【性交渉がない期間が長い女性】体に起こる変化と自宅でできる対策
女性の健康

【性交渉がない期間が長い女性】体に起こる変化と自宅でできる対策

「しばらく性交渉がないと、腟が狭くなる?」「久しぶりだと痛くなるのは、私だけ?」——そんな不安を一人で抱えていませんか。結論から言うと、性交渉がないこと自体が“病気”を直接つくるとは限りません。ただし、年齢や更年期、出産・授乳、薬の影響などが重なると、乾燥や痛み、尿トラブルなどが出やすくなります。

本記事では、「性交渉を長期間しないと女性の体に何が起こりうるか」を、恥ずかしさや罪悪感を刺激しない言葉で、できるだけ具体的に解説します。自宅でできる対策(保湿・潤滑・骨盤底ケア・不安への向き合い方)と、婦人科などに相談すべき目安も整理しました。

なお、強い痛み、出血、異常なおりもの、外陰部のただれや潰瘍、発熱、急な強い下腹部痛などがある場合は、セルフケアで様子を見るよりも医療機関での確認が安全です。緊急性が高いと感じるときは、ためらわずに救急(119)を検討してください。

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  • 国内外の学会声明・査読付き論文:日本の学会資料、The North American Menopause Society(NAMS)の声明、査読付き研究(PubMed掲載)など、科学的に検証された情報をもとに要点を整理しています。
  • 海外の公的医療情報:英国NHS、米国国立医学図書館MedlinePlusなど、一般向けに整備された信頼性の高い情報を参照します。

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要点まとめ

  • 性交渉がないこと自体が、直ちに「体に悪い」と決めつける必要はありません。一方で、更年期・出産授乳・薬・病気などで乾燥や痛みが出ることがあります。36
  • 更年期以降は「GSM(閉経関連尿路性器症候群)」として、乾燥・性交痛・尿トラブルがセットで起こることがあり、慢性・進行性と説明されています。25
  • 「久しぶりだから痛い」は単純ではありません。閉経移行期の縦断研究では、性交渉頻度の低下そのものが痛みの発生と直結しない可能性が示されています。3
  • 自宅でできる基本は「刺激を減らす」「保湿」「潤滑」「骨盤底ケア」。特にNHSは、香り付き洗浄剤や腟洗浄(douching)を避け、潤滑剤や腟用保湿剤を試す方法を示しています。7
  • 出血・強い痛み・異常なおりもの・外陰部のただれなどは受診の目安です。性感染症が心配な場合は、厚生労働省の資料にあるように、症状部位に応じて産婦人科・泌尿器科・皮膚科などへ相談します。11

第1部:性交渉がない期間の基本と日常生活の見直し

性交渉の有無だけで健康が決まるわけではありません。ただし「腟が乾きやすい」「久しぶりだと痛い」「尿の違和感が増えた」などがある場合、日常の刺激やケアの仕方が症状を左右します。まずは“体の仕組み”と“悪化させやすい習慣”を押さえましょう。

1.1. 基本的なメカニズム・体の仕組み(「腟が狭くなる?」の誤解)

最初に知っておきたいのは、腟は「使わないと閉じる」構造ではないという点です。腟は筋肉と粘膜でできた柔軟な管で、緊張や痛み、乾燥、ホルモン変化などで「入り口がつらい」「伸びにくい」と感じることはありますが、単純に“性交渉がない=腟が狭くなる”とは言い切れません。

特に閉経に近づくと、エストロゲン低下により粘膜が薄くなり、潤いが減り、刺激に弱くなることがあります。国内の解説論文では、GSM(閉経関連尿路性器症候群)が慢性・進行性で、乾燥・性交痛・尿トラブルを主な症状として整理されています。5

一方で、閉経移行期の縦断研究では、性交渉頻度の低下そのものが性交痛の発生と直結しない可能性が示されており、「久しぶりだから痛い」と一因で決めつけないことも重要です。3

1.2. 悪化させてしまうNG習慣(「乾燥を強める刺激」を減らす)

