【妊娠中の貝・巻き貝】食べても大丈夫?安全な食べ方と注意点をやさしく解説
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【妊娠中の貝・巻き貝】食べても大丈夫?安全な食べ方と注意点をやさしく解説

「妊娠してからも、つぶ貝やサザエ、しじみ、あさり、エスカルゴ、ベトナム料理の“貝・巻き貝(いわゆる『ốc』)”がどうしても食べたい。でも、お腹の赤ちゃんに悪影響はないのかな?」と不安に感じている方は少なくありません。

貝類や巻き貝は、たんぱく質や鉄、ビタミンB12、マグネシウム、亜鉛などを含む栄養豊富な食材です。一方で、「食中毒」「ノロウイルス」「水銀」「寄生虫」などのキーワードを聞くと、妊娠中は特に心配になってしまいますよね。

この記事では、日本の公的機関や海外の公的ガイドラインをもとに、妊娠中の貝類・巻き貝の安全な食べ方や注意点を、できるだけわかりやすく解説します。生牡蠣など生の貝は避けた方がよい理由、しっかり加熱すればどこまで安心できるのか、週にどのくらいまでなら目安として食べられるのか、体重管理が気になるときに「ヘルシーなおかず」として取り入れるコツなども具体的にお伝えします。

「妊娠中でも貝を楽しみたい」「でも赤ちゃんの安全が最優先」という方が、自分の状況に合わせて上手に付き合っていけるようなガイドになることを目指しています。

Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について

Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。膨大な医学文献や公的ガイドラインを整理し、日常生活で活用しやすい形でお届けすることを目指しています。

本記事の内容は、厚生労働省の「魚介類に含まれる水銀に関する情報」や妊婦向けの魚介類摂取に関するQ&A1,2、日本国内の産婦人科クリニックや管理栄養士監修記事による妊娠中の食中毒に関する解説3,6,7、さらに世界保健機関(WHO)の注意喚起や、米国疾病対策センター(CDC)、英国NHSなどの妊婦向け食品安全情報4,5,8をもとに、JHO編集部がAIツールのサポートを受けつつ、最終的には人の目で一つひとつ確認しながら作成しています。

AIツールは、文献の要約や構成案作成の「アシスタント」として活用していますが、公開前には必ずJHO編集部が原著資料と照合し、重要な記述を一つひとつ確認しながら、事実関係・数値・URLの妥当性を検証しています。

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要点まとめ

  • 妊娠中でも、十分に加熱された貝類・巻き貝であれば、適量を楽しむことは一般的に可能とされています。アレルギーがある場合や、医師から個別に制限を受けている場合は例外です。
  • 妊娠中に問題となるのは、主に生の貝や加熱不十分な貝による食中毒(ノロウイルス、腸炎ビブリオ、リステリアなど)であり、生牡蠣や半生の貝は避けることが推奨されています。
  • 貝類は高たんぱく・低脂質で、鉄やビタミンB12などを含むため、妊娠中の栄養補給や体重管理に役立つ一面もあります。ただし、食べすぎると消化不良や塩分過多になりやすく、週1〜2回・1回60〜100g程度を目安にバランスよく取り入れると安心です。
  • 屋台や衛生管理が不明な店での貝料理、生焼けの焼き貝、きちんと砂抜き・下処理されていない巻き貝などは、妊娠中はできるだけ避けた方が安全です。
  • 貝を食べた後に強い腹痛、嘔吐、下痢、38℃以上の発熱などが出た場合は、妊娠週数に関わらず早めに医療機関を受診しましょう。症状が急激に悪化したり、お腹の張りや出血を伴う場合は、救急受診も検討が必要です。

第1部:妊娠中の貝類・巻き貝の基本と日常生活の見直し

まずは、貝類や巻き貝がどのような食品なのか、妊娠中にどのような点に気を付ける必要があるのかといった「基本」から整理していきます。いきなり「禁止」「OK」を判断する前に、仕組みを理解しておくと不安が少し和らぎます。

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1.1. 貝類・巻き貝の栄養と妊娠中のメリット・デメリット

あさり・しじみ・はまぐり・ホタテ・牡蠣などの二枚貝や、サザエ・つぶ貝・巻き貝、エスカルゴのような貝(広い意味での「貝・巻き貝」)は、一般的に次のような特徴があります。

