【科学的根拠に基づく】脂肪肝ステージ1のリスクと予後:放置の危険性と改善への完全ガイド
消化器疾患

【科学的根拠に基づく】脂肪肝ステージ1のリスクと予後:放置の危険性と改善への完全ガイド

健康診断の結果、「脂肪肝ですね。まだステージ1ですから、少し生活に気をつければ大丈夫ですよ」と言われ、ほっと一息ついたあなたへ。しかし、その「大丈夫」という言葉の裏に隠された本当の危険性をご存知でしょうか?多くの人が「ステージ1」という言葉から「軽症」や「初期段階」といったイメージを抱き、深刻な問題ではないと捉えがちです。この認識こそが、将来の健康を大きく左右する、最も危険な落とし穴なのです。「脂肪肝ステージ1」は、決して静的な状態ではありません。それは、肝硬変、肝がん、そして心筋梗塞や脳卒中といった生命を脅かす疾患へと続く道のりの、紛れもない第一歩です1。この段階は、いわば「沈黙の臓器」と呼ばれる肝臓が発する、か細いながらも最初の悲鳴に他なりません。この警告を無視すれば、病状は静かに、しかし着実に進行していきます。近年、世界の肝臓専門医たちは、この病気の本質をより正確に捉えるため、その名称を「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」から「代謝異常関連脂肪性肝疾患(MASLD)」へと変更しました2。この名称変更は単なる学術的な議論ではなく、「脂肪肝は肝臓だけの問題ではなく、全身の代謝異常が引き起こす病気である」という、患者一人ひとりにとって極めて重要なメッセージが込められています。本稿では、この「脂肪肝ステージ1」という診断が持つ真の意味を、科学的根拠に基づいて徹底的に解説します。なぜそれが危険なのか、どのような未来が待ち受けているのか、そして最も重要なこととして、その危険な未来を回避し、健康な肝臓と人生を取り戻すために、今すぐ何をすべきかを具体的に示します。これは、あなたの人生を好転させるための、最後の、そして最大のチャンスを活かすための医療レポートです。

この記事の科学的根拠

本記事は、引用元として明記された最高品質の医学的根拠にのみ基づいています。以下に示すリストには、実際に参照された情報源と、提示された医学的指導との直接的な関連性のみが含まれています。

  • 日本消化器病学会 (JSGE) / 日本肝臓学会 (JSH): 本記事における脂肪肝の定義、線維化ステージの分類、および日本国内の診療指針に関する記述は、これらの学会が発行する「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020」に基づいています3
  • 米国肝臓学会 (AASLD): FIB-4 indexを用いたリスク評価、生活習慣改善の具体的な目標(体重減少率など)、専門医への紹介基準といった臨床管理に関する推奨事項は、AASLDの最新診療ガイダンス(2023年)を根拠としています4
  • 国際的なメタ解析研究 (Dulai PS, et al., Hepatology 2017): 肝臓の線維化ステージと死亡リスクの相関に関する衝撃的なデータは、複数の研究を統合・分析したこの信頼性の高いメタ解析に基づいています5
  • 国際的なコンセンサス (Rinella ME, et al.): NAFLDからMASLDへの疾患名の変更とその背景にある臨床的意義に関する記述は、複数の国際的な肝臓学会による合意形成プロセスと、その公式発表を情報源としています2

要点まとめ

  • 「脂肪肝ステージ1」は軽症ではなく、肝硬変や心血管疾患への危険な第一歩です。生命予後を決定づけるのは脂肪の量ではなく、肝臓の硬さ(線維化)の進行度です。
  • 最新の国際基準では「MASLD」と呼ばれ、全身の代謝システムの破綻が原因の病気と位置づけられています。そのため、肥満者だけでなく「痩せ型」の日本人にも高い発症危険性があります。
  • 治療の最も強力な柱は、現体重から7~10%の減量です。地中海式食事法や伝統的な日本食、そして有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせが、最も効果的な「薬」となります。
  • 健康診断の結果から計算できる「FIB-4 index」が1.3以上の場合、線維化が進んでいる可能性があるため、フィブロスキャン等の精密検査ができる肝臓専門医への相談が強く推奨されます。

