「ヨーグルトは高血圧にいいらしい」「毎日ヨーグルトを食べていれば血圧の薬はいらない?」――そんな話を耳にして、実際のところどうなのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
高血圧は自覚症状がほとんどないまま進行し、脳卒中や心筋梗塞、腎不全など命に関わる病気のリスクを高めるとされています1。一方で、食事や運動など生活習慣の見直しによって、血圧をある程度コントロールできることもわかっています2。
本記事では、日本の高血圧治療ガイドラインや厚生労働省などの公的情報、そしてヨーグルト摂取と高血圧リスクの関係を検討した海外の大規模研究・レビュー論文をもとに、「ヨーグルトは本当に血圧に良いのか」「どのように取り入れるとよいのか」を、日常生活で実践しやすい形で解説します。
ヨーグルトだけを「魔法の食べ物」として扱うのではなく、減塩や野菜・果物の摂取など、他の生活習慣と組み合わせた「現実的なアクションプラン」も紹介しますので、すでに高血圧と診断されている方はもちろん、「最近血圧が高めと言われた」「家族に高血圧の人がいる」という方も、ぜひ参考にしてください。
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Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について
Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。膨大な医学文献や公的ガイドラインを整理し、日常生活で活用しやすい形でお届けすることを目指しています。
本記事の内容は、以下のような一次情報源に基づいて、JHO編集部がAIツールのサポートを受けつつ、最終的には人の目で一つひとつ確認しながら作成しています。
- 厚生労働省・自治体・公的研究機関:e-ヘルスネットやスマート・ライフ・プロジェクト、高血圧に関する統計・解説資料など、日本人向けの公式情報を優先して参照しています2,3。
- 国内外の医学会ガイドライン・査読付き論文:日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」1、DASH食に関する解説10、ヨーグルト摂取と高血圧発症リスクの関連を検討した前向きコホート研究やメタ解析などをもとに要点を整理しています6,7,8,11。
- 医療機関・企業・NPOによる一次資料:高血圧に適した食事や乳製品の位置付けについて、日本の医療機関や専門サイトの解説を参考として利用しています4,5,16,20。
AIツールは、文献の要約や構成案作成の「アシスタント」として活用していますが、公開前には必ずJHO編集部が原著資料と照合し、重要な記述を一つひとつ確認しながら、事実関係・数値・URLの妥当性を検証しています。
私たちの運営ポリシーや編集プロセスの詳細は、運営者情報(JapaneseHealth.org)をご覧ください。
要点まとめ
- 高血圧は、診察室血圧で140/90mmHg以上と定義され、日本高血圧学会のガイドラインでは減塩(食塩6g/日未満)や体重管理、運動などの生活習慣改善が強く推奨されています1,2。
- DASH食と呼ばれる食事パターンでは、果物・野菜・全粒穀物・低脂肪乳製品(牛乳やヨーグルトなど)をしっかりとることで、血圧を下げる効果があると報告されています10,13。
- アメリカの大規模コホート研究では、週に5回以上ヨーグルトを食べていた人は、ほとんど食べない人に比べて、高血圧になるリスクが約16〜20%低かったという結果が報告されています6。ただし、因果関係を断定できるわけではありません。
- 乳製品に含まれるカルシウムやマグネシウム、乳タンパク由来のペプチド、プロバイオティクス(善玉菌)などが、血圧の安定に関わっている可能性が指摘されています5,11,20。
- 一方で、「ヨーグルトさえ食べていれば血圧が下がる」というほど単純ではなく、減塩・節酒・禁煙・運動など、他の生活習慣と組み合わせてこそ意味があります1,2,9。
- 砂糖やシロップが多く入ったヨーグルトや、塩分の多いおかずと一緒に大量に食べると、カロリーオーバーや食塩過多につながることもあるため、「量」と「選び方」が重要です。
- 強い頭痛や息切れ、胸痛、視力障害、片側の手足のまひなどの症状を伴う「非常に高い血圧」は救急受診のサインです。自己判断で放置せず、すぐに119番通報や救急外来受診を検討してください1,21。
「血圧が少し高めと言われたけれど、いきなり薬に頼るのは不安」「食事でできることから始めたい」という方は少なくありません。その中で、スーパーでも手軽に買えるヨーグルトが本当に役に立つのか、気になるところだと思います。
