【排卵痛はどれくらい続く?】正常な痛みと病気のサイン・受診の目安を解説
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【排卵痛はどれくらい続く?】正常な痛みと病気のサイン・受診の目安を解説

排卵の時期になると、下腹部がチクチクしたり、片側だけズキズキ痛んだりして「これって生理痛?それとも何かの病気?」と不安になる方は少なくありません。 痛みの感じ方や続く時間には個人差があり、まったく痛みを感じない人もいれば、毎周期のように排卵のタイミングで違和感や痛みが出る人もいます。

多くの場合、排卵にともなう下腹部痛(排卵痛/ミッテルシュメルツ)は良性で、数時間〜1〜2日ほどで自然に治まる一時的な痛みとされています。 しかし、痛みが非常に強い、長く続く、出血や発熱を伴うといった場合には、子宮内膜症や卵巣のう腫、骨盤内感染症、子宮外妊娠など、病気が隠れている可能性も否定できません。

この記事では、日本の公的機関や専門機関の情報、海外の信頼できる医療サイトのデータをもとに、排卵痛がなぜ起こるのか、どれくらい続くのが「よくある範囲」なのか、 そして「ここからは自己判断せず受診した方がよい」という目安まで、できるだけわかりやすく整理して解説します。 誰にも相談できず一人で悩んでいる方が、ご自身の体の状態を冷静に整理し、必要なときに適切な医療機関へつながる一助になれば幸いです。

なお、本記事はあくまで一般的な情報提供を目的としたものであり、個々の状態に対する診断や治療方針を決めるものではありません。 気になる症状がある場合は、早めに婦人科などの医療機関に相談してください。

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Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について

Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。月経や排卵、妊娠、更年期といったデリケートなテーマについても、公的機関や専門機関の情報を整理し、日常生活で活用しやすい形でお届けすることを目指しています。

本記事の内容は、排卵痛(ミッテルシュメルツ)に関する国内外の情報源をもとに、JHO編集部がAIツールのサポートを受けつつ、最終的には人の目で一つひとつ確認しながら作成しています。具体的には、次のような一次情報源を参照しています。

  • 厚生労働省・公的研究機関・自治体など:月経や排卵、女性の健康に関する解説記事や広報資料、統計データなど、日本人向けの公式情報を優先して参照しています。
  • 国内の医療機関・専門サイト:日本の婦人科クリニックや製薬企業による排卵痛の解説記事を参考にし、日本の医療現場で一般的とされる説明や受診の目安を整理しています。
  • 海外の医学情報サイト・査読付き文献:世界保健機関(WHO)や、Cleveland Clinic、Mayo Clinic、英国NHSなどの信頼できる医療機関・公的機関の解説、専門書籍や総説(StatPearlsなど)を参照し、排卵痛の定義や頻度、安全性に関する情報を補足しています。

AIツールは、文献の要点整理や構成案の作成など「下調べのアシスタント」として活用していますが、公開前には必ずJHO編集部が原著資料と照合し、重要な記述を一つひとつ確認しながら、事実関係・数値・URLの妥当性を検証しています。

JHOの運営ポリシーや編集プロセスの詳細は、運営者情報(JapaneseHealth.org)をご覧ください。

要点まとめ

  • 排卵痛とは、月経と月経のほぼ中間(次の生理予定日の約14日前)に起こる一時的な下腹部痛で、多くは数時間〜1〜2日ほどで治まります。
  • 痛みは片側の下腹部に出ることが多く、チクチク・ズキズキ・重だるい感じなど、感じ方や強さは人によってさまざまです。
  • 排卵に伴い卵巣から卵子が飛び出すときに卵胞液や少量の血液が腹腔内に漏れ、それが腹膜を刺激することで痛みが出ると考えられています。
  • 軽い排卵痛であれば、体を温める・無理をしない・市販の鎮痛薬を適切に使うなどのセルフケアで様子を見ることもできます。
  • しかし、「3日以上痛みが続く」「突然の激痛」「出血が多い」「発熱・吐き気・めまいを伴う」「妊娠の可能性がある」場合は、子宮外妊娠や卵巣出血、卵巣のねじれ(茎捻転)などの緊急性の高い病気の可能性もあるため、早めの受診・場合によっては救急受診が必要です。
  • 排卵痛そのものは一般的に不妊の原因にはなりませんが、子宮内膜症や慢性骨盤痛など、痛みの背景にある病気によっては妊娠しづらくなることもあるため、「毎周期つらい痛みが続く」「痛みが徐々に強くなっている」と感じる場合は、我慢せず婦人科で相談しましょう。

