定されています2。日本における研究では、M. globosaが主要な分離菌種であることが示唆されています11
この疾患の病態は、皮膚常在菌であるマラセチアの異常増殖によって引き起こされます。増殖の誘因となるのは、高温多湿な環境(特に日本の夏)、発汗、脂性肌、免疫抑制状態(ステロイド治療中など)といった要因です1
癜風に特徴的な皮膚の色素異常は、マラセチアが産生する代謝物によって引き起こされると考えられています。

  • 脱色素斑(白色癜風): マラセチアが産生するアゼライン酸などのジカルボン酸が、メラニンを生成する細胞(メラノサイト)内のチロシナーゼという酵素の働きを阻害し、メラニンの生成を抑制するために生じると考えられています17
  • 色素沈着斑(黒色癜風): メラノソーム(メラニンを含む小器官)の巨大化や、軽度の炎症反応が関与していると推測されています17

2.2. 疫学:世界的なパターンと日本における特徴

癜風の有病率は、気候に大きく影響されます。高温多湿な熱帯地域では人口の最大40%に達することもあり、日本のような温帯地域でも夏期には有病率が上昇し、皮膚科を受診する患者の3%を占めるという報告もあります11。皮脂分泌が活発になる思春期から若年成人にかけて最も好発します1
一方で、日本国内で実施された皮膚真菌症に関する大規模な疫学調査では、癜風を含むマラセチア関連疾患の報告数は、足白癬などの皮膚糸状菌症と比較して少ない傾向にあります3。例えば、2021年の調査では、皮膚真菌症全体のうちマラセチア感染症は5.1%であったのに対し、皮膚糸状菌症は86.3%を占めていました23
この統計上の数値と、温帯の夏に一般的であるという臨床的知見との間には、一見すると乖離が存在します。この背景には、癜風の症状が主に美容的なものであり、かゆみなどの自覚症状がほとんどないため1、多くの患者が医療機関を受診していない可能性が考えられます。より症状の強い足白癬などと比較して、診断に至らない未受診例が多数存在することが、このデータの解釈において重要です。このことは、公衆衛生上の啓発や、後述する市販薬市場の現状にも影響を与えています。

2.3. 臨床症状と診断

症状:

典型的な症状は、自覚症状をほとんど伴わない、境界明瞭な細かい鱗屑(りんせつ)を伴う斑点です1。斑の色は多様で、周囲の皮膚より色が薄い「脱色素斑(白色)」、色が濃い「色素沈着斑(褐色、茶色)」、あるいは「ピンク色」を呈することもあります1。「versicolor」という学名は、この「色が変化する」という特徴に由来します6

好発部位:

皮脂の分泌が多い脂漏部位、特に胸、背中、首、上腕部によく見られます1

診断:

  • 臨床所見: 多くの場合、特徴的な皮疹の外観から臨床的に診断が可能です1。特に日本では、病変部をメスの刃などで軽くこすると、細かいフケのような鱗屑が生じる「カンナ屑現象」が診断の一助となります19
  • ウッド灯検査: ウッド灯(紫外線A波を照射する特殊なライト)を病変部に当てると、黄緑色や黄金色の特徴的な蛍光を発することがあり、診断の補助となります。ただし、この蛍光は常に認められるわけではありません1
  • KOH直接鏡検法: 確定診断に最も重要な検査です。病変部から採取した鱗屑を水酸化カリウム(KOH)溶液で処理し、顕微鏡で観察します。短い菌糸と球状の酵母細胞が混在する、特徴的な「スパゲッティ・アンド・ミートボール」像が認められれば、診断が確定します2

2.4. 鑑別診断

癜風は他の多くの皮膚疾患と類似した外観を呈することがあるため、正確な診断には鑑別が重要です。誤診は不適切な治療につながる可能性があります。以下の表は、StatPearlsで公開された情報に基づき、主要な鑑別疾患をまとめたものです25