本記事では、まず高血圧とは何か、日本のガイドラインで推奨されている基本的な生活習慣改善について整理したうえで、ヨーグルトを含む乳製品の位置付け、具体的な研究結果、どのような種類・量なら日常生活に取り入れやすいかを段階的に解説していきます。
あわせて、減塩のコツやDASH食の考え方、高血圧薬を服用している方・糖尿病や腎臓病を抱えている方の注意点など、より詳しいテーマについては、必要に応じてJHO内の関連ガイドへの橋渡しも行います。
この記事を読み進めることで、「ヨーグルトを上手に使いながら血圧ケアをするにはどうしたらよいか」「どのタイミングで医療機関に相談すべきか」が具体的にイメージできるようになることを目指します。
第1部:高血圧の基本と日常生活の見直し
まずは、ヨーグルトの話に入る前に、「高血圧とは何か」「どのくらいの数値から注意が必要なのか」を日本のガイドラインに沿って整理し、日常生活の中で特に見直したいポイントを確認しておきましょう。
1.1. 高血圧とは?日本の基準とリスク
日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」では、診察室で測定した血圧が140/90mmHg以上の場合に「高血圧」と定義されています1。家庭血圧では135/85mmHg以上が目安です。
血圧が高い状態が続くと、心臓は強い力で血液を送り出さなければならず、血管の内側に常に高い圧力がかかります。その結果、血管の壁が厚く硬くなり(動脈硬化)、脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎不全などのリスクが高まることがわかっています1,21。
恐ろしいのは、多くの場合、かなり血圧が高くなっても自覚症状がほとんどないことです。「元気だから大丈夫」と放置してしまうと、ある日突然、大きな病気として表面化することも少なくありません。そのため、日本の公的機関は、健診や自宅での血圧測定を通じて、早めに「高めの血圧」に気づき、生活習慣を見直すことを強く呼びかけています2,3,9。
1.2. 高血圧を悪化させやすいNG習慣
厚生労働省のe-ヘルスネットやスマート・ライフ・プロジェクトでは、高血圧の予防・改善のために次のような生活習慣の見直しを推奨しています2,3。
- 塩分のとり過ぎ:日本高血圧学会は、1日あたり食塩6g未満を目標とするよう推奨しています1。外食・加工食品・漬物・インスタント食品などは塩分が多くなりがちです。
- 過剰な飲酒:多量の飲酒は血圧を上昇させ、薬の効きにも影響します。ガイドラインでは、節度ある飲酒量の目安を守ることがすすめられています1。
- 喫煙:高血圧そのものだけでなく、動脈硬化と組み合わさることで脳・心血管イベントのリスクを大きく高めます。禁煙は最優先の対策の一つです1,21。
- 運動不足・肥満:体重が増えると血圧が上がりやすくなります。適度な有酸素運動や筋力トレーニングは、血圧改善と体重管理の両面で重要です2。
- ストレスや睡眠不足:長時間労働や睡眠不足、慢性的なストレスは自律神経のバランスを乱し、一時的な血圧上昇を繰り返す原因になります21。
ヨーグルトを取り入れることは、あくまで「食生活全体を見直す中の一要素」です。塩分過多や運動不足が続いたままでは、ヨーグルトだけで高血圧をコントロールすることは難しいと考えられます。
| チェック項目 | 考えられる主な背景・原因カテゴリ |
|---|---|
| 外食やコンビニ食が多く、味の濃いメニューを好む | 食塩のとり過ぎ、カロリー過多による体重増加 |
| 野菜や果物をほとんど食べない日が多い | カリウム・食物繊維不足による血圧コントロール不良 |
| 牛乳やヨーグルトなどの乳製品をほとんど摂らない | カルシウム・マグネシウム不足による血管機能の低下 |
| 仕事が忙しく、ほとんど運動していない | 肥満や血管の柔軟性低下、ストレス増加 |
| 寝る前の飲酒や夜食が習慣になっている | 睡眠の質の悪化、交感神経優位による血圧上昇 |
第2部:栄養と乳製品 ― ヨーグルトはなぜ高血圧対策に注目されるのか
生活習慣の中でも特に調整しやすいのが「食事」です。このパートでは、日本の公的情報や研究データをもとに、ヨーグルトを含む乳製品がなぜ高血圧対策において注目されているのか、その仕組みをわかりやすく整理します。
2.1. 高血圧とDASH食 ― 低脂肪乳製品の役割
DASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension)は、アメリカ国立心肺血液研究所(NHLBI)が提唱した、高血圧予防・改善のための食事パターンです9。日本高血圧学会のガイドラインでも、減塩と組み合わせた「DASH-sodium食」が推奨されており1,13、日本国内でも少しずつ浸透してきています6,10,13。