第1部:排卵痛の基本と日常生活の見直し

まずは、排卵痛がどのような仕組みで起こるのか、そして日常生活のどんな要素が痛みの感じ方に影響しうるのかを整理していきます。 「そもそも排卵って何?」「生理痛との違いは?」という基本的な疑問から、一緒に確認していきましょう。

1.1. 排卵と排卵痛のメカニズム

月経周期が28日前後の人では、一般的に次の生理開始予定日の約14日前に排卵が起こるとされています。 排卵とは、卵巣の中で成熟した卵子が、卵胞という小さな袋の壁を破って飛び出し、卵管へと送り出される現象です。 このとき、卵胞の中にたまっていた卵胞液や少量の血液が腹腔内に漏れ出し、周囲の腹膜を刺激することで下腹部痛や違和感が生じると考えられています。

排卵痛は、月経と月経のちょうど中間あたりで起こる一時的な下腹部痛で、多くは片側の下腹部に現れます。 卵巣は左右に一つずつあり、月によってどちらの卵巣から排卵が起こるかが変わるため、「今月は右が痛いけれど、前は左だった」といった左右交互の痛み方もよくみられます。

海外の解説では、排卵痛(ミッテルシュメルツ)は、排卵のある女性のかなりの割合で経験されるとされており、特に思春期から数年たち、排卵が安定してから自覚されやすくなると報告されています1。 痛みの強さや頻度は人によってさまざまで、「月によって症状が違う」「片側だけがチクチクすることが多い」といった訴えも珍しくありません。

1.2. 排卵痛を悪化させやすい生活習慣・環境要因

排卵痛そのものは排卵のメカニズムに由来するものですが、日常生活の状態によって「痛みの感じ方」が強まったり、つらさが増したりすることがあります。 いくつか、ありがちなポイントを整理してみましょう。

  • 睡眠不足や過労:睡眠時間が短かったり、仕事や家事・育児で慢性的に疲れがたまっていると、痛みに対する感受性が高まり、いつもより強く痛みを感じやすくなります。
  • ストレス:職場の人間関係や家庭の事情、受験・就職活動などのストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れ、痛みを「つらい」と感じやすくなることがあります。
  • 冷え:薄着やエアコンの風、冷たい飲み物のとりすぎなどでお腹や腰が冷えると、血行が悪くなり、下腹部の重だるさや痛みを強く感じる人もいます。
  • 喫煙や過度の飲酒:血流やホルモンバランスに影響し、月経周期そのものや痛みの感じ方に影響する可能性があります。
  • 長時間同じ姿勢:デスクワークや長時間の立ち仕事などで骨盤周りの血流が悪くなっていると、排卵期の違和感が増すことがあります。

「排卵痛がひどい」という場合、いきなり病気を疑う前に、まずは生活リズムや体の冷え、ストレス状況などを一緒に振り返ってみることも大切です。 それでも改善しない、あるいは痛みが急に強くなってきている場合には、病気の可能性も含めて婦人科で相談してみましょう。

表1:こんな症状は「よくある排卵痛」?セルフチェックの目安
症状・状況 考えられる背景・受診の目安
月経と月経のちょうど中間あたりで、片側の下腹部が半日〜1日ほどチクチク痛むが、自然に治まる 典型的な排卵痛のパターン。無理をせず様子を見つつ、痛みが気になる場合は市販の鎮痛薬などで対処を検討。
いつも同じ側の下腹部が、毎月強く痛み、鎮痛薬を飲まないと日常生活に支障が出る 子宮内膜症や卵巣のう腫などが隠れている可能性も。婦人科で一度相談・検査を受けることを検討。
排卵時期と思われるタイミングで突然の激痛があり、冷や汗や吐き気、めまいを伴う 卵巣出血や卵巣茎捻転、子宮外妊娠など緊急性の高い病気の可能性もあるため、速やかに医療機関(必要なら救急)を受診。
排卵期の痛みが3日以上続く、あるいは周期に関係なく慢性的な骨盤痛が続いている 単なる排卵痛では説明できないことが多く、子宮内膜症や慢性骨盤痛症候群などの可能性も。婦人科での精査が望ましい。

