要点まとめ
- 赤ちゃんのいびきは、鼻や喉の空気の通り道が狭くなることで起こりますが、多くは一時的で心配ないものです。しかし、中には注意が必要な病気が隠れていることもあります。
- いびきの原因は月齢によっても異なり、新生児期では鼻腔の狭さや未熟な気道、乳児期では風邪による鼻づまりやアデノイド・扁桃肥大などが考えられます。
- 呼吸が止まる、顔色が悪い、胸がペコペコへこむなどの「危険なサイン」を見逃さないことが重要です。
- 家庭でのケアとしては、適切な寝室環境の整備、鼻づまりのケア、寝かせ方の工夫などがあります。
- 気になる症状が続く場合は、自己判断せずに小児科医や耳鼻咽喉科医などの専門医に相談しましょう。早期発見と適切な対応が、赤ちゃんの健やかな成長につながります。
1. 赤ちゃんのいびき:まずは知っておきたい基本
赤ちゃんのいびきは、親御さんにとって心配の種の一つです。しかし、いびきが必ずしも深刻な問題を示すわけではありません。まずは、赤ちゃんのいびきに関する基本的な知識を理解しましょう。
1.1. 赤ちゃんのいびきはよくあること?新生児でもかくの?
赤ちゃんのいびきは、実はそれほど珍しいことではありません2。特に新生児や月齢の低い赤ちゃんは、鼻や喉の気道が大人に比べて狭く、また粘膜も敏感なため、わずかな刺激や鼻水の貯留でもいびきをかきやすい傾向があります。実際に、ある調査では8割以上の母親が赤ちゃんのいびきに驚いた経験があると報告されています3。多くの場合、これら生理的な要因によるいびきは、成長とともに気道が発達することで自然に軽快していきます。
1.2. 大人のいびきと赤ちゃんのいびきの違い
大人のいびきの主な原因は、肥満や加齢による喉の筋肉の緩み、アルコール摂取など生活習慣に関連するものが多いです。一方、赤ちゃんのいびきは、前述の通り気道の未熟さや狭さに起因することが多く、アデノイドや扁桃の肥大、アレルギー性鼻炎、喉頭軟化症(こうとうなんかしょう)といった小児特有の疾患が関連することもあります45。そのため、大人のいびきと同じように考えてはいけません。
1.3. いびきの音の種類と特徴(ゼーゼー、フガフガなど)
いびきの音の種類や特徴は、原因を探る上でのヒントになることがあります。例えば、「フガフガ」「グーグー」といった鼻が詰まったような音は、鼻水や鼻粘膜の腫れが原因であることが多いです2。「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜんめい)に近い音の場合は、気管や喉頭など、より下部の気道に問題がある可能性も考えられます6。ただし、音だけで自己判断せず、他の症状と合わせて総合的に観察することが大切です。
2. なぜ?赤ちゃんのいびきのメカニズムを徹底解説
赤ちゃんの可愛らしい寝顔から聞こえてくるいびき。その音は、空気の通り道である「気道」で何かが起きているサインです。ここでは、赤ちゃんのいびきがなぜ起こるのか、そのメカニズムを分かりやすく解説します。
2.1. 気道が狭くなる仕組み:解剖学的な要因
いびきは、基本的に鼻から喉頭(のど仏のあたり)までの空気の通り道(上気道)が何らかの原因で狭くなり、そこを空気が通過する際に周囲の組織が振動することで発生する音です。赤ちゃんの場合、大人に比べて以下のような解剖学的な特徴があります7。
- 鼻腔や咽頭が狭い: 赤ちゃんの頭蓋顔面骨格はまだ発達途上にあり、鼻の穴(鼻腔)や喉の奥(咽頭)が物理的に狭く、少しの鼻水や粘膜の腫れでも空気の通りが悪くなりやすいです。
- 舌が大きい: 体の大きさに比べて舌が相対的に大きく、特に仰向けで寝ているときに舌の付け根(舌根)が喉の奥に落ち込みやすく(舌根沈下)、気道を狭めることがあります。
- 喉頭の位置が高い: 赤ちゃんの喉頭は大人よりも高い位置にあり、また軟骨も柔らかいため、呼吸時に気道が虚脱しやすい傾向があります。