「脂肪肝ステージ1」の正体――それは「沈黙の臓器」からの最初の悲鳴

「脂肪肝ステージ1」という言葉は、一見すると単純明快に聞こえますが、実は医療の現場では二つの異なる意味合いで使われる可能性があり、この混同が患者の誤解を生む一因となっています。その本質を理解するためには、まず「脂肪の量」と「肝臓の硬さ(線維化)」という二つの異なる指標を明確に区別することが不可欠です。

専門家が語る「ステージ1」の二つの意味:脂肪の量 vs. 肝臓の硬さ

健康診断などで告げられる「脂肪肝ステージ1」は、多くの場合、肝臓に蓄積された「脂肪の量」を指しています。しかし、生命予後にとって本当に重要なのは、肝臓の「線維化の進行度」、つまり肝臓がどれだけ硬くなっているかという指標です。

脂肪沈着の程度(Steatosis Grade)としての「S1」

これは、肝臓の細胞のうち、どれくらいの割合に脂肪が溜まっているかを示す指標です。日本の『NAFLD/NASH診療ガイドライン2020』では、肝細胞の5%以上に脂肪沈着がある状態を「脂肪肝」と定義しています3。超音波検査で「軽度の脂肪肝」と指摘された場合、多くはこの状態を指します。より精密な検査では、脂肪沈着の程度は以下のように分類されます。

  • S0: 5%未満
  • S1 (軽度): 5%~33%
  • S2 (中等度): 33%~66%
  • S3 (高度): 66%超

健康診断で言われる「ステージ1」は、この「S1」を意味することがほとんどです。この段階では、まだ肝臓に深刻なダメージ(傷跡)は及んでいません。

線維化のステージ(Fibrosis Stage)としての「F1」

こちらが、患者の将来を決定づける、はるかに重要な指標です。線維化とは、炎症によって肝細胞が破壊され、その修復過程でコラーゲンなどの線維組織が蓄積し、肝臓が硬くなっていく現象を指します。いわば、肝臓にできた「傷跡」です。線維化の進行度は、F0(線維化なし)からF4(肝硬変)までの5段階で評価されます6

  • F0: 線維化なし
  • F1: 軽度の線維化(門脈域または類洞周囲の線維化)
  • F2: 中等度の線維化(門脈域と中心静脈領域の線維化)
  • F3: 高度の線維化(架橋性線維化)
  • F4: 肝硬変

健康診断で指摘される「脂肪肝ステージ1」の多くは、線維化ステージで言えばF0、つまりまだ傷跡がない状態です。しかし、この状態を放置することで、炎症が起こり、線維化が始まってF1へと進行します。このF0からF1への移行こそが、生命に関わる危険性が統計的に有意に上昇し始める、後戻りの難しい一線なのです5。したがって、F0の段階は「まだ大丈夫」な時期ではなく、「線維化を防ぐための最後の、そして最大のチャンス」と捉えるべきです。この記事の最大の目的は、読者がこのF0からF1への一線を越えないように、正しい知識と行動を促すことにあります。

なぜ病名が変わったのか? NAFLDから「MASLD」へ――これは“全身の病気”であるという宣言

2023年、世界中の肝臓学会が合意の上で、この病気の主要な呼称を「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD: Nonalcoholic Fatty Liver Disease)」から「代謝異常関連脂肪性肝疾患(MASLD: Metabolic Dysfunction-Associated Steatotic Liver Disease)」へと変更しました2。この変更は、患者が自身の病気を理解し、向き合う上で極めて重要な意味を持ちます。

