【科学的根拠に基づく】カルチノイド症候群のすべて:症状・診断から最新治療法までを徹底解説
がん・腫瘍疾患

【科学的根拠に基づく】カルチノイド症候群のすべて:症状・診断から最新治療法までを徹底解説

「カルチノイド症候群」という、聞き慣れない病名を告げられたとき、多くの患者さんやご家族は大きな不安と戸惑いを感じることでしょう。希少疾患であるため情報が少なく、何を信じ、どのように向き合っていけばよいのか、道筋が見えずに孤立感を深めてしまうかもしれません。この記事の目的は、そのような状況にある方々へ、信頼できる羅針盤を提供することです。カルチノイド症候群とは一体どのような病気なのか、その原因から特徴的な症状、そして日本国内で受けることができる最新の診断・治療法に至るまで、医学的根拠に基づいた情報を網羅的かつ分かりやすく解説します。カルチノイド症候群は、確かに深刻な側面を持つ病気ですが、近年の医学の進歩は目覚ましく、診断技術の向上、症状をコントロールする新しい治療薬の登場により、患者さんの生活の質(QOL)や予後は大きく改善しています。本稿で提供するすべての情報は、日本神経内分泌腫瘍研究会(JNETS)が策定した公式な診療ガイドラインをはじめ、国内外の主要な医学的知見に基づいており、皆様がご自身の病状を深く理解し、主治医との対話を深め、納得のいく治療を選択するための一助となることを目指しています1。知識は、不安を乗り越え、希望を持って治療に臨むための力となります。この記事が、その確かな一歩を支える光となることを心から願っています。

この記事の科学的根拠

この記事は、提供された研究報告書に明示的に引用されている最高品質の医学的根拠にのみ基づいています。以下に、参照された実際の情報源と、提示された医学的指導との直接的な関連性を示します。

  • 日本神経内分泌腫瘍研究会(JNETS)、米国National Comprehensive Cancer Network(NCCN)、欧州神経内分泌腫瘍学会(ENETS): 本記事における診断、治療、管理に関する推奨事項の大部分は、これらの国内外の権威ある機関が発行する公式な診療ガイドラインに基づいています。これにより、日本国内の標準治療と国際的な最新知見の両方を反映した、最も信頼性の高い情報を提供しています11445
  • PROMID試験およびCLARINET試験: ソマトスタチンアナログ(SSA)が症状緩和だけでなく、腫瘍の増殖自体を抑制する効果を持つという重要な知見は、これらの大規模臨床試験によって科学的に証明されています29
  • NETTER-1試験: ペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)であるルタテラ静注の有効性と安全性は、この画期的な臨床試験によって確立され、日本国内での承認と治療導入の基盤となりました30

要点まとめ

  • カルチノイド症候群は、がんそのものではなく、「神経内分泌腫瘍(NEN)」という希少がんがホルモンを過剰に産生することで引き起こされる一連の症状群です。
  • 最も特徴的な症状は、皮膚紅潮(特に顔や首)、水様性の下痢、喘息様の呼吸困難です。
  • 診断の鍵となるのは、24時間分の尿を溜めて測定する「尿中5-HIAA」というホルモン代謝産物の検査です。
  • 治療の基本は「ソマトスタチンアナログ(SSA)」という注射薬で、症状を和らげると同時に、がんの増殖を抑える二重の効果があります。
  • 進行した場合でも、分子標的薬(エベロリムス)や、がん細胞を狙い撃ちする放射線治療(PRRT/ルタテラ)など、日本で利用可能な先進的治療が存在します。
  • 手術や麻酔の際には「カルチノイドクリーゼ」という生命に関わる合併症の危険性があるため、必ず事前に医療者へ自身の病名を伝えることが極めて重要です。
  • あなたは一人ではありません。日本には、同じ病気を持つ仲間と繋がり、支え合うための専門的な患者会が存在します。

第1部 カルチノイド症候群とは?

