コンテンツへスキップ
お問い合わせ
スポンサーリンク
心血管疾患 26分で読める 14回

【高血圧治療薬の副作用】よくある症状と受診の目安・安全に続けるためのポイント

スポンサーリンク
文字サイズ





「血圧の薬を飲み始めてから、なんとなく体調が前と違う気がする」「副作用が怖くて、薬を飲み続けてよいのか不安」――そんな悩みを抱えている方は少なくありません。高血圧は自覚症状が乏しい一方で、脳卒中や心筋梗塞、腎不全などの大きな病気のリスクを高めるため、長期的なコントロールがとても重要です。日本高血圧学会の『高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)』では、カルシウム拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、利尿薬、β遮断薬などが主要な降圧薬として位置づけられています1。

受診の目安チェック・無料

この症状、いつ受診すべきか確認しますか?

回答に合わせて必要な質問だけを表示します。診断は行いません。

症状はいつから続いていますか?

回答により質問数が変わります・途中でいつでも記事に戻れます

スポンサーリンク
この症状、放置して大丈夫?次に確認すべきこと 関連記事
この記事では答えていない疑問です — 読み終えたら、続けてご確認ください
脳卒中リスクは高い? 記事へ 治る高血圧の見分け方は? 記事へ この血圧は大丈夫? 記事へ 塩分6gはどれくらい? 記事へ
この記事で気になったことを、AIにそのまま聞けます
健康アドバイザーオンライン ・ 24時間対応 無料
血圧の薬の副作用で不安になりますよね。いつ頃から気になり始めましたか?
気になるものを、タップするだけ
厚生労働省・査読論文などの一次情報源をもとに、あなたの状況に合わせてお答えします

一方で、どの薬にも少なからず副作用の可能性があり、「どこまでがよくある副作用で、どこからが危険なサインなのか」「副作用がつらいとき、どう主治医に相談すればよいか」が分からず、不安のあまり自己判断で薬を中止してしまうケースもあります。

本記事では、厚生労働省や日本高血圧学会の情報、公的な医薬品情報、国内外のガイドラインやレビューなどをもとに、高血圧治療薬の代表的な副作用と、その背景にあるメカニズム、受診の目安、日常生活でできる工夫を、できるだけ分かりやすく整理します1356。

なお、ここで説明する内容はあくまで一般的な情報です。実際の治療方針や薬の変更・中止は、必ず医師などの医療専門職と相談のうえで行ってください。

Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について

Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。膨大な医学文献や公的ガイドラインを整理し、日常生活で活用しやすい形でお届けすることを目指しています。

本記事の内容は、主に次のような一次情報源に基づいて、JHO編集部がAIツールのサポートを受けつつ、最終的には人の目で一つひとつ確認しながら作成しています。

  • 厚生労働省・公的研究機関:e-ヘルスネットなどの公的サイト、高血圧に関する統計資料や解説ページを参照しています34。{index=2}
  • 日本高血圧学会のガイドライン:『高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)』および最新のガイドライン情報をもとに、降圧薬の位置づけや副作用に関する記載を確認しています12。
  • 国内外の専門的な解説・査読付き文献:医師向けの降圧薬解説記事や、StatPearls、American Heart Association(AHA)などの専門的な情報源から、薬剤ごとの代表的な副作用と注意点を整理しています567。
  • PMDA(医薬品医療機器総合機構)の安全性情報:ACE阻害薬・ARBなど、妊娠中に使用してはいけない薬や重い副作用に関する注意喚起を確認しています8。

AIツールは、文献の要約や構成案作成の「アシスタント」として活用していますが、公開前には必ずJHO編集部が原著資料と照合し、重要な記述を一つひとつ確認しながら、事実関係・数値・URLの妥当性を検証しています。

