妊娠中に食べると赤ちゃんが賢くなる?科学的根拠から見る本当に大切な栄養と食事法
妊娠

妊娠中に食べると赤ちゃんが賢くなる?科学的根拠から見る本当に大切な栄養と食事法

赤ちゃんの健やかな未来を願い、妊娠中の食事に気を配ることは、多くの親御さんにとって最大の関心事の一つです。「これを食べれば赤ちゃんが賢くなる」という魅力的な情報があふれる中で、何が本当に科学的根拠に基づいているのかを見極めるのは容易ではありません。JAPANESEHEALTH.ORG編集部では、この切実な問いに対し、俗説を排し、最新の科学的知見と日本の公的機関が示す指針に基づいた、信頼できる情報を提供します。本稿の核心は、「最初の1000日間」という概念にあります1。これは受胎から2歳の誕生日までの期間が、子どもの生涯にわたる健康と発達の基礎を築く上で極めて重要であるという考え方です。この大切な時期に、一つの「魔法の食材」を探すのではなく、赤ちゃんの脳と身体の最適な発育を支えるための「包括的でバランスの取れた栄養」という土台を築くことこそが、何よりも重要であると科学は示しています3。この記事では、どの栄養素がなぜ重要なのか、その科学的根拠の確度はどの程度なのかを明確にしながら、安全で実践的な食事法を詳しく解説します。

要点まとめ

  • 特定の「賢くなる食材」よりも、多様な食品を組み合わせたバランスの良い食事が、赤ちゃんの脳神経発達の最も重要な土台です。
  • 厚生労働省の「妊産婦のための食生活指針」と「食事バランスガイド」が、最も信頼できる基本方針となります3
  • 葉酸、たんぱく質、ヨウ素は、胎児の脳発達に不可欠であることが科学的に確立、あるいは強く示唆されています。特に、近年の日本の大規模調査では、たんぱく質やヨウ素の摂取不足が子どもの発達遅延リスクと関連することが示されています1335
  • DHAやコリンは脳の発達に関わる有望な栄養素ですが、ヒトでの認知機能向上効果はまだ限定的か、研究途上の段階です212
  • 魚はDHAの優れた供給源ですが、水銀のリスク管理が不可欠です。厚生労働省のガイドラインに従い、魚の種類と量を賢く選ぶことが重要です54
  • リステリア菌やビタミンAの過剰摂取など、妊娠中に避けるべき、または注意すべき食品について正しく理解し、食の安全を確保することが大切です652

「賢い子」の土台作りは、まずバランスから。厚生労働省「妊産婦のための食生活指針」を実践しよう

赤ちゃんの最適な発育を願うとき、私たちが立ち返るべき最も信頼性の高い羅針盤は、厚生労働省とこども家庭庁が策定した「妊産婦のための食生活指針」です3。この指針の根幹をなすのは、特定の栄養素に偏るのではなく、多様な食品からなるバランスの取れた食事を習慣づけることです。実際に、高脂肪・高糖質で加工食品が多い「西洋型食事」を妊娠中に摂取することが、子どものADHD(注意欠陥・多動性障害)のリスクを高める可能性を示唆する研究もあり、バランスの重要性を裏付けています10

基本となる「食事バランスガイド」

指針では、具体的な食事の組み立て方として「食事バランスガイド」の活用を推奨しています。これは、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかを、コマのイラストで分かりやすく示したものです3

  • 主食(ごはん、パン、麺類):活動のエネルギー源。
  • 副菜(野菜、きのこ、いも、海藻料理):ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源。
  • 主菜(肉、魚、卵、大豆料理):身体をつくるたんぱく質の主な供給源。
  • 牛乳・乳製品:骨や歯の形成に必要なカルシウムの供給源。
  • 果物:ビタミンや糖質の供給源。

これらのグループの食品を毎日、組み合わせて摂ることが基本です。

妊娠期間に応じたエネルギーと体重管理

妊娠中は、お母さんの健康維持と赤ちゃんの成長のために、通常より多くのエネルギーが必要になります。厚生労働省は、以下のエネルギーを付加して摂ることを推奨しています29

  • 妊娠初期(〜13週6日):+50 kcal/日
  • 妊娠中期(14週0日〜27週6日):+250 kcal/日
  • 妊娠後期(28週0日〜):+450 kcal/日

