デリケートゾーンのかゆみ解消法|自宅でできる効果的な10の方法
女性の健康

デリケートゾーンのかゆみ解消法|自宅でできる効果的な10の方法

はじめに

こんにちは、JHO編集部です。今回は、多くの女性が日常で悩まされがちな「陰部のかゆみ」、特に「両サイドの陰唇(めくれた部分)に集中するかゆみ」について掘り下げます。かゆみ自体は直接命に関わる症状ではありませんが、放置すると生活の質やパートナーとの関係に悪影響が及ぶこともあるため、早めの対処が大切です。この記事では、考えられる原因から具体的なセルフケア、注意すべきサインなどを詳しく解説します。すでにかゆみがある方はもちろん、今後の予防にも役立つ情報をまとめていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

免責事項

当サイトの情報は、Hello Bacsi ベトナム版を基に編集されたものであり、一般的な情報提供を目的としています。本情報は医療専門家のアドバイスに代わるものではなく、参考としてご利用ください。詳しい内容や個別の症状については、必ず医師にご相談ください。

専門家への相談

本記事の内容は、婦人科領域における文献や医学的情報を中心にまとめています。また、医療機関で実際に患者を診療しているBác sĩ Nguyễn Thường Hanh(内科・総合内科/Bệnh Viện Đa Khoa Tỉnh Bắc Ninh)から得られた知見も含まれています。専門家の視点とエビデンスを踏まえつつ、読者の皆さまがご自宅で簡単に試せるセルフケア方法などを整理しました。ただし、本記事は医療従事者による正式な診断・治療方針ではなく、あくまで参考情報です。気になる症状があれば、必ず医療機関を受診し、医師の判断を仰いでください。

現象としての「両サイドの陰部がかゆい」とは?

両側の陰部、つまり外陰部の左右がかゆくなる状態は、多くの場合、次のようなトラブルや疾患のサインとして表れることがあります。

  • 陰部の皮膚や粘膜が刺激を受けやすくなり、外的要因でかゆみが生じる
    たとえば、洗浄力の強すぎるソープ、合わない下着、過度なストレスなどがきっかけになる場合があります。
  • 感染症や婦人科系の病気によるもの
    代表的なのはカンジダ(Candida)による真菌感染や、細菌性膣炎、性感染症(STIs)などです。これらの要因ではおりものの異常やにおいの変化もみられることが多いとされています。
  • ホルモンバランスの乱れ
    加齢や更年期に伴うエストロゲンの減少が、陰部の皮膚を乾燥させ、かゆみを引き起こすことがあります。

このように、両サイドの陰部のかゆみは多岐にわたる要因が関係します。一時的で軽度のものであれば自然軽快する場合もありますが、原因を正しく理解し、適切にケアすることが大切です。

なぜ「両サイドの陰部」がかゆくなるのか:主な原因

生理的・生活習慣による原因

  • 下着がきつすぎる
    通気性の悪い下着やサイズの合わない下着を着用すると、汗やムレが生じ、雑菌や真菌の増殖を助長してしまう場合があります。
  • 強い力で膣内を洗いすぎる
    過度な膣内洗浄は自浄作用を損ね、必要な常在菌まで洗い流してしまうため、逆に菌や真菌が繁殖しやすくなると指摘されています。
  • 日常のストレス
    ストレスホルモンの増加は免疫力低下を招き、陰部のかゆみなどの不快症状が出やすくなります。
  • 洗浄剤・入浴剤・ケア用品へのアレルギーやかぶれ
    香料や刺激の強い成分が含まれる製品を使うことで、一時的または持続的なかゆみが起こることも考えられます。

病気による原因

  • 細菌性膣炎
    膣内の細菌バランスが乱れて細菌が増殖すると、においの強いおりものやかゆみが現れることが知られています。
  • 性感染症(STIs)
    淋病、クラミジア、ヘルペス、トリコモナスなどが感染すると、外陰部の強いかゆみを伴うケースが多いです。
  • カンジダ(真菌)感染
    いわゆる「カンジダ膣炎」。チーズ状のおりもの、腫れ、かゆみなどが典型的な症状です。
  • 更年期や閉経後のホルモン低下
    エストロゲンが減少し、膣や外陰部の粘膜が薄く乾燥しやすくなることで、かゆみの原因になることがあります。
  • Lichen sclerosus(扁平苔癬)などの炎症性疾患
    まれですが、高齢女性に多く、皮膚が白く変色し傷つきやすくなる病状です。

