コーヒーを飲んだあとや、お酒をたくさん飲んだ翌日に「胸がドキドキする」「心臓の鼓動が速く感じる」と不安になった経験はありませんか。 心拍数(1分間にどれくらい心臓が打つか)は、運動やストレスだけでなく、私たちが毎日口にしている食品や飲み物からも影響を受けます。
ほとんどの場合、食事やカフェインなどの一時的な刺激による「生理的な変化」で、大きな問題にならないことも多いです。 しかし、もともと心臓や血管の病気がある人や、不整脈が指摘されている人では、特定の食品・飲み物がきっかけとなって危険な心拍数の変化を起こすこともあります。
本記事では、日本の公的機関や専門学会の情報をもとに、心拍数に影響を与えやすい代表的な食品・飲み物と、その背景にある仕組みをわかりやすく解説します。 併せて、心臓にやさしい食事パターンや、受診の目安、今日からできる具体的な見直しポイントも整理しました。
「食べ物や飲み物と心臓のドキドキの関係が知りたい」「どこまでならコーヒーやお酒を飲んで大丈夫なのか知りたい」という方が、自分のペースで安全に生活を整えられるように、 一つひとつ丁寧に見ていきましょう。
Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について
Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。 厚生労働省や日本の専門学会、公的研究機関などが公表する信頼性の高い資料を中心に、日常生活で活用しやすい形で整理・解説することを目指しています。
本記事の内容は、厚生労働省「e-ヘルスネット」や食品中のカフェインに関するQ&A、日本循環器学会・日本不整脈心電学会のガイドライン、 心血管疾患予防のための食事やカフェイン・アルコールの影響に関する国内外の論文などを参照し、JHO編集部がAIツールのサポートを受けつつ、人の目で一つひとつ確認しながら作成しました。
- 厚生労働省・自治体・公的研究機関: e-ヘルスネットや統計資料、食品安全に関する情報など、日本人向けの公式情報を優先して参照しています。
- 国内外の医学会ガイドライン・査読付き論文: 日本循環器学会、日本高血圧学会などのガイドラインや、カフェイン・アルコール・甘草(カンゾウ)・麻黄などの成分が心拍数や不整脈に与える影響を検討した研究をもとに要点を整理しています。
- 教育機関・医療機関・NPOによる一次資料: 心疾患の背景説明や日本の医療制度、受診の流れなど、実務的な情報として利用しています。
AIツールは、文献の要約や構成案作成のアシスタントとして活用していますが、公開前には必ずJHO編集部が原著資料と照合し、 重要な記述を一つひとつ確認しながら、事実関係・数値・URLの妥当性を検証しています。
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要点まとめ
- 安静時の心拍数は一般的に1分間60〜80回程度が目安ですが、年齢や体格、トレーニング状態によって個人差があります。 食事やカフェイン、アルコールなどで一時的に心拍数が上がることは珍しくありません。
- カフェインを多く含むコーヒー・エナジードリンク・お茶などを短時間に大量に飲むと、動悸や頻脈、不眠などが起こることがあります。 特にエナジードリンクの多量摂取は、まれに重い不整脈や心停止と関連した症例も報告されています。
- アルコールの飲み過ぎは、心房細動などの不整脈を誘発しやすく、「ホリデーハート症候群」と呼ばれるような一時的な不整脈を起こすこともあります。 心疾患や不整脈がある人は、飲酒量の制限がとても重要です。
- 高塩分や高脂肪の食事は、血圧や血中脂質を悪化させ、長期的に心臓への負担や動脈硬化を進めます。 一方で、野菜・果物・魚・大豆製品・未精製穀類・ナッツなどを中心とした食事は、心血管疾患のリスクを下げることが分かっています。
- 甘草を含む製剤や麻黄(エフェドリンを含む)を含む漢方・サプリメントは、血圧上昇や低カリウム血症、動悸・不整脈を引き起こすことがあり、漫然とした長期使用には注意が必要です。
