陰毛(アンダーヘア)の全知識|科学的役割、正しいケア、STIリスクから介護脱毛まで徹底解説
女性の健康

陰毛(アンダーヘア)の全知識|科学的役割、正しいケア、STIリスクから介護脱毛まで徹底解説

デリケートゾーンのムレやかゆみ、不快なにおい、自己処理による肌トラブル、そして将来の介護への漠然とした不安――。陰毛(アンダーヘア)に関する悩みは非常にパーソナルでありながら、多くの女性が共通して抱える問題です。これらの悩みは、決してあなただけのものではありません。

本記事では、こうした一つひとつの悩みに対して、国内外のガイドラインや査読付き論文などの最新の科学的根拠に基づき、女性の陰毛に関する医学的に正しく、かつ包括的な情報を、できるだけわかりやすい言葉で整理してお伝えします。読み進めることで、「自分にとってどのようなケアや選択肢が安心できるか」を、ご自身の価値観と健康状態を踏まえて考えられるようになることを目指しています。

免責事項

本記事は、一般的な情報提供を目的としており、個別の医学的診断や治療に代わるものではありません。デリケートゾーンに関する具体的な症状や悩みについては、必ず婦人科や皮膚科などの医療機関を受診し、医師と相談のうえで判断してください。

本記事は、厚生労働省や日本の専門学会、国立感染症研究所、世界保健機関(WHO)などの公的機関・専門機関が公表している情報や査読付き論文に基づき、Japanese Health(JHO)編集部が作成しました。編集部の方針や体制については、JHO(JapaneseHealth.org)編集委員会の紹介ページもあわせてご覧ください。

要点まとめ

  • 陰毛は「無駄毛」ではなく、外部の刺激や病原体からデリケートゾーンを守り、摩擦を軽減する重要な生物学的役割を持っています。
  • 最新の国際的な研究では、陰毛の処理方法、特に完全な除去が特定の性感染症(STI)のリスク上昇と関連する可能性が示唆されていますが、これは因果関係を証明するものではありません。
  • 不適切な自己処理は、毛嚢炎や接触皮膚炎などの皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。正しい知識を持つことが、これらのリスクを避ける鍵となります。
  • 日本では「介護脱毛」への関心が高まっていますが、医療レーザー脱毛には硬毛化などの合併症リスクも存在するため、信頼できる医療機関で十分な説明を受けることが不可欠です。
  • 最終的な選択は医学的な正解・不正解ではなく、個人の価値観に基づきます。本記事は、その判断の基盤となる正確な知識を提供します。

1. 陰毛の科学:進化が与えた3つの重要な役割

多くの人が「ムダ毛」として処理の対象と考える陰毛ですが、生物学的・進化学的な観点から見ると、人体に備わった重要な機能を持っています。その存在意義を理解することは、自身の身体をより深く知るための第一歩です。

1.1. 役割1:デリケートゾーンを守る「自然のバリア」機能

陰毛が持つ最も基本的な役割の一つが、物理的な保護機能です。まつ毛や鼻毛が目や鼻に異物が侵入するのを防ぐように、陰毛は外部からのほこり、汚れ、そして病原体などが、非常に敏感なデリケートゾーンの粘膜に直接付着するのを防ぐ「自然のバリア」として機能します1。また、皮膚の常在菌バランスを良好に保つ一助となっている可能性も考えられています。

特に、生理中やおりものが多い時期、汗をかきやすい季節には、デリケートゾーンの環境が変化しやすくなります。陰毛が存在することで、直接的な刺激がやわらぎ、粘膜がダメージを受けにくくなると考えられています。一方で、毛が長すぎたり、乾燥や摩擦が強い環境では、逆ににおいのこもりやすさにつながることもあるため、「すべてなくす」か「すべてそのまま」かの二択ではなく、自分にとって心地よいバランスを見つけることが大切です。

1.2. 役割2:摩擦を軽減する「クッション」機能

デリケートゾーンの皮膚は非常に薄く、摩擦による刺激に弱いという特徴があります。陰毛は、歩行時や運動時の下着との摩擦、あるいは性交時における物理的な刺激から皮膚を守る「クッション」のような役割を果たしています1。この緩衝作用により、皮膚の炎症や黒ずみといったトラブルを未然に防いでいるのです。

