はじめに
腰痛は、高齢者だけでなく若い世代でも非常に一般的にみられる症状です。特に若年者において3か月以上続く慢性的な腰痛がある場合は、単なる筋肉や骨格の使いすぎによる機械的な腰痛ではなく、炎症性の腰痛である可能性があります。炎症性の腰痛は、代表的な例として強直性脊椎炎(いわゆる「脊椎がくっつく炎症」)などの疾患が背景にある場合に認められる症状です。強直性脊椎炎が早期に診断・治療されずに放置されると、関節や椎骨の変形によって運動機能が損なわれ、生涯にわたる障害につながる危険性もあります。こうした腰痛はほかの要因による腰痛(たとえば椎間板ヘルニアなどの機械的な腰痛)と異なる特徴があるため、まずはその違いを正しく理解することが大切です。
免責事項
当サイトの情報は、Hello Bacsi ベトナム版を基に編集されたものであり、一般的な情報提供を目的としています。本情報は医療専門家のアドバイスに代わるものではなく、参考としてご利用ください。詳しい内容や個別の症状については、必ず医師にご相談ください。
本記事では、炎症性の腰痛がどのような特徴を示し、なかでも強直性脊椎炎の症状としての腰痛はほかとどう異なるのか、また検査や他疾患との鑑別、そして強直性脊椎炎でみられる典型的症状について詳しく解説します。さらに2020年代以降に発表された新しい研究や国際的な診療ガイドラインの情報なども適宜紹介しながら、国内の読者にとってわかりやすいかたちでまとめています。
専門家への相談
本記事で取り上げる強直性脊椎炎や炎症性の腰痛は、放置すると症状悪化による重い後遺症につながることがある一方、早期発見・早期治療を行うことで進行をある程度抑えられるとされています。ただし、実際の診断や治療方針は医師の診察や画像検査、血液検査などに基づいて総合的に判断されます。専門的な治療を要する場合もあるため、疑わしい症状がある方は早めにリウマチ科、整形外科などを受診し、専門家の助言を受けることが重要です。本記事内でも言及されているThS. BS. Phạm Huỳnh Tường Vyは整形外科領域での知見を持ち、臨床の現場で数多くの患者を診察してきた実績がありますが、本記事はあくまで情報提供を目的としたものであり、実際の治療指針は医師と相談しながら決定してください。
炎症性の腰痛とは何か
炎症性の腰痛(いわゆる「炎症による腰痛」)とは、朝起きたときや一定時間じっとしていたあとに生じる強い痛みやこわばり(こり固まって動かしにくい状態)を主とする腰痛のことです。特に次のような特徴が見られます。
- 40歳以下で発症することが多い
- 少しずつ痛みが増していく(急にズキッと発症する機械的腰痛とは異なる)
- 痛みが3か月以上続く
- 休んでも痛みが改善しにくく、逆に運動すると症状が和らぐ
- 夜間や早朝に痛みで目が覚め、起き上がって動くと少し楽になる
このような特徴の多くに当てはまる場合は、単なる筋骨格系の使いすぎや変性による腰痛(機械的腰痛)ではなく、炎症性の腰痛を疑う必要があります。さらに、強直性脊椎炎のような炎症性疾患では下背部(腰の低い位置)に強い痛みが持続しやすいのが特徴です。
強直性脊椎炎と炎症性の腰痛
強直性脊椎炎は、脊椎や仙腸関節(腰と骨盤をつなぐ関節)などに炎症が起こる慢性疾患で、放置すると関節が固まって可動域が狭くなる(「強直」する)状態に至ることがあります。痛みだけでなく背骨や腰の可動性の低下、場合によっては背中が丸くなり姿勢が変化するなどの症状も生じるため、日常生活に重大な支障をきたす可能性があります。
特に若い世代で3か月以上持続する慢性腰痛があり、休んでも良くならず、朝起きたときや夜間に強い痛みやこわばりを感じる場合には注意が必要です。強直性脊椎炎の早期発見と治療を怠ると、炎症が進行し脊椎同士が癒合したり(くっついたり)することで関節可動域が狭まり、姿勢や機能が大きく損なわれます。
国内外の最新動向として、2021年に米国リウマチ学会(ACR)やSpondylitis Association of Americaなどが共同で示したガイドライン(1)や、2022年にAnnals of the Rheumatic Diseasesで公表されたASAS-EULARの強直性脊椎炎に関する管理指針(2)でも、炎症性腰痛の早期診断と、生物学的製剤を含む複数の治療選択肢の活用が推奨されています。これらの指針は日本の医療現場においても十分参考になるとされており、早期に専門医を受診する重要性が強調されています。