私たちの運営ポリシーや編集プロセスの詳細は、運営者情報(JapaneseHealth.org)をご覧ください。

要点まとめ

  • 高血圧治療薬には、カルシウム拮抗薬、ARB、ACE阻害薬、利尿薬、β遮断薬など複数の種類があり、それぞれに「起こりやすい副作用のパターン」があります16。
  • 軽いめまい、立ちくらみ、むくみ、頻尿、空咳(からぜき)などは比較的よく見られる副作用で、多くは工夫や薬の調整でコントロールできますが、自己判断で薬を中止するのは危険です45。
  • 呼吸が苦しいほどの息切れ、突然の顔や舌の腫れ、意識を失うほどの血圧低下、胸痛などは「緊急性の高いサイン」であり、すぐに救急受診や119番通報を検討すべき症状です67。
  • 腎機能低下や電解質異常(カリウムの異常など)は、自覚症状が乏しいまま進むこともあるため、定期的な血液検査・尿検査でのモニタリングが重要です15。
  • 妊娠を希望している方、妊娠に気づいた方は、ACE阻害薬・ARBなど胎児への影響が大きい薬を避ける必要があり、早めの相談が必須です28。
  • 副作用が気になったときは、「いつから」「どのタイミングで」「どの程度つらいか」をメモし、受診時に薬手帳と一緒に伝えることで、主治医が薬の調整や変更を検討しやすくなります。

今の血圧・脈拍を確かめる

数値を入れると、日本高血圧学会の血圧値の分類と「次にすること」を表示します。記録はこの端末の中だけに保存され、登録は不要です。

身長と体重からBMIも調べる

これは診断ではありません。入力された数値を日本高血圧学会の血圧値の分類(高血圧の基準は診察室 140/90mmHg以上・家庭 135/85mmHg以上)に当てはめて「受診の目安」を機械的に示すもので、医師の診察に代わるものではありません。日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」では、降圧目標は年齢によらず診察室 130/80mmHg未満・家庭 125/75mmHg未満とされています。脈拍の目安は学会の分類ではなく一般的な参考範囲です。

第1部:高血圧治療薬と副作用の基本

最初に、高血圧治療薬の主な種類と「なぜ副作用が起こるのか」という基本的な仕組みを整理します。専門的な言葉はできるだけ避け、血管や心臓で何が起きているのかをイメージしやすいように説明していきます。

1.1. 高血圧治療薬の種類と体の仕組み

日本高血圧学会のガイドラインでは、以下のような薬が主要な降圧薬として挙げられています12。

  • カルシウム拮抗薬(Ca拮抗薬):血管の筋肉にカルシウムが入り込むのを抑え、血管をゆるめて血圧を下げる薬。
  • アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB):血圧を上げるホルモン(アンジオテンシンII)の働きをブロックする薬。
  • アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬):アンジオテンシンIIを作る酵素の働きを抑える薬。
  • 利尿薬:余分な水分や塩分を尿として体の外に出し、血液量を減らして血圧を下げる薬。
  • β遮断薬:心臓の働きを適度におさえ、心拍数や血圧を下げる薬。
  • α遮断薬・中枢性降圧薬・MR拮抗薬など:症例に応じて使われる薬。

どの薬も「血圧を下げる」というゴールは同じですが、働きかける場所(血管・心臓・腎臓・自律神経など)が異なります。そのため、「血管が広がりすぎて顔がほてる」「尿がたくさん出て脱水気味になる」「心臓の動きがゆっくりになりすぎる」など、それぞれ特有の副作用パターンが生じます567。

一方で、高血圧を放置すると脳卒中や心筋梗塞、腎不全などのリスクが大きく上昇することが、多くの研究で示されています123。{index=13} 収縮期血圧を10mmHg下げるだけでも脳卒中リスクが大きく減ると報告されており、適切な薬物療法は長期的な健康寿命を守るうえで重要な役割を果たします2。

