婦人科医が教える、女性が一生知っておきたい健康の全知識7選:あなたの「いつも通り」は、本当に大丈夫?
女性の健康

婦人科医が教える、女性が一生知っておきたい健康の全知識7選:あなたの「いつも通り」は、本当に大丈夫?

日本の女性の多くが、ご自身の健康問題によって日々の活動に影響を感じているという現実があります。ある調査では、実に女性回答者の81.2%が過去3ヶ月間で何らかの健康問題が日常生活に影響を及ぼしていると回答しました1。さらに、働く女性に焦点を当てると、70%以上が月経や更年期に関連する症状によって仕事の質に影響を感じています2。しかし、この広範な悩みの裏側には、もう一つの深刻な現実が隠されています。それは、多くの女性が症状を抱えながらも、医療機関を受診せずに「我慢」を選んでいるという実態です。経済産業省の調査によると、仕事に影響が出るほどの健康課題を抱えているにもかかわらず、実際に婦人科を受診する女性はわずか20%程度に留まり、多くは痛みを耐えたり、市販の鎮痛剤で対処したりしていることが示されています3。この「苦痛」と「解決策」の間に存在する大きなギャップは、単なる個人の問題ではなく、社会的な課題とも言えます。この背景には、時間的制約や費用への懸念といった実用的な理由に加え、「月経は我慢するもの」という根強い認識や、痛みを伴う検査への恐怖感、自分は健康だという思い込みなど、複雑な心理的・文化的要因が絡み合っているのです1。この記事は、単なる医学的な事実の羅列ではありません。これは、信頼できる婦人科医の視点から、すべての女性が自身の体を深く理解し、健康のために主体的に行動し、より豊かで充実した人生を送るための知識で自らを力づける(エンパワーメントする)ための完全な指針です。これから紹介する「7つの大切なこと」は、思春期から老年期に至るまで、女性が一生涯にわたって自身の健康を管理していくための、揺るぎない土台となるでしょう。これらの知識は、あなた自身が健康に関する意思決定を行う際の羅針盤となり、漠然とした不安を確かな自信へと変える力を持っています。


医学監修:
川名 敬 教授
日本大学医学部産婦人科学系 主任教授
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医・指導医
日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医・指導医


この記事の科学的根拠

本記事は、読者の皆様に最高レベルの信頼性と専門性を提供することをお約束します。そのために、以下の権威ある情報源に基づき、細心の注意を払って作成されています。この記事は、産婦人科専門医の監修のもと、正確で信頼性の高い情報を提供することをお約束します。

  • 日本産科婦人科学会 (JSOG) および日本産婦人科医会: 本記事における検診方法、月経困難症や更年期障害の診断・治療に関する指針は、最新の「産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023」に基づいています4
  • 厚生労働省 (MHLW): 日本の女性における子宮頸がん検診の受診率や健康課題に関する公的統計は、厚生労働省の調査データを引用しています5
  • 世界保健機関 (WHO): プレコンセプションケアの重要性など、女性の健康に関する国際的な指針は、世界保健機関の見解を参考にしています6
  • 査読付き医学論文: ホルモン補充療法の便益と危険性、運動の効果などに関する記述は、The Lancet Public Health、BMC Medicineなどの権威ある医学雑誌に掲載された最新のシステマティックレビューやメタアナリシスに基づいています78

要点まとめ

  • 定期検診の重要性:症状がなくても、子宮頸がんや乳がんなどの疾患を早期に発見できる唯一の方法は定期検診です。日本の受診率は国際的に低く、意識改革が急務です。
  • 月経の悩みは治療の対象:ひどい月経痛や不順は「我慢」するものではなく、子宮内膜症などのサインかもしれません。低用量ピルなど、科学的根拠のある効果的な治療法が存在します。
  • ホルモンとの上手な付き合い方:女性の一生はエストロゲンに大きく影響されます。更年期の不調や閉経後の健康課題に対し、ホルモン補充療法(HRT)などの選択肢を正しく理解することが重要です。
  • プレコンセプションケア:将来の妊娠に備え、妊娠前から健康な体作りをすることは、母子双方の健康にとって不可欠です。葉酸の摂取やワクチン接種などが含まれます。
  • 避妊と性感染症(STI)の知識:望まない妊娠を防ぎ、人生設計を守るために、ピルやIUDなど現代的な避身法を主体的に選択することが大切です。また、無症状でも不妊の原因となるSTIの予防と検査も重要です。
  • 生活習慣という土台:骨の健康や貧血予防に配慮したバランスの良い食事と、1日7000歩程度の継続可能な運動が、長期的な健康を支える基盤となります。
  • 信頼できるかかりつけ医の存在:健康な時から相談できる婦人科のかかりつけ医を持つことは、生涯にわたる健康管理のパートナーを得ることであり、最も価値のある投資です。

