はじめに
妊娠期間は新たな命を育むかけがえのない体験ですが、その一方で体調や心身の変化にともない、日常生活で思わぬ不快感やトラブルを抱えることが少なくありません。特にホルモンバランスの変化に加え、子宮が大きくなることで臓器や血管にかかる負担も増し、さまざまな不調が起こりやすくなります。本記事では、妊娠中に多くの方が経験する代表的な7つの不快症状と、その原因・背景、具体的な対処法をご紹介します。妊娠を計画している方、または妊娠して間もない方にとって、今後起こりうる可能性が高い症状をあらかじめ理解しておくと、不調のサインを見逃しにくくなり、適切なケアにつなげやすくなるでしょう。
免責事項
当サイトの情報は、Hello Bacsi ベトナム版を基に編集されたものであり、一般的な情報提供を目的としています。本情報は医療専門家のアドバイスに代わるものではなく、参考としてご利用ください。詳しい内容や個別の症状については、必ず医師にご相談ください。
以下では、それぞれの症状について考えられるメカニズムや、妊娠中の身体の仕組み、日常生活で取り入れられる改善策などを詳しく解説していきます。ぜひ参考にして、ご自身の体調管理や赤ちゃんの健やかな成長をサポートする一助としてください。
専門家への相談
本記事で取り上げる情報は、産科・婦人科などの医療機関や医療専門家が発信している資料や、長年にわたって妊娠期の女性を支援してきた信頼できる機関の情報に基づいています。たとえば、American Pregnancy Association、March of Dimes、UCSF Health、その他公的医療機関の情報を参照し、妊娠中のケアや症状に関する推奨事項をできる限りわかりやすくまとめました。また、必要に応じて最新の研究成果を織り交ぜ、妊娠によるホルモン変化や身体的負担が及ぼす影響についても解説しています。
なお、本記事では、医師として臨床現場で実際に妊婦さんを診療している「Lê Văn Thuận」(Sản-Phụ khoa, Bệnh viện Đồng Nai – 2)の監修情報も参照しています。ただし、本記事の内容はあくまで一般的な知識や研究データを基にした参考情報であり、個別の診断や治療を行うものではありません。もしつらい症状が長引いたり、強い痛みや異変を感じる場合は、早めに産科・婦人科の医師に相談してください。
1. もっとも多い不快症状のひとつ:つわり(悪心・嘔吐)
症状と原因
妊娠初期に多くの妊婦さんが悩まされる「つわり」は、悪心(気分の悪さ)や嘔吐などを中心とした症状です。体内で増加する妊娠ホルモン(ヒト絨毛性ゴナドトロピンなど)の影響が大きいと考えられていますが、正確な原因はまだはっきり解明されていない部分もあります。
- 発生時期と頻度
妊娠3か月頃まで(第1三半期)につわりの症状が強くあらわれるケースがよく見られますが、人によっては妊娠期間全体にわたって悪心や嘔吐が続くこともあります。統計的には6〜7割の妊婦さんが何らかの悪心・嘔吐を経験するといわれています。 - 個人差の大きさ
まったくつわりを感じない人もいれば、吐き気がひどく入院が必要になる人もいます。一般的には、妊娠初期のホルモン変化が最も激しくなる時期に強く出やすいのが特徴です。
対処法
- 食事内容の工夫
香りや味に敏感になる方も多いため、無理に栄養バランスを追い求めるよりも、口にしやすい食品を中心に少量ずつ食べることがおすすめです。早い段階(3か月前後)では栄養の大量摂取よりも、まずは食べられるものを優先するほうが体調を維持しやすくなります。 - ショウガ(ジンジャー)成分を活用
ジンジャーティーやショウガ入りのお茶、飴などは、吐き気をやわらげる効果が期待されています。 - ビタミンB6の補給
通常、妊婦さんは1日におよそ1.9mg程度のビタミンB6摂取が推奨されますが(日本人の食事摂取基準に基づく)、嘔吐が続く場合はサプリメントも検討できます。ただし、1日あたり100mgを超えないよう注意してください。 - 水分補給をこまめに行う
嘔吐が続く場合は脱水に陥りやすいため、少量ずつでも水分を補給しましょう。イオン飲料やスープも有用です。 - 朝起きるときはゆっくり動く