  • 高たんぱく・比較的低脂質:肉類に比べて脂質が少なく、妊娠中の体重管理にも使いやすい食材です。
  • 鉄・ビタミンB12:貧血予防に関わる栄養素を含み、妊娠中に不足しがちな栄養を補うのに役立ちます。
  • マグネシウム・亜鉛・セレン:血圧の調整や免疫機能の維持などに関わるミネラル類も含まれます。
  • 一部の種類ではオメガ3脂肪酸:魚ほど多くはないものの、DHA・EPAを含むものもあり、赤ちゃんの脳や神経の発達をサポートすると考えられています。

一方で、妊娠中に気を付けるべき点として、次のようなリスクがあります。

  • 生の貝や加熱不十分な貝による食中毒:ノロウイルス、腸炎ビブリオ、リステリアなどの病原体は、嘔吐や下痢、高熱を引き起こし、重症化すると脱水や流産・早産のリスクを高めることがあります。
  • 一部の大型魚介類に含まれる水銀:マグロやサメなど一部の魚介類ではメチル水銀が問題となりますが、一般的な貝類・小型の巻き貝は水銀量が低く、通常の範囲での摂取であれば大きな問題にはならないとされています。厚生労働省も、妊婦向けの注意事項は主に大型魚類を対象としており、一般的な魚介類はバランスよく食べることを推奨しています。1,2
  • 塩分のとりすぎ:味付けが濃い貝料理(バター焼き、塩辛いスープなど)は、妊娠高血圧症候群のリスクを高める可能性があり、頻度や量に注意が必要です。

このように、貝類・巻き貝は上手に選んで調理すればメリットも大きい食材ですが、特に「生」「半生」「衛生状態が不明な場所」での飲食は、妊娠中には避けた方が安全です。

1.2. 妊娠中に避けたいNGな貝の食べ方

同じ貝料理でも、「どう食べるか」によって安全性は大きく変わります。妊娠中は次のような食べ方をできるだけ避けましょう。

  • 生牡蠣・生の二枚貝:ノロウイルスや腸炎ビブリオなどが付着している可能性があり、妊婦さんは重症化しやすいとされています。国内の妊娠・出産情報サイトや産婦人科の解説でも、妊娠中は生の二枚貝を避けるよう繰り返し注意喚起されています。3,5,7
  • 「レア」や半生で提供される焼き貝・貝のカルパッチョ:中心部まで十分に加熱されていない場合、細菌やウイルスが死滅していない可能性があります。
  • 砂抜き・下処理が不十分な貝・巻き貝:砂や泥だけでなく、腸管部分には細菌や寄生虫が潜んでいることもあります。内臓を含めて食べる料理は、妊娠中は特に信頼できる店・産地を選ぶことが重要です。
  • 屋台や衛生状態が分からない店での貝料理:ベトナム料理など海外由来の「貝料理」を日本国内で楽しむ場合も、衛生管理が不明な屋台や露店は妊娠中は避けるのが無難です。
  • 夜遅くに大量の貝を食べる:脂質は少なくても、消化に時間がかかることがあり、夜間の胸やけや胃もたれを悪化させることがあります。
表1:妊娠中の「貝の食べ方」セルフチェック
こんな食べ方・状況はありませんか? 考えられるリスク・背景
生牡蠣や生の貝が大好きで、妊娠前と同じ頻度で食べている ノロウイルス・腸炎ビブリオ・リステリアなどによる食中毒リスクが高い
屋台や露店の貝料理を、加熱具合を気にせずに食べている 加熱不十分・衛生管理不良による食中毒リスク
夜遅くに貝のバター焼きや濃い味付けの料理をよく食べる 胃もたれ・胸やけの悪化、塩分過多によるむくみや血圧上昇
貝を食べた後、よく下痢や腹痛を起こすが、そのままにしている 貝が体質に合っていない、あるいは何らかのアレルギー・不耐症の可能性

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第2部:妊娠中の体の変化と貝・巻き貝との付き合い方

同じ食品でも、「妊娠しているかどうか」によって体への影響は変わります。ここでは、妊娠中の体の変化を踏まえながら、貝類・巻き貝との上手な付き合い方を考えてみましょう。