  • NAFLDの弱点: NAFLDは「アルコールを多量に飲まない」という、原因の不在によって定義される「除外診断」でした。これにより、病気の根本原因が見えにくくなり、「お酒を飲まないから自分は大丈夫」という誤解を生む一因となっていました7
  • MASLDの強み: MASLDは、肝臓の脂肪化に加え、5つの心血管代謝危険因子(肥満・2型糖尿病・高血圧・高トリグリセリド血症・低HDLコレステロール血症)のうち1つ以上が存在することで診断される「積極的診断」です8。これにより、患者は「自分が高血圧だから」「体重超過だから」肝臓が悪くなっているのだと、原因と結果を直感的に結びつけられるようになります。

この名称変更は、脂肪肝が単なる肝臓の孤立した問題ではなく、全身の代謝システムの破綻が肝臓という臓器に現れた信号であることを明確に示しています。患者の意識を「肝臓」という一つの臓器から、自身の「全身の代謝健康」へと転換させる、強力な心理的・臨床的ツールなのです。この新しい視点は、治療への意欲を高め、より効果的な介入へと繋がります。

日本を襲う「静かなる流行病」:痩せている人にも忍び寄る脂肪肝

脂肪肝は、もはや一部の人の問題ではありません。日本においても、その有病率は成人の9~30%に達し、患者数は推定で1,000万人から2,300万人以上とも言われ、「静かなる流行病(サイレント・エピデミック)」の様相を呈しています9

特に日本を含むアジアで深刻なのが、「非肥満MASLD」の存在です。欧米では脂肪肝の多くが肥満を伴いますが、日本ではBMIが25未満の「痩せ型」や「普通体型」の人々においても、7~20%という高い有病率が報告されています10。これは、日本人に多いとされる特定の遺伝的素因(例:PNPLA3遺伝子多型)が、皮下脂肪ではなく肝臓に脂肪を溜め込みやすい体質に関与しているためと考えられています3

つまり、「痩せているから安心」という考えは、日本人にとっては通用しないのです。この事実は、本稿の読者層を肥満者に限定せず、健康に関心のあるすべての日本人にとって自分事であると認識させる上で極めて重要です。以下の表は、日本における脂肪肝と、その背景にある生活習慣病の深刻な現状を示しています。

日本におけるMASLDと関連生活習慣病の現状
疾患名 有病率・患者数 典拠
MASLD/NAFLD 有病率 9~30%、推定患者数 1,000万人以上 9
非肥満NAFLD 有病率 7~20% 10
NASH(脂肪性肝炎) 有病率 3~5% 9
2型糖尿病(予備群含む) 男性 19.7%、女性 10.8%(2019年) 11
脂質異常症(治療中) 総患者数 401万人(2020年) 11
高血圧症 7大生活習慣病の一つ 12

この表が示すように、脂肪肝は糖尿病や脂質異常症といった他の生活習慣病と密接に連携しながら、日本の公衆衛生を脅かす巨大な問題群を形成しています。あなたの肝臓に現れた「ステージ1」というサインは、この大きな問題の氷山の一角に過ぎないのです。

放置が招く複合的リスク――肝臓、そして全身が蝕まれる恐怖

「脂肪肝ステージ1」を放置した場合の危険性は、単に肝臓の脂肪が増えるだけではありません。それは、肝臓内での「線維化」という時限爆弾のスイッチを入れ、さらには心臓や血管、全身の健康を蝕む複合的な災害の引き金となる行為です。

肝臓内で進行する「線維化」という名の時限爆弾

肝臓に脂肪が蓄積した状態が続くと、一部の患者では肝細胞に炎症と傷害が起こり始めます。この状態が「脂肪性肝炎(MASH/NASH)」です。MASHは、単なる脂肪肝(NAFL)から肝硬変・肝がんへと至る道のりを急加速させる「アクセルペダル」の役割を果たします3