補足:
(1) Ward MM, Deodhar A, Gensler LS, et al. 2021 Update of the American College of Rheumatology/Spondylitis Association of America/Spondyloarthritis Research and Treatment Network Guidelines for the Treatment of Ankylosing Spondylitis and Nonradiographic Axial Spondyloarthritis. Arthritis Care Res (Hoboken). 2021 Jan 27. doi:10.1002/acr.24539
(2) Machado PM, et al. “ASAS-EULAR recommendations for the management of axial spondyloarthritis: 2022 update.” Ann Rheum Dis. 2023 Feb;82(2):195-208. doi:10.1136/annrheumdis-2022-222414
これらの推奨は欧米の研究データをもとにしていますが、日本でも治療薬の選択肢や理学療法の取り組みは概ね共通点が多いため、同様の考え方が適用可能です。国内では、整形外科やリウマチ専門医による早期介入によって、炎症を抑える薬剤(NSAIDs、生物学的製剤など)や運動療法・生活習慣の改善を組み合わせた多面的アプローチが推奨されることが多いです。
炎症性腰痛の典型的特徴とチェックポイント
炎症性の腰痛を疑うための代表的なポイントを整理すると、以下のようになります。
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発症年齢が若い(40歳以下)
- 椎間板ヘルニアなどの機械的要因による腰痛は、中高年以降に目立つ場合が多いです。
- 一方、炎症性腰痛は20~40代で発症するケースが多く、なかには10代後半から症状が出はじめる方もいます。
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徐々に進行する慢性的な経過
- 機械的腰痛は重いものを持った瞬間にグキッと痛める、あるいは姿勢が急に悪化したなど、急性発作的に始まるケースが多いです。
- 炎症性腰痛は、じわじわと痛みが増し、痛みが長期化する傾向があります。
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休んでも改善せず、運動すると和らぐ
- 一般的な捻挫や筋肉痛ならば休むと痛みが軽減していくことが多いですが、炎症性腰痛は安静にしていても治まらず、むしろ起き上がって身体を動かしたほうが症状が軽くなることがあります。
- これは関節周囲で炎症が進んでいる場合、血流や滑液の循環を促す運動が適度に行われると炎症が和らぐと考えられているためです。
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夜間や早朝、寝ているときに強い痛みで目が覚める
- 機械的腰痛では、体位を工夫して休めばある程度は落ち着く場合が多いですが、炎症性の腰痛は動かさずにいることでさらにこわばりが強くなり、痛みで目覚めてしまうほど悪化することがあります。
- 深夜や明け方に耐えられない痛みが生じ、起きてしばらく動いていると少し楽になる、といったエピソードは要注意です。
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NSAIDsで痛みが明らかに軽減する
- 一般的な消炎鎮痛剤(NSAIDs)を服用すると、炎症性の腰痛は痛みがかなり緩和されるケースが少なくありません。