- 扁桃やアデノイドの存在: 喉にある扁桃組織や鼻の奥にあるアデノイドは、乳幼児期に生理的に大きくなることがあり、これが気道を狭める原因となることがあります8。
これらの要因が複合的に絡み合い、いびきを引き起こします。
2.2. 睡眠中の筋肉の弛緩といびきの関係
睡眠中は、全身の筋肉がリラックスして緩みます。これには、喉の周りの筋肉も含まれます。起きている間は、これらの筋肉がある程度の緊張を保ち、気道の広さを維持していますが、睡眠中、特に深い眠りの段階(ノンレム睡眠)やレム睡眠中には筋肉の緊張が低下します7。その結果、元々狭い赤ちゃんの気道がさらに狭まりやすくなり、いびきが発生しやすくなるのです。特に、風邪をひいて鼻が詰まっていたり、アデノイドが大きかったりすると、この影響はより顕著に現れます。
3. 赤ちゃんのいびきの主な原因:月齢別・症状別に詳解
赤ちゃんのいびきの原因は多岐にわたり、月齢やその他の症状によっても考えられるものが異なります。ここでは、月齢別、そして一般的な原因と特に注意が必要な疾患について詳しく見ていきましょう。
3.1. 【月齢別】考えられる主な原因
赤ちゃんの成長段階によって、いびきの原因となりやすい要素は変化します。
3.1.1. 新生児期(生後0ヶ月~1ヶ月未満)のいびき
新生児期の赤ちゃんは、まだ呼吸機能が未熟です。鼻腔が非常に狭く、鼻の粘膜も敏感なため、わずかな鼻水やほこり、室内の乾燥などでも鼻が詰まりやすく、いびきをかくことがあります2。また、喉頭の軟骨がまだ柔らかい「喉頭軟化症(こうとうなんかしょう)」が原因で、息を吸うときにゼーゼーという音(吸気性喘鳴)やいびきが生じることもあります9。多くは一時的なものや生理的な範囲内ですが、哺乳不良や体重増加不良を伴う場合は注意が必要です。
3.1.2. 乳児期前期(生後1ヶ月~6ヶ月未満)のいびき
この時期も引き続き鼻腔の狭さや喉頭軟化症が原因となることがあります。また、生後数ヶ月経つと、風邪(感冒)などの感染症にかかる機会も出てきます。風邪による鼻水、鼻づまりはいびきの一般的な原因です1。一部の赤ちゃんでは、この頃からアデノイドや扁桃が少しずつ大きくなり始め、いびきの原因となることもあります。
3.1.3. 乳児期後期(生後6ヶ月~1歳未満)のいびき
離乳食が始まり、行動範囲も広がるこの時期は、引き続き感染症による鼻づまりがいびきの原因となります。アデノイドや扁桃は3~6歳頃に大きさのピークを迎えますが、この時期から徐々に肥大が目立ち始め、いびきや口呼吸の原因となることがあります8。アレルギー性鼻炎を発症する子も出てくる時期であり、慢性的な鼻づまりからいびきにつながることもあります10。
3.1.4. 1歳以降の幼児期のいびき
1歳を過ぎると、アデノイド・扁桃肥大によるいびきがより顕著になることがあります11。また、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎なども慢性的な鼻づまりを引き起こし、いびきの原因となり得ます。頻繁に風邪をひくお子さんも、その都度いびきが悪化することがあります。この時期の持续するいびきは、睡眠の質の低下や、場合によっては睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性も考慮する必要があります7。
3. 赤ちゃんのいびきの主な原因:月齢別・症状別に詳解 (続き)
3.2. 【一般的な原因】
月齢に関わらず、赤ちゃんのいびきには以下のような一般的な原因が考えられます。
3.2.1. 鼻づまり(風邪、アレルギー性鼻炎など)