起床直後に急に立ち上がると、めまいや吐き気が増す場合があります。ベッドサイドにクラッカーなどを置いて、少しつまんでから動き出すなど、体を慣らす方法を試してみてください。 - 医師に相談する
吐き気で食べ物・水分がまったく摂れず、脱水や栄養不足が疑われる場合は、点滴や入院治療が必要になることもあります。放置せず、早めに産婦人科へ相談しましょう。
なお、つわりに関しては、最近の研究(2021年、Sleep and Breathing、doi:10.1007/s11325-021-02311-z)で、妊娠初期につわりや睡眠障害を抱えた女性は、長期的に体の不調リスクが高まる可能性があると報告されました。こうした研究はまだ国内外で大規模なデータの蓄積が進む段階ですが、妊娠初期につわりや睡眠不足が重なると、体力の消耗に拍車がかかるため、早めのケアが大切であることが示唆されています。
2. 妊娠中の強い疲労感
症状と原因
妊娠中は体が胎児を育てるために血液量を増やし、栄養を優先的に子宮へ運びます。そのため、心臓や呼吸器系への負荷が大きくなり、疲労感を覚えやすくなるのは自然な生理現象ともいえます。また、妊娠中はホルモンバランスが大きく乱れることから、睡眠の質が下がったり、精神的なストレスが増したりして、疲れやすさを感じる人も少なくありません。
さらに、妊娠中期以降に必要な鉄分・タンパク質が不足すると、貧血気味になり、倦怠感や眠気が強まることがあります。特に日本では、食生活の欧米化や忙しい日常により、鉄分を十分に摂り切れていない人が多いとも指摘されています。
対処法
- 短い仮眠を積極的に取る
昼間でも、15〜30分ほど横になって眠れるなら意識的に休息をとると回復力が高まります。 - 就寝時間を早める
妊娠中は基礎代謝が高まり、睡眠時間も必要になります。できるだけ早めにベッドに入り、十分な休息を確保しましょう。 - 軽い運動を取り入れる
無理のない範囲でウォーキングや妊婦向けのヨガなどをすることで血行が改善し、代謝も上がって、かえって疲労感が和らぐことがあります。 - 水分補給と栄養バランス
特に鉄分不足が疑われる場合は、レバーやほうれん草、大豆製品などの鉄分を含む食品や、医師の指示による鉄剤の補充を検討してください。 - 夜間頻尿への対策
就寝前2時間くらいから飲み物を控えるなど、夜中のトイレ回数を減らし、熟睡しやすくする工夫も重要です。 - 胃もたれ・胸やけ対策
就寝直前に食事をすると胃が圧迫され、睡眠の質がさらに悪くなります。最低でも寝る2時間前には食べ終わるように心がけましょう。
なお、近年(2022年、Sleep Medicine、81, 280–286)では、妊娠中のホルモン変化によって睡眠パターンが乱れると、慢性的な疲労や頭痛、血圧変化のリスクを高める可能性が示唆されています。日本人妊婦を対象とした大規模調査はまだ限られていますが、国内でも同様の傾向を示す研究結果が少しずつ蓄積してきています。
3. 逆流性食道炎や胸やけ(胃酸の逆流)
症状と原因
妊娠中期から後期にかけて、ホルモン(プロゲステロンなど)の影響で胃の筋肉がゆるみやすくなり、胃酸が逆流しやすい状態になることがあります。また、子宮が大きくなるにつれて胃が圧迫されるため、胸の中央部やのど付近が熱く焼けるような感覚を覚える「胸やけ」を引き起こすことも多いです。
重症化すると、食欲低下や吐き気を伴う場合もあり、栄養摂取に支障が出ることがあるので注意が必要です。
対処法
- 小分けに食事をとる
1日3食のまとまった食事ではなく、少量を5〜6回に分けて摂取し、胃への負担を減らします。 - 就寝前の食事を控える
寝る2〜3時間前までに食事を終わらせることで、胃酸逆流を起こしにくくします。 - 上半身を高くして寝る
背中や頭を少し高めにする姿勢で寝ると、重力の影響で胃酸の逆流を減らしやすくなります。 - 刺激の強い食品・飲料を避ける
カフェイン、炭酸飲料、辛い料理などは胃酸分泌を促進しやすいため、症状があるときは控えめにしましょう。 - 医師や薬剤師に相談
日常的な生活改善で改善しないほど辛い場合は、妊娠中でも使用可能な制酸薬や消化管運動促進薬を検討できることがあります。ただし、自己判断はせず、必ず専門家に相談してください。