このセクションでは、カルチノイド症候群の基本的な知識を解説します。複雑な医学的概念を、患者さんが理解しやすい言葉で解き明かしていきます。

1.1. カルチノイド症候群の明確な定義

まず理解すべき最も重要な点は、カルチノイド症候群はがんそのものではなく、「神経内分泌腫瘍(Neuroendocrine Neoplasm: NEN)」と呼ばれる希少ながんが原因で引き起こされる一連の症状の総称であるということです4。歴史的に「カルチノイド腫瘍」と呼ばれてきましたが、現在ではNENという呼称が国際的に標準となっています1

ホルモンによるメカニズム

NENは、体内のホルモンを産生する神経内分泌細胞から発生します。一部のNEN(機能性NENと呼ばれる)は、セロトニンをはじめ、ヒスタミン、キニン、プロスタグランジンといった強力な生理活性物質(ホルモン様の物質)を過剰に産生し、血液中に放出します7。これらの化学物質が全身を巡ることによって、カルチノイド症候群特有の多彩な症状が引き起こされるのです。

肝臓の決定的な役割

カルチノイド症候群の発症には、肝臓が決定的な役割を果たします。胃や小腸などの消化管にできたNENがホルモンを放出しても、その血液はまず肝臓を通過します。健康な肝臓は、これらのホルモンを分解し、無害化する能力を持っています5
しかし、腫瘍が肝臓に転移すると、肝臓の処理能力を超えて大量のホルモンが産生されるようになります。あるいは、原発巣が肺などにある場合、放出されたホルモンは肝臓での初回通過を免れ、直接全身の血流に乗ってしまいます5。このようにして、分解されなかったホルモンが全身を巡り、カルチノイド症候群の症状を引き起こすのです。
このメカニズムは、極めて重要な事実を示唆しています。カルチノイド症候群の診断は、多くの場合、その原因となっているNENが肝転移をきたした「進行した状態」であることを意味します5。この事実は、患者さんにとって受け入れがたい情報かもしれませんが、病状を正確に理解し、進行した病態に対する包括的な治療戦略を速やかに開始するための重要な指標となります。逆に言えば、多くのNEN患者さんは、肝転移がない限り、長年にわたって無症状で過ごすことがあるということです4

1.2. 根本原因:神経内分泌腫瘍(NEN)の詳細

カルチノイド症候群の原因である神経内分泌腫瘍(NEN)について、さらに詳しく見ていきましょう。

NENの発生部位

NENは、神経内分泌細胞が存在する全身のあらゆる臓器に発生する可能性がありますが、特に消化器(消化管と膵臓)と肺に好発します4

  • 消化器(最も多い): 小腸(特に回腸)、直腸、虫垂、結腸、胃、膵臓4
  • その他: 肺・気管支4

「機能性」と「非機能性」

NENは、ホルモンを過剰に産生して症状を引き起こす「機能性腫瘍」と、ホルモンを産生しないか、産生しても症状が現れない「非機能性腫瘍」に大別されます4。カルチノイド症候群を引き起こすのは、機能性腫瘍の一部です。この区別が、なぜ全てのNEN患者さんがカルチノイド症候群を発症するわけではないのかを説明しています。

腫瘍の悪性度(グレード)

医師は、NENの増殖する速さ(悪性度)を評価するために、世界保健機関(WHO)が定めた組織学的グレード分類(G1, G2, G3)を用います。この分類は、腫瘍細胞の分裂の頻度や、Ki-67(ケーアイろくじゅうなな)指数という指標に基づいて決定されます14。Ki-67指数は、活発に増殖しているがん細胞の割合を示し、数値が高いほど腫瘍の増殖が速いことを意味します。このグレード分類は、治療方針を決定する上で極めて重要な情報となります。

1.3. 発生頻度と危険因子

希少疾患としてのNEN

NENは、診断される人が人口10万人あたり年間6人未満と定義される「希少がん」に分類されます20。日本の2010年のデータによると、消化管NENの新規発症率は人口10万人あたり3.51人、膵NENは1.27人と推定されています22

カルチノイド症候群の頻度

NEN患者さんのうち、カルチノイド症候群を発症するのは約10%と少数です4。日本の消化管NEN患者さんを対象とした調査では、その頻度は3.2%であったと報告されています22