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2.1. 妊娠初期〜後期で変わる「食べやすさ」と注意点

妊娠初期(〜妊娠12週ごろ)は、つわりで匂いに敏感になったり、吐き気が続いたりする方が多い時期です。貝特有の磯の匂いや、魚介のゆで汁の匂いがつらく感じる方も少なくありません。

  • 妊娠初期:無理して貝を食べる必要はありません。どうしても匂いが気になる場合は、貝以外のたんぱく源(鶏肉、豆腐、卵など)で代用しても問題ありません。
  • 妊娠中期〜後期:つわりが落ち着き、食欲が戻ってくる人が多い時期です。この頃から、しっかり加熱した貝料理を「時々」楽しむというスタイルに切り替えるとよいでしょう。

妊娠中は免疫機能が変化し、一般成人に比べて一部の食中毒にかかりやすく、重症化しやすいとされています。日本の産婦人科や自治体の情報でも、妊娠中の食中毒は母体だけでなく、子宮収縮や流産・早産のリスク増加と関連することが指摘されています。3,6,7

そのため、「食べられるから何でもOK」ではなく、「体調がよい時に、十分に加熱したものを、適量だけ楽しむ」というスタンスが大切です。

2.2. 貝類はダイエット食?妊娠中の体重管理との向き合い方

貝類や巻き貝は、一般的に高たんぱく・低脂質でカロリーが抑えめのものが多く、「ダイエットに向いている」と言われることがあります。妊娠中に体重増加が気になり、「肉の代わりに貝ばかり食べれば痩せられるのでは?」と考える方もいるかもしれません。

しかし、妊娠中は「痩せること」よりも、「赤ちゃんと自分に必要な栄養を十分にとりつつ、急激な体重増加を防ぐこと」が最優先です。貝ばかりに偏ると、エネルギーやカルシウム、ビタミン類が不足してしまう可能性もあります。

  • 貝類は、バランスのよい食事の一部として取り入れる(主食・野菜・他のたんぱく源と組み合わせる)。
  • 味付けを控えめにし、バターや塩分、脂肪分をとりすぎないようにする。
  • 油で揚げた貝フライなどは、頻度を控えめにして、蒸す・ゆでる・煮る・網焼きなどの調理法を中心にする。
  • 体重増加が気になるときは、貝だけでなく間食や飲み物(ジュース、甘いカフェラテなど)も含めて全体のバランスを見直す。

妊娠中の推奨体重増加量は、妊娠前のBMIによって異なり、個別の指導が必要です。貝類は上手に活用すれば心強い味方になりますが、「貝だけで体重をコントロールしよう」と考えるのではなく、産婦人科や助産師、管理栄養士と相談しながら全体の食生活を整えていきましょう。

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第3部:貝類・巻き貝で注意すべき食中毒と病気

ここからは、「もし貝類で体調を崩したらどうなるのか」「どのような病原体や毒素が関係しているのか」といった、少し専門的な内容を解説します。怖くなりすぎる必要はありませんが、知っておくことで日常の予防に役立ちます。

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3.1. 生の貝で問題になりやすいノロウイルス・腸炎ビブリオ・リステリア

生の二枚貝(特に牡蠣など)は、ノロウイルスの代表的な感染源の一つとされています。日本の農業団体や妊婦向けの情報サイトでも、生の貝は妊娠中に避けるべき食品として繰り返し挙げられています。3,5,7

また、海水中に存在する腸炎ビブリオは、生や加熱不十分な魚介類から感染することがあり、激しい腹痛や下痢を引き起こします。さらに、リステリア菌は魚介類や冷蔵食品などに存在し、妊娠中は健康な成人の約20倍感染しやすいとされ、重症化すると流産・早産・胎児死亡のリスクが高まります。6,7

海外の公的機関(CDCやNHS)でも、妊娠中は生または加熱不十分な魚・貝類を避けることが推奨されています。4,5

主な症状は次の通りです。

  • 突然の強い吐き気・嘔吐
  • 水のような下痢、腹痛
  • 38〜39℃程度の発熱、悪寒、頭痛
  • 体がだるくて動けないほどの倦怠感

妊娠中にこうした症状が出ると、脱水による子宮収縮や、母体の状態悪化を通じて妊娠経過に影響する可能性があります。症状が強い場合や水分がとれない場合は、早めに産婦人科または内科を受診しましょう。