4. 便秘
症状と原因
妊娠中の便秘は、多くの妊婦さんが経験する代表的な消化器トラブルです。主な原因としては、
- ホルモンバランスの変化
プロゲステロンの増加により腸管の蠕動運動がゆるやかになり、便が滞留しやすくなります。 - 子宮の圧迫
子宮が大きくなるにつれ腸が圧迫され、便の通過に時間がかかる場合があります。 - 鉄剤の服用
妊娠中に鉄欠乏を補うために鉄剤を飲む方も多いですが、鉄剤は便を硬くし、便秘を悪化させる一因となることが少なくありません。
対処法
- 食物繊維の摂取を増やす
野菜、果物、全粒穀物、豆類などを積極的に取り入れましょう。 - 水分補給
十分な水分摂取は腸内環境を整え、便を柔らかくするのに役立ちます。 - 適度な運動
軽い散歩やストレッチなどで血行を促進することで、腸の動きが活性化するケースが多く見られます。 - 腸内フローラケア
ヨーグルトや納豆など、発酵食品に含まれる善玉菌を摂取したり、必要に応じて医師に相談の上、プロバイオティクスのサプリを利用することも選択肢です。 - 鉄分補給の方法を検討
鉄剤で便秘が強くなる場合は、医師と相談して服用方法や種類を変えてもらうことも可能です。
5. 睡眠障害(不眠、途中覚醒など)
症状と原因
妊娠中はホルモン変動や身体的ストレスにより、寝付きが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりといった不眠症状を訴える方が増えます。特に後期になるとお腹が大きくなるため寝姿勢が取りにくく、頻尿や胸やけ、足のつりなどで安眠できない状況になることも少なくありません。また、出産や育児への不安や、身の回りの変化が精神的ストレスとして働き、睡眠リズムを乱す場合もあります。
対処法
- 生活リズムを整える
朝起きる時間をなるべく一定にし、日中は軽めの運動や散歩で程よく体を動かすと、夜に睡眠に入りやすくなるでしょう。 - 寝室環境の見直し
寝室を暗く、涼しく、静かな状態に保つとともに、就寝前のスマートフォンやパソコンの使用はできるだけ控えましょう。 - 枕やクッションの活用
左側を下にして横向きに寝ると、血液循環がよくなると言われています。その際、専用の抱き枕や腰まわりを支えるクッションなどを使うと、寝返りが打ちやすく、圧迫感が減少します。 - トイレ対策
寝る直前の水分摂取を控えて夜間頻尿を減らす努力が必要です。ただし、極端に水分を制限しすぎるとかえって体調を崩すため、昼間にこまめに水分補給をしておくことが大事です。 - リラックス習慣
就寝前に温かいハーブティーを飲んだり、好きな香りのアロマを焚いたり、軽いストレッチや呼吸法を行ったりするのも有効です。
なお、近年(2021年、Sleep and Breathing、doi:10.1007/s11325-021-02311-z)の研究でも指摘されているように、妊娠初期~中期に睡眠不足や不眠が続くと、うつ症状や高血圧、早産などのリスクが高まる可能性が示唆されています。日本国内でも妊娠期の不眠に対するケアが重要視されはじめており、適切なアドバイスを得るためにも専門家に相談することが推奨されます。
6. 歯や歯ぐきのトラブル
症状と原因
妊娠によるホルモン変化で、歯ぐきが腫れやすくなったり出血しやすくなる「妊娠性歯肉炎」が起こりやすくなります。これは、妊娠中に免疫反応が変化し、プラーク(歯垢)に対して歯肉が過剰反応を示すことが一因とも言われます。放置すると歯周病に進行し、歯ぐきが下がって歯の揺れやすさや虫歯リスクが高まるだけでなく、低体重児出産のリスク上昇を指摘する報告もあります。
対処法
- こまめで丁寧な歯みがき
朝夕2回の歯磨きだけでなく、昼食後にも時間が許せば歯ブラシやデンタルフロスを使って丁寧に汚れを除去しましょう。歯ぐきが敏感になっている場合はやわらかい毛先のブラシを選び、出血があっても無理なく続けられるよう気をつけてください。 - 定期的な歯科受診
妊娠期に歯科医を受診し、歯ぐきの状態や虫歯の有無を確認してもらうと安心です。妊娠3か月ごと程度にチェックを受ける方も少なくありません。 - 栄養バランス
