【美肌になりたい人必見】健康な肌を保つための基本と今日からできる5つの習慣
皮膚科疾患

【美肌になりたい人必見】健康な肌を保つための基本と今日からできる5つの習慣

「スキンケアは頑張っているのに、なぜか肌あれが続く」「年齢とともに乾燥やくすみが気になる」「どこまでがセルフケアで、どこからが病院レベルなのかわからない」——そんな悩みを抱えている方は少なくありません。

肌は、からだの中で一番大きな臓器であり、外の刺激から私たちを守る大切なバリアでもあります。一方で、紫外線、乾燥、摩擦、生活習慣、病気など、さまざまな要因の影響を受けやすく、少しの乱れが「かゆみ」「ニキビ」「赤み」「しみ」「しわ」といった形であらわれます。

本記事では、皮膚の構造や働き、肌タイプの違い、よくあるトラブルをわかりやすく整理したうえで、「健康な肌とは何か」「日本で実践しやすいスキンケア習慣は何か」「どんなときに皮膚科など医療機関を受診すべきか」を丁寧に解説します。日々のセルフケアでできることと、医療の力を借りるべきラインを整理し、読者の方が自分の肌と落ち着いて向き合えるようになることを目指しています。

この記事を読み進めることで、難しい専門用語に振り回されることなく、「自分の肌の特徴」「今の悩みの背景」「今日からできる具体的なアクション」がイメージしやすくなるはずです。

Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について

Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。日本で生活する方々が、厚生労働省や日本の専門学会、世界保健機関(WHO)など信頼できる公的情報源にアクセスしやすくなるよう、膨大な医学文献やガイドラインを整理し、日常生活で実践しやすい形でお届けすることを目指しています。

本記事の内容は、厚生労働省が公表している皮膚の構造や機能に関する資料1,2、公益社団法人日本皮膚科学会が一般向けに公開している情報3、世界保健機関(WHO)による紫外線と皮膚がん予防に関する解説4,5、海外の皮膚科学関連教材やレポート6などの一次情報源をもとに、JHO編集部がAIツールのサポートを受けつつ、最終的には人の目で一つひとつ確認しながら作成しています。

  • 厚生労働省・公的研究機関:皮膚の構造・機能、紫外線と健康影響に関する資料、統計など、日本人向けの公式情報を優先して参照しています。
  • 日本皮膚科学会などの専門学会:一般向け解説や診療ガイドラインなどから、乾燥肌、かゆみ、皮膚感染症など身近なトラブルの考え方を整理しています。
  • WHOなど国際機関・海外の教育コンテンツ:紫外線と皮膚がんのリスク、日焼け止めの位置づけ、生活習慣と皮膚の老化に関するエビデンスを補足的に参照しています。

AIツールは、文献の要約や構成案作成の「アシスタント」として活用していますが、公開前には必ずJHO編集部が原著資料と照合し、重要な記述を一つひとつ確認しながら、事実関係・数値・URLの妥当性を検証しています。

JHOの運営ポリシーや編集プロセスの詳細は、運営者情報(JapaneseHealth.org)をご覧ください。

要点まとめ

  • 皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の三層構造からなり、外界からからだを守るバリア機能、体温調節、感覚、ビタミンDの産生など多くの役割を担っています1,2
  • 「乾燥肌」「脂性肌」「混合肌」「敏感肌」など肌タイプによってケアのポイントは異なりますが、共通して大切なのは洗いすぎないこと・きちんと保湿すること・紫外線から守ることです3,6
  • 喫煙、睡眠不足、過度の飲酒、偏った食事、強いストレスなどの生活習慣は、肌の乾燥やくすみ、ニキビ、老化サイン(しみ・しわ・たるみ)を悪化させる要因になります。
  • 強い日焼けや繰り返す紫外線ダメージは、しみ・しわ・たるみだけでなく皮膚がんのリスクも高めます。日陰・衣服・帽子・日焼け止めを組み合わせた総合的な紫外線対策が重要です4,5
  • 急に広がる赤み・水ぶくれ・強い痛み・発熱を伴う皮膚トラブル、ほくろやしみの急な変化などは、放置せず早めに皮膚科など専門医療機関へ相談することが大切です。

第1部:肌の基本構造と日常生活で見直したいポイント

まずは、肌そのものの構造と働きをざっくり把握し、「どんな習慣がバリア機能を守り、どんな行動が傷つけてしまうのか」を整理しましょう。専門的な病名を覚えるよりも、日常の小さな習慣を整えることが、結果的に美肌への一番の近道になることも多いです。

