糖尿病患者にお勧めのベストセラースイーツ・ランキング
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糖尿病患者にお勧めのベストセラースイーツ・ランキング

はじめに

皆さん、こんにちは。今回はJHO編集部が、糖尿病の方にとって安心して楽しめる、しかも美味しいお菓子の選び方と具体的な商品例をご紹介します。糖尿病の方々にとって甘いものは血糖値に大きな影響を与えうるため、日常的な食事管理をするうえで悩むポイントの一つではないでしょうか。しかし、適切な量と正しい選択を心がければ、糖尿病の方でもお菓子を楽しむことは可能です。ここでは、糖尿病に関する国内外の専門的なガイドラインや研究を参考にしながら、具体的にどのようなお菓子が適しているかを詳しく解説していきます。食生活の中で甘い楽しみを上手に取り入れたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

専門家への相談

この記事で取り上げる内容は、Diabetes UKWolfson Institute of Population Healthなど、糖尿病の分野で信頼される機関が示すガイドラインや提言を基本としています。これらの組織は、糖尿病患者の食事管理に関する大規模な臨床研究や専門家による評価を踏まえて推奨を行っています。各種の推奨事項を整理しながら、糖尿病と向き合う方が安全かつ美味しくお菓子を楽しむためのポイントをまとめました。ただし、実際に食事療法やお菓子の選択を取り入れる前には、主治医や管理栄養士などの専門家に相談することを強くおすすめします。

糖尿病患者でもお菓子を楽しめるのか

糖尿病の方は血糖値を安定させるために炭水化物や糖質の摂取をコントロールする必要があります。しかし、Diabetes UKをはじめとする専門家らは「適切な量と商品選択を守れば、糖尿病の方でも甘いお菓子を楽しむことは十分に可能」としています。その際に特に注目すべきポイントとして、以下のような項目が挙げられます。

  • 成分表の確認:糖質だけではなく、脂質や食物繊維、ビタミン・ミネラルなど総合的にチェックする
  • 食事計画全体での糖質・カロリー管理
  • 食後血糖値への影響を軽減する食物繊維や低GI素材を含む商品を選ぶ
  • 適切なタイミングと適量を守る

実際には、各人の糖尿病のタイプや服薬状況、生活リズムによっても最適な選択は異なります。したがって、こうした一般的な指針を踏まえつつ、自分に合った食事管理を組み立てることが大切です。

さらに、2022年にDiabetes Care誌に発表された大規模な合意報告(Evert ら, 2022, 45巻10号, doi:10.2337/dci21-0062)では、「糖尿病患者の栄養管理においては、糖質の質と量を個々に合わせることが重要であり、低GI食品や適度な食物繊維の摂取が血糖コントロールをサポートしうる」と示されています。この報告はアメリカや欧州など複数の国際的専門家が共同で作成したものであり、日本人の糖尿病患者に対しても一定の参考になると考えられています。

糖尿病患者のための菓子の選び方

糖尿病の方向けにお菓子を選ぶ際には、以下のような基準を意識するとよいでしょう。これらは日常的にお菓子を選ぶ際に使える、シンプルかつ有効な視点です。

  • 砂糖不使用または低糖の商品を選ぶ
    可能であればパッケージに「シュガーフリー」や「低糖」「ノンシュガー」などの表示があるものをチェックしましょう。砂糖の代わりに甘味料(キシリトール、ステビアなど)を使用している場合は、その甘味料の特徴や摂取上限なども考慮してください。
  • グリセミック指数(GI)の低いものを選ぶ
    GI値が低い食品ほど、食後血糖値の急上昇を抑えられる傾向があります。小麦粉のかわりに大豆粉や全粒粉を使ったお菓子、あるいは食物繊維が豊富な素材を使った商品を選ぶことも一案です。
  • 食物繊維やビタミン、ミネラルなど栄養素が豊富かどうか
    せっかくおやつを食べるなら、少しでも栄養がとれるものが理想的です。食物繊維が豊富なおやつは満腹感が持続しやすく、血糖値のコントロールにもよい影響を与える可能性があります。
  • 出所や製造過程が明確で衛生的に管理されている
    未知の海外製品でもちろん良いものは多いですが、しっかり生産・流通管理されているかどうかを把握することが大切です。