- 「胸が締め付けられる」「冷や汗が出る」「意識が遠のきそうになる」などの症状を伴う動悸や、安静にしていても心拍数が異常に速い・乱れている場合は、早めに医療機関を受診し、 命に関わる病気が隠れていないか確認することが大切です。
「最近ドキドキしやすい気がするけれど、病院に行くほどなのか分からない」「コーヒーやお酒をどこまで控えればよいのか知りたい」——。 そんな迷いを抱えたまま、誰にも相談できずに我慢している方も少なくありません。
この記事では、まずカフェイン・アルコール・エナジードリンクなど、心拍数に直接影響しやすい飲み物の特徴を整理します。 さらに、塩分や脂質、栄養バランスといった「心臓への長期的な負担」につながる食事のポイント、甘草や麻黄などの成分を含むサプリ・漢方の注意点も段階的に解説していきます。
生活習慣で改善できる部分と、専門的な検査・治療が必要な可能性があるサインを区別しながら、受診の目安や相談先の選び方も具体的に紹介します。 記事を読み進めることで、「自分はまず何から見直せばよいのか」「どのタイミングでどの診療科に相談すべきか」がイメージしやすくなるでしょう。
Japanese Health(JHO)では、心臓や血管の健康に関する総合的な情報も発信しています。 心疾患全般の基礎知識や生活習慣病に関する解説は、必要に応じて 総合トップページ から関連記事をご覧ください。
第1部:心拍数の基本と日常生活の見直し
まずは、心拍数の基本と、日常生活のなかで心拍数が変動しやすい場面を整理します。 「どの程度なら正常の範囲なのか」「どのような食べ物・飲み物が一時的に心拍数を上げやすいのか」を理解することで、必要以上に不安になりすぎず、自分の体のサインを上手に読み取れるようになります。
1.1. 心拍数の基本的なメカニズムと食事の影響
心臓は、洞結節(どうけっせつ)と呼ばれる部分から出る電気信号により、規則正しく収縮と拡張を繰り返しています。 これに自律神経(交感神経と副交感神経)が働きかけることで、運動時には速く、睡眠時にはゆっくりといったように、状況に応じて心拍数が変化します。
成人の安静時心拍数は、一般的に1分間60〜80回程度が一つの目安とされますが、トレーニングされたスポーツ選手では50回前後でも問題がないこともあり、個人差があります。 一方で、安静にしているのに常に100回を大きく超える状態や、脈が極端に不規則な状態が続く場合は、不整脈などの病気が隠れている可能性があるため注意が必要です。
食事をしたあとに心拍数がやや上がるのは、消化のために胃腸へ血液を送る必要があることや、血糖値やホルモンの変化に応じて自律神経が働くためで、多くの場合は正常な反応です。 しかし、特定の成分を多く含む食品・飲み物を摂りすぎると、動悸として自覚するほど心拍数が上昇したり、もともとの不整脈が出やすくなったりすることがあります。
1.2. 心拍数を上げやすいNG習慣と見直したいポイント
日常生活のなかで、心拍数を必要以上に上げてしまいやすい習慣には、次のようなものがあります。 どれも「少しだけ」「たまに」であれば問題にならないことが多い一方で、「短時間に大量」「毎日くり返す」といったパターンでは注意が必要です。
- カフェインを多く含む飲み物のとり過ぎ: コーヒー、紅茶、緑茶、コーラ、エナジードリンクなどにはカフェインが含まれ、交感神経を刺激して心拍数や血圧を一時的に上げることがあります。 日本の公的機関は健康な成人で1日当たり約400mg程度を目安としており、妊婦ではより少ない量が推奨されています。 エナジードリンクや眠気覚ましの薬を重ねて摂ると、知らないうちに上限を超えてしまうことがあります。
- 短時間の大量飲酒(いわゆる「一気飲み」や深酒): アルコールは血管を広げ、心拍数を上げる作用があり、多量摂取は心房細動などの不整脈を誘発しやすいことが報告されています。 特に普段あまり飲まない人が一度に大量に飲むと、一時的な不整脈を起こす「ホリデーハート症候群」と呼ばれる状態になることがあります。