レッスン1:「定期検診」は、症状がなくても未来を守る最大の武器

憂慮すべき現実:日本の低い検診受診率

女性の健康を守る上で最も強力な手段の一つが定期検診ですが、日本の現状は憂慮すべきものです。厚生労働省の調査によると、日本の子宮頸がん検診の平均受診率はわずか44.2%であり、特に危険性が高まり始める20代では27.4%という低い水準に留まっています5。さらに衝撃的なのは、ある国際調査で、日本の女性の57%が「子宮頸がん検診を受けたことがなく、受ける予定もない」と回答し、調査対象となったアジア太平洋地域の8カ国・地域の中で最も消極的であったという事実です9

なぜこれほど多くの女性が検診から遠ざかってしまうのでしょうか。調査からは、その背景にある具体的な理由が浮かび上がってきます。ロシュ・ダイアグノスティックス社の調査によれば、最も多いのは「痛いことが心配」(25%)、次いで「自分に悪いところはないと思っている」(18%)、「自分に重要/関係あると思わない」(17%)といった心理的な障壁です9。これらに加え、「面倒だから」「費用が高いから」といった実用的な理由も、受診をためらわせる大きな要因となっています10。しかし、これらの懸念の多くは、正しい知識を持つことで解消できるものです。症状がないから大丈夫、という考えは、特に婦人科系の疾患においては非常に危険な誤解と言えます。

「必須」検診の解体新書:その内容と重要性

多くの女性が抱く不安や誤解を解消するため、主要な婦人科検診の内容とその真の重要性を、最新の指針に基づいて詳しく解説します。

子宮頸がん検診

なぜ重要か: 子宮頸がんの最大の特徴は、ごく初期の段階ではほとんど自覚症状がないことです11。不正出血などの症状が現れたときには、すでにがんが進行している場合も少なくありません。したがって、がんになる前の「前がん病変」の段階で発見できる唯一確実な方法が、定期的な細胞診なのです。

どのように行われるか(JSOG指針準拠4): 検診では、子宮頸部(子宮の入り口)から専用のブラシやヘラで細胞を優しくこすり取ります。この過程は「細胞診(さいぼうしん)」と呼ばれます。採取された細胞はスライドガラスに塗布され、顕微鏡で異常がないか確認されます。近年では、採取した細胞を液体に入れて処理する「液状化検体細胞診(LBC法)」が推奨されています。これは、従来法よりも細胞の乾燥や固定不良による不適切な標本を減らし、診断の精度を高めるためです4。また、子宮頸がんの主な原因であるハイリスク・ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を調べる「HPV検査」を併用することもあります。HPV検査は感度が高く、特に細胞診の結果が「ASC-US(意義不明な異型扁平上皮細胞)」という判断が難しい領域だった場合に、精密検査が必要かどうかを判断するのに非常に有用です4

乳がん検診

なぜ重要か: 日本人女性の9人に1人が生涯のうちに乳がんにかかると報告されており12、女性にとって最も身近ながんの一つです。乳がんも初期にはしこりなどの自覚症状がない場合が多く、特に40歳以上の女性では定期的な検診による早期発見が極めて重要になります12

どのように行われるか: 主な検査には「マンモグラフィ」と「超音波(エコー)検査」があります。マンモグラフィは、乳房を板で挟んでX線撮影する検査で、特に石灰化という乳がんの初期兆候を見つけるのに優れています。一方、超音波検査は、乳腺の密度が高い若い世代(高濃度乳房)のしこりを見つけるのに適しています。どちらの検査にも長所があり、年齢や乳房の状態に応じて適切な検査法が選択されます。

その他の重要なチェック

性感染症(STI)の検査も重要です。クラミジアなど、多くのSTIは女性では無症状のことが多く、放置すると骨盤内炎症性疾患を引き起こし、将来の不妊症の原因となることがあります11。危険要因に応じて定期的に検査を受けることが、長期的な健康を守る上で不可欠です。

あなただけの健康計画:実行可能な行動指針

知識を得た後は、具体的な行動計画を立てることが重要です。以下の表は、日本の女性が年齢に応じて受けるべき婦人科検診の目安をまとめたものです。これを参考に、ご自身の健康管理計画を立ててみましょう。

表1:日本人女性のための年代別推奨婦人科検診
年代 検査項目 推奨頻度 要点・注釈
20~39歳 子宮頸がん検診(細胞診) 2年に1回(国の指針) 国の指針では細胞診が基本ですが、HPV検査の併用についても医師と相談することが推奨されます。HPV検査は子宮頸がんの危険性をより正確に評価するのに役立ちます4
  性感染症(STI)検査 危険要因に応じて随時 新しいパートナーができた、複数のパートナーがいるなど、危険要因がある場合は積極的に検査を受けましょう。無症状でも感染している可能性があります13
40~69歳 子宮頸がん検診(細胞診) 2年に1回 この年代でも継続的な検診が重要です5
  乳がん検診(マンモグラフィ) 2年に1回 40歳を過ぎたら、乳がん検診は必須と考えましょう。早期発見が治療の選択肢を広げ、予後を大きく改善します5
  性感染症(STI)検査 危険要因に応じて随時 年齢に関わらず、性的活動がある限り危険性は存在します13