また、適切な体重増加も重要です。妊娠前の体格(BMI)に応じて、推奨される体重増加の目安が示されています。痩せすぎも太りすぎも、さまざまなリスクにつながるため、かかりつけの医師や助産師と相談しながら、適切な体重管理を心がけましょう4

「妊娠前」から始める重要性

2021年の改定で、指針の名称は「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」へと変わりました4。これは、妊娠に気づく前の段階から、将来の赤ちゃんのために健康な身体づくりと栄養準備を始めることの重要性を、国が公式に強調していることを意味します。特に、後述する葉酸など、妊娠超初期に重要な栄養素があるため、妊娠を計画している段階からの食生活改善が推奨されます。

赤ちゃんの脳の発達をサポートする栄養素たち:科学的根拠の強さで見る優先順位

バランスの取れた食事という土台の上に、特に胎児の脳や神経系の発達に重要とされる栄養素について、科学的根拠の確からしさと共に見ていきましょう。JAPANESEHEALTH.ORGでは、エビデンスの強度を【確実】【示唆】【新興】の3段階で評価し、読者が情報の重みを正しく理解できるよう整理しました。

表1: 胎児の脳発達に関わる主要栄養素:科学的サマリー
栄養素 主な役割 認知機能への効果に関する科学的根拠の強度 推奨付加量(厚労省2020年版)27 豊富な食品
葉酸 神経管の正常な発達、細胞分裂 【確実】 (神経管閉鎖障害予防において)
【示唆】 (認知機能において)
+240 µg/日 ほうれん草、ブロッコリー、枝豆、納豆、いちご、レバー
たんぱく質 脳を含む身体の構成要素 【確実】 (不足による発達遅延リスク) 中期: +5 g/日
後期: +25 g/日
肉、魚、卵、大豆製品、乳製品
ヨウ素 甲状腺ホルモンの合成、脳の発達 【確実】 (不足・過剰による発達障害リスク) +110 µg/日 (推奨量として) 昆布、わかめ等の海藻類、たら、いわし等の魚介類
オメガ3系脂肪酸 (DHA, EPA) 脳・神経細胞膜の構成成分 【示唆】 目安量: 1.8 g/日40 サバ、サンマ、ブリ、イワシなどの青魚
コリン 神経伝達物質の合成、細胞膜の構成 【新興】 目安量: 480 mg/日 (推奨量として) 卵、レバー、大豆、豚肉、牛肉
ヘモグロビン合成、酸素運搬 【確実】 (貧血予防による早産・低出生体重リスク低減) 中期: +2.5 mg/日
後期: +9.5 mg/日
レバー、赤身肉、あさり、小松菜、納豆

2.1 葉酸:議論の余地なき必須栄養素

科学的根拠の強度:【確実】
葉酸は、ビタミンB群の一種で、細胞の分裂や成長に不可欠です。妊娠初期の葉酸摂取が、赤ちゃんの脳や脊髄の基となる神経管の先天異常である「神経管閉鎖障害(NTDs)」のリスクを大幅に低減することは、数多くの研究によって議論の余地なく確立されています1415。これは、妊娠に関する栄養指導において、絶対に欠かすことのできない最優先事項です。
さらに近年、妊娠初期以降も葉酸を摂取し続けることが、子どもの言語能力や推論能力といった認知機能の発達に良い影響を与える可能性を示唆する研究も報告され始めています1921。ただし、この認知機能への影響に関するエビデンスは、NTDs予防ほど確固たるものではなく、まだ研究途上の段階であることも理解しておく必要があります23
日本の推奨摂取量:
厚生労働省は、妊娠を計画している女性に対し、通常の食事に加えて、サプリメント等から1日400µgの葉酸を摂取することを強く推奨しています。妊婦の食事摂取基準では、1日あたり合計480µg(非妊娠時の推奨量240µg + 付加量240µg)が推奨されています4

2.2 たんぱく質:脳と身体の「建築材料」

科学的根拠の強度:【確実】
たんぱく質は、赤ちゃんの筋肉や臓器、そして脳を形作るための基本的な構成要素です。その重要性は、日本の約10万組の親子を対象とした大規模調査「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」によって、より明確に示されました。この信頼性の高い調査によると、妊娠初期のたんぱく質摂取量が極端に少ない母親から生まれた子どもは、3歳時点でのコミュニケーション能力や手先の器用さ、問題解決能力といった領域で発達の遅れが見られるリスクが高いことが判明したのです13。これは、たんぱく質不足が胎児の脳神経発達に直接的な悪影響を及ぼしうることを、日本人において示した画期的なデータです。
日本の推奨摂取量:
妊娠中期には+5g/日、妊娠後期には+25g/日のたんぱく質を食事に付加することが推奨されています27。肉、魚、卵、大豆製品など、様々な食品からバランスよく摂取することが大切です3

