【医師が解説】放置は危険!命に関わる睡眠中のサイン9選|原因と科学的対策のすべて
睡眠ケア

【医師が解説】放置は危険!命に関わる睡眠中のサイン9選|原因と科学的対策のすべて

日本の成人の5人に1人が何らかの不眠の問題を抱えている現代1、睡眠は単なる休息ではなく、心身の健康を映し出す重要な鏡です。多くの人が「ただのいびき」「いつもの寝言」と軽視しがちな睡眠中の症状には、実は生命を脅かす可能性のある重大な病気が隠されていることがあります。厚生労働省の調査によれば、特に40代から60代の日本人女性の約40%が6時間未満の睡眠しか取れておらず、このような「睡眠負債」は日中の疲労感だけでなく、深刻な健康問題の温床となり得ます2。この記事では、JAPANESEHEALTH.ORG編集部が、科学的根拠に基づき、睡眠中に現れる9つの危険なサインを徹底的に解説します。それぞれの症状の背後にある原因、最新の医学的知見に基づく対処法、そして何科を受診すべきかまで、あなたの「不安」を「安心」に変えるための情報を網羅的にお届けします。

この記事の科学的根拠

この記事は、特定の医師個人の意見ではなく、国内外の主要な医学会が発行する診療ガイドラインや、信頼性の高い学術雑誌に掲載された査読済み研究論文など、最高品質の医学的根拠にのみ基づいて作成されています。読者の皆様が情報源を直接ご確認いただけるよう、主要な参考文献とその本記事における役割を以下に明記します。

  • 日本呼吸器学会: 本記事における睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断基準、重症度分類、およびCPAP療法などの治療選択肢に関する記述は、同学会が発行した「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」に基づいています3
  • 日本泌尿器科学会: 夜間頻尿の原因分類(夜間多尿、膀胱蓄尿障害など)や治療法に関する解説は、同学会の「夜間頻尿診療ガイドライン第2版」に準拠しています4
  • 日本神経治療学会: レストレスレッグス症候群(RLS)の診断基準や、フェリチン(鉄)欠乏との関連性、治療法に関する最新情報は、同学会の「レストレスレッグス症候群診療ガイドライン(2024年版)」を基にしています5
  • Journal of Multidisciplinary Healthcare (2021): 睡眠時無呼吸症候群が心不全、脳卒中、冠動脈疾患のリスクをどの程度増加させるかについての具体的な数値データは、Alotaki氏らによる系統的レビューおよびメタアナリシスの結果を引用しています6
  • 国立精神・神経医療研究センター (NCNP): 夢遊病やレム睡眠行動障害(RBD)といったパラソムニア(睡眠時随伴症)の分類や、特にRBDとパーキンソン病など神経変性疾患との関連性についての解説は、同センターの公式情報を参照しています7

要点まとめ

  • 大きないびきや呼吸停止は、心臓病や脳卒中の危険性を著しく高める「睡眠時無呼吸症候群」の可能性があります。
  • 歯ぎしりや脚の不快感(むずむず脚症候群)は、ストレスや鉄分不足など、治療可能な原因が隠れていることがあります。
  • 夢の内容に合わせて体が動いてしまう「レム睡眠行動障害」は、パーキンソン病などの神経疾患の初期症状である可能性があります。
  • 夜間に何度もトイレに起きる「夜間頻尿」や、大量の寝汗は、単なる加齢現象ではなく、心臓や腎臓、内分泌系の病気のサインかもしれません。
  • 睡眠中の症状は、放置すれば生活の質を著しく低下させるだけでなく、命に関わる事態につながりかねません。早期に専門医に相談することが極めて重要です。

1. 睡眠呼吸障害:大きないびきと、死を招く呼吸停止

睡眠中の呼吸異常は、最も直接的に生命の危険につながるサインの一つです。「いびきがうるさい」という家族からの指摘は、単なる騒音問題ではなく、深刻な健康問題への入り口かもしれません。