1.1. 皮膚の三層構造とバリア機能

厚生労働省の資料によると、皮膚は外側から「表皮」「真皮」「皮下組織(皮下脂肪)」の三つの層に分けられます1,2

  • 表皮:一番外側の薄い層で、外界と直接触れ合う部分です。最も外側の「角層」は、レンガのように積み重なった角化細胞と、そのすき間を埋める脂質(セラミドなど)からできており、水分を保ちつつ外の刺激や異物の侵入を防ぐ「バリア」の役割を担っています。
  • 真皮:表皮の下にあり、コラーゲンやエラスチンなどの線維が網目状に広がる、厚みのある層です。肌のハリや弾力を支え、血管や神経、汗腺・皮脂腺などもここにあります。
  • 皮下組織:そのさらに下にある脂肪層で、外部からの衝撃を和らげ、体温を保つクッションのような役割を果たします。

この中でも、とくに角層の状態が「肌がしっとりしているか」「乾燥してカサカサしてしまうか」「ちょっとした刺激で赤くなりやすいか」に大きく影響します。角層の細胞がきちんと並び、細胞間脂質が十分にある状態だと、水分を保ちやすく、外からの刺激にも強い「健康な肌」の状態に近づきます。

一方で、強い洗浄剤やゴシゴシ洗い、空気の乾燥、紫外線などで角層が傷つき、細胞間脂質が減ってしまうと、水分が逃げやすくなり、かゆみ・粉ふき・ヒリヒリ感といったトラブルが起こりやすくなります。日本皮膚科学会も「健やかな皮膚は、外界から身体を守るバリアとして重要であり、日常的なスキンケアでこの機能を保つことが大切」と繰り返し発信しています3

1.2. 肌トラブルを悪化させやすいNG習慣

「肌に良いことをしているつもり」が、実はバリア機能を弱めてしまうケースも少なくありません。以下のような習慣に心当たりがないか、一度チェックしてみましょう。

  • 熱いお湯で何度も洗う・長風呂をする:気持ちよく感じても、皮脂や角層の保湿成分を過剰に洗い流してしまい、乾燥・かゆみの原因になります。
  • ゴシゴシこするクレンジング・洗顔:タオルや手で強くこする、スクラブを頻繁に使うなどは、角層を物理的に傷つけてしまいます。
  • アルコールや香料が強い化粧品を多用する:すっきり感や香りの良さを優先すると、敏感肌や乾燥肌では刺激になりやすく、赤みやヒリヒリの原因になることがあります。
  • 日焼け止めを「レジャーのときだけ」にしている:通勤・通学、買い物、洗濯物を干すなど、日常の短時間の積み重ねでも紫外線ダメージは蓄積します4,5
  • 睡眠不足・不規則な生活:睡眠中には肌の修復が進みます。睡眠時間やリズムが乱れると、ターンオーバーが不安定になり、くすみやニキビ、乾燥が目立ちやすくなります。
  • 喫煙・過度の飲酒:血流の悪化や酸化ストレスの増加により、肌のハリ低下や小じわ・くすみが目立ちやすくなります。

これらを一度にすべてやめる必要はありません。まずは「熱すぎるお湯をやめてぬるま湯にする」「ゴシゴシ洗いをやめて、泡でやさしく洗う」「外出時はできるだけ日陰や帽子を活用する」など、小さなステップから始めると続けやすくなります。

表1:肌のセルフチェックリストと考えられる背景
こんな症状・状況はありませんか? 考えられる主な背景・原因カテゴリ
入浴後すぐに肌がつっぱる、粉をふく、かゆみが出やすい 乾燥肌、洗いすぎ・熱いお湯、空気の乾燥、アトピー性皮膚炎など
額や鼻はテカりやすいのに、頬はかさつきやすい 混合肌、スキンケアが部分的に合っていない、季節による皮脂バランスの変化
少しの刺激で赤くなる、ヒリヒリ・ピリピリしやすい 敏感肌、バリア機能の低下、合わない化粧品や洗浄料の使用
日焼けしやすく、しみやそばかすが増えてきた 紫外線対策の不足、過去の強い日焼けの蓄積、加齢による色素沈着
ニキビが繰り返し同じ場所にできる、跡が残りやすい 皮脂分泌の多さ、ホルモンバランスの影響、ストレス、不適切なケア(つぶす・触るなど)

