睡眠の全貌:レム・ノンレム睡眠の各段階(ステージ)を徹底解説【医師・専門家監修】
睡眠ケア

睡眠の全貌:レム・ノンレム睡眠の各段階(ステージ)を徹底解説【医師・専門家監修】

「昨夜はよく眠れましたか?」この問いに、自信を持って「はい」と答えられる日本人は、今や少数派かもしれません。厚生労働省が実施した最新の「国民健康・栄養調査」(令和5年)によると、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合は、男性で38.5%、女性で43.6%にものぼります。特に、働き盛りの30代から50代の男性、そして40代から60代の女性では、その割合が4割を超えるという深刻な事態が報告されています5。これは、国が推奨する「6時間以上の睡眠」という健康目標6と、私たちの現実との間に大きな隔たりがあることを示しています。

かつては「睡眠時間を削って働くこと」が美徳とされた時代もありましたが、現代の医学では、睡眠不足は単なる眠気の問題ではなく、心身の健康を蝕む重大なリスクファクターであることが明らかになっています。厚生労働省のe-ヘルスネットなどの公的機関も警鐘を鳴らしているように、慢性的な睡眠不足は、日中の生産性低下はもちろん、肥満、糖尿病、高血圧といった生活習慣病7、さらにはうつ病などの精神疾患のリスクを高めることが数多くの研究で示されています8

では、この「睡眠負債」とも呼ばれる問題を解決するために、私たちは何から始めるべきなのでしょうか。ただやみくもに長く寝ようとするだけでは、根本的な解決には至りません。真の睡眠改善への第一歩は、私たちが眠っている間に体内で何が起きているのか、そのメカニズムを正しく理解することから始まります。

多くの方が、睡眠を「スイッチをオフにする」ような単純な状態だと考えているかもしれません。しかし、実際には、睡眠は非常にダイナミックで、緻密に設計された複数の「段階(ステージ)」を周期的に繰り返す、生命維持に不可欠な活動なのです9

この記事では、日本の睡眠研究の第一人者である専門家の監修のもと、科学的根拠に基づいた最も信頼性の高い情報をお届けします。睡眠の二大要素である「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」とは何か、そして、その中に存在する各睡眠ステージが、私たちの心と身体の回復にどのような役割を果たしているのかを、一つひとつ丁寧に解き明かしていきます。

この記事を読み終える頃には、あなたはご自身の睡眠を新たな視点で見つめ直し、日々の健康とパフォーマンスを最大化するための具体的な知識と方法を手にしていることでしょう。さあ、あなたの健康な未来を創る、夜の冒険へ出発しましょう。

要点まとめ

  • 睡眠は「ノンレム睡眠(脳と身体の休息)」と「レム睡眠(記憶と心の整理)」の2種類から成り立っています。
  • 睡眠はさらに4つのステージ(N1, N2, N3, レム)に分かれ、それぞれが独自の重要な役割を担っています。特に「ステージN3(深い睡眠)」は成長ホルモン分泌や脳の老廃物除去に不可欠です。
  • 私たちは一晩に約90分の「睡眠サイクル」を4〜5回繰り返しており、夜の前半は深い睡眠が多く、後半はレム睡眠が増加します。
  • 必要な睡眠時間は年齢で変化し、成人は「6時間以上」が目安。特に高齢者は長すぎる床上時間(8時間以上)のリスクに注意が必要です。
  • 日本の働き盛り世代の約半数が睡眠不足であり、国際的に見ても睡眠時間が短いことがデータで示されています。
  • 睡眠の質を高めるには、朝の光を浴び、夜の光を避けること、カフェイン・アルコールの制限、適度な運動など、科学的根拠に基づく生活習慣が重要です。

睡眠の二つの世界 – 「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の基本

私たちの夜の眠りは、決して一様ではありません。それは、性質が全く異なる二つの主要な睡眠状態、すなわち「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」が、一晩を通じて交互に現れることで構成されています10。この二つの睡眠を理解することが、睡眠の謎を解く鍵となります。