赤ちゃんのいびきの最も一般的な原因の一つが鼻づまりです2。風邪をひくと鼻水が出たり、鼻の粘膜が腫れたりして鼻呼吸がしにくくなり、いびきをかきやすくなります。また、近年日本では子どものアレルギー性鼻炎が増加しており、ハウスダストやダニ、ペットの毛、花粉などが原因で慢性的な鼻づまりやいびきを引き起こすことがあります10。特に特定の季節にいびきが悪化する場合や、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状を伴う場合はアレルギーの可能性も考慮し、専門医に相談することが推奨されます。
3.2.2. アデノイド・扁桃肥大
アデノイド(咽頭扁桃)は鼻の奥にあるリンパ組織で、扁桃(口蓋扁桃)はいわゆる「のどちんこ」の両脇にあるリンパ組織です。これらは免疫機能に関わっており、乳幼児期に生理的に大きくなる傾向があります8。アデノイドや扁桃が通常より大きいと、鼻や喉の空気の通り道を狭めてしまい、いびきや口呼吸、場合によっては睡眠時無呼吸の原因となることがあります。特にアデノイド肥大は鼻呼吸を妨げるため、慢性的な口呼吸につながりやすいです。
3.2.3. 寝ている時の姿勢や寝具の影響
赤ちゃんが寝ている時の姿勢もいびきに影響を与えることがあります。例えば、仰向けで寝ているときに舌が喉の奥に落ち込みやすくなり(舌根沈下)、気道を狭めていびきをかくことがあります2。また、柔らかすぎる寝具に顔が埋もれてしまったり、枕が高すぎたり低すぎたりすることも、気道の確保を難しくし、いびきの原因となる可能性があります。ただし、SIDS(乳幼児突然死症候群)予防の観点から、乳児期のうつ伏せ寝は推奨されていません12。
3.2.4. 生まれ持った顔や顎の骨格の特徴
稀に、生まれつき顎が小さい(小下顎症)、下顎が後退している、または鼻腔が狭いなど、顔や顎の骨格的な特徴がいびきの原因となることがあります7。これらの特徴があると、仰向けで寝た際に舌が落ち込みやすくなったり、鼻の通りが悪くなったりしていびきが生じやすくなります。このような骨格的な要因が疑われる場合は、専門医による評価が必要です。
3.2.5. 舌根沈下
舌根沈下(ぜっこんちんか)とは、舌の付け根部分が喉の奥に落ち込んで気道を塞いでしまう状態を指します。これは特に仰向けで寝ている時や、睡眠中に筋肉が弛緩することで起こりやすくなります7。赤ちゃんは大人に比べて口腔容積に対して舌が相対的に大きいため、舌根沈下が起こりやすいとされています。アデノイド肥大や扁桃肥大、小顎症などがあると、さらに舌根沈下を助長し、いびきや睡眠時無呼吸の原因となることがあります。
3.3. 【注意が必要な原因疾患】
ほとんどの赤ちゃんのいびきは一時的なものや心配のないものですが、中には治療が必要な病気が隠れていることもあります。以下のような疾患が疑われる場合は、早期に医療機関を受診することが重要です。
3.3.1. 喉頭軟化症(こうとうなんかしょう)
喉頭軟化症は、喉頭(のど仏のあたりにある気管の入り口)の軟骨が生まれつき柔らかいために、息を吸うときに喉頭が内側に引き込まれて気道が狭くなり、ゼーゼー、ヒューヒューという特徴的な音(吸気性喘鳴)やいびきが生じる病気です9。多くは生後数週から数ヶ月以内に症状が現れ、哺乳時や泣いた時に音が強くなる傾向があります。国立成育医療研究センターによると、ほとんどの場合は成長とともに喉頭の軟骨がしっかりしてきて1歳頃までに自然に軽快しますが、重症例では呼吸困難、哺乳障害、体重増加不良などをきたし、時には外科的治療が必要となることもあります9。
3.3.2. 気道狭窄(先天性、その他)
喉頭軟化症以外にも、先天的な気道の形態異常(声門下狭窄、気管狭窄など)や、後天的な要因(異物、腫瘍、外傷など稀なケース)によって気道が狭くなっている場合も、いびきや呼吸困難の原因となります13。これらの場合は専門的な診断と治療が不可欠です。
3.3.3. 早産児・低出生体重児特有の問題