DASH食の特徴は、①果物・野菜、②全粒穀物、③低脂肪乳製品、④ナッツや豆類を積極的にとり、飽和脂肪酸やコレステロール、加工食品由来の塩分を減らすことです9,10。この中で、ヨーグルトは「低脂肪乳製品」の代表格として位置づけられており、海外のDASH食の例では、1日に2〜3回程度の低脂肪牛乳またはヨーグルトの摂取が推奨されています9,10,12。
日本の医療機関の解説でも、減塩に加えて、野菜・果物・低脂肪乳製品(牛乳やヨーグルト)を意識してとることで、カリウムやカルシウム、マグネシウム、食物繊維などの摂取量を増やし、血圧を安定させやすくすることが紹介されています4,16,20。
2.2. ヨーグルトに含まれる成分と血圧へのメカニズム
ヨーグルトが高血圧対策に役立つ「可能性」がある理由として、次のような成分・働きが考えられています。
- カルシウム:乳製品はカルシウムの吸収率が高い食品として知られており、カルシウム摂取量が増えると血圧がわずかに下がるという報告があります。日本の研究では、カルシウム摂取量が100mg増えるごとに収縮期血圧が約0.5mmHg低下したという結果も紹介されています5,20。
- マグネシウム・カリウム:これらのミネラルは、血管の収縮・拡張やナトリウムの排泄に関わり、血圧を安定させる働きを持つとされています2,5,20。
- 乳タンパク質由来のペプチド:カゼインや乳清(ホエイ)タンパク質から分解された特定のペプチドには、アンジオテンシン変換酵素(ACE)の働きを抑え、血管を拡張させる可能性が報告されています5,20。
- プロバイオティクス(善玉菌):ヨーグルトなどの発酵乳製品に含まれる乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクスが、腸内環境を整え、炎症や血管機能に良い影響を与える可能性が指摘されています8,11。
実際に、プロバイオティクスを含むヨーグルトや発酵食品の摂取が、収縮期・拡張期血圧を数mmHg程度下げたとするメタ解析も報告されていますが、その効果は「小さいが有意」というレベルであり、すべての人に明確な降圧効果が出るわけではありません8,11。
2.3. コホート研究から見た「ヨーグルトと高血圧リスク」の関係
ヨーグルト摂取と高血圧の「なりやすさ」の関係については、海外の大規模コホート研究がいくつか行われています。その一つが、アメリカの看護師健康調査(Nurses’ Health Study)などを用いたBuendiaらの研究です6。
この研究では、中高年の男女を対象に、長期間にわたるヨーグルトや乳製品の摂取量と高血圧発症の関係が調べられました。その結果、
- ヨーグルトを週に5回以上食べていたグループは、ほとんど食べないグループ(1か月に1回未満)に比べて、高血圧発症リスクが約16〜20%低かった(相対危険度:0.80〜0.84程度)6。
- 総乳製品摂取量が多い人ほど、高血圧の新規発症リスクが低い傾向も見られた6。
ただし、これは「観察研究」であり、「ヨーグルトを食べる人は、もともと健康意識が高く、他の生活習慣も良い」などの要因が完全には排除できません。研究者自身も、「ヨーグルトだけで高血圧を防げる」とは結論づけておらず、全体としての食事パターンや生活習慣と組み合わせて考える必要があると述べています6,7。
2.4. 高血圧の人におけるヨーグルトと心血管イベント
すでに高血圧と診断されている人において、ヨーグルト摂取と心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントとの関係を調べた研究もあります。Buendiaらの別の解析では、高血圧を有する男女を対象に、ヨーグルト摂取量と心筋梗塞・脳卒中の発症リスクを検討しました7。
- 週に2回以上ヨーグルトを食べていたグループでは、ほとんど食べないグループに比べて、心筋梗塞や脳卒中のリスクが有意に低かったと報告されています7,11。
- 特に、DASH食のような健康的な食事パターンと組み合わせている人では、この傾向がより強く見られたとされています7。
これらの結果も、因果関係を直接証明するものではありませんが、「高血圧の人が、全体としてバランスの良い食事を心がけ、その中にヨーグルトを上手に取り入れること」は、心血管リスクの低減に役立つ可能性があると考えられます。
第3部:高血圧が気になる人のためのヨーグルトの選び方と量の目安
ここからは、実際にヨーグルトを生活に取り入れる際の「具体的なポイント」を整理します。どのくらいの量が目安になるのか、どのような種類を選べばよいのか、持病がある場合の注意点などをみていきましょう。
3.1. 量の目安:毎日食べるならどのくらい?