第2部:身体の内部要因 — 栄養・ホルモン・隠れた不調と肌の関係

スキンケアや生活習慣を見直しても肌トラブルが続く場合、背景には「栄養バランス」「ホルモンの変化」「慢性的な病気」など、身体の内側の要因が隠れていることがあります。外側からのケアだけでは限界があるケースもあるため、内側のサインにも目を向けてみましょう。

2.1. 【とくに女性】ライフステージごとのホルモンバランスと肌

女性の肌は、月経周期、妊娠・出産、更年期など、ライフステージごとのホルモン変化の影響を受けやすいとされています。

  • 思春期〜20代:性ホルモンの分泌が増え、皮脂分泌も多くなる時期です。Tゾーンのテカりやニキビが出やすくなり、「ついゴシゴシ洗って悪化させてしまう」パターンも少なくありません。
  • 月経前:黄体ホルモンの影響などで、一時的に皮脂分泌が増えたり、むくみやすくなったりします。「生理前は必ず顎にニキビができる」という人もいます。
  • 妊娠・産後:妊娠中はホルモンバランスの変化により、肌が敏感になる人もいれば、逆に調子がよくなる人もいます。産後は睡眠不足やストレスも加わり、乾燥・ニキビ・くすみが気になりやすい時期です。
  • 更年期以降:女性ホルモンの減少とともに、皮脂や汗の分泌が減り、肌の乾燥やかゆみが出やすくなります。ちょっとした刺激で赤くなったり、今まで使えていた化粧品が合わなくなることもあります。

こうした変化は「自分だけがおかしい」のではなく、多くの人が経験するものです。「いつ頃から、どのような変化があったか」をメモしておくと、婦人科や皮膚科で相談するときにも役立ちます。

2.2. 栄養不足・水分不足と肌のトラブル

肌は「最後に栄養が届く臓器」ともよく言われます。からだ全体の栄養状態が整ってはじめて、肌のターンオーバーやコラーゲンの合成がスムーズに行われます。

  • たんぱく質不足:髪や爪、皮膚などの材料となるたんぱく質が不足すると、肌のハリ低下やくすみ、傷の治りにくさとしてあらわれることがあります。
  • ビタミン・ミネラル不足:ビタミンC・E、ビタミンA、亜鉛などは、コラーゲン合成や抗酸化、防御機能に関わります。不規則な食事や極端なダイエットが続くと、肌あれや口内炎、かさつきが出やすくなります。
  • 水分不足:水分摂取が少ないと、血流が悪くなり、肌も乾燥しやすくなります。カフェインやアルコールには利尿作用があるため、「飲んでいるつもりでも実は脱水ぎみ」ということもあります。

「サプリメントだけで何とかしよう」とするのではなく、主食・主菜・副菜をそろえたバランスの良い食事を基本にしつつ、必要に応じて医師・管理栄養士と相談しながら不足を補うことが大切です。

2.3. 慢性的な病気や薬の影響が隠れていることも

肌の状態は、からだ全体の健康状態を映す「鏡」のような存在でもあります。たとえば、糖尿病や腎臓病などの慢性疾患があると、皮膚の乾燥やかゆみ、感染症のリスクが高くなることが知られています。また、持病の治療薬の中には、皮膚の乾燥や色素沈着、光線過敏(少しの日光でも強く日焼けしやすくなる)などを引き起こすものもあります。

「保湿や生活習慣の見直しだけではどうにもならない乾燥やかゆみ」「急に全身の皮膚トラブルが出てきた」「新しい薬を飲み始めてから肌の状態が大きく変わった」といった場合は、自己判断でスキンケアだけを変えるのではなく、主治医や皮膚科で相談することが重要です。

第3部:専門的な診断・治療が必要となる代表的な皮膚の病気

ここからは、セルフケアや生活習慣の見直しだけでは改善が難しいことが多く、専門的な診断や治療が必要になる代表的な皮膚の病気について、特徴を簡単に整理します。詳細な診断は必ず医療機関で行われるべきものですが、「どんな病気があり得るのか」を知っておくと、受診のきっかけをつかみやすくなります。

3.1. ニキビ(尋常性ざ瘡)