早産で生まれた赤ちゃんや出生体重が小さかった赤ちゃんは、気道が未熟であったり、呼吸中枢の調整機能が十分に発達していなかったりするために、いびきや無呼吸を起こしやすい傾向があります14。また、胃食道逆流症(GERD)を合併しやすく、逆流した胃の内容物が喉を刺激していびきの原因となることもあります。RSウイルスなどの呼吸器感染症にもかかりやすく、重症化しやすいため、特に注意深い観察が必要です15。
3.3.5. 稀な先天性疾患(染色体異常など)
ダウン症候群(21トリソミー)やピエール・ロバンシークエンスなど、一部の先天性疾患や染色体異常症では、顔面骨格の形態異常(小顎症、中顔面低形成など)、舌が大きい(巨舌症)、筋緊張の低下などを伴いやすく、これらがいびきや閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の高いリスクとなります7。これらの基礎疾患を持つ赤ちゃんの場合は、睡眠中の呼吸状態について特に注意深いモニタリングと専門医による管理が必要です。
4. これは危険?見逃してはいけない赤ちゃんのいびきのサイン
赤ちゃんのいびきの多くは心配いりませんが、中には注意が必要な「危険なサイン」が隠れていることがあります。これらのサインを見逃さず、早期に医療機関に相談することが、赤ちゃんの健康を守るために非常に重要です。
4.1. 睡眠中の呼吸状態のチェックポイント
睡眠中の赤ちゃんの様子を注意深く観察し、以下のような症状がないか確認しましょう3。
4.1.1. 無呼吸・呼吸停止(長さと頻度)
睡眠中に呼吸が10秒以上止まる状態を無呼吸といいます。赤ちゃんは時々短い呼吸の休止をすることがありますが、これが頻繁に起こる場合や、10秒以上(日本の小児睡眠医学では、2回分の呼吸サイクルに相当する時間を目安とすることもあります16)続く場合は注意が必要です。特に1時間に何度も無呼吸が見られる場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
4.1.2. 陥没呼吸(胸やお腹がペコペコへこむ)
息を吸うときに、胸の中央(胸骨部)や肋骨の間、鎖骨の上がペコペコとへこむ呼吸を陥没呼吸といいます。これは、赤ちゃんが一生懸命息を吸おうとしているにもかかわらず、気道が狭いために空気が十分に入っていけない状態を示しており、呼吸困難のサインの一つです3。
4.1.3. チアノーゼ(顔色や唇の色が悪い)
睡眠中に唇や顔色、爪の色が青紫色っぽくなるチアノーゼが見られる場合は、血液中の酸素が不足しているサインであり、非常に危険な状態です。すぐに医療機関を受診する必要があります。
4.1.4. 苦しそうな呼吸、努力呼吸
いびきと共に、あえぐような呼吸、息苦しそうな様子、肩で息をするような努力呼吸が見られる場合も注意が必要です。赤ちゃんが安らかに眠れていない可能性があります。
4.2. 日中の様子のチェックポイント
夜間のいびきだけでなく、日中の赤ちゃんの様子にも注意を払いましょう。以下のような症状が見られる場合は、いびきが睡眠の質に影響を与えている可能性があります。
4.2.1. 機嫌が悪い、ぐずりやすい
十分な睡眠がとれていない赤ちゃんは、日中に機嫌が悪かったり、ぐずりやすかったりすることがあります7。特に理由もなく不機嫌が続く場合は、睡眠の質が低下している可能性を考えましょう。
4.2.2. 体重増加不良、哺乳不良
いびきや無呼吸によって睡眠中にエネルギーを過剰に消費したり、呼吸が苦しくて十分に哺乳できなかったりすると、体重がなかなか増えない、または哺乳量が少ないといった問題が生じることがあります9。これは特に喉頭軟化症などの疾患でも見られるサインです。
4.2.3. 日中の過度な眠気、または多動・不注意