診断数の増加とその背景

近年、NENの診断数が増加傾向にあることが、国内外のデータで示されています15。これは、病気が実際に増えているというよりも、医師の間での認知度の向上や、他の目的で行われたCT検査などで偶然発見される機会が増えたためと考えられています15。これらの腫瘍は非常にゆっくりと増殖するため、かつては見過ごされていたものが、診断技術の進歩によって発見されるようになったのです。これは、不安を煽るニュースではなく、むしろ医学の進歩を示す前向きな兆候と捉えることができます。

危険因子

ほとんどのNENは、明らかな原因がなく偶発的に発生します(孤発性)4。しかし、いくつかの危険因子が知られています。

  • 遺伝性疾患: 最も重要な危険因子は、「多発性内分泌腫瘍症1型(MEN1)」という遺伝性疾患です8。その他、神経線維腫症1型(NF1)やフォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病なども関連が指摘されています4
  • 胃の状態: 萎縮性胃炎や悪性貧血など、胃酸の分泌が低下する特定の状態は、胃NENの危険性を高めることが知られています4
  • 年齢・性別など: 診断時の平均年齢は60代前半で、性別ではやや女性に多いと報告されています4

第2部 主な症状と合併症

このセクションでは、カルチノイド症候群の具体的な症状と、注意すべき重大な合併症について詳しく解説します。

2.1. 典型的な症状

カルチノイド症候群の症状は、腫瘍から放出されるホルモンによって引き起こされます。

主な症状

  • 皮膚紅潮(ひふこうちょう): 最も特徴的な症状です。顔面や首、胸の上部が突然熱くなり、ピンク色から紫色に変化します。多くの場合、汗を伴わない「乾性紅潮(dry flushing)」であることが特徴です5。ストレス、運動、アルコール摂取、特定の食品などが引き金となることがあります4
  • 下痢: 頻繁に起こる水様性の下痢で、腹部のけいれんを伴うことがあります5
  • 呼吸困難: 喘息のようなゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音(喘鳴)や息切れが、皮膚紅潮と同時に起こることがあります5
  • 頻脈: 動悸や心拍数の増加を感じることがあります5

その他の症状と長期的な変化

  • 顔面の皮膚病変(毛細血管拡張): 長期間にわたり紅潮を繰り返すと、鼻や上唇に紫色のクモの巣状の血管が浮き出て見えることがあります5
  • 腹痛・腹部膨満感:10
  • ペラグラ: まれな合併症ですが、腫瘍がセロトニンの原料であるトリプトファンを大量に消費するため、体内でナイアシン(ビタミンB3)が欠乏し、皮膚炎、舌炎、精神錯乱などを引き起こすことがあります6

症状をより深く理解するために、以下の表にまとめました。

表1:カルチノイド症候群の主な症状とその原因
症状 詳細 考えられる原因物質
皮膚紅潮 顔や首、胸が熱くなり、ピンク~紫色に変化する。多くは発汗を伴わない。 セロトニン、ヒスタミン、ブラジキニン、プロスタグランジン8
下痢 頻回で水様性の便。腹部のけいれんを伴うことがある。 セロトニン5
喘鳴・呼吸困難 喘息のようなゼーゼーという呼吸音や息切れ。 ブラジキニン、ヒスタミン5
頻脈・動悸 心拍数が速くなる、ドキドキする感覚。 セロトニン5
顔面の毛細血管拡張 鼻や上唇に現れる、紫色のクモの巣状の血管。 長期的な血管拡張5
腹痛 けいれん性の痛みや膨満感。 腸の過剰な動き、腫瘍そのものによる圧迫6

2.2. 最も注意すべき合併症:心臓病とクリーゼ

カルチノイド症候群は、生命を脅かす可能性のある2つの重大な合併症を引き起こすことがあります。

カルチノイド心疾患

病態: 高濃度のセロトニンが長期間心臓に作用することで、心臓の弁、特に右心系(三尖弁と肺動脈弁)に線維性の組織が付着し、弁が厚く硬くなる病気です5
結果: 弁が正常に機能しなくなり、血液の逆流や狭窄を引き起こします。これにより、息切れ、疲労感、足のむくみ(浮腫)といった症状が現れ、最終的には心不全に至る可能性があります5
対策: セロトニンや尿中5-HIAAの値が高い患者さんや、心不全の兆候がある患者さんは、定期的に心臓超音波検査(心エコー)を受けて心機能を確認することが極めて重要です7。進行した場合には、弁を修復または交換する手術が必要になることもあります5

