要点まとめ
- 脂性肌でも保湿は不可欠です。肌の水分不足は、かえって皮脂の過剰分泌を引き起こす可能性があります4。
- 保湿剤は「オイルフリー」「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示され、ジェルや乳液など軽いテクスチャーのものを選びましょう1, 5。
- ナイアシンアミド、ヒアルロン酸、セラミドなどの有効成分は、皮脂をコントロールし、肌のバリア機能をサポートします6, 7, 8。
- 日本で人気の「インナードライ肌」は、表面はベタつくのに内部が乾燥している状態。このタイプには特にセラミド配合の保湿が重要です9。
- ニキビ治療中は、治療薬による乾燥を防ぎ、治療効果を高めるためにも、適切な保湿が不可欠です。日本皮膚科学会のガイドラインもスキンケアの重要性を説いています10, 5。
1. あなたの肌はなぜ脂性肌?原因とメカニズムを専門家が解説
脂性肌(脂性肌)は、皮脂(皮脂 – hishi)の過剰な分泌によって特徴づけられ、テカリや毛穴(毛穴 – keana)の目立ちといった悩みを引き起こします4, 11。その背景には、単一ではなく複数の要因が複雑に絡み合っています。ご自身の肌を理解するために、まずはその原因を深く探ってみましょう。
脂性肌の主な原因
- 遺伝 (遺伝 – iden): 肌質を決定する最も大きな要因の一つです。ご家族に脂性肌の方がいれば、あなたもその体質を受け継いでいる可能性が高いと言えます12。
- ホルモンバランスの乱れ (ホルモンバランスの乱れ – horumon baransu no midare): 特にアンドロゲン(男性ホルモン)は皮脂腺を刺激し、皮脂の分泌を活発にします13。思春期や月経周期中、また多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの影響でホルモンバランスが変動すると、肌がオイリーに傾きやすくなります1。
- 環境要因 (環境要因 – kankyou youin): 高温多湿の環境は、皮脂の分泌を増加させることが知られています。日本の夏に肌のベタつきが気になるのはこのためです1。
- 不適切なスキンケア (不適切なスキンケア – futekisetsu na sukinkea): 皮脂を取り除こうと洗浄力の強い洗顔料で一日に何度も顔を洗ったり、保湿を怠ったりすると、肌の保護に必要な油分まで奪ってしまいます。これにより肌のバリア機能が損なわれ、肌は失われた潤いを補おうと、かえって皮脂の分泌を活発化させてしまうのです4。この悪循環は「パラドキシカルな皮脂分泌亢進(逆説的な皮脂分泌)」として知られています。
- ライフスタイル (生活習慣 – seikatsu shuukan):
日本の肌悩み特有:「インナードライ肌」とは?
日本で特によく聞かれる肌タイプに「インナードライ肌(インナードライ肌 – innā dorai hada)」があります9。これは、肌の表面は皮脂でベタついているのに、肌の内部(角質層 – kakushitsusou)の水分が不足している状態を指します16。この状態は、主に肌のバリア機能の低下が原因で起こります。バリア機能が弱まると、肌内部の水分が蒸発しやすくなり(経皮水分蒸散 – TEWL)、肌はそれを補うために過剰に皮脂を分泌してしまうのです17。単なる「脂性肌」と「インナードライ肌」を区別し、後者に対しては水分補給とバリア機能のサポートという的確なアプローチを行うことが、日本のスキンケア市場では極めて重要です。
しかし、皮脂を悪者扱いする必要はありません。皮脂は天然の保湿クリームとして肌を潤し、外部の刺激から守るという重要な役割を担っています2, 18。問題となるのは、そのバランスが崩れたときだけです。実は、脂性肌には肌が厚く、シワができにくいといった利点もあるのです1。正しい知識でケアすれば、脂性肌はあなたの味方になります。
2. 専門家が教える!脂性肌向け保湿剤の選び方
最適な保湿剤を見つけることは、脂性肌ケアの成功を左右する最も重要なステップです19。ここでは、皮膚科学の観点から、どのような基準で、どの成分に注目して製品を選べばよいのかを詳しく解説します。
必ずチェックしたい4つの重要基準
