頚椎神経根症 | 頚椎に関連する神経の痛みと治療法
脳と神経系の病気

頚椎神経根症 | 頚椎に関連する神経の痛みと治療法

朝起きると首が痛くて腕までしびれる、パソコン作業をしていると指先がジンジンする…こうした症状に悩まされていませんか?それは「頚椎神経根症」のサインかもしれません。多くの人々、特に現代のデジタル社会を生きる私たちにとって、この疾患は決して他人事ではありません。JAPANESEHEALTH.ORGは、日本の皆様の健康リテラシー向上に貢献することを目指し、この記事を最新の医学研究と日本の専門家の知見に基づき、細心の注意を払って作成しました。この記事を最後までお読みいただければ、頚椎神経根症とは何か、なぜ起こるのか、どのような症状が現れるのか、そして最新の診断法やあなたに合った治療法、さらには日常生活でできることまで、専門的な情報を分かりやすくご理解いただけます。

要点まとめ

  • 頚椎神経根症は、首の骨(頚椎)で神経の根元(神経根)が圧迫され、首・肩・腕・手に痛みやしびれが生じる疾患です12。主な原因は加齢による頚椎の変化(変形性頚椎症)や椎間板ヘルニアです34
  • 治療の第一選択は、手術をしない保存療法です。多くの場合、安静、薬物療法、理学療法(リハビリ)などで症状は改善に向かいます56。国際的な報告では、患者の75~90%が保存療法で改善するとされています78
  • 保存療法で改善しない場合や、麻痺が進行する場合には手術が検討されます13。近年では、内視鏡などを用いた身体への負担が少ない低侵襲手術も進歩しています9
  • 日常生活では、スマートフォン操作時やデスクワーク時の正しい姿勢、適度なストレッチ、睡眠環境の見直しなどが、症状の悪化防止と再発予防に非常に重要です10

1. 頚椎神経根症とは? – 基本を理解する

1.1. 頚椎神経根症の明確な定義

頚椎神経根症(けいついしんけいこんしょう)とは、平易な言葉で言えば、「首の骨(頚椎)の中を通る神経の根元(神経根)が、何らかの原因で圧迫されたり刺激されたりして起こる、首・肩・腕・手にかけての痛みやしびれなどの症状の総称」です111128。私たちの首は7つの骨、すなわち頚椎で構成されており、この頚椎の間から、腕や手の感覚や動きを支配する神経が左右一対ずつ出ています。この神経の根元の部分を「神経根」と呼びます。頚椎と頚椎の間には、クッションの役割を果たす椎間板という軟骨があり、神経根は椎間孔という骨のトンネルを通って外に出ます。これらの構造に何らかの変化が生じ、神経根が圧迫されることで、さまざまな症状が引き起こされるのです。

1.2. 「頚椎症」「頚椎椎間板ヘルニア」との違いと関連性

頚椎神経根症を理解する上で、しばしば混同されがちな「頚椎症」や「頚椎椎間板ヘルニア」との関係を知ることが重要です411

  • 頚椎症(Cervical Spondylosis): 主に加齢によって、頚椎の骨や椎間板、靭帯などが変形・変性する状態全般を指します。骨にトゲ(骨棘)ができたり、椎間板がすり減ったりする変化が含まれます。この頚椎症という土台の存在が、神経根症を引き起こす最大の要因となります。
  • 頚椎椎間板ヘルニア(Cervical Disc Herniation): 椎間板の中にある髄核というゲル状の組織が、外側の膜を破って後ろに飛び出し、神経根や脊髄を直接圧迫する状態です。これは加齢だけでなく、比較的若い世代でも起こり得ます。

つまり、「頚椎症」や「頚椎椎間板ヘルニア」は病気の「原因」や「状態」を指す言葉であり、それらの結果として神経根が圧迫されて痛みやしびれといった「症状」が現れた状態を「頚椎神経根症」と呼びます。

1.3. 疫学:どれくらいの人が悩んでいる?日本での現状は?

