日本のデング熱患者のための総合栄養ガイド:血小板減少からの回復を支える食事療法のすべて
感染症

日本のデング熱患者のための総合栄養ガイド:血小板減少からの回復を支える食事療法のすべて

デング熱は、蚊を介して感染するウイルス性疾患であり、高熱や関節痛といった症状に加え、多くの患者が「血小板減少症」という深刻な状態に直面します。これは血液の凝固能力を担う血小板が著しく減少するもので、重症化すると出血傾向を招く危険性があります。日本国内では海外からの輸入症例が中心ですが、2014年には東京都の代々木公園周辺で国内感染例が報告されるなど1、決して無関係な病気ではありません。現代の医療においてデング熱に対する特効薬は存在せず、治療の根幹は症状を和らげる支持療法となります2。その中でも、適切な水分補給と栄養摂取は、患者自身の回復力を最大限に引き出し、特に血小板数の回復をサポートする上で極めて重要な役割を果たします。本稿では、JHO編集委員会が、国内外の最新の研究報告と公的機関の診療ガイドラインを徹底的に分析・統合し、日本のデング熱患者様とそのご家族が直面する不安を解消するため、科学的根拠に基づいた包括的な栄養管理戦略を、具体的かつ実践的に解説します。


この記事の科学的根拠

本記事は、ご提供いただいた研究報告書に明記されている、最高品質の医学的エビデンスのみに基づいています。以下に、参照した情報源の一部とその医学的指針との関連性を示します。

  • 厚生労働省(MHLW)および世界保健機関(WHO): 本記事におけるデング熱の基本的な治療方針、特に水分補給の重要性やアセトアミノフェン以外の解熱鎮痛剤(NSAIDs)を避けるべきであるとの強力な推奨は、これらの機関が発行する公式な診療ガイドラインに基づいています23
  • 国立感染症研究所(NIID): 日本におけるデング熱の疫学情報、国内感染のリスク、およびウイルスに関する詳細な病態生理学的解説は、日本の感染症対策の中核を担う本機関の報告に基づいています4
  • 医学論文(BMC Complementary and Alternative Medicine誌など): パパイヤ葉エキスや各種ビタミンなど、補完的な栄養素に関する有効性と限界についての議論は、査読付き学術雑誌に掲載されたシステマティックレビューや臨床試験の結果を慎重に吟味したものです56

要点まとめ

  • デング熱治療の最優先事項は、脱水を防ぐための徹底した水分と電解質の補給です。経口補水液(ORS)が最も理想的です。
  • 発熱や痛みにはアセトアミノフェンのみを使用し、アスピリンやイブプロフェンなどのNSAIDsは出血リスクを高めるため絶対に避けてください。
  • 血小板の産生には、鉄分、葉酸、ビタミンB12が不可欠です。これらの栄養素を豊富に含む、消化しやすい食事を心がけることが回復を助けます。
  • パパイヤ葉エキスや高用量ビタミンなどの補完療法は、科学的根拠がまだ限定的であり、必ず医師に相談の上で慎重に検討する必要があります。自己判断での使用は危険です。
  • 回復期には、油っこい食事、辛いもの、カフェイン、アルコールなど、体に負担をかける食品や飲料は避けるべきです。

デング熱と血小板減少症の医学的基礎

デング熱からの回復を理解するためには、まずこの病気が体内で何を引き起こすのか、そしてなぜ血小板が重要なのかを知る必要があります。

デング熱の概要:日本の状況と基本的知識

国立感染症研究所(NIID)によると、デング熱はデングウイルス(DENV-1〜4の4つの血清型が存在)によって引き起こされる急性感染症です4。このウイルスは主にネッタイシマカや、日本にも広く生息するヒトスジシマカによって媒介されます7。感染すると、多くの場合、高熱(40℃に達することもある)、目の奥の激しい痛み、筋肉痛、関節痛、発疹などの症状が現れます4。病気の経過は通常、発熱期、危機期、回復期の3つの段階に分けられます8

