若者の非器質性睡眠障害を改善する完全ガイド:日本の現状と対策のすべて
睡眠ケア

若者の非器質性睡眠障害を改善する完全ガイド:日本の現状と対策のすべて

日本の若者たちの間で、「眠れない」という悩みが静かなパンデミックのように広がっています。これは単なる一時的な寝不足ではなく、心身の健康を蝕み、将来にわたる深刻な影響を及ぼしかねない「非器質性睡眠障害」という医学的な問題です。厚生労働省の報告によると、日本の若者の睡眠時間は世界的に見ても著しく短く、特に20代から30代の約7割が「不眠症の疑いあり」と判定されるなど、その実態は極めて深刻です123。本稿では、JHO(JapaneseHealth.org)編集委員会が、最新かつ信頼性の高い国内外の医学研究や公的機関の指針に基づき、日本の若者が直面する睡眠問題の根本原因を徹底的に分析し、科学的根拠に裏打ちされた包括的な改善策を提示します。この記事を通じて、読者の皆様が自身の睡眠を客観的に見つめ直し、健康的な毎日を取り戻すための一助となることを目指します。


この記事の科学的根拠

この記事は、インプットされた研究報告書で明確に引用されている最高品質の医学的根拠にのみ基づいています。以下に示すリストには、実際に参照された情報源と、提示された医学的指導との直接的な関連性のみが含まれています。

  • 厚生労働省(MHLW): この記事における睡眠衛生、不眠症の定義、および治療ガイドラインに関する指導は、厚生労働省が発行する「e-ヘルスネット」や「健康づくりのための睡眠ガイド2023」などの公式資料に基づいています456
  • 日本睡眠学会(JSSR): 睡眠薬の適正使用や専門的な治療法に関する推奨事項は、日本睡眠学会が公表した診療ガイドラインに準拠しています7
  • 国際的な査読付き学術論文(PubMed等): 不眠症に対する認知行動療法(CBT-I)の有効性や、若者の睡眠問題に関する最新の知見は、PubMedなどに掲載された複数の大規模なメタアナリシスやランダム化比較試験の結果に基づいています89

要点まとめ

  • 日本の若者の睡眠問題は深刻で、20〜30代の約7割に不眠症の疑いがあり、睡眠不足が「常態化」している危険性があります310
  • 主な原因は、就寝前のスマートフォン使用による体内時計の乱れ、不規則な生活リズム、学業や将来へのストレス、そして「眠れないことへの恐怖」がもたらす悪循環です1112
  • 改善の第一歩は、起床後の日光浴や定期的な運動などを含む「睡眠衛生」の実践です。これはすべての治療の基礎となります7
  • 慢性的な不眠症に対しては、薬物療法よりも効果が持続する「認知行動療法(CBT-I)」が世界的な標準治療として推奨されています。日本でも治療用アプリが承認され、利用しやすくなっています1314
  • 睡眠薬は短期的な補助手段と位置づけられ、依存性の少ない新しいタイプの薬(オレキシン受容体拮抗薬など)が主流となりつつあります。使用は必ず医師の指導のもとで行うべきです715

日本の若者を襲う「睡眠の危機」:統計データが示す深刻な実態

日本における睡眠の問題、特に若年層に焦点を当てると、それはもはや個人の悩みではなく、静かに進行する公衆衛生上の危機と呼ぶべき状況にあります。各種統計データは一貫して、日本が世界で最も睡眠時間の短い国の一つであることを示しており、この問題は仕事と家庭の二重の負担を抱える女性において特に深刻です1。2015年に行われた全国調査では、アテネ不眠尺度に基づき、20代から30代の日本人の実に70%が「不眠症の疑いあり」と特定されるという衝撃的な結果が報告されました3。近年の研究もこの懸念を裏付けており、20代の男性の53.2%、女性の64.4%が「朝の目覚めの悪さ」を感じていることが分かっています16。さらに、2023年の厚生労働省の報告によれば、高校生の78.1%が平日に十分な睡眠を取れていないとされています17

この問題の顕著な表れの一つが「睡眠負債」という現象です。日本の若者は平日の睡眠を犠牲にし、週末に「寝だめ」をすることで補おうとする傾向があります。データによると、20代から30代の60%が平日は一晩に7時間未満しか眠っていません。一方で、8時間以上眠る人の割合は、平日の15%から休日の44%へと急増します3。しかし、日本の睡眠研究の第一人者である三島和夫教授によれば、この「寝だめ」という概念は誤解に基づいています。教授は、週末に長く眠ることは、睡眠不足によって損なわれた認知機能や生理機能を完全には回復させず、単に週内に蓄積された睡眠不足という「借金」を返済しようとする試みに過ぎないと説明しています18

さらに憂慮すべきは、2004年から2017年にかけて日本の青少年を追跡した大規模なデータ分析で発見された逆説的な事実です。自己申告による「不眠症状」の割合は減少傾向にある一方で、実際の睡眠時間はますます短くなり、就寝時刻は遅くなる傾向が見られました10。この矛盾は、睡眠の健康が実際に改善されたとは説明できません。むしろ、それは「睡眠不足の常態化」という危険な心理現象を示唆しています。日本の若者たちが、睡眠不足とそれに伴う疲労に徐々に慣れてしまい、もはやそれを問題視すべき「症状」とは認識しなくなっているようです。彼らはこの状態を、解決すべき医学的問題としてではなく、現代の仕事や社会のプレッシャーの避けられない一部として受け入れてしまっている可能性があります。この認識の変化は、適時適切な助けを求めることを妨げ、生産性の低下から慢性疾患のリスク増加に至るまで、深刻かつ長期的な健康被害につながるため、極めて危険です2

「寝つきが悪い」と「不眠症」の医学的境界線

問題を効果的に解決するためには、日常的な「寝つきの悪さ」と医学的な診断である「不眠症」とを区別することが極めて重要です。厚生労働省のe-ヘルスネットの標準的な定義によると、不眠症(Insomnia)は、以下の二つの要素が同時に存在する場合に診断されます5

