【葉ロット(ラロット)と関節痛】ベトナムの民間療法と安全な付き合い方
筋骨格系疾患

【葉ロット(ラロット)と関節痛】ベトナムの民間療法と安全な付き合い方

ベトナム料理でよく使われる香りのよい葉「ラロット(ベトナム語:lá lốt)」をご存じでしょうか。最近では、この葉を煎じたり足湯に使ったりして「関節痛や腰痛が軽くなる」といった情報をインターネットやSNSで目にする機会も増えています。

一方で、「本当に痛みに効くの?」「どのくらいの量なら安全?」「日本で飲んでも大丈夫なの?」と、不安や疑問を持つ方も少なくありません。特に、変形性膝関節症や関節リウマチなど、医療機関での治療が必要な病気が隠れている可能性もあるため、民間療法の情報をどこまで信用してよいのか判断が難しいところです。

本記事では、東南アジアで伝統的に使われてきた葉ロット(ロロットペッパー、学名:Piper sarmentosumPiper lolot)について、最新の研究報告や日本の関節痛ガイドラインの情報を踏まえながら、「期待できる作用」と「限界」、そして「安全に付き合うためのポイント」をわかりやすく整理します。日常生活でできる関節のセルフケアや、医療機関を受診すべきサインについても詳しく解説します。

「民間療法を上手に取り入れたいけれど、かえって体を悪くしたくない」「家族がネットの情報だけを信じて病院に行こうとしない」といった不安をお持ちの方にとって、具体的に次の一歩がイメージできる内容を目指しています。

Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について

Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。膨大な医学文献や公的ガイドラインを整理し、日常生活で活用しやすい形でお届けすることを目指しています。

本記事の内容は、以下のような一次情報源に基づいて、JHO編集部がAIツールのサポートを受けつつ、最終的には人の目で一つひとつ確認しながら作成しています。

  • 厚生労働省・公的研究機関・ガイドライン:e-ヘルスネットやMindsに掲載された変形性膝関節症・関節リウマチなどの診療ガイドライン、日本の身体活動ガイドライン、関節痛に関する公的解説などを優先して参照しています。
  • 国内外の医学会ガイドライン・査読付き論文:日本整形外科学会、日本リウマチ学会の診療ガイドラインに加え、Piper sarmentosum(葉ロット)の抗炎症作用や骨保護作用に関する動物実験・総説論文など、査読済みの研究をもとに要点を整理しています。
  • 教育機関・医療機関・大学のデータベース:東南アジアでの伝統的な利用方法や毒性評価に関する報告として、大学・研究機関が公開している情報も参考にしています。

AIツールは、文献の要約や構成案作成の「アシスタント」として活用していますが、公開前には必ずJHO編集部が原著資料と照合し、重要な記述を一つひとつ確認しながら、事実関係・数値・URLの妥当性を検証しています。

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要点まとめ

  • 葉ロット(ラロット)は、ベトナムなど東南アジアで関節痛やリウマチ様の痛み、胃の不調などに用いられてきたコショウ科のハーブです。
  • 動物実験や細胞レベルの研究では、抗炎症・鎮痛作用、骨を守る可能性が示されていますが、人を対象とした大規模な臨床試験はほとんどなく、「関節痛を治す薬」とは言えません。
  • 慢性的な膝や手指の関節痛の背景には、変形性関節症や関節リウマチ、痛風などの病気が隠れていることが多く、日本のガイドラインでは医療機関での診断と標準的な治療が推奨されています。
  • 葉ロットをお茶・足湯・外用として「補助的に」取り入れること自体は、量や体質に注意すれば大きな問題にならない場合もありますが、持病や妊娠・授乳中の方、薬を服用中の方は必ず医療専門職に相談してください。
  • 「葉ロットだけで治そう」と自己判断で通院や薬をやめてしまうと、関節の変形や日常生活の質の低下につながるおそれがあります。民間療法はあくまで医師の治療やリハビリ、運動・栄養管理を補う位置づけとして考えましょう。

第1部:関節痛の基本と日常生活の見直し

まずは、葉ロットの話に入る前に、「関節痛とはそもそも何か」「どのような生活習慣が痛みを悪化させるのか」を整理しておきましょう。関節そのものの病気だけでなく、体重や筋力、仕事や家事の動き方など、身近な要因も痛みに大きく関係しています。