この表は、複雑な医療推奨を単純で実行可能な確認項目に落とし込んだものです。検診に対する漠然とした不安は、具体的な知識と計画によって克服できます。「自分は大丈夫」という根拠のない安心感ではなく、検診という確かな根拠に基づいた安心感を手に入れること。それが、未来の自分を守るための最も賢明な投資なのです。


レッスン2:「月経の悩み」は我慢しない。それは体の重要なサイン

「普通の痛み」という神話:その影響を数値で見る

「生理痛はあって当たり前」「みんな我慢しているから」――このような考えは、日本の社会に深く根付いています。しかし、その「我慢」が個人と社会にどれほどの負担を強いているか、ご存知でしょうか。近年の調査によると、月経随伴症状や更年期症状による経済的損失は、欠勤や、出勤していても生産性が低下する状態を合わせて、日本全体で年間約3兆6280億円にも上ると試算されています1

この驚くべき数字は、個人の痛みが社会全体の大きな課題であることを示しています。働く女性の86.6%が月経に伴う症状で仕事への影響を感じており、そのうちの45%は「仕事の質が半分以下になる」と回答しています3。これはもはや「個人的な不調」の域を超えています。あなたが毎月感じているその辛さは、決して「当たり前」でも「些細なこと」でもありません。それを社会的な資料が裏付けているのです。この事実を認識することが、「我慢」という文化的な呪縛から自らを解放し、適切な対処への第一歩を踏み出すための力となります。

体の声に耳を澄ます:痛みや不順が示すサイン

ひどい月経痛(月経困難症)や不規則な月経周期は、単なる不快な症状ではなく、あなたの体が発している重要なサインである可能性があります。それを無視し続けることは、背景にあるかもしれない病気の発見を遅らせることにつながります11。婦人科医が特に注意を払う、月経の悩みに関連する代表的な疾患には以下のようなものがあります。

  • 子宮内膜症 (Endometriosis): 本来は子宮の内側にあるべき子宮内膜に似た組織が、子宮以外の場所(卵巣、腹膜など)で増殖し、月経のたびに出血や炎症を繰り返す病気です。月経痛がだんだんひどくなる、性交痛や排便痛がある、といった症状が特徴で、不妊の原因となることもあります。
  • 子宮筋腫 (Uterine Fibroids): 子宮の筋肉にできる良性の腫瘍です。無症状の場合も多いですが、できる場所や大きさによっては過多月経(経血量が多い)、月経痛、貧血、頻尿などの症状を引き起こします。
  • 多嚢胞性卵巣症候群 (PCOS): 卵巣の中でたくさんの卵胞が育つものの、うまく排卵が起こりにくくなる状態で、月経不順や無月経の主な原因の一つです。ホルモン均衡の乱れを伴い、にきびや多毛、肥満などを引き起こすこともあります。

これらの疾患は、適切な診断と治療によって症状を制御し、将来の健康危険性を低減することが可能です。月経の悩みを「体質だから」と諦めず、専門家である婦人科医に相談することが非常に重要です。

現代の、科学的根拠に基づく解決策(鎮痛剤の先へ)

月経困難症の治療は、市販の鎮痛剤を飲むだけではありません。現代の産婦人科医療は、より根本的で効果的な選択肢を提供しています。日本産科婦人科学会の診療指針でも、科学的根拠に基づいた治療法が推奨されています4

  • 第一選択となる治療法:
    • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs): ロキソプロフェンやイブプロフェンなどの鎮痛剤は、痛みの原因物質であるプロスタグランジンの産生を抑えることで効果を発揮します。重要なのは、痛みが強くなる前に、少し早めに服用することです。
    • 低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP): これは単なる避妊薬(ピル)ではありません。LEPは、排卵を抑制し、子宮内膜の増殖を抑えることで、プロスタグランジンの産生を大幅に減少させます。これにより、月経痛だけでなく、過多月経や月経前症候群(PMS)の症状も劇的に改善することが期待できます。多くの日本人女性にとって、この薬は「避妊のため」という印象が強いかもしれませんが、月経困難症の治療薬として保険適用されており、非常に有効な第一選択肢です。
  • その他の選択肢:
    • 漢方薬、温熱療法(お腹を温める)、適度な運動なども、症状緩和に役立つ場合があります4

月経の悩みを我慢する時代は終わりました。あなたの苦痛を社会経済的な視点から捉え直し、それが治療可能な医学的状態であることを理解すること。そして、JSOGの指針が示すような、科学的根拠に基づいた確かな解決策があることを知ること。これが、「我慢」の連鎖を断ち切り、毎月の生活の質(QOL)を取り戻すための鍵となるのです。