カルチノイドクリーゼ

病態: まれですが、生命に関わる緊急事態です。腫瘍からホルモンが爆発的に放出されることで、急激な血圧低下、重度の皮膚紅潮、錯乱、深刻な呼吸困難などを引き起こします5
誘因: 最も重要な点は、このクリーゼが医療行為によって誘発される可能性があるということです。具体的には、手術、麻酔、生検、あるいは腫瘍がある腹部を強く触診することなどが引き金となり得ます5
予防の重要性: カルチノイドクリーゼは予防が可能です。国内外の診療ガイドラインは、この点について明確な推奨をしています。カルチノイド症候群の患者さんが、手術、生検、麻酔を伴う処置を受ける際には、事前にソマトスタチンアナログ(オクトレオチドなど)を投与することで、クリーゼの発生を予防すべきであるとされています9。これは患者さんが自身の安全を守るために知っておくべき、極めて重要な情報です。「もしあなたがカルチノイド症候群で、何らかの手術や処置を予定しているなら、必ずその事実をすべての医療スタッフに伝えてください。医師は、生命を脅かすカルチノイドクリーゼを防ぐために、処置の前に予防的な薬剤を投与するはずです。」この知識は、患者さん自身が医療チームと協力して安全を確保するための力となります。

第3部 診断までの道のり

このセクションでは、確定診断に至るまでの複雑な検査のプロセスを、患者さんが流れを理解し、安心して臨めるように解説します。

3.1. 診断プロセス:最初の症状から確定診断まで

カルチノイド症候群の診断は、通常、以下の段階で進められます。

  1. 患者さんが皮膚紅潮や下痢などの症状を訴え、医療機関を受診する。
  2. 医師が詳しい問診と身体診察を行う10
  3. カルチノイド症候群が疑われると、ホルモンの状態を調べるための生化学検査(尿・血液検査)が実施される。
  4. 検査で陽性となった場合、原因となっている腫瘍の位置を特定するための画像検査が行われる。
  5. 最終的に、内視鏡や針を用いて腫瘍組織の一部を採取(生検)し、病理診断によって確定診断が下される。

3.2. 主要な診断検査の詳細

生化学検査(血液・尿検査)

ゴールドスタンダード:24時間蓄尿による尿中5-HIAA測定
この検査は、カルチノイド症候群の診断における最も重要で基本的な検査です7。体内で過剰に作られたセロトニンの最終代謝産物である「5-ヒドロキシインドール酢酸(5-HIAA)」の量を24時間かけて溜めた尿で測定します。この値が高い場合、カルチノイド症候群が強く疑われます。

【重要】5-HIAA検査を正確に行うための準備
この検査の精度は、患者さん自身の準備に大きく左右されます。特定の食品や薬剤は、検査結果に影響を与え、実際よりも高い値(偽陽性)や低い値(偽陰性)を示す原因となります7。正確な診断のために、検査前日および検査期間中(24時間)は、以下の食品や薬剤を避けるようにしてください。

  • 避けるべき食品の例: バナナ、アボカド、チョコレート、パイナップル、キウイ、くるみ、なす など7
  • 影響を与える可能性のある薬剤の例: アセトアミノフェン(多くの市販風邪薬に含まれる)、咳止めシロップの一部、カフェインなど7

検査を受ける前には、市販薬やサプリメントを含め、服用しているすべての薬剤のリストを主治医に提示し、指示を仰ぐことが非常に重要です。

クロモグラニンA(CgA)
NEN全般で上昇することが多い血液マーカーです7。症状を引き起こさない非機能性腫瘍の診断や、治療効果のモニタリングにも有用とされています。ただし、日本では保険適用外の検査となる場合がありますので、実施の可否については主治医にご確認ください26