  • 長期間続く夜間の睡眠問題:なかなか寝付けない(入眠障害)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、あるいは早朝に目が覚めてしまい再び眠れない(早朝覚醒)といった症状が少なくとも一つ以上あること。
  • 日中の機能低下:夜間の不眠が、日中の生活に明確な悪影響を及ぼしていること。例えば、疲労感、倦怠感、注意・集中力や記憶力の低下、いらいら感、意欲の低下、日中の眠気などが挙げられます6

ここでの重要な点は、日中の生活の質が低下しているかどうかです。7〜8時間未満の睡眠でも、翌日に爽快で正常に活動できる人は、いわゆる「ショートスリーパー」であり、不眠症とは見なされません6。逆に、8時間眠っても疲労感が取れず、休息感がない場合は、睡眠の質に問題がある可能性があります。したがって、睡眠時間そのものに過度に固執することは不要であり、時に逆効果になることもあります6

臨床的には、不眠症は以下のように分類されます。

  • 慢性不眠症:不眠症状と日中の機能低下が週に3回以上、かつ3ヶ月以上にわたって持続する場合6
  • 短期不眠症:症状の持続期間が3ヶ月未満の場合6

本稿では、特定の身体的疾患(例:閉塞性睡眠時無呼吸症候群)が原因ではない睡眠の問題を包括する広い概念である「非器質性睡眠障害」に焦点を当てます。これには不眠症、概日リズム睡眠障害、その他生活習慣や心理状態に関連する様々な障害が含まれます19。中でも不眠症は、若年層に最も一般的で、最も大きな影響を及ぼす病態です。

若者が眠れなくなる根本原因:負のスパイラルを解き明かす

若者の不眠を引き起こす原因は単一ではなく、相互に作用し合い、自己維持的な悪循環を生み出す複雑なシステムです。これらの悪循環を理解することが、効果的な行動計画を立てる鍵となります。

現代生活の罠と生理的影響

現代のライフスタイル、特にテクノロジーの普及と社会的圧力は、睡眠にとって非常に非友好的な環境を作り出しています。

主犯格:スマートフォン

スマートフォンは、若者の睡眠を妨げる最大の要因の一つと考えられています。

  • 生物学的な影響:スマートフォンやその他の電子機器の画面から発せられるブルーライトは、就寝時刻を知らせる体内ホルモンであるメラトニンの生成を強力に抑制します。夜間にブルーライトを浴びることは、脳に「まだ昼間だ」と錯覚させ、体内時計(概日リズム)を混乱させ、入眠を著しく困難にします11。ある研究では、就寝前の1時間だけ電子機器の使用を控えるだけでも、自律神経の活動に良い影響を与え、翌朝の睡眠感を改善できることが示されています20
  • 心理的な影響:SNSの閲覧、ニュースのチェック、ゲーム、絶え間ないメッセージのやり取りは、脳を「興奮」・覚醒状態に保ち続けます。これは、眠りに入るために必要なリラックス状態とは正反対です12。さらに、ベッドでスマートフォンを使う習慣は、「ベッド=睡眠」という脳内の条件付けを徐々に破壊し、休息の場を覚醒と不安の空間に変えてしまいます21

統計データもこれを裏付けており、20〜30代の若者の半数以上が就寝直前にスマートフォンを使用していると認め、そのうちの67%が不眠症のリスクありと判定されています3。他の研究でも、スマートフォンの使用が大学生の総睡眠時間を減少させる主要な原因の一つであることが指摘されています11

不規則な生活リズム

平日と週末の起床・就寝時刻の大きなずれは、「ソーシャル・ジェットラグ」と呼ばれる状態を引き起こし、体内時計を深刻に乱します22。体内時計は、体内の「覚醒力」のリズムを制御しています。これが乱れると、体はいつ眠り、いつ起きるべきかという明確な信号を受け取れなくなり、日中の倦怠感や夜間の入眠困難につながります23。仕事、学業、アルバイトからのプレッシャーが、この不規則な生活の主な原因として若者たちによって挙げられています3

刺激物と食習慣

  • カフェイン:コーヒー、お茶、エナジードリンクに含まれる強力な覚醒物質です。医学的な指針では、就寝前の少なくとも4時間はカフェインの摂取を避けることが推奨されています7
  • ニコチン:タバコに含まれるニコチンも神経を興奮させる作用があります。就寝間際の喫煙は入眠を妨げ、深い睡眠の質を低下させる可能性があります7
  • アルコール(飲酒):多くの人がアルコールは寝つきを良くすると誤解しています。アルコールは初期には眠気を誘いますが、夜の後半の睡眠構造を著しく破壊し、覚醒回数を増やし、回復に必要な深い睡眠やレム睡眠を妨げます12
  • 食事:空腹のまま寝ると寝つきが悪くなることがありますが、就寝直前に満腹になるまで、あるいは脂っこい食事を摂ることも消化器系に負担をかけ、睡眠を妨げます。炭水化物を含む軽い食事は、睡眠を助ける良い選択肢となり得ます7

心理的負担と精神衛生の渦

心理的要因とメンタルヘルスは、睡眠と密接な双方向の関係にあります。

ストレス

ストレスは主要な心理的原因の一つです。学業や重要な試験からのプレッシャー、友人関係や恋愛といった対人関係の複雑さ、そして将来への漠然とした不安は、若者に慢性的なストレス状態をもたらします24。生理学的には、ストレスは交感神経系を活性化させ、心拍数や血圧、覚醒度を高める「闘争・逃走」状態に体を置きます。これは、入眠に必要な副交感神経系のリラックス状態とは正反対です。