2.3 ヨウ素:日本人における「意外な不足」リスク

科学的根拠の強度:【確実】
ヨウ素は、胎児の脳の発達を司る甲状腺ホルモンの主原料となるミネラルです31。ヨウ素は不足しても、逆に過剰に摂取しても胎児の甲状腺機能に悪影響を及ぼす可能性があり、「U字型」のリスクを持つことで知られています32
一般的に、海藻をよく食べる日本人はヨウ素が充足していると考えられがちです。しかし、この常識を覆す重要な事実が、前述の「エコチル調査」によって明らかになりました。77,000人以上の日本人妊婦を対象とした調査で、なんと半数以上(56.7%)が、国の定める推定平均必要量を下回るヨウ素摂取量であったのです。そして、このヨウ素不足は、1歳および3歳時点での子どもの運動能力や問題解決能力の発達遅延リスクの増加と関連していました35。この発見は、「日本人は大丈夫」という思い込みに警鐘を鳴らすものです。現代の食生活の変化により、意図せずヨウ素が不足している可能性を認識し、昆布やわかめなどの海藻類や魚介類を適度に取り入れることが重要です。ただし、サプリメントなどによる安易な摂取は過剰症のリスクもあるため、あくまでバランスの取れた食事を基本とすることが推奨されます34
日本の推奨摂取量:
妊婦の推奨量は240µg/日と設定されています。

2.4 オメガ3系脂肪酸 (DHA/EPA):有望だが未確立の脳機能サポーター

科学的根拠の強度:【示唆】
DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳や網膜の神経細胞に豊富に含まれる主要な構成成分であり、その構造的な重要性から、認知機能の発達に不可欠であるという仮説が立てられています37。しかし、妊娠中の女性がDHAなどのオメガ3系脂肪酸サプリメントを摂取することの効果を検証した人間での研究結果は、今のところ一貫していません。2021年のシステマティックレビューでは、子どもの認知発達に好ましい影響をもたらす可能性を示唆する「限定的なエビデンス(limited evidence)」があると結論付けていますが、効果を断定するには至っていません2。それ以前のメタアナリシスでも、利益を「決定的に支持も否定もしない」とされています39
日本の推奨摂取量:
妊婦・授乳婦のn-3系脂肪酸の摂取目安量は1.8g/日です40。現時点での最も賢明なアプローチは、後述する水銀リスクに注意しながら、サバ、イワシ、サンマ、ブリといったDHAが豊富な青魚を食事に定期的に取り入れることです41

2.5 コリン:科学界が注目する新興栄養素

科学的根拠の強度:【新興】
コリンは、記憶に関わる神経伝達物質アセチルコリンの材料となるなど、脳機能に重要な役割を果たす栄養素です44。動物実験では脳の発達における重要性が示されていますが、人間でのエビデンスはまだ蓄積段階にあります。妊娠中のコリン摂取と子どもの認知機能との関連を調べた複数の臨床試験をまとめたレビューでは、結果はまちまちで、明確な効果を示したものはほとんどありませんでした1248。現時点では、「科学的に関心が高まっている有望な栄養素」と位置づけるのが適切であり、認知機能の向上を目的としてサプリメントを積極的に摂取することを強く推奨するには、まだ十分な根拠がありません。
日本の推奨摂取量:
妊婦の目安量は480mg/日とされています。コリンは卵や肉類、大豆製品に豊富に含まれており、バランスのよい食事をしていれば不足の心配は少ないと考えられます12

2.6 鉄分 & カルシウム:健康な妊娠を支える縁の下の力持ち

科学的根拠の強度:【確実(母子の健康維持において)】
鉄分やカルシウムが直接的に「知能」を高めるわけではありません。しかし、これらのミネラルは健康な妊娠を維持し、赤ちゃんが発育するための最適な子宮内環境を整える上で、絶対不可欠な役割を担っています。

