この記事の科学的根拠
この記事は、引用元として明記された、質の高い医学的根拠にのみ基づいて作成されています。以下は、本記事で参照された主要な情報源と、それが示す医学的指針との関連性です。
- 厚生労働省: 日本における依存症の公的な定義、患者数に関する統計データ、国の対策(ギャンブル等依存症対策基本法など)、および公的相談窓口に関する記述は、同省が公開する報告書やウェブサイトに基づいています131924。
- 世界保健機関(WHO): インターネット・ゲーム障害を正式な疾患として分類した『国際疾病分類第11回改訂版(ICD-11)』など、依存症に関する国際的な診断基準や公衆衛生上の見解は、WHOの公式発表を典拠としています843。
- 米国国立薬物乱用研究所(NIDA): 依存症を「治療可能な脳の病」とする科学的見解や、薬物依存症の治療原則に関する記述は、世界的な薬物研究機関であるNIDAの指針に基づいています415。
- 国立精神・神経医療研究センター (NCNP): 日本の薬物依存症治療の中核を担う機関として、同センターが開発・推進する治療プログラム(SMARPP)や、依存症に関する専門的な解説は、同センターの情報を参照しています1936。
- 久里浜医療センター: 日本の依存症治療の先駆者として、特にインターネット依存症の専門外来設立や、全国の治療施設リストの公開に関する記述は、同センターの公式情報を基にしています4041。
要点まとめ
- 依存症は意志の弱さではなく、脳の報酬系が変化することで起こる治療可能な「脳の病」です。
- 依存の対象はアルコールや薬物だけでなく、ギャンブル、インターネット、買い物など多岐にわたります。
- 原因は一つではなく、生物学的・心理的・社会的要因が複雑に絡み合っており、個人の責任だけに帰するべきではありません。
- 日本には推定数百万人の潜在的な患者がいる一方、治療に繋がっているのはごく一部であり、深刻な「治療ギャップ」が存在します。
- 回復への道は、専門機関への相談から始まります。心理社会的治療が根幹となり、薬物療法や自助グループがそれを支えます。
- 「断酒」だけでなく「減酒」という治療選択肢もあり、治療へのハードルは下がっています。回復は可能であり、あなたや家族を支える支援は必ず存在します。
もしかして依存症?- 専門家監修の自己チェックリスト
ご自身や大切なご家族のことで、気になることはありませんか。以下のチェックリストは、医学的な診断に代わるものではありませんが、ご自身の状態を客観的に振り返るための「気づき」のきっかけとしてご活用ください。一つでも当てはまる項目があり、そのことで苦痛を感じている場合は、専門機関への相談を検討することが重要です。
アルコールに関するチェック
- 飲酒量を減らさなければいけないと感じたことがありますか?12
- 他人から飲酒について批判され、気に障ったことがありますか?
- 飲酒に対して罪悪感を覚えたり、後ろめたい気持ちになったりしたことがありますか?
- 朝起きてすぐにお酒を飲まないと、落ち着かなかったり、仕事が手につかなかったりしたことがありますか?
- 決めた量で飲むのをやめられなかったり、隠れてお酒を飲んだりすることがありますか?
このチェックリストは医学的な診断に代わるものではありません。あくまでご自身の状態を振り返るための目安です。一つでも当てはまる項目があり、ご自身やご家族が苦痛を感じている場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。
ギャンブルに関するチェック
- 負けたお金を取り返そうと、さらにギャンブルをしたことがありますか?17
- ギャンブルのことで、家族や大切な人に嘘をついたことがありますか?
- ギャンブルが原因で、大切な人間関係や仕事、学業上の機会を失ったことがありますか?
- ギャンブルの資金を得るために、誰かにお金を借りたり、法に触れることをしたりしたことがありますか?
- ギャンブルをしていないと落ち着かず、イライラすることがありますか?
このチェックリストは医学的な診断に代わるものではありません。あくまでご自身の状態を振り返るための目安です。一つでも当てはまる項目があり、ご自身やご家族が苦痛を感じている場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。
インターネット・ゲームに関するチェック
- 利用時間や頻度を自分でコントロールできないと感じていますか?17
- インターネットやゲームが、生活の中で最も重要な活動になっていますか?
- 以前は楽しかった他の趣味や活動に、ほとんど関心がなくなりましたか?
- 学業や仕事、家族関係に深刻な問題が起きているにもかかわらず、利用を続けてしまいますか?
- 利用を中断されたり、取り上げられたりすると、不安になったり、怒りっぽくなったりしますか?