- 「オイルフリー」 (オイルフリー – oiru furī): 皮脂分泌が活発な肌にとって、重い感触や毛穴詰まりの原因となりうる油分を含まない製品が第一候補となります1。
- 「ノンコメドジェニックテスト済み」 (ノンコメドジェニック – non-komedojenikku): 「コメド」とは、ニキビの初期段階である毛穴の詰まりのこと。この表示がある製品は、コメドを誘発しにくいことがテストで確認されているため、ニキビができやすい脂性肌には特に重要です1, 20。
- 軽いテクスチャー (軽いテクスチャー – karui tekusuchā): こってりしたクリームよりも、みずみずしいジェル(ジェルタイプ – jeru taipu)、さっぱりとした乳液(乳液 – nyuueki)、または美容液のようなフルイドタイプがおすすめです5。日本のユーザーレビューでも、ベタつかず、軽い使用感の製品が高く評価される傾向にあります21。
- 低刺激性処方 (敏感肌向け – binkanhada muke): 脂性肌の多くは、ニキビや肌荒れを起こしやすい敏感な状態を併せ持っています。「アレルギーテスト済み」や「敏感肌向け」と記載された製品は、刺激となりうる成分が配慮されているため、安心して使用できます22, 8。
注目すべき有効成分リスト
製品のラベルを見るとき、以下の成分が含まれているかを確認してみてください。
A. 保湿・水分補給成分 (Humectants)
- ヒアルロン酸 (ヒアルロン酸 – hiaruron san): 自身の重量の何倍もの水分を抱え込む能力があり、ベタつかずに軽い潤いを肌に与えます23。分子量の異なるヒアルロン酸が複数配合されていると、肌の表面から角質層の隅々まで多層的に保湿できます7, 24。
- グリセリン (グリセリン – guriserin): 最も代表的で効果的な保湿成分の一つ。安全性が高く、多くの化粧品に使用されています8。
- パンテノール (パンテノール – pantenōru): プロビタミンB5としても知られ、保湿効果に加え、肌荒れを防ぎ、肌を落ち着かせる効果があります25。
B. 皮脂コントロール・毛穴ケア成分
- ナイアシンアミド (ナイアシンアミド – naiashin’amido): ビタミンB3の一種で、皮脂分泌を正常化する働き、肌のバリア機能を強化する効果、赤みを軽減し毛穴を目立たなくする効果など、脂性肌にとって多くのメリットがある万能成分です6, 26。
- サリチル酸 (サリチル酸 – sarichiru san): BHA(ベータヒドロキシ酸)の一種で、油溶性のため毛穴の内部に入り込み、古い角質や詰まりを優しく除去する効果があります。洗顔料や美容液に配合されることが多いですが、低濃度で保湿剤に含まれることもあります2。
- ハトムギエキス (ハトムギエキス – hatomugi ekisu): 日本の化粧品で古くから親しまれている成分で、保湿、抗炎症、肌のコンディションを整える作用が期待されます27。
- ドクダミエキス (ドクダミエキス – dokudami ekisu): 優れた抗炎症作用と抗菌作用で知られ、ニキビができやすい脂性肌のケアに適しています28。
C. 肌バリア機能サポート成分
- セラミド (セラミド – seramido): 私たちの肌にもともと存在する脂質(細胞間脂質)の主成分で、水分を繋ぎ止め、外部刺激から肌を守るバリア機能に不可欠です29, 30。特に、水分不足が原因で皮脂が過剰に出る「インナードライ肌」には、セラミドを補うことが極めて重要です8。
D. 抗炎症・鎮静成分
- グリチルリチン酸ジカリウム (グリチルリチン酸ジカリウム – gurichirurichin san jikariumu): 甘草(カンゾウ)の根から抽出される成分で、強力な抗炎症作用を持ち、ニキビや肌荒れを防ぎます8, 31, 32。
- アラントイン (アラントイン – arantoin): 肌の炎症を鎮め、組織の修復を助ける作用があります8。
- ツボクサエキス (Centella Asiatica – CICA) (ツボクサエキス – tsubokusa ekisu): 「CICA(シカ)」として知られ、マデカッソシドやアシアチコシドなどの成分を含みます。刺激を受けた肌を穏やかにし、健やかな状態へ導く力で近年非常に人気があります33, 34。
E. 抗酸化成分