  • 単純性脂肪肝 (NAFL/MASL): 脂肪が蓄積しているが、炎症や線維化はほとんどない状態(線維化ステージF0)。
  • 脂肪性肝炎 (MASH/NASH): 脂肪蓄積に加え、肝細胞の炎症、傷害(風船様変性)が起こる。この段階から線維化が本格的に進行し始める。
  • 線維化 (Fibrosis): 炎症で壊れた肝細胞を修復しようと、コラーゲン線維が過剰に作られ、肝臓が硬くなる(F1→F2→F3)。
  • 肝硬変 (Cirrhosis): 線維化が極度に進行し、肝臓全体が硬くゴツゴツした状態になる(F4)。肝機能が著しく低下し、腹水、黄疸、意識障害(肝性脳症)などの合併症を引き起こす13
  • 肝細胞がん (Hepatocellular Carcinoma): 肝硬変から発生することが多いが、MASHの場合は肝硬変に至る前の段階でも発症する危険性があることが知られている10

ペア生検(同じ患者から時間をあけて2回肝生検を行う研究)を用いたメタ解析によると、NAFLの患者が線維化ステージを1段階進むのに平均14.3年かかるのに対し、NASHの患者ではその半分の7.1年で進行するというデータがあります14。これは、MASHと診断されることが、いかに危険な状態であるかを示しています。しかし、重要なのは、NAFLであっても進行はゼロではないということです。ゆっくりと、しかし確実に線維化は進む可能性があるのです。

データで見る恐怖:線維化ステージと死亡率の不都合な真実

線維化の進行がもたらす最も恐ろしい結果は、死亡危険度の劇的な上昇です。大規模なメタ解析によって、その危険度は明確に数値化されています。以下の表は、線維化ステージが進むごとに、死亡率がいかに急上昇するかを示したものです。

肝線維化ステージと死亡リスク
肝線維化ステージ 全死亡リスク(ステージ0比) 肝関連死亡リスク(ステージ0比) 年間肝がん発症率
ステージ 0 (F0) 1.00 (基準) 1.00 (基準) NAFLD全体で0.44/1000人・年
ステージ 1 (F1) 1.58倍 1.41倍
ステージ 2 (F2) 2.52倍 9.57倍 NASHで5.29/1000人・年
ステージ 3 (F3) 3.48倍 16.69倍
ステージ 4 (F4) 3.66倍 42.30倍 肝硬変で0.45~22.6/1000人・年
典拠: Dulai PS, et al. Hepatology. 20175

この表から読み取れる最も衝撃的な事実は、肝関連死亡危険度がステージ1からステージ2に上がる際に、約7倍も急増する点です。全死亡危険度も着実に上昇しますが、肝臓が原因で死亡する危険度は、まさに指数関数的に跳ね上がります。これは、「軽度の線維化(F1)」と「中等度の線維化(F2)」の間には、天と地ほどの差があることを意味します。

さらに、日本の「肝がん白書」によれば、NAFLD/NASHを背景とする肝がんの割合は年々増加しており、今後の肝がんの主要な原因になると予測されています。患者数が膨大であるため、発がん率自体はウイルス性肝炎より低くても、実際の肝がん患者数は今後増加の一途をたどることが懸念されています15

「ステージ1だからまだ大丈夫」という考えが、いかに危険であるか。これらのデータは、何よりも雄弁に物語っています。

肝臓だけの問題ではない:心筋梗塞、脳卒中、糖尿病との暗黒の連携

MASLDの本当の恐ろしさは、肝臓内だけに留まりません。MASLDは全身の代謝異常の現れであり、その影響は全身に及びます。特に深刻なのが、心血管疾患(CVD)との関連です。

  • 心血管疾患 (Cardiovascular Disease): 複数の国際的なガイドラインや研究が示す最も重要な事実の一つは、MASLD患者の死因第1位は肝不全や肝がんではなく、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患であるということです1。肝臓に溜まった脂肪は、全身の血管で動脈硬化を促進する危険な信号を発信しています。つまり、あなたの肝臓は、心臓や脳の血管に迫る危機を知らせる「炭鉱のカナリア」なのです。
  • 2型糖尿病 (Type 2 Diabetes): MASLDと2型糖尿病は、「双方向の悪循環」というべき密接な関係にあります2。MASLDがあると2型糖尿病を発症する危険度が高まり、逆に2型糖尿病を患っているとMASLDの線維化が劇的に速く進行することが、ペア生検研究で証明されています16
  • その他の悪性腫瘍 (Other Cancers): MASLD患者では、肝がん以外にも、特に大腸がんの危険度が高まることが報告されています2