前述のコホート研究では、「週に5回以上」のヨーグルト摂取で高血圧リスクの低下が見られたと報告されています6。1回あたりの量は「1カップ(およそ120〜150g)」程度が目安となっていました。
これを日常生活に当てはめると、
- 1日1回、無糖または砂糖控えめのヨーグルトを100〜150g程度食べる
- 週のうち5〜7日程度、継続して取り入れる
といったイメージになります。ただし、日本人の食事摂取状況や体格、総エネルギー摂取量を踏まえると、「ヨーグルトのために他の食品を極端に減らす」必要はありません。むしろ、塩分の多いおかずや菓子類、砂糖入り飲料などを少し減らし、その分をヨーグルトに置き換える、といった形が現実的です。
3.2. 種類の選び方:無糖・低脂肪がおすすめ
高血圧が気になる方がヨーグルトを選ぶ際は、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
- 無糖または砂糖控えめ:砂糖やシロップが多く入ったヨーグルトは、カロリーオーバーや体重増加につながり、結果として血圧に悪影響を及ぼす可能性があります。プレーンタイプを基本に、甘みが欲しい場合は少量の果物やはちみつを足すなど工夫しましょう。
- 低脂肪または脂肪ゼロ:DASH食では低脂肪乳製品が推奨されており9,10,13、日本の医療機関の解説でも、低脂肪の牛乳・ヨーグルトがすすめられています4,16。脂質のとり過ぎが気になる場合は、低脂肪タイプを選ぶと安心です。
- プロバイオティクス表示:乳酸菌やビフィズス菌など、特定の菌株名が表示されているヨーグルトもあります。血圧に対する直接的な効果は菌株によって異なりますが、腸内環境の改善や全身状態のサポートの観点からはメリットが期待できます8,11。
なお、加糖ヨーグルトやデザート系ヨーグルトを否定する必要はありませんが、「毎日たっぷり」ではなく、「時々のお楽しみ」として捉えるイメージが現実的です。
3.3. 高血圧の薬・持病がある場合の注意点
ヨーグルトは一般的に安全性の高い食品ですが、高血圧の治療中や他の持病がある場合には、次のような点に注意が必要です。
- 腎機能が低下している場合:慢性腎臓病のステージによっては、カリウムやリン、タンパク質の摂取量に制限が必要なことがあります。乳製品も制限対象になることがあるため、主治医や管理栄養士の指示に従ってください1,21。
- 乳糖不耐症:牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする方でも、ヨーグルトは比較的とりやすい場合があります。とはいえ、腹部膨満感や下痢が強い場合は無理せず、少量から試すか、乳糖分解タイプを検討しましょう。
- 薬との飲み合わせ:一般的な高血圧薬とヨーグルトの間に重大な相互作用は報告されていませんが、グレープフルーツジュースなど他の食品との相互作用がある薬も存在します。薬の説明書や医師・薬剤師の指示を優先してください。
- 塩分入りの乳製品との混同:塩味のあるチーズや加工食品(ピザ、グラタンなど)は、乳製品であっても塩分や脂質が多いことがあります。「乳製品=すべて血圧に良い」とは限らない点に注意が必要です4,12,16。
第4部:今日から始める「ヨーグルト+生活改善」アクションプラン
ここまで見てきたように、ヨーグルトは高血圧対策に役立つ可能性のある食品の一つですが、それだけに頼るのではなく、他の生活習慣と組み合わせることが重要です。このセクションでは、「今日からできること」「今週末から挑戦したいこと」「中長期的に取り組むこと」をレベル別に整理してみます。
| ステップ | アクション | 具体例 |
|---|---|---|
| Level 1:今日からできること | 朝食または間食をヨーグルトに置き換える | これまで菓子パンや甘いお菓子を食べていた時間を、無糖ヨーグルト+果物(バナナ・キウイなど)に変更する。 |
| 塩分の多いおかずを1品だけ減らす | ラーメンのスープを飲み干さない、漬物の量を半分にする、しょうゆは「かける」ではなく「つける」に変える。 | |
| Level 2:今週から取り組みたいこと | DASH食を意識した献立にしてみる | 1日のうち1食でよいので、「主食は玄米か全粒粉パン」「野菜を2品以上」「低脂肪ヨーグルトをデザート」といった組み合わせを試す。 |
| 週に2〜3回の有酸素運動 | 近所を30分程度早歩き、エレベーターではなく階段を使うなど、小さな工夫から始める。 | |
| Level 3:中長期的に続けたいこと | 体重管理と飲酒・喫煙習慣の見直し | 体重が標準より多い場合、半年〜1年かけて徐々に減らす。飲酒は適量に抑え、禁煙外来の活用も検討する。 |
| 家庭血圧の記録と医療機関への相談 | 朝・晩の血圧を2週間程度記録し、受診時に医師に見せて相談する。食事の工夫やヨーグルト摂取についても話し合う。 |
小さな一歩でも、継続することで血圧や体調の変化が見えてくることがあります。「完璧を目指して挫折する」よりも、「できる範囲で続ける」ことを大切にしてみてください。
第5部:専門家への相談 ― いつ・どこで・どのように?