表1:癜風の主要な鑑別診断
疾患名 主要な鑑別点(臨床的特徴) ウッド灯所見 KOH直接鏡検法
癜風 (Pityriasis Versicolor) 体幹、上腕に好発する淡褐色、白色、ピンク色の細かい鱗屑を伴う斑。カンナ屑現象陽性。 黄緑色の蛍光(認められない場合もある) 陽性(スパゲッティ・アンド・ミートボール像)
脂漏性皮膚炎 (Seborrheic Dermatitis) 紅斑がより顕著で、鱗屑は厚く、脂っぽい。頭皮、眉毛、鼻唇溝にも好発。 蛍光なし 陰性
ジベルばら色粃糠疹 (Pityriasis Rosea) 初発疹(ヘラルドパッチ)に続き、体幹にクリスマスツリー状に配列する鱗屑環を伴う炎症性紅斑。 蛍光なし 陰性
尋常性白斑 (Vitiligo) 境界明瞭な完全脱色素斑。鱗屑を伴わない。 チョークホワイトの強い蛍光 陰性
単純性粃糠疹 (Pityriasis Alba) 主に小児の顔面、上肢に見られる境界不明瞭な脱色素斑。アトピー性皮膚炎の既往歴が多い。 蛍光は増強されるが、特徴的な色調ではない 陰性
紅色陰癬 (Erythrasma) 腋窩や鼠径部に見られる紅斑または色素沈着斑。 サンゴ色の蛍光 陰性

出典: 25

第3章 癜風の管理における戦略的アプローチ

3.1. 治療の目標

癜風治療の目標は多岐にわたりますが、主に以下の3点に集約されます。

  1. 真菌学的治癒: 病原性を持つ菌糸形態のマラセチアを根絶すること。これは臨床試験における主要な評価項目であり、治療の根本的な目的です9
  2. 臨床的治癒: 鱗屑や紅斑といった活動性の感染兆候を消失させること27
  3. 再発予防と患者教育: 癜風は再発率が非常に高いため、長期的な管理と予防が重要です。また、色素沈着異常の回復には時間がかかることを患者に理解してもらい、期待値を適切に管理することも治療の重要な一部です1

3.2. 治療アルゴリズム:外用療法と全身療法の選択

癜風の治療は、疾患の重症度と範囲に基づいた段階的なアプローチが基本となります。

  • 第一選択:外用療法: 病変が限局的であるか、軽度から中等度の場合には、抗真菌薬の外用療法が第一選択となります6。外用薬は安全性が高く、効果も十分に期待できます。
  • 第二選択:全身(経口)療法: 病変が広範囲に及ぶ場合、外用療法で効果が見られない(抵抗性)場合、あるいは頻繁に再発を繰り返す症例では、経口抗真菌薬による全身療法が適応となります6

3.3. 治療成功の定義:真菌学的治癒と臨床的治癒

治療効果を評価する際には、「真菌学的治癒」と「臨床的治癒」を区別して考える必要があります。この区別は、患者の満足度と治療継続に直結するため、極めて重要です。

  • 真菌学的治癒 (Mycological Cure): KOH直接鏡検法で真菌要素が陰性化することと定義されます9。これは、原因菌が根絶されたことを示す客観的で科学的な指標です。
  • 臨床的治癒 (Clinical Cure): 鱗屑や赤みといった活動性の感染兆候が消失した状態を指します。ここで最も重要な点は、皮膚の色素異常(脱色素斑または色素沈着斑)は、活動性感染の指標ではないということです27

臨床現場では、この二つの治癒の間に存在する時間的なギャップが、しばしば患者の誤解を招きます。患者が治療を求める主な動機は、目に見える皮膚のまだら模様を解消することです1。しかし、多くの研究が示すように、真菌が完全に除去された後でも、皮膚の色調が正常に戻るまでには数週間から数ヶ月、時にはそれ以上かかることがあります1
この事実を事前に説明しないと、患者は「薬が効いていない」と誤解し、自己判断で治療を中断してしまう可能性があります。これにより、不完全な治療となり、再発のリスクを高めることになります。したがって、皮膚科医の重要な役割は、「鱗屑がなくなれば感染は治っています。皮膚の色が元に戻るのには時間がかかります」と明確に伝え、患者の期待を適切に管理し、予防療法へのコンプライアンスを促すことにあります。これは、単なる薬剤処方以上に重要な「治療」の一部と言えるでしょう。