  • 鉄分:妊娠中は血液量が増えるため、鉄欠乏性貧血になりやすくなります。母体の貧血は、早産や低出生体重児のリスクを高めることが知られており52、赤ちゃんの順調な発育を妨げる要因になりかねません。厚生労働省は、妊娠中期に+2.5mg/日、後期に+9.5mg/日の付加を推奨しています27
  • カルシウム:赤ちゃんの骨や歯を作るために必須です。不足すると母体の骨を溶かして赤ちゃんに供給されるため、お母さん自身の健康のためにも十分な摂取が求められます52

お魚はDHAの宝庫。でも水銀は?安心して食べるための種類と量の完全ガイド

魚は良質なたんぱく質とDHAの優れた供給源ですが、食物連鎖を通じて一部の魚にはメチル水銀が蓄積されている可能性があります。この水銀は、胎盤を通じて赤ちゃんに移行し、神経系の発達に影響を与えるおそれがあるため、妊婦さんは魚の種類と食べる量に注意が必要です。このジレンマに対し、厚生労働省は「お魚について知っておいてほしいこと」というパンフレットで、非常に明確で実践的なガイドラインを提示しています54。以下にその要点を分かりやすくまとめました。

表2: 妊婦さんのための魚介類摂取 実践ガイド(厚生労働省資料に基づく)5855
摂取目安 魚介類の種類
特に注意が必要でないもの キハダマグロ、ビンナガマグロ、メジマグロ、ツナ缶、サケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、ブリ、カツオ、たら、など
週に2回まで
(1回約80gとして、週に合計160g程度まで)
キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ(インドマグロ)など
週に1回まで
(1回約80gまで)
キンメダイ、メカジキ、クロマグロ(本マグロ)、メバチマグロなど
2週間に1回まで
(1回約80gまで)
コビレゴンドウ

この表を参考に、水銀リスクの低い魚を中心に、多様な種類の魚を食事に取り入れることが、メリットを最大化しリスクを最小化する賢い方法です。

今日からできる!栄養バランスを考えた1週間の献立・間食アイデア

これまでに解説した栄養素をバランスよく摂取するための、具体的で簡単な献立や間食のアイデアをご紹介します。完璧を目指す必要はありません。日々の食事を楽しむヒントとしてご活用ください61
1日の献立例:

  • 朝食:全粒粉パン、ほうれん草と卵のスクランブルエッグ(コリン、たんぱく質、葉酸)、牛乳(カルシウム)、いちご
  • 昼食:鮭(DHA、たんぱく質)とわかめ(ヨウ素)のおにぎり、豚汁(たんぱく質、鉄分)、ひじきの煮物(鉄分、カルシウム
  • 夕食:鶏肉とブロッコリーの炒め物(たんぱく質、葉酸)、納豆(葉酸、鉄分、たんぱく質)、玄米ご飯、味噌汁

間食のアイデア:

  • ギリシャヨーグルト(たんぱく質、カルシウム)にベリー類を添えて
  • 素焼きのナッツ類と小魚アーモンド
  • 枝豆
  • チーズや果物

必須安全チェックリスト:妊娠中に注意・避けるべき食べ物

赤ちゃんの健やかな発育のためには、特定の栄養素を摂ることと同じくらい、食中毒や過剰摂取のリスクを避けることが重要です。ママと赤ちゃんを守るため、以下の食品の取り扱いには特に注意してください。

食中毒のリスクがあるため避けるべき食品

妊娠中は免疫力が低下し、普段は問題にならないような細菌でも食中毒を起こしやすくなります。特に、リステリア菌やトキソプラズマは胎盤を通過して赤ちゃんに感染し、深刻な影響を及ぼす可能性があるため、以下の食品は避けましょう6

  • 生肉、加熱不十分な肉:生ハム、ローストビーフ、肉のパテ、生レバーなど
  • 生魚介類:刺身、寿司など(食べる場合は鮮度の良いものを自己責任で)
  • ナチュラルチーズ:加熱殺菌されていないカマンベール、ブリー、ブルーチーズなど。「プロセスチーズ」は安全です。
  • 生卵:自家製のマヨネーズやティラミスなど、生卵を使用した料理
  • 肉や魚のスモーク製品:スモークサーモンなど