3.2. 寄生虫や毒素による症状と、巻き貝・エスカルゴの注意点

魚介類や一部の巻き貝には、細菌だけでなく寄生虫や自然毒(貝毒)が関係することもあります。世界各国の旅行者向け情報では、ムール貝やアサリなどの二枚貝、巻き貝、エビ、カニなどが原因となる「貝毒」による食中毒が解説されており、しびれや麻痺、意識障害など重い症状を起こすこともあると報告されています。8

また、エスカルゴや一部地域の巻き貝料理など、普段日本ではあまり食べない種類の貝では、寄生虫や細菌汚染のリスクが国や地域によって異なります。十分に加熱されていない場合、腹痛や下痢だけでなく、まれに神経症状を起こす寄生虫感染が問題となるケースも報告されています。

ただし、一般的な家庭や日本国内のレストランで、きちんと加熱された貝料理を適量食べる範囲では、過度に恐れる必要はありません。重要なのは、「どこで」「どのように調理された貝なのか」を意識することです。

  • 信頼できる店・産地のものを選ぶ。
  • 中心部までしっかり火が通っているかを確認する(貝の身がふっくら縮み、透明感がなくなっている状態)。
  • 変な匂いやぬめりがあるもの、開かない貝は無理に食べない。
  • 体調が優れない日や、つわりが強い時期は無理をせず控える。

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第4部:今日から始める「妊娠中の貝との付き合い方」アクションプラン

ここでは、「貝は全部禁止」にするのではなく、「安全に楽しむために今日からできる工夫」を具体的なステップに分けて紹介します。妊娠週数や体調に合わせて、できるところから取り入れてみてください。

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表2:妊娠中の貝の食べ方・改善アクションプラン
ステップ アクション 具体例
Level 1:今夜からできること 「生」から「よく火を通した」料理に切り替える 生牡蠣ではなく、よく加熱されたカキフライやカキ鍋、酒蒸しにする/焼き貝は身の中心まで完全に白くなるまで加熱する
Level 2:今週から始めること 食べる頻度と量の目安を決める 貝類を主菜にするのは週1〜2回まで、1回あたりゆでた身で60〜100g程度を目安にする(他の日は魚・肉・大豆製品などをローテーション)
Level 3:長期的に続けたいこと 食事全体のバランスと衛生管理を整える 家庭では貝を調理する前にしっかり砂抜き・洗浄をし、まな板や包丁は生もの用と加熱後用を分ける/外食では信頼できる店を選び、生ものや屋台の貝料理は控える

妊娠中の体重増加やむくみが気になる場合でも、「貝さえ食べていれば痩せる」という考え方はおすすめできません。あくまで、バランスの取れた食事の中で、貝類を賢く取り入れるという発想が大切です。

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第5部:専門家への相談 — いつ・どこで・どのように?

最後に、「どのような状態になったら医療機関に相談すべきか」「どの診療科にかかればよいか」「受診時に何を伝えればよいか」を整理します。自己判断に頼りすぎず、必要なときには遠慮なく専門家の力を借りましょう。

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5.1. 受診を検討すべき危険なサイン

  • 貝や魚介類を食べた数時間〜2日以内に、強い吐き気・嘔吐・水のような下痢が続く。
  • 38℃以上の発熱や悪寒、頭痛、筋肉痛が出てきた。
  • 水分を飲んでもすぐに吐いてしまい、尿の量が極端に減っている。
  • お腹がいつもより強く張る、痛みを伴う張りが続く、出血がある。
  • 意識がもうろうとする、手足のしびれや力が入らないなどの症状がある。

こうした症状がある場合、まずは妊娠を管理している産婦人科に電話で相談し、指示に従って受診しましょう。夜間や休日などで連絡がつかない場合、救急相談窓口や救急外来の利用も検討してください。

5.2. 症状に応じた診療科の選び方

  • 主に消化器症状(吐き気・下痢・腹痛)が強い場合:まずは産婦人科、必要に応じて内科や消化器内科での評価が行われることがあります。
  • 高熱や全身症状が強い場合:産婦人科に加えて、総合診療科や内科での精査が必要になることもあります。
  • 軽い下痢や腹痛が1日程度で治まり、発熱もない場合:自宅で様子を見ることが可能なケースもありますが、妊娠中は自己判断せず、念のためかかりつけの産婦人科に相談すると安心です。

5.3. 診察時に持参・伝達すると役立つ情報

  • いつ・どこで・どのような貝料理を食べたか(店名・国・調理法・量など)。
  • 症状が出始めた時間、症状の経過(いつから下痢・嘔吐・発熱が続いているか)。
  • 妊娠週数、既往歴(妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、貧血など)、現在服用している薬やサプリメントの情報。
  • 同じものを食べた家族や知人にも似た症状があるかどうか。

これらの情報があれば、医療者は原因を推測しやすくなり、必要な検査や治療をスムーズに進めることができます。

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よくある質問

Q1: 妊娠初期(3か月ごろ)でも貝や巻き貝を食べても大丈夫ですか?