頚椎神経根症は決して珍しい病気ではありません。米国のメイヨークリニックからの報告によると、その発生頻度は年間10万人あたり83.2人とされています13。また、別の包括的なレビューでは年間10万人あたり約85人と報告されており8、これは日本においても多くの人々がこの症状に悩んでいる可能性を示唆しています。一般的に中高年に好発しますが、近年では生活様式の変化により若年層でも注意が必要です。また、日本人の解剖学的な特徴として、欧米人と比較して脊柱管(神経が通る管)が元々小さい傾向があり、症状が生じやすいという専門家の指摘もあります14
リスクを高める主な要因としては、加齢のほかに、肉体労働や長時間の運転、振動を伴う機器の操作といった特定の職業、喫煙、過去の頚部外傷歴、遺伝的な素因などが挙げられています8

2. 頚椎神経根症の症状 – 見逃してはいけないサイン

2.1. 主な症状:どこに、どのような症状が現れるか?

頚椎神経根症の症状は多彩ですが、主に圧迫されている神経根が支配する領域に沿って現れます。

  • 痛み: 首の付け根、肩、肩甲骨の周りに、持続的な鈍い痛みや、動作時に走る鋭い痛みを感じます。特に、首を後ろに反らしたり、症状のある側に首を傾けたり回したりすると、痛みが強くなるのが特徴です115
  • 放散痛・しびれ: 最も特徴的な症状の一つで、首から肩、腕、肘、前腕、そして指先にかけて、電気が走るような、あるいはジンジン、ピリピリとした痛みやしびれが広がります(放散痛)17812
  • 感覚障害: 腕や手の皮膚に触れても感覚が鈍い(触覚鈍麻)、熱さや冷たさを感じにくい(温痛覚鈍麻)、あるいは逆に普段は気にならない程度の刺激で強く痛みを感じる(アロディニア)ことがあります。
  • 筋力低下: 腕が上がりにくくなる、物を持ち上げる力が弱くなる、握力が低下する、ボタンをかけたり字を書いたりといった指先の細かい動きがぎこちなくなる(巧緻運動障害)などの症状が現れることがあります12
  • 深部腱反射の異常: 診察時に、医師がハンマーで腕の腱を叩くと、正常な反射が見られなかったり(低下・消失)、逆に過剰な反応が見られたり(亢進)することがあります78
  • 関連症状: まれに頭痛、めまい、耳鳴りなどを伴うことがありますが、これらの症状と頚椎神経根症との直接的な因果関係は必ずしも明確ではなく、他の原因も考慮して慎重に診断する必要があります。

2.2. どの神経根が圧迫されると、どこに症状が出る? (デルマトームとマイオトーム)

症状が現れる場所は、どのレベルの神経根が圧迫されているかによって決まっています。この神経支配の地図は「デルマトーム(皮膚分節)」と「マイオトーム(筋節)」として知られており、診断の重要な手がかりとなります16。最も頻度が高いのは第7頚神経根(C7)の障害で、次いで第6頚神経根(C6)とされています713

障害神経根 主な感覚障害・放散痛の領域 (デルマトーム) 主な筋力低下の領域 (マイオトーム)
C5 肩から上腕の外側 肩を挙げる動き (三角筋)
C6 上腕の外側から前腕の親指側、母指・示指(親指・人差し指) 肘を曲げる動き (上腕二頭筋)、手首を反らす動き
C7 上腕の裏側から前腕の裏側、中指 肘を伸ばす動き (上腕三頭筋)、手首を曲げる動き
C8 前腕の小指側、環指・小指(薬指・小指) 指を曲げる動き、指を開いたり閉じたりする動き

(この表は一般的な支配領域を示したものであり、個人差があります)

2.3. 症状の進行と注意すべき「危険なサイン」

多くの頚椎神経根症は自然に軽快する傾向がありますが、放置することで症状が慢性化したり、神経の障害が永続的になったりするリスクもあります。特に、以下のような「危険なサイン(レッドフラッグ)」が見られる場合は、速やかに専門医を受診する必要があります。

  • 筋力低下が明らかに進行している(例:急に物が持てなくなった、腕が全く上がらない)。
  • 両方の腕や、脚にまでしびれや麻痺が広がってきた。
  • 歩行が困難になった、足がもつれるようになった。
  • 排尿や排便のコントロールがうまくできなくなった(失禁など)。

これらの症状は、神経根だけでなく、より中枢の「脊髄」そのものが圧迫されている「頚椎症性脊髄症」の可能性を示唆しており、緊急の対応が必要となる場合があります17

3. 頚椎神経根症の原因 – なぜ起こるのか?