うつ病との双方向の関連

  • 不眠はうつ病の結果であるだけでなく、その中核症状の一つでもあります。研究によると、うつ病患者の約80%が不眠症状に苦しんでいます19
  • 逆に、長期にわたる不眠は、うつ病発症の重要な危険因子です。日本の若い女性を対象としたある研究では、抑うつ症状と、寝付くまでの時間の延長(睡眠潜時)および日中の機能低下との間に強い関連が見出されました1

不眠恐怖と心理生理学的悪循環

これは、慢性不眠症の核心をなす、巧妙かつ強力な心理的メカニズムです。数晩眠れない経験をした後、患者は就寝時刻が近づくと恐怖と不安を抱き始めます。「今夜は眠れるだろうか?」「眠れなかったら明日は最悪だ」といった思考が絶え間なく浮かびます6

この不安そのものが新たなストレス源となり、脳の覚醒レベルをさらに高め、入眠を一層困難にします。これは、「自分は眠れないのだ」という彼らの否定的な信念を裏付けることになり、急性不眠を慢性化させる自己維持的な悪循環を生み出します19。これらの要因が相互作用することで、負のスパイラルが生まれます。例えば、仕事でストレスを感じている若者が、夜に「リラックス」するためにスマートフォンに逃避します。しかし、画面からのブルーライトがメラトニンを抑制し、さらに眠れなくなります。睡眠不足は翌日のストレス対処能力を低下させ、さらにプレッシャーを感じ、またスマートフォンに頼る、という循環です。したがって、効果的な行動計画は、行動、生理、認知の連鎖を同時に断ち切る多角的なアプローチでなければなりません。

科学的根拠に基づく包括的行動計画

根本原因の分析に基づき、包括的かつ段階的な行動計画が必要です。このアプローチは、基本的な生活習慣の変更から始まり、より専門的な治療法へと進み、薬の使用は医療監督の下で真に必要な場合に限定します。

確固たる基盤:医学的に標準的な睡眠衛生の実践

睡眠衛生とは、良い睡眠を促す一連の習慣と環境条件のことです。これは、厚生労働省(MHLW)や日本睡眠学会(JSSR)など、日本の全ての権威ある医療機関によって推奨される、最初かつ最も基本的な介入ステップです7

  • 光の調整:起床直後に朝日を浴びることは、体内時計を「リセット」し、調整するための最も強力な合図の一つです。逆に、夜間は強い光、特に電子機器からのブルーライトへの曝露を最小限に抑え、寝室をできるだけ暗く保つ必要があります22
  • 運動の促進:ウォーキングやジョギングなどの中強度の有酸素運動を定期的に行うことは、体の睡眠欲求を高め、より速く、より深く眠るのに役立ちます。ただし、就寝前2〜4時間以内の激しい運動は、覚醒作用をもたらし逆効果になる可能性があるため注意が必要です22
  • 体温の活用:就寝の1〜2時間前に、約40℃のぬるめのお湯で10〜15分入浴します。このプロセスは体の深部体温を上昇させます。入浴後、体温が自然に下がる過程が、脳に対して眠りにつく時間であることを知らせる強力な合図となります24
  • 寝室環境の最適化:寝室は睡眠のための「聖域」であるべきです。静かで、暗く、涼しい環境を保ちましょう。必要であれば、遮光カーテンや耳栓、アイマスクを使用して、妨げとなる要因を排除します7
  • 安定したスケジュールの確立:週末も含め、毎日一定の時刻に就寝・起床するよう努めましょう。その差は1〜2時間以内にとどめるべきです。これは体内時計のリズムを強化し、安定させるのに役立ちます12
  • 正しいベッドでの行動:ベッドは睡眠と性交渉のためだけに使用します。本当に眠気を感じたときだけベッドに入りましょう。もし15〜20分経っても眠れない場合は、一度ベッドから出て寝室を離れ、薄暗い光の下で読書をするなどリラックスできることを行い、眠気を感じたら再びベッドに戻ります。この原則は、「ベッド=睡眠」という肯定的な関連付けを再構築するのに役立ちます22

読者が容易に実践できるよう、以下の自己チェックリストに最も重要な推奨事項をまとめました。

表1:睡眠衛生自己チェックリスト(MHLW & JSSRの指針に基づく)

領域 推奨される行動 根拠・出典 自己チェック
起床後、カーテンを開けて15分間日光を浴びる。 体内時計を調整する12 ☐ はい / ☐ いいえ
就寝1〜2時間前はスマホやPCの使用を避ける。 ブルーライトがメラトニンを抑制する11 ☐ はい / ☐ いいえ
運動 定期的に中強度の運動(早歩き等)を行う。 深い睡眠を促し、入眠しやすくなる22 ☐ はい / ☐ いいえ
運動 就寝前2〜4時間の激しい運動は避ける。 激しい運動は体を興奮させ、睡眠を妨げる25 ☐ はい / ☐ いいえ
体温 就寝1〜2時間前に約40℃のお湯で入浴する。 入浴後の体温低下が眠気を誘発する25 ☐ はい / ☐ いいえ
環境 寝室を暗く、静かで、涼しく保つ。 最適な環境が睡眠の中断を最小限にする7 ☐ はい / ☐ いいえ
時間 週末も平日と同じ時間に起き、就寝する。 体内時計を安定させる12 ☐ はい / ☐ いいえ
時間 長時間の昼寝や午後3時以降の昼寝は避ける。 遅い昼寝は夜間の睡眠圧を低下させる12 ☐ はい / ☐ いいえ
食事・刺激物 就寝前4時間以降のカフェイン摂取を避ける。 カフェインは持続性のある覚醒物質である7 ☐ はい / ☐ いいえ
食事・刺激物 就寝前の飲酒や喫煙を避ける。 アルコールとニコチンは睡眠構造を破壊する7 ☐ はい / ☐ いいえ
行動 眠くなってから床につく。20分経っても眠れなければ一度起きる。 「ベッド=睡眠」の関連を強化し、不安の悪循環を断つ19 ☐ はい / ☐ いいえ