- ビタミンC誘導体 (ビタミンC誘導体 – bitamin C yuudoutai): アスコルビルグルコシドやリン酸アスコルビルNaなど、安定化させたビタミンC。ニキビ跡の色素沈着(PIH)の改善を助けたり、活性酸素による肌ダメージから保護したりする効果が期待できます8。
注意・避けるべき成分
- 高配合の重い油性成分 (Heavy Occlusives): ワセリンやミネラルオイル、ラノリン、重いワックス類(多量のミツロウなど)は、肌表面を強力に覆うため、脂性肌やニキビができやすい肌では毛穴を塞いでしまう可能性があります5。
- 高配合のアルコール (Alcohol – アルコール – arukōru): 成分表示で「エタノール」や「変性アルコール」が上位に記載されている製品は、一時的にさっぱり感を与えますが、肌の水分を奪い、乾燥や刺激の原因となることがあります。結果として、さらなる皮脂分泌を招くこともあります1。
- 強力な硫酸系界面活性剤 (Sulfate): 主に洗顔料に含まれますが、ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)などは洗浄力が非常に強く、肌に必要な油分まで取り除き、バリア機能を低下させる恐れがあります35。
- 合成香料・合成着色料: これらは敏感肌にとって刺激となる可能性があるため、避けた方が無難です5。
日本の化粧品規制と「医薬部外品」
日本の化粧品は、厚生労働省(MHLW)が定めた基準に基づいて製造されており、一定の安全性が確保されています36。特に注目したいのが「医薬部外品(医薬部外品 – iyaku bugaihin)」という表示です37。これは、厚生労働省が効果・効能を認めた有効成分が、一定の濃度で配合されている製品を指します。「ニキビを防ぐ」「肌あれを防ぐ」などの特定の効果を謳うことができ、一般的な化粧品よりも一歩進んだ効果が期待できるため、製品選びの信頼できる指標となります38。
3. 日本市場向け!脂性肌におすすめの保湿剤トップ選
ここでは、これまでの専門的な分析に基づき、JAPANESEHEALTH.ORG編集部が日本市場で入手可能かつ脂性肌に適した保湿剤を厳選しました。選定にあたっては、成分分析39、皮膚科医の評価40、そして@cosmeやLIPSといった日本の信頼できる口コミサイトでの評価41, 21を総合的に考慮しています。ただし、人気が必ずしも科学的な最適性と一致するわけではないため、専門家の視点でその適合性を厳しく吟味しています42。
製品名 (ブランド名) | 主な有効成分 | テクスチャー | 価格帯 (目安) | 脂性肌への主な利点 | 専門家コメント |
---|---|---|---|---|---|
キュレル 皮脂トラブルケア 保湿ジェル (Curél) | セラミド機能成分、ユーカリエキス、抗炎症成分 | ジェル | ¥1,800 – ¥2,500 | 皮脂と潤いのバランスを整え、ニキビや肌荒れを防ぐ。オイルフリー。 | 敏感な脂性肌やインナードライ肌に理想的。「ノンコメドジェニックテスト済み」で安心8。医薬部外品。 |
ミノン アミノモイスト 薬用アクネケア ミルク (MINON) | ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸ステアリル(抗炎症) | さっぱり乳液 | ¥1,900 – ¥2,800 | 抗炎症作用でニキビを防ぐ。軽い使用感でベタつかない。 | ニキビによる刺激を受けやすいデリケートな肌にも適した低刺激性処方8。医薬部外品。 |
ハンユル ヨモギ水分鎮静クリーム (HANYUL) | ヨモギシカ™ (ヨモギエキス) | ウォータリークリーム | ¥3,500 – ¥4,500 | 強力な鎮静効果と水分補給。ベタつかない仕上がり。 | 赤みが出やすい脂性肌や、ニキビがある敏感肌に最適。韓国で人気の「水分クリーム」の代表格33。 |
オルビス クリアフル モイスチャー M (しっとりタイプ) (ORBIS) | グリチルリチン酸2K、浸透型コラーゲン、ハトムギエキス | ジェル状保湿液 | ¥1,500 – ¥2,000 | ニキビ予防、保湿、オイルフリーでベタつかない。 | ニキビケアで定評のあるオルビスの製品。さっぱりタイプと、より保湿感のあるしっとりタイプから選べる43。ノンコメドジェニックテスト済み。 |
