【2025年版・専門医監修】子どもの自閉スペクトラム症(ASD)完全ガイド:初期サイン、診断、日本の公的支援まで
精神・心理疾患

【2025年版・専門医監修】子どもの自閉スペクトラム症(ASD)完全ガイド:初期サイン、診断、日本の公的支援まで

この記事は、自閉スペクトラム症(ASD)に関する最新の医学的知見と日本の支援制度に基づき、専門家の監修のもと作成されました。お子さんの発達についてご心配な保護者の方々へ、信頼できる情報と具体的な次の一歩を提示することを目的としています。すべての情報は、記事末尾の参考文献リストによって検証可能です。


この記事の科学的根拠

この記事は、入力された研究報告書で明示的に引用されている最高品質の医学的根拠にのみ基づいています。以下は、参照された実際の情報源と、提示された医学的指導との直接的な関連性を含むリストです。

  • 米国精神医学会(APA): この記事における自閉スペクトラム症(ASD)の診断基準に関する指導は、出典資料で引用されているAPA発行の「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5-TR)」に基づいています。
  • 世界保健機関(WHO): 国際的な診断分類(ICD-11)に関する指針は、WHOが公表した基準に基づいています。
  • 厚生労働省(MHLW): 日本国内の公的支援制度、発達障害の定義、および関連する相談窓口に関する記述は、厚生労働省の公式発表およびガイドラインに基づいています。
  • 国立精神・神経医療研究センター(NCNP): 日本における専門的な治療法(療育)や支援体制に関する情報は、NCNPが提供する専門的知見に基づいています。
  • JAMA(米国医師会雑誌): 最新の疫学データ、併存疾患、および治療介入の効果に関する記述は、JAMAに掲載された包括的なレビュー論文に基づいています。
  • 日本自閉症協会(ASJ): 当事者およびその家族の視点、歴史的背景、具体的な相談支援に関する情報は、日本自閉症協会の公開資料に基づいています。

要点まとめ

  • 自閉スペクトラム症(ASD)は、単一の病気ではなく、多様な特性を持つ「連続体(スペクトラム)」として理解されています。かつてのアスペルガー症候群などの分類は、現在ASDという一つの診断名に統合されています。
  • ASDの主な原因は、親の育て方やしつけではなく、生まれつきの脳機能の違いによるものと科学的に結論づけられています。
  • 診断は米国精神医学会のDSM-5-TRに基づき、「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」と「限定された反復的な行動、興味、活動」の2つの特性によって行われます。
  • 日本には「療育(りょういく)」という独自の支援哲学があり、治療ではなく、個々の子供の成長を促し、社会で自立して生活できるスキルを育むことを目指します。
  • 心配な兆候に気づいた場合、かかりつけ医や乳幼児健診、地域の「発達障害者支援センター」が最初の相談窓口となります。診断後は「障害者手帳」の取得により、税金の控除や医療費助成などの公的支援が受けられます。

自閉スペクトラム症(ASD)とは?現代における正しい理解

お子さんの行動や発達について、「他の子と少し違うかもしれない」と感じたとき、多くの情報が飛び交う中で、まず正確な知識を持つことが何よりも大切です。現代の医学では、自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder: ASD)は、かつて考えられていたような単純なものではなく、非常に多様な特性を持つ状態として理解されています。ここでは、その基本的な概念から解説します。

「自閉症の種類」は古い考え方:なぜ「スペクトラム(連続体)」なのか

かつて、米国精神医学会(APA)が発行する「精神疾患の診断・統計マニュアル第4版」(DSM-IV)では、自閉症、アスペルガー症候群、特定不能の広汎性発達障害(PDD-NOS)など、いくつかの異なる診断名が存在しました。しかし、2013年に発行された第5版(DSM-5)以降、これらの診断名は「自閉スペクトラム症」という一つの診断名に統合されました56。この変更は、世界保健機関(WHO)の国際疾病分類第11版(ICD-11)でも同様です7
この変更の背景には、重要な理念の転換があります。それは、これらの状態が別々の「箱」に入る病気ではなく、知的な遅れや言語発達の程度、特性の強弱などが人それぞれに異なる、一つの連続体(スペクトラム)であるという理解です。この変更は、個々の「診断ラベル」にこだわるのではなく、一人ひとりの具体的な困難さや必要な支援に目を向けることを可能にしました。現在でも「アスペルガー」という言葉が、知的障害や言語の遅れがないタイプを指して非公式に使われることがありますが、正式な医学的診断名ではないことを理解しておくことが重要です12