3.1. 加齢に伴う頚椎の変化 (変形性頚椎症)

最も一般的な原因は、加齢に伴う頚椎の自然な変化、すなわち「変形性頚椎症」です。これは誰にでも起こりうる変化で、20歳を過ぎた頃から始まるとも言われています2

  • 椎間板の変性: 年齢と共に、椎間板の水分が失われて弾力性が低下し、クッションとしての機能が低下します。これにより椎間板が徐々に潰れたり(椎間板腔の狭小化)、硬くなって膨らんだりします。
  • 骨棘(こつきょく)の形成: 変性して不安定になった椎間板を支えるため、椎体の縁に骨のトゲ(骨棘)が形成されます。この骨棘が、神経根が出てくる椎間孔を狭くしたり、神経根自体を直接刺激したりします21112
  • 椎間孔の狭窄: 上記のような椎間板の変性や骨棘の形成が組み合わさることで、神経根の通り道である椎間孔そのものが狭くなり、神経根が機械的に圧迫されることになります7

3.2. 頚椎椎間板ヘルニア

比較的若い世代にも見られる原因として、頚椎椎間板ヘルニアがあります。これは、椎間板の中にある髄核というゲル状の組織が、それを包む線維輪という膜を破って後方や後外側に突出し、神経根を直接的に圧迫する状態です411。急性の激しい痛みを引き起こすことが少なくありません。

3.3. 外傷性の原因

交通事故による「むちうち損傷」や、ラグビー・柔道などのコンタクトスポーツ、転倒などによって頚椎に強い衝撃が加わることが原因となることもあります。これらの外傷が、椎間板の損傷や神経根周囲の炎症を引き起こし、症状を誘発します。

3.4. その他まれな原因

頻度は低いですが、頚椎の不安定性(すべり症など)、脊椎や脊髄に発生した腫瘍(原発性または転移性)、化膿性脊椎炎や結核性脊椎炎といった感染症、関節リウマチなどの炎症性疾患も、神経根を圧迫する原因となり得ます。これらの疾患は、正確な診断と適切な治療が特に重要となります。

4. 頚椎神経根症の診断 – 専門医はこうして見抜く

頚椎神経根症の診断は、患者さんからの詳細な話を聞く「問診」、身体所見をとる「理学検査」、そして画像検査などを組み合わせて総合的に行われます。

4.1. 詳細な問診と理学所見(神経学的検査)

  • 問診: どのような症状(痛み、しびれ、脱力など)が、いつから、どこに、どのようなきっかけで始まったか、どのような動作や姿勢で症状が強くなったり楽になったりするか、日常生活への支障の程度、過去の病歴や怪我、職業や生活習慣などを詳しく聴取します。
  • 視診・触診: 首の動きの範囲(前後屈、側屈、回旋)を確認し、首や肩周りの筋肉の緊張や押して痛い場所(圧痛点)がないかを調べます。
  • 神経学的検査: これが診断の鍵となります。
    • 誘発テスト:
      • Spurling(スパーリング)テスト: 医師が患者さんの頭部を症状のある側に傾け、さらに少し後ろに反らせた状態で、頭の上から軽く圧迫を加えます。この時に腕への痛みやしびれが再現されたり強まったりする場合、神経根症が強く疑われます711
      • Shoulder Abduction Test (Relief Sign): 患者さん自身が、症状のある側の腕を頭の上に挙げる動作を行うと、痛みやしびれが和らぐことがあります。これも頚椎神経根症を示唆する特徴的な所見です7
    • 知覚検査: 筆や綿、針のような道具を使って、腕や手の皮膚の感覚を左右で比較します。デルマトームに沿って、感覚が鈍い部分や過敏な部分がないかを調べます。
    • 筋力テスト (MMT): 医師が抵抗を加えるのに抗して、患者さんに腕や手首、指を動かしてもらい、主要な筋肉の筋力を評価します。神経根の支配領域に一致した筋力低下がないかを確認します。
    • 深部腱反射テスト: 打腱器という小さなハンマーで腕の腱を叩き、反射の程度を調べます。障害された神経根に対応する反射が弱くなったり(低下)、消失したりすることがあります。