食品は中心部まで十分に加熱(75℃で1分以上)することが、食中毒予防の基本です。

過剰摂取に注意すべき食品・飲料

  • レバーなどのビタミンAが豊富な食品:動物性ビタミンA(レチノール)の過剰摂取は、妊娠初期に胎児の形態異常のリスクを高める可能性があります。通常の食事でたまに少量食べる程度なら問題ありませんが、レバーの串焼きなどを毎日食べるような習慣は避けましょう。なお、緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変換されるため、過剰摂取の心配はありません52
  • 水銀を含む可能性のある大型魚:「表2」を参照し、摂取量の上限を守りましょう。
  • カフェイン:コーヒー、紅茶、緑茶、栄養ドリンクなどに含まれます。過剰摂取は、赤ちゃんの低体重や将来の健康リスクと関連する可能性が指摘されています。世界保健機関(WHO)は、1日のカフェイン摂取量を300mg未満に抑えることを推奨しています52
  • アルコール:胎児性アルコール症候群のリスクがあるため、妊娠中のアルコール摂取は量にかかわらず推奨されません。妊娠が分かったら、完全に断つことが最も安全です52

よくある質問

サプリメントは摂ったほうがいいですか?
基本は、多様な食品から栄養を摂るバランスの取れた食事が大原則です。しかし、「葉酸」だけは例外で、神経管閉鎖障害のリスクを低減するために、妊娠を計画している段階から妊娠初期にかけて、食事に加えてサプリメントで1日400μgを補うことが国から強く推奨されています4。鉄分やカルシウムについても、食事からの摂取が不十分で、健診などで不足を指摘された場合には、医師の指導のもとでサプリメントの利用が考慮されることがあります。DHAやその他のビタミン・ミネラルについては、自己判断でサプリメントを摂取する前に、まずは食事内容を見直し、必要であればかかりつけの医師や管理栄養士に相談しましょう。
つわりで思うように食事がとれません。どうすればいいですか?
つわりの時期は、栄養バランスを厳密に考えることよりも、まず「食べられるものを、食べられるときに、食べられるだけ」という考え方が大切です。脱水を防ぐための水分補給を最優先にしてください。食事は、冷たいもの、口当たりの良いもの(そうめん、ゼリー、果物など)、においの少ないものなど、ご自身が受け付けやすいものを試してみましょう。一度にたくさん食べようとせず、少量頻回に分けるのも効果的です。多くのの場合、つわりが落ち着けば食事も摂れるようになります。この時期の栄養不足が赤ちゃんの脳の発達に直ちに深刻な影響を与えることは稀ですので、あまり自分を責めずに、ストレスなく過ごすことを心がけてください。ただし、水分も全く摂れない、体重が急激に減少するといった場合は、かかりつけの医療機関に相談してください6
妊娠中の食事で、結局一番大切なことは何ですか?
最も大切なことは、特定の「スーパーフード」や栄養素に固執するのではなく、「食事バランスガイド」を参考に、主食・主菜・副菜をそろえ、多様な食品を楽しみながら食べることです3。このバランスの取れた食事が、赤ちゃんの健やかな発育に必要な全ての栄養素を過不足なく届けるための、最も確実で安全な道です。そして、食事に関する不安や疑問があれば、一人で抱え込まずに、かかりつけの医師や助産師、管理栄養士などの専門家に相談することも忘れないでください。

結論

「妊娠中に食べると赤ちゃんが賢くなる食材」という問いへの最も誠実な答えは、「特定の魔法の食材は存在しないが、赤ちゃんの脳と身体の最適な発育を支えるための科学に基づいた食事法は存在する」ということです。その根幹は、日本の公的機関が推奨する、多様な食品からなるバランスの取れた食事です。この土台の上に、神経管閉鎖障害予防のための「葉酸」、身体の構成要素である「たんぱく質」、そして日本人で不足がちな「ヨウ素」といった、科学的根拠の強い栄養素を意識的に確保することが重要です。
同時に、水銀や食中毒といったリスクを正しく理解し、安全な食品選択を実践することも、赤ちゃんの健康を守る上で欠かせません。JAPANESEHEALTH.ORGは、お母さんと赤ちゃんの健やかな未来を願い、これからも信頼できる情報を提供してまいります。バランスの取れた健康的な食事を楽しみながら、素晴らしいマタニティライフを送られることを心から応援しています。

免責事項
本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスを構成するものではありません。健康に関する懸念や、ご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