1.1. 関節痛はなぜ起こるのか

関節は、骨と骨が出会う部分に「軟骨」や「関節液」がクッションのような役割を果たし、スムーズに動くようにできています。変形性関節症では、この軟骨がすり減り、骨同士がこすれ合うことで痛みや腫れ、動かしにくさが生じます。高齢者に多い病気ですが、スポーツや仕事で関節を酷使している人では若い世代でも起こり得ます。

一方、関節リウマチのように、免疫の異常が原因で関節の内側に炎症が起こる病気もあります。この場合、朝のこわばりや左右対称の複数の関節の腫れが特徴的で、放置すると関節の変形や内臓への影響につながることもあります。

さらに、尿酸が関節内に結晶としてたまる痛風や、細菌感染による化膿性関節炎、腱鞘炎など、関節やその周りに痛みを起こす状態は多岐にわたります。痛みの性質(ズキズキ、ズーンと重い、ピリッとした鋭い痛みなど)や出る場所、時間帯、持続期間などを整理しておくと、医療機関で原因に近づきやすくなります。

1.2. 関節痛を悪化させてしまうNG習慣

同じ関節の状態でも、日常生活の癖によって痛みの感じ方や悪化のスピードは大きく変わります。日本の公的情報でも、身体活動や体重管理、関節への負担のかけ方が重要だとされています。

  • 長時間同じ姿勢のままでいる:デスクワークで膝を深く曲げたまま、立ち仕事でずっと同じ姿勢、床座りで正座やあぐらが多いなど。
  • 急に激しい運動を始める:久しぶりのランニングや階段昇降を一気に増やすと、膝や足首の関節に大きな負担がかかります。
  • 体重の増加を放置する:体重が1kg増えると、歩くときの膝への負担はそれ以上に増えるとされており、膝痛の大きなリスクになります。
  • 冷え・過度の飲酒・喫煙:冷えは筋肉のこわばりを強くし、飲酒や喫煙は血流や炎症に悪影響を与えることがあります。

こうした生活習慣を見直すだけでも、痛みがやわらいだり、薬の量を減らせたりすることがあります。葉ロットなどのハーブを試す前に、「まず自分で変えられることはないか」を一度整理してみることが大切です。

表1:関節痛セルフチェックと背景要因のイメージ
こんな症状・状況はありませんか? 考えられる主な背景・原因カテゴリ
朝起きたときに手や膝がこわばり、30分以上動かしにくい 関節リウマチなど、免疫の異常による炎症性関節炎
階段の昇り降りや立ち上がりのときだけ膝の痛みが強い 変形性膝関節症、筋力低下、体重増加による負担増
突然、足の親指の付け根が真っ赤に腫れて「風が吹いても痛い」ほど痛む 痛風発作の可能性(尿酸値の異常)
関節が熱を持って腫れ、発熱や全身のだるさを伴う 細菌感染による化膿性関節炎など、緊急性の高い状態
同じ関節を長年酷使してきた・スポーツでケガを繰り返している 変形性関節症や腱・靭帯の損傷による痛み

第2部:葉ロット(ラロット)の成分と体への作用・注意点

ここからは、ベトナムなどで関節痛の民間療法として用いられてきた葉ロットそのものに焦点を当てます。どのような植物なのか、研究でどのような作用が報告されているのか、日本で使うときに注意すべき点は何かを整理していきましょう。

2.1. 葉ロットとは?伝統的な利用と現代の研究

葉ロットは、学名Piper sarmentosumまたはPiper lolotと呼ばれるコショウ科の多年草で、心臓形のつやのある葉をつけます。ベトナム、タイ、マレーシアなど東南アジアで広く食用・薬用にされており、ベトナム料理では牛肉を巻いて炭火で焼く料理などに使われます。

民族薬理学の総説では、葉ロットは「冷え」「胃の不調」「咳」「関節リウマチ様の痛み」などに用いられてきたと報告されており、関節痛や炎症を和らげる目的で使われることも多かったとされています。

現代の研究では、葉や根から抽出したエキスに以下のような作用が報告されています(多くは動物実験や試験管内試験です)。

  • 炎症を引き起こす物質の働きを抑える抗炎症作用
  • 痛みの情報伝達に関わる物質に影響し、痛みを感じにくくする鎮痛作用
  • 活性酸素を減らす抗酸化作用(骨や血管などの保護に関与する可能性)
  • 骨の代謝に関わるホルモンや酵素に作用し、骨粗鬆症モデル動物で骨量低下を抑える骨保護作用