日本の現状として、症例の大部分は海外の流行地域(特に東南アジア)で感染し、帰国後に発症する「輸入症例」です4。しかし、前述の2014年の国内感染事例1や、その後の散発的な報告は、ウイルスを媒介する蚊が国内に存在し、国内での感染環が成立しうることを示唆しています9。したがって、すべての国民がこの病気に関する正しい知識を持つことが重要です。

血小板の生命維持における役割と減少のメカニズム

血小板は、血液中に存在する微小な細胞成分で、血管が損傷した際に出血を止める「一次止血」という極めて重要な機能を担っています10。デング熱における最も特徴的かつ危険な臨床所見の一つが、この血小板が著しく減少する「血小板減少症」です11。その減少の度合いは、しばしば病気の重症度と相関します。

デングウイルス感染時に血小板が減少するメカニズムは複雑で、主に以下の3つの要因が関与していると学術研究で指摘されています。

  • 骨髄抑制: デングウイルスが血小板の製造工場である骨髄の機能を直接攻撃し、抑制します。これにより、新しい血小板の生産が滞ってしまいます5
  • 末梢での破壊: 体の免疫システムがウイルスを排除しようとする過程で、誤って自分自身の血小板を異物と認識し、攻撃・破壊してしまうことがあります5
  • 血小板の過剰な活性化: ウイルス感染による炎症反応が血小板を過度に活性化させます。活性化された血小板は互いに凝集しやすくなり、結果として免疫系によって速やかに処理され、血中の遊離血小板数が減少します12

日本における標準的医療:回復への土台

まず最も重要な事実として、デング熱を直接治癒させる特異的な抗ウイルス薬は存在しません2。したがって、治療は症状を管理し、重篤な合併症を防ぐための「支持療法」が中心となります。厚生労働省(MHLW)や世界保健機関(WHO)の診療ガイドラインでは、以下の点が共通して強調されています23

  • 安静と十分な水分補給: これが最も重要な介入です。経口での水分摂取が困難な場合や脱水が進行した場合には、生理食塩水などの等張液の静脈内投与が必要となります。
  • 解熱・鎮痛: 発熱や痛みに対しては、アセトアミノフェン(パラセタモール)のみを使用すべきです。
  • 厳重な薬剤使用警告: アスピリン、イブプロフェン、ロキソプロフェンといった非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は絶対に使用してはなりません。これらの薬剤は血小板の機能を妨げ、出血のリスクを著しく高める可能性があります3

また、血小板輸血に関しては注意深い理解が必要です。血小板数が低いと不安になりますが、MHLWやWHOのガイドラインでは、重度の出血がない限り、予防的な血小板輸血は推奨されていません13。研究によれば、予防的輸血は重篤な出血を防ぐ上で明確な利益を示さず、むしろ輸血関連の副作用のリスクを伴うとされています13。しかし、日本の国民健康保険データベースを分析したある研究では、一部の医療現場で依然としてNSAIDsの使用や予防的な血小板輸血が行われている実態も報告されており14、患者側も標準治療に関する知識を持つことが、医師との良好なコミュニケーションにつながります。


水分・電解質補給:最優先の支持療法

なぜ水分補給が最優先事項なのか

デング熱で最も警戒すべき合併症は「血漿漏出(けっしょうろうしゅつ)」です9。これは、ウイルスによって血管壁がダメージを受け、血液の液体成分である血漿が血管外へ漏れ出す現象です。これにより血液が濃縮し(ヘマトクリット値の上昇)、循環血液量が減少し、血圧低下やショック状態を引き起こす可能性があります。これがデング熱における最たる死因です9。したがって、継続的かつ十分な水分・電解質の補給は、循環血液量を維持し、生命を守るための最重要課題となります。