ヨーグルトや食事の工夫はとても重要ですが、それだけで高血圧のすべてをコントロールできるわけではありません。特に数値が高い場合や、他の持病がある場合は、早めに医療機関で相談することが大切です。
5.1. 受診を検討すべき危険なサイン
- 頭が割れるような激しい頭痛、意識がもうろうとする
- 片側の手足が動かしにくい、しびれる、ろれつが回らない
- 突然の視力低下や視野の欠け
- 胸の圧迫感・痛み、強い息切れ
- 血圧が非常に高く(例:収縮期180mmHg以上など)、気分不良を伴う
これらは「高血圧緊急症」や脳卒中・心筋梗塞などのサインの可能性があります1,21。自己判断で様子を見ず、すぐに119番通報や、救急外来への受診を検討してください。
5.2. 症状に応じた診療科の選び方
- 健康診断で高血圧を指摘されたが、自覚症状は少ない場合:まずはかかりつけの内科・循環器内科で相談するのが一般的です。
- 糖尿病や脂質異常症、腎臓病など他の生活習慣病もある場合:総合内科や生活習慣病外来、腎臓内科などが選択肢になります。
- 妊娠中の血圧上昇:妊娠高血圧症候群の可能性もあるため、必ず産婦人科で相談しましょう。
5.3. 診察時に持参すると役立つものと費用の目安
- 家庭血圧の記録(朝・晩の測定値を2週間程度メモ)
- 現在飲んでいる薬の一覧(お薬手帳)
- 普段の食事内容がわかるメモ(塩分や乳製品の摂取量を医師と一緒に確認しやすくなります)
受診にかかる費用は、診療内容や保険の自己負担割合によって異なりますが、初診料や血液検査、必要であれば心電図・尿検査などが行われることが一般的です。詳細は、それぞれの医療機関で確認してください。
よくある質問
Q1: ヨーグルトを食べるだけで血圧は下がりますか?
A1: 現時点の研究では、「ヨーグルトだけ」で血圧が大きく下がるとまでは言えません。大規模コホート研究では、ヨーグルトを週5回以上食べていた人は、高血圧になるリスクが約16〜20%低かったと報告されていますが6、これは減塩や運動など他の生活習慣も良かった可能性があります。
日本のガイドラインでは、減塩・体重管理・運動・節酒・禁煙など、複数の生活習慣を組み合わせて行うことが推奨されており、その一部として「低脂肪乳製品(ヨーグルトなど)を取り入れる」位置付けと考えるのが現実的です1,2,10,13。
Q2: 1日にどのくらいのヨーグルトを食べればよいですか?
A2: 研究でよく使われる目安は「1回あたり1カップ(約120〜150g)」です6。日常生活では、1日1回、100〜150g程度の無糖ヨーグルトを、週に5〜7日程度継続する形が現実的でしょう。
ただし、体格や総エネルギー摂取量によって適切な量は異なります。肥満や糖尿病がある場合は、医師や管理栄養士と相談しながら調整してください。
Q3: 砂糖入りのヨーグルトでも効果はありますか?
A3: 砂糖入りのヨーグルトでもカルシウムや乳タンパク質などの成分は含まれていますが、糖分が多いとカロリーオーバーや体重増加につながり、結果的に血圧に悪影響を及ぼす可能性があります2,5。
高血圧が気になる場合は、基本的には無糖または砂糖控えめのヨーグルトを選び、甘みが欲しいときは果物や少量のはちみつを足すなどの工夫をおすすめします。
Q4: プロバイオティクス入りヨーグルトのほうが血圧に良いですか?