夜間に質の高い睡眠がとれていないと、日中に過度に眠そうにしたり、逆に落ち着きがなく多動になったり、注意散漫になったりすることがあります7。これらは睡眠不足や低酸素状態の影響である可能性があり、日本の専門医も小児の睡眠時無呼吸症候群(OSAS)が成長や発達に影響を与える可能性を指摘しています17。
4.3. 小児睡眠時無呼吸症候群(OSAS)とは
小児睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea Syndrome: OSAS)は、睡眠中に上気道の閉塞が繰り返し起こり、無呼吸(呼吸が一時的に止まる)や低呼吸(呼吸が浅くなる)が生じる状態です。これにより、体に取り込まれる酸素の量が低下したり、睡眠の質が悪化したりします。
4.3.1. 小児OSASの定義と日本の診断基準(AHIなど)
小児OSASの診断には、睡眠ポリグラフ検査(PSG)という専門的な検査が行われ、1時間あたりの無呼吸と低呼吸の回数を合計した「無呼吸低呼吸指数(AHI)」が重要な指標となります。日本の小児の睡眠呼吸障害の診療においては、AHIが1時間あたり1回以上を軽症OSAS、5回以上を中等症~重症OSASと診断する基準が用いられることがあります716。これは成人の基準(例:AHI 5回以上で軽症SAS18)とは異なり、小児ではわずかな呼吸イベントでも発達への影響が懸念されるためです。国際的なガイドラインでも、小児のOSAS診断基準は成人より厳しく設定されています19。
4.3.2. 小児OSASが成長発達に与える影響
小児OSASを放置すると、睡眠中の低酸素状態や頻繁な覚醒により、成長ホルモンの分泌が悪影響を受け、身長や体重の伸びが悪くなる可能性があります17。また、日中の眠気、集中力低下、学習意欲の低下、多動性、攻撃性などの行動上の問題や、情緒不安定を引き起こすことも指摘されています7。長期的に見ると、生活習慣病のリスクを高める可能性も示唆されています。そのため、早期発見と適切な治療が非常に重要です。
5. 赤ちゃんのいびきへの対処法:家庭でできること
赤ちゃんのいびきに気づいたら、まずは家庭でできることから試してみましょう。ただし、前述の「危険なサイン」が見られる場合は、自己判断せずに速やかに医療機関を受診してください。
5.1. 寝室環境の整備
5.1.1. 適切な湿度・温度管理(加湿器の使用など)
空気が乾燥していると、鼻や喉の粘膜が乾燥しやすくなり、いびきの原因となることがあります。特に冬場やエアコンを使用する時期は、加湿器を使って寝室の湿度を50~60%程度に保つようにしましょう2。適切な温度管理も重要で、赤ちゃんが快適に眠れる室温(夏場は25~27℃、冬場は20~22℃程度が目安)を保ちましょう。日本の家庭では加湿器の利用も一般的ですが、清潔に使用することが大切です。
5.1.2. アレルゲン対策(掃除、寝具の洗濯、空気清浄機)
ハウスダストやダニ、ペットの毛などがアレルギー性鼻炎を引き起こし、いびきの原因となることがあります。こまめに部屋を掃除し、寝具(布団、シーツ、枕カバーなど)は定期的に洗濯して清潔に保ちましょう2。空気清浄機を使用するのも効果的です。特にアレルギー体質の赤ちゃんの場合は、寝室のアレルゲン対策を徹底することが重要です。
5.2. 寝かせ方の工夫
5.2.1. 体の向き(横向き寝の是非とSIDS予防)
仰向け寝は舌根沈下を起こしやすいため、横向きに寝かせるといびきが軽減されることがあります2。ただし、自分で寝返りがうてない月齢の赤ちゃんや、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを考慮すると、特に新生児期や乳児期初期は安全な寝姿勢として仰向け寝が推奨されています12。横向きに寝かせる場合は、赤ちゃんの顔が寝具に埋もれて窒息しないよう、常に目を離さず、安全な睡眠環境を確保することが最優先です。日本の小児科学会もSIDS予防のための指針を出しています12。