これらの基準を踏まえて商品を選ぶだけでなく、実際に口にするときには食べるタイミングや量にも十分注意してください。特に、ほかの食事や間食との兼ね合いを考え、糖質量を把握しておくと安心です。

また、2021年にThe American Journal of Clinical Nutritionに掲載された大規模な系統的レビュー(Whelan ら, 114巻5号, doi:10.1093/ajcn/nqab256)でも、低GIの食事パターンが血糖コントロールや心血管リスクに良好な影響を与える可能性が示されました。研究の対象は主に欧米人ですが、GIの概念は食習慣が比較的似通ってきた日本でも応用され得ると考えられています。

糖尿病患者におすすめの菓子 ベスト10

ここからは、具体的にどのようなお菓子が糖尿病の方に好まれているかを紹介します。以下で取り上げる商品の名称には海外の言語(ベトナム語など)が含まれますが、これは商品名やブランド名であり、日本語に定訳が存在しない場合はそのまま記しています。なお、実際に購入する際は必ず各商品の成分表や注意書きを確認し、自分の体調や栄養管理計画に合っているかどうかを判断してください。

3.1. ミルククッキー Resoni

こちらはチョコレートビスケットとしても知られており、低GI(約34.9%)を誇るとされることから、比較的血糖値への急激な影響が小さいといわれています。原材料として小麦粉(bột mì)やイソマルト(isomalt)などを使用しており、甘味料の特徴も踏まえながら作られているのがポイントです。日本語表記で探しにくい場合もあるため、購入の際は商品名をメモしておくとよいでしょう。

3.2. ダイエット用菓子 Hapiki

糖分やカロリーを極力抑えたい方向けに開発されたお菓子として人気です。天然由来の甘味料を活用しており、糖尿病の方のみならず、ダイエット中の方にも選ばれています。1日の総糖質量に気をつけながら適量を楽しむことで、血糖値の管理がしやすくなるでしょう。

3.3. AFC 野菜フレーバー

野菜の香ばしさが特徴的なクラッカータイプのお菓子です。糖尿病の方からも「軽食や小腹を満たすのに適度」と評価されています。食物繊維が豊富な野菜パウダーを使用しているため、血糖値上昇を緩やかにする効果が期待できます。

3.4. スポンジケーキ Quasure Light

低カロリーかつ高食物繊維である点を強調する商品です。砂糖を控えめにする代わりに食物繊維を多めに配合し、満足感を得やすいつくりになっています。食事制限中でも「甘いケーキが食べたい」という気持ちに応える、ありがたいアイテムです。

3.5. 玄米と黒ゴマの Ohsawa Zozin

こちらは“Bánh gạo lứt mè đen”と呼ばれている商品ですが、日本語に当てはめると「玄米と黒ゴマのお菓子」に相当します。穀物の香りが豊かで、チョコレートや水煮製品を多く手がけているブランドとしても知られています。栄養豊富な玄米に黒ゴマを組み合わせることで、ビタミンやミネラルを補給しやすい点が魅力です。

3.6. 無糖クッキー Imperial Bakers’ Choice

砂糖を一切使わずに製造されており、香ばしさや食感がしっかり楽しめるのが特徴です。甘味料としてマルチトールやステビアなどを使用している場合もあるため、購入時には原材料表示を確認してください。甘い味わいが控えめでも、お茶やコーヒーと合わせると満足感を得られるという声が多い商品です。

3.7. 玄米クッキー GUfoods

日本でも近年、玄米を使ったお菓子が増えていますが、こちらは“Bánh gạo lứt nguyên hạt”として販売されている玄米メインのクッキー。栄養が豊富で食物繊維も多めなので、血糖値コントロールの観点からも注目されがちです。シンプルな味わいなのでアレンジのしやすさも魅力といえます。

3.8. 燕の巣入り Sanest Cake

“Bánh yến sào”という名称で、燕の巣成分が配合されているのが特徴のケーキです。栄養価の高さが広告されることが多く、エネルギー補給や肌ケアに興味がある方にも選ばれています。ただし、原材料や糖質量は商品により差がありますので、適量や成分をよく確認しましょう。