1.2. 代表的な高血圧治療薬と「よくある副作用」

ここでは、日常診療でよく使われる薬と、比較的よくみられる副作用を、イメージしやすい形で整理します。

  • カルシウム拮抗薬(アムロジピンなど)
    血管をゆるめる作用が強いため、顔のほてり・頭痛・動悸・足のむくみなどが起こりやすいとされています156。
    立ち上がったときのふらつきや、夕方になると足首が靴からはみ出すようなむくみが気になる方もいます。
  • ARB(ロサルタン、テルミサルタンなど)
    ARBは比較的副作用が少ない降圧薬とされますが、軽いめまいや、血液検査でカリウム高値・腎機能悪化が見つかることがあります156。
    非常にまれにアレルギー反応や血管浮腫(顔や舌が急に腫れる)などの重い副作用が報告されています。
  • ACE阻害薬(エナラプリル、リシノプリルなど)
    特徴的なのが空咳(乾いた咳)で、話している途中に咳が止まらなくなる方もいます67。
    ほかに、ARBと同様にカリウム高値や腎機能悪化が起こることがあり、まれですが血管浮腫と呼ばれる重いアレルギー反応も知られています。
  • 利尿薬(サイアザイド系・ループ系・カリウム保持性利尿薬など)
    おしっこを増やす薬なので、頻尿・夜間尿、脱水によるだるさ・立ちくらみが起こりやすくなります67。
    サイアザイド系では低カリウム血症・低ナトリウム血症・尿酸値上昇など、カリウム保持性利尿薬では高カリウム血症など、電解質の異常にも注意が必要です。
  • β遮断薬(ビソプロロール、カルベジロールなど)
    心臓の働きを落ち着かせるため、脈が遅くなる・疲れやすい・手足の冷えなどが見られます67。
    喘息や閉塞性肺疾患を持つ方では、呼吸が苦しくなる可能性があり、慎重な投与が必要です。
  • α遮断薬・中枢性降圧薬
    自律神経に働きかける薬では、立ちくらみ・ふらつき・眠気・口の渇きなどが問題になりやすく、特に高齢者では転倒リスクとのバランスを考える必要があります6。

こうした副作用はすべての人に起こるわけではありませんが、「その薬でよく知られている典型的な反応」を知っておくことで、自分の症状が薬と関係していそうかどうかを考えやすくなります。

1.3. 副作用を悪化させやすい生活習慣・NG行動

同じ薬でも、「飲み方」や「生活習慣」によって副作用の出やすさが変わることがあります。ここでは、代表的なNG行動とその理由をまとめます。

  • 十分な水分をとらずに利尿薬を服用する
    利尿薬服用中に水分摂取を極端に制限すると、脱水や電解質異常を起こしやすくなり、だるさや筋肉のつり、重い場合には意識障害などにつながることがあります6。
  • アルコールを多く飲む日に降圧薬を普段通り飲む
    アルコールにも血管拡張作用があり、薬と相まって過度な血圧低下や転倒リスクが高まるおそれがあります1。
  • カルシウム拮抗薬とグレープフルーツジュースを一緒に多量にとる
    グレープフルーツに含まれる成分が薬の分解を妨げ、薬の血中濃度が上がって頭痛・ほてり・動悸などの副作用が出やすくなることが知られています6。
  • 市販薬やサプリメントを医師に伝えず併用する
    一部の鎮痛薬(NSAIDs)や漢方薬、カリウムを含むサプリメントは、腎機能や電解質に影響し、降圧薬の副作用を悪化させることがあります56。

副作用が気になるときは、「薬そのもの」だけでなく、「どんな生活パターンの日に症状が強くなるか」を振り返ることも、原因を探る手がかりになります。

表1:セルフチェックリスト(最近の体調と薬の関係)
こんな症状・状況はありませんか? 考えられる主な背景・原因カテゴリ
薬を飲み始めてから、立ち上がるときにフラッとすることが増えた 血圧の下がりすぎ、利尿による脱水、起立性低血圧など
夕方になると足首だけパンパンにむくみ、靴下の跡がくっきり残る カルシウム拮抗薬による血管拡張性の浮腫など
乾いた咳が長く続き、夜も眠れないほど気になる ACE阻害薬による咳の可能性(他の原因の可能性もあるため要受診)
薬を飲み始めてから、急に体重が増えた・減った、全身がだるい 水分バランスの変化、腎機能・電解質異常など
最近、市販の痛み止めやサプリを増やした覚えがある 薬物相互作用による副作用増強の可能性

第2部:副作用が出やすい体質・年齢・病気の背景

高血圧治療薬の副作用は、薬の種類だけでなく、その人の年齢、腎機能、他の持病、ホルモンバランスなどによっても変わります。同じ薬でも「ほとんど副作用を感じない人」と「少量でも強く感じる人」がいるのは、この背景が異なるからです。