画像検査

生化学検査で異常が確認されたら、次に腫瘍の本体を探し出し、転移の有無を調べる(病期診断)ための画像検査が行われます7

  • 形態画像診断: CTやMRIは、腫瘍の正確な位置、大きさ、周囲の臓器との関係などを詳細に描き出すために用いられます。特に肝臓への転移を詳しく調べるためには、造影剤を用いたダイナミックCT(三相CT)やMRIが有効です7
  • 機能画像診断(核医学検査): これらの特殊な検査は、腫瘍の「見た目」ではなく「性質」を利用して病巣を検出します。
    • ソマトスタチン受容体シンチグラフィ(SRS): 「オクトレオスキャン」とも呼ばれます。多くのNENの細胞表面には「ソマトスタチン受容体」という目印が豊富に存在します。この検査では、その受容体に結合する放射性物質を注射し、全身のどこに腫瘍が潜んでいるかを画像化します。日本では保険適用となっており、広く用いられています18
    • ガリウム68-DOTATATE PET/CT: SRSよりもさらに感度が高い、最新の機能画像診断法です。微小な病変の検出にも優れており、国際的には標準的な検査とされていますが、日本国内では実施可能な施設が限られています7

生検と病理診断

確定診断: 最終的な診断は、内視鏡や細い針を使って腫瘍組織の一部を採取し、顕微鏡で調べる病理診断によって確定します10
病理医の役割: 病理医は、採取された組織を特殊な染色(クロモグラニンA、シナプトフィジンなど)で染め、NENであることを確認します。そして最も重要なこととして、Ki-67指数を算出し、腫瘍のグレード(G1, G2, G3)を決定します。このグレードが、腫瘍の悪性度を示し、予後予測や治療方針の決定に不可欠な情報となります14

表2:カルチノイド症候群の診断検査ガイド
検査名 内容 目的
24時間尿中5-HIAA測定 24時間分の尿を溜め、セロトニンの代謝産物量を測定する。 症候群のホルモン的背景を証明し、診断を裏付けるための最も重要な検査。
血液中クロモグラニンA (CgA) 血液を採取し、NENが産生するタンパク質の量を測定する。 NENの存在を示唆する補助的なマーカー。治療効果の判定にも用いられる。
CT / MRI X線や磁気を用いて、体内の詳細な断面像を撮影する。 原発腫瘍の位置、大きさ、肝臓などへの転移の有無を正確に把握する(病期診断)。
ソマトスタチン受容体シンチグラフィ (SRS) NENの目印(ソマトスタチン受容体)に集まる放射性物質を注射し、全身を撮影する。 全身のどこに腫瘍が存在するかを機能的に検出する。特に骨やリンパ節転移の診断に有用。
Ga-68 DOTATATE PET/CT SRSより高感度な機能画像診断。 より微小な病変を検出するための最新の標準的検査(実施施設は限定的)。
生検 内視鏡や針で腫瘍組織を採取し、顕微鏡で調べる。 NENであることの最終確定。腫瘍の悪性度(グレード、Ki-67指数)を決定する。

第4部 包括的な治療戦略

このセクションは、本稿の中核をなす部分です。日本で利用可能な最新の治療法を、多角的なアプローチで詳しく解説します。

4.1. 集学的治療チームによるアプローチ

NENおよびカルチノイド症候群の治療は、単一の診療科で完結するものではありません。外科医、腫瘍内科医、消化器内科医、内分泌内科医、放射線診断医、病理医など、様々な分野の専門家が連携して治療方針を決定する「集学的治療チーム」によるアプローチが最善のケアとされています7。日本のNEN診療をリードする日本神経内分泌腫瘍研究会(JNETS)の診療ガイドラインは、福岡山王病院の伊藤鉄英先生や国立がん研究センター中央病院の肱岡範先生といった、この分野の第一人者たちによって作成されており、その知見が日本の標準治療の基盤となっています28

4.2. 治療の根幹:ソマトスタチンアナログ(SSA)

ソマトスタチンアナログ(SSA)は、現代のカルチノイド症候群治療における根幹をなす薬剤です。その最大の特徴は、病気の2つの側面、すなわち「症状」と「腫瘍の増殖」の両方に作用する二重の効果を持つ点にあります。
SSAは、体内でホルモンの分泌や細胞増殖を抑制する働きを持つ天然ホルモン「ソマトスタチン」を模倣して作られた薬です7。これにより、腫瘍からの過剰なホルモン放出を抑えて症状を緩和すると同時に、腫瘍細胞そのものの増殖を抑制する効果(抗腫瘍効果)も発揮します。この抗腫瘍効果は、PROMID試験(オクトレオチド)やCLARINET試験(ランレオチド)といった大規模な臨床試験で科学的に証明されており、SSAが単なる症状緩和薬ではなく、本格的ながん治療薬であることが示されています29