この事実は、MASLDの治療に対する考え方を根本から変えるものです。あなたがこれから取り組む生活習慣の改善は、単に「肝臓を救う」だけではありません。それは、あなたの「心臓を守り」「血管の老化を防ぎ」「がんの危険度を低減させる」ための、最も効果的で包括的な健康戦略なのです。肝臓の治療は、全身の健康を守るための最も重要な入り口と言えるでしょう。

現代医療の「見える化」技術――あなたの肝臓リスクを正確に知る方法

脂肪肝の危険性を正しく理解したら、次に必要なのは「自分の肝臓が今、どの段階にあるのか」を正確に把握することです。幸い、現代医療には、体を傷つけることなく肝臓の状態を「見える化」する優れた技術があります。健康診断の結果から一歩進んで、これらのツールを活用することが、適切な対策への第一歩となります。

健康診断の結果から一歩先へ:自分でできるリスク計算「FIB-4 index」

健康診断で肝機能の異常(AST/ALTの上昇)を指摘されたら、まず試すべきなのが「FIB-4 index(フィブフォー・インデックス)」というスコア計算です。これは、年齢、血液検査のAST値、ALT値、血小板数の4つの項目だけで、肝臓の線維化が進んでいる危険度を簡便に評価できる、世界中のガイドラインで推奨されている指標です4

計算式は複雑ですが、インターネット上には自動で計算してくれるサイトが多数存在します。「FIB-4 index 計算」などで検索し、ご自身の健康診断の結果を入力してみてください。

重要なのは、その結果の解釈です。

  • FIB-4 index < 1.3: 線維化が進行している危険度は低いと判断されます。かかりつけ医のもとで、定期的な経過観察を続けることが推奨されます。
  • FIB-4 index ≥ 1.3: 線維化が進行している可能性があるため、肝臓専門医への相談が強く推奨される段階です。この数値が出た場合は、「まだ大丈夫」と自己判断せず、必ず次のステップに進むべきです。

なお、専門家はAST/ALTの正常値について、一般的な基準値よりも厳しい数値を理想としています(例:ALTは女性で25 U/L以下、男性で33 U/L以下)17。基準値内であっても、高めであれば注意が必要です。

痛くない肝臓の精密検査:フィブロスキャンとMRIが解き明かす真実

FIB-4 indexで危険度が高いと判断された場合や、より詳しく肝臓の状態を知りたい場合、専門医は以下のような非侵襲的な(痛みを伴わない)精密検査を行います。

  • VCTE(FibroScan® / フィブロスキャン): これは、超音波の技術を応用して、肝臓の硬さ(線維化の度合い)と脂肪量(CAP値)を同時に、痛みなく数分で測定できる画期的な検査です18。肝生検に代わる評価法として広く普及しており、多くの消化器内科や肝臓専門クリニックで受けることができます。この検査により、あなたの肝臓の線維化ステージ(F0~F4)を高い精度で推定することが可能です。
  • MRI(MRエラストグラフィ / MRI-PDFF): MRIを用いた検査は、フィブロスキャンよりもさらに高精度に肝臓の硬さ(MRE)や脂肪量(PDFF)を測定できますが、費用が高く実施できる施設が限られるため、主に臨床研究や診断が難しい複雑なケースで用いられます3

これらの検査は、かつて肝生検でしか得られなかった情報を、安全かつ客観的な数値として提供してくれます。これにより、医師はより正確な診断を下し、患者一人ひとりに最適な治療計画を立てることができるのです。

国際基準の診療フロー:専門医への紹介が必要なのはどんな時?