第2部:身体の内部要因 — ホルモンバランスと隠れた不調

生活習慣を整えても排卵期の痛みが強い場合、背景にはホルモンバランスの変化や、子宮・卵巣の病気など「体の内側の要因」が隠れていることがあります。 この章では、特に女性のライフステージごとの変化や、排卵痛と紛らわしい病気について整理します。

2.1. ライフステージとホルモンバランスの変化

女性の体は、思春期・性成熟期・妊娠・産後・更年期といったライフステージによってホルモンバランスが大きく変化します。 卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌バランスが乱れると、排卵のタイミングがずれたり、排卵が起こりにくくなったりすることがあります。

  • 思春期:初経から数年間は排卵が安定せず、排卵のない「無排卵周期」も多くみられます。排卵が起こり始めると、はじめて排卵痛に気づくことがあります。
  • 20〜30代の性成熟期:ホルモンバランスが比較的安定し、規則的な排卵とともに排卵痛を自覚しやすくなる時期です。
  • 産後・授乳中:授乳によるホルモンの影響で無排卵の状態が続くこともあり、生理や排卵が戻り始めるタイミングで痛みのパターンが変化することがあります。
  • 更年期前後:排卵が不規則になり、月経周期の乱れや出血パターンの変化が起こりやすくなります。排卵痛だと思っていた症状が、実は子宮筋腫や子宮腺筋症など別の病気だった、というケースもあります。

年齢やライフステージにより「排卵の有無」や「痛みの感じ方」が変わることは珍しくありません。 これまでなかった強い痛みが急に出てきた、あるいは更年期前後で出血パターンが大きく変化した場合には、排卵痛と決めつけず婦人科で相談することが大切です。

2.2. 排卵痛と紛らわしい代表的な病気

排卵期の下腹部痛と紛らわしい病気はいくつかあります。ここでは代表的なものを簡単に紹介します。 詳細な診断はあくまで医療機関で行われるべきものであり、自己判断は禁物です。

  • 子宮内膜症:子宮の内側を覆う子宮内膜に似た組織が、卵巣や骨盤内など本来とは別の場所に広がる病気です。 強い月経痛や慢性的な骨盤痛、性交痛、排便時の痛みなどを伴うことがあり、排卵期の痛みが強く感じられる場合もあります。
  • 卵巣のう腫(嚢胞):卵巣に液体の入った袋状の構造ができる病気です。 小さいうちは無症状のことも多いですが、大きくなると下腹部の張りや痛みを感じることがあります。 ねじれ(卵巣茎捻転)を起こすと突然の激痛と吐き気などを伴い、緊急の手術が必要になることもあります。
  • 骨盤内感染症(骨盤内炎症性疾患):性行為に伴う感染症などが原因で、子宮や卵管、卵巣など骨盤内に炎症が広がる病気です。 発熱やおりものの異常、下腹部の強い痛みを伴うことがあります。
  • 子宮外妊娠:受精卵が子宮内膜ではなく卵管などに着床してしまう状態です。 月経が遅れている時期に片側の下腹部痛や不正出血があり、進行すると命に関わる大量出血を引き起こすこともあります。 妊娠の可能性がある方で「排卵痛だと思っていた痛みがどんどん強くなる」「冷や汗やめまいを伴う」などの症状がある場合は、緊急受診が必要です。
  • 虫垂炎(盲腸)など消化器の病気:右下腹部の痛みや発熱、吐き気を伴う場合は、婦人科だけでなく外科疾患の可能性も考慮されます。

これらの病気は、排卵期にたまたま症状が重なったり、排卵に伴う出血や炎症が引き金となって悪化したりすることもあります。 「毎回同じ時期だから排卵痛のはず」と決めつけず、痛みの強さ・続く日数・伴う症状(発熱、嘔吐、不正出血など)をメモしておき、気になる点があれば婦人科で相談することが重要です。

