【科学的根拠に基づく】嘘が脳と体に与える影響のすべて:fMRI研究とストレスホルモンから解明する真実
精神・心理疾患

【科学的根拠に基づく】嘘が脳と体に与える影響のすべて:fMRI研究とストレスホルモンから解明する真実

もし、ほんの些細な嘘が、あなたの脳の神経回路を書き換え、ストレスホルモンを通じて免疫力や心臓の健康まで静かに蝕んでいるとしたら、どう思われますか。この記事では、ハーバード大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、そして日本の京都大学など、世界トップクラスの研究機関による最新の科学的知見に基づき、嘘が脳の構造を物理的に変化させ、最終的に身体全体の健康にまで影響を及ぼすという「不都合な真実」を、具体的なfMRI(機能的磁気共鳴画像法)研究やホルモン測定のデータと共に、JAPANESEHEALTH.ORG編集部が徹底的に解き明かします。

この記事の科学的根拠

この記事は、インプットされた研究レポートで明示的に引用されている、最高品質の医学的エビデンスにのみ基づいています。以下は、参照された実際の情報源と、本記事で提示される医学的ガイダンスとの直接的な関連性を示したものです。

  • ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン (UCL) の研究 (Nature Neuroscience掲載): 本記事における「嘘を繰り返すと脳の感情ブレーキが麻痺し、より大きな嘘につながる『滑りやすい坂道』現象」に関する指導は、タり・シャロット教授らが発表したこの研究に基づいています。3
  • ハーバード大学の研究: 「正直さには、誘惑と戦う『意志』を必要とするタイプと、努力の要らない『天恵』のタイプがある」という個人差に関する分析は、ジョシュア・グリーン教授の研究室によるこの研究に基づいています。14
  • 京都大学の研究: 「金銭的報酬を期待する際の脳の報酬中枢(側坐核)の活動が高い人ほど、利益のために嘘をつく傾向がある」という知見は、阿部修士准教授らによるこの国内研究に基づいています。8
  • 国立精神・神経医療研究センター (NCNP) の報告: 「心理的ストレスがストレスホルモン(コルチゾール)を介して免疫物質(唾液腺IgA)を減少させる」という身体的影響に関する解説は、同センターの報告書に基づいています。5
  • デューク大学の研究: 「人は『自分は正直者だ』という自己評価を傷つけない範囲で小さな不正を働く」という行動経済学的な分析は、ダン・アリエリー教授の自己概念維持理論に関する研究に基づいています。34

要点まとめ

  • 嘘をつく行為は、脳の「司令塔」である前頭前野に大きな認知的負荷をかけ、精神的な疲労を引き起こします。
  • 小さな嘘を繰り返すと、罪悪感を生む脳の「扁桃体」が麻痺し、より大きな嘘への抵抗感が薄れる「滑りやすい坂道」現象が起こることが科学的に証明されています。
  • 嘘による慢性的なストレスは、ストレスホルモン「コルチゾール」を過剰に分泌させ、免疫機能を抑制し、風邪などの感染症にかかりやすくなる可能性があります。
  • 嘘のストレスは血圧や心拍数を上昇させ、長期的には高血圧や心血管疾患のリスクを高めることが、ポリグラフ(嘘発見器)の原理からも示唆されています。
  • 誠実であることは倫理的な選択だけでなく、自らの心身の健康を守るための、科学的根拠に基づいた最も効果的なセルフケア戦略の一つです。

嘘は「脳への負担」:なぜ嘘をつくと疲れるのか?