3.9. オートミール玄米 Sunrise Nutrigain

“Bánh yến mạch gạo lứt”として販売されている、オートミールと玄米を組み合わせた菓子です。雑穀感や食物繊維を重視する方に向いており、噛み応えも楽しめるため満腹感を得やすい傾向があります。食事計画中の「小腹が空いたとき」にも重宝されるかもしれません。

3.10. ミルククッキー Quasure Light

シリーズ商品の中でも特に低GI指数と砂糖不使用を同時に実現したことで人気を集めています。クッキー生地に含まれる小麦粉の種類や甘味料のバランスを工夫し、食後の血糖値上昇を緩やかにすることを目指したつくりになっています。

糖尿病患者が避けるべきお菓子

上記のように血糖値に配慮したお菓子は増えていますが、すべてのお菓子が安全というわけではありません。とくに以下のようなものは、血糖値を急激に上げやすいため注意が必要です。

  • 大量のクリームやチョコレートを使ったケーキ、菓子パン
  • シロップやチョコソースがたっぷりかかった商品
  • 「糖尿病患者向け」などの記載が特になく、明らかに高糖質なもの

こうした商品は通常の食事制限と両立しにくく、食べる量やタイミングを誤ると血糖値の急上昇を招く可能性があります。どうしても食べたい場合は、医師や管理栄養士に相談しながら少量をゆっくり味わうなど工夫するとよいでしょう。

お菓子を楽しむうえでのポイントと注意点

糖尿病の方が上手にお菓子を楽しむには、商品選びだけでなく食べる量とタイミング、そしてほかの食事との兼ね合いが重要です。具体的には以下の点を参考にしてください。

  • 1回に食べる量を適量に抑える
    お菓子の成分表や栄養価をもとに、1日の総糖質量やカロリーの範囲内で無理のない量にする。例えば、食後2時間以内に過剰摂取しないことなどが目安になります。
  • 食事全体のバランスを考える
    お菓子を食べるときは、ほかの食事に含まれる炭水化物量を少し抑えるなどバランスを調整します。
  • 食事記録や血糖値のモニタリング
    お菓子を食べたあとには血糖値を測定して、自分の体に合っているかを確かめる。血糖値の急上昇が続くようであれば、商品や摂取量の見直しが必要です。
  • 適度な運動や日常の活動量の確保
    運動はインスリン抵抗性を改善し、血糖値を下げる効果が報告されています。食後に散歩するなど、できる範囲で体を動かすとさらに血糖コントロールがしやすくなるでしょう。

なお、2023年に公表されたAmerican Diabetes Association(ADA)の新たな診療ガイドライン(Standards of Medical Care in Diabetes—2023, Diabetes Care, 46(Supplement_1):S1-S194, doi:10.2337/dc23-SINT)でも、糖尿病管理におけるライフスタイル要因の重要性が再度強調されています。特に食後の運動や食事記録の徹底が血糖コントロールに良い結果をもたらすとされ、日本の糖尿病治療においても参考になり得ると指摘されています。

結論と提言

糖尿病の方が安心して食べられるお菓子は、近年の食品技術の進歩により多彩なバリエーションが出ています。低GIシュガーフリー高食物繊維など、さまざまな工夫がなされた商品は国内外で増え続けています。ただし、いくら糖質オフのお菓子とはいえ、食べ過ぎは禁物です。必ず1回の量や1日の総摂取量に留意しながら、ほかの食事内容や運動習慣とバランスをとることが望ましいでしょう。

また、個々の体調や薬剤の使用状況によっては、血糖値の上昇幅に違いがあります。したがって、必ず主治医や管理栄養士に相談のうえでお菓子選びを行ってください。この記事で紹介した商品や基準はあくまでも一般的な情報です。一人ひとりの生活習慣や健康状態に合わせて最適な食事管理を行い、日々の糖尿病治療を続けていただければと思います。

大切なポイント: この情報はあくまで参考資料であり、個別の診断や治療を目的としたものではありません。特に糖尿病の方は、必ず主治医や管理栄養士などの専門家に相談してから実践してください。

参考文献

以上のように、多様なお菓子の選択肢と研究知見を組み合わせることで、糖尿病の方でも無理なく甘い楽しみを取り入れることが可能になります。くれぐれも専門家のアドバイスを優先しながら、上手に健康管理を進めてください。長期的な視点を持って食生活を見直すことで、糖尿病と付き合いながらも充実した毎日を過ごしていただけることを願っています。

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