第3部:排卵期の痛みの裏に隠れる可能性のある疾患

ここでは、排卵期の痛みと間違えやすい、あるいは排卵期に悪化しやすい代表的な疾患について、もう少し詳しく見ていきます。 いずれも自己判断は危険であり、「いつから・どのように痛いのか」「どんな症状を伴っているのか」を整理した上で受診することが大切です。

3.1. 子宮内膜症・子宮腺筋症など慢性的な痛みを伴う病気

子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が卵巣や骨盤内、腸管などに広がる病気で、強い月経痛だけでなく、排卵期や排便時の痛み、性交時の痛み、慢性的な腰痛や骨盤痛などを引き起こすことがあります。 子宮腺筋症は、子宮の筋層の中に子宮内膜に似た組織が入り込む病気で、月経痛や月経量の増加、貧血などを伴うことがあります。

「生理前から生理後までずっと痛い」「排卵期だけでなく、周期を問わず骨盤周りが重く痛い」といった症状がある場合は、単純な排卵痛よりもこれらの病気が疑われます。 放置すると徐々に悪化し、不妊の原因となることもあるため、早めの受診が大切です。

3.2. 卵巣のう腫・卵巣出血・卵巣茎捻転

卵巣のう腫は、卵巣の中または表面にできる袋状の構造で、その中に液体や血液などがたまった状態です。 小さなうちは症状がないことも多いですが、大きくなると下腹部の張りや片側の痛み、腰痛などを引き起こすことがあります。

排卵のタイミングで卵巣内の血管が破れて出血し、強い痛みを感じる「卵巣出血」が起こることもあります。 また、のう腫が重くなって卵巣がねじれてしまう「卵巣茎捻転」は、突然の激痛と吐き気や冷や汗などを伴い、緊急手術が必要になることもあるため、排卵痛との区別が非常に重要です。

「急に立っていられないほどの痛みが出た」「痛みが波のように強くなったり弱くなったりする」「吐き気や冷や汗を伴う」といった場合には、我慢せず救急外来や救急車(119)を利用することも検討してください。

3.3. 骨盤内感染症・子宮外妊娠など緊急性の高い状態

性行為による感染症(クラミジアや淋菌など)が原因で卵管や卵巣に炎症が広がる骨盤内炎症性疾患(PID)は、下腹部痛や発熱、おりものの異常などを伴います。 痛みが排卵期に重なると「排卵痛が強くなっただけ」と見過ごされがちですが、放置すると卵管の癒着や不妊の原因になることもあるため注意が必要です。

子宮外妊娠は、受精卵が子宮以外の場所(主に卵管)に着床してしまう状態で、妊娠検査薬が陽性であるにもかかわらず、生理のような出血や片側の下腹部痛が続くといった特徴があります。 妊娠の可能性がある方で、「生理だと思っていた出血が少し変」「片側だけ強く痛む」といった場合には、早めに婦人科を受診することが大切です。

これらの状態は、自己判断で様子を見続けると命に関わることもあります。 特に、立っていられないほどの強い痛み、冷や汗やめまい・意識の遠のき、肩の痛み(腹腔内出血に伴う放散痛)などがある場合は、迷わず救急要請を検討してください。

第4部:今日からできる排卵痛との付き合い方・セルフケア

排卵痛の多くは良性で、セルフケアや生活習慣の見直しである程度コントロールできることも少なくありません。 一方で、自己判断で様子を見てはいけないケースもあります。この章では、「今日からできること」「数週間〜数か月かけて整えたいこと」を段階的に整理します。