推奨される水分の種類と比較

水分補給には、何を飲むかが重要です。以下の選択肢を理解し、賢く選びましょう。

  • 経口補水液(Oral Rehydration Salts – ORS): 汗や嘔吐で失われるナトリウムやカリウムといった電解質と、水分吸収を助けるブドウ糖が最適なバランスで配合されており、WHOも推奨する最も理想的な選択肢です15
  • ココナッツウォーター: カリウムなどの電解質を豊富に含む、優れた天然の代替品です16
  • 水・麦茶: 基本的な水分補給として不可欠ですが、電解質は含まれないため、ORSなどと併用することが望ましいです。
  • 薄めた果物ジュース、スープ、お粥: 水分とエネルギーを同時に補給できますが、糖分の過剰摂取を避けるため果物ジュースは薄めて飲むのが賢明です。
  • 避けるべき飲料: カフェインを含むコーヒーや濃いお茶、アルコール、炭酸飲料は利尿作用があったり、胃に負担をかけたりするため、絶対に避けるべきです16
表1:一般的な水分補給飲料の比較
飲料の種類 水分補給能力 電解質含有量 糖分含有量 推奨/注意点
水・麦茶 良い なし なし 基本。他の飲料と組み合わせて頻繁に摂取。
経口補水液 (ORS) 非常に良い 最適 最適 脱水症状(嘔吐、下痢)がある場合に最良の選択。
ココナッツウォーター 良い 良い 天然/適度 優れた天然の代替品。特にカリウムが豊富。
果物ジュース 普通 低い 高い 必ず薄めること。ORSの代わりにはならない。
炭酸飲料・コーヒー 悪い なし 非常に高い 絶対に避けるべき。脱水を悪化させる可能性あり。

血小板産生を支える栄養科学

水分補給が緊急の対応である一方、長期的な回復には、失われた血小板を体自身が再び作り出すプロセスを栄養面から支援することが不可欠です。骨髄での造血機能、特に血小板の産生には、特定の栄養素が「建築材料」として必要となります17

血小板の「建築材料」:必須栄養素

血小板を含むすべての血球細胞の効率的な生産には、特に以下の3つの栄養素が重要であることが広く知られています17

  • 鉄分 (Iron)
  • 葉酸 (Folate / ビタミンB9)
  • ビタミンB12

これらのいずれかが不足すると、骨髄の造血能力が低下し、回復が遅れる可能性があります。

回復を支える鉄分(鉄分)が豊富な食品

鉄分は、赤血球のヘモグロビンの主成分であり、体のエネルギー産生に不可欠です。食品中の鉄には2種類あります。

  • ヘム鉄: 吸収率が高い鉄で、赤身の肉、レバー、魚などの動物性食品に含まれます17
  • 非ヘム鉄: 吸収率が低い鉄で、ほうれん草やブロッコリーなどの野菜、豆類に含まれます17

吸収率の低い非ヘム鉄を効率よく摂取するための鍵は、ビタミンCです。Medical DOCに掲載された記事によると、専門家は、ビタミンCを多く含む食品(ピーマン、柑橘類、キウイなど)を一緒に食べることで、植物性食品からの鉄の吸収率が大幅に向上すると指摘しています17

葉酸(葉酸 – ビタミンB9)が豊富な食品

葉酸は、細胞の設計図であるDNAの合成と細胞分裂に不可欠なビタミンです18。特に、骨髄のように細胞分裂が活発な組織では極めて重要となります。葉酸は、アスパラガスやほうれん草などの緑黄色野菜、レンズ豆などの豆類、全粒穀物に豊富に含まれています17

ビタミンB12の供給源

ビタミンB12もまた、葉酸と協調してDNA合成に関与し、正常な血球の成熟を助けます17。ビタミンB12は、主に肉、魚、卵、乳製品といった動物性食品にのみ含まれるため、菜食主義者の方は特に意識的な摂取が必要です17