ノンレム睡眠(Non-REM Sleep):脳と身体を休ませる睡眠

ノンレム睡眠は、その名の通り「急速な眼球運動(Rapid Eye Movement)」を伴わない睡眠です。一般的に「深い眠り」として知られ、その主な役割は「脳と身体を休息させ、回復させること」にあります10

この段階では、大脳の活動が鎮静化し、脳波はゆっくりとした大きな波形を示します11。心拍数や呼吸は穏やかになり、体温も低下します。まさに、心身ともにクールダウンし、日中の活動で蓄積した疲労を回復させるための重要な時間です。特に、身体の修復や成長に不可欠な「成長ホルモン」は、このノンレム睡眠中に最も活発に分泌されます11

レム睡眠(REM Sleep):身体を休め、心を整理する睡眠

一方、レム睡眠は「急速眼球運動(Rapid Eye Movement)」を伴う睡眠です12。この段階では、まぶたの下で眼球が素早くキョロキョロと動きます。非常に興味深いことに、レム睡眠中の脳波は、起きている時と非常によく似た、活発なパターンを示します11

脳が活動しているにもかかわらず、身体の筋肉は、呼吸に必要な筋肉などを除いて完全に力が抜けた「筋弛緩(きんしかん)」という状態になります。このため、レム睡眠は「身体を深く休めながら、脳が活発に働き、心(記憶や感情)を整理する睡眠」と表現されます10。私たちが夢を見るのは、主にこのレム睡眠中です。日中に学習したことや経験したことを記憶として定着させたり、感情を整理したりする重要な役割を担っていると考えられています13

このように、ノンレム睡眠が「身体のメンテナンス」、レム睡眠が「心のメンテナンス」という、それぞれ異なる重要な役割を担っています。どちらか一方が欠けても、質の高い睡眠は得られません。この二つの睡眠がバランス良く繰り返されることで、私たちは心身ともにリフレッシュし、新たな一日を迎えることができるのです。

夜の睡眠建築学 – 4つの睡眠ステージ(段階)への深掘り

ノンレム睡眠とレム睡眠は、さらに細かい「ステージ(段階)」に分けられます。国際的な基準では、ノンレム睡眠が3段階(ステージN1, N2, N3)、レム睡眠が1段階、合計4つのステージで睡眠は構成されています14。これらのステージが織りなす精巧な構造は、まさに「睡眠建築学」と呼ぶにふさわしいものです。

ここでは、各ステージの科学的な特徴と役割を、最新の研究知見14に基づいて詳しく見ていきましょう。

睡眠ステージ(段階)の概要
ステージ 睡眠の種類 総睡眠時間に占める割合 主な脳波 主な役割と特徴
ステージN1 ノンレム睡眠 約5% シータ波 ($\theta$波) 覚醒から眠りへの移行期。最も浅い睡眠。
ステージN2 ノンレム睡眠 約45% 睡眠紡錘波、K複合 記憶の定着。一晩で最も多くの時間を占める。
ステージN3 ノンレム睡眠 約25% デルタ波 ($\delta$波) 身体の修復、成長ホルモンの分泌。最も深い睡眠(徐波睡眠)。
レム睡眠 レム睡眠 約25% ベータ波 ($\beta$波) 記憶の整理、感情の処理、夢を見る。脳は活発だが身体は休息。
出典: StatPearls14, 西川株式会社11, 他

3.1 ノンレム睡眠 (NREM Sleep): 休息と修復の土台

ノンレム睡眠は、眠りの深さによって3つのステージに分類されます。総睡眠時間の約75%を占め、特に睡眠の前半に多く出現します14

ステージN1(軽い睡眠):眠りへの入り口

ステージN1は、うとうとし始めた状態、つまり覚醒から睡眠への移行段階です。全睡眠時間に占める割合は約5%と短く、物音など些細な刺激で簡単に目が覚めてしまいます14。脳波は、リラックスした覚醒時に見られるアルファ波($\alpha$波)から、より周波数の低いシータ波($\theta$波)へと変化します。この段階は、本格的な眠りに入るための助走期間と言えるでしょう14