ASDの核となる2つの特性(DSM-5-TR基準)

最新の診断基準であるDSM-5-TR517によると、ASDの診断は、以下の2つの領域における持続的な困難さによって定義されます。これらの特性は、幼少期から認められる必要があります。

  1. 社会的コミュニケーションおよび対人的相互反応の持続的な欠陥:
    これは、単に人見知りであるとか、会話が苦手ということだけを指すのではありません。具体的には、以下のような特性が含まれます。
    • 感情の共有ややり取りの困難さ:嬉しいことや楽しいことを他者と分かち合ったり、相手の感情を読み取って適切に反応したりすることが難しい。
    • 非言語的コミュニケーションの困難さ:視線を合わせること、表情、身振り手振りなどを、対人関係の中で効果的に使うことが難しい。
    • 人間関係の構築と維持の困難さ:年齢相応の友人関係を築いたり、ごっこ遊びのような想像力を働かせた遊びに参加したり、他者の行動に関心を持つことが難しい11
  2. 限定された反復的な様式の行動、興味、または活動:
    これは、いわゆる「こだわり」として知られる特性で、以下の4つのうち少なくとも2つに当てはまる必要があります。
    • 常同的または反復的な身体の動き、物の使用、または会話:手をひらひらさせる、体を揺らす、同じ言葉を繰り返す(エコラリア)など。
    • 同一性への固執、決まった手順への柔軟性のないこだわり:毎日同じ道順で通学する、食事のメニューや手順がいつも同じでないと不安になるなど、些細な変化にも強い苦痛を感じる。
    • 強度が異常に高く、内容が限定的な興味:特定のキャラクター、電車の時刻表、数字など、ごく限られた対象に非常に強い関心を示し、膨大な知識を持つことがある。
    • 感覚情報に対する過敏さまたは鈍感さ:特定の音(掃除機の音など)を極端に嫌がる、特定の服の肌触りを嫌う、逆に痛みや温度に気づきにくい、光るものをじっと見つめるなど10

これらの特性の現れ方や程度は、個人によって大きく異なります。そのため、「スペクトラム」という言葉が用いられるのです。

原因は親の育て方ではない:最新研究が示すこと

最も強調すべき重要な点は、ASDの原因が親の愛情不足や育て方、しつけの問題ではないということです。かつて誤った説が流布したこともありましたが、現在では科学的に完全に否定されています。日本自閉症協会4や国立精神・神経医療研究センター11などの専門機関は、ASDが生まれつきの脳機能の発達の違いによるものであり、心理的な要因や養育環境が直接の原因ではないと明確にしています。複雑な遺伝的要因が関与していると考えられていますが、単一の「自閉症遺伝子」があるわけではなく、様々な要因が絡み合って発現するとされています。


年齢別に見る子どものASDのサイン:いつ、何を観察すべきか?

ASDの特性は非常に早期から現れることがありますが、そのサインは子どもの発達段階によって異なります。以下に、年齢別の一般的なサインを挙げますが、これらはあくまで目安です。当てはまるからといって必ずしもASDであるとは限らず、逆に当てはまらなくてもASDの可能性が否定されるわけではありません。心配な場合は、専門家への相談が第一です。

乳児期(0〜2歳)の早期サイン

  • 名前を呼んでも振り向かない、または反応が薄い。
  • 視線が合いにくい。
  • 親があやしてもあまり笑わない、または表情の変化が乏しい。
  • 抱っこされるのを嫌がる、または身体が反り返ってしまう。
  • 他の子どもに関心を示さない。
  • 興味のあるものを指さして伝えたり、親が指さした方を見たりすることが少ない(共同注意の困難)。
  • 言葉の発達がゆっくりである。
  • 一人遊びを好み、おもちゃを本来の遊び方とは違う方法(例えば、ミニカーを一列に並べ続ける)で遊ぶ。