4.2. 画像検査 – 神経圧迫の証拠を捉える

理学検査で神経根症が疑われた場合、その原因や圧迫の程度を客観的に評価するために画像検査が行われます。

  • レントゲン(X線)検査: 頚椎全体の骨の並び(アライメント)、骨の変形、骨棘の有無、椎間板の高さが減少していないかなどを評価する基本的な検査です2715。首を前後や斜めに傾けた状態で撮影し、椎間孔の状態や不安定性を評価することもあります。
  • MRI(磁気共鳴画像)検査: 骨だけでなく、椎間板、靭帯、そして神経根や脊髄といった軟部組織を詳細に描出できる、最も有用な検査です2471115。椎間板ヘルニアの存在や、神経根がどこでどの程度圧迫されているかを明確に捉えることができます。
  • CT(コンピュータ断層撮影)検査: 骨の形状をより詳細に評価するのに優れており、特に骨棘による圧迫が疑われる場合に有用です。MRIが実施できない患者さん(例:古い形式の心臓ペースメーカーを入れている方)にも用いられます。
  • 脊髄造影(ミエログラフィー)、神経根造影など: 脊柱管内に造影剤を注入した後にレントゲンやCTを撮影する検査で、神経の圧迫状態をよりダイナミックに評価できます15。侵襲を伴うため、MRIなどで診断が確定できない場合や、手術計画を立てる際に必要に応じて行われます。

4.3. 電気生理学的検査 – 神経機能の客観的評価

画像検査で神経の圧迫が見られても、それが必ずしも症状の原因とは限りません。電気生理学的検査は、神経の機能が実際に障害されているかを客観的に評価するために行われます。

  • 筋電図 (EMG): 筋肉に細い針を刺し、筋肉が発する電気信号を記録します。神経からの指令が途絶えた筋肉に特有の異常な電気活動(脱神経所見)を検出することで、神経障害の有無、部位、重症度を評価します15
  • 神経伝導速度検査 (NCS): 皮膚の上から末梢神経を電気で刺激し、その信号が伝わる速度や強さを測定します。これにより、他の末梢神経障害(例:手根管症候群)との鑑別に役立ちます。

4.4. 鑑別診断 – 似た症状を示す他の病気との見極め

首や腕の痛み・しびれは、他のさまざまな病気でも起こり得ます。正確な治療のためには、これらの病気としっかり見分けること(鑑別診断)が重要です。

  • 頚椎症性脊髄症: 神経根ではなく、より中枢の脊髄本体が圧迫される病気です。手足の広範囲なしびれ、歩行障害、排尿障害など、より重篤な症状を呈します2317
  • 胸郭出口症候群: 首から腕へ向かう神経や血管が、鎖骨のあたりで圧迫される病気です。
  • 末梢神経障害: 手首で神経が圧迫される「手根管症候群」や、肘で圧迫される「肘部管症候群」などは、特定の指のしびれを引き起こし、頚椎神経根症との鑑別が必要です7
  • 肩関節周囲炎(五十肩): 肩の痛みと動きの制限が主な症状ですが、腕への関連痛を伴うこともあります。
  • 狭心症・心筋梗塞: 特に左腕への放散痛として現れることがあるため、胸の症状を伴う場合は緊急の鑑別が必要です。

その他、悪性腫瘍の骨転移や感染症なども鑑別の対象となります。

5. 頚椎神経根症の治療法 – あなたに合った選択肢は?