ステージN2(より深い睡眠):記憶を整理し、定着させる重要な段階

ステージN2は、本格的な睡眠の始まりです。心拍数や体温が下がり、意識は外界から遮断され始めます14。このステージは一晩の睡眠の約45%を占め、最も長い時間を過ごす段階です14

脳波には、「睡眠紡錘波(sleep spindles)」と「K複合(K-complexes)」という、このステージに特有の波形が現れます14。睡眠紡錘波は、脳の神経細胞が一時的に強く活動する際に生じる波で、学習した内容を記憶として脳に固定する「記憶の定着」に不可欠な役割を果たすと考えられています。K複合は、外部からの刺激に反応して睡眠を維持し、こちらも記憶の定着を助ける機能があるとされています14。歯ぎしり(ブラキシズム)が起こりやすいのもこのステージです14

ステージN3(深い睡眠・徐波睡眠):心身の回復に不可欠な最も深い眠り

ステージN3は「徐波睡眠(Slow-Wave Sleep, SWS)」とも呼ばれ、ノンレム睡眠の中で最も深い眠りの段階です。総睡眠時間の約25%を占め、特に眠りについてから最初の数時間で集中的に出現します14。このステージでは、脳波は振幅が大きくゆっくりとした「デルタ波($\delta$波)」が支配的になります14

ステージN3は、心身の回復にとって最も重要な時間です。

  • 身体の修復と成長: 脳下垂体から成長ホルモンが大量に分泌され、日中に傷ついた細胞や組織の修復、骨や筋肉の成長、免疫機能の強化が行われます。これは子供の成長だけでなく、成人の健康維持やアンチエイジングにも極めて重要です11
  • 脳の老廃物除去: 脳内の老廃物を洗い流す「グリンパティックシステム」が最も活発に機能し、アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドベータなどを除去します15

このステージから無理に起こされると、「睡眠慣性」と呼ばれる強い眠気や頭がぼーっとした状態がしばらく続くことがあります14。夢遊病や夜驚症が起こるのもこの段階です14

3.2 レム睡眠 (REM Sleep): 夢と記憶、感情を整理するステージ

ノンレム睡眠のサイクルが終わると、私たちはレム睡眠へと移行します。レム睡眠は総睡眠時間の約25%を占め、特に朝方にかけてその時間が増加します14

このステージは「逆説睡眠」とも呼ばれます。なぜなら、脳波は覚醒時に近い活発なベータ波($\beta$波)を示し、脳の代謝は最大20%も増加する一方で、身体は深い休息状態にあるからです14。この脳と身体のギャップこそが、レム睡眠の最大の特徴です。骨格筋の活動が抑制される「筋弛緩」が起こるため、夢の内容に合わせて体が動いてしまうのを防いでいます11。金縛り(睡眠麻痺)は、このレム睡眠中に脳だけが覚醒に近い状態になったときに起こる現象です11

レム睡眠の主な機能は、精神的な側面のメンテナンスにあります。

  • 記憶の整理と定着: 特に手続き記憶(自転車の乗り方など)や複雑な問題解決に関する記憶の整理・強化が行われます。
  • 感情の処理: 日中に経験した出来事に伴う感情、特にネガティブな感情を整理し、心のバランスを保つ役割があると考えられています11
  • 夢: 鮮明なストーリー性のある夢は、主にこのレム睡眠中に見られます16

3.3 約90分の睡眠サイクル:夜通し繰り返される眠りの波

私たちの睡眠は、これらのステージがランダムに現れるわけではありません。入眠すると、まず「ステージN1 → N2 → N3」と深い眠りへと進み、その後「N2」を経て「レム睡眠」へと移行します。この「ノンレム睡眠 → レム睡眠」という一連の流れが「睡眠サイクル」であり、1サイクルは約90分から110分かかります13。健康な成人は、一晩にこのサイクルを4〜5回繰り返します13

この睡眠サイクルは、一晩を通じてその構成が変化します。

  • 夜の前半: 睡眠サイクルの前半は、心身の回復に重要なステージN3(深い睡眠)が多くの割合を占めます。
  • 夜の後半: 夜が更けるにつれてステージN3は減少し、代わりにレム睡眠の時間が長くなっていきます。そのため、朝方に目が覚めたときに夢を覚えていやすいのは、このためです14