第4章 第一選択治療:外用抗真菌療法

外用療法は、癜風治療の基本であり、ほとんどの症例で最初に試みられます。作用機序や成分によって、いくつかのカテゴリーに分類されます。

4.1. アゾール系抗真菌薬:治療の基盤

アゾール系薬剤は、真菌の細胞膜を構成する必須成分であるエルゴステロールの生合成を阻害することで、強力な抗真菌作用を発揮します34

  • ケトコナゾール (Ketoconazole): 癜風治療において最も広く研究され、高い有効性が証明されている薬剤です。2%濃度のクリーム、シャンプー、ローション、フォームなど多様な剤形があります9。日本では「ニゾラール®」が代表的な製品で34、癜風に対しては1日1回の塗布が標準的な用法です34
  • その他のアゾール系薬剤: クロトリマゾール、ミコナゾール、エコナゾール、ルリコナゾール、ビホナゾールなども有効な選択肢です6

4.2. アリルアミン系およびその他の特異的抗真菌薬

  • テルビナフィン (Terbinafine): 1%濃度のクリームやゲルとして利用可能です。1日1回または2回塗布します8。外用薬としては有効ですが、後述するように経口薬としての効果は期待できません8
  • シクロピロクス (Ciclopirox): 1%濃度のクリームまたはシャンプーがあり、1日2回塗布します25
  • ブテナフィン (Butenafine): ベンジルアミン系の抗真菌薬で、クリーム剤があります6

4.3. 非特異的抗真菌作用を持つ薬剤

これらの薬剤は、直接的な殺菌作用に加え、角質を剥離させる作用(角質溶解作用)を持ち、感染した角質層のターンオーバーを促進することで効果を発揮します27

  • 硫化セレン (Selenium Sulfide): 2.5%濃度のローションまたはシャンプーが処方薬として広く用いられます。1週間毎日10分間塗布後洗い流す、といった短期集中的な使用法や、再発予防目的での間欠的な使用が一般的です17。1%濃度の製品は海外では市販薬として入手可能です30
  • ピリチオン亜鉛 (Zinc Pyrithione): 1%濃度のシャンプーや石鹸が有効な選択肢とされています8。フケ防止シャンプーによく配合されています。

4.4. 剤形と使用法

患者の症状やライフスタイルに応じて適切な剤形を選択することが重要です。

  • シャンプー/ローション: 胸や背中など広範囲に病変が及ぶ場合に特に有用です。また、再発予防にも適しています。通常、薬剤を塗布し、5分から15分程度放置した後に洗い流すという方法で用いられます17
  • クリーム/ゲル: 限局した病変に適しています。1日1回または2回、病変部とその周囲に広めに塗布します30
表2:癜風に対する主要な外用薬の概要
薬剤クラス 一般名 代表的な商品名(日本) 剤形 標準的な使用法 主な特徴・注意点
アゾール系 ケトコナゾール ニゾラール® クリーム, ローション 1日1回 癜風治療のゴールドスタンダード。エビデンスが豊富。
ルリコナゾール ルリコン® クリーム, 液, 軟膏 1日1回 強力な抗真菌活性を持つ。
ラノコナゾール アスタット® クリーム, 液, 軟膏 1日1回 1日1回の使用で効果が持続。
クロトリマゾール エンペシド® クリーム 1日2-3回 古くから使用されている標準的な薬剤。
ミコナゾール – (市販薬に配合) クリーム, シャンプー 1日1-2回 市販の抗真菌シャンプーの主成分。
アリルアミン系 テルビナフィン ラミシール® クリーム 1日1回 外用では有効だが、経口薬は癜風に無効。
ヒドロキシピリドン系 シクロピロクス クリーム, シャンプー 1日2回 広範な抗真菌スペクトラムを持つ。
非特異的作用薬 硫化セレン – (処方薬) ローション, シャンプー 1日1回(7日間)など 処方薬として使用。再発予防にも有用。
ピリチオン亜鉛 – (市販薬に配合) シャンプー, 石鹸 日常的に使用 フケ用シャンプーに配合。再発予防に。

出典: 6

第5章 第二選択治療:全身(経口)抗真菌療法

5.1. 全身療法の適応

経口抗真菌薬による全身療法は、以下のような特定の状況に限って検討されます6

  • 病変が体表面積の大部分を占めるなど、広範囲である場合。
  • 外用療法を十分な期間行っても改善しない抵抗性の症例。
  • 治療後に短期間で頻繁に再発を繰り返す場合。
  • 毛包炎(マラセチア毛包炎)を合併している場合。