幼児期(3〜5歳)に見られる特徴

  • 「ごっこ遊び」や「見立て遊び」が苦手で、一人で遊ぶことが多い。
  • 他の子どもと集団で遊ぶことが難しく、ルールのある遊びに参加できない。
  • 一方的に自分の話したいことだけを話し続けるなど、会話のキャッチボールが難しい。
  • 特定の物事(電車の路線図、恐竜の名前など)に非常に強い興味やこだわりを示す。
  • 日常生活の中での決まった手順や順序が崩れると、かんしゃくを起こしたり、強い不安を感じたりする。
  • 感覚の過敏さ(特定の音を嫌がる、偏食が激しいなど)が目立つようになる。

学童期(小学生以上)の困難

  • 相手の気持ちを察したり、場の空気を読んだりすることが難しい。
  • 皮肉や冗談、比喩的な表現を文字通りに受け取ってしまう。
  • 友達との関係を築くのが苦手で、孤立してしまうことがある。
  • 会話の仕方が形式的で、抑揚が乏しいなど、少し風変わりな印象を与えることがある。
  • 学習面で、得意な科目と苦手な科目の差が非常に大きいことがある。
  • 集団行動や、臨機応変な対応が求められる場面(運動会の練習など)が苦手13

日本におけるASDの診断プロセス:どこへ相談し、何が行われるのか

「もしかして?」と感じたとき、次に知りたいのは「どこに相談すればよいのか」「どのような検査が行われるのか」ということでしょう。日本には、保護者の不安に寄り添い、適切な支援につなげるための公的な仕組みがあります。

最初のステップ:どこに相談すればよいか?

一人で抱え込まず、まずは身近な専門窓口に相談することが重要です。日本では、以下のような相談先があります。

  • 乳幼児健診: 市区町村が実施する1歳6か月健診や3歳児健診は、発達に関する懸念を相談する最初の機会です。常駐している保健師や小児科医は、発達のサインに気づき、専門機関への橋渡しをしてくれます。
  • かかりつけの小児科医: 日頃からお子さんの様子を見ているかかりつけ医も、信頼できる相談相手です。
  • 市区町村の担当窓口: 子育て支援課や福祉課など、自治体には発達に関する相談を受け付ける窓口があります。
  • 児童相談所: 発達に関する専門的な相談や判定を行う機関です。
  • 発達障害者支援センター: 各都道府県・指定都市に設置されている専門機関で、相談から支援計画の作成、医療機関や福祉サービスの紹介まで、包括的なサポートを提供します。どこに相談してよいか分からない場合、まずはこちらに連絡するのが最も確実な方法の一つです。厚生労働省の委託する情報サイトから、お住まいの地域のセンターを探すことができます15

専門医による診断:何が評価されるのか

相談機関を通じて、あるいは直接、児童精神科や発達を専門とする小児科などの医療機関を受診し、正式な診断プロセスが始まります。診断は、特定の血液検査や画像検査でわかるものではなく、専門医が様々な情報を統合して慎重に行います。

  1. 問診(保護者からの聞き取り): お子さんが生まれてから現在までの発達の様子(運動、言葉、対人関係など)、家庭や園・学校での具体的な行動、保護者が心配に思っている点などを詳しく聞き取ります。
  2. 行動観察: 医師や心理士が、診察室でのお子さんの遊び方、親との関わり方、コミュニケーションの取り方などを直接観察します。
  3. 心理検査・発達検査: 必要に応じて、知能検査(WISCなど)や発達検査(新版K式発達検査など)を行い、お子さんの認知的な得意・不得意のパターンを客観的に評価します。

これらの情報をもとに、医師はDSM-5-TR51819などの国際的な診断基準に照らし合わせて、総合的にASDの診断を下します。

診断の3つのレベル:どの程度の支援が必要か

DSM-5では、ASDの特性によって日常生活でどの程度の支援が必要かを示すために、3つの重症度レベルが設けられています。これは「優劣」ではなく、あくまで必要なサポートの量を明確にするためのものです。