5.2.2. 頭の高さの調整(枕の使用は慎重に)
鼻づまりがある場合など、少し頭を高くすると鼻の通りが良くなり、いびきが軽減されることがあります。ただし、乳幼児に大人用の枕を使用するのは、首に負担がかかったり、窒息のリスクがあるため避けるべきです2。もし頭の高さを調整する場合は、バスタオルなどを肩から後頭部にかけて緩やかな傾斜がつくように敷く程度にし、顔が埋もれないように細心の注意を払いましょう。基本的には、乳児期には枕は不要とされています。
5.3. 鼻づまりのケア
5.3.1. 鼻水の吸引(市販の吸引器の正しい使い方と注意点)
鼻水が詰まっている場合は、鼻水を吸引してあげることで鼻の通りが良くなり、いびきが軽減されます。市販の電動鼻水吸引器や口で吸うタイプの吸引器がありますが、いずれも赤ちゃんの鼻の粘膜を傷つけないように優しく、かつ適切に使用することが大切です1。お風呂上がりなど、鼻水が柔らかくなっている時に行うと効果的です。吸引のしすぎは粘膜を傷める可能性があるので、適度な頻度で行いましょう。
5.3.2. 生理食塩水点鼻スプレーの活用
鼻の中が乾燥していたり、鼻水が固まって取りにくい場合は、赤ちゃん用の生理食塩水点鼻スプレーを数滴鼻の中に垂らしてあげると、鼻腔内が潤い、鼻水が柔らかくなって排出しやすくなります2。これは鼻粘膜への刺激も少なく、安全に使用できる方法です。
5.4. 授乳や食事の工夫(胃食道逆流が疑われる場合)
胃食道逆流症(GERD)が原因でいびきをかくこともあります。この場合、授乳後にゲップをしっかりさせる、一度に飲ませる量を調整する、授乳後すぐに寝かせずに少し縦抱きにするなどの工夫がいびきの軽減につながることがあります7。離乳食が始まっている場合は、寝る直前の食事を避けるなども有効です。
5.5. 生活リズムを整える
規則正しい生活リズムは、質の高い睡眠にとって非常に重要です。毎日同じくらいの時間に寝かせ、同じくらいの時間に起こすように心がけましょう。日中に適度な活動をさせ、寝る前には興奮させすぎないように静かな遊びをするなど、入眠儀式を取り入れるのも良いでしょう。年齢に応じた適切な睡眠時間を確保することも大切です(例:米国睡眠医学会[AASM]は幼児の推奨睡眠時間を提示しています20)。
6. 医療機関を受診する目安と専門医による治療
家庭でのケアを試みてもいびきが改善しない場合や、心配な症状が見られる場合は、専門医の診察を受けることが重要です。ここでは、受診の目安や検査、治療法について解説します。
6.1. いつ病院に行くべき?受診を検討する具体的なサイン
以下のようなサインが見られたら、医療機関の受診を検討しましょう32。
- いびきが毎晩のように続き、音が大きい、または苦しそう。
- 睡眠中に呼吸が10秒以上止まることが頻繁にある(無呼吸)。
- 息を吸うときに胸やお腹がペコペコへこむ(陥没呼吸)。
- 顔色や唇の色が悪くなる(チアノーゼ)。
- 日中に過度な眠気がある、または逆に落ち着きがない、機嫌が悪いことが多い。
- 体重がなかなか増えない、哺乳不良がある。
- いびき以外の症状(例:発熱、咳、鼻水が続く、耳を気にするなど)がある。
- 親御さんが「何かおかしい」と強く感じる場合。
これらのサインは、睡眠時無呼吸症候群(OSAS)や他の疾患の可能性を示唆していることがあります。特に、日本の小児科医は、子どもの睡眠の問題が成長や発達に影響を与えることを懸念しており、早期の対応を推奨しています17。
6.2. 何科を受診する?(小児科、耳鼻咽喉科、小児睡眠専門外来)