この約90分のサイクルは、なぜ存在するのでしょうか。一つの説として、進化の過程で獲得した生存戦略であると考えられています16。常に深い眠り(ステージN3)に留まっていると、外敵などの危険に気づくのが遅れてしまいます。そこで、定期的に覚醒に近いレム睡眠を挟むことで、深い休息を確保しつつも、周囲の安全を確認する機会を設けているというわけです。この精巧なバランスが、私たちの生命と健康を守っているのです。

ライフステージと睡眠 – 年齢で変わる私たちの睡眠ニーズ

「最適な睡眠時間は何時間ですか?」という問いに対する答えは、一つではありません。なぜなら、必要な睡眠時間や睡眠の質は、年齢とともに大きく変化するからです17。ここでは、厚生労働省のガイドラインなどを基に、ライフステージごとの睡眠の特徴と注意点を見ていきましょう。

4.1 こども(乳幼児・学童・思春期):成長を支える睡眠

子どもの時期は、心身が爆発的に成長する極めて重要な期間です。この成長を支えるのが、質の高い十分な睡眠です。

推奨される睡眠時間: 米国睡眠医学会や厚生労働省は、年齢に応じた具体的な睡眠時間を推奨しています。これはあくまで目安ですが、子どもの健やかな成長のための重要な指標となります18

  • 1〜2歳児: 11〜14時間(昼寝を含む)
  • 3〜5歳児: 10〜13時間(昼寝を含む)
  • 小学生(6〜12歳): 9〜12時間
  • 中学生・高校生(13〜18歳): 8〜10時間

睡眠構造の特異性: 赤ちゃんの睡眠は大人とは大きく異なります。まず、入眠直後にレム睡眠から始まることが多く、睡眠サイクルも約50分と短いのが特徴です14。また、総睡眠時間に占めるレム睡眠の割合が約50%と非常に高く、これは脳が急速に発達し、膨大な情報を処理していることの表れです11。睡眠不足は、肥満や生活習慣病、抑うつ、学業成績の低下など、子どもの将来にわたる健康リスクを高めることが指摘されています8

4.2 成人:健康維持の基盤となる睡眠

成人期は、社会生活の中心を担う年代であり、日中のパフォーマンスを維持するために質の高い睡眠が不可欠です。

推奨される睡眠時間: 厚生労働省は、成人の適正な睡眠時間について「6時間以上を目安とする」と明確に推奨しています6。もちろん、必要な睡眠時間には個人差があり、体質的に長い睡眠が必要な「ロングスリーパー」なども存在するため、日中の眠気や倦怠感がないかを基準に、自分にとっての最適な睡眠時間を見つけることが重要です17

睡眠不足の健康リスク: 6時間未満の睡眠が慢性化すると、健康への影響は深刻です。国内外の研究で、肥満、高血圧、糖尿病、心疾患、脳卒中、さらにはうつ病や認知症の発症リスクが著しく高まることが一貫して報告されています17。睡眠は、もはや単なる休養ではなく、積極的な健康投資と言えるでしょう。

4.3 高齢者:変化する睡眠と新たな注意点

加齢に伴い、私たちの睡眠パターンは自然に変化します。この変化を正しく理解することが、高齢期の健康維持の鍵となります。

睡眠構造の変化: 年齢を重ねると、深いノンレム睡眠(ステージN3)が減少し、浅い睡眠(ステージN1, N2)の割合が増えます。その結果、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」が増えたり、朝早くに目が覚めてしまう「早朝覚醒」が起こりやすくなります19。また、体内時計のリズムが前進し、若い頃に比べて早寝早起きになるのも自然な変化です9

「寝床で長く過ごしすぎること」のリスク: 高齢者にとって特に注意が必要なのは、「睡眠時間」そのものよりも「床上時間(寝床で過ごす時間)」です。厚生労働省のガイドラインでは、床上時間が8時間以上になることは、かえって健康リスクを高めると警告しています6。長すぎる床上時間は、認知機能の低下や死亡リスクの増加と関連することが示されており、「長く寝れば健康」という考えは高齢者には当てはまらないのです17