全身療法の利点は、コンプライアンスの向上、治療期間の短縮、利便性の高さにあります6。一方で、費用が高いこと、全身性の副作用のリスク、そして薬物相互作用の可能性といった欠点も考慮する必要があります6

5.2. 推奨される経口薬:イトラコナゾールとフルコナゾール

  • イトラコナゾール (Itraconazole): トリアゾール系の抗真菌薬で、癜風に対して有効性が確立されています。標準的な用法は1日100mgから200mgの経口投与です29。日本では、癜風に対して保険適用が認められている唯一の経口抗真菌薬であり、臨床現場における第一選択の経口薬となります29。吸収率を高めるため、食直後の服用が推奨されます42
  • フルコナゾール (Fluconazole): 同じくトリアゾール系の薬剤で、有効な選択肢の一つです8

これらの経口アゾール系薬剤が癜風に有効な理由の一つは、その独特な体内動態にあります。服用後、薬剤は汗腺から汗と共に皮膚表面に分泌されます17。これにより、原因菌であるマラセチアが繁殖している角質層に直接薬剤が到達し、高い濃度で作用することができます。一部の専門家が、服用後に運動して汗をかくことを推奨するのは、このメカニズムを最大限に活用するためです17

5.3. 効果がない、または推奨されない薬剤:経口テルビナフィンと経口ケトコナゾール

  • 経口テルビナフィン: 複数のシステマティックレビューや臨床報告で、経口テルビナフィンは癜風に対して効果がないことが明確に示されています8。これは、外用薬としての有効性とは対照的であり、治療選択において極めて重要な知識です。この薬物動態の差は、薬剤の皮膚への移行経路の違いに起因します。経口テルビナフィンは脂溶性が高く、皮脂腺から皮脂と共に分泌されるため、毛包や爪の深部に存在する皮膚糸状菌(白癬菌)には非常によく到達します。しかし、汗からの分泌は少なく、皮膚表面の角質層に存在するマラセチアには十分な濃度で到達しないため、効果を発揮できないのです。
  • 経口ケトコナゾール: かつては使用されていましたが、重篤な肝機能障害のリスクがあることから、現在では癜風のような表在性真菌症に対しては処方すべきではないとされています8
表3:癜風に対する主要な全身(経口)薬の概要
一般名 代表的な商品名 癜風への有効性 標準的な用法 主な安全性・臨床上の注意点
イトラコナゾール イトリゾール® 有効 100-200mg/日 日本の癜風治療で唯一保険適用の経口薬。 多くの薬剤と相互作用あり。肝機能障害に注意。食直後服用。
フルコナゾール ジフルカン® 有効 保険適用外。薬剤相互作用に注意。
テルビナフィン (経口) ラミシール® 無効 癜風には効果がない。白癬(皮膚糸状菌症)には有効。
ケトコナゾール (経口) 非推奨 重篤な肝毒性のリスクのため、使用は推奨されない。

出典: 6

第6章 日本における臨床現場の実情

6.1. 処方薬:承認薬、商品名、薬価分析

日本国内では、癜風治療のために多様な処方薬が利用可能です。

  • 外用薬: ケトコナゾール(ニゾラール®)、ルリコナゾール(ルリコン®)、ラノコナゾール(アスタット®)などのアゾール系薬剤や、アモロルフィン(ペキロン®)といったモルホリン系薬剤が高い有効性を示し、広く使用されています37。一方で、ビホナゾールや外用テルビナフィンなどは、適応はあるものの効果がやや劣ると評価されることもあります37
  • 経口薬: 前述の通り、イトラコナゾール(イトリゾール®)が保険適用のある唯一の選択肢として中心的な役割を担っています29。テルビナフィン(ラミシール®)も適応はありますが、効果が劣るため第一選択にはなりません37
表4:日本における癜風治療薬の薬価分析
薬剤(一般名/商品名) 剤形 薬価 3割負担額の目安
外用薬
ケトコナゾール / ニゾラール® クリーム 2% (10g) 215円 約65円
ルリコナゾール / ルリコン® クリーム 1% (10g) 338円 約101円
ラノコナゾール / アスタット® クリーム 1% (10g) 239円 約72円
経口薬
イトラコナゾール / イトリゾール® カプセル 50mg 163.8円/錠 1日200mg(4錠)で約19,656円/月 (3割負担 約5,897円/月)
テルビナフィン / ラミシール® 錠 125mg 95.2円/錠 1日1錠で約2,856円/月 (3割負担 約857円/月)