日本で承認されているSSA

  • オクトレオチド酢酸塩(商品名:サンドスタチンLAR):月1回の筋肉内注射で投与される持続性製剤です。緊急時や症状の急な悪化(ブレークスルー)には、短時間作用型の皮下注射製剤も用いられます7
  • ランレオチド酢酸塩(商品名:ソマチュリン):月1回の深部皮下注射で投与される持続性製剤です10

これらの薬剤は、日本のJNETS診療ガイドラインにおいても、症状コントロールおよび腫瘍増殖抑制のための第一選択薬として推奨されています30

主な副作用

腹痛、腹部膨満感、下痢などの消化器症状や、長期使用による胆石の危険性が報告されています27

4.3. 腫瘍増殖を標的とする全身療法

SSAで病状の進行を十分にコントロールできない場合には、さらに強力な全身療法が検討されます。

分子標的薬

エベロリムス(商品名:アフィニトール):がん細胞の増殖や血管新生に不可欠な「mTOR(エムトール)」というタンパク質の働きを阻害する薬剤です34RADIANT-3試験(膵NEN)およびRADIANT-4試験(消化管・肺NEN)の結果に基づき、進行性のNENに対して日本でも承認され、JNETSガイドラインでも推奨されています18。1日1回服用の経口薬ですが、口内炎、皮疹、疲労感のほか、間質性肺疾患という重篤な副作用の危険性があるため、定期的なCT検査など慎重なモニタリングが必要です35

ペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)

概念: 「標的アイソトープ治療」とも呼ばれる、極めて標的性の高い内用放射線療法です。「魔法の弾丸」のように、NEN細胞の目印であるソマトスタチン受容体に結合するSSAに、放射性同位元素(ルテチウム177)を結合させた薬剤を点滴で投与します。薬剤は血流に乗って全身のがん細胞に集積し、そこから放射線を放出してがん細胞を内部から破壊します7
薬剤: ルタテラ静注(一般名:ルテチウムオキソドトレオチド (177Lu))が、この治療法のために日本で承認された薬剤です37
適応: NETTER-1試験の優れた結果に基づき、ソマトスタチン受容体陽性で、他の治療法で進行が認められたNEN患者さんに対する治療選択肢として承認されています30。JNETSガイドラインでは、二次治療以降の選択肢として推奨されています30
投与と副作用: 8週間間隔で最大4回、点滴で投与されます。腎臓への放射線の影響を軽減するため、アミノ酸輸液を併用します37。投与中の一時的な吐き気や、骨髄抑制(血球減少)、腎機能障害などの副作用に注意が必要です30

化学療法

従来の殺細胞性の化学療法(抗がん剤)は、高分化型(G1/G2)のNENに対しては効果が限定的です9。しかし、増殖の速い高悪性度(G3)の腫瘍や、低分化型の神経内分泌がん(NEC)、特に膵臓原発のNENに対しては、重要な治療選択肢となります11

4.4. 外科治療と肝臓への局所療法

外科手術

  • 根治を目指す手術: 腫瘍が原発臓器に限局しており、転移がない早期の段階で発見された場合、手術による完全切除が唯一の根治(病気を完全に治すこと)を目指せる治療法です9
  • 腫瘍減量手術(Debulking): 肝臓などに転移がある進行した場合でも、可能な限り多くの腫瘍を切除することで、ホルモン産生量を減らし、症状を劇的に改善させたり、生命予後を延長させたりする効果が期待できます11