A1: 妊娠初期でも、十分に加熱された貝料理を適量食べるのであれば、一般的には大きな問題はないと考えられています。ただし、この時期はつわりで匂いや味に敏感になりやすく、胃腸も不安定です。無理に貝を食べる必要はなく、「食べたいと思ったときに、体調が良ければ少量だけ試してみる」程度にとどめるのがおすすめです。

生牡蠣や半生の貝など、食中毒リスクが高いものは妊娠初期に限らず妊娠中を通して避けましょう。

Q2: 妊娠中でも、生牡蠣や生の貝を少しだけなら食べてもいいですか?

A2: 妊娠中は、生牡蠣を含む生の貝類は基本的に避けることが推奨されています。ノロウイルスや腸炎ビブリオ、リステリア菌などによる食中毒は、ごく少量でも発症することがあり、妊婦さんでは重症化しやすいとされています。日本の妊婦向け情報や海外の公的機関(CDC・NHS)でも、妊娠中は生の魚介類を避けるよう繰り返し注意喚起されています。3,4,5,6,7

「一口だけなら大丈夫」と自己判断するのではなく、妊娠中は安全側に倒した選択をすることをおすすめします。

Q3: ベトナム料理などの「貝・巻き貝」の屋台料理は、妊娠中でも食べられますか?

A3: 貝や巻き貝を使った屋台料理はとても魅力的ですが、妊娠中は衛生管理や加熱状態を確認しづらい屋台・露店は避けた方が安全です。特に海外では、水質や食材の管理方法が日本と異なることも多く、寄生虫や細菌汚染のリスクが高まる可能性があります。

どうしても楽しみたい場合は、妊娠中であることを店側に伝え、中心部までしっかり火が通った料理のみを少量試すなど、できる限りリスクを減らす工夫が必要です。それでも不安が残る場合は、妊娠中は我慢し、産後の楽しみに取っておくという選択も立派な自己管理の一つです。

Q4: 妊娠中の体重増加が気になります。貝をたくさん食べればダイエットになりますか?

A4: 貝類は高たんぱく・低脂質で、同じ量の脂身の多い肉類よりはカロリーが低めですが、「貝だけをたくさん食べれば痩せる」という考え方はおすすめできません。妊娠中は、赤ちゃんの成長に必要な栄養を十分にとることが大前提であり、過度な減量は母体・胎児双方に悪影響を及ぼす可能性があります。

貝類は、肉や魚、大豆製品などとローテーションしながら「バランスの良いたんぱく源の一つ」として活用するのが理想的です。体重増加が気になる場合は、貝類だけでなく、間食や飲み物、運動量なども含めて総合的に見直し、かかりつけの産婦人科や管理栄養士に相談することをおすすめします。

Q5: 貝を食べたあとに下痢や嘔吐、発熱が出た場合、どのタイミングで病院に行くべきですか?

A5: 貝や魚介類を食べた数時間〜2日以内に、強い腹痛・嘔吐・水のような下痢・38℃以上の発熱などが出た場合は、早めに医療機関を受診しましょう。特に妊娠中は、脱水状態になると子宮収縮が強まり、切迫流産や早産のリスクが高まる可能性があります。3,6,7

水分がほとんどとれない、尿の量が極端に少ない、お腹の張りや出血を伴う、意識がもうろうとするなどの症状がある場合は、夜間であっても救急受診を検討してください。「症状の出る前に何をどれくらい食べたか」「妊娠週数」「持病の有無」などの情報をメモしておくと、診察がスムーズになります。

Q6: 妊娠中に貝類・巻き貝を食べる量の目安はどのくらいですか?