- 夜遅い時間の過食・脂っこい食事: 寝る直前の大きな食事や揚げ物中心の食事は、胃腸への負担が大きくなり、消化のために交感神経が優位になりやすく、寝つきの悪さや動悸につながることがあります。
- 高塩分食+水分不足: ラーメンのスープを飲み干す、漬け物や加工肉、インスタント食品が多い食事は、知らないうちに食塩を多く摂取しがちです。 塩分のとり過ぎは血圧上昇や心臓への負担につながり、動悸や息切れの一因になることがあります。
- エナジードリンクやカフェイン錠剤の多用: エナジードリンクを数本続けて飲む、カフェインを含む錠剤と併用する、といった使い方は、カフェイン中毒や重い不整脈を引き起こすリスクが報告されています。 眠気覚ましとして頼りすぎるのではなく、睡眠不足や過労そのものを見直すことが重要です。
これらの習慣に心当たりがある場合は、「いつ」「どれくらい」摂っているのかを紙やスマートフォンにメモし、少しずつ減らしたり、時間帯を早めたりといった工夫から始めてみましょう。
| こんな症状・状況はありませんか? | 考えられる主な背景・原因カテゴリ |
|---|---|
| コーヒーやエナジードリンクを飲んだあとにだけドキドキしやすい | カフェインによる一時的な心拍数上昇や不安感。量や飲むスピードの見直し、エナジードリンクの中止で改善することが多い。 |
| 深酒の翌朝や、宴会の最中に急に脈が速く不規則になる | アルコールが引き金となる不整脈(心房細動など)の可能性。繰り返す場合は循環器内科での精査が必要。 |
| 塩辛いものやインスタント食品が多く、最近血圧も高めと言われた | 高血圧や動脈硬化の進行による心臓への負担増加。減塩や脂質の見直し、医療機関での管理が重要。 |
| 少し動いただけで息切れと動悸が強く、足のむくみも気になる | 心不全や貧血など、食事だけでは説明できない病気が隠れている可能性。早めの受診が必要。 |
第2部:身体の内部要因 — 栄養・ホルモン・隠れた不調
生活習慣を見直しても動悸や頻脈が続く場合、背景には栄養バランスの乱れやホルモンの変化、慢性的な疾患など、身体の内側の問題が隠れていることもあります。 ここでは、特に「食事」と関わりが深い内部要因に焦点を当てます。
2.1. ライフステージ・ホルモンバランスと心拍数
女性では、月経周期や妊娠・出産、更年期など、ライフステージごとにホルモンバランスが大きく変化します。 その影響で体温や自律神経の働きが変動し、心拍数が上がりやすい時期があります。 カフェインやアルコールの影響も受けやすくなる場合があるため、「以前と同じ量なのにドキドキしやすくなった」と感じる人もいます。
妊娠中は血液量が増えることで心拍数がやや速くなるのが一般的です。 一方で、カフェインやアルコールは母体だけでなく胎児にも影響しうるため、多くの公的機関が妊婦のカフェイン摂取量を少なめにすることや、飲酒を控えることを勧めています。 妊娠中・授乳中に動悸が気になる場合は、自己判断せず、産婦人科やかかりつけ医に相談しましょう。
2.2. 栄養不足・電解質バランスの乱れと心拍数
心臓の電気信号は、ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウムなどの電解質(ミネラル)のバランスによって支えられています。 極端な食事制限や下剤・利尿薬の乱用、嘔吐や下痢が続くと、これらの電解質バランスが崩れ、不整脈のリスクが高まることがあります。
特にカリウムが不足すると、脈が乱れたり、筋力低下が起きたりすることがあります。 甘草(カンゾウ)を含む漢方薬やのど飴、清涼飲料などを長期間多量に摂取すると、「偽アルドステロン症」と呼ばれる状態になり、 高血圧や低カリウム血症、不整脈などが起こることがあり、公的機関からも注意喚起が行われています。
また、麻黄(マオウ)に含まれるエフェドリンアルカロイドは交感神経を刺激し、心拍数や心収縮力を増加させる作用があり、 一部の漢方薬やサプリメントで動悸や不整脈の副作用が報告されています。 医師から漢方薬が処方されている場合は指示通りに服用し、市販の漢方薬やサプリメントを自己判断で追加することは避けましょう。