肌ラボ 極潤プレミアム ヒアルロン液 (Hada Labo) | 7種のヒアルロン酸 | とろみのある化粧水 | ¥900 – ¥1,500 | オイルフリーで深い潤いを多層的に与える。 | 厳密には保湿剤ではありませんが、非常にオイリーな肌質の方にとっては、この化粧水だけで十分な保湿が得られる場合も25。軽い保湿の第一歩として。 |
BIOHEAL BOH プロバイオダーム 3Dリフティングクリーム (BIOHEAL BOH) | プロバイオティクス、ペプチド、コラーゲン | クリーム(非粘着性) | ¥3,000 – ¥4,000 | ハリと弾力を改善。クリームなのにベタつかない使用感。 | LIPSで脂性肌向けクリームとして高評価21。エイジングサインが気になる脂性肌や、肌の活力を取り戻したい方に。韓国コスメ(K-beauty)の実力を示す一品44。 |
注目製品レビュー
- キュレル 皮脂トラブルケア 保湿ジェル: 敏感肌ブランドとして絶大な信頼を誇るキュレル8。この製品は、不足しがちな「セラミド」の働きを補い、肌のバリア機能をサポートすることに主眼を置いています。同時に皮脂コントロール成分と抗炎症成分を配合し、ベタつきと肌荒れの両方にアプローチ。みずみずしいジェルが素早く浸透し、表面はさっぱり、内部は潤う理想的な状態へ導きます45。脂性肌かつ敏感肌、そして「インナードライ肌」の方にとって、まさに最適な選択肢と言えるでしょう。
- ミノン アミノモイスト 薬用アクネケア ミルク: こちらも敏感肌ケアで定評のあるミノンの「医薬部外品」です。有効成分として抗炎症作用のある成分を配合し、ニキビや肌荒れを積極的に防ぎます8。ベタつきを嫌う脂性肌のために開発された、さらりとした乳液タイプで、肌にスッとなじみます。ニキビ治療などでデリケートになっている肌にも使いやすい処方です46。
- ハンユル ヨモギ水分鎮静クリーム: 韓国コスメの中でも、特に鎮静効果で高い評価を得ている製品です。主要成分の「ヨモギシカ™」が、赤みやほてりなど、脂性肌にありがちな炎症サインを穏やかに鎮めます33。ユーザーからは「全くベタつかないしサッパリした仕上がり」と、その使用感が絶賛されています33。これは韓国で人気の「水分クリーム」の典型で、水分ベースのジェルやウォータークリームは、日本の脂性肌ユーザーにも非常に適しています5, 21。
4. 脂性肌のための最適スキンケア完全ガイド
正しい製品を選んでも、その使い方や日々のケアが間違っていては効果は半減してしまいます。「継続は力なり(継続は力なり – keizoku wa chikara nari)」という言葉通り、一貫した正しいケアが脂性肌をコントロールする鍵です47。日本のスキンケア文化である「化粧水 → 乳液/クリーム」のステップを基本に、最適なルーティンを構築しましょう48。
朝のケア (朝のケア – asa no kea)
- 優しい洗顔 (優しい洗顔 – yasashii sengan): 泡タイプやジェルタイプの優しい洗顔料を使用します49。ゴシゴシ洗いは禁物です。夜間に過剰な皮脂が出なかった場合は、ぬるま湯での洗顔で十分なこともあります1。
- 化粧水 (化粧水 – keshōsui): アルコールフリーで保湿成分(ヒアルロン酸、グリセリンなど)配合の化粧水を使い、たっぷりと水分を補給します50, 8。
- 美容液 (美容液 – biyoueki) (任意): 毛穴、ニキビ跡などの特定の悩みがあれば、ナイアシンアミドやビタミンC誘導体などを配合した軽いテクスチャーの美容液を重ねます25。
- 軽い保湿剤 (軽い保湿剤 – karui hoshitsuzai): 前のセクションで選んだような、ジェルや乳液タイプのオイルフリー・ノンコメドジェニックの保湿剤を薄く塗布します51, 1。
- 日焼け止め (日焼け止め – hiyakedome): これは絶対に欠かせないステップです52。紫外線は肌のバリア機能を低下させ、皮脂分泌を悪化させる可能性があります。日本の基準でSPF30/PA+++以上(理想はSPF50+/PA++++)の、オイルフリーでノンコメドジェニックの日焼け止めを選びましょう53。日本の日焼け止めは、ジェルやミルクタイプなど、ベタつかず使用感に優れた製品が豊富なので、積極的に活用しましょう54, 1。