A4: プロバイオティクス(乳酸菌やビフィズス菌など)を含むヨーグルトや発酵食品が、血圧を数mmHg程度下げたとするメタ解析もありますが、その効果は「小さいが有意」というレベルで、菌株や製品によっても異なります8,11。
腸内環境の改善や全身の健康にとってはプラスになる可能性がありますが、「どの菌株なら何mmHg下がる」といったレベルでの明確な指針はまだありません。まずは「続けやすい商品」を選び、食事全体のバランスを整えることが大切です。
Q5: 高血圧の薬を飲んでいてもヨーグルトは食べて大丈夫ですか?
A5: 一般的な高血圧薬とヨーグルトとの間に重大な相互作用は知られていません。ただし、腎機能が低下している場合や、他に特殊な薬を服用している場合は、カルシウムやカリウムの摂取量に注意が必要なこともあります1,21。
不安がある場合は、かかりつけの医師や薬剤師に、「ヨーグルトを毎日食べたいが問題はないか」「どの程度の量ならよいか」を具体的に相談してみてください。
Q6: 乳糖不耐症ですが、ヨーグルトを食べても大丈夫でしょうか?
A6: 乳糖不耐症の方でも、ヨーグルトは牛乳より消化しやすい場合があります。これは、発酵の過程で乳糖の一部が分解されているためです。ただし、個人差が大きく、腹部の張りや下痢が強く出る場合は無理をしないでください。
少量から試す、乳糖分解タイプや植物性ヨーグルトを選ぶなど、自分の体調に合わせて調整することが大切です。
Q7: チーズや牛乳でもヨーグルトと同じような効果がありますか?
A7: 牛乳や一部のチーズなど、他の乳製品にもカルシウムや乳タンパク質が含まれており、血圧の安定に役立つ可能性があります4,5,16,20。DASH食でも、「低脂肪牛乳やヨーグルト」が推奨されています9,10,13。
ただし、塩分の多いチーズやバターを多く含む料理は、脂質・塩分過多につながることがあります。種類と量に注意しながら、ヨーグルト・牛乳・一部のチーズなどをバランスよく取り入れるとよいでしょう。
Q8: ヨーグルトが苦手な場合、他にどんな食品が血圧に良いですか?
A8: ヨーグルトが苦手な場合でも、血圧対策に役立つ食品はたくさんあります。日本の公的情報や医療機関の解説では、野菜・果物・海藻・きのこ・青魚・ナッツ類などを積極的にとることが推奨されています2,4,16,20。
重要なのは、特定の食品だけに頼るのではなく、「減塩+バランスのとれた食事+適度な運動」という全体像で考えることです。
結論:この記事から持ち帰ってほしいこと
ヨーグルトは、高血圧対策において「主役の薬」ではありませんが、うまく取り入れることで、血圧の安定や心血管リスクの低下に貢献する脇役のサポーターになり得る食品です。
日本のガイドラインや公的情報がまず強調しているのは、減塩・体重管理・運動・節酒・禁煙といった生活習慣の土台であり、そのうえで、DASH食のような食事パターンの一部として、低脂肪のヨーグルトや牛乳を取り入れることが勧められています1,2,9,10,13。
「ヨーグルトを食べればすべて解決」ではありませんが、「お菓子の代わりに無糖ヨーグルトを選ぶ」「野菜や果物と組み合わせて朝食にする」といった小さな選択の積み重ねが、長い目で見れば血圧や心臓・血管の健康を守る助けになるかもしれません。
気になる症状がある方や、すでに高血圧の治療中の方は、自己判断で薬をやめたりせず、かかりつけ医と相談しながら、ヨーグルトを含む食生活の工夫について一緒に考えていくことをおすすめします。
この記事の編集体制と情報の取り扱いについて
Japanese Health(JHO)は、信頼できる公的情報源と査読付き研究に基づいて、健康・医療・美容に関する情報をわかりやすくお届けすることを目指しています。
本記事の原稿は、AI技術を活用して下調べと構成案を作成したうえで、JHO編集部が一次資料(日本高血圧学会のガイドライン、厚生労働省のe-ヘルスネット、海外の査読付き論文など)と照合しながら、内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。最終的な掲載判断はすべてJHO編集部が行っています。
ただし、本サイトの情報はあくまで一般的な情報提供を目的としており、個々の症状に対する診断や治療の決定を直接行うものではありません。気になる症状がある場合や、治療の変更を検討される際は、必ず医師などの医療専門家にご相談ください。
記事内容に誤りや古い情報が含まれている可能性にお気づきの場合は、お手数ですが運営者情報ページ記載の連絡先までお知らせください。事実関係を確認のうえ、必要な訂正・更新を行います。
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