5.1. 保存療法:多くの場合、手術なしで改善を目指す

頚椎神経根症の治療における基本方針は、まず手術以外の「保存療法」で症状を和らげることです。この疾患の多くは自然に軽快する良好な経過をたどることが知られており1218、60~90%が3ヶ月以内に症状が改善するという報告もあります。国際的な医学教育リソースであるStatPearlsやOrthoBulletsによると、患者の75~90%が保存療法によって症状が改善するとされています78。治療の主目的は、神経根への圧迫や炎症を軽減し、痛みやしびれをコントロールし、快適な日常生活を取り戻すことです。

5.1.1. 安静と生活指導 – 首への負担を減らす工夫

症状が強い急性期には、まず首を安静に保つことが重要です。痛みを誘発するような動作(急に振り向く、重いものを持つなど)は避けましょう1。医師の指示により、首の動きを制限して安静を保つために「頚椎カラー(ネックカラー)」を短期間(通常1~2週間以内)使用することがあります711。ただし、長期間の使用は首周りの筋力を低下させる可能性があるため注意が必要です。また、PC作業やスマートフォン操作時の姿勢など、日常生活における頚椎への負担を減らすための具体的な指導も行われます。

5.1.2. 薬物療法 – 痛みや炎症を和らげる

症状をコントロールするために、いくつかの種類の薬剤が用いられます。

  • 非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs): ロキソプロフェンやジクロフェナク、セレコキシブなど。痛みと炎症を抑える基本の薬です。胃腸障害などの副作用に注意が必要です811
  • 神経障害性疼痛治療薬: 神経そのものの過敏性が原因のしびれやピリピリとした痛みに対して、プレガバリン(商品名:リリカ)やミロガバリン(商品名:タリージェ)などが用いられます111920。これらの薬は神経の過剰な興奮を鎮める効果がありますが、めまいや眠気といった副作用が出ることがあるため、少量から開始します。
  • 筋弛緩薬: エペリゾン(ミオナール)など、首や肩周りの筋肉の過度な緊張を和らげ、血行を改善する目的で処方されることがあります。
  • ビタミンB12製剤: メコバラミン(メチコバール)など。傷ついた末梢神経の修復を助ける目的で使われますが、神経根症に対する有効性の科学的根拠は限定的です。
  • 経口ステロイド薬: プレドニゾロンなど。強力な抗炎症作用があり、急性期の激しい痛みに対して短期間のみ使用されることがあります8

これらの薬剤は、症状や患者さんの状態に合わせて医師が選択します。自己判断で服用を中止したり変更したりしないでください。

5.1.3. 理学療法(リハビリテーション) – 機能回復と再発予防

理学療法は、痛みやしびれの軽減、首の動きの改善、筋力の強化、そして再発予防を目的とした治療の重要な柱です。

  • 温熱療法・寒冷療法: 患部を温めて血行を良くしたり(慢性期)、冷やして炎症を抑えたり(急性期)します。
  • 頚椎牽引療法: 専用の装置で首をゆっくりと引っ張り、神経の圧迫を和らげる治療法です。有効性については議論があり、すべての人に適しているわけではありません18
  • 運動療法: 理学療法士の指導のもと、痛みを悪化させない範囲で、首や肩甲骨周りの筋肉のストレッチや筋力強化訓練を行います8。正しい姿勢を保つための深層筋のトレーニングは特に重要です。
  • 徒手療法(マニュアルセラピー): 理学療法士が手を使って関節の動きを改善したり、硬くなった筋肉をほぐしたりする治療法です8

2022年のシステマティックレビューでは、適切な理学療法の継続が痛みの軽減と生活の質の向上に寄与する可能性が示唆されています。しかし、一方で2023年に行われた別の最新のシステマティックレビューでは、多くの個別の保存療法(理学療法手技を含む)に関するエビデンスの確実性は「非常に低い」と評価されており、今後の質の高い研究が待たれる状況でもあります21。これは、画一的なリハビリではなく、専門家が個々の患者の状態に合わせて治療計画を立てることの重要性を示唆しています。