「睡眠休養感」の重要性: 高齢期においては、睡眠時間の長短よりも「朝、起きた時にぐっすり眠れたと感じられるか(睡眠休養感)」が健康の重要なバロメーターとなります6。日中は活動的に過ごし、眠くなってから床に就く、というメリハリのある生活が、質の高い睡眠と健康長寿につながります。

日本の睡眠不足 – データで見る「眠れない国」の実態

日本の睡眠問題は、個人の悩みにとどまらず、社会全体の課題となっています。客観的なデータは、日本が世界的に見ても「眠れない国」であることを浮き彫りにしています。

国際比較で見る日本の睡眠

経済協力開発機構(OECD)の調査によると、加盟国の平均睡眠時間が8時間台であるのに対し、日本の平均睡眠時間は約7時間15分と、最も短いグループに属しています20。長時間労働や通勤時間、夜型の生活スタイルなどが、その背景にあると考えられています。このデータは、日本の睡眠不足が構造的な問題であることを示唆しています。

国内データで見る深刻な実態

国内の状況をより詳しく見てみましょう。厚生労働省が定期的に実施している「国民健康・栄養調査」は、日本の睡眠実態を知る上で最も信頼性の高い情報源です。ここでは、令和元年の調査結果から、性別・年齢階級別の詳細なデータを見ていきます。

このデータが示すのは、特に働き盛りの世代がいかに睡眠を犠牲にしているかという現実です。下の表は、各年代で睡眠時間が「6時間未満」の人の割合を示しています。

日本人の睡眠時間(令和元年 国民健康・栄養調査)
年齢階級 性別 5時間未満の割合 5時間以上6時間未満の割合
30-39歳 男性 9.4% 38.2%
女性 9.7% 27.9%
40-49歳 男性 11.9% 37.0%
女性 10.4% 36.0%
50-59歳 男性 12.6% 36.8%
女性 12.1% 41.0%
出典: 政府統計の総合窓口(e-Stat) 令和元年「国民健康・栄養調査」21のデータを基に作成

この表から読み取れる事実は衝撃的です。

  • 働き盛りの男性(30〜50代)では、ほぼ2人に1人が6時間未満の睡眠しかとれていません。
  • 40代、50代の女性も同様に、約半数から半数以上が睡眠不足の状態にあります。特に50代女性では、53.1%と過半数に達しています。

この詳細なデータは、単に「日本人は睡眠不足だ」という漠然としたイメージを、具体的な数字で裏付けるものです。読者の皆様がご自身の年齢や性別と照らし合わせることで、この問題が自分自身の、そして同じ世代の多くの人々が共有する切実な課題であることを実感できるでしょう。長時間労働などの社会的な要因17も絡み合い、個人の努力だけでは解決が難しい根深い問題がここには存在します。だからこそ、次のセクションで紹介する、科学的根拠に基づいた実践的な対策が重要になるのです。

睡眠ステージを最適化するための実践ガイド【厚生労働省ガイドライン準拠】

睡眠のメカニズムを理解した上で、次に取り組むべきは、日々の生活習慣を見直し、睡眠の質を高めるための具体的な行動です。ここで紹介する内容は、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」17や日本睡眠学会の診療ガイドライン22など、最も権威ある情報源に基づいています。これらの習慣は、睡眠の各ステージ、特に深いノンレム睡眠を増やし、レム睡眠とのバランスを整えるのに役立ちます。

6.1 光を制する者は睡眠を制す

私たちの体には、約24時間周期の「体内時計(概日リズム)」が備わっており、睡眠と覚醒のリズムをコントロールしています。この時計を正確に調整する最も強力なツールが「光」です。

朝の光:体内時計をリセットする

起床後、朝日を浴びることは極めて重要です。太陽の光を浴びると、覚醒を促すホルモン「セロトニン」の分泌が活発になり、眠気を誘うホルモン「メラトニン」の分泌が抑制されます。これにより、体内時計がリセットされ、心身が活動モードに切り替わります6。夜の快眠は、朝の光を浴びることから始まっているのです。