表2:排卵痛の改善アクションプラン
ステップ アクション 具体例
Level 1:今夜からできること 体を温めてリラックスする 下腹部や腰をカイロや湯たんぽで温める/ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる/きつい下着やガードルを避ける など
Level 1:市販薬の上手な活用 用法・用量を守って鎮痛薬を使う 普段から飲み慣れている鎮痛薬(例:イブプロフェン、ロキソプロフェンなど)を、用法・用量を守って服用し、痛みが強くなる前に早めに対処する。
Level 2:今週から見直したい生活習慣 睡眠・食事・ストレスケア 睡眠時間を確保する/毎日同じくらいの時間に寝起きする/極端なダイエットや欠食を避ける/ストレス発散の時間(散歩、趣味など)を意識的に作る。
Level 2:体を冷やさない工夫 骨盤周りの冷え対策 冷えやすいオフィスや教室ではひざ掛けやカーディガンを活用する/冷たい飲み物ばかりを避け、温かい飲み物も取り入れる。
Level 3:数か月単位でのセルフモニタリング 痛みと月経周期を記録する アプリや手帳で、生理開始日・排卵予測日・痛みの程度や場所・服薬状況などを記録し、パターンを把握する。婦人科受診の際の重要な資料にもなります。
Level 3:婦人科に相談する つらい痛みを我慢しない 「毎月のように寝込むほど痛い」「痛みが年々強くなっている」「妊娠を希望しているが痛みが心配」といった場合には、早めに婦人科で相談し、必要に応じてエコー検査などを受ける。

海外の医療機関の解説では、軽度〜中等度の排卵痛であれば、市販の鎮痛薬や温罨法(体を温めるケア)、短時間の休息などで十分にコントロールできることが多いとされています2。 ただし、鎮痛薬を頻繁に使用しないと日常生活が送れない、あるいは薬を飲んでも痛みが治まらないといった場合には、自己判断での継続使用ではなく、医療機関で原因を確認することが重要です。

排卵痛がつらい場合、ホルモン剤(低用量ピルなど)で排卵そのものを抑える治療が選択されることもあります。 こうした治療にはメリットとデメリットがあるため、年齢や妊娠の希望、基礎疾患の有無などを含め、婦人科でよく相談して決めましょう。

第5部:専門家への相談 — いつ・どこで・どのように?

「これって排卵痛?それとも病気?」と迷ったとき、一人で判断するのは難しいものです。 ここでは、受診を検討すべき危険なサインや、どの診療科を選べばよいか、診察時に役立つ情報のまとめ方などを解説します。

5.1. 受診を検討すべき危険なサイン

  • 排卵期と思われる時期の痛みが3日以上続いている
  • 突然の激しい下腹部痛があり、立っていられない・動けないほどつらい。
  • 下腹部痛に加えて、発熱、悪寒、吐き気・嘔吐、めまい、冷や汗などを伴う。
  • 普段の生理とは違う大量の出血や、レバー状の血の塊が大量に出る。
  • おりものの色や匂いが急に変わり、黄緑色・灰色など異常な色や悪臭がある。
  • 妊娠の可能性がある時期に片側の下腹部痛と不正出血が続く。
  • 痛みが排卵期に限らず、周期を問わず慢性的に続いている

これらの症状が当てはまる場合、単なる排卵痛ではなく、子宮内膜症や卵巣出血、子宮外妊娠、骨盤内感染症などの可能性もあります。 「様子を見ればそのうち治るだろう」と我慢し続けるのではなく、早めに婦人科を受診し、必要に応じて超音波検査や血液検査などを受けることが重要です。

特に、意識がもうろうとする・冷や汗が出る・肩の痛みを感じる・息苦しいなどの症状を伴う場合は、腹腔内出血など命に関わる状態の可能性もあるため、すぐに救急車(119)の利用も検討してください。

5.2. 症状に応じた診療科の選び方

  • 排卵期の下腹部痛が主な症状で、出血や強い発熱がない場合:まずは婦人科(レディースクリニックなど)で相談するのが一般的です。
  • 右下腹部の痛みと発熱・吐き気を伴う場合:虫垂炎(盲腸)など外科的疾患の可能性もあるため、総合病院や救急外来での受診が検討されます。
  • 妊娠の可能性がある場合:産婦人科で妊娠判定とあわせて子宮外妊娠の有無などを確認してもらうことが重要です。
  • 性行為後の痛みやおりものの異常を伴う場合:性感染症を含めた検査が必要になることもあるため、婦人科または性感染症外来などで相談しましょう。

日本では、健康保険証を持参することで多くの検査や治療に健康保険が適用されます。 初診料や超音波検査、必要に応じて血液検査などが行われることが多く、3割負担で数千円〜1万円前後になることが多いですが、検査内容や医療機関によって異なるため、事前に目安を確認しておくと安心です。