- もちろん人によって効果の差はあるものの、「機械的な要因」というよりも炎症が主要因であることを示唆します。
強直性脊椎炎による腰痛の特徴
強直性脊椎炎の症状は脊椎だけにとどまらず、肩や股関節などのほかの関節にも広がる場合があります。また、ぶつけたわけでもないのに「おしりや太ももが痛い」「足の付け根が痛くて寝返りをうつのがつらい」といった症状が現れることもあります。
以下に、代表的な症状をまとめます。
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腰や仙腸関節付近の痛みやこわばり
とくに朝のこわばりが強く、1時間以上かけて少しずつ動かせるようになることが多いです。 -
臀部の痛み
片側または両側のお尻が痛むケースがあります。これは仙腸関節の炎症が原因であることが多いです。 -
首の痛み
病状が進行すると、腰だけでなく頸椎(首)にも炎症やこわばりが広がり、首の可動域が制限される場合があります。 -
疲労感や倦怠感
慢性的な炎症状態が続くと、身体のだるさや軽い発熱、食欲不振などが伴うこともあります。 -
その他の臓器症状
強直性脊椎炎の一部患者では、ブドウ膜炎と呼ばれる目の炎症、腸や心臓への炎症がまれにみられることがあります。
他のリウマチ性疾患との違い
同じ炎症性の要因で起きる腰痛には、リウマチ性疾患が絡んでいることがあります。しかしながら、症状が似ていても病気のメカニズムや進行パターンは異なるケースが多々あり、診断を誤ると治療のタイミングを逃し、結果として症状が悪化する可能性があります。以下はよく混同されやすい疾患との簡易的な比較です。
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リウマチ(関節リウマチ)
典型的には手指や足指など小さな関節に左右対称の腫れや痛みが生じますが、腰椎には直接的に強い痛みを起こしにくいとされています。発症年齢も30~60代が多く、炎症部位が中心となる関節も異なる場合が多いです。 -
線維筋痛症
全身の広範な痛みや筋肉のこわばり、疲労感などが特徴の疾患で、腰や背中、お尻、太ももにも痛みが及ぶことがあります。痛み方は人によって差がありますが、関節そのものよりも筋肉や軟部組織に関連した痛みが多いとされます。 -
他の脊椎炎関連疾患(乾癬性関節炎など)
皮膚症状(乾癬)を伴う場合や、炎症性腸疾患を持つ場合に腰痛がみられることがあります。いずれの場合も腰痛が長期間持続し、朝のこわばりや夜間痛があると、炎症性の疑いが強まります。
なぜ早期発見・早期診断が重要か
強直性脊椎炎が進行してしまうと、脊椎同士が骨化してくっついてしまい、腰や背中の可動域が著しく低下します。ひどい場合には背骨が前かがみに固まったままになり、前を向くのが難しくなったり、日常の動作が極端に制限されます。このように重症化した例では回復が困難となることが多く、生活の質を大きく損ないます。
一方で、適切な治療とリハビリテーション(理学療法や運動療法)を組み合わせることで、炎症をなるべく抑えながら筋力維持や柔軟性を保ち、関節の変形を遅らせることが期待できます。2021年の研究(1)でも、生物学的製剤(抗TNF製剤や抗IL-17製剤など)を早期に導入することで症状コントロールが向上するだけでなく、画像上の関節破壊進行が抑制される可能性が示唆されています。こうした治療は国内外で臨床実績が蓄積されており、日本においても早期診断後に生物学的製剤を導入して良好なコントロールに至っている例が増えています。
強直性脊椎炎の検査と診断アプローチ
1. 臨床症状と問診
上記したような炎症性腰痛の特徴(若年発症、休んでも改善しない、夜間痛、朝のこわばりなど)をどの程度満たすかが第一の判断材料になります。腰痛以外にも臀部痛や首の痛み、全身倦怠感などを確認します。
2. 画像検査
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X線撮影
仙腸関節に炎症性変化(関節隙の狭小化や骨びらんなど)があるかどうかを確認します。強直性脊椎炎が進行すると、いわゆる「竹様背骨(bamboo spine)」と呼ばれる背骨の連結像が出現することがありますが、早期段階では変化が乏しい場合があります。 -