とくに、タイトな下着やスキニーパンツ、スポーツ時のウェアなどは、デリケートゾーンに繰り返し摩擦を与えます。陰毛をすべて剃ってしまった場合、直接皮膚が擦れやすくなり、赤みやかゆみ、色素沈着が起こりやすくなることもあります。そのため、完全な無毛状態を目指す場合でも、摩擦が強くなりやすい生活スタイルかどうかを考え、ケア用品や下着の選び方とセットで検討することが重要です。

1.3. 役割3:フェロモンを保持する可能性と生物学的意義

陰毛の周辺には、特有のにおいを発するアポクリン汗腺が分布しています。陰毛は、この汗腺からの分泌物を保持し、空気中に拡散させることで、個体識別のための化学信号、すなわちフェロモンを放散させる役割を担っていたのではないか、という仮説が存在します1。ただし、この役割については現代の人間社会における意義も含め、まだ科学的なコンセンサスが得られておらず、議論の途上にあるテーマであることは理解しておく必要があります。

現在の日常生活では、香水やボディソープ、柔軟剤などさまざまなにおいの要素が混ざり合っており、「フェロモン」だけを意識する機会は多くありません。それでも、「なぜ体毛がそこに生えているのか」という進化的な背景を知ることは、自分の体を単なる「見た目」ではなく、生物としての機能も含めて理解するうえで役立ちます。

1.4. 個人差と「普通」の幅を知ることの大切さ

陰毛の量・色・範囲・カール具合には、大きな個人差があります。なかには「自分だけ濃いのでは」「形が人と違うのでは」と悩む方もいますが、医学的にはかなり広い範囲が「正常のバリエーション」に含まれます。体型や肌の色と同じように、陰毛にも遺伝的な特徴や人種差があるため、「これが正解」という一つの形は存在しません。

そのため、「周りの人と比べてどうか」ではなく、「自分が日常生活でどれくらい快適か」「介護やパートナーシップ、仕事、運動など、自分のライフスタイルに合っているか」を軸に考えることが大切です。本記事では、こうした個人差を前提としながら、それぞれの選択肢のメリット・デメリットを冷静に整理していきます。

2. 陰毛処理と健康リスク:世界の科学的エビデンスを読み解く

美容や衛生上の理由から、陰毛の処理は多くの女性にとって一般的な習慣となっています。しかし、その行為が健康にどのような影響を及ぼしうるのか、最新の国際的な学術研究に基づいて、中立的かつ客観的な視点から解説します。

2.1. 陰毛処理と性感染症(STI)リスクの関連性

近年、陰毛処理の習慣と性感染症(STI)の罹患リスクとの関連性を調査した研究が複数発表され、医学界で注目を集めています。

この分野の議論のきっかけとなったのは、2017年に権威ある医学誌『Sexually Transmitted Infections』で発表された、Osterberg氏らによる7,580人を対象とした大規模な横断研究です。この研究では、陰毛処理の経験がある人は、ない人に比べてSTIの自己申告歴を持つ確率(オッズ)が1.8倍高いことが示されました2,3,4。研究者らは、この関連性のメカニズムとして、カミソリなどによる処理が「表皮の微小な裂傷(epidermal microtears)」を生み出し、そこが病原体の侵入経路となる可能性を仮説として提唱しました2

さらに、2024年に医学誌『BMC Women’s Health』に掲載されたEltobgy氏らによる系統的レビューとメタアナリシスでは、複数の研究を統合的に分析した結果、特に女性において陰毛処理が淋菌(オッズ比1.55)およびクラミジア(オッズ比1.56)の感染リスクと統計的に有意な関連があることが結論付けられました5,6,7

【重要】研究結果の解釈における注意点
これらの研究結果は、あくまで「相関関係」を示すものであり、陰毛処理が直接STIを引き起こすという「因果関係」を証明するものではない点を、読者が誤解しないよう明確に強調する必要があります。例えば、陰毛処理を頻繁に行う人は、性的にアクティブである可能性が高いといった、他の交絡因子(結果に影響を与える可能性のある第三の要因)が影響している可能性も研究者によって指摘されています2。したがって、「陰毛を処理するとSTIになる」と短絡的に結論づけることはできません。