このチェックリストは医学的な診断に代わるものではありません。あくまでご自身の状態を振り返るための目安です。一つでも当てはまる項目があり、ご自身やご家族が苦痛を感じている場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。
スマートフォンに関するチェック
- スマートフォンが手元にないと、強い不安や孤独感に襲われますか?21
- 食事中や誰かと一緒にいる時でも、常にスマートフォンをチェックしてしまいますか?
- 「少しだけ」のつもりが、気づくと何時間もスマートフォンを操作していることがありますか?
- スマートフォンの使い過ぎで、睡眠不足や目の疲れ、肩こりなどの身体的な不調を感じていますか?
- 現実の人間関係よりも、SNS上の「いいね」やコメントの数を気にしてしまいますか?
このチェックリストは医学的な診断に代わるものではありません。あくまでご自身の状態を振り返るための目安です。一つでも当てはまる項目があり、ご自身やご家族が苦痛を感じている場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。
依存症とは何か?- 正しい知識が回復の第一歩
依存症への理解を深めることは、回復への道を歩み始める上で不可欠です。ここでは、依存症に関する誤解を解き、科学的根拠に基づいた正しい知識を提供します。
意志の問題ではなく「脳の病」
現代の依存症理解における最も重要な点は、「依存症は、意志の弱さやだらしなさ、愛情不足が原因ではありません」ということです1。これは、治療可能な医学的状態、すなわち「脳の病」として認識されています2。
私たちの脳には「報酬系」と呼ばれる神経回路があり、食事や運動など生存に必要な行動をとった際に、ドーパミンという快感物質を放出して満足感を与えます。アルコールや薬物、ギャンブルなどの行為は、この報酬系を人為的に、かつ非常に強力に刺激します。この強烈な快感が脳に記憶され、その体験を再び得ようとする強い欲求(渇望)が生まれます。このプロセスが繰り返されると、脳の構造そのものが変化し、自己の行動を制御する前頭前野の機能が低下します。その結果、自らの意志ではその行動をやめられなくなってしまうのです3。米国の国立薬物乱用研究所(NIDA)も、依存症を「脳機能と行動に影響を及ぼす、複雑だが治療可能な疾患」と定義しています4。
依存症の3つの主な特徴
依存症には、対象が何であれ共通する中核的な症状があります。専門用語を避け、分かりやすく解説します。
- コントロール障害: 「やめたいのに、やめられない」状態です1。量や頻度、時間などを自分で制御できなくなり、生活に支障が出てもその行動を続けてしまいます。
- 耐性 (Tolerance): 同じ量や頻度では満足できなくなり、より多くの量や強い刺激を求めるようになります11。
- 離脱症状 (Withdrawal): 依存の対象を中断したり、量を減らしたりした際に、不快な心身の症状が現れることです11。例えば、アルコールでは手の震えや発汗、イライラなどが、薬物では激しい倦怠感や不安感などが生じます。
「使用障害」という新しい考え方
かつては「乱用」と「依存」で区別されていましたが、現在では、より包括的な「使用障害」という概念で捉えられています。アメリカ精神医学会の診断基準『DSM-5』などでは、依存を「あるか、ないか」の二元論ではなく、「軽度・中等度・重度」といった重症度の連続体(スペクトラム)として捉えます712。日本精神神経学会も、「アルコール依存症」を「アルコール使用障害」へと呼称変更する指針を示しており10、これは問題が深刻化する前の早期介入を促し、治療のハードルを下げることを目的としています。
なぜ依存症になるのか?- あなただけのせいではない原因
依存症の発症は、単一の原因で説明できるものではなく、「生物・心理・社会モデル」という枠組みで理解されています。これは、様々な要因が複雑に絡み合った結果として生じるものであり、決して個人の責任だけに帰するべき問題ではありません。
からだの要因(生物学的要因)
- 脳の仕組み: 前述の通り、脳の報酬系と神経伝達物質であるドーパミンの機能不全が、依存症の生物学的な中核です3。
- 遺伝的素因: 依存症のなりやすさには、遺伝的な要因も関与していることが示唆されています18。特定の遺伝子を持つ人は、アルコールの分解能力が低かったり、報酬系が刺激に敏感に反応したりするなど、リスクが相対的に高い可能性があります。ただし、これはあくまでリスク因子の一つであり、必ず発症するわけではありません。
こころの要因(心理学的要因)