ニキビは思春期のイメージが強いですが、大人になってからもホルモンバランスやストレス、生活習慣、化粧品などさまざまな要因で繰り返しやすい皮膚の病気です。毛穴の入り口が角質で詰まり、皮脂がたまり、アクネ菌などの増殖や炎症が加わることで、白ニキビ・黒ニキビ・赤いニキビ・膿をもったニキビと形を変えていきます。

軽いニキビであれば、市販薬や生活習慣の見直しで改善することもありますが、「赤く腫れたニキビが多発している」「痛みが強い」「跡が残りやすい」「市販薬を使ってもよくならない」といった場合は、皮膚科での外用薬・内服薬・場合によっては光線治療などを検討することがあります。自己流でつぶしたり、強くこすると、色素沈着や凹凸のあるニキビ跡になりやすいため注意が必要です。

3.2. 脂漏性皮膚炎・湿疹(かぶれ・アトピー性皮膚炎など)

頭皮や顔のTゾーン、耳のまわり、胸や背中など、皮脂の多い部位に出やすい脂漏性皮膚炎は、赤みやフケのようなかさつき、かゆみが特徴です。皮脂や常在菌のバランス、体質、ストレスなど複数の要因が関係すると考えられており、保湿に加えて、状態に応じて薬用シャンプーや外用薬などを使うことがあります。

また、アトピー性皮膚炎接触皮膚炎(かぶれ)も、乾燥・かゆみ・赤み・湿疹が続く代表的な病気です。単なる乾燥と思い込み、市販の保湿だけで我慢してしまうと、かゆみから掻き壊し、感染を起こすこともあります。日本のガイドラインでは、保湿によるバリア機能の回復とともに、炎症を適切に抑える治療が重要とされています7

3.3. 細菌・ウイルス・真菌による皮膚感染症

皮膚はバリアとして働きますが、傷や乾燥などで隙間ができると、細菌・ウイルス・真菌(カビ)が入り込み、感染症を起こすことがあります。

  • とびひ・蜂窩織炎(ほうかしきえん):細菌による感染症で、赤く腫れて熱を持ったり、水ぶくれや黄色いかさぶたができることがあります。発熱や強い痛みを伴う場合もあり、抗菌薬による治療が必要になることがあります。
  • 単純ヘルペス・帯状疱疹:ウイルスによる感染症で、ピリピリした痛みや水ぶくれが帯状に並ぶのが特徴です。早期に抗ウイルス薬を使うことで、痛みや後遺症を軽減できる場合があります。
  • 白癬(いわゆる水虫など):真菌(カビ)の一種が原因で、足裏や足の指の間、体、頭皮などに赤み・かゆみ・鱗屑(うろこ状の皮むけ)が出ることがあります。自己判断で市販薬を長く使う前に、一度皮膚科で診断を受けると安心です。

3.4. 皮膚の老化・しみ・しわ・たるみ・皮膚がんのサイン

年齢とともに、コラーゲンやエラスチンの変化、長年の紫外線ダメージの蓄積などから、しみ・しわ・たるみ・くすみが目立ちやすくなります。これは自然な変化ですが、過度の日焼けや喫煙、睡眠不足などで進行が早まることも知られています4,5,6

一方で、「急激に大きくなったり形がいびつなほくろ」「色が不均一で、にじむように広がるしみ」「出血しやすく治りにくい皮膚の傷」などは、まれではありますが皮膚がんのサインである可能性もあります。WHOは、紫外線への過度な曝露が皮膚がんの主要な危険因子であり、多くは予防可能だと報告しています4,5。気になる変化がある場合は、早めに皮膚科で相談しましょう。

第4部:今日から始める健やかな肌のためのアクションプラン

原因が何であれ、「今この瞬間からできること」「今週末から試したいこと」「長期的に続けたいこと」を整理しておくと、焦らず一歩ずつ前に進みやすくなります。ここでは、レベル別に具体的な行動例をまとめます。