ダイエット目的で、極端に炭水化物や脂質を減らしたり、プロテインだけ・スムージーだけといった偏った食事を続けると、ビタミンやミネラル、エネルギーが不足し、 ふらつきや動悸、冷えなどの症状につながることがあります。 体重を減らしたい場合でも、主食・主菜・副菜をバランスよくとることが基本です。
第3部:専門的な診断が必要な疾患と食事の関わり
食品や飲み物がきっかけとなって心拍数が変化することはありますが、その背景に心臓や血管の病気、不整脈などが隠れている場合、食事の工夫だけでは対応できません。 ここでは、特に注意したい代表的な疾患と、食事との関わりを概観します。
3.1. 心房細動などの不整脈とアルコール・カフェイン
心房細動は、高齢者に多い代表的な不整脈で、心房が細かく震えることで脈が不規則かつ速くなる状態です。 一部の患者では、アルコールやカフェインが「きっかけ」となって発作が起きることが知られています。 日本循環器学会・日本不整脈心電学会のガイドラインでも、心房細動の管理において、アルコール摂取の制限や生活習慣の見直しが重要な要素の一つとして強調されています。
一方で、適量のコーヒー摂取と心房細動リスクの関係については、研究によって結果が異なり、習慣的な少量のカフェイン摂取が必ずしも不整脈リスクを高めない可能性も示されています。 しかし、個人差が大きく、もともと不整脈がある人や、飲むと必ず動悸が強くなる人は、主治医と相談しながら自分に合った上限量を決めることが大切です。
「たまにコーヒーを飲む程度なら問題ないのか」「一滴も飲んではいけないのか」といった白黒ではなく、 量・タイミング・体調とのバランスを見ながら、心臓への負担が少ない飲み方を一緒に考えていきましょう。
3.2. 狭心症・心筋梗塞と食事
動脈硬化が進行すると、心臓を栄養する冠動脈が狭くなり、狭心症や心筋梗塞のリスクが高まります。 高塩分・高脂肪・高カロリーの食事、野菜不足、喫煙、運動不足などの生活習慣は、動脈硬化を進める大きな要因です。
食後、とくに脂っこい食事をとったあとに胸の締め付け感や圧迫感、息切れが出る場合、消化による一時的な負担だけでなく、 背景に狭心症が隠れていることもあります。 「すぐ治ったから大丈夫」と自己判断せず、同じような症状が繰り返される場合や5分以上続く場合は、早めの受診が必要です。
心臓病の予防や再発予防のためには、動物性脂肪を控え、魚や大豆製品、野菜・海藻・未精製穀類を増やすといった食事パターンが推奨されています。 血圧・血糖・コレステロール値の管理も合わせて重要です。
第4部:今日から始める改善アクションプラン
心拍数に影響を与えやすい食品や飲み物を理解したら、次は「今日からできること」に落とし込んでいきましょう。 すべてを完璧に変えようとすると続かないので、レベル別に少しずつ実践することが大切です。
| ステップ | アクション | 具体例 |
|---|---|---|
| Level 1:今夜からできること | カフェインとアルコールの時間帯・量を見直す | ・午後はカフェイン飲料の量を減らし、寝る4〜6時間前以降は控える ・エナジードリンクを常用している場合は、まずは「今日は飲まない日」を週1日作る ・深酒を避け、飲む日は量と時間を決めておく |
| Level 2:今週から始めること | 減塩と食物繊維の多い食事に切り替える | ・ラーメンのスープは残す、漬け物や加工肉の頻度を減らす ・野菜(特に緑黄色野菜)を両手山盛り1日350gを目安に増やす ・玄米や雑穀米、全粒粉パンなど未精製穀類を取り入れる |
| Level 3:1〜3か月かけて整えること | 体重・血圧・脈拍を定期的に記録し、かかりつけ医と共有する | ・朝晩の血圧と脈拍を家庭用血圧計で測定し、ノートやアプリに記録する ・食事内容と動悸があったタイミングを書き留め、パターンを探す ・定期受診の際に記録を持参して、医師と一緒に原因や対策を考える |
無理のない範囲でこれらのステップを少しずつ取り入れていくことで、心拍数の安定だけでなく、血圧や体重、全身の健康にも良い影響が期待できます。
第5部:専門家への相談 — いつ・どこで・どのように?