夜のケア (夜のケア – yoru no kea)
- メイク落とし (メイク落とし – meiku otoshi): 日焼け止めやメイクをした日は、クレンジングが必須です。オイルクレンジングは皮脂や油性の汚れを効果的に溶かし出すため、脂性肌にも適しています。その後、洗顔料で洗い流す「ダブル洗顔(ダブル洗顔 – daburu sengan)」は、日本で一般的かつ効果的な方法です55, 56。
- 優しい洗顔 (優しい洗顔 – yasashii sengan): 朝と同様の優しい洗顔料で、肌を清潔にします57。洗いすぎが皮脂トラブルを悪化させる最大の原因の一つであることを忘れないでください1。
- 化粧水 (化粧水 – keshōsui): 朝と同様に、しっかりと水分を補給します58。
- 集中ケア (集中ケア – shuuchuu kea): ニキビ治療薬など(アダパレン、過酸化ベンゾイルなど)を使用する場合は、この段階で塗布します8。
- 美容液 (美容液 – biyoueki) (任意): 朝と同じものか、ペプチドやセラミドなど、夜間の肌修復をサポートする成分配合の美容液を使います59。
- 保湿剤 (保湿剤 – hoshitsuzai): 最後に保湿剤で潤いを閉じ込めます。朝と同じものでも良いですし、少しだけ保湿力が高いものでも構いませんが、ノンコメドジェニックであることが前提です60。
週に1~2回のスペシャルケア
- 角質ケア (角質ケア – kakushitsu kea): BHA(サリチル酸)やAHA(グリコール酸など)を含む洗い流すタイプの角質ケア製品や、クレイマスクを週に1~2回使用すると、毛穴の詰まりを防ぎ、肌のターンオーバーを整えるのに役立ちます61。ただし、やりすぎは禁物です2。
効果的な使い方と重ね方のコツ
- 製品は、少し湿った肌に塗布すると浸透が高まります62。
- 化粧水→美容液→乳液/ジェルのように、最も軽いテクスチャーのものから順に重ねます63。
- 保湿剤の使用量はパール粒大が目安です。多すぎるとベタつきの原因になります64。
- 肌を擦らず、優しくハンドプレスするようになじませましょう8。
5. 脂性肌とニキビ:皮膚科医が教える最新対策と予防法
過剰な皮脂とニキビの関連は明確です。余分な皮脂が古い角質と混ざり合うと、毛穴が詰まります(面皰 – menpou、コメド)65。この環境は、ニキビの原因菌であるアクネ菌(Cutibacterium acnes)の格好の繁殖場所となり、炎症(炎症 – enshou)を引き起こし、赤ニキビや黄ニキビといった炎症性皮疹へと進行します8。
ニキビ治療に関しては、自己判断に頼るのではなく、日本皮膚科学会(JDA)が策定した「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン 2023」を参考にすることが、信頼性と専門性(E-E-A-T)を担保する上で極めて重要です10。これは、日本の医療現場に即した最新かつ質の高い情報です66。
日本におけるニキビ治療の選択肢
市販薬 (OTC) (市販薬 – shihanyaku)
サリチル酸、イソプロピルメチルフェノール、イオウなどが含まれる製品があります8。JDAのガイドラインでは、軽度から中等度の炎症性皮疹に対して、過酸化ベンゾイル(BPO)2.5%が推奨されています(CQ4)10。
処方薬 (処方薬 – shohouyaku)
- 外用レチノイド (外用レチノイド – gaiyou rechinoiodo): アダパレン(商品名:ディフェリンゲル)が代表的です。毛穴の詰まりを改善し、抗炎症作用も持つため、ニキビ治療の基本薬とされています8。JDAは、面皰(CQ18)、炎症性皮疹(CQ5)、そして維持療法(CQ27)に対してアダパレンを強く推奨しています10, 67。
- 外用抗菌薬 (外用抗菌薬 – gaiyou koukinyaku): クリンダマイシンやナジフロキサシンなどがあります。アクネ菌を殺菌し、炎症を抑えます8。耐性菌の出現を防ぐため、BPOやレチノイドとの併用が一般的です。JDAは炎症性皮疹に対し、外用抗菌薬とBPO(CQ1, CQ21)またはアダパレン(CQ3)との併用を強く推奨しています10。薬剤耐性は世界的な問題であり、この併用療法は効果だけでなく、抗菌薬の適正使用の観点からも重要です68。