ゴールドスタンダード:不眠症のための認知行動療法(CBT-I)

睡眠衛生の対策だけでは慢性的な不眠症が解決しない場合、不眠症のための認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia – CBT-I)が最も効果的な非薬物療法とされています。これは、世界および日本の主要な医学会が推奨する第一選択の治療法です13。CBT-Iは、不眠を維持させている「行動」と「認知」の歪みを根本から解決する、多角的な治療プログラムです。

国際的な科学的証拠は説得力があります。特に若年層におけるCBT-Iの効果は、多くの質の高いメタアナリシスによって証明されています。最近(2024年)の青少年を対象としたメタアナリシスでは、CBT-Iが不眠症状全般(標準化平均差 SMD = -1.06)、入眠潜時(SMD = -0.99)を有意に改善し、総睡眠時間(SMD = 0.50)および睡眠効率(SMD = 0.57)を増加させることが示されました9。さらに重要なことに、これらの効果は治療終了後も長期的に持続することが証明されており、これは睡眠薬にはない大きな利点です9。リスクが低く治療効果が高いことから、CBT-Iは不眠に悩む青少年に対する最優先の介入法であると結論付けられています9

CBT-Iの主要な構成要素(日本のガイドラインに基づく19):

  • 刺激制御法:寝室と覚醒・不安との間の否定的な結びつきを断ち切ることを目的とします。患者は、眠気を感じたときだけベッドに入る、眠れなければベッドから出る、そして決まった時刻に起きる、といった厳格なルールを守るよう指導されます。
  • 睡眠制限療法:高い遵守が求められる強力な技法です。まず、患者がベッドで過ごす時間を、実際に眠れている時間とほぼ同じに制限します。これにより意図的に軽い睡眠不足状態を作り出し、「睡眠欲」を高め、睡眠をより深く連続的にします。睡眠効率が改善するにつれて、ベッドで過ごす時間を徐々に増やしていきます。
  • 認知再構成法:睡眠に関する非合理的で逆効果な考えや信念を特定し、それに挑戦し、修正するのを助けます。例えば、「8時間眠らないと明日は大惨事になる」といった信念を、より現実的で不安の少ない考えに置き換えていきます。
  • リラクセーション法:腹式呼吸、漸進的筋弛緩法、マインドフルネス瞑想など、身体的・精神的な緊張を和らげ、睡眠に備えるための実証された方法を指導します26
  • 睡眠衛生教育:前項で述べたような基本的な知識を提供します。

日本における展開:デジタル時代のCBT-I(dCBT-I)

従来のCBT-Iの大きな障壁は、訓練を受けた専門家の不足と費用でした。しかし、デジタルCBT-I(dCBT-I)の発展が状況を変えつつあります。メタアナリシスにより、ウェブやモバイルアプリを通じて提供されるdCBT-Iは、若者にとって効果的でアクセスしやすい治療法であることが確認されています8

日本における画期的なニュースとして、2023年2月、厚生労働省は不眠症治療用の処方箋医薬品として、アプリ「サスメド Med CBT-i」を承認しました14。これは、スマートフォン上で9週間にわたって行われる治療プログラムで、医師と患者がCBT-Iの各要素を構造的に実践するのを支援します27。この出来事は、エビデンスに基づくCBT-I療法が日本でかつてないほど普及し、利用しやすくなるという革命的な一歩を示しています。

医療的治療の役割:いつ専門家に相談すべきか

自己改善策は非常に重要ですが、医療の介入が必要な場合もあります。

受診のタイミング:睡眠衛生の対策を数週間試しても効果が見られず、不眠症状が仕事、学業、気分、そして日常生活の質に引き続き大きな悪影響を及ぼす場合は、医師や睡眠専門のクリニックに相談すべきです22

睡眠薬に対する現代的アプローチ

日本および国際的なガイドラインに反映されている現代的な見解では、睡眠薬は第一選択でも長期的な解決策でもありません。それらは不眠の悪循環を断ち切るための短期的な補助ツールと見なされるべきであり、理想的にはCBT-Iと組み合わせて使用されます13

  • 古いタイプの薬の回避:ガイドラインでは特に、ベンゾジアゼピン系の古い薬が持つ依存、耐性、そしてふらつき、転倒、記憶障害といった副作用のリスクについて警告しています。この系統の薬を必要に応じて頓用することも、反跳性不眠(リバウンド不眠)のリスクがあるため推奨されません7
  • 作用機序が異なる新しい薬の優先:
    • オレキシン受容体拮抗薬:これは画期的な新世代の薬で、全く異なる機序で作用します。脳を「強制的に眠らせる」のではなく、覚醒を維持する上で重要な神経伝達物質であるオレキシンの働きを阻害することで作用します。オレキシンは、日本のトップ科学者である柳沢正史教授によって共同発見されました28。この薬は「覚醒」の信号を抑制することで、体がより自然に睡眠状態へ移行するのを助けます。ダリドレキサントは、2023年の欧州ガイドラインで言及されている一例です13
    • メラトニン受容体作動薬:ラメルテオンのような薬は、体内で自然に分泌されるホルモンであるメラトニンの作用を模倣することで機能します。これらは体内時計を再調整し、入眠を促進するため、特に睡眠相後退症候群のような概日リズム障害を持つ人に有用です24
  • 正しい服薬:睡眠薬は就寝直前に服用しなければなりません。夜遅くに服用すると、翌朝まで眠気や倦怠感、認知機能の低下が続く「持ち越し効果」を引き起こす可能性があります7