嘘をつくという行為は、単に事実と異なることを口にするだけの単純な作業ではありません。むしろ、私たちの脳にとっては極めて複雑で、多大な精神的エネルギーを要する認知活動なのです。真実を語る場合、脳は記憶を引き出すだけで済みますが、嘘をつく際には、脳は少なくとも3つのタスクを同時に、かつ迅速に実行する必要があります。それは、「①真実を思い出し、認識する」「②その真実が口から出るのを積極的に抑制する」「③相手を納得させられる、もっともらしい代替案(嘘)を構築し、維持する」というプロセスです19。この一連の作業は「認知的負荷(cognitive load)」と呼ばれ、正直でいる時よりもはるかに多くの脳の資源を消費します。これが、嘘をついた後に私たちが精神的な疲労を感じる神経科学的な理由です。
この複雑なプロセスにおいて、脳の「最高経営責任者(CEO)」とも呼ばれる前頭前野(Prefrontal Cortex, PFC)が中心的な役割を果たします。特に、ワーキングメモリや思考の切り替えを司る背外側前頭前野(Dorsolateral Prefrontal Cortex, DLPFC)と、真実を言いたいという衝動を抑える反応抑制に関わる腹外側前頭前野(Ventrolateral Prefrontal Cortex, VLPFC)の活動が顕著になることが知られています17。さらに、「脳の葛藤モニター」として機能する前部帯状回(Anterior Cingulate Cortex, ACC)は、真実と嘘という相反する選択肢の間で生じる葛藤を検知し、活発に働きます149

fMRIが捉えた「嘘つきの脳」

2000年代初頭に行われたスペンスらの先駆的な研究以来、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いた数多くの研究が、嘘をつく瞬間の脳の血流変化を捉えてきました16。これらの研究は一貫して、嘘をつく際には正直な時と比較して、前頭前野、前部帯状回、そして頭頂葉といった、高度な認知制御に関わる脳領域のネットワークが活発に働くことを示しています17。これは、嘘が脳にとって負荷の高い作業であることの客観的な証拠と言えます。

正直さの個人差:あなたは「努力なしで正直」か「意志の力で正直」か?

正直さとは、誰にとっても努力の要らない自然な状態なのでしょうか。それとも、不正を働きたいという誘惑に打ち勝つための強い意志の力が必要なのでしょうか。ハーバード大学のジョシュア・グリーン教授の研究室は、この問いに対して、人の正直さには根本的な個人差があることを示唆する画期的な研究結果を発表しました14
研究チームは、被験者がfMRIスキャナーの中で、コイントスの結果を自己申告することで金銭的な利益を得られるという巧妙な実験を行いました。これにより、指示された嘘ではなく、自発的に嘘をつくか正直でいるかを選択する瞬間の脳活動を捉えることが可能になったのです。その結果、正直に行動した人々は、大きく二つのグループに分かれました。

  • グレース(天恵)的正直さを持つ人々:一貫して正直に行動し、その際に前頭前野に追加の活動を全く示さなかったグループ。彼らにとって正直さは、何の努力も葛藤も必要としない、デフォルトの自然な状態でした14
  • ウィル(意志)的正直さを持つ人々:頻繁に嘘をついたグループは、嘘をつく時はもちろん、正直に振る舞うことを選択した時でさえも、前頭前野に顕著な活動を示しました14。これは、彼らが常に「嘘をつきたい」という誘惑と内的に戦っており、正直でいるために意志の力(認知制御)を働かせなければならなかったことを意味します。

fMRI嘘発見器の限界

この発見は、脳活動のスキャンだけで嘘を100%見抜くことの根本的な難しさを浮き彫りにします。なぜなら、前頭前野の活発化は、その人が「嘘をついている」直接的な証拠かもしれない一方で、「習慣的に不正直な人物が、その瞬間に限って、嘘の誘惑と必死に戦い、正直であろうと努力している」証拠かもしれないからです21。この複雑さこそが、fMRIが法廷などで用いる完璧な嘘発見器として、まだ実用化されていない理由の一つなのです。

危険な「滑り台」現象:小さな嘘が大きな嘘を生む脳の仕組み

「これくらいなら大丈夫だろう」。自己利益のためのそんな小さな嘘が、知らず知らずのうちに、より大胆で破滅的な不正直さへの扉を開いてしまうことがあります。この、一度嘘をつき始めると坂道を転がり落ちるように嘘がエスカレートしていく現象は、「滑りやすい坂道(Slippery Slope)」として知られています。そして、この現象には明確な神経生物学的な裏付けがあるのです。

UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)タり・シャロット教授の画期的研究

権威ある科学誌『Nature Neuroscience』に掲載されたこの研究は、嘘がエスカレートしていく脳のメカニズムを、fMRIを用いて世界で初めて明らかにしました3。この研究は、なぜ小さな不正行為が、しばしば大きな金融詐欺や個人的な裏切りへと発展するのかについて、強力な生物学的説明を提供します。

感情のブレーキ「扁桃体」の麻痺

この現象の鍵を握るのは、脳の奥深くに位置する扁桃体(Amygdala)という領域です。扁桃体は、恐怖や不安、そして罪悪感といったネガティブな感情を生み出す感情の処理センターであり、不正直な行動に対する「感情のブレーキ」として機能します3
シャロット教授らの研究では、被験者が自己の利益のために嘘をつく際、最初の嘘では扁桃体が強く反応し、被験者は主観的な不快感を覚えました。これが、私たちが嘘をつく時に感じる「後ろめたい気持ち」の正体です。しかし、嘘を繰り返すにつれて、この扁桃体の反応は徐々に弱まっていきました。これは「神経適応」と呼ばれるプロセスで、脳が不正直な状態に「慣れて」しまい、感情的な反応が鈍くなることを意味します2
決定的に重要なのは、ある試行での扁桃体の反応の低下度が、次の試行で被験者がつく嘘の大きさの増大を正確に予測したことです2。つまり、感情のブレーキが鈍感になればなるほど、より大きな嘘をつくことへの抵抗感が薄れていくのです。これは単なる性格の問題ではなく、脳内で起こる予測可能な生物学的プロセスなのです。

日本の研究が解明:報酬への弱さが嘘につながる

正直さや不正直さに関する脳科学研究は、海外だけでなく日本国内でも先進的な成果が報告されており、私たちの理解をさらに深めています。

京都大学・阿部修士准教授らの発見

日本の研究チームは、正直さの個人差を規定する脳のメカニズムを世界で初めて明らかにしました8。この研究は、人がなぜ金銭的な利益のために嘘をついてしまうのか、その傾向が脳のどの部分の活動と関連しているのかを具体的に示しています。

研究によると、脳の報酬中枢である側坐核(Nucleus Accumbens)の活動が、不正直な行動と深く関わっていることが示されました。金銭的な報酬を期待する際にこの側坐核の活動が高い人ほど、実際に利益を得るために嘘をつく割合が高いことが判明したのです8。これは、個人の「報酬への感受性の高さ」が、不正直な行動をとる傾向と関連していることを示唆しています。さらにこの研究は、ハーバード大学のグリーン教授の発見を裏付けるものでもありました。報酬感受性が高い人ほど、正直に振る舞うためにより強く前頭前野を活動させる必要があったのです。これは、彼らが嘘をつきたいという強い誘惑と、意志の力で積極的に戦っていたことを示しています10
また、阿部准教授の後の研究では、サイコパシー傾向が高い人物は、嘘をつく際の前部帯状回(ACC)の活動が低いことが示されました9。これは、彼らが嘘をつく際に内的な葛藤やためらいをほとんど経験せず、より迅速かつ「平然と」嘘をつける脳のメカニズムの一端を解明したものです。

表1:嘘の神経心理学における画期的な研究
研究者/機関 主要概念 主要な発見
タり・シャロット (UCL) 滑りやすい坂道 嘘を繰り返すと扁桃体が麻痺し、嘘がエスカレートする3
ジョシュア・グリーン (ハーバード大学) 意志 vs 天恵 正直さには、努力の要らないタイプと、誘惑と戦う努力を要するタイプがある14
ダン・アリエリー (デューク大学) 自己概念の維持 人は「自分は正直者だ」という自己評価を傷つけない範囲で、小さな不正を働く34
阿部修士 (京都大学) 報酬と正直さ 報酬への脳の反応性が高い人ほど、嘘をつく傾向が強い8