夜の光:メラトニンの分泌を妨げない

夜、特に就寝前の2〜3時間は、強い光を避けることが快眠の鍵です。スマートフォンやテレビ、パソコンの画面から発せられるブルーライトは、メラトニンの分泌を強力に抑制し、脳を覚醒させてしまいます6。これにより、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりします。寝室にスマートフォンを持ち込まない、部屋の照明を暖色系の間接照明にするなどの工夫が、深い眠り(ステージN3)を確保するために効果的です17

6.2 食事と飲み物が睡眠に与える影響

口にするものが、夜の睡眠の質を大きく左右します。

カフェイン:午後の摂取は慎重に

コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンクなどに含まれるカフェインには強い覚醒作用があります。カフェインの作用は摂取後30分ほどで現れ、その効果は数時間持続します22。個人差はありますが、少なくとも就寝の4時間前からはカフェインの摂取を避けることが推奨されています17

アルコール:「寝酒」は睡眠の質を破壊する

アルコールを飲むと一時的に寝つきが良くなるように感じられますが、これは大きな誤解です。アルコールは睡眠の前半でこそ深い睡眠を増やすものの、後半になると分解されて生じるアセトアルデヒドの覚醒作用により、睡眠が断片化されます。特に、記憶や感情の整理に重要なレム睡眠が著しく抑制され、中途覚醒の原因となります6。良質な睡眠のためには、寝酒は厳禁です。

ニコチン:睡眠を妨げる覚醒物質

タバコに含まれるニコチンも、カフェインと同様に覚醒作用を持つ物質です。就寝前の喫煙は寝つきを悪くし、睡眠を浅くすることが知られています6

食事のタイミング:朝食はしっかり、夕食は早めに

朝食をしっかり摂ることは、体内時計を正常に始動させるために重要です。一方、就寝直前の食事は、消化活動のために内臓が休まらず、睡眠の質を低下させます。夕食は就寝の3時間前までに済ませるのが理想的です6

6.3 より良い眠りのための運動習慣

日中の適度な運動は、夜の睡眠の質を高めるための強力な味方です。

運動の効果

ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を習慣的に行うと、寝つきが良くなり、深いノンレム睡眠の時間が増加することが多くの研究で示されています6。身体的な疲労感が、健全な睡眠欲求を生み出すのです。

最適なタイミング

運動は、日中や夕方に行うのが最も効果的です。ただし、就寝直前の激しい運動は交感神経を興奮させ、かえって寝つきを妨げる可能性があるため、就寝の1〜2時間前までには終えるようにしましょう17

6.4 理想的な寝室環境の作り方

睡眠の質は、寝室の環境に大きく影響されます。

温度と湿度

寝室は「暑すぎず、寒すぎず」が基本です。一般的に、室温は23℃前後、湿度は50〜60%程度が快適とされています23

暗さと静けさ

メラトニンの分泌を最大限に促すため、寝室はできるだけ暗く、静かに保ちましょう。遮光カーテンやアイマスク、耳栓などの活用も有効です24

入浴の活用

就寝の1〜2時間前にぬるめのお湯(40℃程度)にゆっくり浸かると、一時的に上がった深部体温がその後スムーズに低下し、自然な眠気を誘います6

6.5 「睡眠休養感」を高める生活リズム

質の高い睡眠を得るために最も重要なことは、日々の生活リズムを整えることです。

一定の起床・就寝時刻

毎日同じ時刻に起き、同じ時刻に寝ることを心がけましょう。特に、休日に平日より2時間以上遅く起きる「寝だめ」は、体内時計を狂わせる「社会的時差ボケ」を引き起こし、週明けの不調の原因となります17。体内時計を安定させることが、一貫して質の高い睡眠を得るための最大の秘訣です。

リラックスタイムの確保

就寝前は、仕事や悩み事から離れ、心身をリラックスさせる時間を作りましょう。読書や静かな音楽、ストレッチなどが効果的です。もし、ベッドに入って20分以上眠れない場合は、無理に寝ようとせず、一度ベッドから出てリラックスできることを行い、眠気が来てから再び床に就くのが良い方法です23