かゆみを軽減するための10のセルフケア

以下で紹介する方法は、あくまで一般的に知られているホームケアの一例です。必ずしもすべての人に効果的とは限りませんが、軽度の症状には有効な場合があります。しつこいかゆみや異常なおりもの、痛みなどがある場合は医師に相談してください。

1. ヨーグルト

ヨーグルトなどの発酵食品には、プロバイオティクス(善玉菌)が多く含まれています。これにより陰部の微生物バランスを整える効果が期待され、軽度の真菌や細菌が原因のかゆみに対してサポートになる可能性があります。
実際に、妊娠中の女性129名を対象にした研究(Thư viện Y học quốc gia Hoa Kỳ – NIH, PMID: 22314434)では、ヨーグルトと蜂蜜を混ぜたもので陰部を洗浄したグループのほうが、処方薬だけを使用したグループよりも症状改善が認められたという結果も報告されています。

  • 使い方の例
    • ヨーグルトと蜂蜜を混ぜたペーストを気になる外陰部に軽く塗布し、数分後にぬるま湯で洗い流す。
    • おやつとして無糖のヨーグルトを摂取し、腸内・膣内の善玉菌を増やすサポートにする。

2. ニンニク

ニンニクには強い抗酸化・抗菌作用があるといわれ、古くから民間療法でも用いられてきました。生のニンニクを日々の食事に取り入れるほか、以下のような方法も試されることがあります。

  • ニンニク水での洗浄
    ニンニクをすりつぶしたものを煮沸したお湯に入れ、少し冷ました後に外陰部をやさしく洗い流す。
  • 一時的に外陰部へ直接塗布
    ただしニンニク成分が強力なため、長時間の使用は粘膜を刺激しすぎるおそれがあり、20~30分程度で洗い流すことが推奨されます。

3. 食塩水(塩水)

かゆみの原因の多くは雑菌や真菌の増殖です。食塩水で洗うと、過剰な菌の繁殖をある程度抑えられる可能性があります。ただし、やりすぎると粘膜を乾燥させる恐れがあるため、週1~2回程度にとどめましょう。

  1. ぬるま湯に少量の塩を加え、よくかき混ぜる。
  2. 外陰部を軽く洗い、必ずその後は水かぬるま湯ですすいでから清潔なタオルでふき取る。

4. りんご酢

昔から抗菌・抗真菌作用があるとされ、かゆみの軽減にも用いられています。膣内のpHバランスを整える可能性も示唆されます。

  • 使い方の例
    • りんご酢大さじ1~2杯をぬるま湯に溶かし、外陰部をそっとすすぐ。
    • りんご酢と蜂蜜をぬるま湯に溶かして飲み、内側から体質を整える。

5. ベーキングソーダ

ベーキングソーダ(重曹)を入れた入浴は、カンジダなど真菌によるかゆみを緩和すると報告されています(Thư viện Y học Quốc gia Hoa Kỳ – NIH, PMID: 4334616 など)。真菌の繁殖を抑えるほか、皮膚や粘膜の炎症をやわらげる可能性があります。

  • 入浴の手順
    1. バスタブにぬるめのお湯をためる。
    2. 重曹を約1/4~2カップ入れて溶かす。
    3. 10~40分を目安に浸かる(1日最大3回まで)。

6. コショウ科の植物の葉(トウガラシやコショウではなく、ビンロウやキンマの一種を指す「トラウコウ/トラウコン」)

※日本では一般的に「ヒマラヤスギの葉」「トラウコウの葉」として知られていないため、ここでは類似の伝統療法として「緑葉(薬草)を煎じたもの」というイメージで説明します。

記事のもともとの内容には「トラウコウの葉」を煮出した液を使った外陰部洗浄が推奨されています。これはアジア地域の伝統療法の一つですが、日本で同様の効果を得やすい薬草としては、「シソの葉」「ドクダミ」などが挙げられます。どちらも抗菌作用があるとされるので、以下のような方法で代用できます。

  1. 薬草をよく洗い、鍋に入れた水と一緒に15分ほど煮る。
  2. 火を止めて少し冷まし、外陰部をやさしくすすぐ。
  3. 週2~3回程度を目安に行うとよいでしょう。

7. 緑茶(茶葉)

日本で昔から愛飲されている緑茶の茶葉にはポリフェノールが豊富に含まれ、抗菌・抗酸化作用が期待できます。

  1. お湯を沸かし、茶葉を入れてしばらく煮出す。
  2. 一度冷ましてから、洗面器やバケツなどに移し、外陰部を軽くすすぐか蒸気で軽く蒸す。
  3. 使い終わった後は必ず水気をしっかり拭き取る。