A6: 厚生労働省の水銀に関する注意事項は主に大型魚類を対象としており、一般的な貝類に対して具体的な「週○回まで」といった上限は示されていません。1,2妊婦さん向けの栄養情報や産婦人科の解説では、貝類も含めた魚介類をバランスよく食べることが推奨されています。

実際の目安としては、貝類を主菜とする食事を週1〜2回程度、1回あたりゆでた身で60〜100g前後にとどめ、他の日は魚・肉・大豆製品などとローテーションする方法が現実的です。これはあくまで一般的な目安であり、貧血や妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などの有無によって適切な量は変わりますので、かかりつけの医療機関で個別に相談するのが安心です。

結論:妊娠中の貝は「完全禁止」ではなく、「安全に楽しむ工夫」が大切

妊娠中の貝・巻き貝について、「絶対に食べてはいけない」と感じて不安になっていた方も多いかもしれません。しかし、公的機関の情報や医学的な知見を整理すると、ポイントは次のようにまとめられます。

  • 貝類・巻き貝は、高たんぱく・低脂質で鉄やビタミンB12などを含む、妊娠中にも役立つ食品です。
  • 一番のリスクは、生牡蠣など生の貝や加熱不十分な貝による食中毒であり、妊娠中はこれらを避けることが重要です。
  • 信頼できる店・産地の貝を選び、中心部までしっかり火を通した料理を、週1〜2回・1回60〜100g程度を目安に楽しむのであれば、通常は大きな問題はないと考えられます。
  • 貝をダイエット目的で多用するのではなく、肉・魚・大豆製品などと一緒に、バランスのとれた食生活の一部として取り入れることが大切です。
  • 食後に強い腹痛・下痢・嘔吐・発熱などの症状が出た場合は、自己判断せず、早めに医療機関に相談しましょう。

妊娠中は「自分の体」と「赤ちゃんの健康」の両方を守るために、普段以上に慎重な選択が求められます。一方で、食べる楽しみをすべて手放してしまう必要はありません。正しい情報をもとに、リスクの高いものを避けつつ、安全に工夫しながら貝や巻き貝と付き合っていくことができれば、妊娠中の食卓もきっと豊かなものになるはずです。

この記事の編集体制と情報の取り扱いについて

Japanese Health(JHO)は、信頼できる公的情報源と査読付き研究に基づいて、健康・医療・美容に関する情報をわかりやすくお届けすることを目指しています。本記事では、厚生労働省や日本の医療機関・専門学会が公開している資料に加え、WHOやCDC、NHSなど海外の公的機関が発信する妊娠中の食品安全に関する情報を参照しました。

原稿の作成にあたっては、最新のAI技術を活用して下調べと構成案を作成したうえで、JHO編集部が一次資料(ガイドライン・論文・公的サイトなど)と照合しながら、内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。最終的な掲載判断と責任はすべてJHO編集部が負っています。

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免責事項 本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言や診断、治療に代わるものではありません。健康上の懸念がある場合や、治療内容・食事内容の変更・中止等を検討される際には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

  1. 厚生労働省. 魚介類に含まれる水銀について. https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/(最終アクセス日:2025-11-26)

  2. 厚生労働省. 妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直し Q&A. https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/051102-1.html(最終アクセス日:2025-11-26)

  3. JAグループ. 妊娠したら気を付けよう② 避けた方がよい食べ物. https://life.ja-group.jp/food/premama/note06(最終アクセス日:2025-11-26)

  4. Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Safer Food Choices for Pregnant Women. 2025. https://www.cdc.gov/food-safety/foods/pregnant-women.html(最終アクセス日:2025-11-26)

  5. National Health Service (NHS). Foods to avoid in pregnancy. https://www.nhs.uk/pregnancy/keeping-well/foods-to-avoid/(最終アクセス日:2025-11-26)

  6. 的野ウィメンズクリニック. 妊娠中の食中毒と食べ物. https://www.matono-womens.com/ninp/food(最終アクセス日:2025-11-26)

  7. CEM クリニック. 【妊娠中の食事】摂取すべきものとNGな食べものを理由と併せて解説. https://cem-clinic.com/genesis/column/4734/(最終アクセス日:2025-11-26)

  8. Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Food Poisoning from Seafood. 2022. https://wwwnc.cdc.gov/travel/page/fish-poisoning-ciguatera-scombroid(最終アクセス日:2025-11-26)

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