2.1. 女性・妊娠・更年期と降圧薬の副作用

女性はライフステージごとにホルモンバランスが大きく変化し、それに伴って血圧や薬の感じ方も変わってきます。

  • 妊娠を希望している/妊娠中の方
    ACE阻害薬やARBなど、レニン・アンジオテンシン系(RA系)を抑える薬は、妊娠中期以降に使用すると胎児に重大な影響を与える可能性があるため、妊婦または妊娠の可能性がある方には投与しないことが原則とされています28。
    妊娠に気づいた場合や妊娠を考えている場合は、自己判断で薬を中断せず、できるだけ早く主治医に相談してください。
  • 更年期以降の女性
    ホルモンバランスの変化に加え、骨粗しょう症や脂質異常症など、複数の薬を内服していることが多くなります。利尿薬やカルシウム拮抗薬などでふらつき・転倒リスクが高くなること、薬の相互作用に注意が必要なことを、主治医と共有しておくと安心です15。

2.2. 高齢者・腎機能低下・多剤併用と副作用

日本では高血圧の有病率が高齢になるほど増加し、40〜74歳の男性の約6割、75歳以上では男女とも7割前後が高血圧とされる報告もあります34。 高齢者では、次の点から副作用が出やすくなります。

  • 腎機能の低下により、薬が体の外へ出にくくなる。
  • 肝機能や体内の水分量の変化で、薬の血中濃度が変わりやすい。
  • 複数の薬を飲んでおり、相互作用が生じやすい。
  • 筋力やバランス能力の低下により、少しの立ちくらみでも転倒につながりやすい。

日本高血圧学会ガイドラインでも、高齢者では「過度な降圧による脳低灌流(脳への血流不足)」や「起立性低血圧」に注意する必要があるとされています12。 血圧の目標値や薬の量は、年齢や全身状態に応じて慎重に設定されるべきであり、「若い人と同じ数字」を無理に目指すことが必ずしも正解とは限りません。

2.3. 腎臓・心臓の病気と副作用の関係

高血圧治療薬の多くは、腎臓や心臓にも作用します。そのため、もともと腎臓病や心不全などを抱えている方では、次のような点に注意が必要です。

  • 腎機能が低下している場合
    ARBやACE阻害薬、カリウム保持性利尿薬などは、腎臓を保護する面もある一方で、腎機能やカリウム値がさらに悪化することがあります16。
    定期的な血液検査でクレアチニンやカリウムをチェックし、「検査の結果がどう変化しているか」を主治医と一緒に確認することが大切です。
  • 心不全や虚血性心疾患がある場合
    β遮断薬は予後改善に重要な薬ですが、初期には「だるさ」や「息切れが増えたように感じる」こともあります67。
    数週間〜数か月をかけて少しずつ増量しながら、症状と血圧・脈拍のバランスを整えていくのが一般的です。

このように、持病がある方ほど「副作用が出る確率」だけでなく、「副作用が出たときに大きな問題につながりやすいかどうか」も変わってきます。定期受診のたびに、体調の変化を具体的に伝えることが、安全な治療継続につながります。

第3部:すぐ受診すべき重い副作用と、見逃したくないサイン

多くの副作用は軽度で、生活の工夫や薬の調整で対応できますが、なかには命に関わるもの、放置すると重大な障害を残すものもあります。この章では「様子を見てよい症状」と「すぐに医療機関を受診すべきサイン」の違いを、できるだけ具体的に整理します。

3.1. 血管浮腫・アナフィラキシーなどの重いアレルギー反応

ACE阻害薬やARBなどの一部の薬では、まれに血管浮腫(けっかんふしゅ)と呼ばれる重いアレルギー反応が報告されています67。

  • 唇、まぶた、舌、喉元などが急に腫れてきた。
  • 声がれや喉の違和感、息苦しさが急に悪化してきた。
  • じんましんや全身のかゆみとともに、めまい・冷や汗が出てきた。