8. グアバ(番石榴)の葉

原文にあるように、グアバの葉にはタンニンが含まれ、抗菌と止血に寄与する性質があります。日本ではなかなか手に入りづらい場合もありますが、同様にタンニンを多く含む柿の葉や緑茶の葉で代用する考え方もあります。

  • 方法
    1. グアバの葉をよく洗って鍋に入れ、沸騰させる。塩を少し加えてもよい。
    2. 温度が適度に下がったところで外陰部を洗う。
    3. 週2~3回行うとよい。

9. アロエベラ(アロエ)

アロエの葉肉部分(ジェル)には、抗炎症作用や保湿作用があるとされ、軽度の皮膚トラブルによるかゆみに有用といわれています。ただし、感染症そのものを根本的に治療する効果は期待できません。

  • 使い方の例
    • アロエの葉を洗い、外側の厚い皮を除去してジェルを取り出す。
    • ジェルを外陰部のかゆい部分に塗布し、20分程度おいてからぬるま湯で洗い流す。
    • 一日2~3回を目安に継続する。

10. 下着選びと正しい陰部ケア

締め付けの強い下着や通気性の悪い素材は、かゆみや感染リスクを高める一因となります。肌に優しいコットン素材やシルクなど、通気性がよく適度なゆとりのあるものを選びましょう。

  • 正しいケアのポイント
    • コットン素材など、通気性のよい下着を選ぶ。
    • 温水やぬるま湯で軽く洗う程度にとどめ、膣内を強く洗浄しない。
    • 性交渉の際はコンドームを使用し、潤滑剤を必要に応じて使う。
    • 石鹸や洗浄剤は無香料・低刺激のものを選び、毎日の過度な使用は避ける。
    • 就寝時は下着を着けずに寝るなど、陰部に適度な通気を与える工夫をする。

受診のタイミング

以下のような症状がある場合は、ただのかゆみと放置せず、早めに婦人科を受診してください。

  • おりものの色・におい・量に明らかな異常がある。
  • 性交時の痛みや出血、ヒリヒリ感が持続する。
  • 陰部や膣内に赤み、ただれ、ぶつぶつ等の皮膚症状が広範囲に見られる。
  • かゆみがしつこく、セルフケアではほとんど改善しない。

原因が明確になれば、抗生物質や抗真菌薬、外用薬などの処方で早期の治療が期待できます。恥ずかしさや面倒くささで後回しにしてしまうと、症状が長引いたり悪化したりするリスクがありますので注意が必要です。

結論と提言

両サイドの陰部のかゆみは、生活習慣や軽度の炎症などが原因の場合、比較的簡単なセルフケアで改善することも少なくありません。しかし、性感染症やカンジダ膣炎などの疾患が関与している場合には、専門的な治療が必要です。以下の点をまとめとして押さえておきましょう。

  • 軽度のかゆみは、ヨーグルトや塩水、ハーブを用いた洗浄などのセルフケアで改善しやすい。
  • 下着や洗浄習慣の見直しは必須。締め付けの強い下着や強い洗浄剤の使用は、かえって症状を悪化させることがある。
  • かゆみとともにおりものの異常や痛みがある場合は、早めに婦人科受診を。放置すると、症状が進行したり、パートナーへの感染リスクも高まる。
  • ストレスやホルモンバランスなど、全身的な要因を見逃さない。ライフスタイルの改善も重要である。
  • 今回ご紹介した方法はあくまで一般的な情報です。症状が長引く場合や強い違和感がある場合には、医療機関で専門家のアドバイスを受けることを強く推奨します。

本記事はあくまで参考情報であり、個々の体質や症状によっては合わない場合や効果が限定的な場合もあります。疑わしい症状や自己判断で不安な点がある方は、必ず専門の医師にご相談ください。

重要な注意書き
本記事で提供している情報は、一般的な健康・医療知識に基づく参考情報であり、専門医による直接の診断や治療の代替にはなりません。必ず医師などの専門家の判断や治療方針を優先し、疑問や不安がある場合は早めに受診してください。

参考文献

※本記事に記載したケアや対処法はあくまで一般的な情報提供を目的としており、すべての方に同じ効果があるわけではありません。特に感染症の疑いがある場合やかゆみが長期化・増悪する場合は、必ず医療機関を受診し専門家の診断を仰いでください。

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