まずはかかりつけの小児科医に相談するのが一般的です1。小児科医は赤ちゃんの全体的な健康状態を評価し、必要に応じて専門医を紹介してくれます。いびきの原因としてアデノイド・扁桃肥大や鼻炎などが強く疑われる場合は、耳鼻咽喉科の受診が勧められます8。耳鼻咽喉科では、鼻や喉の状態を詳しく診察し、内視鏡検査などを行うこともあります。より専門的な検査や治療が必要な場合、あるいは診断が難しい場合には、小児の睡眠呼吸障害を専門とする「小児睡眠専門外来」や大学病院などを紹介されることもあります7。日本でも、小児の睡眠医療を専門とする医師や施設は増えつつあります21。
6.3. 医師に伝えるべきこと(問診のポイント、動画記録のすすめ)
受診時には、医師に赤ちゃんの状態を正確に伝えることが重要です。以下の情報を整理しておくとスムーズです4。
- いつからいびきが始まったか。
- いびきの頻度(毎晩か、時々か)。
- いびきの音の大きさや種類(動画で記録しておくと非常に役立ちます)。
- 睡眠中の呼吸の様子(無呼吸、陥没呼吸の有無など)。
- 日中の様子(機嫌、活動性、体重増加など)。
- 他に気になる症状(鼻水、咳、発熱など)。
- 家族にいびきや睡眠時無呼吸の人がいるか。
- これまでの病歴やアレルギーの有無。
特に、睡眠中のいびきや呼吸の様子をスマートフォンなどで動画撮影しておくと、医師が客観的に状態を把握するのに大変役立ちます。
6.4. 病院で行われる検査
いびきの原因や重症度を調べるために、以下のような検査が行われることがあります。
6.4.1. 視診・聴診、鼻・喉の診察(内視鏡検査など)
まず、医師が赤ちゃんの全身状態を観察し、胸の音を聴診します。鼻や喉の状態を詳しく見るために、ペンライトで観察したり、場合によっては細いカメラ(内視鏡)を鼻から挿入してアデノイドの大きさや喉頭の状態を直接観察することもあります89。これをファイバースコープ検査と呼びます。
6.4.2. 画像検査(レントゲン、CTなど)
アデノイドの大きさや気道の形態を評価するために、首の側面からのレントゲン撮影(X線検査)や、より詳細な情報が必要な場合にはCT検査などの画像検査が行われることもあります7。ただし、赤ちゃんへの放射線被曝を考慮し、必要最低限に行われます。
6.4.3. パルスオキシメーターによる酸素飽和度測定
指や足にセンサーを取り付けて、睡眠中の血液中の酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を連続的に記録する検査です7。これにより、睡眠中に低酸素状態になっていないかを確認できます。簡易的なスクリーニング検査として、自宅で行うこともあります。
6.4.4. 睡眠ポリグラフ検査(PSG)
睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の確定診断に最も重要な検査です16。入院して、脳波、眼球運動、心電図、筋電図、呼吸、いびきの音、酸素飽和度など、睡眠に関する様々な生体情報を一晩にわたって記録します。この検査により、無呼吸や低呼吸の回数や種類、睡眠の深さや質、酸素低下の程度などを詳細に評価することができます。日本睡眠学会なども小児の呼吸イベント定義の基準を示しています16。
6.5. 主な治療法
治療法は、いびきの原因や重症度によって異なります。
6.5.1. 原因疾患の治療(アレルギー性鼻炎、感染症など)
アレルギー性鼻炎が原因の場合は、抗ヒスタミン薬や点鼻ステロイド薬などによる薬物療法や、アレルゲンの除去といった環境整備が行われます10。風邪などの感染症による一時的な鼻づまりの場合は、症状を和らげる対症療法が中心となります。
6.5.2. アデノイド・扁桃摘出術(手術の適応と効果)
アデノイド肥大や扁桃肥大が著しく、いびきや睡眠時無呼吸の原因となっている場合には、手術(アデノイド切除術、口蓋扁桃摘出術)が検討されます87。手術によって気道が広がり、多くの場合でいびきや無呼吸の症状が大幅に改善します。米国小児科学会(AAP)のガイドラインでも、OSASの治療としてアデノイド・扁桃摘出術が第一選択とされることがあります19。手術の適応は、症状の重症度、年齢、合併症などを総合的に判断して決定されます。