例えば、ラットを用いた実験では、Piper sarmentosumの抽出物が足のむくみモデルやホルマリンテストで炎症や痛みを抑えたという報告があります。また、ステロイドによる骨粗鬆症モデルラットの骨量減少を防いだ研究もあります。

さらに、近年の研究では、ベトナムなどで痛風や関節痛に用いられてきた背景から、葉ロット抽出物の尿酸代謝や炎症反応への影響を調べる試みも進んでいます。ただし、これらはまだ基礎研究や早期段階の検討であり、人間の患者さんに対する長期的な効果や安全性は十分に分かっていません。

2.2. ベトナムの民間療法での使い方の例

ベトナムの民間療法では、葉ロットを単独または他の生薬と組み合わせて、以下のような形で用いることがあります。ここで紹介するのはあくまで「現地で伝承されている方法」の一例であり、日本での医薬品としての効果や安全性が認められたものではありません。

  • 煎じて飲む(お茶のように内服):乾燥葉5〜10gまたは生葉15〜30g程度を水で煮出し、数回に分けて飲む方法が紹介されています。関節痛や冷え、胃の不快感などに用いられることがあります。
  • 足湯・手湯として外用する:葉や茎を煮出したお湯に少量の塩を入れ、手足を温める方法です。冷えやしびれ、軽い関節痛を和らげる目的で使われます。
  • 葉を酒に漬けてマッサージ用に使う:葉や根を刻んでアルコールに漬け込み、肩や膝などの痛い部分に塗ってマッサージする使い方も伝わっています。

これらはいずれも「血行を良くして冷えを改善する」「表面的な炎症やこわばりを和らげる」といったイメージで使われることが多く、慢性の関節疾患そのものを治すというよりは、症状緩和やリラックス目的に近い位置づけです。

日本の読者の方が試す場合は、まずは少量から始めて体調の変化をよく観察すること、長期間連用せず、あくまで一時的な補助と考えることが重要です。また、持病や服薬中の薬との相互作用の可能性もゼロではないため、特に高齢の方や複数の薬を服用している方は、事前にかかりつけ医や薬剤師に相談したうえで使用を検討してください。

2.3. 安全性・副作用と注意したい人

葉ロットは、東南アジアで長年食用としても使われていることから、食品レベルの摂取量であれば大きな毒性は報告されていません。一方、煎じ薬や高濃度の抽出物として長期間大量に摂取した場合の安全性については、人を対象にしたデータがほとんどありません。

ベトナムの伝承や一部の報告では、以下のような注意点が挙げられています。

  • 便秘や口内炎が強いとき:葉ロットは体を温める性質が強いとされ、便秘や口内の熱感が強い人では症状が悪化する可能性があると伝えられています(科学的な検証は十分ではありません)。
  • 授乳中の方:伝承的には「母乳が出にくくなる」と言われることがあり、授乳中の使用は控えるのが一般的です。
  • アレルギー体質・コショウ科のアレルギーがある方:同じコショウ科の植物(黒コショウなど)でアレルギーを起こしたことがある場合、葉ロットでも皮膚炎やかゆみなどが出る可能性があります。
  • 抗凝固薬・抗血小板薬などを服用中の方:直接的な相互作用のデータは限られていますが、ハーブ全般に言えることとして、血液をサラサラにする薬との併用では出血リスクに注意が必要です。

また、どのようなハーブ・民間療法でも共通ですが、「自己判断で処方薬を減らしたり中止したりする」「病院に行く代わりにハーブだけで治そうとする」ことは避けなければなりません。特に関節リウマチや痛風などの病気では、適切な時期に治療を始めるかどうかが、その後の関節の変形や生活の質を大きく左右します。

第3部:専門的な診断が必要な関節の病気と葉ロットの「限界」

ここでは、日本でよくみられる関節の病気の代表例と、日本のガイドラインで推奨されている基本的な治療方針を簡単に確認します。そのうえで、葉ロットがどこまで関わり得るのか、またどこからは「ハーブの領域を超えて医療の世界」になるのかを整理します。

3.1. 変形性関節症(膝・股関節など)