嘘の代償は体で払う:ストレスホルモンが免疫力を破壊する

嘘がもたらす影響は、脳の中だけに留まりません。嘘をつき続けることによって生じる罪悪感、発覚への恐怖、そして認知的な負荷は、脳にとって慢性的な心理的ストレッサーとして作用します6。この精神的なストレスは、自律神経系とホルモン分泌系(特に視床下部-下垂体-副腎系、通称HPA軸)を介して、全身の生理機能に深刻な影響を及ぼすのです。
脳が嘘という「脅威」を認識すると、HPA軸が活性化され、最終的に副腎からストレスホルモン「コルチゾール」が血中に放出されます13。急性のストレス反応は生存に不可欠ですが、習慣的な嘘によってこのシステムが慢性的に活性化されると、コルチゾールが常に高いレベルで維持されることになります。この「慢性的な高コルチゾール状態」は、身体を常に高い警戒状態に置き、免疫力の低下や心血管系への負担増など、様々な健康問題の引き金となります。

日本人のストレス事情

厚生労働省が実施した2022年の「国民生活基礎調査」によると、日常生活で何らかの悩みやストレスを感じている人の割合は、女性で50.6%、男性で41.2%にも上ります11。ストレスの原因は仕事や人間関係が主ですが、嘘や秘密を抱えることによる内的なストレスも、この国民的なストレス負担に対する、見過ごされがちな重要な一因であると我々は提唱します。

免疫力の低下と心血管系へのリスク

慢性的なストレスが身体の防御システムに与える影響は、科学的に明確に示されています。

  • 免疫系の抑制:慢性的に上昇したコルチゾールは、免疫機能を抑制することが広く知られています。国立精神・神経医療研究センター(NCNP)の報告によれば、心理的ストレスは、口腔や気道の粘膜で感染防御の最前線を担う免疫物質「唾液腺IgA(免疫グロブリンA)」のレベルを低下させることが示されています5。これにより、風邪やインフルエンザといったごく一般的な上気道感染症にかかりやすくなる可能性があります。
  • 心血管系への負担:嘘によるストレス反応は、心拍数や血圧を制御する自律神経系を活性化させます7。ポリグラフ(嘘発見器)の全原理は、まさにこの心拍数、血圧、発汗といった生理的ストレス反応を測定することに基づいています。このような身体反応が慢性的に続くことは、高血圧の一因となり、長期的には動脈硬化や心臓病のリスクを増大させる可能性があるのです。
表2:慢性的な欺瞞の身体的影響
生理系 嘘によるストレスの影響 潜在的な健康への帰結
内分泌系 コルチゾール値の慢性的な上昇 肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病リスク13
免疫系 唾液腺IgAの低下、免疫抑制 感染症(風邪など)への罹患率増加5
心血管系 血圧・心拍数の上昇、自律神経の乱れ 高血圧、動脈硬化、心臓病リスク7
神経系 認知負荷の増大、精神的疲労 集中力・記憶力の低下、燃え尽き症候群19

なぜ人は嘘をつくのか?「自分は正直」と思い込む心理

これほどまでに脳と体に負担をかけるにもかかわらず、なぜ人は嘘をついてしまうのでしょうか。行動経済学者のダン・アリエリー教授は、その心理的なメカニズムを「自己概念維持理論」として説明しています34。この理論によれば、私たちの多くは、一方では不正から利益を得たいと願いつつ、もう一方では「自分は善良で正直な人間だ」というポジティブな自己イメージを維持したいという、相反する動機を持っています。
アリエリー教授の独創的な実験では、多くの人が、完全に正直でもなく、かといって最大限の不正を働くわけでもなく、「自分をごまかせる範囲」で、つまり自分の道徳的な自己評価を大きく傷つけない程度の、ごくわずかな不正を働くことが示されました3435。私たちは、自分の小さな不正直さを合理化し、「これくらいは許される」と考えるのが非常に得意なのです。しかし、この心理こそが、タり・シャロット教授が警告する危険な「滑りやすい坂道」の、まさに第一歩となるのです。