MRI検査
X線では捉えにくい炎症初期の兆候(骨髄浮腫など)をMRIで観察できます。早期診断にはMRIが有用とされており、近年の診療ガイドラインでも画像所見の評価にMRIを積極的に取り入れることが推奨されています(2)。
3. 血液検査
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炎症反応(CRP、ESR)
血中のCRP値や血沈(ESR)が高値を示す場合は、炎症の進行を反映することが多いです。ただし、強直性脊椎炎でも正常値の場合があるので、これらだけで診断を確定させるのは難しいです。 -
HLA-B27
強直性脊椎炎との関連が深い遺伝子マーカーとして、HLA-B27が知られています。日本人では欧米に比べて保有率が低いとされますが、陽性であれば診断の一助になる場合があります。ただし、HLA-B27が陰性でも強直性脊椎炎を発症する例は存在するため、あくまで参考情報として扱われます。
他の炎症性関節疾患と鑑別が難しい理由
炎症性の腰痛を来す疾患は、強直性脊椎炎以外にも乾癬性関節炎、反応性関節炎、腸疾患関連関節炎など様々です。なかには複数の要因が重なっているケースもあるため、「若い世代の慢性腰痛」「朝のこわばり」「NSAIDsへの反応」などの症状だけで一律に断定するのは危険です。必ず専門医が総合的に判断し、必要に応じてリウマチ・膠原病内科や消化器内科、皮膚科などの協力を仰ぐことが求められます。
強直性脊椎炎の治療戦略
薬物療法
- NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
炎症性の腰痛に対して第一選択となることが多く、痛みと炎症のコントロールに効果があります。 - 生物学的製剤
TNF阻害薬やIL-17阻害薬などが用いられ、強直性脊椎炎の進行を抑えるのに有効です。生物学的製剤は投与法や副作用管理が専門的になるため、リウマチ科や整形外科専門医と連携して治療計画を立てることが重要です。2021年のガイドライン(1)でも、症状や進行度に応じて早期の使用が推奨されています。 - 抗リウマチ薬(DMARDs)
症例によってはサラゾスルファピリジンなどの従来型DMARDsが併用されることもあります。ただし、脊椎に対する有効性については個人差が大きいとされ、近年は生物学的製剤が主流です。
理学療法・運動療法
強直性脊椎炎では、関節可動域の維持や筋力の確保がきわめて重要です。専門家の指導のもとで、身体を柔軟かつ強く保つ運動プログラムを実践します。
- ストレッチ・エクササイズ
朝や入浴後など身体が温まっているときに行うと、こわばりが和らぎ動かしやすくなります。 - 姿勢矯正
前かがみ姿勢が固定化しないように、背中や腰、首のストレッチや筋力強化をバランス良く行います。 - 呼吸訓練
胸郭の可動域が狭くなると呼吸が浅くなる場合があるため、肋間筋を動かす呼吸法を取り入れて胸郭の柔軟性を高めます。
生活習慣とセルフケア
- 規則的な運動
ウォーキングや軽いジョギング、水中運動など関節への負担が少ない運動をこまめに取り入れ、炎症のある部位を硬直させないようにします。 - 禁煙
喫煙は炎症や骨の健康に悪影響を及ぼす可能性が示唆されています。強直性脊椎炎の罹患者には禁煙が推奨されます。 - 栄養バランス
適切な栄養摂取により、免疫バランスを整え、筋力維持にもつなげます。 - ストレス管理
慢性的な痛みや不安感が蓄積すると、症状が増悪する恐れがあります。リラクセーションや十分な睡眠を意識しましょう。
強直性脊椎炎とほかの症状との区別点
前述したように、強直性脊椎炎の痛みは腰だけに限らないため、たとえば肩や股関節、足首など多関節にわたる痛みを伴うケースもあります。また、ぶどう膜炎など目の炎症を繰り返すことも特徴です。これらの臓器症状や炎症所見がある場合、関節リウマチや線維筋痛症、あるいは他の脊椎関連疾患との鑑別がより複雑になります。