症状があるときほど「強く洗う」「消毒する」などの刺激は逆効果になりやすいです。英国NHSは、腟の乾燥があるときに香り付き石けんや洗浄剤、腟洗浄(douching)を避けることを勧めています。7

  • 香り付きソープ・洗浄剤・腟洗浄:刺激や乾燥、炎症の原因になることがあります(NHS)。7
  • 「乾くから」と腟以外の保湿クリームを腟内に入れる:NHSは腟用でないクリーム等が刺激や感染につながる可能性を示しています。7
  • 痛いのに我慢して続ける:痛みが学習されて緊張が強まり、悪循環になることがあります(痛みが続く場合は受診の目安)。

「迷惑をかけたくない」「恥ずかしいから受診は後回し」と我慢しがちですが、痛みや出血が続くときは早めに専門家に確認する方が、結果的に生活も気持ちも楽になります。

表1:セルフチェックリスト(「原因の当たり」をつける)
こんな症状・状況はありませんか? 考えられる主な背景・原因カテゴリ
外陰部が乾く、ヒリヒリする/性交渉や挿入で痛い GSM(閉経関連の変化)、ホルモン変動、炎症・皮膚疾患など25
尿が近い、尿漏れ、膀胱炎を繰り返す GSM、骨盤底筋の弱り、泌尿器の疾患など510
久しぶりに再開したら痛い/怖くて緊張する 乾燥、緊張・不安、痛みの学習、基礎疾患の可能性(頻度低下だけで決めない)37
妊娠・授乳中に乾燥が気になる ホルモン変動(NHSは妊娠・授乳も原因になりうると整理)7
出血、異常なおりもの、外陰部のただれ・潰瘍がある 感染症、皮膚疾患、腫瘍などの可能性:早めに受診(受診先の目安は厚労省資料も参照)11

第2部:身体の内部要因 — ホルモン・更年期・薬・隠れた不調

性交渉がない“期間”よりも、体の状態(ホルモン・治療歴・薬・持病)が症状に影響することは少なくありません。ここでは、とくに女性に多い要因を整理します。

2.1. 【特に女性】ライフステージとホルモンバランス(更年期・閉経とGSM)

更年期〜閉経後は、乾燥や性交痛、尿トラブルが起こりやすい時期です。日本女性医学学会のガイドブックでは、閉経は平均50歳前後で、卵巣機能が低下するとエストロゲンが減少し、のぼせ・発汗などだけでなく腟の乾燥などにも関わることが説明されています。1

この時期の症状を包括して捉える概念として、NAMS(The North American Menopause Society)は「GSM(genitourinary syndrome of menopause)」を提示し、外陰・腟の乾燥や灼熱感、性交痛、尿路症状などを含むと整理しています。2

国内のオープンアクセス論文でも、GSMが慢性・進行性で、中年以降の女性の約半数に関連するとされ、乾燥・性交痛・尿トラブルが主要症状としてまとめられています。5

2.2. 「性交渉がないせい?」と感じやすい症状の正体(乾燥・痛み・不安)

「久しぶり=痛い」は、性交渉のブランクだけでは説明できないことがあります。閉経移行期の研究(産婦人科領域の査読付き論文)では、性交渉頻度の低下と性交痛の発生が単純に結びつかない可能性が示されました。3

また、別の縦断研究では、閉経移行期に腟の乾燥症状が新たに出てくる要因として、年齢・ホルモン・体の状態など複数の因子が関与しうることが示され、性交渉頻度だけで決めつけない視点が重要です。4

ここで大切なのは、「原因が一つに決まらないからこそ、対策も“複線”で考える」という姿勢です。乾燥なら保湿・潤滑、不安や緊張が強いなら段階的な慣らし、尿症状があるなら骨盤底ケアと受診——と、分けて考えると整理しやすくなります。

2.3. 薬・治療歴・持病が影響することもある

妊娠・授乳、特定の薬、婦人科手術、がん治療なども、ホルモン環境や粘膜の状態を変え、乾燥を起こしうるとNHSは整理しています。7

「性交渉がないから」と考えて自己判断してしまうと、本来確認すべき要因(薬の副作用、治療の影響、糖尿病やシェーグレン症候群など)を見落とす可能性があります。持病がある方、治療中の方は、セルフケアと並行して主治医に相談しやすい形で情報をまとめておくと安心です(第5部で整理します)。