5.3. 診察時に持参すると役立つ情報

  • 月経周期の記録:生理開始日・生理の続いた日数・出血量(ナプキンの交換頻度など)をメモしておく。
  • 痛みの日記:いつからどこがどのくらい痛いのか(片側・両側/チクチク・ズキズキ・重いなど)、どのくらい続いたか、何をしているときに強くなるかを可能な範囲で記録する。
  • 服用中の薬の情報:市販薬を含め、現在飲んでいる薬やサプリメントの名前と量を書き出しておく。
  • 妊娠・出産・手術などの既往歴:過去の婦人科の病気や手術歴、流産・中絶歴なども可能な範囲で伝える。
  • 基礎体温の記録(あれば):排卵の有無や周期を把握する助けになります。基礎体温表を持参すると診察がスムーズになることもあります。

これらの情報があれば、医師は排卵痛なのか、別の病気なのかをより正確に判断しやすくなります。 「病院でうまく説明できる自信がない」という方ほど、事前にメモを準備しておくと安心です。

よくある質問

Q1:排卵痛はどれくらい続くのが普通ですか?

一般的には、排卵痛は数時間〜1〜2日程度で自然に治まることが多いとされています。 月経と月経の中間あたりの時期に片側の下腹部がチクチク・ズキズキ痛み、その後おさまるようであれば、よくある排卵痛のパターンと考えられます。

一方で、3日以上強い痛みが続く、日常生活に支障が出るほどの痛みが何日も続くといった場合には、単なる排卵痛ではなく、子宮内膜症や卵巣のう腫、骨盤内感染症など別の病気が隠れている可能性もあります。 我慢せず、婦人科で相談してみてください。

Q2:排卵痛は右と左どちらか片方だけ痛むのが普通ですか?

排卵は、左右にある卵巣のどちらか一方から起こるため、排卵痛も片側の下腹部に出ることが多いとされています。 ある月は右、翌月は左、と左右が交互に痛む人もいれば、比較的同じ側で感じやすい人もいます。

ただし、常に同じ側だけが強く痛む、あるいは片側の強い痛みが突然出て冷や汗や吐き気を伴うといった場合には、卵巣のう腫や卵巣茎捻転などの可能性もあるため、早めの受診が望ましいです。

Q3:排卵痛があるのは妊娠しやすいサインですか?

排卵痛は、排卵の前後に起こることが多いため、「排卵のタイミングの目安」として参考にされることがあります。 ただし、「排卵痛がある=必ず妊娠しやすい」「排卵痛がない=妊娠しにくい」というわけではありません。

排卵痛の有無や強さと妊娠しやすさの関係は人によって大きく異なり、痛みをほとんど感じなくても妊娠する人もいれば、毎回排卵痛があっても妊娠まで時間がかかる人もいます。 妊娠を希望している場合は、基礎体温の測定や排卵検査薬の活用などと組み合わせながら、必要に応じて婦人科で相談するのがおすすめです。

Q4:排卵痛と生理痛の違いは何ですか?

排卵痛は、次の生理予定日の約14日前(周期の中間あたり)に起こる下腹部痛で、片側だけチクチク・ズキズキしたり、重だるさを感じたりすることが多いとされています。 一方、生理痛は月経中、特に生理の始まり〜数日間に感じる下腹部の痛みで、子宮が収縮して経血を押し出す際の痛みと考えられています。

痛みの場所や時期が大きな違いですが、実際には「どちらか区別がつきにくい」ケースもあります。 月経周期と痛みのタイミングを記録しておくことで、医療機関でも原因を判断しやすくなります。

Q5:排卵痛がひどいとき、市販薬を飲んでも大丈夫ですか?

これまでにも同じような排卵痛を経験しており、痛みが軽〜中等度である場合には、用法・用量を守ったうえで、市販の鎮痛薬(解熱鎮痛薬)を使用することが一般的に行われています。 ただし、持病や妊娠の可能性、他の薬との飲み合わせによっては注意が必要なこともあるため、心配な場合は薬剤師や医師に相談してください。

鎮痛薬がないと毎回動けないほど痛い、薬を飲んでも効きが悪くなってきた、といった場合には、単に薬を増やすのではなく、痛みの原因そのものを婦人科で確認することが重要です。

Q6:排卵痛があるときに運動や入浴をしても大丈夫ですか?