こうした症状は、気道がふさがって呼吸困難につながるおそれがあり、119番通報を含めた救急対応を検討すべき状況です。薬を特定しようとして自宅で様子を見るのではなく、できるだけ早く医療機関を受診してください。

3.2. 極端な血圧低下・意識消失・転倒

降圧薬が効きすぎると、血圧が急激に下がり、次のような症状が出ることがあります12。

  • 立ち上がった瞬間に目の前が真っ暗になる。
  • 冷や汗とともに強いめまいがし、その場にしゃがみ込んでしまう。
  • 一瞬意識を失い、気づいたら床に倒れていた。

特に頭を強くぶつけた場合や、転倒後に頭痛や吐き気、手足のしびれが続く場合は、頭部の出血などを確認するため、救急受診を含めた早めの対応が必要です。高齢者では「本人が覚えていない小さな転倒」がきっかけで骨折や頭部外傷につながることもあるため、周囲の家族が注意して観察することも大切です。

3.3. 腎機能悪化・電解質異常(カリウム異常など)

ARB・ACE阻害薬・利尿薬(特にカリウム保持性利尿薬)などでは、腎機能悪化や電解質異常が起こることがあります156。
これらは血液検査でしか分からないことも多い一方で、次のような症状がヒントになる場合があります。

  • 全身のだるさ、動悸、筋力低下、足がつりやすい。
  • 尿の出が極端に減った、または全く出ない。
  • 顔や足だけでなく、全身がむくんできた。

こうした症状が続く場合は、薬局や市販のサプリで対応しようとせず、必ず医療機関で血液検査・尿検査を受けてください。特に腎臓病や糖尿病、心不全などを持っている方では、定期的な検査を受けること自体が「重い副作用を未然に防ぐための大切な習慣」となります。

3.4. 抑うつ・睡眠障害・性機能の変化など、見過ごされやすい副作用

高血圧治療薬のなかには、気分や睡眠、性機能に影響する可能性があるものも報告されています6。

  • β遮断薬の一部:疲れやすさ、抑うつ気分、悪夢など。
  • 中枢性降圧薬:強い眠気、集中力低下、口の渇きなど。
  • 一部の利尿薬やβ遮断薬:性欲の低下や勃起機能の変化など。

こうした症状は「年齢のせい」「仕事のストレスのせい」と考えられてしまうことも多く、患者さんからも相談しづらいテーマです。しかし、薬を少し変更するだけで改善するケースもあるため、「薬の影響かもしれない」と感じたら、恥ずかしがらずに主治医に伝えてかまいません。

第4部:今日から始める副作用対策アクションプラン

高血圧治療薬の副作用は、「自分でできる工夫」と「医療機関と一緒に調整すべきこと」を分けて考えると対処しやすくなります。この章では、具体的なステップごとにアクションプランを整理します。

表2:副作用対策アクションプラン
ステップ アクション 具体例
Level 1:今夜からできること 飲み忘れ・二重飲みを防ぎ、基本的な飲み方を整える 毎日同じ時間帯に服用し、ピルケースやスマホアラームを活用する。飲み忘れに気づいたときの対処(次回分を二重に飲まないなど)を主治医に確認しておく。
Level 1:今夜からできること 水分・アルコール・カフェインを意識して調整する 利尿薬を飲んでいる人は、医師の指示の範囲で水分不足にならないよう意識する。寝る直前の多量飲酒を控え、カルシウム拮抗薬を飲む場合はグレープフルーツジュースを避ける6。
Level 2:今週末から試せること 副作用チェックシート・血圧手帳をつけてみる 「薬を飲んだ時間」「血圧・脈拍」「気になった症状(めまい・むくみ・咳など)」を簡単にメモし、次回受診時に主治医へ共有する。
Level 2:今週末から試せること 立ち上がり方・入浴・運動の仕方を見直す 布団や椅子から立ち上がるときは、いったん座位で数秒待ってからゆっくり立ち上がる。熱い長風呂を避け、運動は急に始めずウォームアップからスタートする。
Level 3:主治医と一緒に考えること 薬の種類・量・飲むタイミングの調整を相談する 「むくみがつらいので薬を変更できないか」「夜間頻尿がつらいので服用時間を変えられないか」など、具体的な困りごとと生活の様子をセットで相談する。
Level 3:主治医と一緒に考えること 定期検査の頻度と項目を確認する 腎機能(クレアチニン)、電解質(ナトリウム・カリウム)、尿検査など、どのくらいの間隔で検査すべきか、現在の結果はどうかを主治医に確認する15。