第3部:専門的な診断が必要な疾患

セルフケアで改善しにくいときは、原因が「乾燥」だけではない可能性があります。ここでは、見逃したくない代表例を、怖がらせずに整理します。

3.1. GSM(閉経関連尿路性器症候群):乾燥・性交痛・尿トラブルがセットで続く

更年期以降に「乾燥+性交痛+尿の悩み」が続くなら、GSMを疑う入口になります。国内の解説論文では、外陰部の乾燥所見などからGSMを診断しうること、予防として保湿や骨盤底トレーニングを挙げています。5

海外の学会声明(NAMS)でも、GSMは幅広い症状を含み、生活の質(QOL)に影響しうるため、適切な評価と治療選択が重要とされています。2

3.2. 感染症・皮膚疾患・炎症:出血・ただれ・強い痛みがあるときは要注意

異常なおりもの、出血、外陰部のただれや潰瘍、強い痛みがある場合は、感染症や皮膚疾患などの可能性を含め、医療機関での確認が安全です。

性感染症が心配な場合、厚生労働省のQ&Aでは、症状の部位に応じて、性器症状なら産婦人科・泌尿器科、皮膚症状なら皮膚科、のど症状なら耳鼻咽喉科などを目安として示しています。11

3.3. 不安・緊張・痛みの悪循環(「怖い」気持ちも受診理由になります)

痛みの経験があると、次の場面で体が無意識に緊張し、さらに痛みが出やすくなることがあります。これは意志の弱さではなく、体の自然な防御反応です。

閉経移行期の研究が示すように、性交痛の発生は性交渉の頻度だけで説明できないことがあり、身体要因(乾燥・炎症)と心理要因(緊張・恐怖)の両方を切り分ける視点が重要です。3

セルフケアを試しても「怖くて無理」「痛みで生活に支障」という場合は、婦人科で体の状態を確認した上で、必要に応じて心理的サポートや段階的なリハビリ的アプローチを検討できます。

第4部:今日から始める改善アクションプラン

ポイントは「いきなり頑張らない」ことです。乾燥・痛み・不安・尿症状は、いくつかの小さな手当てを組み合わせるほど改善しやすくなります。ここでは、今夜からできること〜受診の準備まで、レベル別に整理します。

表2:改善アクションプラン(性交渉がない期間が長い女性向け)
ステップ アクション 具体例
Level 1:今日からできること 刺激を減らし、腟・外陰部の環境を整える 香り付き洗浄剤・腟洗浄を避ける/腟用保湿剤を試す(NHS)7
Level 1:必要時(再開時) 潤滑(すべり)を足して「摩擦」を減らす 水性潤滑剤を使う(NHS)/痛みが出たら中断し、無理に続けない7
Level 2:1〜2週間続けたい 骨盤底ケアで尿症状・違和感の土台をつくる 骨盤底筋トレーニング(尿失禁の改善に有効とするCochraneレビュー)10/日本医師会資料の手順を参考に、息を止めずに締める練習12
Level 2:気持ちのケア 不安・緊張を“体の反応”として扱う 深呼吸、入浴、ストレッチ/「怖い」をパートナーに言語化する(責める言い方ではなく「痛くなるのが不安」と伝える)
Level 3:数週間で改善しない場合 医療で選択肢を増やす ホルモン変化が関与する乾燥には、医療機関でHRT等を含めた相談(NHS)7/日本女性医学学会ガイドブックでは保険診療の費用目安も示される1

4.1. 自宅でできる「保湿」と「潤滑」をもう少し具体的に

乾燥の基本対策は「保湿(ふだん)」と「潤滑(必要時)」を分けることです。NHSは、腟の乾燥に対して腟用保湿剤を使う方法と、性交時に水性潤滑剤を使う方法を整理しています。7

どちらも「万能」ではありません。症状が強い場合、査読付き研究では、特定の保湿ジェルが症状や腟の環境指標に影響しうる可能性が示されていますが、効果の出方には個人差があります。9