CBT-Iがなぜ優先されるのか、その違いを明確にするため、以下の比較表が役立ちます。

表2:CBT-Iと睡眠薬の概要比較

比較項目 認知行動療法(CBT-I) 睡眠薬
作用機序 根本原因(行動、認知、生理)にアプローチする。 症状を治療する(中枢神経抑制または覚醒信号の遮断)。
短期効果 良好だが、完全な効果発現に数週間を要する。 非常に速く、通常は初日から効果がある。
長期効果 非常に持続的。治療終了後も効果が維持される。 効果が減弱する可能性(耐性)。中止すると不眠が再発しやすい。
副作用 ほとんどない。睡眠制限療法の初期に一時的な日中の眠気が生じることがある。 依存、耐性、翌朝の「持ち越し」、記憶障害、ふらつきのリスク。
患者の役割 主体的、積極的な参加と習慣変革の努力が必要。 受動的。服薬の遵守のみ。
推奨 慢性不眠症に対する第一選択(First-line)。 第二選択。短期使用、またはCBT-Iが実施困難・無効な場合。

よくある質問

週末に「寝だめ」をすれば、平日の睡眠不足は解消されますか?

いいえ、完全には解消されません。日本の睡眠研究の第一人者である三島和夫教授によると、「寝だめ」は蓄積した睡眠負債による強い眠気に反応しているだけで、睡眠不足によって低下した認知機能や身体機能を完全に元に戻すことはできません18。最も重要なのは、週末も含めて規則正しい睡眠スケジュールを維持し、日々の睡眠負債を溜めないことです。

不眠症の治療法として世界的に推奨されている「CBT-I」とは具体的に何をするのですか?

CBT-I(不眠症のための認知行動療法)は、薬に頼らずに不眠の根本原因にアプローチする治療法です。主に5つの要素で構成されます1913。(1)眠くなってからベッドに入るなど、ベッドと睡眠の正しい関連付けを行う「刺激制御法」、(2)あえてベッドで過ごす時間を制限して睡眠の質を高める「睡眠制限療法」、(3)睡眠に関する誤った思い込みを修正する「認知再構成法」、(4)心身をリラックスさせる技術を学ぶ「リラクセーション法」、(5)正しい睡眠習慣を学ぶ「睡眠衛生教育」です。これらを組み合わせることで、長期的に持続する効果を目指します。

睡眠薬には依存性や副作用がありますか?

はい、特にベンゾジアゼピン系などの古いタイプの睡眠薬には、依存性、耐性(薬が効きにくくなること)、翌朝への眠気の持ち越し、ふらつき、記憶障害などのリスクがあります7。そのため、現在の医療では、これらのリスクが少ない新しいタイプの薬(オレキシン受容体拮抗薬など)が優先的に選択されます。いずれの薬も、医師の厳格な指導のもとで、CBT-Iと併用しながら短期的に使用することが原則とされています。

どのくらい眠れない状態が続いたら病院に行くべきですか?

明確な基準はありませんが、一般的な目安として、(1)睡眠衛生(生活習慣の改善)を数週間試しても改善が見られない、(2)「眠れない」という症状が週に3回以上あり、それが数週間以上続いている、(3)日中の倦怠感、集中力の低下、気分の落ち込みなどが原因で、学業や仕事、日常生活に著しい支障が出ている、といった状況であれば、専門の医療機関(精神科、心療内科、睡眠専門クリニックなど)に相談することを強くお勧めします226

結論

睡眠障害、特に不眠症は、日本の若年層において深刻かつ広範な健康問題となっています。これは単なる疲労感にとどまらず、精神衛生の悪化、学業・労働生産性の低下、そして将来的には慢性疾患のリスク増加につながる重大な要因です。しかし、現代の医学的知見が示す最も重要なメッセージは、この状態は決して不治ではなく、改善・治療が可能であるということです。

本稿では、日本および世界の最も信頼性の高い科学的根拠に基づき、包括的な行動計画を提示しました。睡眠を改善するための最も効果的で持続可能な道筋は、段階的なアプローチから成ります。

  1. 基盤として:健康的な「睡眠衛生」の習慣を築くことから始めます。これは誰でも実行可能な基本的な生活習慣の改善です。
  2. ゴールドスタンダードとして:不眠が続く場合、非薬物療法である「認知行動療法(CBT-I)」が最優先の治療法です。長期的に睡眠薬を上回る持続的な効果が証明されており、日本国内でも認可されたデジタルアプリの登場により、その利用機会は飛躍的に拡大しています。
  3. 医療的支援として:睡眠薬、特に新世代の薬は、急性の不眠の悪循環を断ち切るための短期的な補助ツールとしての役割を担います。その使用は必ず医師の厳格な監督のもと、理想的にはCBT-Iと組み合わせて行われるべきです。

睡眠は、犠牲にしてよい贅沢品ではなく、身体の健康、精神の安定、そして日中の最適な活動能力を支える不可欠な生物学的基盤です。正しい知識を主体的に学び、科学的根拠に基づいた対策を講じることは、負担ではなく、自身の健康と未来への賢明かつ重要な投資と言えるでしょう。

最後に、毎晩眠れずに苦しんでいる若者たちへ伝えたいメッセージは、「睡眠不足を甘受しないでください。それを人生の『当たり前』として受け入れないでください」ということです。生活習慣の改善を試みても効果がない場合は、ためらわずに専門の医療機関や睡眠クリニックの門を叩いてください。CBT-Iのような現代的で安全かつ効果的な治療法を用いれば、あなたは睡眠のコントロールを取り戻し、それと共に、より健康で、活動的で、充実した人生を歩むことが可能なのです。

免責事項この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスを構成するものではありません。健康に関する懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