重要なのは、「副作用が怖いから薬を止める」のではなく、「副作用をできるだけ減らしながら、合併症リスクを下げる」というバランスを主治医と一緒に探っていくことです。そのための材料として、日々の記録や具体的な困りごとのメモはとても役立ちます。

第5部:副作用が心配なときの受診の目安と相談の仕方

「この症状は様子を見てよいのか、それとも今すぐ受診すべきか」「どの診療科に行けばよいのか」が分からないと、不安なまま我慢してしまいがちです。この章では、受診の目安と、診療科の選び方、診察時に役立つ準備についてまとめます。

5.1. 受診を検討すべき危険なサイン

  • 顔・唇・舌・喉の腫れ、呼吸がしにくい、声がれが急に悪化した。
  • 胸の締め付け感、強い胸痛、突然の息切れや冷や汗が出てきた。
  • 一時的でも意識を失った、転倒して頭を強く打った。
  • 尿がほとんど出ない、または急に体重が増え全身がむくんできた。
  • 手足の脱力やろれつが回らないなど、脳卒中を疑う症状が出た。

これらの症状は、薬の副作用に限らず重大な病気のサインである可能性が高く、救急外来受診や119番通報を急いで検討すべき状況です。迷った場合は、近隣の救急医療相談窓口や、自治体の電話相談窓口を活用してください。

5.2. 症状に応じた診療科の選び方

  • まず相談する診療科:高血圧で通院中の場合は、原則としてかかりつけの内科・循環器内科にまず相談します。
  • 腎機能や電解質の異常が疑われる場合:腎臓内科や総合内科での評価が必要となることがあります。
  • 妊娠中・妊娠を希望している場合:産科・婦人科と内科が連携しながら、妊娠中でも比較的安全とされる薬への切り替えなどを検討します28。

どの診療科がよいか迷う場合、まずはかかりつけ医に相談し、必要に応じて専門科へ紹介してもらう流れが一般的です。

5.3. 診察時に持参すると役立つものと、伝えたいポイント

  • お薬手帳・現在服用している薬の一覧(市販薬・サプリメントも含めて)
  • 血圧手帳・自宅で測った血圧の記録
  • 副作用と思われる症状のメモ(いつから、どのくらいの頻度で、どのタイミングで強くなるか)
  • 日常生活の変化(仕事や家事の負担、睡眠時間、食事・飲酒量の変化など)

「薬が合わない気がします」と一言で伝えるより、「夕方になると足がパンパンにむくむ」「立ち上がるときだけフラッとする」「この薬に変えてから咳が出るようになった」など、できるだけ具体的に伝えることで、主治医が「薬を減量するのか」「別の種類に変更するのか」「検査を増やすのか」を検討しやすくなります。

よくある質問

Q1: 高血圧の薬は一度飲み始めたら一生やめられないのでしょうか?

高血圧は「完全に治る」よりも「うまく付き合っていく」タイプの病気と考えられています。生活習慣の改善により薬を減量・中止できる方もいますが、多くの方では薬と生活習慣の両輪で長期的にコントロールしていくことが推奨されています13。

「必ず一生やめられない」と決まっているわけではありませんが、自己判断で中止すると脳卒中や心筋梗塞などのリスクが急に高まる可能性があります。薬を減らしたい場合は、主治医と相談しながら、血圧と体調を見つつ少しずつ調整していくことが大切です。

Q2: 副作用がつらいとき、自分の判断で薬をやめても大丈夫ですか?