  1. 科学でわかった絶対オススメの「妊娠中の4大食事」 | 人生で一番…. Diamond Online. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://diamond.jp/articles/-/218540
  2. Zhang Y, Chen Y, Zhao J, et al. Omega-3 Fatty Acid Dietary Supplements Consumed During Pregnancy and Lactation and Child Neurodevelopment: A Systematic Review. Front Nutr. 2022;8:813333. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8764572/
  3. 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針. 国立健康・栄養研究所. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.nibn.go.jp/eiken/ninsanpu/
  4. 【最新】妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針2021. 母子栄養協会. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://boshieiyou.org/ninpusyokuseikatushishin2021/
  5. 妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針 ~妊娠前から、健康なからだづくりを~ 解説. こども家庭庁. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/a29a9bee-4d29-482d-a63b-5f9cb8ea0aa2/aaaf2a82/20230401_policies_boshihoken_shokuji_02.pdf
  6. 妊娠中の食事. 川崎市麻生区. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.city.kawasaki.jp/asao/cmsfiles/contents/0000113/113498/matanityshokuji.pdf
  7. お役立ち情報|妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針. 国立健康・栄養研究所. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.nibiohn.go.jp/eiken/ninsanpu/useful.html
  8. Vol.209 (3) トピックス 「15年ぶりに改定された『妊産婦のための食生活指針』、そのポイントとは?」. ダノン健康栄養財団. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.danone-institute.or.jp/mailmagazine/18070/
  9. 「妊産婦のための食生活指針」改定の概要(2021年3月). こども家庭庁. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.cfa.go.jp/sites/default/files/node/basic_page/field_ref_resources/a29a9bee-4d29-482d-a63b-5f9cb8ea0aa2/c948c48d/20230401_policies_boshihoken_shokuji_01.pdf
  10. 【論文紹介】妊娠中の食事が子のADHD原因になりうる. 株式会社ヘルシーパス. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.healthy-pass.co.jp/blog/20160825/
  11. 妊娠中の食生活と子供の発達障害リスクに関する最新研究. 医療法人オーク会 不妊ブログ. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.oakclinic-group.com/blog/2025/03/18/dietary-habits-during-pregnancy-and-risk-of-developmental-disorders-in-children/
  12. Gacoń, A., et al. Choline During Pregnancy and Child Neurodevelopment: A Systematic Review of Randomized Controlled Trials and Observational Studies. Nutrients. 2025;17(5):886. Available from: https://www.mdpi.com/2072-6643/17/5/886
  13. 妊娠中の母親のたんぱく質摂取と3歳時の発達との関連. 山梨大学. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.yamanashi.ac.jp/41060
  14. The Effect of Folic Acid Supplementation During Pregnancy on Infant Brain Health and Development: A Study in Cirebon District, Indonesia. Healthy-Muhammadiyah Medical Journal. Available from: https://journals.iarn.or.id/index.php/HealMed/article/view/427
  15. About Folic Acid. Centers for Disease Control and Prevention. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.cdc.gov/folic-acid/about/index.html
  16. Bauer, K. C., et al. Prenatal Folate and Choline Levels and Brain and Cognitive Development in Children: A Critical Narrative Review. Nutrients. 2022;14(2):335. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8778665/
  17. Gould, J. F., et al. New Perspective on Impact of Folic Acid Supplementation during Pregnancy on Neurodevelopment/Autism in the Offspring Children – A Systematic Review. PLOS One. 2017;12(10):e0165626. Available from: https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0165626
  18. 【管理栄養士監修】妊娠中のお食事ガイド&レシピ. アカチャンホンポ. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://chirashi.akachan.jp/care/meals-during-pregnancy/
  19. Sal-Lari, M., et al. The Impact of Maternal Folates on Brain Development and Function after Birth. Life (Basel). 2022;12(9):876. Available from: https://www.mdpi.com/2218-1989/12/9/876
  20. Chatzi, L., et al. Effect of high doses of folic acid supplementation in early pregnancy on child neurodevelopment at 18 months of age: the mother–child cohort ‘Rhea’ study in Crete, Greece. Public Health Nutrition. 2012;15(9):1728-1736. Available from: https://www.cambridge.org/core/journals/public-health-nutrition/article/effect-of-high-doses-of-folic-acid-supplementation-in-early-pregnancy-on-child-neurodevelopment-at-18-months-of-age-the-motherchild-cohort-rhea-study-in-crete-greece/FF846EA3B182945C0704D317BE91B4C3