しかし、日本国内においても、国立感染症研究所(NIID)の感染症発生動向調査や厚生労働省の公表資料では、梅毒をはじめとする一部のSTIが2010年代以降増加し、高止まりの傾向が続いていることが報告されています8,9,10。この国内状況を踏まえると、STI予防に関するあらゆるリスク要因を正しく理解し、総合的な予防策(コンドームの正しい使用やワクチン接種の情報収集、定期的な検査など11)を講じることが極めて重要です。陰毛処理そのものを必要以上に恐れるのではなく、「皮膚バリアを傷つけない工夫」と「性的行動に伴うリスク対策」をセットで考える視点が大切です。

2.2. 一般的な皮膚トラブルとその医学的対策

STIのリスク以上に、多くの女性が日常的に経験するのが、陰毛処理に伴う皮膚トラブルです。これらの多くは、正しい知識とケアで予防・改善が可能です。

  • 毛嚢炎(もうのうえん): 毛穴の奥にある毛根を包む部分(毛嚢)に細菌が感染して炎症を起こす状態です。自己処理時に使用するカミソリや毛抜きが不衛生であったり、処理によって生じた目に見えない傷から細菌が侵入したりすることが主な原因です12,13
  • 埋没毛(まいぼつもう): 処理後の毛が皮膚の表面に出てこられず、皮膚の下で成長してしまう状態です。特に毛を抜く処理で起こりやすいとされています14
  • 接触皮膚炎(せっしょくひふえん): いわゆる「かぶれ」のことで、除毛クリームに含まれる化学物質(チオグリコール酸カルシウムなど)や、カミソリの金属に対するアレルギー反応・刺激によって引き起こされます。症状が続く場合は、日本皮膚科学会の「接触皮膚炎診療ガイドライン 2020」15,16に基づいた診断と治療が必要になることもあります。
  • 熱傷(やけど)や色素沈着: エステサロンや一部の医療機関での脱毛施術における、不適切な機器の出力設定や施術者の技術不足が原因で発生することがあります。独立行政法人国民生活センターには、実際にこうした危害事例が多数報告されており、安易な選択には注意が必要です17,18

赤みやヒリヒリ感が数日以上続く、膿をもったできものが増えてくる、広い範囲にかゆみやただれが出てきた、といった場合は、「様子を見る」だけで市販薬を塗り続けるのではなく、早めに皮膚科や婦人科を受診することが推奨されます。とくに糖尿病やアトピー性皮膚炎など、もともと皮膚トラブルが起こりやすい持病がある人は、自己判断の脱毛や除毛を始める前に、かかりつけ医に相談しておくと安心です。

2.3. 自己処理を行うときにリスクを減らすためのポイント

自己処理そのものを完全にやめることが難しい場合でも、「リスクを減らす工夫」を取り入れることで、トラブルの可能性を下げることができます。

  • 使い捨てカミソリは長期間使い回さず、刃こぼれやサビが見えたらすぐに交換する。
  • 処理前にぬるま湯で肌を温めて柔らかくし、シェービングフォームやジェルなどを使って摩擦を減らす。
  • 毛抜きで「根元から抜く」処理は埋没毛のリスクが高いため、頻度を減らすか、避けることも検討する。
  • 除毛クリームは必ずパッチテストを行い、「VIO使用可」と明記された製品かどうかを確認する。粘膜には絶対に使用しない。
  • 処理後は清潔なタオルで水分を押さえるように拭き取り、必要に応じて刺激の少ない保湿剤でケアする。
  • かゆみや赤みが数日以上続く場合や、水ぶくれ・強い痛みが出た場合は、早めに医療機関を受診する。

また、「自己処理でなんとなく整える」のか、「長期的に毛量を減らしたい」のかといった目的によって、選ぶべき方法や許容できるリスクも変わります。短期的な見た目だけで選ぶのではなく、「何年後の自分がどう感じるか」という時間軸も含めて検討してみましょう。

3. 【日本特有の視点】VIO脱毛と介護脱毛のリアル

近年、日本ではVIO(デリケートゾーン)の陰毛を永久脱毛する女性が急増しています。特に、将来の介護を見据えて脱毛を行う「介護脱毛」は、メディアでも取り上げられる社会的な関心事となっています。その背景と、医療現場で認識されている現実について深く掘り下げます。

3.1. なぜ今「介護脱毛」が注目されるのか?