1.1. 睡眠時無呼吸症候群(SAS):それは、ただの騒音ではない

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome, SAS)は、睡眠中に呼吸が繰り返し止まる、または浅くなる病気です。この「無呼吸」状態が1時間に5回以上、それぞれ10秒以上続くと診断されます。日本呼吸器学会のガイドラインでは、気道が物理的に狭くなる「閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)」と、脳からの呼吸指令が止まる「中枢性睡眠時無呼吸(CSA)」に分類されています3

1.1.1. SASの自己チェック:あなたも危険群ではないですか?

以下の項目に当てはまるものが多いほど、SASのリスクが高いと考えられます。これは正式な診断に代わるものではありませんが、受診を検討するきっかけとしてご活用ください。

チェック項目 はい / いいえ
家族やパートナーから、大きないびきや呼吸が止まっていることを指摘されたことがある。
日中に強い眠気を感じ、会議中や運転中に居眠りしそうになることがある。
朝起きたときに頭痛がしたり、熟睡感がない。
夜中に息苦しさや窒息感で目が覚めることがある。
肥満気味である(BMIが25以上)。
高血圧、糖尿病、心臓病のいずれかと診断されている。

1.1.2. SASの真の恐怖:高血圧、心不全、脳卒中との直接的関連

SASの危険性は、日中の眠気だけではありません。睡眠中の繰り返される無呼吸と低酸素状態は、交感神経を過剰に興奮させ、血管を収縮させます。これが長期的に高血圧を引き起こし、心臓や脳に深刻なダメージを与えます8。2021年に発表された大規模な系統的レビューでは、治療を受けていないSAS患者は、そうでない人と比較して、心不全のリスクが140%、脳卒中のリスクが60%、冠動脈疾患のリスクが30%も高いことが結論付けられました6。これはSASが単なる睡眠の問題ではなく、命に関わる循環器疾患の独立した危険因子であることを明確に示しています。

1.1.3. 診断と日本の診療ガイドラインに基づく治療法

SASの診断は、自宅で行える簡易検査や、病院に一泊して行う終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査によって確定されます。日本呼吸器学会のガイドラインでは、中等症から重症のSASに対しては、CPAP(持続陽圧呼吸)療法が第一選択とされています3。これは、睡眠中に鼻に装着したマスクから空気を送り込み、気道が塞がるのを防ぐ治療法です。その他、軽症の場合や特定の患者には、マウスピース(口腔内装置)や外科手術が選択されることもあります。

1.1.4. 専門的な視点:CPAP療法は本当に心臓病を防げるのか?

CPAP療法が日中の眠気や生活の質を劇的に改善することは広く知られていますが、心血管イベント(心筋梗塞や脳卒中など)を直接予防する効果については、議論が続いています。2016年に発表された有名なSAVE試験では、既に心血管疾患を持つSAS患者において、CPAP療法はプラセボと比較して心血管イベントの発生率を統計的に有意には減らさなかったと報告されました9。これは、一度進行した動脈硬化をCPAPだけで元に戻すのは難しいことを示唆しています。しかし、これはCPAPが無意味だということではありません。SASの治療は、高血圧のコントロールを容易にし、新たな心血管イベントのリスク管理において依然として極めて重要であるというのが専門家の一致した見解です。

2. 睡眠関連運動障害:制御不能な身体の動き

睡眠中に起こる意図しない体の動きもまた、重要な健康のサインです。これらは睡眠の質を著しく低下させるだけでなく、身体的な損傷や基礎疾患の存在を示唆することがあります。

2.1. 歯ぎしり(Bruxism):ストレスがあなたの顎を襲う

歯ぎしりは、睡眠中に無意識に歯を食いしばったり、こすり合わせたりする行為です。過重労働(過労)や職場の人間関係など、強い心理的ストレスが主な原因の一つと考えられています10

2.1.1. 害は歯の摩耗だけではない:頭痛と顎関節症(TMJ)