食事や生活習慣を見直しても動悸や頻脈が続く場合、または「これは危ないかもしれない」と感じる症状がある場合は、自己判断に頼らず医療機関を受診することが大切です。 ここでは、受診の目安と相談先の選び方を整理します。
5.1. すぐに受診を検討すべき危険なサイン
- 突然の激しい胸の痛みや締め付け感がある
- 動悸とともに冷や汗、吐き気、強いめまい、意識が遠のきそうな感じがある
- 少し動いただけで息切れが強くなり、会話が続かないほど苦しい
- 胸の痛みや強い動悸が5分以上続く、または何度も繰り返す
- 脈が非常に速く(例:1分間に120回以上)、不規則に打っているのが続く
これらの症状がある場合は、救急外来の受診や、迷うときは119番への相談も検討してください。 特に、胸の痛みや息苦しさを伴う場合は、時間との勝負になることがあります。
5.2. 症状に応じた診療科の選び方
- まずはかかりつけの内科: 軽い動悸が続く、健康診断で不整脈や高血圧を指摘された、といった場合は、まずかかりつけの内科で相談するとよいでしょう。
- 循環器内科・心臓内科: 明らかな不整脈がある、心電図異常を指摘された、心臓の病気が心配な場合は、循環器内科・心臓内科が専門です。
- 婦人科・産婦人科: 妊娠中・産後・更年期に動悸が気になる場合は、女性ホルモンとの関係も考慮しながら、婦人科・産婦人科や内科で相談します。
- 精神科・心療内科: 強い不安やパニック発作を伴う動悸の場合、心臓に問題がないことを確認したうえで、心療内科や精神科でのサポートが役立つこともあります。
5.3. 診察時に持参すると役立つものと費用の目安
- 最近1〜2週間分の血圧・脈拍の記録
- 動悸が起きた日時と、直前に食べたもの・飲んだもののメモ
- 現在服用している薬・サプリメント・漢方薬の一覧(お薬手帳があれば持参)
- 健康保険証や医療証、必要に応じて紹介状
日本では公的医療保険が整備されており、一般的な外来受診では自己負担は医療費の3割が目安です(年齢や所得により異なる場合があります)。 検査内容によって費用は変わるため、心配な場合は受診前に医療機関へ問い合わせておくと安心です。
よくある質問
Q1: コーヒーは1日何杯までなら心臓に悪くないのでしょうか?
健康な成人の場合、多くの公的機関はカフェインの総摂取量として1日あたりおおよそ400mg程度までを目安としています。 一般的なコーヒー1杯(150〜200mL)には約100mg前後のカフェインが含まれるとされるため、目安としては1日3〜4杯程度までを上限として考えることが多いです。
ただし、体格や感受性、他のカフェインを含む飲料(お茶・コーラ・エナジードリンクなど)との合計によっても変わります。 「2杯でも動悸が強く出る」「夜眠れなくなる」といった場合は、無理に上限まで飲もうとせず、自分の体に合った量に減らすことが大切です。 心疾患や不整脈がある方は、必ず主治医と相談して上限を決めてください。
Q2: エナジードリンクを飲むと強い動悸がします。すぐにやめたほうがいいですか?
エナジードリンクにはカフェインに加えて糖分やその他の成分が多く含まれており、短時間に大量摂取すると動悸や不眠、血圧上昇などの副作用が起こることがあります。 まれではありますが、エナジードリンク摂取との関連が疑われる重い不整脈や突然心停止の症例も報告されています。
飲むたびに強い動悸や胸の違和感を感じる場合は、エナジードリンクの摂取を中止することを強くおすすめします。 そのうえで、症状が続く場合や、一度でも意識が遠のきそうになった・胸が締め付けられるように痛んだといった症状があれば、早めに医療機関を受診してください。
Q3: 心房細動と言われました。アルコールやカフェインはすべて禁止ですか?
心房細動の方では、アルコールが発作のきっかけになることが知られており、多くのガイドラインで飲酒量の制限や禁酒が推奨されています。 特に「飲んだ翌日に必ず不整脈が出る」など、アルコールと明らかな関連がある場合は、禁酒が望ましいと考えられます。
カフェインについては、少量であれば必ずしもリスクを上げない可能性を示す研究もありますが、個人差が大きいため一概には言えません。 心房細動がある場合は、主治医と相談のうえで「どの程度までなら許容できるのか」を一緒に決めることが大切です。 自己判断で「少しくらいなら大丈夫」と量を増やしてしまうことは避けてください。
Q4: 塩分を控えると心拍数も安定しますか?
塩分(食塩)の摂り過ぎは高血圧の大きな原因となり、長期的には心臓や血管に負担をかけます。 高血圧があると心筋が厚くなったり、心不全や不整脈のリスクが高まったりするため、結果として動悸や息切れが出やすくなることがあります。
減塩そのものが直接「心拍数を下げる薬」のように働くわけではありませんが、血圧や心臓への負担を減らすことで、長期的には心臓の働きを守ることにつながります。 日本のガイドラインでは、健康な成人で1日7〜7.5g未満、高血圧や腎臓病がある人では1日6g未満を目標とすることが推奨されています。
Q5: 甘草入りの漢方薬やのど飴は、どのくらいで危険になりますか?