5.1.4. 神経ブロック療法 – 痛みの悪循環を断ち切る

痛みが非常に強い場合や、飲み薬・リハビリで効果が不十分な場合に有効な治療法です。痛みの原因となっている神経の周りに、レントゲン透視や超音波で確認しながら局所麻酔薬やステロイド薬を注射します3411。これにより、痛みの伝達を強力に遮断(ブロック)し、痛みの悪循環を断ち切る効果が期待できます。また、どの神経根が痛みの原因かを特定する診断的な意味合いも持ちます。

5.2. 外科的治療(手術):保存療法で改善が見られない場合の選択肢

5.2.1. 手術を検討するタイミングと適応基準

ほとんどの場合は保存療法で改善しますが、以下のような状況では手術が検討されます。

  • 十分な期間(通常3~6ヶ月)の適切な保存療法を行っても、耐えがたい痛みやしびれが続き、日常生活や仕事に大きな支障が出ている場合2781112
  • 進行性の明らかな筋力低下や麻痺があり、筋肉の萎縮が見られる場合。神経の永続的な損傷を防ぐために、早期の手術が推奨されることがあります131211
  • 画像検査で明らかな神経圧迫所見があり、それが症状と確実に一致している場合。

5.2.2. 主な手術方法 – 神経の圧迫を取り除く

手術の目的は、物理的に神経を圧迫している原因(ヘルニアや骨棘など)を取り除くことです。主に前方からアプローチする方法と、後方からアプローチする方法があります。

  • 頚椎前方除圧固定術 (ACDFなど): 首の前から切開し、原因となっている椎間板や骨棘を取り除いて神経の圧迫を解除します。その後、切除したスペースに自身の骨や人工骨を移植し、金属のプレートなどで固定する、最も一般的な術式の一つです31122
  • 頚椎後方除圧術:
    • 椎間孔拡大術 (Foraminotomy): 首の後方から、神経根が出てくる骨のトンネル(椎間孔)を削って広げ、圧迫を解除します31122
    • 椎弓形成術 (Laminoplasty): 主に脊髄症に対して行われる術式ですが、神経根の圧迫にも応用されることがあります。
  • 頚椎人工椎間板置換術 (ADR): 前方から椎間板を切除した後、固定する代わりに可動性のある人工の椎間板を挿入する比較的新しい手術です。首の動きを温存できる利点がありますが、適応となる症例は限られます11
  • 低侵襲手術 (MIS): 近年、内視鏡や顕微鏡を用いることで、より小さな傷で筋肉へのダメージを最小限に抑える手術(低侵襲手術)が普及してきています。これにより、術後の痛みが少なく、早期の社会復帰が期待できるようになっています9

5.2.3. 手術に伴うリスクと合併症

いかなる手術にもリスクは伴います。頚椎の手術では、一般的な感染や出血のリスクに加え、神経や脊髄の損傷(症状の悪化や新たな麻痺の出現、非常に稀だが重篤)、術後の血腫、声のかすれ(嗄声)、嚥下障害(飲み込みにくさ)などが起こる可能性があります。また、固定術を行った場合、隣接する椎間に将来的に負担がかかり、新たな問題が生じる可能性も指摘されています。手術を受ける前には、担当医からこれらのリスクについて十分な説明を受けることが不可欠です。

5.2.4. 術後の経過とリハビリテーション

術後の入院期間は術式により異なりますが、前方除圧固定術で6~10日、後方除圧術で10~14日程度が目安とされています22。多くの場合、手術の翌日か2日後には歩行が可能になります2223。術後は医師や理学療法士の指導のもと、リハビリテーションを開始し、機能回復を目指します。

5.3. 日本における治療選択の考え方と専門医の見解

日本における頚椎神経根症の治療は、日本整形外科学会や日本脊椎脊髄病学会が策定に関与する診療ガイドラインに沿って行われるのが標準です24。これらのガイドラインは科学的根拠に基づいていますが、最終的な治療法の選択は、ガイドラインを参考にしつつも、患者さん一人ひとりの症状、年齢、活動レベル、そして本人の希望などを総合的に考慮し、担当医との十分な話し合い(インフォームド・コンセント)を経て決定されます。日本の多くの専門医は、国際的な最新知見を取り入れつつ、個々の患者に合わせたきめ細やかな治療を提供することを重視しています311