  1. Kawakami N, Takatsuka N, Shimizu H. Relationship between sleep disorders and depressive symptoms among young women in Japan: a web. BMJ Open. 2025;15(2):e089360. Available from: https://bmjopen.bmj.com/content/bmjopen/15/2/e089360.full.pdf
  2. 睡眠と生活習慣病との深い関係 [インターネット]. 健康教育指導者講習会; [引用日: 2025年6月9日]. Available from: http://www.kenkoukyouikusidousyakousyuukai.com/img/file173.pdf
  3. 20~30歳代の若者の7割に睡眠の悩み 半数以上が就寝直前まで… [インターネット]. 特定健診・保健指導のあれこれ. 2015 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2015/004767.php
  4. 各世代の男女で睡眠の悩みは異なる?! [インターネット]. 大正製薬. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.taisho.co.jp/newsletter/20240909001691.html
  5. 今年も1万人の睡眠実態を大調査『nishikawa 睡眠白書 2024』を9月3日「秋の睡眠の日」に発表 [インターネット]. PR TIMES. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000305.000010201.html
  6. 睡眠研究の第一人者・三島和夫さんに聞く:「睡眠不足」解消… [インターネット]. 人事部から企業成長を応援するメディアHRpro. 2020 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://jinjibu.jp/kenko/article/detl/1943/
  7. Kaneita Y, Ohida T, Osaki Y, et al. Trends in sleep problems and patterns among Japanese adolescents: 2004 to 2017. Sleep Med. 2021;85:14-21. doi:10.1016/j.sleep.2021.06.021. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8315371/
  8. 健康と睡眠 [インターネット]. 全国健康保険協会. 2022 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.kyoukaikenpo.or.jp/file/202207280919.pdf
  9. 睡眠と健康 [インターネット]. e-ヘルスネット(厚生労働省). [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart-summaries/k-02.html
  10. 不眠症 [インターネット]. e-ヘルスネット(厚生労働省). [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-02-001.html
  11. 睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドラインー出口を見据えた不眠医療マニュアルー [インターネット]. 日本睡眠学会. 2013 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.jssr.jp/data/pdf/suiminyaku-guideline.pdf
  12. 「睡眠時間を削っている人へ」睡眠不足による弊害を専門家が解説 [インターネット]. 相談e-眠り. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://e-nemuri.eisai.jp/learn/with-doctor/lack-of-sleep-consequences/
  13. 睡眠障害ガイドライン わが国における睡眠問題の現状 [インターネット]. 国立精神・神経医療研究センター. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.ncnp.go.jp/nimh/behavior/phn/sleep_guideline.pdf
  14. 学会学術誌/診療ガイドライン/教育要綱 [インターネット]. 日本睡眠歯科学会. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://jadsm.jp/iryo/guideline.html
  15. 荒井弘和, ほか. 就寝前のスマートフォン使用制限が女子大学生アスリートの睡眠の質および気分に与える影響. 群馬大学教育学部紀要 芸術・技術・体育・生活科学編. 2022;57:73-81. Available from: https://gunma-u.repo.nii.ac.jp/record/2000642/files/06%20GKGEI-ARAI.pdf
  16. 20代の不眠症の原因と対策|医師が教える睡眠トラブルの解決法 [インターネット]. いたや内科クリニック. 2023 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://itaya-naika.co.jp/blog/detail/20%E4%BB%A3%E3%81%AE%E4%B8%8D%E7%9C%A0%E7%97%87%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%A8%E5%AF%BE%E7%AD%96%EF%BD%9C%E5%8C%BB%E5%B8%AB%E3%81%8C%E6%95%99%E3%81%88%E3%82%8B%E7%9D%A1%E7%9C%A0%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AB%E3%81%AE%E8%A7%A3%E6%B1%BA%E6%B3%95/92
  17. 高校生が眠れない理由と対策が分かる [インターネット]. 阪野クリニック. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://banno-clinic.biz/high-school-students-insomnia/
  18. 大学生における就寝前の電子機器使用制限が起床時睡眠感および自律神経系活動に及ぼす影響. 日本生理人類学会誌. 2017;22(4):161-168. Available from: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspehssconf/72/0/72_255/_article/-char/ja/
  19. 学生のスマートフォン使用状況と 健康に関する調査研究. 北翔大学北方圏学術情報センター学術リポジトリ. 2017. Available from: http://hokuga.hgu.jp/dspace/bitstream/123456789/3035/1/04_%E4%BC%8A%E7%86%8A%E6%A7%98%E8%AB%96%E6%96%87.pdf
  20. 睡眠のメカニズム [インターネット]. 健康教育指導者講習会. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://kenkoukyouikusidousyakousyuukai.com/img/file175.pdf
  21. 不眠症 [インターネット]. e-ヘルスネット(厚生労働省). [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/heart/yk-083.html
  22. セルフメンタルヘルス [インターネット]. 厚生労働省. 2021 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/000881325.pdf
  23. 健康づくりのための睡眠ガイド 2023 [インターネット]. 厚生労働省. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001181265.pdf
  24. 快眠と生活習慣 [インターネット]. e-ヘルスネット(厚生労働省). [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-004.html
  25. 不眠症を生活習慣から解消する方法(睡眠衛生教育) [インターネット]. 田町三田こころみクリニック. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://cocoromi-mental.jp/insomnia/sleep-education/
  26. 各国の不眠症ガイドライン掲載情報 [インターネット]. クービビック. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://med.shionogi.co.jp/disease/ncnp/insomnia/quviviq/national-guidelines-dup.html
  27. Lee E, Lee S, Kim H, et al. Effectiveness of Digital Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia in Young People: Preliminary Findings from Systematic Review and Meta-Analysis. J Clin Med. 2022;11(6):1628. doi:10.3390/jcm11061628. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8949345/
  28. Chen Y, Wu H, Zhou J, et al. The efficacy of cognitive behavioral therapy for insomnia in adolescents: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. Front Public Health. 2024;12:1413694. doi:10.3389/fpubh.2024.1413694. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11613502/
  29. The efficacy of cognitive behavioral therapy for insomnia in adolescents: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials [インターネット]. Frontiers. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.frontiersin.org/journals/public-health/articles/10.3389/fpubh.2024.1413694/full