表2:改善アクションプラン
ステップ アクション 具体例
Level 1:今夜からできること 洗い方と保湿を見直す 顔・からだともにぬるま湯を使い、たっぷりの泡でこすらず洗う。入浴後はタオルで押さえるように水気をとり、5〜10分以内に保湿剤を塗る。洗顔は朝・夜の1日2回までにし、必要以上に何度も洗わない。
Level 1:今夜からできること 紫外線対策の「抜け」を減らす 天気や季節に関係なく、日中外に出るときは顔と首に日焼け止めを塗る。帽子や日傘を活用し、できるだけ日陰を歩く。SPFやPAの数値だけでなく、「こまめな塗り直し」を意識する。
Level 2:今週から始めること 睡眠・ストレスケアを整える 就寝・起床時間をできるだけ一定にし、寝る前1〜2時間はスマートフォンやPCを控える。短いストレッチや深呼吸、湯船につかる時間をつくり、自律神経を整えやすくする。
Level 2:今週から始めること 食事と水分のバランスを見直す 毎食、主食・主菜(肉・魚・大豆)・副菜(野菜)をそろえることを意識する。甘い飲み物やアルコールを減らし、水やお茶をこまめにとる。極端な糖質制限や単品ダイエットは避ける。
Level 3:1〜3か月かけて整えること 自分の肌タイプと合うコスメ・保湿剤を見つける 敏感肌用・乾燥肌用など、できるだけシンプルな処方の保湿剤やクレンジングを選び、数か月単位で様子を見る。何種類も同時に試さず、1つずつ変えて肌の変化を観察する。
Level 3:1〜3か月かけて整えること 必要に応じて医療機関の力を借りる セルフケアでは難しいニキビや湿疹、慢性的なかゆみ・乾燥、気になるほくろ・しみなどは、早めに皮膚科で相談する。持病や内服中の薬がある場合は、その情報も一緒に伝える。

第5部:専門家への相談 — いつ・どこで・どのように?

「病院に行くほどではない気がする」「忙しくて受診のタイミングがつかめない」という声も多く聞かれます。ここでは、受診を考える目安や、診療科の選び方、診察を受けるときに役立つ準備についてまとめます。

5.1. 受診を検討すべき危険なサイン

  • 赤みや腫れが急速に広がっている、触れると強い痛みや熱感がある
  • 水ぶくれやただれが広範囲に出ている、出血を伴う
  • 発熱や全身のだるさ、関節痛など全身症状を伴う
  • 目のまわり・口の中・陰部など、デリケートな部位に強い炎症が出ている
  • 今までなかったほくろやしみが急に現れた、または短期間で大きくなった・形がいびつになった・色がムラになってきた
  • 数週間以上続くかゆみや湿疹で、日常生活や睡眠に支障が出ている

こうした症状がある場合は、「そのうち治るかも」と様子を見すぎず、早めに医療機関を受診することが重要です。とくに、急激に悪化する皮膚の痛みや広がる赤み、高熱を伴う場合は、救急外来や救急相談窓口に相談する選択肢も検討しましょう。

5.2. 症状に応じた診療科の選び方

  • 皮膚の症状が中心のとき:基本的には皮膚科が第一選択です。ニキビ、湿疹、かぶれ、かゆみ、しみ、ほくろ、脱毛症、爪のトラブルなど幅広く相談できます。
  • 女性ホルモンとの関わりが疑われるとき:月経異常や更年期症状、妊娠・産後の悩みが強い場合は、皮膚科とあわせて婦人科での相談も役立つことがあります。
  • 持病との関連が心配なとき:糖尿病、腎臓病、膠原病などの持病がある方は、皮膚科だけでなく主治医にも皮膚症状を伝え、治療薬や検査計画との兼ね合いを相談しましょう。
  • どこに行けばよいかわからないとき:まずはかかりつけ医(内科・小児科など)に相談し、必要に応じて皮膚科への紹介を受ける方法もあります。

5.3. 診察時に持参すると役立つものと費用の目安

  • 保険証・医療証:日本では多くの皮膚科診療が公的医療保険の対象となり、原則として自己負担は1〜3割です(年齢や所得により異なります)。
  • お薬手帳:内服中の薬やこれまで使った塗り薬・市販薬の情報は、診断や治療方針を決めるうえで重要な手がかりになります。
  • 症状のメモ・写真:「いつから・どこに・どのような症状が出たか」「何かきっかけはあったか」「時間帯や季節で変化するか」などを書いておくと、短い診察時間でも伝え漏れを減らせます。スマートフォンで撮影した発症直後の写真も役立つことがあります。
  • 普段使っている化粧品や保湿剤の情報:実物やパッケージの写真を持参すると、かぶれや刺激の原因を探る手がかりになります。

検査や治療の費用は、保険の種類や医療機関によって異なりますが、初診料や一般的な外用薬のみであれば数千円程度に収まることが多いです。心配な場合は、事前に医療機関のホームページや電話で目安を確認しておくと安心です。

よくある質問

Q1: 顔は1日に何回まで洗うのがよいですか?