AASLD(米国肝臓学会)、EASL(欧州肝臓学会)、そして日本のJSGE/JSH(日本消化器病学会/日本肝臓学会)といった国際的な専門機関は、脂肪肝の危険度を評価し、適切な医療に繋げるための明確な診療フロー(パスウェイ)を推奨しています。以下の表は、その流れを簡潔にまとめたものです。

MASLD/脂肪肝の診療フロー
ステップ アクション 解釈と次のステップ
ステップ1
(かかりつけ医/自己チェック)
健康診断の血液検査結果(年齢、AST、ALT、血小板数)を用いてFIB-4 indexを計算する。
ステップ2
(リスク判定)
計算結果を評価する。 FIB-4 < 1.3: 低リスク。かかりつけ医で生活習慣指導を受け、1~3年ごとに再評価4
FIB-4 ≥ 1.3: 中~高リスク。ステップ3へ進む。
ステップ3
(専門医への紹介)
消化器内科・肝臓専門医(Hepatologist)を受診する。 専門医が二次的な非侵襲的検査(例:フィブロスキャン)を実施する。
ステップ4
(専門医による評価と方針決定)
血液検査、FIB-4 index、フィブロスキャン等の結果を総合的に判断し、線維化ステージ(F0~F4)を診断する。 診断に基づき、個別の治療・管理計画(生活習慣改善、投薬、経過観察の間隔など)を策定する。診断が不確かな場合は肝生検を検討4
典拠: AASLD Practice Guidance (2023)4

このフローチャートは、あなたが医療システムの中で迷子にならないための道しるべです。自分のFIB-4 indexを知ること、そして1.3以上であればためらわずに専門医の扉を叩くこと。それが、あなたの肝臓と未来を守るための、最も確実な行動計画なのです。

肝臓再生へのロードマップ――科学的根拠に基づく逆転プラン

脂肪肝、特に初期段階であれば、決して不治の病ではありません。肝臓は驚くべき再生能力を持つ臓器であり、科学的根拠に基づいた正しいアプローチを継続すれば、その状態を劇的に改善させることが可能です。その治療の根幹をなすのが「生活習慣の再設計」です。

治療の根幹は「生活習慣の再設計」:食事と運動の処方箋

現在、MASLDそのものを直接治療する承認薬は日本にはありません19。しかし、最も強力で副作用のない「薬」は、あなたの毎日の生活の中にあります。

体重減少(減量)の絶大な効果

治療の最も重要な柱は、体重の減少です。その効果は「用量依存的」、つまり減らせば減らすほど効果が高まることが証明されています4

  • 3~5%の体重減少: 肝臓の脂肪(Steatosis)が改善し始める。
  • 7~10%の体重減少: 肝臓の炎症(MASH)と線維化(Fibrosis)の改善が期待できる。

例えば体重80kgの人であれば、まずは2.4kg~4kgの減量を目指すだけでも肝臓は変わり始め、5.6kg~8kgの減量を達成できれば、より深刻な病態からの回復が見込めるのです。

食事療法(Dietary Therapy)

単なるカロリー制限だけでなく、「何を食べるか」が重要です。

  • 地中海式食事法: 野菜、果物、全粒穀物、魚、オリーブ油を豊富に摂り、赤身肉や加工肉を控える食事が、肝臓だけでなく心血管系の健康にも良いと広く推奨されています20
  • 果糖の制限: 特に清涼飲料水や加工食品に含まれる「果糖ブドウ糖液糖」は、肝臓で直接脂肪に変換されやすいため、厳しく制限することが推奨されます21
  • 日本食の力: 近年の研究で、伝統的な日本食パターン、特に大豆製品(豆腐、納豆など)、魚、海藻類を多く摂取することが、肝臓の線維化進展抑制と関連していることが示されました22。大豆タンパク質は代謝を改善し、肝線維化の抑制に繋がる筋肉量を維持する効果が期待されています23
  • コーヒー: 1日3杯以上のコーヒー(カフェインの有無は問わない)が、肝臓の線維化危険度を低減させる可能性があると報告されています4