軽い排卵痛であれば、無理のない範囲でのストレッチや散歩などの軽い運動、ぬるめのお風呂で体を温めることは、血行を良くして痛みの緩和につながることもあります。 一方で、激しい運動や長時間の入浴は体への負担になる場合もあるため、体調と相談しながら行ってください。

ただし、「普段と違う激しい痛み」「めまいや吐き気を伴う痛み」「妊娠の可能性がある中での強い痛み」がある場合には、無理に運動や入浴を続けず、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。

Q7:排卵痛がまったくないのは異常ですか?

排卵痛がまったくない、あるいは意識したことがないという人も少なくありません。 排卵痛の有無には大きな個人差があり、「痛みがない=排卵していない」「妊娠しにくい」というわけではありません。

月経周期が整っている、基礎体温や排卵検査薬などで排卵の兆候がある、といった場合は、排卵痛がなくても特に異常とは限りません。 ただし、「生理が数か月来ていない」「周期が極端に不規則」といった場合には、無排卵やホルモンバランスの乱れなどの可能性もあるため、婦人科で相談してみると安心です。

Q8:妊活中ですが、排卵痛がつらくて性交ができません。どうしたらいいですか?

妊活中に排卵痛が強いと、「一番タイミングを取りたい時期に痛くて動けない」というつらい状況に悩まされることがあります。 その場合は、排卵痛のコントロールも含め、婦人科や不妊治療専門の医療機関で相談することをおすすめします。

痛みの程度や妊娠の希望、他の症状(子宮内膜症が疑われる症状など)の有無によっては、低用量ピル以外のホルモン療法、排卵誘発剤の使い方の工夫、人工授精(タイミングを医療側で調整する方法)など、さまざまな選択肢があり得ます。 一人で抱え込まず、パートナーと一緒に相談しながら、無理のない方法を医師と一緒に検討していきましょう。

結論:この記事から持ち帰ってほしいこと

排卵痛は、多くの人が経験しうる「排卵に伴う一時的な下腹部痛」であり、多くのケースでは数時間〜1〜2日ほどで自然に治まる良性の症状です。 一方で、「痛みが非常に強い」「何日も続く」「出血や発熱、吐き気などを伴う」「妊娠の可能性がある」といった場合には、子宮内膜症や卵巣のう腫、骨盤内感染症、子宮外妊娠など、放置すると重大な結果を招く病気が隠れている可能性もあります。

大切なのは、「排卵痛だから大丈夫」と思い込みすぎないことと、「少しでもおかしいと感じたら、早めに相談する」ことです。 痛みのタイミングや強さ、伴う症状を記録しておけば、医療機関でも原因を判断しやすくなります。 一人で不安を抱え込まず、パートナーや信頼できる医療者と一緒に、あなたの体と向き合っていきましょう。

この記事の編集体制と情報の取り扱いについて

Japanese Health(JHO)は、信頼できる公的情報源と査読付き研究に基づいて、健康・医療・美容に関する情報をわかりやすくお届けすることを目指しています。

本記事の原稿は、最新のAI技術を活用して下調べと構成案を作成したうえで、JHO編集部が一次資料(ガイドライン・論文・公的サイトなど)と照合しながら、内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。最終的な掲載判断はすべてJHO編集部が行っています。

ただし、本サイトの情報はあくまで一般的な情報提供を目的としており、個々の症状に対する診断や治療の決定を直接行うものではありません。気になる症状がある場合や、治療の変更を検討される際は、必ず医師などの医療専門家にご相談ください。

記事内容に誤りや古い情報が含まれている可能性にお気づきの場合は、お手数ですが運営者情報ページ記載の連絡先までお知らせください。事実関係を確認のうえ、必要な訂正・更新を行います。

免責事項 本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言や診断、治療に代わるものではありません。健康上の懸念がある場合や、治療内容の変更・中止等を検討される際には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

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