  21. McNulty, H., et al. Effect of continued folic acid supplementation beyond the first trimester of pregnancy on cognitive performance in the child: a follow-up study from a randomized controlled trial (FASSTT Offspring Trial). BMC Med. 2019;17(1):196. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6823954/
  22. McNulty, H., et al. (PDF) Effect of continued folic acid supplementation beyond the first trimester of pregnancy on cognitive performance in the child: A follow-up study from a randomized controlled trial (FASSTT Offspring Trial). ResearchGate. 2019. Available from: https://www.researchgate.net/publication/336924126_Effect_of_continued_folic_acid_supplementation_beyond_the_first_trimester_of_pregnancy_on_cognitive_performance_in_the_child_A_follow-up_study_from_a_randomized_controlled_trial_FASSTT_Offspring_Trial
  23. de Jager, C. A., et al. Association between maternal nutritional status in pregnancy and offspring cognitive function during childhood and adolescence; a systematic review. Nutr Rev. 2017;75(1):37-56. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27520466/
  24. Lamers, Y., et al. Impact of folic acid supplementation during pregnancy on cognitive performance of children at age 11 years: preliminary results from the FASSTT Offspring study. ResearchGate. 2018. Available from: https://www.researchgate.net/publication/327468487_Impact_of_folic_acid_supplementation_during_pregnancy_on_cognitive_performance_of_children_at_age_11_years_preliminary_results_from_the_FASSTT_Offspring_study
  25. 2 対象特性 2 1 妊婦・授乳婦. 厚生労働省. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586574.pdf
  26. 妊婦さんに必要な 栄養素について. 中東遠総合医療センター. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.chutoen-hp.shizuoka.jp/media/hg_eiyou2.pdf
  27. 日本人の食事摂取基準(2020 年版). 厚生労働省. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
  28. 日本人の食事摂取基準(2020年版). ニュートリー株式会社. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.nutri.co.jp/nutrition/keywords/append/
  29. 日本人の食事摂取基準(2020年版). 越谷市. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.city.koshigaya.saitama.jp/kurashi_shisei/fukushi/hokenjo/eiyou/koshigaya_shokujisesshukijun_files_eiyousonadomeyasu.pdf
  30. Q&A|妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針. 国立健康・栄養研究所. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.nibn.go.jp/eiken/ninsanpu/faq.html
  31. Hale, K., et al. Maternal nutrition and its effects on fetal neurodevelopment. Front Neurosci. 2024;18:1379435. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38823254/
  32. Iqbal, S., et al. Effect of Iodine Nutrition During Pregnancy and Lactation on Child Cognitive Outcomes: A Review. Nutrients. 2025;17(12):2016. Available from: https://www.mdpi.com/2072-6643/17/12/2016
  33. The effect of iodine deficiency during pregnancy on child development. ResearchGate. 2019. Available from: https://www.researchgate.net/publication/330399549_The_effect_of_iodine_deficiency_during_pregnancy_on_child_development
  34. Rebagliato, M., et al. Effect of Iodine Supplementation During Pregnancy on Infant Neurodevelopment at 1 Year of Age. Am J Epidemiol. 2011;173(7):804-811. Available from: https://academic.oup.com/aje/article/173/7/804/102758
  35. Iwai, K., et al. Maternal Iodine Intake and Neurodevelopment of Offspring: The Japan Environment and Children’s Study. Thyroid. 2022;32(5):580-592. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9105063/
  36. Iwai, K., et al. Maternal Iodine Intake and Neurodevelopment of Offspring: The Japan Environment and Children’s Study. ResearchGate. 2022. Available from: https://www.researchgate.net/publication/360240818_Maternal_Iodine_Intake_and_Neurodevelopment_of_Offspring_The_Japan_Environment_and_Children’s_Study
  37. Yuliana, A., et al. The Impact of Long-Chain Omega-3 Polyunsaturated Fatty Acid Supplementation in Pregnant Women Toward the Intelligence Status of Early Childhood: Protocol for a Systematic Review and Meta-Analysis. JMIR Res Protoc. 2025;14:e60417. Available from: https://www.researchprotocols.org/2025/1/e60417
  38. Innis, S. M. The role of omega-3 fatty acids in child development. OCL. 2011;18(6):307-313. Available from: https://www.ocl-journal.org/articles/ocl/full_html/2011/06/ocl2011186p307/ocl2011186p307.html