レッスン3:ライフステージに合わせた「ホルモン」との上手な付き合い方

女性の一生を指揮する指揮者:エストロゲンの役割

女性の一生は、女性ホルモンである「エストロゲン」の動的な変動によって大きく彩られます。それはまるで、人生という壮大な管弦楽団を指揮する指揮者のようです14。思春期に急激に分泌量が増え、心身を女性らしく成熟させ、20代から30代の性成熟期に頂点を迎えます。この時期、エストロゲンは妊娠・出産に適した体内環境を維持するだけでなく、肌の潤いや髪の艶を保ち、骨を丈夫にし、血管をしなやかに保つなど、全身の健康に貢献します。

しかし、40代頃からその分泌量は揺らぎながら減少し始め、やがて閉経を迎えると急激に低下します。このエストロゲンの劇的な減少が、更年期におけるさまざまな心身の変化、そして閉経後の長期的な健康課題の引き金となるのです2。このホルモンの「満ち欠け」の物語を理解することは、各ライフステージで直面する健康課題を予測し、賢く対処するための第一歩です。

「変化」を乗りこなす:現代の更年期指針

更年期は、多くの女性が心身の大きな変化を経験する時期です。その症状は多岐にわたり、決して「気のせい」ではありません。

  • 症状の多様性: 更年期症状としてよく知られているのは、ほてりや発汗ですが、それだけではありません。不安感、いらだち、不眠、気分の落ち込みといった精神的な症状、さらには肩こり、腰痛、関節痛、疲労感など、全身にわたる様々な不調が現れます11。これらの症状は個人差が大きく、複数の症状が複雑に絡み合って現れることも少なくありません。
  • 診断の方法: 更年期障害の診断は、単一の検査だけで決まるものではありません。JSOGの指針では、年齢、月経の状態、出現している症状、そして血液検査によるホルモン値(E2: エストラジオール、FSH: 卵胞刺激ホルモン)などを総合的に評価して診断することが推奨されています4。特に、FSHが高く、E2が低い状態は、卵巣機能が低下していることを示す典型的な所見です。

ホルモン補充療法(HRT):科学的根拠に基づく最新の見解

過去の誤解と現在の理解: かつて、大規模臨床試験(WHI試験)の結果が一部報道機関で衝撃的に報じられたことで、HRTに対して「乳がんや心疾患の危険性を高める危険な治療」という恐怖感が広がりました15。しかし、その後の詳細な解析や、近年の数多くの大規模なメタアナリシス(複数の研究を統合して分析する手法)によって、その理解は大きく進化しています。現在では、「健康な女性が閉経後早期(60歳未満または閉経後10年以内)にHRTを開始する場合、その便益は危険性を上回ることが多い」というのが、専門家の間での共通認識となっています16

HRTの光と影: HRTは、ほてりなどの血管運動神経症状に対して最も効果的な治療法であると同時に、閉経後の骨量減少を抑制し、骨粗しょう症による骨折を予防する効果が確立されています17。一方で、考慮すべき危険性も存在します。以下の表で、その便益と危険性を客観的に見てみましょう。

表2:ホルモン補充療法(HRT) – 均衡の取れた視点
証明された便益 潜在的危険性と考慮事項
• 血管運動神経症状(ほてり、発汗)の強力な改善8 • 静脈血栓塞栓症(VTE)の危険性増加:特に経口(飲み薬)のHRTで危険性がわずかに上昇します。経皮(貼り薬・塗り薬)では危険性が低いとされています4
• 骨粗しょう症の予防と骨折危険性の低減17 • 乳がんの危険性:エストロゲンとプロゲスチンを併用するHRTを長期間(5年以上)使用すると、乳がんの危険性がわずかに上昇する可能性があります。定期的な乳がん検診が重要です4
• 泌尿生殖器症状(膣の乾燥、性交痛、萎縮性膣炎)の改善17 • 子宮体がんの危険性:子宮のある女性がエストロゲン単独療法を行うと危険性が上昇します。そのため、黄体ホルモン(プロゲスチン)を併用することでこの危険性は予防できます4
• 生活の質(QOL)の向上17 • その他の副作用:不正出血、乳房の張り、むくみなどが起こることがあります4

この表が示すように、HRTは「万能薬」でも「毒薬」でもありません。個々の健康状態、危険因子、そして症状の重症度を総合的に判断し、医師と十分に相談した上で、その人にとって最適な選択をするべき治療法なのです。HRTが適さない、あるいは希望しない場合には、漢方薬なども症状緩和の選択肢となります4

更年期以降の長期的な健康

日本人女性の平均寿命は87歳を超え、世界最高水準の長寿を誇ります14。これは、人生の約3分の1以上を、エストロゲンが欠乏した閉経後の状態で過ごすことを意味します。この時期は、骨粗しょう症による骨折、心血管疾患、認知機能の低下といった危険性が顕著に高まるため、更年期を「人生の終わり」ではなく、「次の健康段階への移行期」と捉え、積極的な健康管理を始めることが極めて重要です。ホルモンとの上手な付き合い方を学ぶことは、単に更年期の不調を乗り切るだけでなく、その後の数十年にわたる健康で活動的な生活の質を決定づける鍵となるのです。