変形性関節症は、高齢者に最も多い関節の病気で、特に膝・股関節・脊椎に起こりやすいとされています。日本整形外科学会の変形性膝関節症診療ガイドラインでは、運動療法や体重管理、痛み止め(NSAIDs)などを組み合わせた保存療法を基本とし、必要に応じてヒアルロン酸注射や手術療法を検討することが推奨されています。

長期的に関節を守るためには、「痛みをゼロにする」ことよりも、「適切に動かしながら筋力を維持し、悪化を防ぐ」ことが重要です。葉ロットの抗炎症作用が関節の炎症をどこまで抑えられるかについては、動物実験レベルのデータしかないため、変形性関節症そのものの治療法として頼ることはできません。

3.2. 関節リウマチ

関節リウマチは、免疫の異常によって関節の内側に炎症が起こり、放置すると関節が破壊されてしまう病気です。日本リウマチ学会の診療ガイドラインでは、できるだけ早期からメトトレキサートなどの抗リウマチ薬(DMARDs)を用いて炎症を十分にコントロールする「治療戦略」が推奨されています。

一部の民族薬理学研究では、葉ロットがリウマチ様の痛みに用いられてきたことから、免疫や炎症に対する作用が検討されていますが、現時点で関節リウマチの標準治療を置き換えられるようなエビデンスはありません。むしろ、ハーブだけに頼って治療開始が遅れることの方が、関節破壊のリスクを高めてしまいます。

3.3. 痛風・高尿酸血症など

痛風発作は、足の親指の付け根などが突然激しく腫れて痛む病気で、血液中の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が続くことで起こります。痛風や高尿酸血症の治療には、食事療法に加えて尿酸を下げる薬が使われます。

ベトナムでは、葉ロットが痛風様の症状に用いられてきたことから、尿酸や炎症に対する作用を探索する研究が行われていますが、現時点では「人で尿酸値を安定して下げる」といった結論を出せる段階ではありません。

痛風は腎機能や心血管病とも関係が深く、自己判断で薬をやめてしまうと合併症のリスクが高まる病気です。葉ロットは、あくまで食事の一部やリラックスのための足湯など「補助的な位置づけ」に留め、尿酸や腎機能の管理そのものは必ず医療機関で相談してください。

第4部:今日から始める改善アクションプランと葉ロットの位置づけ

ここでは、「関節痛を少しでも軽くしたい」「葉ロットも上手に活用したい」という方が、今日からできる行動をレベル別に整理します。日本のガイドラインや公的情報で推奨されているセルフケアを土台にしながら、葉ロットをどのように組み合わせるかを考えていきましょう。

表2:改善アクションプランと葉ロットの活用イメージ
ステップ アクション 具体例
Level 1:今夜からできること 関節への負担を減らし、血行をよくする 長時間同じ姿勢を避け、1時間に1回は立ち上がって関節をゆっくり動かす。就寝前にぬるめのお湯で足湯を行い、必要であれば少量の葉ロットを加えてリラックス目的で使用する(異常があればすぐ中止)。
Level 2:今週から始めること 体重管理と筋力トレーニング 医療機関や理学療法士の指導のもとで、膝周りの筋力トレーニングやウォーキングを少しずつ始める。食事では塩分・糖分・脂質のとり過ぎを見直し、関節や骨によいバランスのとれたメニューを意識する。
Level 3:医療機関と連携して行うこと 診断・治療と並行して民間療法を位置づける 整形外科やリウマチ科で診断と治療計画を立てたうえで、「葉ロットのお茶」や「足湯」を試したい場合は、主治医や薬剤師に相談してから始める。症状の変化や副作用の有無を記録し、診察時に共有する。

葉ロットを取り入れる際には、「これさえ飲めば他は何もしなくていい」という発想ではなく、「関節を守るために行っているさまざまな取り組みのうちの1つ」に位置づけることが大切です。運動・体重管理・睡眠・ストレスケアなど、基本的なセルフケアの土台がしっかりしてこそ、ハーブやサプリメントの役割も活きてきます。

第5部:専門家への相談 — いつ・どこで・どのように?