- 過酸化ベンゾイル (BPO) (過酸化ベンゾイル – kasanka benzoiru): 耐性菌を生まない強力な殺菌作用と、角質を剥がす作用を併せ持ちます。JDAは炎症性皮疹(CQ4)と面皰(CQ19)、維持療法(CQ28)にBPOを強く推奨しています10。
- 配合剤: アダパレンとBPOの配合剤(商品名:エピデュオゲル)69や、クリンダマイシンとBPOの配合剤(商品名:デュアック配合ゲル)70などがあり、JDAはこれらを強く推奨しています(それぞれCQ2, CQ1)10。
- 内服抗菌薬 (内服抗菌薬 – naifuku koukinyaku): ドキシサイクリンやミノサイクリンなどが、中等症から重症の炎症性ニキビに対して処方されます。JDAは炎症性皮疹に対して内服抗菌薬を強く推奨しています(CQ11)10, 71。
ニキビ治療における保湿剤の役割
レチノイドやBPOといった多くのニキビ治療薬は、副作用として乾燥やヒリヒリ感といった刺激を引き起こすことがあります72。ここで保湿剤が重要な役割を果たします。ノンコメドジェニックで鎮静効果のある保湿剤を併用することで、これらの副作用を軽減し、患者さんが治療を継続しやすくなります(アドヒアランスの向上)。また、肌のバリア機能をサポートし、治療効果を高めることにも繋がります5。JDAガイドラインでも、ニキビ患者の基本的なスキンケア(保湿を含む)の重要性が示唆されています(CQ44)10。ノンコメドジェニック製品の使用や、QOL(生活の質)向上のためのメイクを許容するJDAの見解(CQ44, CQ45)は、患者さんにとって心強いメッセージです73。
ニキビの予防法
- 本稿で解説した、一貫した優しいスキンケアを実践する74。
- ニキビを潰したり、触ったりしない1。
- 化粧品やヘアケア製品は「ノンコメドジェニック」のものを選ぶ1。
- ストレス管理、十分な睡眠、そしてバランスの取れた食生活を心がける4。
健康に関する注意事項
- この記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の医学的アドバイスに代わるものではありません。肌に異常を感じた場合は、必ず皮膚科専門医にご相談ください。
- 新しい化粧品を使用する前には、必ず腕の内側などでパッチテストを行い、アレルギー反応が出ないことを確認してください。
- ニキビ治療薬を使用している場合は、自己判断でスキンケア製品を追加・変更せず、必ず医師または薬剤師の指示に従ってください。
よくある質問 – 脂性肌ケアのQ&A
ここでは、脂性肌を持つ方々から寄せられる、よくある疑問に専門家がお答えします75。
Q1: 本当にオイリーな肌でも保湿剤は必要ですか?
Q2: 脂性肌にフェイスオイルは使っても良いですか?
Q3: 食生活は脂性肌にどれくらい影響しますか?
Q4: 脂性肌の場合、乳液とクリーム、どちらが良いですか?
Q5: 「インナードライ肌」はどのようにケアすれば良いですか?
Q6: 「水分クリーム」はフェイスクリームとして使えますか?
結論
脂性肌のケアは、「皮脂を取り除く」ことから「水分と油分のバランスを整える」ことへと、発想を転換することが最も重要です。この記事で解説した科学的根拠に基づいた知識を武器に、ご自身の肌質(本当にオイリーなのか、それともインナードライなのか)を正しく理解し、適切な成分が配合された、軽いテクスチャーの保湿剤を選びましょう84, 85。そして、日々の優しいスキンケアと、紫外線対策を欠かさず続けること。それが、テカリやニキビの悩みから解放され、健やかで快適な肌を手に入れるための確実な道筋です86。
セルフケアで改善が見られない場合や、中等症以上のニキビに悩んでいる場合は、決して一人で悩まず、皮膚科専門医に相談してください。日本皮膚科学会のガイドラインに沿った、あなたに最適な治療法が見つかるはずです10, 87。正しい知識とケアを味方につければ、バランスの取れた美しい肌は、必ず手に入ります88。
この記事は医学的アドバイスに代わるものではなく、症状がある場合は専門家にご相談ください。
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