表2:血小板産生をサポートする栄養素と主な食品源
栄養素 動物性食品 植物性食品 組み合わせのヒント/注意点
鉄分 赤身牛肉、鶏レバー、マグロ、カツオ、アサリ ほうれん草、小松菜、レンズ豆、豆腐 ビタミンC(ピーマン、ブロッコリー)と一緒にとると植物性の鉄の吸収率アップ。
葉酸 レバー アスパラガス、ほうれん草、枝豆、ブロッコリー 水溶性で熱に弱いため、調理は手早く行うのが良い。
ビタミンB12 サバ、サンマ、アサリ、牛レバー、卵、牛乳 椎茸(微量)、強化食品 主に動物性食品に含まれる。菜食主義者はサプリメント等での補充を検討。

補完栄養と研究中のアプローチ:慎重な視点が必要

基本的な栄養原則に加え、デング熱の支持療法としていくつかの補完的なアプローチが研究されています。しかし、これらの情報は科学的根拠がまだ限定的であることを理解し、標準的な医療に取って代わるものではないと認識することが極めて重要です。

抗酸化物質の役割:ビタミンCとE

デングウイルス感染は体内で強力な「酸化ストレス」を引き起こし、これが細胞や血小板へのダメージの一因となります。この観点から、抗酸化作用を持つビタミンCやEが注目されています。ある総説論文では、ビタミンCの補給が血小板数のより速い増加と入院期間の短縮に関連する可能性が示唆されています6。同様に、別の臨床試験では、ビタミンE(1日400mg)の補給が、非補給群と比較して血小板数を有意に早く増加させたと報告されています19

しかし、これらは小規模な予備的研究の結果であり、標準治療には含まれていません。特に日本では、小林製薬の「紅麹」サプリメントを巡る健康被害問題20以降、健康食品の安全性に対する社会的な関心が高まっています。医師の監督なしに高用量のサプリメントを自己判断で摂取することは、予期せぬ健康被害を招くリスクがあり、絶対に避けるべきです。

パパイヤ葉エキスの論争

パパイヤ葉エキスは、世界中の民間療法でデング熱による血小板減少に効果があると信じられています。実際に、複数の臨床試験を統合したメタ分析では、パパイヤ葉エキスの使用が対照群と比較して統計的に有意な血小板数の増加と関連していると結論付けられました5

ただし、この結果を解釈するには大きな注意が必要です。同分析の著者らも指摘しているように、多くの研究の質が不均一であること、そして血小板数の増加が統計的に有意であっても、それが実際に重篤な出血を防ぐといった「臨床的に有意義な」改善につながるかどうかは不明確であること、さらに安全性に関するデータが不十分であることなど、多くの課題が残っています5。したがって、現時点ではJHO編集委員会としてパパイヤ葉エキスの使用を公式に推奨することはできません。

グアバジュースやその他の民間療法

グアバやザクロのジュースも、血小板を増やすと広く信じられています21。これらの食品の有益性は、特定の成分が直接血小板を増やすというよりは、むしろ総合的な栄養価に由来すると考えられます。特にグアバはビタミンCの宝庫であり、抗酸化作用や鉄分の吸収促進に貢献します21。これらのジュースを「特効薬」としてではなく、水分、ビタミン、エネルギーを補給するための一つの健康的な選択肢として捉えるのが最も賢明なアプローチです。


回復期に避けるべき食品と物質

何を食べるかと同じくらい、何を避けるかを知ることも回復を早めるためには重要です。

消化器系に負担をかける食品

病気と闘っている体、特に発熱時は消化機能が低下しています。以下の食品は消化に時間がかかり、胃腸の不快感を引き起こす可能性があるため、避けるのが賢明です16

  • 油っこい食べ物、揚げ物
  • 香辛料の強い、辛い食べ物
  • 加工食品(塩分や添加物が多いため)

病状に悪影響を及ぼす可能性のある物質

以下の物質は、脱水状態を悪化させたり、体の回復プロセスを妨げたりする可能性があります16

  • カフェイン(コーヒー、緑茶、紅茶、栄養ドリンク)
  • アルコール(脱水を引き起こし、肝臓に負担をかける)
  • 炭酸飲料(糖分が多く、栄養価がなく、膨満感を引き起こす)