A1: 一般的には、朝と夜の1日2回が目安です。汗や皮脂、ホコリを落とすことは大切ですが、何度も洗いすぎると角層のバリア機能が低下し、乾燥やかゆみ、ニキビの悪化につながることがあります。とくに乾燥肌・敏感肌の方は、朝はぬるま湯だけ、夜は低刺激の洗顔料を使うなど、自分の肌の様子に合わせて調整しましょう。

Q2: どのくらいの頻度で保湿剤を塗ればよいですか?

A2: 基本は入浴や洗顔の直後に全身(または気になる部位)へ塗ることが推奨されます。乾燥が強い場合や、掻き壊しやすい部位には、朝・夜の2回以上塗ることもあります。日本のガイドラインでも、保湿による角層水分量の改善がかゆみや乾燥の軽減につながることが報告されています7。べたつきが気になる場合は、テクスチャーの違う保湿剤を季節や部位に合わせて使い分けるとよいでしょう。

Q3: 曇りの日や室内にいる日も日焼け止めは必要ですか?

A3: はい、紫外線は曇りの日や窓ガラス越しにもある程度届きます。WHOは、紫外線の強さを示すUVインデックスが3以上の場合には、日常生活でも紫外線対策が必要としています4,5。長時間屋外で過ごす日はもちろん、通勤や買い物など短時間でも、顔や首など露出部には日焼け止めを塗る習慣をつけると、将来のしみ・しわ・皮膚がんリスクの軽減につながります。

Q4: 敏感肌で、どんな化粧品を選べばよいかわかりません。

A4: 敏感肌の方は、まず成分がシンプルで、アルコール・香料・着色料などが少ない製品から試すのがおすすめです。「敏感肌用」「低刺激性」と表示されている製品でも、人によって合う・合わないは異なります。新しい製品を使うときは、顔全体にいきなり塗るのではなく、腕の内側や耳の後ろなど目立たない部分で数日試してから、顔に広げると安心です。

それでも赤みやヒリヒリが続く場合は、自己判断で「合わない化粧品探し」を繰り返すより、一度皮膚科で相談し、必要に応じてパッチテストなどを検討するほうが安全です。

Q5: 食事を変えるだけで美肌になれますか?

A5: 食事は肌づくりの土台としてとても重要ですが、「食事だけで一気に美肌になる」というよりは、「肌トラブルを悪化させない土台を整える」イメージに近いです。バランスのよい食事、十分な水分、適度な睡眠と運動、ストレスケア、紫外線対策、適切なスキンケアが組み合わさって、少しずつ肌の調子が安定していきます。

極端なダイエットや偏った食事は、短期的に体重が減っても、肌の乾燥やくすみ、抜け毛、月経不順など別のトラブルを招く可能性があるため注意が必要です。

Q6: 男性もスキンケアをしたほうがよいですか?

A6: もちろんです。男性の肌も紫外線や乾燥、髭剃りによる刺激など、多くのストレスにさらされています。洗顔後に保湿をする、日中は日焼け止めや帽子を活用するだけでも、将来のしみ・しわ・敏感肌の予防につながります。髭剃り前に肌を十分に湿らせ、剃った後に保湿剤を塗るなど、日々のひと工夫が大きな差になります。

Q7: ニキビがあるときも保湿したほうがよいのでしょうか?

A7: はい、多くの場合、適切な保湿はニキビケアの一部として重要です。乾燥すると肌は防御反応として皮脂を余計に分泌しようとするため、テカりや毛穴詰まりが悪化することがあります。オイルフリーまたはノンコメドジェニック(ニキビができにくい処方)の保湿剤を選び、こすらず薄くなじませるとよいでしょう。

ただし、ニキビの種類や重症度によっては、市販の保湿剤が合わない場合もあります。炎症性のニキビが多いときや、自己判断でのケアに限界を感じるときは、皮膚科で相談することをおすすめします。

Q8: 「健康的な日焼け」は本当に体に良いのですか?