出典: 34

6.2. 市販薬(OTC)市場

日本の市販薬市場における重要な事実は、「癜風」を効能・効果として明確に表示した製品が存在しないことです15。このため、患者が自己判断で治療を試みる場合、他の真菌感染症、例えば「ぜにたむし(体部白癬)」や「いんきんたむし(股部白癬)」に適応のある製品、あるいはフケ・かゆみ防止を目的とした薬用シャンプーを選択せざるを得ない状況にあります15
この市場構造は、患者にとって混乱を招きかねません。自身の症状が真菌によるものだと正しく推測し、かつ他の真菌症用の薬剤が有効かもしれないと判断するには、ある程度の知識が必要です。結果として、不適切な製品(例:湿疹用のステロイド軟膏)を選択してしまったり、治療が遅れたりする可能性があります。この「適応症のギャップ」は、軽症例の適切なセルフメディケーションを妨げる一因となっており、市場および公衆衛生上の課題と言えます。
代替として推奨されうる市販薬には、ラノコナゾール配合のクリーム(ピロエース®Zなど)や、抗真菌成分であるミコナゾール硝酸塩やピリチオン亜鉛を配合した薬用シャンプー(メディクイックH®、ココデオード®、バルガス®など)が挙げられます15

表5:日本で癜風への代替使用が考えられる主要な市販薬
商品名 主要有効成分 剤形 本来の適応 癜風への使用理由
ピロエース®Zシリーズ ラノコナゾール クリーム, 軟膏, 液 水虫, いんきんたむし, ぜにたむし 強力な抗真菌成分ラノコナゾールがマラセチアにも効果を期待できる。
メディクイックH®シャンプー ミコナゾール硝酸塩 シャンプー フケ, かゆみ マラセチアの増殖を抑えるミコナゾール配合で、再発予防に有用。
ココデオード®薬用シャンプー ミコナゾール硝酸塩 シャンプー フケ, かゆみ 同上。低刺激性を特徴とする。
バルガス®薬用シャンプー ピリチオン亜鉛, イオウなど シャンプー フケ, かゆみ ピリチオン亜鉛がマラセチアの増殖を抑制する。

出典: 15

6.3. 日本皮膚科学会ガイドラインからの洞察

日本皮膚科学会が日本医真菌学会と共同で作成した「皮膚真菌症診療ガイドライン2019」は、日本の臨床における標準的な治療方針を示しています3。このガイドラインでは、癜風および関連疾患であるマラセチア毛包炎についても言及されています。
特にマラセチア毛包炎に対しては、経口抗真菌薬を「強く推奨する(推奨度A)」、外用抗真菌薬を「行うよう勧める(推奨度B)」としており42、毛包の深部に感染が及ぶため、内からの治療がより重視されていることがわかります。これは、角質層表面が主座である癜風の治療で外用薬が第一選択となる点とは対照的です。また、ガイドラインは、再発予防のために蒸れを防ぐなどのスキンケアの重要性も強調しています3

第7章 比較有効性とエビデンスに基づく治療選択

7.1. 臨床エビデンスの統合:主要な臨床試験のレビュー

治療薬の選択は、科学的エビデンスに基づいて行われるべきです。ランダム化比較試験(RCT)から得られたデータは、各薬剤の有効性を客観的に評価する上で重要です。

  • ケトコナゾール2%クリームは、プラセボと比較して有意に高い真菌学的治癒率(84%〜90%)を示しています9
  • 外用ケトコナゾールと外用テルビナフィンを直接比較した試験では、両者ともに高い有効性(真菌学的治癒率88% vs 96%)を示し、同等の効果を持つことが示唆されています9
  • シクロピロクス オラミン1%クリームは、クロトリマゾール1%クリームよりも有意に高い真菌学的治癒率(77% vs 45%)を示したという報告もあります9
  • ケトコナゾールシャンプーも短期間の使用で高い有効性を示し、治癒率は70%〜80%に達します9
表6:主要な臨床試験における有効性データの要約
試験 (発表年) 治療法 比較対象 真菌学的治癒率 (%) 臨床的治癒率 (%) 追跡調査/再発率
Savin et al. (1986) ケトコナゾール2%クリーム 1日1回 14日間 プラセボ 84% (vs 22%) 84% (vs 10%) 12ヶ月後治癒率: 79%
Balwada et al. (1996) ケトコナゾール2%クリーム 1日1回 14日間 クロトリマゾール1%クリーム 90% 90% 8週後治癒率: 100%
クロトリマゾール1%クリーム 1日1回 14日間 ケトコナゾール2%クリーム 85% 80% 8週後治癒率: 100%
Chopra et al. (2000) ケトコナゾール2%クリーム 1日1回 14日間 テルビナフィン1%クリーム 88% 80% 3ヶ月後再発: 3例
テルビナフィン1%クリーム 1日1回 14日間 ケトコナゾール2%クリーム 96% 96% 3ヶ月後再発: 2例
Lange et al. (1998) ケトコナゾール2%シャンプー 1日1回 3日間 プラセボ 84% (vs 11%) 73% (vs 5%)