歯ぎしりの力は、食事の際の咀嚼力をはるかに上回ることがあり、歯の摩耗、破折、知覚過敏を引き起こします。さらに、顎やこめかみの筋肉が常に緊張状態にあるため、朝の頭痛や肩こり、さらには口が開きにくくなる顎関節症の原因ともなります。

2.1.2. 科学的根拠に基づく管理法:マウスピースから行動療法まで

2022年の系統的レビューによると、歯ぎしりの管理には多角的なアプローチが推奨されています11。歯科で作成するナイトガード(マウスピース)は、歯や顎への物理的なダメージを防ぐ上で最も効果的です。同時に、ストレス管理を目的とした認知行動療法(CBT)や、筋肉の緊張を自覚させるバイオフィードバック療法なども有効な選択肢とされています。

2.2. むずむず脚症候群(RLS):座っていられない不快感

レストレスレッグス症候群(Restless Legs Syndrome, RLS)は、特に夕方から夜にかけて、脚に「むずむずする」「虫が這うような」と表現される不快な感覚が現れ、「脚を動かしたい」という強い衝動に駆られる病気です。

2.2.1. 診断の鍵:知っておくべき4つの特徴

日本神経治療学会のガイドラインによれば、RLSの診断には以下の4つの必須項目があります5

  1. 脚を動かしたいという、通常は不快な感覚を伴う衝動がある。
  2. その衝動や不快感は、安静時に始まるか、悪化する。
  3. その衝動や不快感は、運動によって部分的または完全に改善する。
  4. その衝動や不快感は、夕方から夜にかけて悪化する、または夜間にのみ現れる。

2.2.2. 鉄分不足(フェリチン欠乏)との重要な関連

RLSの重要な原因の一つに、脳内の鉄分不足が関与していると考えられています。貧血でなくても、体内の貯蔵鉄を示す「フェリチン」の値が低い場合に症状が現れることがあります。そのため、ガイドラインでは全RLS患者に対して血清フェリチン濃度の測定が推奨されており、値が低い場合(通常50-75 ng/mL未満)には鉄剤の補充が症状を劇的に改善させることがあります5

2.2.3. 日本神経治療学会が推奨する治療選択肢

鉄剤補充のほか、生活習慣の改善(カフェインやアルコールの制限、適度な運動)が基本となります。薬物療法としては、ドパミン作動薬や、特定の抗てんかん薬が用いられます。治療法の選択は、症状の重症度や合併症に応じて専門医が判断します。

3. 睡眠時随伴症(パラソムニア):夜中の奇妙な行動

睡眠中に起こる異常な行動や体験を総称してパラソムニアと呼びます。多くは無害ですが、中には危険な行動につながるものや、重大な病気の前触れである場合があります。

3.1. 夢遊病と寝言:脳は「起きている」が身体は「寝ている」

これらは深いノンレム睡眠中に起こり、本人は行動を覚えていないことがほとんどです。通常は小児期に多く見られ、成長とともに減少しますが、成人で頻繁に起こる場合は、ストレスや他の睡眠障害が影響している可能性も考えられます。

3.2. レム睡眠行動障害(RBD):夢と「共演」する、神経変性疾患への警告

国立精神・神経医療研究センター(NCNP)によると、レム睡眠行動障害(REM Sleep Behavior Disorder, RBD)は、夢の内容に合わせて大声で叫んだり、手足を激しく動かしたりする病気です7。通常、レム睡眠中は全身の筋肉が弛緩していますが、RBDではこの仕組みが機能せず、夢の行動がそのまま現実の動きとして現れてしまいます。このRBDは、パーキンソン病やレビー小体型認知症といった神経変性疾患の、最も早期の症状の一つであることが知られています。RBDと診断された人の多くが、数年から十数年後にこれらの病気を発症するという報告もあり、極めて重要な警告サインと言えます。

4. 夜間の泌尿器・内分泌系の問題

夜間の体の変化は、泌尿器系やホルモンバランスの異常を知らせてくれることがあります。

4.1. 夜間頻尿:膀胱、腎臓、それとも心臓からのサイン?