肝臓への局所療法

手術による切除が困難な肝転移に対して、肝臓の病巣を標的として破壊する治療法です。

  • 肝動脈化学塞栓療法(TACE)/ 肝動脈塞栓療法(TAE): 肝臓の腫瘍を栄養する血管(肝動脈)にカテーテルを挿入し、塞栓物質を注入して血流を遮断することで、腫瘍を兵糧攻めにする治療法です。化学療法薬を併用することもあります(TACE)11
  • ラジオ波焼灼療法(RFA)/ 凍結療法: 体外から特殊な針を腫瘍に直接刺し、ラジオ波による熱や超低温で腫瘍を焼き固めたり凍結させたりして破壊します27
表3:日本におけるカルチノイド症候群および関連NENの最新治療選択肢
治療カテゴリー 薬剤名 / 治療法 作用機序 主な目的 日本での位置付け (JNETSガイドライン準拠)
ソマトスタチンアナログ (SSA) オクトレオチド (サンドスタチンLAR) / ランレオチド (ソマチュリン) 体内ホルモン「ソマトスタチン」を模倣し、ホルモン分泌と腫瘍増殖の両方を抑制する。 症状コントロール + 腫瘍増殖抑制 第一選択薬として強く推奨30
分子標的薬 エベロリムス (アフィニトール) がん細胞の増殖シグナル伝達経路(mTOR)を阻害する。 腫瘍増殖抑制 SSA治療後に進行した膵・消化管NENに対する標準治療として推奨30
PRRT ルタテラ静注 放射性同位元素を付けたSSAが、がん細胞に集積し内部から放射線で攻撃する。 腫瘍増殖抑制 他の標準治療が無効となった後の、二次治療以降の選択肢として推奨30
化学療法 ストレプトゾシンなど 細胞分裂を阻害し、がん細胞を直接破壊する。 腫瘍増殖抑制 主に高悪性度(G3)の腫瘍や膵NEN、NECに対して推奨30
外科手術 腫瘍切除術 / 腫瘍減量手術 物理的に腫瘍を取り除く。 根治 (限局性の場合) / 症状緩和 (進行性の場合) 根治可能な唯一の治療法。進行例でも症状コントロールに有効9
肝局所療法 TACE / RFAなど 肝転移巣の血流を遮断したり、熱で焼灼したりする。 症状緩和 + 局所での腫瘍増殖抑制 手術不能な肝転移に対する有効な選択肢として推奨30

第5部 カルチノイド症候群との共生

このセクションでは、臨床情報から一歩進み、患者さんが日々の生活を送る上での実践的なアドバイスを提供します。

5.1. 日常生活の管理:食事、ストレス、セルフケア

  • 食事の工夫: 皮膚紅潮や下痢の引き金となる食品は、人によって様々です。アルコール、香辛料の強い食事、一度に大量の食事を摂ることなどが一般的な誘因とされています4。食事日記をつけ、ご自身の症状と関連のある食品を特定することが有効です。
  • ストレス管理: 精神的なストレスも症状を悪化させる要因となり得ます10。リラクゼーション法や趣味の時間を持つなど、ご自身に合ったストレス対処法を見つけることが大切です。
  • 健康的な生活習慣: 治療と上手く付き合っていくためには、体全体の健康を維持することが重要です。体調が良いときには軽い運動を取り入れ、十分な睡眠を確保するよう心がけましょう27

5.2. 支えを見つける:日本の患者会と情報源

希少疾患の患者さんは、同じ病気を持つ仲間と繋がることが大きな心の支えとなります。日本には、NEN患者さんのために活動している貴重な患者会が存在します。これらの団体は、情報交換の場の提供、専門医による講演会の開催、そして何よりも同じ経験を分かち合える仲間との出会いの機会を提供しています。一人で悩まず、これらのリソースを活用することを強くお勧めします。

表4:日本国内の患者支援・情報リソース
団体名 ウェブサイト 概要
NPO法人 神経内分泌腫瘍(NET)患者会 しまうまサークル http://shimaumacircle.com/ 関西を拠点とする、NEN/カルチノイドに特化した患者会。定期的な交流会や専門医による講演会を開催している41
一般社団法人 日本希少がん患者会ネットワーク (RCJ) https://rarecancersjapan.org/ NENを含む様々な希少がんの患者会が連携する全国組織。患者さんのための医療環境改善を目指して活動している43
NPO法人 パンキャンジャパン http://pancan.jp 主に膵臓がん患者を支援する団体だが、膵NEN患者への支援活動も行っており、豊富な情報を提供している43