専門家への相談を考えるとき – 睡眠障害のサイン

これまで紹介してきた生活習慣の改善(睡眠衛生)を実践しても、睡眠に関する悩みが解決しない場合があります。その場合、背景に治療が必要な「睡眠障害」が隠れている可能性があります8。セルフケアには限界があることを認識し、適切なタイミングで専門家の助けを求めることが非常に重要です。

以下のような症状が1ヶ月以上続く場合は、かかりつけ医や睡眠専門の医療機関に相談することを強く推奨します。

  • 入眠困難: 寝床に入っても、なかなか寝つけない(30分〜1時間以上かかる)。
  • 中途覚醒: 夜中に何度も目が覚めてしまい、その後なかなか再入眠できない。
  • 早朝覚醒: 意図したよりもずっと早く目が覚めてしまい、二度寝ができない。
  • 熟眠感の欠如: 睡眠時間は足りているはずなのに、ぐっすり眠れた感じがしない。
  • 日中の過度な眠気: 日中に耐えがたい眠気に襲われ、仕事や学業、日常生活に支障が出ている。
  • 睡眠中の異常な行動や感覚:
    • 家族から、いびきが非常に大きい、呼吸が止まっていると指摘される。
    • 就寝中に脚がむずむずしたり、虫が這うような不快感があり、脚を動かさずにはいられない。
    • 夢の内容に合わせて、大声で叫んだり、手足を激しく動かしたりしてしまう。

これらの症状は、以下のような代表的な睡眠障害のサインである可能性があります。

  • 不眠症 (Insomnia): 上記の入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒などが慢性化し、日中の不調を伴う状態8
  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 (Obstructive Sleep Apnea, OSA): 睡眠中に気道が塞がり、呼吸が繰り返し止まる病気。大きないびきや日中の強い眠気が特徴です25
  • むずむず脚症候群 (Restless Legs Syndrome, RLS): 脚の不快感により入眠が妨げられる病気19
  • 概日リズム睡眠・覚醒障害: 体内時計が社会的な生活リズムとずれてしまい、極端な宵っ張りや朝型になる状態8

これらの睡眠障害は、放置すると生活習慣病や精神疾患のリスクを高めるだけでなく、交通事故や労働災害の原因ともなり得ます。適切な診断と治療を受けることで、症状は大きく改善します。お近くの医療機関、あるいは日本睡眠学会が認定する専門医・専門医療機関19を受診し、専門的なアドバイスを求めることをためらわないでください。

よくある質問 (FAQ)

最も重要な睡眠ステージはどれですか?

全ての睡眠ステージが重要であり、特定のステージだけが優れているわけではありません。しかし、役割の観点からは「ステージN3(深い睡眠)」と「レム睡眠」が特に重要です。ステージN3は、成長ホルモンの分泌による身体の修復や、脳の老廃物除去に不可欠です1115。一方、レム睡眠は、記憶の整理や感情の処理といった精神的なメンテナンスを担っています10。この二つがバランス良く現れることが、質の高い睡眠の鍵となります。

深い睡眠(ステージN3)を増やすにはどうすればいいですか?

深い睡眠を増やすには、科学的根拠に基づいた生活習慣が効果的です。具体的には、日中のウォーキングなどの有酸素運動6、就寝前のアルコールやカフェインの摂取を避けること6、就寝1〜2時間前のぬるめのお湯での入浴6、そして毎日同じ時間に起床・就寝して体内時計を整えること17などが挙げられます。これらの習慣は、より深く安定した睡眠を促します。

夜中に目が覚めるのは異常ですか?