最後に、「どのようなときに医療機関を受診すべきか」「どの診療科を選べばよいか」「診察時に何を伝えるとよいか」を整理します。葉ロットや他の民間療法を試している場合でも、これらの受診目安を守ることで、重大な病気の見逃しを防ぎやすくなります。

5.1. すぐに受診・救急相談すべき危険なサイン

  • 関節が急に大きく腫れ、触ると強い痛みと熱感がある(特に発熱や悪寒を伴う場合)
  • 外傷後に関節が変形している、動かせない、強い痛みが続く
  • 複数の関節が急に腫れて痛み、全身のだるさや息切れ、発疹などを伴う
  • 痛みで歩けない・立ち上がれない、あるいは夜も眠れないほどの痛みが続く

これらの症状がある場合は、民間療法で様子を見るのではなく、できるだけ早く整形外科や救急外来に相談してください。迷ったときは、地域の救急相談窓口に電話で相談するのも一つの方法です。

5.2. 症状に応じた診療科の選び方

  • 膝・股関節・肩など「動かし方」によって痛みが強くなる場合:整形外科
  • 朝のこわばりが長く続き、左右対称の複数の関節が腫れている場合:リウマチ科または膠原病内科
  • 足の親指の付け根が突然赤く腫れた場合:整形外科または内科(痛風・高尿酸血症の可能性)
  • 原因不明の発熱や全身のだるさを伴う関節痛:内科で全身疾患を含めた評価が必要なこともあります。

5.3. 診察時に伝えたいポイントと葉ロットに関する情報

  • 痛みが出始めた時期、きっかけ、場所、痛みの性質(ズキズキ、ズーンなど)
  • 朝のこわばりの有無と持続時間、腫れ・熱感の有無
  • これまでに試した薬や湿布、サプリメント・ハーブ(葉ロットを含む)の種類と量、使用期間
  • 持病(高血圧・糖尿病・高尿酸血症・腎臓病など)と内服中の薬

特に葉ロットや他のハーブ・サプリメントを使用している場合は、「いつから」「どのくらいの量で」「どのくらいの頻度で」使っているかを具体的に伝えることが大切です。医師はそれを踏まえて、薬との相互作用や安全性、続けてよいかどうかを判断できます。

よくある質問

Q1: 葉ロットだけで変形性膝関節症や関節リウマチは治りますか?

A1: 現時点で、葉ロットだけで変形性膝関節症や関節リウマチなどの病気を「治す」ことができるという科学的根拠はありません。動物実験では抗炎症・鎮痛作用や骨保護作用が報告されていますが、人を対象とした大規模な臨床試験はほとんど行われていません。

これらの病気は、日本のガイドラインでも早期からの薬物療法やリハビリが推奨されており、葉ロットはあくまで補助的な位置づけにとどめる必要があります。通院や薬を自己判断で中止することは避けてください。

Q2: 葉ロットのお茶や足湯をどのくらい続けても大丈夫ですか?

A2: 食品レベルの量(料理に使う程度)であれば、東南アジアでは長く利用されてきた実績がありますが、煎じ薬として毎日長期間飲み続けた場合の安全性については、人でのデータが十分ではありません。

目安としては、短期間(数日〜2週間程度)にとどめ、体調の変化(胃痛、下痢、皮膚のかゆみ、頭痛など)があればすぐに中止し、必要に応じて医療機関に相談してください。持病や服薬中の薬がある方、妊娠中・授乳中の方は、始める前に必ず主治医や薬剤師に相談しましょう。

Q3: 葉ロットは日本のサプリメントや漢方薬と一緒に使っても問題ありませんか?

A3: 葉ロットと特定のサプリメント・漢方薬との相互作用に関する研究はほとんどありません。そのため、「必ず安全」とは言い切れません。特に、血液をサラサラにする薬、肝臓や腎臓に負担がかかる薬を飲んでいる場合は注意が必要です。

漢方薬やサプリメントを含めて複数の製品を併用していると、どれがどの症状に効いているのか、あるいは副作用の原因なのかが分かりにくくなります。新しいものを追加する前には、できるだけ「何を何の目的で飲んでいるのか」を整理し、かかりつけ医や薬剤師に相談することをおすすめします。

Q4: 授乳中でも葉ロットの足湯なら問題ありませんか?

A4: 足湯のような外用であっても、伝承的には「葉ロットは母乳が出にくくなる」と言われることがあり、授乳中の使用は控えるのが一般的です。科学的なデータは十分ではありませんが、母乳育児を続けたい方にとっては、少しでもリスクの可能性があるものは避けた方が安心です。

どうしても試したい場合は、産婦人科や小児科などで相談し、別のリラックス方法(白湯の足湯やストレッチなど)も含めてアドバイスを受けるとよいでしょう。

Q5: 葉ロットは骨粗鬆症の予防や骨折の治りを良くするのに役立ちますか?