強いアレルギー反応など緊急性が高い症状を除き、自己判断で薬を中止するのは基本的に避けるべきです。薬を急にやめることで血圧が急上昇し、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まる可能性があります12。

「この薬が原因かもしれない」と感じたら、まずは服用を続けながら(危険なサインがある場合を除く)、できるだけ早いタイミングで主治医に相談してください。症状の程度によっては、量の調整や別の薬への変更を検討してもらえます。

Q3: ジェネリック医薬品に変えると、副作用の出方は変わりますか?

ジェネリック医薬品は、有効成分や効き目が先発品と同等になるように作られていますが、添加物や薬の形状が異なることがあります。そのため、体質によっては「先発品では平気だったがジェネリックで胃がムカムカする」「逆にジェネリックの方が飲みやすい」と感じる方もいます1。

いずれにしても、大きく異なる副作用が出ることはまれですが、切り替え後に明らかな体調変化を感じた場合は、薬局と主治医の両方に相談し、必要であれば元の薬に戻す・別のジェネリックに変えるなどの選択肢を検討できます。

Q4: 高齢の親が血圧の薬を飲んでからふらつきや転倒が増えました。薬が原因でしょうか?

高齢者では、降圧薬により血圧が下がりすぎると、起立性低血圧やふらつきが起こり、転倒リスクが高まります12。
一方で、脳卒中後の麻痺やパーキンソン病など、別の原因が隠れている場合もあります。

「薬が原因かどうか」を一人で判断するのは難しいため、血圧手帳と転倒の状況(どこで・いつ・どんな動作中に転んだか)をメモして、主治医に相談してください。薬の量や目標血圧を見直すことで、ふらつきが軽くなるケースもあります。

Q5: 咳が出るようになりました。ACE阻害薬からARBに変えると楽になりますか?

空咳はACE阻害薬で比較的よく見られる副作用であり、ACE阻害薬からARBへ変更することで咳が改善するケースが多く報告されています67。

ただし、咳の原因が必ずしも薬だけとは限らず、感染症や喘息、心不全など他の病気が隠れている可能性もあります。咳が数週間以上続く場合や、夜間に悪化する場合、息切れや発熱を伴う場合は、まず医療機関で原因を評価してもらいましょう。

Q6: 高血圧の薬を飲み始めてから、性欲の低下や勃起不全が気になります。相談してもよいのでしょうか?

一部のβ遮断薬や利尿薬などで、性機能の変化が報告されていますが、多くの方は「年齢のせい」「恥ずかしい」と感じて主治医に相談できずにいます6。

性機能の問題は生活の質(QOL)に大きく影響します。薬の種類を少し変える、飲む時間帯を工夫するなどで改善する可能性もあるため、勇気を出して主治医に相談してかまいません。どうしても言いづらい場合は、メモに書いて渡す方法も有効です。

Q7: 市販薬やサプリは、血圧の薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?

一部の鎮痛薬(NSAIDs)やかぜ薬、漢方薬、カリウムを含むサプリメントなどは、腎機能や電解質に影響し、降圧薬の副作用を悪化させる可能性があります56。

新しく市販薬やサプリを飲み始める前に、お薬手帳を持って薬剤師に相談するか、次回受診時に主治医に確認しましょう。「健康によさそうだから」と自己判断で複数の製品を併用すると、思わぬ副作用につながることがあります。

この症状、放置して大丈夫?次に確認すべきこと 関連記事
この記事では答えていない疑問です — 読み終えたら、続けてご確認ください
脳卒中リスクは高い? 記事へ 治る高血圧の見分け方は? 記事へ この血圧は大丈夫? 記事へ 塩分6gはどれくらい? 記事へ

結論:この記事から持ち帰ってほしいこと

高血圧治療薬は、長期的に脳卒中や心筋梗塞、腎不全などの大きな病気を防ぐために、とても重要な役割を担っています。一方で、どの薬にも程度の差こそあれ副作用があり、それが不安となって治療継続の妨げになってしまうこともあります。

この記事で見てきたように、「薬ごとに起こりやすい副作用のパターン」「すぐに受診すべき危険なサイン」「生活の工夫で軽減できる症状」「検査で早期発見できる合併症」を知っておくことで、不安を少し和らげながら、より安全に治療を続けることができます。