夜中に目が覚めること(中途覚醒)自体は、必ずしも異常ではありません。特に高齢になると、睡眠が浅くなるため中途覚醒は増える傾向にあります19。問題となるのは、目が覚めてしまってなかなか再入眠できなかったり、そのせいで日中に強い眠気や不調を感じたりする場合です。このような状態が1ヶ月以上続く場合は、不眠症や睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害の可能性があるため、専門医への相談をお勧めします8

結論

本記事を通じて、私たちは睡眠が単なる休息ではなく、心身の健康を維持・増進するために不可欠な、緻密に設計された生命活動であることを学んできました。最後に、最も重要なポイントを振り返りましょう。

  • 睡眠はアクティブなプロセスである: 私たちの眠りは、スイッチを切るような受動的な状態ではありません。脳と身体の回復を担う「ノンレム睡眠」と、記憶と感情を整理する「レム睡眠」が、約90分のサイクルで繰り返されるダイナミックなプロセスです。
  • 各ステージには固有の役割がある: 浅い眠りから深い眠り(ステージN1, N2, N3)、そして夢を見るレム睡眠まで、それぞれのステージが健康維持に欠かせない独自の機能を果たしています。特に、身体の修復を担う「深いノンレム睡眠(ステージN3)」と、心のメンテナンスを担う「レム睡眠」のバランスが重要です。
  • 睡眠ニーズは生涯を通じて変化する: 必要な睡眠時間や睡眠の質は、乳幼児期から高齢期に至るまで、ライフステージに応じて変化します。この変化を理解し、各年代に合った睡眠習慣を身につけることが、生涯にわたる健康の基盤となります。
  • 質の高い睡眠は、科学的根拠に基づいた習慣から生まれる: 睡眠は、光、食事、運動、そして日々の生活リズムといった習慣によって大きく左右されます。本記事で紹介した厚生労働省のガイドラインに基づいた実践的なアプローチは、あなたの睡眠の質を確実に向上させるでしょう。

日本の社会は、世界的に見ても睡眠不足という大きな課題を抱えています。しかし、睡眠の科学を正しく理解し、一夜ごとの眠りを大切にすることで、私たちはその状況を変えることができます。

この記事が、皆様にとってご自身の睡眠を見つめ直し、より健康で活力に満ちた毎日を送るための一助となれば幸いです。今夜から、あなた自身の最高の主治医として、質の高い睡眠という最も効果的な処方箋を自分自身に与えてあげてください。一夜ごとの健やかな眠りが、あなたの輝く明日を創り出します。

監修者紹介

三島 和夫(みしま かずお)12

  • 役職: 秋田大学大学院医学系研究科 精神科学講座 教授、秋田大学医学部附属病院 副院長・臨床研究支援センター長
  • 経歴: 1987年に秋田大学医学部を卒業後、同大学での精神科学の研究と臨床に従事。2002年に米国バージニア大学時間生物学研究センター、2003年にスタンフォード大学医学部睡眠研究センターにて客員研究員・准教授として最先端の睡眠医学・時間生物学研究に携わる。帰国後、2006年より国立精神・神経医療研究センターの睡眠・覚醒障害研究部長として、日本の睡眠研究を牽引。2018年より現職。睡眠障害の診断・治療法の開発、特に高齢者の睡眠障害や体内時計の研究において数多くの業績を持つ3
  • 所属学会・受賞歴: 日本睡眠学会理事、日本生物学的精神医学会理事、日本学術会議連携会員などを歴任。その功績により、エルウィン・フォン・ベルツ賞(1989年、2017年)、日本睡眠学会研究奨励賞(2002年)などを受賞2
  • 主要研究・著書: 厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針」改訂に関する研究班の代表を務めるなど、国の健康政策にも深く関与。科学的根拠に基づいた一般向けの啓発書『8時間睡眠のウソ。』4などを多数執筆し、睡眠に関する正しい知識の普及に貢献している3
免責事項この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスに代わるものではありません。健康上の問題や症状がある場合は、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

  1. アットプレス. 《医師・歯科医師・薬剤師向け》 無料オンラインセミナー4/21(日)朝10時開催 『質の良い睡眠とは何か? ~心身の健康との関連~』 講師:三島 和夫 先生(秋田大学大学院医学系研究科精神科/教授) [インターネット]. [引用日: 2025年6月19日]. Available from: https://www.atpress.ne.jp/news/391535
  2. 時事メディカル. 三島和夫 医師(みしまかずお)|ドクターズガイド [インターネット]. [引用日: 2025年6月19日]. Available from: https://medical.jiji.com/doctor/2273
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