よくある質問

小さな「善意の嘘」も、体に悪い影響がありますか?
相手を傷つけないための「向社会的な嘘」や「善意の嘘」であっても、それが内的な葛藤や罪悪感を生む場合には、脳はストレス反応を示し、コルチゾールレベルが上昇する可能性があります40。たとえ動機が善意であっても、真実と異なることを言う行為自体が、脳にとっては認知的な負荷となるからです。影響の度合いは嘘の内容や状況によりますが、ゼロではないと考えるのが科学的です。
嘘をつくのが癖になっています。どうすれば治せますか?
習慣的な嘘を克服するには、まずその行為が脳の「扁桃体」を麻痺させ、心身の健康を損なう医学的なリスクであることを認識することが第一歩です。ダン・アリエリーの研究では、意思決定の前に「十戒」のような道徳律を思い出すだけで、被験者の不正行為が劇的に減少しました35。日々の生活の中で、自分の核となる価値観や倫理観を再確認する時間を持つことが有効です。また、秘密を抱え込むストレスは健康に害を及ぼすため、信頼できる友人や専門家に相談することも重要です6
fMRIで嘘は見抜けますか?
現状では、fMRIを法廷などで使える信頼性の高い「嘘発見器」として利用することは困難です。ハーバード大学の研究が示すように、前頭前野の活動は「嘘をついている」ことの証拠ではなく、単に「嘘をつきたい誘惑と戦っている」ことの表れかもしれないからです1421。個人の正直さのタイプ(意志か天恵か)によって脳活動のパターンが異なるため、脳スキャン画像だけで人の意図を正確に読み取ることは、現在の技術ではまだ不可能です。
ストレスで太りやすくなるのは、コルチゾールが原因ですか?
はい、その可能性は十分に考えられます。慢性的なストレスによってコルチゾールが過剰に分泌されると、食欲を増進させ、特に高カロリーの食物を求める傾向が強まります。また、コルチゾールはインスリンの働きを阻害する「インスリン抵抗性」を引き起こし、脂肪、特に腹部脂肪の蓄積を促進することが知られています13。嘘による慢性的なストレスは、このようなメカニズムを通じて体重増加やメタボリックシンドロームのリスクを高める一因となり得ます。

結論

嘘がもたらす影響は、単なる倫理や人間関係の問題に留まりません。本記事で見てきたように、それは私たちの脳の神経回路を物理的に変化させ、ストレスホルモンの連鎖を通じて免疫系や心血管系を脅かす、明確な医学的リスクです。fMRI研究は嘘をつく際の脳の苦闘を可視化し、内分泌学はそれが引き起こす身体的な代償を数値で示しています。
この科学的真実を踏まえるとき、誠実であることは、道徳的な美徳であると同時に、自らの心と体の健康を守るための、最も効果的で根源的なセルフケア戦略の一つであると言えるでしょう。日常の小さな選択の場面で嘘の誘惑を感じた時、それが引き起こすコルチゾールの上昇や扁桃体の麻痺を思い出すこと。それは、目先の利益のために健康を切り売りするのではなく、長期的な幸福とウェルビーイングへの投資を選択することに他なりません。正直さは、私たちの心身を健やかに保つための、最も基本的な処方箋なのです。

免責事項
本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスを構成するものではありません。健康に関する懸念や、ご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

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  42. うそをつけばつくほど「うそつき」になってしまうということが判明. GIGAZINE. [インターネット]. 2018 [引用日: 2025年7月9日]. Available from: https://gigazine.net/news/20180828-why-liars-lie/
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