もっとも大切なのは、一人で抱え込まず、主治医や薬剤師と情報を共有しながら、あなたに合った治療バランスを一緒に探していくことです。気になる症状があるときは、「こんな些細なことを相談してよいのかな」と遠慮せず、ぜひ一度声をかけてみてください。

この記事の編集体制と情報の取り扱いについて

Japanese Health(JHO)は、信頼できる公的情報源と査読付き研究に基づいて、健康・医療・美容に関する情報をわかりやすくお届けすることを目指しています。

本記事の原稿は、最新のAI技術を活用して下調べと構成案を作成したうえで、JHO編集部が一次資料(ガイドライン・論文・公的サイトなど)と照合しながら、内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。最終的な掲載判断はすべてJHO編集部が行っています。

ただし、本サイトの情報はあくまで一般的な情報提供を目的としており、個々の症状に対する診断や治療の決定を直接行うものではありません。気になる症状がある場合や、治療の変更を検討される際は、必ず医師などの医療専門家にご相談ください。

記事内容に誤りや古い情報が含まれている可能性にお気づきの場合は、お手数ですが運営者情報ページ記載の連絡先までお知らせください。事実関係を確認のうえ、必要な訂正・更新を行います。

免責事項
本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言や診断、治療に代わるものではありません。健康上の懸念がある場合や、治療内容の変更・中止等を検討される際には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

  1. 日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会. 高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019). 日本高血圧学会; 2019. https://www.jpnsh.jp/data/jsh2019/JSH2019_hp.pdf(最終アクセス日:2025-11-30)
  2. 日本高血圧学会. 高血圧治療ガイドライン. 日本高血圧学会公式サイト. https://www.jpnsh.jp/guideline.html(最終アクセス日:2025-11-30)
  3. 厚生労働省. 高血圧 | e-ヘルスネット. 厚生労働省. https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-003.html(最終アクセス日:2025-11-30)
  4. 医薬品医療機器総合機構(PMDA). 高血圧症の概説を含む医薬品資料(LCZ696関連資料). PMDA. https://www.pmda.go.jp/drugs/2021/P20210917001/300242000_30200AMX00502_D100_1.pdf(最終アクセス日:2025-11-30)
  5. Doctor Vision. 【医師向け】降圧薬の種類と使い分けのポイント―腎臓内科医解説. Doctor Vision; 2024. https://www.doctor-vision.com/dv-plus/column/knowledge/antihypertensive-01.php(最終アクセス日:2025-11-30)
  6. Khalil H, et al. Antihypertensive Medications. StatPearls; 2023. StatPearls Publishing. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK554579/(最終アクセス日:2025-11-30)
  7. American Heart Association. Types of Blood Pressure Medications. American Heart Association; 2025. https://www.heart.org/en/health-topics/high-blood-pressure/changes-you-can-make-to-manage-high-blood-pressure/types-of-blood-pressure-medications(最終アクセス日:2025-11-30)
  8. 杏林製薬株式会社. レニン-アンジオテンシン系阻害作用を有する医薬品(ACE阻害薬・ARB)に関する安全性情報. 2023. https://www.med.kyorin-rmd.com/news/pdf/2023/230509ace.pdf(最終アクセス日:2025-11-30)
  9. 浜野胃腸科内科医院. 高血圧(原因・種類・症状・治療・予防・ストレス・遺伝). 千葉市; 2025. https://www.hamano-general-cli.com/hypertension/(最終アクセス日:2025-11-30)
この記事はお役に立ちましたか?
はいいいえ

この記事をシェア

LINE 𝕏
この記事について(運営者情報・免責事項) タップで表示

医療情報に関する重要なお知らせ

本記事はAI技術を活用し、厚生労働省・WHO等の公的医療機関の情報に基づいて作成されています。医療専門家による個別の監修は受けておりません。健康上の判断や治療については、必ず医師にご相談ください。詳しくは編集ポリシーをご覧ください。

Trinh Van Dieu

Trinh Van Dieu

ITエンジニア(17年)・Japanese Health 運営者

ベトナム在住のITエンジニア。17年の技術経験を活かし、日本の公的医療機関の情報をAI技術で整理・発信しています。

運営者情報を見る →