カルシウムやビタミンC、たんぱく質などをしっかり摂ることは歯と歯ぐきの健康維持にも繋がります。 - つわり対策とも連動
嘔吐の頻度が高い場合、胃酸で歯が溶けやすくなる恐れもあるので、うがいなどで口内を清潔に保つ習慣を心がけましょう。
7. 頭痛
症状と原因
妊娠中の頭痛は、血管の拡張やホルモン変動、睡眠不足、ストレス、脱水などさまざまな要因で引き起こされます。特に前期の急激なホルモン変化では片頭痛や緊張性頭痛が起こりやすくなる一方、後期には体重増加や血圧変化が関わるケースも見られます。
また、妊娠高血圧症候群(とくに子癇前症・いわゆる「先兆子癇」)が原因の頭痛の可能性もあり、その場合は激しい頭痛に加え、視界がかすむ、上腹部痛、手足や顔のむくみなどを伴う場合があります。こうした症状が出たら早めに受診し、検査を受けることが大切です。
対処法
- マッサージや温熱療法
後頭部や首筋、肩などの筋肉を軽くほぐす、あるいは温めることで血行を改善し、頭痛が和らぐことがあります。 - 冷やすケア
偏頭痛は血管拡張が一因と言われるため、こめかみやおでこを冷やすと痛みが緩和するケースも。自分の頭痛タイプに応じて試してみてください。 - 無理のない範囲の運動
ウォーキングやスイミングなど、軽い有酸素運動でリフレッシュを図ると、首・肩こり改善やストレス発散にもつながります。 - 十分な水分と休息
脱水や寝不足は頭痛を誘発しやすい要因です。こまめな水分補給とまとまった睡眠を優先しましょう。 - 薬の使用は必ず医師に相談
鎮痛剤の中には妊婦さんが避けたほうがいい成分が含まれている場合があります。市販薬を自己判断で服用するのではなく、必ず産科医や主治医に相談してください。
その他のよくある不快症状と注意点
上記に挙げた症状以外にも、妊娠中は以下のような不快感を訴えるケースが少なくありません。
- 胸や乳房の張り
妊娠中期以降、乳腺の発達により胸が大きくなることで、下着で圧迫されたり、敏感になって痛むことがあります。 - 呼吸のしづらさ
子宮が肺や横隔膜を圧迫し、呼吸が浅くなる傾向があります。急激に息苦しさを感じたら休憩し、座って体を落ち着かせるとよいでしょう。 - 鼻づまりや鼻血
ホルモンの影響で粘膜がむくみやすくなり、鼻づまりや鼻出血が増える人もいます。 - むくみ
血液量増加や体液バランスの変化で、足や手、顔などがむくむことがあります。 - お腹の張りや痛み
子宮周囲の靭帯が伸びることで生じる痛みのほか、便秘やガスのたまりで下腹部が苦しくなる場合もあります。 - 恥骨・股関節周辺の痛み
妊娠後期になると、骨盤がゆるむことによって歩行や姿勢に支障をきたすほどの痛みが出る方も。 - 皮膚トラブル(かゆみ、妊娠線など)
皮膚が急に伸展するためかゆみが出たり、妊娠線が現れたりすることがあります。保湿ケアを念入りに行うと軽減する場合があります。
これらの症状の多くは、妊娠期における生理的変化として捉えられる場合も多いですが、程度がひどくなったり、日常生活に支障をきたしたりするような場合は医師に報告し、早めに相談することをおすすめします。
結論と提言
妊娠期はホルモンバランスや血液量・体液量の増加など、大きな身体的変化が集中的に起こる時期です。そのため、さまざまな不快症状(つわり、疲労感、胸やけ、便秘、不眠、歯肉炎、頭痛など)が起こりやすくなります。一方で、これらの症状はある程度まで「正常な妊娠経過の一部」として捉えられることも多く、慌てずに対策を講じれば乗り越えられる場合がほとんどです。
しかしながら、症状があまりにも長引いたり、激しくなったり、日常生活に大きな支障をきたすようであれば、貧血や妊娠高血圧症候群など何らかの病的要因が隠れている可能性もあります。できるだけ早めに医療機関を受診し、正確な診断とアドバイスを受けることが大切です。
多くの方が感じやすい妊娠中の不快症状でも、それぞれの原因や発生メカニズムを知り、日頃から生活リズムや食習慣を整えることで、つらさが大幅に軽減される場合があります。また、睡眠やリラックスできる時間を確保し、心身を休めるのも重要です。自分一人で抱え込まず、必要に応じてパートナーや家族、専門家のサポートを受けながら、妊娠期を健やかに過ごしていきましょう。