夜間に排尿のために1回以上起きる状態を夜間頻尿と呼び、特に2回以上起きる場合は生活の質(QOL)に影響を与えます。これは、日本の超高齢社会においてますます重要な課題となっています。

4.1.1. 多様な原因:夜間多尿、膀胱容量、睡眠障害

日本泌尿器科学会のガイドラインによると、夜間頻尿の原因は単純ではありません4。①腎臓が夜間に過剰な尿を作る「夜間多尿」、②前立腺肥大症や過活動膀胱などによる「膀胱蓄尿障害」、③SASなど他の理由で目が覚めたついでにトイレに行く「睡眠障害」の3つに大別されます。特に、心機能が低下すると、日中に下半身に溜まった水分が、横になることで心臓に戻り、尿として排出されやすくなるため、夜間多尿は心不全のサインである可能性もあります。

4.2. 寝汗:ただの暑さか、病気の兆候か

寝具が湿るほどの大量の寝汗は、単なる室温の問題ではないかもしれません。更年期障害や甲状腺機能亢進症といった内分泌系の異常、結核などの感染症、そしてリンパ腫などの悪性腫瘍(がん)でも寝汗は起こり得ます12。特に、発熱や原因不明の体重減少を伴う場合は「レッドフラッグ(危険信号)」とされ、速やかな医療機関の受診が必要です。

5. 睡眠を妨げる痛みと不快感

夜間に特有の痛みや不快感も、睡眠の質を著しく損ない、何らかの異常を示唆しています。

5.1. こむら返り:突然の激痛

夜間のふくらはぎの痙攣(こむら返り)は、脱水や、マグネシウム・カルシウムといった電解質のバランスの乱れが主な原因とされています13。就寝前の水分補給や、日中の適度なストレッチが予防に効果的です。

5.2. 夜間の長引く咳:肺、喉、それとも胃からの反射?

夜間に悪化する咳は、気管支喘息、胃食道逆流症(GERD)、そして鼻水が喉に落ちる後鼻漏が原因の「上気道咳症候群(UACS)」が三大原因とされています14。横になることで胃酸が逆流しやすくなるため、GERDによる咳は夜間に特徴的です。

5.3. 起床時の頭痛:穏やかでない夜の証拠

朝起きた時の頭痛は、睡眠の質が悪かったことの明確なサインです。その原因としては、SASによる低酸素状態、歯ぎしりによる筋肉の緊張、あるいは睡眠に関連した片頭痛などが考えられます15

6. 中途覚醒:不安と浅い眠りの悪循環

夜中に何度も目が覚めてしまい、その後なかなか寝付けない状態を中途覚醒と呼びます。これはストレスや不安といった心理的な原因のほか、これまで述べてきたSAS、RLS、夜間頻尿など、様々な身体的な原因によっても引き起こされます。原因が何であれ、不眠症の治療として第一に推奨されるのは、薬物療法ではなく「不眠症のための認知行動療法(CBT-I)」です。これは、睡眠に関する誤った思い込みや習慣を修正し、良い睡眠を取り戻すための科学的なアプローチです。

7. 総括と行動へのアドバイス

これまで見てきたように、睡眠中に現れる様々な症状は、決して軽視すべきではありません。それらは体からの重要なSOSサインであり、早期に対応することで、将来の深刻な病気を予防できる可能性があります。

7.1. 症状・潜在的原因・相談すべき診療科のまとめ

ご自身の症状から、どの専門科に相談すればよいかの目安として、以下の表をご活用ください。

主な症状 考えられる主な原因 相談すべき主な診療科
大きないびき、呼吸停止、日中の強い眠気 睡眠時無呼吸症候群(SAS) 呼吸器内科、循環器内科、耳鼻咽喉科、睡眠専門外来
歯ぎしり、朝の顎の痛みや頭痛 歯ぎしり(Bruxism)、ストレス 歯科、口腔外科
脚のむずむず感、動かしたい衝動 むずむず脚症候群(RLS)、鉄欠乏 神経内科、精神科、睡眠専門外来
夢の通りに動いてしまう、叫ぶ レム睡眠行動障害(RBD) 神経内科、精神科、睡眠専門外来
夜間に2回以上トイレに起きる 夜間頻尿(心臓・腎臓・膀胱の問題など) 泌尿器科、内科、循環器内科
大量の寝汗(特に発熱や体重減少を伴う) 感染症、内分泌疾患、悪性腫瘍など 内科、内分泌内科、血液内科
夜間の咳 喘息、胃食道逆流症(GERD) 呼吸器内科、消化器内科