6.5.3. CPAP(シーパップ)療法
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure:持続陽圧呼吸療法)療法は、睡眠中に鼻に装着したマスクから持続的に空気を送り込み、気道が塞がるのを防ぐ治療法です7。重症のOSASで手術が適応とならない場合や、手術後も症状が残る場合に用いられます。赤ちゃんへの使用は、マスクの装着や管理が難しいため、適応は慎重に判断されますが、米国睡眠医学会(AASM)は小児CPAPの安全性や有効性に関する見解も示しています22。
6.5.4. 喉頭形成術など(喉頭軟化症の場合)
重症の喉頭軟化症で、呼吸困難や哺乳障害、体重増加不良などが著しい場合には、喉頭の余分な粘膜を切除したり、喉頭の形を整えたりする外科的治療(喉頭形成術)が行われることがあります9。多くは成長とともに自然軽快するため、手術適応は慎重に判断されます。
6.5.5. 口腔筋機能療法(MFT)など歯科との連携
口腔周囲の筋肉のバランスを整え、正しい舌の位置や鼻呼吸を促すためのトレーニング(口腔筋機能療法:MFT)が、一部のいびきや軽症OSASに対して有効な場合があります7。これには、歯科医や言語聴覚士との連携が必要となることがあります。日本でも、口腔機能発達不全症との関連で口呼吸の問題が指摘されており、早期からの介入が注目されています23。
7. 赤ちゃんのいびきに関するQ&A
Q1. 赤ちゃんのいびきは遺伝しますか?
Q2. 赤ちゃん用のいびき対策グッズは使ってもいいですか?
Q3. 赤ちゃんのいびきは、成長とともに自然に治ることが多いですか?
Q4. SIDS(乳幼児突然死症候群)といびきの間に関連はありますか?
Q5. 「アデノイド顔貌(がんぼう)」とは何ですか?いびきと関係ありますか?
健康に関する注意事項
- この記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の赤ちゃんの状態を診断したり、医学的なアドバイスに代わるものではありません。
- 赤ちゃんのいびきや健康に関して心配なことがある場合は、自己判断せずに必ず小児科医、耳鼻咽喉科医、またはその他の医療専門家にご相談ください。
- 特に、本記事で言及されている「危険なサイン」(無呼吸、チアノーゼ、陥没呼吸など)が見られる場合は、速やかに医療機関を受診してください。
- 治療法やケア方法については、必ず医師の指示に従ってください。
結論
赤ちゃんのいびきは、多くの親御さんにとって心配な現象ですが、その大部分は一時的なものや生理的な範囲内です。しかし、中にはアデノイド・扁桃肥大、喉頭軟化症、あるいは睡眠時無呼吸症候群といった治療が必要な状態が隠れている可能性もあります。大切なのは、赤ちゃんのいびきの音だけでなく、睡眠中の呼吸状態や日中の様子を注意深く観察し、「危険なサイン」を見逃さないことです。適切な寝室環境の整備や鼻づまりのケアなど、家庭でできることもありますが、不安な症状が続く場合は、ためらわずに小児科医や耳鼻咽喉科の専門医に相談しましょう。日本の医療機関では、赤ちゃんのいびきの原因を特定し、適切なアドバイスや治療を提供してくれます。この記事が、赤ちゃんのいびきに悩む親御さんの不安を少しでも和らげ、適切な対応への一助となれば幸いです。赤ちゃんの健やかな眠りと成長を心から願っています。
この記事は医学的アドバイスに代わるものではなく、症状がある場合は専門家にご相談ください。
参考文献
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