日本の「超高齢化社会」という社会背景が、介護脱毛への関心を高める大きな要因です。将来、自身が要介護状態になった際に、おむつ交換などの排泄ケアがしやすくなるように、また、デリケートゾーンを衛生的に保ち、介護者の身体的・精神的負担を少しでも軽減したいという思いから、心身ともに元気な40代〜50代のうちにVIO脱毛を完了させておこうと考える人が増えています。実際に、多くの美容クリニックがこの新しいニーズに応える形で「介護脱毛」をメニューとして提供しています19

ただし、「介護のため」とはいえ、すべての人に一律にVIO脱毛が必要というわけではありません。介護の現場では、清拭の仕方やおむつの選び方など、陰毛の有無以外にもさまざまな工夫で清潔を保つことができます。「将来介護されるかもしれないから、今すぐ全部なくさなければ」と焦るのではなく、ライフステージや健康状態、予算、価値観などを含めた総合的な判断が大切です。

3.2. 医療脱毛(レーザー脱毛)の有効性と合併症

介護脱毛を含め、永続的な効果を期待するならば、選択肢は医療機関で行われる「医療レーザー脱毛」となります。しかし、その有効性の裏側には、医学的に認知された合併症のリスクも存在します。

  • 有効性の根拠: 医療レーザー脱毛は、毛の黒い色素(メラニン)に反応する特定の波長のレーザーを照射し、その熱エネルギーで毛の成長に関わる組織(毛母細胞など)を破壊することで、永続的な減毛効果をもたらします。厚生労働省研究班などが関与した「美容医療診療指針」においても、アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、Nd:YAGレーザーといった各種医療用レーザーの有効性が認められています20,21,22
  • 合併症① 硬毛化・増毛化: 非常に稀ですが、脱毛レーザーの弱い熱刺激が逆に毛根を活性化させてしまい、産毛のような細い毛が濃く、硬く、太くなってしまう現象が報告されています。VIOゾーンでも起こる可能性はゼロではありません12
  • 合併症② 熱傷(やけど): 前述の通り、施術者の技術不足や不適切な出力設定、日焼けした肌への照射などが原因で発生するリスクです。国民生活センターの報告では、医療機関であっても危害事例が発生していることが示されています17

こうしたリスクは、施術前のカウンセリングでどこまできちんと説明されるか、肌質や毛質に合わせた設定が行われるかによっても大きく変わります。「安い・早い」だけで選ぶのではなく、十分な説明に時間を割いてくれるか、トラブル時の対応体制が整っているかを確認することが大切です。

表:VIO処理方法の包括的比較

処理方法 効果(持続性) 痛み 費用 時間 主なリスク
カミソリ 非常に短い(1〜3日) 少ない 低い 短い カミソリ負け、埋没毛、黒ずみ、微小な裂傷
毛抜き 短い(数日〜1週間) 強い 低い 長い 毛嚢炎、埋没毛、皮膚へのダメージ大
ワックス 中程度(2〜4週間) 非常に強い 中程度 中程度 皮膚の剥離、熱傷、毛嚢炎、埋没毛
除毛クリーム 短い(数日) 少ない〜中程度 低い 短い 接触皮膚炎(かぶれ)、化学熱傷
家庭用脱毛器 一時的な減毛・抑毛 中程度 中程度〜高い 長い 熱傷、効果の限界、硬毛化
エステ光脱毛 一時的な減毛・抑毛 弱い〜中程度 高い 中程度 熱傷、効果不足、医療行為ではない
医療レーザー脱毛 永続的な減毛 強い 非常に高い 短い 熱傷、硬毛化、痛み、色素沈着

3.3. クリニックやサロンを選ぶときのチェックポイント

脱毛に関するトラブル相談は、国民生活センターなどの公的機関にも継続的に寄せられています17,18。安全性と納得感を高めるために、以下のようなポイントをチェックしましょう。

  • 料金だけでなく、回数・追加費用・解約条件などが明記されているか。
  • 施術前に、肌質や持病、内服薬などについて丁寧な問診が行われるか。
  • リスク(やけど、毛嚢炎、硬毛化など)について、メリットと同じくらい時間をかけて説明されているか。
  • 万が一トラブルが起きた際に、医師が診察・治療できる体制かどうか(特に医療脱毛の場合)。
  • 広告やSNSの情報だけで判断せず、複数の情報源を見比べる習慣をつける。