そして改めて、出血リスクを高めるNSAIDs(アスピリン、イブプロフェン等)の服用は絶対に避けてください3


実践的行動計画:3日間の献立案

ここまでの栄養学的原則を、日本の食文化に合わせた具体的な食事プランに落とし込みました。病状の段階に応じて、消化しやすく、栄養価の高い食事を提案します。

表3:デング熱回復のための3日間献立案
1日目(高熱期・食欲不振時) 2日目(解熱期・食欲回復期) 3日目(回復期)
朝食 白粥、梅干し 柔らかいパン、スクランブルエッグ ご飯、納豆、卵(卵かけご飯)、味噌汁
間食 経口補水液またはココナッツウォーター ヨーグルト(ベリー類を添えて) キウイまたはザクロ
昼食 豆腐とわかめの味噌汁 鶏肉とほうれん草のうどん 豚の生姜焼き、千切りキャベツ、ご飯
間食 薄めたりんごジュース グアバジュース 豆乳
夕食 鶏肉の粥 鱈の蒸し煮(生姜風味)、柔らかいご飯、野菜スープ 肉じゃが、ご飯
終日 水、経口補水液、麦茶を十分に 引き続き十分な水分摂取を継続 水分補給を怠らない

よくある質問

デング熱の治療で、なぜ水分補給がそれほどまでに重要なのでしょうか?

デング熱の最も危険な合併症は、血管から血漿(血液の液体成分)が漏れ出す「血漿漏出」です。これにより循環血液量が減少し、血圧が急激に低下してショック状態に陥ることがあります。十分な水分と電解質を補給し続けることは、この致命的なショックを防ぎ、生命を維持するための最も重要な治療法だからです9

熱が高いのですが、市販のイブプロフェンを飲んでも大丈夫ですか?

絶対に避けてください。イブプロフェンやアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、血小板の機能を低下させ、出血のリスクを著しく高める可能性があります。WHOや日本の厚生労働省のガイドラインでは、デング熱の解熱・鎮痛にはアセトアミノフェンのみを使用するよう強く推奨しています3

血小板を増やすために、パパイヤの葉を煎じて飲んでも良いですか?

パパイヤ葉エキスが血小板数を増加させるという研究報告はいくつか存在しますが、その臨床的な有効性(重篤な出血を実際に防げるか)や安全性に関する科学的根拠はまだ不十分です5。民間療法を試す前に、必ず主治医に相談してください。標準的な医療に取って代わるものでは決してありません。

具体的に血小板を増やす「特効薬」のような食べ物はありますか?

残念ながら、「これを食べればすぐに血小板が増える」という特効薬のような食品は存在しません。血小板の回復は、体がウイルスを克服し、骨髄が正常な機能を回復するプロセスの一部です。私たちが食事でできることは、骨髄が新しい血小板を作るために必要な「材料」、すなわち鉄分、葉酸、ビタミンB12などを十分に供給し、そのプロセスを栄養面からサポートすることです17

結論

デング熱との闘いは、ウイルスそのものとの戦いであると同時に、体内の水分バランスと栄養状態をいかに維持するかという、支持療法の質の高さにかかっています。この記事で詳述したように、治療の絶対的な基盤は、医師の監督のもとで行われる適切な医療管理です。その上で、患者様自身とご家族ができる最も強力なサポートが、徹底した水分・電解質補給と、血小板産生に必要な栄養素を網羅した、消化しやすくバランスの取れた食事を実践することです。科学的根拠の乏しい民間療法に頼るのではなく、確立された栄養学の原則に基づいた食事療法こそが、安全かつ効果的に皆様の回復を後押しする鍵となります。この情報が、デング熱に直面している方々の不安を和らげ、快方へ向かうための一助となることを、JHO編集委員会一同、心より願っております。

免責事項本記事は情報提供を目的としたものであり、専門的な医学的アドバイスを構成するものではありません。健康上の懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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