運動療法(Exercise Therapy)

食事療法と並行して運動を行うことで、相乗効果が生まれます。

  • 有酸素運動: ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳など、脂肪をエネルギーとして燃焼させる運動を、週に150分~250分以上行うことが目標です24
  • 抵抗運動(筋トレ): スクワットや腕立て伏せなどの筋力トレーニングを週に2回以上組み合わせることで、筋肉量を増やし、基礎代謝を向上させ、インスリン抵抗性を改善する効果があります。運動は体重減少とは独立して肝臓に良い影響を与えるため、体重がなかなか減らない時期でも続けることが重要です。

患者たちの声:脂肪肝を克服した人々のリアルな体験談

科学的なデータだけでなく、実際に脂肪肝を克服した人々の体験談は、治療の道のりを歩む上で大きな励みとなります。

  • 専門医自身の体験談: ある肝臓専門医は、研修医時代の過酷な勤務と不規則な生活、ストレスから、自身が脂肪肝になった経験を告白しています。専門家である自分がまさか、という衝撃を受けながらも、食生活を見直し、運動を取り入れることで克服したそうです。この体験は、医師が患者の苦悩を深く理解し、より実践的なアドバイスを提供する礎となっています25
  • 患者の旅路: 多くの患者ブログや体験談には、共通のストーリーが描かれています。最初は健康診断の結果に衝撃を受け、不安に苛まれる日々26。大好きな甘いものや脂っこいものを我慢する辛さ。運動を習慣化するまでの葛藤。しかし、家族や医療スタッフの支えを受けながら生活改善を続けるうちに、血液検査の数値が目に見えて改善し、体が軽くなるのを実感します26。そして何より、「自分の力で病気をコントロールできた」という自信と達成感が、その後の人生をより健康的なものへと導いていくのです。

これらの声は、脂肪肝の克服が単なる「我慢」ではなく、より良い自分に生まれ変わるための「自己投資」であることを教えてくれます。

薬やサプリメントとの賢い付き合い方

生活習慣の改善が治療の基本ですが、薬やサプリメントの役割についても正しく理解しておく必要があります。

  • 特効薬はないという現実: 前述の通り、MASLDそのものを治す特効薬はまだありません。安易に「飲むだけで治る」といった宣伝文句に惑わされてはいけません。
  • 併存疾患の治療薬: ただし、MASLDの背景にある2型糖尿病や肥満症の治療薬(GLP-1受容体作動薬など)は、体重減少や代謝改善を通じて、結果的に肝臓の状態を著しく改善させることが多くの臨床試験で示されています4。これらの疾患を持つ場合は、主治医と相談の上で適切な薬物治療を受けることが、肝臓を守る上でも非常に重要です。
  • サプリメントの活用: 日本では、大正製薬などが販売する「葛の花由来イソフラボン」を含むサプリメントや、食事の脂肪吸収を抑えることを目的とした要指導医薬品などが市販されています27。これらは、あくまで生活習慣の改善を固く決意した人が、その努力を補助する目的で利用するものと考えるべきです。サプリメントだけで脂肪肝が治ることはありません。

肝臓再生ロードマップ:行動計画チェックリスト

カテゴリー 目標 具体的なアクション
体重管理 3~6ヶ月で現体重の7~10%減少 ・毎日の摂取カロリーを計算し、消費カロリーを下回るようにする。
・定期的に体重を測定し記録する。
食事 地中海式/日本食パターン ・野菜、魚、大豆製品(豆腐、納豆)の摂取量を増やす。
・清涼飲料水、菓子パン、加工食品を避ける。
・1日3杯のコーヒーを習慣にする。
運動 週150分以上の有酸素運動+週2回の筋トレ ・週3~5回、30分以上のウォーキングやジョギングを計画する。
・自宅でできるスクワットやプランクなどを週2回行う。
飲酒 線維化ステージF2以上は完全禁酒 ・F0~F1の場合でも、休肝日を設け、飲酒量をガイドライン以下に抑える。
典拠: AASLD Practice Guidance (2023)4

このリストを印刷して冷蔵庫に貼る、スマートフォンのリマインダーに設定するなどして、日々の生活に取り入れてみてください。小さな一歩の積み重ねが、大きな変化を生み出します。

よくある質問

痩せているのに、なぜ私が脂肪肝になったのでしょうか?