また、閉経後の腟萎縮に対しては、Cochraneレビューで局所エストロゲン療法の有効性が評価されています。自己判断で輸入品や個人輸入に走るより、婦人科で「自分に適した選択肢」を整理する方が安全です。8

4.2. 骨盤底筋トレーニング(尿トラブルがある人は優先度が高い)

尿漏れ・頻尿・違和感がある場合、骨盤底筋トレーニングは「できること」の中で優先度が高いと考えられます。女性の尿失禁に対する骨盤底筋トレーニングの有効性は、Cochraneレビューでも評価されています。10

日本医師会の資料では、肛門や腟を締める感覚をつかみ、数秒締めて緩める動作を繰り返す方法が紹介されています。12

やり方のイメージとしては、椅子に座ったまま背すじを伸ばし、息を止めずに「下腹に力を入れる」のではなく「骨盤の底を持ち上げる」感覚で締めます。最初は1回数秒でも構いません。痛みが強い場合は無理に行わず、医療機関で指導を受けると安心です。

4.3. 「性交渉を続けるべき?」にどう向き合うか

“続けなければいけない”ではなく、“無理のない範囲で体に負担をかけない”が基本です。国内の解説論文では、GSMの予防として外陰・腟の保湿や骨盤底トレーニングとともに、性交渉の継続が挙げられています。5

ただし、痛みがあるのに我慢して続ける必要はありません。NHSも、乾燥の背景として「性行為時に十分に興奮していない」ことを挙げ、前戯などで興奮を高める工夫を提案しています。7

パートナーがいる場合は、「今日は無理」「こうすると痛い」を言語化し、ペースを合わせることが最も安全です。パートナーがいない場合でも、保湿・骨盤底ケア・生活の整え方で、症状の土台を改善できることがあります。

第5部:専門家への相談 — いつ・どこで・どのように?

受診は「重い病気が疑われるとき」だけのものではありません。乾燥や性交痛、尿トラブルは生活の質に直結します。恥ずかしさがあるのは自然ですが、相談することで選択肢が増えます。

5.1. 受診を検討すべき危険なサイン

  • 出血:性交後の出血、月経以外の出血、閉経後の出血(NHSも受診目安として記載)7
  • 異常なおりもの、強いかゆみ・痛み、外陰部のただれ・潰瘍(感染症や皮膚疾患などの可能性)
  • 発熱や強い下腹部痛、急激な体調悪化(緊急性が高い場合は救急の検討)
  • 尿路感染症(膀胱炎)を繰り返す、尿に血が混じる、排尿痛が強い
  • 気分の落ち込みが続く、生活や仕事に大きく支障が出ている

5.2. 症状に応じた診療科の選び方

「どこに行けばいいか分からない」不安が強いテーマですが、厚生労働省の資料でも、症状部位に応じた受診先の目安が示されています。11

表3:症状パターン別・受診先の目安
主な悩み 受診先の候補 補足
乾燥、性交痛、出血、おりものの異常 産婦人科(婦人科) 更年期(GSM)評価や治療選択の相談にも適します2
頻尿、尿漏れ、膀胱炎を繰り返す 泌尿器科/女性泌尿器(ウロギネ) 骨盤底リハや薬の相談が必要になることもあります10
外陰部の皮膚症状(ただれ、潰瘍、発疹) 皮膚科 厚労省資料でも皮膚症状は皮膚科相談の目安が示されています11
のどの症状が心配(性感染症含む) 耳鼻咽喉科/性感染症を扱う医療機関 厚労省は事前に対応可否を確認することも提案しています11

5.3. 診察時に持参すると役立つものと費用の目安

  • 症状メモ:いつから、どんな時に痛い(乾燥・摩擦・奥の痛みなど)、出血の有無、尿症状、使用したセルフケアと反応。
  • 月経・更年期の情報:最終月経、周期の変化、ほてり・発汗などの有無。
  • お薬手帳:ホルモン剤、抗うつ薬、避妊薬などは症状に影響しうるため。
  • 相談したいことを3つに絞る:例「GSMの可能性は?」「保湿剤・潤滑剤の選び方」「医療の選択肢(局所治療・HRTなど)」。

費用については、治療内容で大きく変わりますが、日本女性医学学会のガイドブックでは、保険適用の場合の薬剤費の目安として月あたりおおむね1,000〜2,500円程度と記載されています(薬剤により異なります)。1

よくある質問

Q1: 性交渉をしないと腟は「狭くなる」「閉じる」のでしょうか?