A5: ラットの骨粗鬆症モデルで、葉ロットの抽出物が骨量の減少を抑えたり、骨折の治癒を促進したりしたという報告があります。ただし、これらはあくまで動物実験の段階であり、人にそのまま当てはめることはできません。

骨粗鬆症の予防・治療に関しては、カルシウムやビタミンDの摂取、適度な運動、禁煙・節酒、必要に応じた薬物療法など、日本のガイドラインに基づいた方法が優先されます。葉ロットはそれらを補う「かもしれない」存在にとどまり、単独で骨粗鬆症対策とするのは現時点ではおすすめできません。

Q6: 日本で葉ロットを手に入れるときに注意するポイントはありますか?

A6: 日本では、アジア食材店やオンラインショップなどで冷凍・生の葉ロットやハーブ製品が販売されていることがあります。購入時には、製造元や原産国、衛生管理、農薬や重金属などの安全性に関する情報をよく確認しましょう。

特に、関節痛改善などをうたうサプリメントや健康食品の中には、成分表示が不十分であったり、海外で健康被害やリコールが報告されている製品もあります。厚生労働省など公的機関の注意喚起情報も参考にしながら、安易に個人輸入の製品に飛びつかないことが大切です。

Q7: 「冷えからくる関節痛」に葉ロットは向いていますか?

A7: ベトナムや周辺地域の伝承では、葉ロットは身体を温め、冷えからくる痛みを和らげるハーブとされています。そのため、ぬるめのお湯に葉ロットを加えた足湯などは、「冷えによるこわばり」をやわらげる目的で使われてきました。

ただし、「冷え」が背景にあるように見えても、変形性関節症や関節リウマチなどの病気が隠れていることもあります。葉ロットの足湯で一時的に楽になっても、痛みが数週間以上続く場合や、腫れ・熱感・こわばりなどが強い場合は、ハーブで様子を見るだけでなく医療機関を受診してください。

結論:この記事から持ち帰ってほしいこと

葉ロット(ラロット)は、東南アジアで古くから食用・薬用にされてきたハーブであり、動物実験などでは抗炎症・鎮痛・骨保護など、関節痛に関連する作用が報告されています。一方で、人を対象とした大規模な研究は乏しく、日本の医療現場で「関節痛の標準治療」として認められているわけではありません。

慢性的な膝や手指の痛みの背景には、変形性関節症や関節リウマチ、痛風などの病気が隠れていることが多く、早期から医療機関で診断と治療を受けることが、その後の人生の質を守るうえでとても重要です。葉ロットを取り入れるのであれば、「診断と標準治療をきちんと受けたうえで、補助的に活用する」という位置づけを忘れないようにしましょう。

この記事を通して、「どのような症状のときに民間療法に頼りすぎてはいけないのか」「どのタイミングでどの診療科に相談すべきか」、そして「日常生活の中で関節を大切に使い続けるために、今日から何ができるのか」を改めて考えるきっかけになれば幸いです。

この記事の編集体制と情報の取り扱いについて

Japanese Health(JHO)は、信頼できる公的情報源と査読付き研究に基づいて、健康・医療・美容に関する情報をわかりやすくお届けすることを目指しています。本記事では、厚生労働省や日本の専門学会が公開している関節痛・変形性関節症・関節リウマチなどに関する資料と、Piper sarmentosum(葉ロット)に関する国内外の研究論文を中心に参照しました。

本記事の原稿は、最新のAI技術を活用して下調べと構成案を作成したうえで、JHO編集部が一次資料(ガイドライン・論文・公的サイトなど)と照合しながら、内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。最終的な掲載判断はすべてJHO編集部が行っています。

ただし、本サイトの情報はあくまで一般的な情報提供を目的としており、個々の症状に対する診断や治療の決定を直接行うものではありません。気になる症状がある場合や、治療の変更を検討される際は、必ず医師などの医療専門家にご相談ください。

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免責事項 本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言や診断、治療に代わるものではありません。健康上の懸念がある場合や、治療内容の変更・中止等を検討される際には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

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