レッスン4:「妊娠・出産」を見据えたプレコンセプションケアの重要性

プレコンセプションケアとは?妊娠前の健康管理

「プレコンセプションケア」という言葉を初めて聞く方も多いかもしれません。これは、将来の妊娠を考え始めた女性だけのものではありません。プレコンセプションケアとは、「妊娠する可能性のあるすべての女性が、妊娠前から自身の健康状態をより良く保つこと」を指します。その目的は、もし妊娠した場合に、母体と赤ちゃんの両方にとって最良の健康状態を実現することにあります。

この考え方は、世界保健機関(WHO)や米国の予防医学専門委員会(WPSI)など、国際的な保健機関によってその重要性が強調されています6。妊娠が判明してから慌てて生活習慣を改めるのではなく、妊娠可能な年齢にある女性が普段から自分の健康に関心を持ち、適切な管理を行うことが、健やかな次世代を育むための社会全体の基盤となるのです。

プレコンセプションケア・確認項目

では、具体的に何をすれば良いのでしょうか。プレコンセプションケアは、決して難しい医療行為の連続ではありません。むしろ、日々の生活の中で実践できる、単純で積極的な自己管理の集大成です。以下に、主要な臨床指針に基づいた、実行可能な確認項目を挙げます18

  • 栄養:葉酸補助食品の摂取

    これはプレコンセプションケアの中で最も重要な項目の一つです。妊娠初期の葉酸摂取は、赤ちゃんの神経管閉鎖障害(二分脊椎など)の危険性を大幅に低減することが科学的に証明されています19。妊娠に気づく前の、ごく初期の段階で赤ちゃんの重要な器官が形成されるため、妊娠を計画している、あるいはその可能性がある女性は、日頃から補助食品で葉酸を補うことが強く推奨されます。

  • ワクチン接種:感染症からの防御

    風疹は、妊娠初期に感染すると、赤ちゃんに心疾患、難聴、白内障などの先天性風疹症候群を引き起こす可能性があります。抗体価が低い場合は、妊娠前にワクチンを接種しておく必要があります。また、インフルエンザや新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンも、妊娠中の重症化を防ぐために重要です19

  • 適正体重の維持:健康的な体格指数

    妊娠前の体重は、妊娠中の合併症や赤ちゃんの健康に影響します。痩せすぎは低出生体重児の危険性を高め、肥満は妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病の危険性を高めることが知られています19。均衡の取れた食事と適度な運動で、健康的な体重を維持することが大切です。

  • スクリーニング:感染症の確認と治療

    性感染症(STI)や歯周病などは、早産や流産の危険性を高めることがあります。妊娠前に検査を受け、必要であれば治療しておくことが望ましいです18

  • 生活様式:禁煙と禁酒

    妊娠中の喫煙や飲酒が胎児に悪影響を及ぼすことは広く知られています。妊娠を考え始めたら、できるだけ早く禁煙・禁酒に取り組むことが重要です19

  • 持病の管理

    糖尿病、高血圧、甲状腺疾患などの持病がある場合は、妊娠前に主治医と相談し、病状を安定させ、安全な薬剤に変更するなど、計画的に妊娠に備える必要があります。

健康問題としての不妊

プレコンセプションケアは、不妊症の予防や早期発見にも繋がります。例えば、レッスン2で触れた子宮内膜症や、レッスン5で解説する性感染症などは、治療せずに放置すると不妊の原因となることがあります11。日頃から婦人科検診を受け、体のサインに気づき、早期に対処することが、将来子どもを望んだときに円滑な妊娠へと繋がる可能性があるのです。もし妊娠を希望してもなかなか授からない場合は、早めに婦人科医に相談することが重要です。

プレコンセプションケアという概念は、まだ日本では馴染みが薄いかもしれません。しかし、これを「妊娠するための特別な準備」と気負うのではなく、「将来の自分と家族のための、賢い自己投資」と捉え直すことが大切です。確認項目にある項目は、妊娠の有無にかかわらず、女性の健康全般に良い影響を及ぼすものばかりです。この積極的な取り組みこそが、女性の生涯にわたる健康の質を高める鍵となります。


レッスン5:自分を守るための「避妊と性感染症」の正しい知識

主体的に選択する:現代の避妊法

避妊や性の健康に関する話題は、日本の文化の中ではまだ公に語りにくい側面があるかもしれません。しかし、正しい知識を持つことは、望まない妊娠を防ぎ、自分の人生計画を主体的に管理するための、最も基本的で強力な「自己防衛」の手段です。恥ずかしいことでも、特別なことでもありません。知識は、あなたを力づけるための翼です。

現代の医療では、女性が主体的に管理できる、多様で効果的な避妊法が提供されています。ここでは、米国の指針などを参考に、日本で利用可能な主な選択肢を包括的かつ客観的に紹介します18