A8: WHOは、「健康的な日焼け」という概念は誤解であり、日焼けは紫外線によって皮膚がダメージを受けた結果だと説明しています5。肌が黒くなるのは、メラニンが増えてこれ以上のダメージから細胞を守ろうとする防御反応であって、決して無害な状態ではありません。

ビタミンDのために日光浴が推奨されることもありますが、必要量は短時間の外出や日常生活の範囲で十分得られると考えられています。長時間の直射日光や日焼けマシンなどによる強い紫外線曝露は、しみ・しわ・皮膚がんリスクを高めるため避けるべきです4,5

結論:この記事から持ち帰ってほしいこと

肌は、外から見える「見た目」だけでなく、からだ全体の健康状態や生活習慣を映し出す大切な臓器です。健康な肌とは、トラブルがまったくない完璧な状態ではなく、「大きな刺激がなく、日常生活に支障が出ない範囲で落ち着いている状態」と考えると、肩の力が少し抜けるかもしれません。

本記事では、皮膚の構造とバリア機能、生活習慣やホルモン・栄養との関係、セルフケアの限界と医療機関を受診すべきサインなどを、できるだけ具体的にお伝えしました。すべてを一度に完璧に実践しようとする必要はありません。まずは「洗いすぎない」「しっかり保湿する」「紫外線から守る」という3つを意識し、少しずつ自分のペースで生活習慣やスキンケアを整えていきましょう。

そして、強い痛みや急な悪化、長引くかゆみや湿疹、気になるほくろやしみの変化などがある場合は、遠慮せず皮膚科など専門家の力を借りてください。あなたの肌と生活に合った方法を一緒に探してくれる医療者は、全国にたくさんいます。ひとりで抱え込まず、「相談してもいい」と思えるきっかけになれば幸いです。

この記事の編集体制と情報の取り扱いについて

Japanese Health(JHO)は、信頼できる公的情報源と査読付き研究に基づいて、健康・医療・美容に関する情報をわかりやすくお届けすることを目指しています。本記事では、厚生労働省や公益社団法人日本皮膚科学会、世界保健機関(WHO)などの公的機関が公開している資料に加え、国内外の医学的エビデンスをもとに、肌の構造や機能、紫外線と皮膚トラブルの関係、スキンケアの基本などを整理しました1,2,3,4,5,6,7

本記事の原稿は、最新のAI技術を活用して下調べと構成案を作成したうえで、JHO編集部が一次資料(ガイドライン・論文・公的サイトなど)と照合しながら、内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。最終的な掲載判断はすべてJHO編集部が行っています。

ただし、本サイトの情報はあくまで一般的な情報提供を目的としており、個々の症状に対する診断や治療の決定を直接行うものではありません。気になる症状がある場合や、治療の変更を検討される際は、必ず医師などの医療専門家にご相談ください。

記事内容に誤りや古い情報が含まれている可能性にお気づきの場合は、お手数ですが運営者情報ページ記載の連絡先までお知らせください。事実関係を確認のうえ、必要な訂正・更新を行います。

免責事項 本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言や診断、治療に代わるものではありません。健康上の懸念がある場合や、治療内容の変更・中止等を検討される際には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

  1. 厚生労働省. 皮膚障害等防止用保護具の選定マニュアル. 2025年3月31日. https://www.mhlw.go.jp/content/11300000/001443253.pdf (最終アクセス日:2025-11-26)

  2. 厚生労働省. Ⅲ 人体の正常構造と機能. https://www.mhlw.go.jp/topics/2008/04/dl/tp0430-1f_0003.pdf (最終アクセス日:2025-11-26)

  3. 公益社団法人日本皮膚科学会. 一般市民の皆様. https://www.dermatol.or.jp/public/ (最終アクセス日:2025-11-26)

  4. World Health Organization. Ultraviolet radiation – Fact sheet. 2022. https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/ultraviolet-radiation (最終アクセス日:2025-11-26)

  5. World Health Organization. Radiation: Protecting against skin cancer. 2024. https://www.who.int/news-room/questions-and-answers/item/radiation-protecting-against-skin-cancer (最終アクセス日:2025-11-26)

  6. Harvard Health Publishing. Skin Care and Repair. https://www.health.harvard.edu/staying-healthy/skin-care-and-repair (最終アクセス日:2025-11-26)

  7. 佐伯秀久ほか. 皮脂欠乏症診療の手引き 2021. 公益社団法人日本皮膚科学会. https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/xoops/files/guideline/131_2255.pdf (最終アクセス日:2025-11-26)

この記事はお役に立ちましたか?
はいいいえ