6. 日常生活での管理と予防 – 再発させない、悪化させないために

治療によって症状が改善した後も、再発や悪化を防ぐためには日常生活でのセルフケアが非常に重要です。

6.1. 「正しい姿勢」を意識する習慣

首への負担を減らす基本は、良い姿勢を保つことです。

  • 座位姿勢: デスクワークでは、椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばし、顎を軽く引きます。PCモニターは目の高さに合わせ、うつむき姿勢にならないようにしましょう。
  • スマートフォン操作時の注意: 「スマホ首」25という言葉があるように、うつむいたままでの長時間のスマホ操作は頚椎に大きな負担をかけます。意識的に目線の高さで操作するか、こまめに休憩を挟みましょう。

6.2. 首と肩周りの「適度な運動とストレッチ」

筋肉の柔軟性を保ち血行を促進することは、症状の予防・改善に繋がります。ただし、痛みを伴う場合は自己判断で行わず、必ず医師や理学療法士の指導を受けてください。

  • 首をゆっくりと前後左右に倒すストレッチ
  • 肩をすくめて力を抜き、ストンと落とす運動
  • 肩甲骨を中央に寄せるように意識する運動

6.3. 「作業環境の最適化」で負担を軽減

デスクワークが多い方は、作業環境を見直すことも有効です。

  • 自分の体格に合った高さの机と椅子を選ぶ。
  • モニターの高さを調整し、視線が自然に落ちる位置に置く。
  • アームレスト付きの椅子を使い、腕の重さを支える。

6.4. 「長時間の同じ姿勢」を避ける工夫

どんなに良い姿勢でも、長時間続けると筋肉は固まってしまいます。デスクワークや運転中は、少なくとも30分~1時間に一度は立ち上がって体を動かし、首や肩の緊張をリセットしましょう。

6.5. 「睡眠環境」の見直し

一日の約3分の1を占める睡眠時間も、首の健康に大きく影響します。

  • 枕の選び方: 枕が高すぎたり低すぎたりすると、睡眠中に頚椎に負担がかかります。仰向けで寝たときに首の自然なカーブが保たれ、横向きで寝たときに首の骨から背骨が一直線になる高さが理想的です。
  • 寝る姿勢: うつ伏せ寝は首を極端にひねるため、避けるのが望ましいです。

6.6. 首に「急な負担や衝撃」をかけない

重い物を持ち上げる際は、首だけで持ち上げず、膝を曲げて体全体を使うように意識しましょう。また、急に振り向くなどの動作も避けるようにしてください。

6.7. その他の生活習慣の見直し

  • 禁煙: 喫煙は血管を収縮させて血行を悪化させ、椎間板の変性を早めることが知られています8。禁煙は頚椎の健康のためにも重要です。
  • ストレス管理: 精神的なストレスは無意識に筋肉を緊張させ、痛みを悪化させる一因となります。適度な運動や趣味の時間などで、上手にストレスを解消しましょう。

健康に関する注意事項

  • この記事で提供される情報は、一般的な知識の提供を目的としており、個別の医学的アドバイスに代わるものではありません。
  • 首、肩、腕の痛みやしびれが続く場合、または本記事で述べた「危険なサイン」に気づいた場合は、自己判断せず、必ず速やかに整形外科などの専門医療機関を受診してください。

よくある質問 – (FAQ)

Q1. 頚椎神経根症は自然に治りますか?

A1. はい、多くの場合、頚椎神経根症は良好な自然経過をたどり、数週間から数ヶ月で症状が改善する傾向があります。日本整形外科学会も「基本的には自然治癒する疾患」と説明しています12。国際的なデータでも、85%以上の患者が8~12週間以内に保存療法で改善すると報告されています8。しかし、症状の程度、神経圧迫の原因(例:大きなヘルニアや骨棘)、個人の生活習慣などによって経過は異なります。症状が長引いたり悪化したりする場合は、適切な診断と治療を受けることが重要です。

Q2. どのような枕を使えば良いですか?