7.2. 最後のメッセージ:睡眠を軽視せず、身体の声に耳を傾けてください

この記事で提供した情報は、ご自身の健康状態を理解するための重要な第一歩です。しかし、最終的な診断や個別化された治療計画のためには、専門家との対話が不可欠です。もし、あなたやあなたの大切な人が、ここで挙げたようなサインに悩んでいるのであれば、どうか放置せず、勇気を出して医療機関の扉を叩いてください。あなたの睡眠を守ることは、あなたの未来の健康、そして命を守ることに直結しているのです。

よくある質問

いびきは誰でもかくものですか?すべてのいびきが危険というわけではないですよね?

おっしゃる通り、すべてのいびきが危険なわけではありません。疲れている時や飲酒後の一時的ないびきは、多くの人が経験します。しかし、毎晩のように非常に大きないびきをかく、いびきの間に呼吸が止まっているように見える、そして日中に強い眠気がある、といった特徴が揃う場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性が高く、検査を受けることが強く推奨されます。

この記事にあるような症状がありますが、忙しくてなかなか病院に行けません。自宅でできる対策はありますか?

症状を根本的に解決するには専門医による診断が不可欠ですが、生活習慣の改善は多くの症状緩和に役立ちます。例えば、SASのリスクがある方は、減量、禁煙、アルコールを控えること、横向きに寝ることが有効です。むずむず脚症候群の方は、カフェインを避け、就寝前に軽いストレッチやマッサージを試してみてください。しかし、これらはあくまで対症療法であり、特に症状が持続する場合や悪化する場合には、必ず医療機関を受診してください。

睡眠薬を飲むことに抵抗があります。薬以外に不眠を改善する方法はありますか?

はい、あります。現在、不眠症治療の第一選択は薬物療法ではなく、「不眠症のための認知行動療法(CBT-I)」です。これは、睡眠に関する不適切な考え方や行動の癖を修正することで、自然な睡眠を取り戻すことを目指す治療法です。専門のカウンセラーや医師の指導のもとで行われ、薬のような副作用の心配が少なく、長期的な効果が期待できるとされています。CBT-Iを実施している医療機関について、かかりつけ医にご相談いただくか、インターネットで検索してみてください。

結論

睡眠は、私たちの健康状態を映し出す精密なバロメーターです。本記事で解説した9つの危険なサイン—睡眠時無呼吸症候群の警告音である大きないびき、ストレスの表れである歯ぎしり、神経疾患の兆候となりうるレム睡眠行動障害、そして心臓や腎臓の問題を示唆することもある夜間頻尿や寝汗など—は、決して「よくあること」として見過ごしてはなりません。これらの症状は、科学的根拠に基づき、高血圧、心不全、脳卒中、糖尿病、さらには認知症といった重大な疾患と密接に関連していることが証明されています。この記事で示した自己チェックリストや症状別の解説、そして受診すべき診療科の目安を参考に、ご自身の睡眠を客観的に見つめ直すことが重要です。もし一つでも思い当たる節があれば、それはあなたの体が発しているSOSかもしれません。適切な医療機関に相談し、早期に原因を特定し対策を講じることが、あなたの将来の生活の質、そして何よりも大切な命を守るための最も確実な一歩となるでしょう。

免責事項この記事は情報提供を目的としたものであり、専門的な医学的アドバイス、診断、または治療に代わるものではありません。健康上の懸念や、ご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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