よくある質問

私の腫瘍の原発部位はどこで、グレード(Ki-67指数)はいくつですか?
これはご自身の病状を理解する上で最も基本的な情報です。原発部位(腫瘍が最初に発生した場所)とグレード(腫瘍の増殖の速さを示す指標)は、治療方針を決定する上で極めて重要です。これらの情報は、生検後の病理診断報告書に記載されていますので、主治医に直接確認してください。
私に合う治療の選択肢には何がありますか?それぞれの利点と欠点は何ですか?
治療法は、腫瘍の原発部位、グレード、転移の有無、症状の程度、そして患者さんご自身の全身状態によって異なります。本稿で解説したソマトスタチンアナログ(SSA)、分子標的薬、PRRT、外科治療、肝局所療法などの中から、主治医は最適な治療計画を提案します。それぞれの治療法の目的(根治、延命、症状緩和)、期待される効果、そして考えられる副作用について、十分に説明を受け、理解することが大切です。
推奨される治療法の理由は何ですか?効果はどのように確認しますか?
なぜその治療法が第一選択となるのか、その根拠を尋ねることは、納得して治療に臨むために重要です。治療効果は、定期的な画像検査(CTやMRIなど)で腫瘍の大きさの変化を確認したり、血液検査(クロモグラニンAなど)や尿検査(5-HIAA)でホルモンの値を追跡したりすることで評価します。また、症状がどの程度改善したかという、ご自身の体感も重要な評価指標となります。
手術や生検の前に、カルチノイドクリーゼを防ぐために何が必要ですか?
これは患者さんの安全に関わる非常に重要な質問です。カルチノイド症候群であることを、手術や麻酔に関わるすべての医療スタッフ(外科医、麻酔科医、看護師など)に必ず伝えてください。通常、処置の前にカルチノイドクリーゼを予防するために、ソマトスタチンアナログ(オクトレオチドなど)の点滴投与が行われます9。この予防措置が計画されているか、事前に確認することが不可欠です。
日常生活で気をつけるべきこと(食事など)はありますか?
皮膚紅潮や下痢などの症状は、特定の食事やストレスによって誘発されることがあります。アルコールや香辛料の強い食事は一般的に避けるべきとされていますが、誘因は個人差が大きいため、食事日記をつけてご自身のパターンを把握することが役立ちます。また、精神的なストレスを避けるための工夫も、症状のコントロールに繋がります。

結論

本稿で最もお伝えしたい重要な点を、改めて簡潔にまとめます。

  • カルチノイド症候群は、神経内分泌腫瘍(NEN)が原因で起こる症状の集まりです。
  • 診断は、特定の尿検査(5-HIAA)と、腫瘍の位置を特定する画像検査が中心となります。
  • ソマトスタチンアナログ(SSA)という薬剤は、症状と腫瘍増殖の両方をコントロールする基本的な治療です。
  • 病状が進行した場合には、分子標的薬やPRRT(ルタテラ)といった先進的な治療法が日本でも利用可能です。
  • 手術や麻酔を伴う処置の前には、生命を脅かす「カルチノイドクリーゼ」を防ぐため、必ず医療チームに自身の病状を伝えることが極めて重要です。
  • あなたは一人ではありません。日本には、あなたを支えるための専門的な患者会が存在します。

この記事は、医学的情報の正確性、権威性、信頼性を最優先に考え、細心の注意を払って執筆されました。本稿で提供される情報および推奨事項は、日本神経内分泌腫瘍研究会(JNETS)が発行する公式な「膵・消化管神経内分泌腫瘍(NEN)診療ガイドライン 2019年版」を主たる根拠としています1。さらに、米国のNational Comprehensive Cancer Network(NCCN)や欧州神経内分泌腫瘍学会(ENETS)といった、国際的に権威のある機関のガイドラインも参照し、多角的な視点から最新かつ最も信頼性の高い情報を提供することに努めました1445
JAPANESEHEALTH.ORGは、患者さんとそのご家族が、確かな情報に基づいて最善の選択ができるよう、今後も最高水準の医療情報を提供し続けることをお約束します。

免責事項
本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。健康に関する懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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