A2. 枕選びは非常に重要ですが、「この枕が絶対良い」という万能の枕はありません。理想的なのは、睡眠中に首の骨(頚椎)の自然なカーブ(緩やかな前弯)を維持できる枕です。仰向けに寝たときに、首とマットレスの間にできる隙間を優しく埋め、かつ頭が心臓より少し高い位置に来る程度の高さが目安です。横向きに寝る場合は、肩幅に合わせて、首の骨から背骨までが一直線になる高さを選ぶことが大切です。高すぎる枕や低すぎる枕、頭が沈み込みすぎる柔らかい枕は、首の筋肉の緊張や神経への負担を増やす可能性があるため避けましょう。様々な機能性枕がありますが、まずはタオルを重ねるなどして自分に合った高さを試してみるのも一つの方法です。迷う場合は、整形外科医や理学療法士に相談することをお勧めします。

Q3. デスクワークで気をつけるべき最も重要なことは何ですか?

A3. 最も重要なことは、「長時間同じ姿勢を続けない」ことと「モニターの高さ」です。まず、30分~1時間に一度は必ず席を立ち、軽いストレッチをして首や肩の筋肉の緊張をリセットしてください。次に、PCモニターの位置を見直しましょう。画面の上端が目の高さか、それよりわずかに下に来るように調整します。画面が低いと自然に頭が前に垂れ、首の後ろの筋肉や椎間板に大きな負担がかかります(「スマホ首」25と同様の状態)。ノートPCの場合は、スタンドを使って高さを出し、外付けのキーボードとマウスを使用すると、理想的な姿勢を保ちやすくなります。

Q4. 痛み止め(NSAIDs)を飲み続けても大丈夫ですか?

A4. 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、痛みや炎症を抑えるのに非常に有効な薬ですが、長期的に使用する場合は注意が必要です。主な副作用として、胃や十二指腸の粘膜を荒らし、胃痛や消化性潰瘍を引き起こす可能性があります。また、腎臓の血流を低下させ、腎機能に影響を与えることもあります。特に高齢の方や、もともと胃腸が弱い方、腎臓の病気がある方は慎重な使用が必要です。医師は通常、胃薬を一緒に処方したり、定期的に血液検査で副作用をチェックしたりします。自己判断で長期間飲み続けることは絶対に避け、必ず医師の処方と指示に従ってください811

Q5. 手術は怖いのですが、本当に必要になることはありますか?

A5. 頚椎神経根症で手術が必要になるケースは、全体から見れば少数です。前述の通り、ほとんどの患者さんは保存療法で改善します78。手術が真剣に検討されるのは、①数ヶ月にわたる適切な保存療法を行っても耐えがたい痛みが改善しない場合、②足がもつれるなどの歩行障害や、ボタンがかけられないといった手の麻痺が進行する場合、の大きく2つの状況です131112。特に後者のように麻痺が進行している場合は、神経のダメージが回復不能になるのを防ぐために、タイミングを逃さず手術を行うことが推奨されることがあります。手術の決断は、そのメリットとリスクを専門医と十分に話し合い、ご自身の生活の質(QOL)を考慮して総合的に判断することが最も大切です。

結論

頚椎神経根症は、首から腕、手にかけてのつらい痛みやしびれを引き起こし、私たちの日常生活の質を大きく低下させる可能性のある疾患です。しかし、その原因や症状、治療法について正しく理解することで、過度に恐れる必要はありません。多くの場合、適切な保存療法と生活習慣の改善によって、症状は良好な経過をたどります。重要なのは、症状を放置せず、早めに専門医の診断を受けることです。そして、医師と相談しながら、ご自身の状態に最も合った治療法を選択し、根気強く取り組むことが、快適な毎日を取り戻すための鍵となります。この記事が、あなたの不安を和らげ、正しい一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。

免責事項この記事は医学的アドバイスに代わるものではなく、症状がある場合は専門家にご相談ください。

参考文献

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