これは非常に重要な質問です。前述の通り、日本を含むアジア人には「非肥満MASLD」が多く見られます10。これは、体重やBMIは標準でも、内臓の周りに脂肪が溜まる「内臓脂肪型肥満」である場合や、脂肪を肝臓に溜め込みやすい遺伝的素因(PNPLA3遺伝子など)が原因と考えられています3。見た目の体型だけでは判断できないのが、この病気の厄介な点です。

お酒は少しなら飲んでも良いですか?

非常にデリケートな問題です。最新の考え方では、MASLDの基準を満たす人が、一定量以上のアルコール(女性で週140g以上、男性で週210g以上)を摂取する場合、「MetALD」という別のカテゴリーに分類されます7。これは、代謝異常とアルコールの両方が肝臓にダメージを与えている状態を示します。国際的なガイドラインでは、肝臓の線維化がF2以上に進んでいると診断された場合、予後を改善するためには完全な禁酒が強く推奨されます4。F0~F1の段階であっても、アルコールが病状の進行因子であることに変わりはないため、摂取は最小限に留めるか、禁酒することが賢明です。

どの科の医者にかかれば良いですか?

まずは、健康診断の結果を持って、かかりつけの内科医に相談するのが第一歩です。その上で、FIB-4 indexが1.3以上であるなど、線維化の危険性が高いと判断された場合は、消化器内科または肝臓内科(肝臓専門医)への紹介を依頼してください4。専門医は、フィブロスキャンなどの精密検査を通じて、あなたの肝臓の状態を正確に評価し、最適な治療方針を提案してくれます。

脂肪肝は本当に治りますか?

はい、治る可能性は十分にあります。特に、線維化が始まる前の「単純性脂肪肝」の段階であれば、生活習慣の改善によって脂肪は比較的速やかに減少し、肝臓は正常な状態に戻ることが可能です20。線維化が始まっていても、特に初期のF1~F2の段階であれば、持続的な努力によって線維化が改善(regression)することも多くの研究で示されています6。諦める必要は全くありません。重要なのは、一日でも早く行動を起こし、それを継続することです。

結論

正しい知識を得た今、次は行動に移す番です。幸い、日本には世界トップレベルの医療専門家と、患者を支えるための充実した体制が存在します。

  • 専門医を探す: 日本には、この分野をリードする世界的な研究者・臨床医が数多くいます。例えば、日本肝臓学会の理事長を務める大阪大学の竹原徹郎教授は、NAFLDの病態解明に関する数多くの基礎研究を主導しています28。また、肝がん治療の分野では、順天堂大学の椎名秀一朗教授が全国トップクラスの実績を誇ります29。これらの専門家が日本の医療水準を牽引しており、全国の肝臓専門医療機関で質の高い診療を受けることが可能です。お近くの専門医は、かかりつけ医に相談するか、各都道府県が指定する「肝疾患診療連携拠点病院」のウェブサイトなどで検索できます。
  • 患者会に相談する: 一人で悩みを抱え込む必要はありません。日本肝臓病患者団体協議会(日肝協)は、全国の患者会が加盟する組織で、電話相談や情報提供を行っています30。同じ病気と闘う仲間と繋がることは、治療を続ける上で大きな精神的支えとなります。

「脂肪肝ステージ1」という診断は、決して終着点ではありません。それは、あなたの人生をより健康で豊かなものへと方向転換させるための出発点です。あなたの体の中から発せられた、切実でありながらも希望に満ちた行動への呼びかけなのです。健康な肝臓と、より長く健康な人生への道は、今日、この瞬間から始まります。

免責事項本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。健康に関する懸念や、ご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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