A: 腟は「使わないと閉じる」構造ではありません。ただし、更年期以降のエストロゲン低下などで粘膜が薄くなり乾燥し、刺激に弱くなって「入り口がつらい」「伸びにくい」と感じることはあります。NAMSはGSMとして、乾燥や性交痛などを包括して整理しています。2

強い痛み、出血、ただれがある場合は、自己判断せず婦人科で確認しましょう。

Q2: 久しぶりの性交で痛いのは「ブランクが原因」ですか?

A: ブランクだけで決まるとは限りません。閉経移行期の縦断研究では、性交渉頻度の低下そのものが性交痛の発生と直結しない可能性が示されています。3

乾燥・炎症・不安や緊張など、複数要因が重なることがあるため、潤滑や保湿を試し、痛みが続く場合は婦人科で原因を切り分けるのが安全です。

Q3: パートナーがいない場合でも、できる対策はありますか?

A: はい。日常の刺激を減らすこと、腟用保湿剤での保湿、尿症状があれば骨盤底筋トレーニングなどは、パートナーの有無にかかわらず取り組めます。NHSも、保湿剤や香り付き洗浄剤を避けるなどのセルフケアを提案しています。7

更年期以降で症状が強い場合は、医療で選択肢が増えることがあるため、婦人科で相談すると安心です。2

Q4: 市販の潤滑剤・保湿剤と、医療の治療はどう違いますか?

A: 市販品は主に「摩擦を減らす(潤滑)」や「乾燥を和らげる(保湿)」を目的にします。NHSは、性交前の水性潤滑剤と、腟用保湿剤を使う方法を整理しています。7

一方、閉経後の腟萎縮が背景にある場合、Cochraneレビューで局所エストロゲン療法の有効性が評価されており、医療の介入で改善するケースもあります。8自己判断での強い治療は避け、適応やリスクを医療者と相談しましょう。

Q5: 性交渉がないとホルモンや生理に影響して止まりますか?

A: 一般に、生理や閉経のタイミングは、主に卵巣機能や年齢などの生理的変化に左右されます。日本女性医学学会のガイドブックでも、卵巣機能低下とエストロゲン減少が閉経や更年期症状に関わることが説明されています。1

ただし、月経が急に止まった、強い不正出血があるなどの場合は、婦人科での確認が必要です。

Q6: 妊娠を希望しています。性交渉のブランクは不利になりますか?

A: 妊娠の成立にはタイミングや年齢、基礎疾患など複数因子が関わります。性交渉のブランクそれ自体が「体を壊す」と決めつける必要はありませんが、再開時に痛みが強い場合は、乾燥や炎症などを整えることで取り組みやすくなることがあります(保湿・潤滑・必要なら受診)。7

妊娠希望がある方は、自己判断で強い薬剤を使う前に、婦人科で安全性を確認してください。

Q7: 性感染症が心配です。再開時に気をつけることは?

A: 性感染症は性交渉の形態によって感染リスクが変わります。厚生労働省は、オーラルセックスにも性感染症のリスクがあり、コンドーム使用で感染リスクを下げられると説明しています。11

症状がある、相手の感染状況が不明、心配が強い場合は、産婦人科・泌尿器科・皮膚科などに相談し、必要に応じて検査を受けましょう。11

Q8: 受診したいけど恥ずかしいです。何をどう伝えればいい?