  • レベル1「支援が必要」: 社会的状況で困難があり、支援がなければ対人関係に支障をきたす。こだわりや反復行動が、生活の一部で妨げになる。
  • レベル2「実質的な支援が必要」: 言語的・非言語的コミュニケーションに著しい困難がある。こだわりや反復行動が、他者の目から見ても明らかで、様々な場面で妨げになる。
  • レベル3「非常に実質的な支援が必要」: 対人関係を開始することがほとんどなく、他者からの働きかけにもごく僅かしか応じない。こだわりや反- 復行動が、生活のあらゆる機能を著しく妨げる。

ASDへの効果的なアプローチ:「治療」ではなく「療育」と「支援」

ASDは病気ではなく、発達の特性です。したがって、目指すのは薬で「治す」ことではなく、本人が社会の中で自分らしく、できるだけ困難なく生きていけるように「支援」することです。その中心的な考え方が、日本で発展してきた「療育」です。

日本の支援哲学「療育(りょういく)」とは?

「療育」とは、「治療」と「教育」を組み合わせた言葉です。これは、ASDやその他の発達障害のある子どもたちに対し、個々の発達段階や特性に合わせて、自立した生活を送るためのスキルを育み、社会参加を促すための支援アプローチ全体を指します27。療育の目的は、子どもの短所を矯正することではなく、長所を伸ばし、困難さを補うための具体的な方法を共に学び、生活の質(QOL)を高めることにあります。

科学的根拠のある主な療育アプローチ

療育には様々なプログラムがありますが、ここでは科学的な根拠が示されている代表的なものを紹介します8

  • 応用行動分析(ABA – Applied Behavior Analysis): 望ましい行動を具体的に教え、その行動ができたときに褒めるなどして定着させる(正の強化)ことを基本とします。スモールステップで課題を設定し、成功体験を積み重ねていきます。
  • TEACCHプログラム: いつ、どこで、何を、どのように行うかを、絵カードやスケジュール表などを用いて視覚的に分かりやすく構造化することで、子どもが見通しを持って安心して活動に取り組めるように支援します。
  • ソーシャルスキルトレーニング(SST – Social Skills Training): 挨拶、会話の始め方、断り方など、対人関係に必要なスキルを、ロールプレイングなどを通じて具体的に学び、練習します。
  • ペアレント・トレーニング: 保護者が子どもの特性を理解し、効果的な関わり方(褒め方、指示の出し方など)を学ぶためのプログラムです。保護者のストレス軽減にも繋がります。

薬物療法はいつ必要か?

まず理解すべきことは、ASDの中核症状(コミュニケーションの困難やこだわり)そのものを改善する薬は存在しないということです。薬物療法が検討されるのは、ASDに伴って現れる、本人や周囲の生活に著しい支障をきたすような周辺症状がある場合に限られます9。具体的には、

  • 強いかんしゃくや攻撃性、自傷行為: リスペリドンやアリピプラゾールといった非定型抗精神病薬が、易刺激性を和らげる目的で慎重に使用されることがあります8
  • 併存する注意欠如・多動症(ADHD)の症状: 不注意や多動性・衝動性が著しい場合には、ADHD治療薬が用いられることがあります。

これらの薬物療法は、必ず専門医の厳密な診断と監督のもとで行われなければならず、あくまで療育や環境調整を主軸とした支援の補助的な役割を担うものです12


日本の公的支援制度を活用する

診断を受けることは、終わりではなく、適切な支援を受けるための始まりです。日本には、ASDのある子どもと家族を支えるための様々な公的支援制度が整備されています。その根幹となるのが、2005年に施行された「発達障害者支援法」です4

障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳)の取得

ASDの診断を受けると、「精神障害者保健福祉手帳」を取得できる場合があります。これは、様々な福祉サービスを受けるための「パスポート」のようなものです。

  • 取得のプロセス: 主治医が診断書を作成し、市区町村の窓口に申請します。初診日から6か月以上経過している必要があります。
  • 主なメリット:
    • 税金の控除(所得税、住民税、相続税など)
    • 公共料金の割引(JR運賃、バス、携帯電話料金など)
    • 公営住宅への優先入居
    • 医療費の助成
    • 将来、就職する際に「障害者雇用枠」を利用できる

手帳を持つことによるデメリットは基本的にありません。利用するかどうかは本人の自由であり、必要な時に必要な支援を受けるための選択肢を広げるものと考えるのがよいでしょう。