出典: 9

7.2. 最適な治療を選択するためのフレームワーク

これらのエビデンスを踏まえ、個々の患者に最適な治療法を選択するための判断基準を以下に示します。

  • 病変の範囲: 限局的ならクリームやローション。広範囲ならシャンプー剤や経口薬を検討。
  • 患者の希望とコンプライアンス: 1日1回の塗布で済む薬剤(例:ラノコナゾール)や、短期間の経口療法は、1日複数回塗布が必要な薬剤よりもコンプライアンスが向上する可能性があります6
  • 費用と入手しやすさ: 市販薬で対応できるか、処方薬が必要か。ジェネリック医薬品の有無も考慮。
  • 再発歴: 頻繁に再発する患者は、初期治療から経口薬を検討したり、積極的な予防療法を導入したりする良い適応となります6

7.3. 特別な配慮が必要な患者群

  • 小児: 多くの薬剤は、乳幼児に対する安全性が確立されていません。小児への使用は、必ず医師の判断のもとで行われるべきです34
  • 妊婦: イトラコナゾールなどの経口薬は禁忌です42。治療が必要な場合は、安全性を考慮して外用療法が選択されます。
  • 免疫不全患者: これらの患者では、症状が重症化したり、治療に抵抗性を示したりする傾向があります。経口薬が必要となる可能性が高くなります1

第8章 予後、再発、および予防

8.1. 患者の期待管理:色素異常の回復期間

治療における最も重要な患者教育の一つは、予後に関する現実的な見通しを伝えることです。前述の通り、KOH検査で真菌が陰性化し、真菌学的に治癒した後も、皮膚の色調が完全に元に戻るまでには数週間から数ヶ月を要します1。この色素異常は、皮膚のメラニン生成機能が正常化したり、日焼けによって周囲の皮膚との色調差が目立たなくなったりする過程で、自然に回復していきます。

8.2. 再発という課題:発生率とリスク因子

癜風は、その原因菌であるマラセチアが皮膚常在菌であるため、極めて再発しやすい疾患です8。一度治癒しても、高温多湿な環境(夏期など)になると、再び菌が増殖して症状が再燃することは珍しくありません1。ある報告では、2年後の再発率は約50%にものぼるとされています33

8.3. 長期管理のための予防戦略

この高い再発率に対処するため、寛解導入後も継続的な予防療法が強く推奨されます2

  • 外用薬による予防: 抗真菌成分(ケトコナゾール、ミコナゾール、硫化セレン、ピリチオン亜鉛など)を含むシャンプーを、週に1〜2回、あるいは月に1〜2回といった頻度で定期的に使用する方法が、最も一般的で効果的な予防策です1
  • 経口薬による予防: 再発が非常に頻繁で、外用でのコントロールが困難な症例では、特に夏期などの再発しやすい時期に、イトラコナゾールやフルコナゾールを月に1〜2回予防的に内服することがあります30

第9章 (参考)白癬(Dermatophytosis)治療の概要

利用者の当初の問い合わせにあった「白癬」の治療についても、癜風との比較の観点から簡潔に解説します。

9.1. 主な臨床像

白癬は、皮膚糸状菌(トリコフィトン属など)によって引き起こされる感染症です3。感染部位によって、足白癬(水虫)、体部白癬(ぜにたむし)、股部白癬(いんきんたむし)などと呼ばれます。