  39. Gould, J. F., et al. The Effect of Maternal omega-3 (n-3) LCPUFA Supplementation During Pregnancy on Early Childhood Cognitive and Visual Development: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials. Am J Clin Nutr. 2013;97(3):531-544. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23364006/
  40. 日本人の食事摂取基準(2020 年版). 厚生労働省. 2025年6月23日閲覧. Available from: https.www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf [リンク切れの可能性あり]
  41. 妊娠中におすすめのレシピ. 豊能町公式ホームページ. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.town.toyono.osaka.jp/page/page005057.html
  42. 妊婦さん向け献立1週間(妊娠中期~後期). 札幌市. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.city.sapporo.jp/toyohira/child_care/ninpusannmukemenu.html
  43. 妊娠期におすすめ さばの味噌マヨ焼き献立(おとな/妊娠中)【管理栄養士監修】. トモニテ. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://tomonite.com/articles/5232
  44. Gacoń, A., et al. Choline During Pregnancy and Child Neurodevelopment: A Systematic Review of Randomized Controlled Trials and Observational Studies. Nutrients. 2025;17(5):886. Also available from PMC: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11901549/
  45. Barnett, M., et al. The role of prenatal choline and its impact on neurodevelopmental disorders. Front Neurosci. 2024;18:1425484. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39624684/
  46. Mousa, A., et al. Association between Maternal Choline, Fetal Brain Development, and Child Neurocognition: Systematic Review and Meta-Analysis of Human Studies. Nutrients. 2022;14(24):5336. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9776654/
  47. Gacoń, A., et al. Choline During Pregnancy and Child Neurodevelopment: A Systematic Review of Randomized Controlled Trials and Observational Studies. Nutrients. 2025;17(5):886. PubMed PMID: 40077755. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40077755/
  48. Choline Supplementation for Infants, Children, and Pregnant People: Rapid Review [Internet]. PubMed. 2024. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39088668
  49. Mousa, A., et al. Association between Maternal Choline, Fetal Brain Development, and Child Neurocognition: Systematic Review and Meta-Analysis of Human Studies. Nutrients. 2022;14(17):3600. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36041182/
  50. Does maternal choline intake benefit childhood brain development and neurocognition? – Study Summary. Examine.com. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://examine.com/research-feed/study/9zjVX9/
  51. Choline in pregnant women: a systematic review and meta-analysis. ResearchGate. 2024. Available from: https://www.researchgate.net/publication/379781894_Choline_in_pregnant_women_a_systematic_review_and_meta-analysis
  52. NIPT(新型出生前診断)妊娠中に食べた方が良いもの. ヒロクリニック. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.hiro-clinic.or.jp/nipt/pregnant-meal/
  53. 【食育】妊娠中に積極的に食べるべき食品 助産師監修. 抱っこ紐のラッキーインダストリーズ. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://lucky-industries.jp/column/11768/
  54. 妊娠中、育児中のご自身の食事や赤ちゃんの食事に関する情報提供. 厚生労働省. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/01_00004.html
  55. お魚について知っておいてほしいこと. 厚生労働省. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/051102-2a.pdf
  56. お魚について知っておいてほしいこと (PDFファイル). 長崎市. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.city.nagasaki.lg.jp/uploaded/attachment/35615.pdf
  57. お母さんになる あなたへ. 食品安全委員会. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.fsc.go.jp/okaasan.data/okaasan20200619.pdf
  58. これからママになるあなたへ お魚について知っておいてほしいこと. 京都市情報館. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.city.kyoto.lg.jp/hagukumi/page/0000093186.html
  59. 妊産婦さんの食事. 秋田市. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.city.akita.lg.jp/kurashi/kosodate/1005862/1005902.html
  60. 食生活の10のポイント|妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針. 国立健康・栄養研究所. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://www.nibn.go.jp/eiken/ninsanpu/point.html
  61. 妊娠期の母体由来タウリンが、胎児の正常な脳発達に必須 浜松医大と鈴鹿医療科技大の研究. 全国生活習慣病予防協会. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://sndj-web.jp/news/001433.php
  62. 妊娠中の貧血対策をしたいレシピ 全921品. おいしい健康. 2025年6月23日閲覧. Available from: https://oishi-kenko.com/recipes?theme_id=48
この記事はお役に立ちましたか?
はいいいえ