その他の医療費助成と福祉サービス

  • 自立支援医療(精神通院医療): ASDの治療のために継続的に通院が必要な場合、医療費の自己負担額が原則として1割に軽減される制度です。所得に応じて、さらに月額の上限が設定されます。
  • 児童発達支援・放課後等デイサービス: 療育を提供する事業所を利用する際の費用が、国と自治体によって9割補助される福祉サービスです。利用者は1割負担で、所得に応じた上限額があります。

これらの制度の詳細は、お住まいの市区町村の福祉担当窓口や、発達障害者支援センターで確認することができます。


よくある質問(FAQ)

Q1: ASDと知的障害は同じですか?
いいえ、同じではありません。ASDと知的障害は、併存することはありますが、それぞれ独立した状態です。最新のJAMAに掲載されたレビューによると、ASDのある人の約3分の1から半数に知的障害が併存すると報告されていますが8、知的障害を伴わないASDの人も多くいます。かつて「アスペルガー症候群」や「高機能自閉症」と呼ばれていたのがこのケースに該当します。
Q2: ワクチンがASDの原因というのは本当ですか?
いいえ、それは科学的に完全に否定された誤った情報です。1998年に発表された一つの研究が発端となりましたが、その後の大規模な研究で関連性は見出されず、元の論文は撤回されました。世界保健機関(WHO)やアメリカ疾病予防管理センター(CDC)を含む、世界中の主要な保健機関が、ワクチンとASDの間に因果関係はないと断言しています8
Q3: ASDは大人になったら「治る」のですか?
ASDは生涯にわたる発達上の特性であり、「治る」という概念は当てはまりません。しかし、これは悲観的なことではありません。適切な療育と支援を通じて、多くの人が困難さを乗り越えるためのスキルを学び、自分の強みを活かして社会で活躍しています。年齢とともにコミュニケーションスキルが向上したり、自分の特性との付き合い方が上手になったりすることで、困難が目立たなくなることは十分にあり得ます25

結論:お子さんの可能性を信じ、一人で抱え込まないで

お子さんの発達に不安を感じることは、親として自然なことです。しかし、大切なのはその不安を一人で抱え込まず、正しい情報に基づいて行動を起こすことです。この記事で解説したように、自閉スペクトラム症(ASD)は、親の育て方が原因ではなく、多様な個性を持つ一つの「特性」です。診断は終わりではなく、お子さんが持つ無限の可能性を最大限に引き出すための支援のスタートラインです。
現代の医学と教育は、ASDのある人々が自分らしく輝ける社会を目指して、日々進歩しています。日本には、あなたとあなたのお子さんを支えるための専門家、コミュニティ、そして公的な制度があります。この道のりは挑戦に満ちているかもしれませんが、あなたは決して一人ではありません。最初の一歩として、お近くの相談窓口や、日本自閉症協会の相談窓口(電話: 03-3545-3382)16に連絡を取ることを強くお勧めします。

免責事項
この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスを構成するものではありません。健康上の懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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  3. Snabi. アスペルガー症候群の診断基準は?病院の探し方や受診後の対応 … [インターネット]. [2025年7月10日引用]. Available from: https://snabi.jp/article/129
  4. 日本自閉症協会. 自閉スペクトラム症とは [インターネット]. [2025年7月10日引用]. Available from: https://www.autism.or.jp/about-autism-adhd/
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  8. Hirota T, King BH. Autism Spectrum Disorder: A Review. JAMA. 2023 Jan 10;329(2):157-168. doi: 10.1001/jama.2022.23661. PMID: 36625807. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36625807/
  9. Sharma SR, Gonda X, Tarazi FI. Autism Spectrum Disorder: Classification, diagnosis and therapy. Pharmacol Ther. 2018 Oct;190:91-104. doi: 10.1016/j.pharmthera.2018.05.007. Epub 2018 May 15. PMID: 29763648. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29763648/
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  11. 国立精神・神経医療研究センター. 発達障害(神経発達症)|こころの情報サイト [インターネット]. [2025年7月10日引用]. Available from: https://kokoro.ncnp.go.jp/disease.php?@uid=MbkmLbVbTEhSpxyE
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