  • 経口避妊薬(OC/LEP): 一般的に「ピル」として知られています。毎日1錠服用することで排卵を抑制し、非常に高い避妊効果を発揮します。レッスン2で述べたように、月経痛や過多月経、月経前症候群の改善、月経周期の安定化といった副次的な便益も大きいのが特徴です。
  • 子宮内避妊器具(IUD): 小さなT字型の器具を子宮内に装着する方法です。一度装着すれば数年間にわたり効果が持続するため、毎日の服薬が難しい方に適しています。ホルモンを放出するタイプ(IUS、ミレーナなど)と、銅を付加したタイプがあります。IUSは過多月経の治療にも用いられます。
  • 避妊インプラント(皮下埋め込み型): 上腕の内側に小さな棒状のインプラントを埋め込む方法です。ホルモンを放出し、約3年間高い避妊効果が持続します。
  • 避妊リング(膣内リング): ホルモンが付加された柔らかいリングを自分で膣内に挿入し、3週間装着した後に1週間休薬する方法です。

大切なのは、一つの方法がすべての人に最適というわけではないということです。避妊に関する診療には、個々の健康状態、生活様式、将来の妊娠計画などを考慮し、医師と共に最適な方法を見つけるための相談が含まれます11

隠れた危険:性感染症(STI)

避妊と並行して理解しておくべき、もう一つの重要なテーマが性感染症(STI)です。STIの最も厄介な特徴の一つは、特に女性において、クラミジアや淋菌などの感染がしばしば無症状で進行することです11。自覚症状がないために感染に気づかず、知らず知らずのうちにパートナーにうつしてしまったり、治療が遅れたりする場合が少なくありません。

治療されないSTIがもたらす長期的な影響は深刻です。感染が子宮、卵管、卵巣にまで広がると、骨盤内炎症性疾患(PID)を引き起こす可能性があります。PIDは、慢性的な下腹部痛や、卵管の癒着による不妊症、子宮外妊娠の危険性を著しく高める原因となります11

では、どのような場合に検査を受けるべきでしょうか。国際的な指針では、新しい性的パートナーができた場合、複数のパートナーがいる場合、パートナーが他の人とも性的関係を持っている場合など、危険要因に応じて定期的なスクリーニングが推奨されています13。年齢や性別に関わらず、性的活動がある人は誰でも感染の危険性があります。コンドームの使用はSTI予防に有効ですが、100%ではありません。自分とパートナーの健康を守るためにも、不安なことがあればためらわずに婦人科で相談し、検査を受けることが重要です。

性の健康に関する話題を、禁忌から「自己管理」と「自己の力づけ」のテーマへと捉え直すこと。それが、現代を生きる女性にとって不可欠な素養です。権威ある医療情報に基づき、客観的かつ冷静に知識を身につけることが、偏見や羞恥心を乗り越え、あなた自身を守るための最も確実な一歩となるでしょう。


レッスン6:健康の土台を作る「生活習慣」の見直し

食べるものがあなたを作る:女性の健康のための栄養学

食事は、私たちの体を作る基本的な要素であり、その影響は婦人科領域の健康にも深く関わっています。特定の流行の食事法に飛びつくのではなく、女性のライフステージに応じた栄養の必要性を理解し、均衡の取れた食事を心がけることが、長期的な健康の土台を築きます。

  • 骨の健康:カルシウムとビタミンD

    女性は閉経後、エストロゲンの減少に伴い骨密度が急激に低下し、骨粗しょう症の危険性が高まります14。骨の主成分であるカルシウムと、その吸収を助けるビタミンDを十分に摂取することは、将来の骨折を防ぐための重要な投資です。乳製品、小魚、緑黄色野菜、きのこ類などを意識して食事に取り入れましょう20

  • 貧血対策:鉄分

    月経のある女性、特に経血量が多い(過多月経)方は、鉄欠乏性貧血になりやすい傾向があります21。貧血は、疲労感、息切れ、めまいなどの症状を引き起こし、生活の質を著しく低下させます。赤身の肉や魚、レバー、ほうれん草、大豆製品など、鉄分を多く含む食品を積極的に摂ることが推奨されます。

  • 均衡の取れた食事

    極端な食事制限は、ホルモン均衡の乱れや月経不順を招く可能性があります。炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルを過不足なく摂取できる、均衡の取れた食事が基本です20

運動の力:達成可能な目標設定

「もっと運動しましょう」という漠然とした助言は、しばしば実行に移されません。しかし、近年の大規模な科学的根拠は、私たちに非常に具体的で、かつ達成可能な目標を示してくれています。

複数の研究を統合・分析した最新のメタアナリシスによると、1日あたり7,000歩の歩行を目標にすることで、全死亡危険性、心血管疾患、がん、認知症の危険性が有意に低下することが明らかになりました7