甘草(カンゾウ)に含まれるグリチルリチン酸は、長期・多量に摂取すると「偽アルドステロン症」と呼ばれる状態を引き起こし、 高血圧やむくみ、低カリウム血症、不整脈などの原因となることがあります。 特に複数の甘草含有製品を併用している場合は、知らないうちに摂取量が増えてしまうことがあります。
どの量から危険になるかは体格や腎機能などによって異なりますが、「最近血圧が高め」「足のむくみが強い」「筋力低下やこむら返りが増えた」などの症状がある場合は、 甘草を含む製品の使用を中止し、医療機関で相談することをおすすめします。 医師から漢方薬が処方されている場合は、自己判断で中止せず、必ず相談してください。
Q6: ダイエット中に動悸が出やすくなりました。食事制限と関係がありますか?
極端なカロリー制限や特定の食品だけに偏ったダイエットは、エネルギー不足やビタミン・ミネラルの不足につながり、ふらつきや動悸、冷えなどを起こしやすくなります。 特に電解質のバランスが崩れると、心拍数やリズムに影響を与えることがあります。
体重を減らしたい場合でも、「主食・主菜・副菜をそろえる」「野菜や海藻、大豆製品を増やす」「甘い飲み物やスナック菓子を減らす」といったバランスの良い方法が大切です。 ダイエット中に強い動悸やめまいがある場合は、無理な食事制限を中止し、内科などで相談してください。
Q7: サプリメントやプロテインは心拍数に影響しますか?
一般的な食事補助用のプロテインやビタミン・ミネラルサプリメントは、適量であれば心拍数に大きな影響を与えないことが多いと考えられます。 ただし、カフェインやエフェドリン類似成分、脂肪燃焼成分などを含む「ダイエットサプリ」「プレワークアウトサプリ」などは、心拍数を上げたり不整脈を誘発したりする可能性があります。
ラベルに「エネルギーアップ」「燃焼系」「覚醒作用」などの表現がある場合は、成分をよく確認し、心疾患や不整脈がある人は自己判断で使用しないようにしましょう。 すでに服用していて動悸が気になる場合は、いったん中止し、医師や薬剤師に相談してください。
結論:この記事から持ち帰ってほしいこと
心拍数は、運動やストレスだけでなく、私たちが日々口にする食品や飲み物からも大きな影響を受けます。 カフェインやアルコール、エナジードリンク、甘草や麻黄を含む製品、高塩分・高脂肪の食事などは、とり方によっては動悸や不整脈、心臓への長期的な負担につながることがあります。
一方で、野菜・果物・魚・大豆製品・未精製穀類・ナッツなどを中心としたバランスの良い食事は、心臓や血管の健康を守り、心拍数の安定にも役立ちます。 「これだけ食べれば安心」という魔法の食品はありませんが、日々の小さな選択の積み重ねが、将来の大きなリスクを減らしてくれます。
本記事で紹介したセルフチェックやアクションプランを参考に、自分の心拍数や体調の変化を観察しながら、無理のないペースで生活を整えていきましょう。 そのうえで、「これはおかしいかもしれない」「一人では判断しづらい」と感じたときには、遠慮せずに医療機関へ相談してください。 あなたの心臓を守るために、できることは必ずあります。
この記事の編集体制と情報の取り扱いについて
Japanese Health(JHO)は、信頼できる公的情報源と査読付き研究に基づいて、健康・医療・美容に関する情報をわかりやすくお届けすることを目指しています。 本記事では、心拍数と食品・飲み物の関係に関する国内外のエビデンスをもとに、日本の生活者にとって実践しやすい形で情報を整理しました。
原稿の作成にあたっては、最新のAI技術を活用して下調べと構成案を作成したうえで、JHO編集部が一次資料(ガイドライン・論文・公的サイトなど)と照合しながら、 内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。 最終的な掲載判断はすべてJHO編集部が行っています。
ただし、本サイトの情報はあくまで一般的な情報提供を目的としており、個々の症状に対する診断や治療の決定を直接行うものではありません。 動悸や胸の痛みなど気になる症状がある場合や、治療の変更を検討される際は、必ず医師などの医療専門家にご相談ください。
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