9.2. 推奨される治療薬

  • 外用療法: ほとんどの症例は、アゾール系やアリルアミン系の抗真菌外用薬を約1ヶ月間塗布することで治癒が期待できます4
  • 経口療法: 病変が広範囲の場合、爪に感染が及んでいる場合(爪白癬)、または再発を繰り返す場合には経口療法が選択されます3。ここで癜風治療との決定的な違いが現れます。経口テルビナフィンは、皮膚糸状菌症(白癬)に対しては第一選択薬の一つとして極めて有効です3。これは、癜風に対しては効果がないという事実と明確に対比されるべき重要なポイントです。

よくある質問

Q1: 癜風は自然に治りますか? また、他人にうつりますか?
癜風が自然に治癒することは稀です。原因菌は皮膚の常在菌であるため、高温多湿などの要因が揃うと増殖し続けます1。また、癜風は他人の皮膚から感染して発症する「感染症」とは異なり、自身の常在菌が増えることで発症するため、一般的には他人にはうつりません13
Q2: 市販の水虫薬は癜風に効きますか?
日本の市販薬には「癜風」を効能として明記したものはありません15。しかし、「水虫・たむし」用に販売されている薬の一部(例:ラノコナゾール配合のクリーム)や、フケ・かゆみ防止用の薬用シャンプー(例:ミコナゾール硝酸塩配合)は、原因菌であるマラセチアにも効果が期待できるため、代替として使用されることがあります。ただし、自己判断での使用は診断の遅れにつながる可能性もあるため、まずは皮膚科医に相談することが最も確実です。
Q3: 治療後、皮膚の色がまだらに残っているのはなぜですか?
これは癜風治療で非常によくある現象です。治療によって原因菌であるマラセチアがいなくなっても、菌が作り出していた物質によるメラニン生成への影響がすぐには元に戻らないためです17。皮膚の色調が正常に回復するまでには数ヶ月かかることも珍しくありません1。鱗屑(カサカサ)がなくなっていれば、菌は制御されていると考えて良いでしょう。
Q4: 癜風の再発を防ぐにはどうすればよいですか?
癜風は再発率が非常に高い疾患です。予防のためには、汗をかいたらこまめにシャワーを浴びて皮膚を清潔に保つこと、通気性の良い衣類を着用することが基本です。さらに、ケトコナゾールやミコナゾールといった抗真菌成分を含むシャンプーを週に1〜2回程度、予防的に使用することが非常に効果的です12

結論:統合された推奨事項と今後の展望

本稿は、癜風(Pityriasis Versicolor)を中心とした真菌性皮膚感染症の治療に関する包括的な分析を提供しました。得られた知見を基に、臨床医および情報を求める患者様への推奨事項を以下に統合します。

推奨事項:

  1. 正確な診断: 臨床所見に加え、KOH直接鏡検法による確定診断を行い、尋常性白斑や脂漏性皮膚炎などの他疾患と確実に鑑別する。
  2. 段階的治療の実施: まずは広域スペクトラムを持つアゾール系外用薬(例:ケトコナゾール)や、非特異的作用を持つ薬剤(例:硫化セレンシャンプー)による治療を開始する。
  3. 徹底した患者教育: 疾患の慢性・再発性の性質と、治療後の色素異常の回復には長期間を要することを十分に説明し、患者の理解と協力を得る。
  4. 適切な全身療法の選択: 広範囲、抵抗性、頻回再発例には、経口薬(日本ではイトラコナゾールが第一選択)への切り替えを検討する。その際、経口テルビナフィンは癜風に無効である点を認識する。
  5. 長期的な予防策の導入: 治癒後は、再発を最小限に抑えるため、抗真菌シャンプーの定期的使用などの予防レジメンを生活習慣に組み込むよう指導する。

今後の展望:

将来的には、プラミコナゾールのような新しい経口薬の選択肢が登場する可能性も示唆されています8。しかし、現時点では、既存の有効な薬剤をいかに適切に使い分けるか、そして患者教育を通じて治療のコンプライアンスと長期的な管理をいかに向上させるかが、依然として最も重要な課題です。特に、日本のような市場では、市販薬の適応表示の明確化など、セルフメディケーションを支援するための環境整備も望まれます。正確な情報提供と個別化された治療戦略こそが、このありふれた、しかし患者のQOL(生活の質)に影響を与える疾患を効果的に管理する鍵となります。

免責事項
この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスに代わるものではありません。健康上の懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

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