この「7,000歩」という数字は、従来の「1日1万歩」という目標に比べて心理的な障壁が低く、多くの人にとってより現実的な目標と言えます。もちろん、それ以上歩くことにも利点はありますが、健康への最も大きな効果は、ほとんど活動しない状態からこの7,000歩水準に達する過程で得られることが示されています7。これは、「完璧でなくても、少しの進歩が大きな意味を持つ」という希望の伝言です。エレベーターを階段に変える、一駅手前で降りて歩くなど、日常生活の中の小さな工夫から始めてみましょう。

体重の問題:日本における二つの極端な傾向

体重管理において、現代の日本は二つの異なる課題に直面しています。

  • 肥満: 肥満は、乳がんや大腸がんなど、様々ながんの危険性を高めることが多くの研究で示されています22。また、糖尿病や心血管疾患など、生活習慣病の主要な危険因子でもあります。
  • 痩せ: 一方で、特に日本の若い女性に見られる深刻な問題が「痩せ」です。20代女性の約20%が体格指数18.5未満の低体重であり、これは他の先進国と比較しても際立って高い割合です23。過度な食事制限や栄養不足による「痩せ」は、月経不順や無月経、将来の不妊、そして若年からの骨粗しょう症など、深刻な健康危険性を招きます。見た目の美しさを追求するあまり、長期的な健康を損なうことのないよう、正しい知識に基づいた体重管理が不可欠です。

生活習慣の見直しは、一朝一夕に結果が出るものではありません。しかし、ここで紹介したような、科学的根拠に基づいた具体的で達成可能な目標を設定することが、継続への鍵となります。漠然とした助言ではなく、資料に裏打ちされた知識を武器に、自分自身の健康の土台を堅実に築き上げていきましょう。


レッスン7:信頼できる「かかりつけ医」を見つけ、相談する勇気

失われた協力関係:「かかりつけ医」の不在

これまでの6つのレッスンで、定期検診の重要性から生活習慣の見直しまで、女性の健康を守るための具体的な知識を学んできました。しかし、これらの知識を実践し、個々の状況に合わせた最適な治療を受けるためには、不可欠な存在がいます。それが、信頼できる婦人科の「かかりつけ医」です。

しかし、残念なことに、日本の女性の58%、つまり半数以上が、定期的に相談できる婦人科の「かかりつけ医」を持っていないという大塚製薬の調査結果があります24。この「かかりつけ医の不在」こそが、多くの女性が予防的な治療から遠ざかり、症状が出ても「我慢する」という悪循環に陥る根本的な原因の一つなのです。かかりつけ医とは、病気の時だけ訪れる場所ではありません。健康な時から定期的に関わり、あなたの体質やライフステージの変化を共に見てくれる、健康上の最も重要な協力者です。

障壁を乗り越える:初めての受診を円滑に

婦人科の受診には、心理的な障壁が伴うことを多くの医師は理解しています。「内診が恥ずかしい」「何を話せばいいかわからない」「怖い」といった感情は、決してあなただけのものではありません。その障壁を乗り越えるために、いくつかの実践的な助言があります。

  • 医師・診療所の探し方: 診療所のウェブサイトで、医師の専門分野(例:更年期、不妊、腫瘍など)や経歴、診療方針などを確認しましょう。女性医師がいるかどうか、プライバシーへの配慮がされているかなども、安心材料になります。口コミサイトも参考になりますが、最終的には自分との相性が大切です。
  • 初診の準備:
    • 最終月経の開始日を記録しておきましょう。
    • 相談したいこと、気になっている症状、質問したいことを箇条書きでメモしていくと、診察室で緊張して忘れてしまうのを防げます。
    • これまでの病歴や服用中の薬、アレルギーの有無などもまとめておくと、診察が円滑に進みます。

あなたの健康、あなたの声:協力関係の力

かつての医師と患者の関係は、医師が一方的に指示を出すという権威的な印象があったかもしれません。しかし、現代の医療では、その関係性は「協力関係」へと変化しています。医師は医学の専門家ですが、あなた自身の体の専門家は、あなた自身です。

あなたの体からの小さなサインに気づき、それを言葉にして医師に伝えること。医師の説明で分からないことがあれば、遠慮なく質問すること。提示された治療法の選択肢について、それぞれの利点・欠点を理解し、自分の価値観や生活様式に合ったものを共に選んでいくこと。これらはすべて、患者として当然の権利です。

7つのレッスンを通じて得た知識は、この協力関係を築く上での強力な武器となります。信頼できるかかりつけ医を見つけることは、あなたの生涯にわたる健康と幸福のためにできる、最も価値のある投資の一つです。どうか、相談する「勇気」を持って、その一歩を踏み出してください。

よくある質問

子宮頸がん検診は痛いですか?