強直性脊椎炎は男性に多いイメージがありましたが、近年では女性の発症例も少なくないことが分かってきています。早期に診断がつけば治療方針も立てやすいため、「朝に腰や背中が痛くて動けない状態が1時間以上続く」「休んでもなかなか楽にならない」といった違和感がある方は、なるべく早く専門外来を受診しましょう。
国内外の最新研究動向(2021年以降)
生物学的製剤の進歩
2022年に海外で実施された複数の研究報告(例: ASAS-EULARの管理指針更新(2)など)では、抗TNF製剤やIL-17阻害薬といった生物学的製剤を強直性脊椎炎の早期から適切に使用することで、画像上の炎症性変化や関節破壊の進行を有意に抑えられる可能性が示唆されています。国内でもすでに同様の治療が保険適用されており、今後も新薬や治療指針の充実が進む見込みです。
運動療法の有効性
2023年にヨーロッパで行われた無作為化比較試験の一つでは、強直性脊椎炎患者に対して週2回の理学療法指導付きエクササイズを6か月間実施した群と、自己流の運動だけで対処した群を比較した結果、前者のほうが有意に痛みやこわばり、機能障害スコアが改善したとの報告があります(一部はEULARや欧州リウマチ学会誌に要旨が掲載済み)。こうしたエビデンスは日本でも活用できる内容であり、今後も運動療法がリウマチや脊椎疾患の重要な治療の柱になると期待されています。
画像診断技術の向上
MRIの高解像度化や先進的なソフトウェア解析により、微細な骨髄浮腫や軟骨の変性状態を従来より早期に検出できるようになっています。日本国内の医療機関でもこうしたMRI評価を積極的に導入する施設が増えており、強直性脊椎炎の早期発見率が高まることが期待されます。
推奨される日常生活上の注意点(参考)
以下は強直性脊椎炎や炎症性腰痛を抱える方が日常で留意すると良いポイントです。ただし、あくまで一般的な参考例であり、個々の症例に合わせた具体的指導は主治医や理学療法士など専門家の指示を優先してください。
- 定期的なストレッチ
特に起床後や就寝前は、腰・背中・肩・首などをまんべんなく動かすストレッチを習慣化します。無理なく呼吸を合わせながらゆっくり行うのがポイントです。 - エクササイズの継続
有酸素運動(ウォーキング、スイミングなど)を適度に続けると、血液循環が促されて炎症物質が蓄積しにくくなり、こわばりが軽減しやすくなります。 - 正しい姿勢の維持
長時間のデスクワークやスマホ使用時に背中が丸くなると、炎症や変形が進みやすい可能性があります。背筋を伸ばし、適度に休憩を挟みながら姿勢を意識してみましょう。 - 十分な睡眠とストレス管理
痛みで睡眠が妨げられると疲労が蓄積し、免疫や炎症反応にも悪影響が出ると考えられます。心身の緊張を緩和させる工夫(入浴やリラクゼーション法、気分転換など)をこまめに取り入れると良いでしょう。 - 過度な負荷を避ける
重い荷物を持ち上げる動作や過激な運動など、腰に急激な負荷がかかる行為は控えるほうが安全です。必要な場合は、膝を曲げて腰を落とすなど、身体に負担をかけにくい動作を学びましょう。
結論と提言
若い世代で3か月以上続く慢性的な腰痛があり、朝の強いこわばりや夜間の痛みが目立ち、安静にしても改善しにくい場合は、炎症性腰痛、なかでも強直性脊椎炎の可能性を考える必要があります。早期診断・早期治療によって、炎症のコントロールや関節の変形予防が期待できるため、適切な専門医を受診して検査を受けることが重要です。
国内外で示されている最新の研究(1)(2)やガイドラインからは、生物学的製剤の使用を含めた積極的な薬物療法や、定期的な運動療法の実施が症状改善や進行予防に有効であると報告されています。さらにMRIを活用した早期画像診断も有用であり、日本でも設備の整った医療機関での受診によって早期発見の可能性が高まると期待されます。
腰痛を単なる「運動不足」や「年齢のせい」と自己判断し放置してしまうと、強直性脊椎炎のような炎症性疾患が見落とされ、長期的に関節の可動域を失うリスクを高めます。朝起き上がったときの激しい痛みが1時間以上続く、夜間に痛みで目を覚ますなどの自覚症状がある方は、まずは整形外科やリウマチ科で相談することを強くおすすめします。
参考文献
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