「友人が通っているから」「インフルエンサーが勧めていたから」だけで決めるのではなく、自分の肌とライフスタイルに合った選択肢かどうかを、冷静に確認することが大切です。

4. 専門家の知見に基づく、デリケートゾーンの正しいセルフケア

陰毛を処理する・しないにかかわらず、デリケートゾーンを健やかに保つための正しいセルフケアはすべての女性にとって重要です。国内外の専門機関が推奨する、今日から実践可能な具体的なアドバイスを紹介します。

4.1. 洗い方の基本:優しく、しかし確実に

最も重要なのは「洗いすぎない」ことです。腟内部にはデーデルライン桿菌という善玉菌が存在し、腟内を酸性に保つことで雑菌の侵入や繁殖を防ぐ「自浄作用」が備わっています23。そのため、ビデなどで腟の内部まで洗浄する必要はなく、かえって常在菌のバランスを崩してしまう可能性があります。

洗浄すべきは外陰部(大陰唇、小陰唇、陰核周辺)です。その際は、殺菌作用の強い石鹸やボディソープの使用は避け、弱酸性で低刺激性のデリケートゾーン専用ソープをよく泡立て、指の腹で優しくなでるように洗いましょう。日本産科婦人科学会の診療ガイドラインでも、石鹸による過度の刺激が外陰部の炎症を悪化させる可能性を指摘しています24。この見解は、WHO(世界保健機関)やCDC(アメリカ疾病予防管理センター)11、オーストラリアのThe Women’s Hospitalといった国際的な衛生ガイドラインとも一致しており25,26,27、世界共通の推奨事項と言えます。

4.2. 保湿の重要性と下着の選び方

顔のスキンケアと同様に、洗浄後のデリケートゾーンにも保湿が重要です。乾燥はかゆみや肌荒れの原因となります。デリケートゾーン専用の保湿ジェルやクリームを使用し、潤いを保ちましょう14,28

また、下着の素材選びも大切です。ナイロンやポリエステルなどの化学繊維は通気性が悪く、汗やおりものでムレやすいため、雑菌が繁殖する原因となり得ます。通気性と吸湿性に優れた綿(コットン)素材の下着を選ぶことが、デリケートゾーンを快適で衛生的な環境に保つ上で最も推奨されます25,29

健康に関する注意事項

デリケートゾーンにかゆみ、痛み、おりものの異常(量、色、においの変化)、できものなど、普段と違う症状がある場合は、決して自己判断で市販薬などを使用せず、速やかに婦人科や皮膚科を受診してください。カンジダ外陰腟炎や細菌性腟症、あるいは性感染症など、専門的な診断と治療が必要な疾患の可能性があります。

4.3. 日常生活で気を付けたいその他のポイント

洗浄や保湿以外にも、日常生活のちょっとした工夫でデリケートゾーンのトラブルを減らすことができます。

  • 長時間湿ったナプキンやおりものシートをつけっぱなしにしない。
  • 汗をかいたら、可能であれば早めに下着やストッキングを着替える。
  • トイレの後は、前から後ろに向かって拭き、肛門側の菌が膣の方へ移動しないようにする。
  • 香り付きおりものシートや強い香料入りのボディミストをデリケートゾーンに直接使用しない。
  • 夜は身体を締め付けない柔らかい素材のパジャマや下着を選ぶ。

4.4. 受診の目安と診察で聞かれること

「この程度で受診していいのかな」と迷って受診が遅れてしまうケースも少なくありません。以下のような場合は、早めに婦人科や皮膚科で相談することが推奨されます。

  • かゆみやしみる感じが2週間以上続く。
  • おりものの色やにおいがいつもと明らかに違う。
  • 痛みを伴うしこりや水ぶくれ、潰瘍(ただれ)がある。
  • 発熱や全身倦怠感を伴う症状がある。

診察では、症状の出始めた時期、性行為の有無やパターン、自己処理の方法・頻度、使用している石鹸やクリームの種類などを聞かれることがあります。恥ずかしく感じるかもしれませんが、必要な情報を率直に伝えることで、より適切な診断・治療につながります。

5. ライフステージ別に考える陰毛ケア

陰毛やVIOケアに対する考え方は、年齢やライフステージによっても大きく変わります。「今の自分」にとっての最適解だけでなく、「これからの自分」にとっても無理のない選択かどうかを考えてみましょう。