A: 恥ずかしさは自然な感情です。伝える内容は「いつから」「どこが」「どんな時に」「どの程度」を淡々とメモにして持参すると、言葉にしやすくなります。

また、厚生労働省の資料でも症状に応じた受診先が示されているように、まずは適切な窓口を選ぶことが安心につながります。11

結論:この記事から持ち帰ってほしいこと

性交渉がない期間が長いことを、必要以上に「異常」「不健康」と捉える必要はありません。一方で、乾燥・痛み・尿トラブルは、更年期(GSM)やホルモン変動、治療歴、薬、持病などが重なると起こりやすく、放置すると生活の質に影響することがあります。25

今日からできる対策は「刺激を減らす」「腟用の保湿」「必要時の潤滑」「骨盤底ケア」。それでも改善しない、出血や強い痛みがある、感染症が心配——そんなときは、早めに婦人科などで原因を切り分けることが、最短で安心に近づく方法です。あなたの悩みは珍しいものではありません。必要な支援を、必要なタイミングで使ってください。

この記事の編集体制と情報の取り扱いについて

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本記事は、JHO(JapaneseHealth.org)編集委員会が、日本女性医学学会の資料、厚生労働省の公式情報、海外の公的医療情報(NHS、MedlinePlus)および査読付き論文(PubMed、Cochraneレビュー等)に基づいて内容を整理しました。

本記事の原稿は、最新のAI技術を活用して下調べと構成案を作成したうえで、JHO編集部が一次資料(ガイドライン・論文・公的サイトなど)と照合しながら、内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。最終的な掲載判断はすべてJHO編集部が行っています。

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参考文献

  1. 一般社団法人 日本女性医学学会. ホルモン補充療法を考えている方へ(ガイドブック). 2023年10月. https://www.jmwh.jp/pdf/hrt_guide_book.pdf(最終アクセス日:2025-12-20)
  2. The North American Menopause Society (NAMS). The 2020 genitourinary syndrome of menopause position statement. 2020. https://www.isswsh.org/images/content/2020-NAMS-GSM-Paper.pdf(最終アクセス日:2025-12-20)
  3. Waetjen LE, et al. Patterns of Sexual Activity and the Development of Sexual Pain Across the Menopausal Transition. Obstetrics & Gynecology. 2022. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35675610/(最終アクセス日:2025-12-20)
  4. Waetjen LE, et al. Factors associated with developing vaginal dryness symptoms in women transitioning through menopause: a longitudinal study. Author manuscript (PDF on CDC Stacks). 2018. https://stacks.cdc.gov/view/cdc/76888/cdc_76888_DS1.pdf(最終アクセス日:2025-12-20)
  5. 中村綾子ほか(日本女性骨盤底医学会). GSM(Genitourinary Syndrome of Menopause) の外陰所見と治療の実際. 日本女性骨盤底医学会誌. 2021;17(1):24-29. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jfpfm/17/1/17_24/_article/-char/ja/(最終アクセス日:2025-12-20)
  6. MedlinePlus (U.S. National Library of Medicine). Vaginal Dryness. https://medlineplus.gov/vaginaldryness.html(最終アクセス日:2025-12-20)
  7. NHS. Vaginal dryness. https://www.nhs.uk/symptoms/vaginal-dryness/(最終アクセス日:2025-12-20)
  8. Cochrane. Local oestrogen for vaginal atrophy in postmenopausal women. 2016 (Review). https://www.cochrane.org/CD001500/MENSTR_local-oestrogen-vaginal-atrophy-postmenopausal-women(最終アクセス日:2025-12-20)
  9. Potter J, et al. A Randomized Clinical Trial of a Vaginal Gel for the Treatment of Vaginal Dryness Symptoms in Women Transitioning Through Menopause. Menopause. 2021. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34378535/(最終アクセス日:2025-12-20)
  10. Cochrane. Pelvic floor muscle training versus no treatment, or inactive control treatments, for urinary incontinence in women. 2023. https://www.cochrane.org/CD005654/INCONT_pelvic-floor-muscle-training-versus-no-treatment-or-inactive-control-treatments-urinary(最終アクセス日:2025-12-20)
  11. 厚生労働省. オーラルセックスによる性感染症に関するQ&A. 最終更新日:2022年11月24日. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/oralsex_qa.html(最終アクセス日:2025-12-20)
  12. 日本医師会. 骨盤底筋体操(尿失禁の予防・改善). https://www.med.or.jp/doctor/kenkokaizen/health/health_1.pdf(最終アクセス日:2025-12-20)
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