  30. Chen Y, Wu H, Zhou J, et al. The efficacy of cognitive behavioral therapy for insomnia in adolescents: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials. PubMed. 2024. PMID: 39628800. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39628800/
  31. Zachariae R, Lyby MS, Ritterband LM, O’Toole MS. A Meta-analysis of Group Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia. J Clin Sleep Med. 2016;12(5):715-28. doi:10.5664/jcsm.5802. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4910506/
  32. 若者のためのメンタルヘルスブック [インターネット]. 厚生労働省. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/docs/book.pdf
  33. Lee E, Lee S, Kim H, et al. Effectiveness of Digital Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia in Young People: Preliminary Findings from Systematic Review and Meta-Analysis. PubMed. 2022. PMID: 35330480. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35330480/
  34. Jeon HJ, Kim BN, Lee J, et al. Effects of cognitive behavioral therapy for insomnia (CBT-I) on quality of life: A systematic review and meta-analysis. Sleep Med Rev. 2022;65:101683. doi:10.1016/j.smrv.2022.101683. Available from: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35653951/
  35. Evaluating the Effectiveness of Cognitive Behavioral Therapy for Insomnia in School Settings: A Systematic Review and Meta-Analysis [インターネット]. ResearchGate. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.researchgate.net/publication/393762111_Evaluating_the_Effectiveness_of_Cognitive_Behavioral_Therapy_for_Insomnia_in_School_Settings_A_Systematic_Review_and_Meta-Analysis
  36. 「アプリ処方」で多剤処方に終止符|患者が求めるデジタル治療アプリとは [インターネット]. DOC WEB. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://doctokyo.jp/ai_for_medical/susmed/
  37. 不眠障害治療において患者と医師を支援するアプリの医療機器製造販売承認取得について [インターネット]. PR TIMES. 2023 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000069571.html
  38. 令 和 4 年 1 2 月 1 9 日 医 薬 ・ 生 活 衛 生 局 医 療 機 器 審 査 管 [インターネット]. PMDA. 2023 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.pmda.go.jp/medical_devices/2023/M20230217001/331621000_30500BZX00033_A100_1.pdf
  39. 不眠症対策情報サイトの快眠ジャパンは不眠の悩みを解消します [インターネット]. 快眠ジャパン. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.kaimin-japan.jp/
  40. BPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン [インターネット]. 日本老年医学会. 2016 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/20160418_01_01.pdf
  41. “ノーベル賞に最も近い睡眠の研究者”が教える「快眠メソッド」9… [インターネット]. NEWSポストセブン. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.news-postseven.com/archives/20240511_1961856.html?DETAIL
  42. 柳沢正史 [インターネット]. Wikipedia. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%B3%E6%B2%A2%E6%AD%A3%E5%8F%B2
  43. 睡眠障害診療ガイド【電子版】 [インターネット]. 医書.jp. 2022 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://store.isho.jp/search/detail/productId/2205745970
  44. サスメド Med CBT-i 不眠障害用アプリ 適正使用指針 [インターネット]. 日本睡眠学会. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://jssr.jp/files/guideline/20240315.pdf
  45. 非運動症状の治療 [インターネット]. 日本神経学会. 2011 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.neurology-jp.org/guidelinem/pdgl/sinkei_pdgl_2011_14.pdf
  46. BPSDに対応する 向精神薬使用ガイドライン (第3版) [インターネット]. 日本老年精神医学会. 2025 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://dementia-japan.org/wp-content/uploads/2025/06/guideline.pdf
  47. de Bruin EJ, Bögels SM, Oort FJ, Meijer AM. Efficacy of cognitive behavioral therapy in children and adolescents with insomnia: a systematic review and meta-analysis. Sleep Med Rev. 2018;40:114-126. doi:10.1016/j.smrv.2017.11.006. Available from: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6002144/
  48. Kim K, Uchiyama M, Okawa M, Liu X, Ogihara R. Prevalence of Sleep Disturbance and Hypnotic Medication Use in Relation to Sociodemographic Factors in the General Japanese Adult Population. J Epidemiol. 2000;10(2):79-86. doi:10.2188/jea.10.79. Available from: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jea1991/10/2/10_2_79/_article
  49. Ohida T, Osaki Y, Doi Y, et al. An Epidemiologic Study of Self-Reported Sleep Problems among Japanese Adolescents. Sleep. 2004;27(5):978-85. doi:10.1093/sleep/27.5.978. Available from: https://www.researchgate.net/publication/8260978_An_Epidemiologic_Study_of_Self-Reported_Sleep_Problems_among_Japanese_Adolescents
  50. Kaneita Y, Ohida T, Uchiyama M, et al. Insomnia Among Japanese Adolescents: A Nationwide Representative Survey. Sleep. 2006;29(12):1543-50. doi:10.1093/sleep/29.12.1543. Available from: https://academic.oup.com/sleep/article-pdf/29/12/1543/13663041/sleep-29-12-1543.pdf
  51. Kim K, Uchiyama M, Okawa M, Liu X, Ogihara R. An Epidemiological Study of Insomnia Among the Japanese General Population. Sleep. 2000;23(1):41-7. Available from: https://academic.oup.com/sleep/article-pdf/23/1/1/19285834/sleep-23-1-1a.pdf
  52. スマホ使用と睡眠問題の関係. 大阪教育大学リポジトリ. 2024. Available from: https://f.osaka-kyoiku.ac.jp/tennoji-j/wp-content/uploads/sites/4/2024/04/48-07.pdf