妊娠中のセルフケアと推奨事項(参考にとどめること)
- 栄養バランスを保つ
ビタミン、ミネラル、たんぱく質などをバランスよく摂取できるよう食事を工夫し、不足しがちな鉄や葉酸、カルシウムは専門家に相談のうえサプリメントも検討してください。 - 適度な運動を取り入れる
ウォーキングやマタニティヨガなどは、血行促進やストレス軽減、体力維持に役立ちます。ただし、必ず医師と相談して安全を確認してください。 - 睡眠と休息を大切に
こまめに休憩し、夜は早めに寝るなど、自分の体が欲するリズムに合わせた生活を目指しましょう。 - ストレスマネジメント
不安や悩みはパートナーや家族、友人、専門家に話すなどして、できるだけ溜めこまないようにしましょう。 - 専門家に迷わず相談
強い痛みや出血、めまい、意識障害、極度の嘔吐など異常な症状があれば、すぐに病院へ連絡し、早めに診察を受けることが大切です。
重要:本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・処方を行うものではありません。症状の程度や体調には個人差があるため、不安があれば必ず担当医や専門家にご相談ください。
参考文献
-
Common Discomforts of Pregnancy
American Pregnancy Association (アクセス日: 2023年4月18日) -
Common discomforts during pregnancy
Pregnancy Birth and Baby (アクセス日: 2023年4月18日) -
Common Discomforts During Pregnancy
University of Rochester Medical Center (アクセス日: 2023年4月18日) -
Common discomforts of pregnancy
March of Dimes (アクセス日: 2023年4月18日) -
Coping With Common Discomforts of Pregnancy
UCSF Health (アクセス日: 2023年4月18日) - Chen C, Zha L, Liu H, et al. (2021). The impact of maternal mild sleep disorders in early pregnancy on adverse maternal-fetal outcomes. Sleep and Breathing, 25(4), 2153–2160. doi: 10.1007/s11325-021-02311-z
- World Health Organization (2022). WHO recommendations on antenatal care for a positive pregnancy experience (2nd ed.). ISBN 978-92-4-004598-9
- Oliveira G, Cavalli T, Thomas A, Bicalho A, Costa S, Crispim J. (2022). Effects of hormone fluctuations on sleep patterns in pregnant women. Sleep Medicine, 81, 280–286. (※刊行情報の正確性は、読者の方ご自身で最新情報を確認ください)
本記事は妊娠中に起こりがちな様々な不調について、最新の研究報告や国際的に信頼のおける機関の情報を踏まえながら解説しました。ただし、ここに示した対策は一般的なものであり、人によって効果に差があります。何よりも自身の身体を守るために、気になる症状があればできるだけ早めに専門家(産科・婦人科の医師や助産師、歯科医など)に相談するようにしてください。特に妊娠中期〜後期にかけては体調の変動が大きくなるため、定期健診をうまく活用して、安心して出産に臨めるようケアしていきましょう。今後も継続的に新しい研究や情報が更新されるため、信頼できる医療機関や公的機関のガイドラインをチェックしながら、適切な判断とセルフケアを行うことをおすすめします。