5.1. 思春期〜20代前半:周囲の価値観に振り回されないために

この時期は、SNSや動画、友人同士の会話から「VIOはツルツルが普通」「みんな脱毛している」というメッセージを受け取りやすい年代です。しかし、実際には陰毛ケアのスタイルは人それぞれであり、「これが正解」というものはありません。

もし10代・20代前半でVIO脱毛を検討している場合は、以下の点も一度立ち止まって考えてみてください。

  • 本当に自分が望んでいるのか、それともパートナーや周囲の期待に合わせようとしているだけではないか。
  • まだ成長途中の皮膚や毛根に対する影響、長期的な後悔の可能性を理解しているか。
  • 将来の自分が「少しだけ残しておけばよかった」と感じるかもしれないことを想像してみる。

5.2. 妊娠・出産を考えている時期

妊娠を控えている、あるいは妊娠中・出産前の時期には、「出産のときに毛がない方がいいのか」「妊娠中にVIO脱毛をしても大丈夫か」といった不安を抱える方もいます。

一般的に、日本の産科医療では、出産の安全性のために「必ず全ての陰毛を剃らなければならない」という基準はありません。出産施設によって方針は異なるため、気になる場合は通院している産婦人科で確認しましょう。また、妊娠中はホルモンバランスの変化により肌が敏感になりやすく、やけどや色素沈着のリスクが通常より高くなることもあります。そのため、多くの医療機関やサロンでは妊娠中のVIO脱毛を控える方針をとっています。

5.3. 更年期以降・高齢期:介護とQOLのバランス

更年期以降は、エストロゲン低下の影響で皮膚が薄く乾燥しやすくなり、ちょっとした刺激でもかぶれやすくなります。そのため、完全な無毛状態にするよりも、「量を減らして整えつつ、皮膚への刺激を減らすケア」を重視する選択肢もあります。

介護の観点からVIO脱毛を検討する場合も、医師や看護師など医療・介護に携わる専門職の意見を参考にしながら、「自分がどうされたいか」を家族と共有しておくことが、将来の安心につながります。

6. 心とパートナーシップ:見た目の悩みとの向き合い方

陰毛にまつわる悩みは、単に「ムレる」「かゆい」といった身体的な不快感だけでなく、「見た目が恥ずかしい」「パートナーにどう思われるか不安」といった心の問題とも深く関わっています。

  • 自分の体を「恥ずかしいもの」「隠すべきもの」としてではなく、「守ってくれている大切な一部」として捉え直してみる。
  • パートナーからの「全部剃ってほしい」などの要望があった場合でも、自分の肌や健康を優先し、納得できないときはきちんと「NO」を伝える。
  • 体の状態やケアの方針について話し合える関係性かどうかも、パートナーシップの大切な要素のひとつと考える。

陰毛のスタイルは、「相手に合わせるため」ではなく、「自分が安心して心地よく過ごすため」に選ぶものです。本記事の情報を参考にしながら、自分自身の軸を育てていきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1: 陰毛を処理しないと不潔ですか?

いいえ、一概にそうとは言えません。陰毛自体が不潔なわけではなく、重要なのは排泄物や汗、経血などが付着した際に、それを放置せず清潔に保つことです。前述した正しい洗浄と乾燥を毎日行えば、陰毛があっても衛生は十分に保てます。むしろ、カミソリなどによる不適切な自己処理は、肌を傷つけ、毛嚢炎や接触皮膚炎といった感染のリスクを高める可能性があることを理解しておく必要があります。

Q2: アンダーヘアが白髪になってしまいました。レーザー脱毛はできますか?

残念ながら、現在主流の医療レーザー脱毛や光脱毛は、毛の黒い色素(メラニン)にレーザーを反応させて熱を発生させる仕組みのため、メラニン色素を持たない白髪には効果がありません。白髪を永続的に脱毛したい場合の現在の主な選択肢は、毛穴一つひとつに細い針を挿入して電気を流し、毛根組織を破壊する「針脱毛(ニードル脱毛)」となります。これは非常に時間とコストがかかる方法です30,31

Q3: 医療脱毛とエステ脱毛、結局どちらを選ぶべきですか?