  53. 就寝前のメディア利用が生体リズム及び 睡眠の質に与える影響について. 愛知教育大学リポジトリ. 2020. Available from: https://aue.repo.nii.ac.jp/record/1310/files/kenkyo615358.pdf
  54. 不眠が続くときに知っておきたい体の変化と対処法~病院への受診の目安 [インターネット]. 神戸きしだクリニック. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://kobe-kishida-clinic.com/about-endocrinology-department/insomnia-causes-treatment/
  55. 役員構成 [インターネット]. 日本睡眠歯科学会. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://jadsm.jp/iryo/yakuin.html
  56. No.117 日本睡眠学会 [インターネット]. 日本医学会. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://jams.med.or.jp/members-s/117.html
  57. 日本睡眠学会 組織名簿 2023年7月現在 [インターネット]. 日本睡眠学会. 2023 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://jssr.jp/roster
  58. 役員・評議員・委員会 [インターネット]. 日本臨床睡眠医学会. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: http://www.ismsj.org/official/
  59. 理事長挨拶 [インターネット]. 一般社団法人 日本睡眠協会. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://jsleep.org/about/
  60. 理事長ご挨拶 [インターネット]. 日本睡眠歯科学会. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://jadsm.jp/iryo/aisatsu.html
  61. 睡眠研究の第一人者・スタンフォード大学西野精治教授に聞いた。「睡眠薬は常用してもいい?」 [インターネット]. GOETHE. 2022 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://goetheweb.jp/lifestyle/health/20220508-good_sleep_good_life_02
  62. 【ショートスリーパーは少ない】睡眠研究の世界的権威・柳沢正史「オレキシンの発見」と睡眠の機能 [インターネット]. YouTube. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.youtube.com/watch?v=H5EhgR7gLhY&pp=0gcJCfwAo7VqN5tD
  63. 「林修の今知りたいでしょ!」柳沢正史教授きょう出演〉睡眠研究の第一人者が明かした「パジャマ」ルーティン 枕やマットレスだけじゃない「快眠」の必須要件 [インターネット]. AERA DIGITAL. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://dot.asahi.com/articles/-/259941
  64. 適切な睡眠・休養促進に寄与する「新・健康づくりのための睡眠指針」と連動した行動・習慣改善ツール開発及び環境整備 [インターネット]. 厚生労働科学研究成果データベース. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/168248
  65. Zhou X, Hetrick SE, Cuijpers P, et al. Effectiveness of CBT for children and adolescents with depression: A systematic review and meta-regression analysis. Eur Psychiatry. 2015;30(1):103-15. doi:10.1016/j.eurpsy.2014.11.002. Available from: https://www.cambridge.org/core/journals/european-psychiatry/article/effectiveness-of-cbt-for-children-and-adolescents-with-depression-a-systematic-review-and-metaregression-analysis/D1D82E21388A16EB077D02A24366F689
  66. (PDF) Efficacy of cognitive behavioral therapy in children and adolescents with insomnia: a systematic review and meta-analysis [インターネット]. ResearchGate. 2018 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.researchgate.net/publication/325271663_Efficacy_of_cognitive_behavioral_therapy_in_children_and_adolescents_with_insomnia_a_systematic_review_and_meta-analysis
  67. 生活習慣病と睡眠障害の深い関係と対策 [インターネット]. 相談e-眠り. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://e-nemuri.eisai.jp/article/lifestyle-disease/
  68. きょうの健康 5月22日(木)放送分 みんなの「知りたい!」 「睡眠の悩み」 [インターネット]. TVer. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://tver.jp/episodes/ep39qxg1bx
  69. きょうの健康 4月4日(木)放送分 みんなの「知りたい!」 「睡眠の悩み」 [インターネット]. TVer. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://tver.jp/episodes/epcghkmjuc
  70. きょうの健康 5月20日(火)放送分 “快眠”新生活 「不眠症 治療最前線」 [インターネット]. TVer. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://tver.jp/episodes/epdsvkpjo6
  71. 寝苦しい夜に快眠に導く「エアコン使い」の4段調整法 [インターネット]. 東洋経済オンライン. 2025 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://toyokeizai.net/articles/-/891949?display=b
  72. スイミンネット(Suimin.net)|不眠・眠りの情報サイト [インターネット]. スイミンネット. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.suimin.net/
  73. ぐっすりコンパス|眠りと不眠症を知ろう [インターネット]. 塩野義製薬. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://wellness.shionogi.co.jp/insomnia/top.html
  74. 不眠|原因・症状・対策・予防法 [インターネット]. 大正健康ナビ. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.taisho-kenko.com/disease/229/
  75. 「サスメド Med CBT-i 不眠障害用アプリ」製造販売承認事項一部変更承認申請のお知らせ [インターネット]. サスメド株式会社. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.susmed.co.jp/news/post/6898/
  76. サスメド/不眠障害治療用アプリの製造販売は正式承認待ち [インターネット]. ログミーファイナンス. 2023 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://finance.logmi.jp/articles/377755
  77. サスメド 不眠障害用アプリを一変申請 「保険収載の手続きを進めるため」 [インターネット]. ミクスOnline. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=77085
  78. スマホのアプリで疾患を治療する「治療用アプリケーション」とは? [インターネット]. みんなの介護. 2022 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.minnanokaigo.com/news/kaigo-text/pharmacist/no118/
  79. 禁煙治療アプリ(保険) [インターネット]. 山下診療所 大塚 医科. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: http://hozankai.com/ootuka-ika/%E7%A6%81%E7%85%99%E6%B2%BB%E7%99%82%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AA%E4%BF%9D%E9%99%BA
  80. CureApp SCとは [インターネット]. CureApp. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://sc.cureapp.com/d/about/
  81. 医師が処方する「治療アプリ®︎」の研究開発を行うCureApp約21億円の資金調達を実施し [インターネット]. PR TIMES. 2022 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000052.000015777.html
  82. 株式会社CureApp – ソフトウェアで「治療」を再創造する [インターネット]. CureApp. [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://cureapp.co.jp/
  83. 米国等に先駆けて 我が国で承認された医療機器(例) [インターネット]. PMDA. 2024 [引用日: 2025年6月9日]. Available from: https://www.pmda.go.jp/files/000271690.pdf
この記事はお役に立ちましたか?
はいいいえ