多くの場合、痛みはほとんどありません。専用の柔らかいブラシで子宮の入り口を優しくこするだけなので、一瞬で終わります。力を抜いてリラックスすることが、違和感を最小限にするコツです。もし不安が強い場合は、事前に医師や看護師にその旨を伝えてください。配慮してもらえます。

低用量ピル(LEP)は太るなどの副作用が心配です。

かつてのピルに含まれていたホルモン量に比べて、現在の低用量ピルはホルモン量が大幅に少なく、体重増加などの副作用は起こりにくくなっています4。飲み始めに軽い吐き気や頭痛、乳房の張りなどを感じることがありますが、多くは数ヶ月で体が慣れておさまります。血栓症という稀ですが重篤な副作用のリスクもあるため、医師による適切な説明と定期的な診察が重要です。便益が危険性を上回ると判断された場合に処方されます。

ホルモン補充療法(HRT)は乳がんのリスクを高めると聞きました。

これは最もよくある誤解の一つです。近年の大規模な研究では、閉経後早期にHRTを開始した場合、その便益(ほてりの改善、骨粗しょう症予防など)は、わずかな危険性の上昇を上回ることが多いと結論づけられています168。特に、子宮を摘出した方が使用するエストロゲン単独療法では、乳がんリスクは上昇しない、あるいはむしろ低下するという報告もあります。黄体ホルモンを併用する方法でも、そのリスク上昇はごくわずかです。定期的な乳がん検診を受けながら、医師と相談して慎重に判断することが大切です。

何歳まで婦人科検診を受ければよいですか?

国が推奨する子宮頸がん検診は69歳までですが、それ以降も性的活動がある場合や、個人の危険要因によっては検診を継続することが推奨される場合があります。乳がん検診についても同様です。一律に「何歳まで」と決めるのではなく、ご自身の健康状態や生活について、かかりつけ医と相談しながら決めていくのが最善です。

結論

この記事では、婦人科医の視点から、女性が一生涯にわたって知っておくべき7つの大切なことを解説してきました。定期検診は未来への投資であること、月経の悩みは治療の対象であること、ホルモンとの賢い付き合い方、プレコンセプションケアの重要性、避妊と性感染症の正しい知識、生活習慣という健康の土台、そして信頼できるかかりつけ医という生涯のパートナー。これらは、あなたの健康を守るための道具箱です。知識は、行動への第一歩に過ぎません。しかし、その一歩がなければ、何も始まりません。この記事が、あなたがご自身の健康について考え、行動を起こすきっかけとなることを心から願っています。あなたの健康は、他の誰のものでもなく、あなた自身のものです。どうか、この情報を活用し、あなた自身のために、そしてあなたの周りの大切な女性たちのために、声を上げ、行動してください。健康で、自分らしく輝く人生を送る力は、あなたの中にすでに備わっているのですから。

免責事項

本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。健康に関する懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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  4. 日本産科婦人科学会, 日本産婦人科医会. 産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023. 2023年. Available from: https://www.jsog.or.jp/medical/410/
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  6. World Health Organization. Women’s health. Available from: https://www.who.int/health-topics/women-s-health
  7. Ding M, et al. The association of daily step count and intensity with mortality and cardiovascular disease: a systematic review and meta-analysis. The Lancet Public Health. 2025. [リンク切れの可能性あり]
  8. Mishra GD, et al. Menopausal hormone therapy and women’s health: an umbrella review. The Lancet Diabetes & Endocrinology. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8366967/
  9. ロシュ・ダイアグノスティックス. 日本女性の6割、「子宮頸がん検診を受けたことも・受ける予定もない」 検診を受ける意向は最も消極的 女性の健康管理に関するAPAC8カ国・地域の調査. 2024年. Available from: https://www.roche-diagnostics.jp/media/releases/2024-4-3
  10. オレンジページくらし予報. 女性の健康意識調査. 2014年. Available from: https://www.atpress.ne.jp/news/52470
  11. ヒロクリニック. 婦人科での検査と治療の重要性. Available from: https://www.hiro-clinic.or.jp/gynecology/importance-of-gynecological-examinations-and-treatments/
  12. 株式会社エス・ディ・アイ けんぽだよりWeb. 受けましょう!婦人科検診. 2024年. Available from: https://www.sdi-kenpo.or.jp/imfine/2024/03/04/fujinkakenshin2024/index.html
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  20. 江戸川区. 女性の健康づくり. Available from: https://www.city.edogawa.tokyo.jp/e057/kenko/kenko/kenkodukuri/jyoseinokennkou.html
  21. 厚生労働省研究班監修 女性の健康推進室 ヘルスケアラボ. Available from: https://w-health.jp/
  22. Efficacy of Mobile App–Based Dietary Interventions Among Cancer Survivors: Systematic Review and Meta-Analysis. JMIR mHealth and uHealth. 2025. Available from: https://mhealth.jmir.org/2025/1/e65505
  23. 日本生活習慣病予防協会. 肥満の人は、男性 31.7%、女性21.0%。やせの人は、男性 4.3%、女性11.3%(20 歳代女性19.1%) 令和4年(2022)「国民健康・栄養調査」の結果より. 2024年. Available from: https://seikatsusyukanbyo.com/statistics/2024/010763.php
  24. 大塚製薬. ヘルスリテラシー調査|女性の健康推進プロジェクト. Available from: https://www.otsuka.co.jp/woman_healthcare_project/report/health_literacy.html
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