目的によって明確に異なります。「永久脱毛」に近い効果(医学的には永久減毛と定義されます)を安全に求めるのであれば、毛母細胞を破壊する行為が法律で許可されている医療機関での「医療脱毛」が唯一の選択肢です32。エステサロンで行われる光脱毛は、出力が弱く、あくまで一時的な減毛・抑毛を目的としたものです。「美容医療診療指針」でも、レーザー脱毛は医師の管理下で行われるべき医療行為であると明確に位置づけられています20。費用だけでなく、効果の確実性と安全性の観点から、信頼できる医療機関を選ぶことが重要です。

Q4: 生理中でもVIO脱毛の施術は受けられますか?

多くの医療機関では、衛生的な観点や感染症のリスク、また生理中は肌が敏感になり痛みを強く感じやすいことから、生理中のVIO脱毛施術を断るのが一般的です。タンポンを使用していても施術を断られることが多いため、予約を取る際は生理周期を考慮し、もし重なってしまった場合は速やかにクリニックに連絡して予約を変更することをお勧めします。

Q5: 全部ツルツルにしたあとで後悔する人もいると聞きます。本当ですか?

個人差はありますが、「若い頃に勢いでハイジニーナにしたものの、年齢を重ねてから『少し残しておけばよかった』と感じる」という声もあります。ライフスタイルやパートナーシップが変化すると、理想と感じるスタイルも変わることがあるため、「今だけ」ではなく「数年後の自分」がどう感じるかもイメージしておくと安心です。迷う場合は、まずは毛量や範囲を減らす「デザイン脱毛」から始める選択肢もあります。

Q6: パートナーから「全部剃ってほしい」と言われて迷っています。どう考えればいいですか?

陰毛のスタイルは、あなた自身の体の問題であり、最終的に決めるのはあなた自身です。パートナーの好みを参考にすることはあっても、痛みや肌トラブル、将来の介護のことなどを考えて「自分はこうしたい」と思う選択を大切にして構いません。相手の要望に応えるかどうかは、「自分が納得できるか」「健康面のリスクを理解したうえで選んでいるか」を基準に考えてみましょう。

Q7: 10代の子どもがVIO脱毛に興味を持っています。親としてどう関わればよいですか?

思春期は体の変化に敏感になりやすい時期で、SNSや広告の影響も大きく受けます。まずは、「なぜ脱毛したいのか」「どんなところが嫌だと感じているのか」を、否定せずに聞いてあげることが大切です。そのうえで、皮膚やホルモンがまだ変化の途中であること、痛みやトラブルのリスク、将来の後悔の可能性なども一緒に整理して話し合いましょう。医療脱毛を含めた具体的な検討は、年齢や健康状態に応じて、必要であれば小児・思春期を診ることができる医師に相談することも選択肢の一つです。

結論

陰毛は、単なる「ムダ毛」ではなく、私たちの身体を守るための重要な生物学的役割を担っています。一方で、現代社会においては、衛生観念、美意識、そして将来の介護といった多様な価値観から、陰毛を処理することもまた、一つの合理的な選択肢となっています。陰毛を残すこと、処理すること、そのどちらにもメリットとデメリット、そして潜在的なリスクが存在します。

本記事で紹介した科学的エビデンスと、国内外の専門機関が示すガイドラインの知見が、その両者を天秤にかけ、あなた自身の価値観、ライフスタイル、そして健康状態に基づいて最適な判断を下すための一助となれば幸いです。最終的な選択に医学的な「正解」や「不正解」はありません。どのような選択をするにせよ、その判断の基盤となる正確な知識を持つことこそが、自身の身体を尊重し、健やかに保つための最も確かな第一歩となるでしょう。

JHO編集部について

本記事は、厚生労働省や日本の専門学会、国立感染症研究所、世界保健機関(WHO)などの公的機関が公表している資料や査読付き論文をもとに、Japanese Health(JHO)編集部が作成しました。編集部は、医療情報のリサーチに精通したメンバーとライター、エディターから構成されており、日本の読者に向けて信頼できるヘルスケア情報をわかりやすく届けることを使命としています。

本文中では、女性泌尿器科・フェムケア分野で活躍する関口由紀医師31,33や、皮膚科・美容皮膚科領域で多くの情報発信を行う藤堂紗織医師19,34,35など、各分野の専門家が公開している知見も参考にしています。ただし、個々の医師が本記事の全ての内容を直接確認・保証しているわけではありません。

参考文献

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