- ストレスやトラウマへの対処: 多くの依存症は、耐えがたいストレス、過去のトラウマ、不安といった精神的な苦痛から逃れるための、不適切な対処方法として始まります17。一時的に苦痛を忘れさせてくれる対象への没入が、次第にコントロールを失っていきます。
- 併存する精神疾患: 依存症は、うつ病、双極性障害(躁うつ病)、不安障害、発達障害など、他の精神疾患と併存することが非常に多いです12。欧米の研究では、アルコール使用障害とうつ病の合併率は40%にも上ると報告されています14。精神的な苦痛を和らげるために依存行動に走る(セルフメディケーション)、あるいは依存行動が社会的孤立などを招き精神疾患を悪化させる、という悪循環に陥ることがあります19。
- 認知の歪み: 特にギャンブル障害では、「次は必ず勝てる」「負けはすぐに取り返せる」といった非合理的な信念が、破滅的な行動を継続させる原動力となります23。
社会の要因(社会・環境的要因)
- アクセスの容易さ: 依存の対象となる物質や行為へのアクセスしやすさは、極めて重要な環境要因です18。24時間いつでもアルコールが手に入る環境や、スマートフォン一つで無限のコンテンツに繋がる現代社会は、依存行動を容易にしています。
- 社会的孤立(孤独の病): 依存症はしばしば「孤独の病」と形容されます3。職場や家庭での孤立感が、心の痛みや空虚感を紛らわすための「偽りのつながり」として依存行動を誘発し、その結果、現実世界での人間関係がさらに悪化して孤立が深まる、という悪循環が生じます。この視点は、回復における「人とのつながり」の重要性を浮き彫りにします。
このように、依存症は個人の弱さではなく、多様な要因が絡み合った複雑な病気です。「依存症になったのは、あなたのせいだけではない」ということを理解することが、回復への第一歩となります。
【種類別】主な依存症の症状・リスク・特有の問題
ここでは、現代の日本で特に問題となっている主要な依存症について、その特徴やリスクを具体的に解説します。
アルコール使用障害
アルコールは最も身近な依存対象の一つですが、そのリスクは計り知れません。身体的には、肝臓障害(脂肪肝、肝炎、肝硬変)、膵炎、脳萎縮などを引き起こします44。急に飲酒を中断すると、手の震え、発汗、幻覚などを伴う「振戦せん妄」という、命に関わる重篤な離脱症状が現れることもあります42。社会的にも、飲酒運転、暴力、虐待、借金といった深刻な問題を引き起こすことが少なくありません19。
薬物使用障害
覚醒剤や大麻などの違法薬物はもちろんのこと、医師から処方される睡眠薬や鎮痛剤、あるいは市販の風邪薬や咳止めなども、不適切な使用を続けることで依存症に至る危険性があります14。薬物への渇望は非常に強力で、自力での中断は極めて困難です。国立精神・神経医療研究センター(NCNP)で開発されたSMARPP(スマープ)のような、専門的な認知行動療法プログラムによる治療が不可欠です38。
ギャンブル等依存症
ギャンブル等依存症の最大の特徴は、深刻な経済的問題です。借金を重ね、多重債務に陥ることが典型的なパターンです35。さらに、ギャンブルの資金を得るために、嘘をついたり、家族のお金を使い込んだり、最終的には窃盗や横領といった犯罪行為に手を染めてしまうリスクも非常に高いのが特徴です。本人のみならず、家族の生活をも破綻させる深刻な病気です。
インターネット・ゲーム障害
世界保健機関(WHO)が2019年に国際疾病分類(ICD-11)で公式に疾患として認定した、新しい依存症です43。主な問題として、昼夜逆転などの生活リズムの乱れ、それに伴う不登校や出社拒否、多額の課金問題、そして注意されることによる家族との激しい対立などが挙げられます21。特に若年層で急増しており、将来的な社会問題として懸念されています。
日本における依存症の現状と国家的課題
日本は、依存症という公衆衛生上の深刻な課題に直面しています。その実態は、統計データに明確に表れています。
潜在患者数と治療者数の深刻な乖離
日本の依存症問題の最大の特徴は、問題を抱えている人の数と、実際に専門的な治療を受けている人の数の間に、驚くべきほどの差があることです。この「治療ギャップ」は、社会的な偏見や支援体制の不足を示しています。
依存症の種類 | 生涯経験者・疑いのある者の推計 | 専門機関での治療者数 | 治療ギャップの大きさ(概算) | 出典 |
---|---|---|---|---|
アルコール使用障害 | 約107万人(生涯経験者) | 約10.9万人(2020年) | 90% | 24, 19 |
ギャンブル等依存症 | 約320万人(生涯経験者) | 約3,000人 | 99%以上 | 24, 19 |
薬物使用障害 | (正確な推計困難) | 約1万人(2017年) | (不明) | 19 |
インターネット・ゲーム障害 | 約93万人(中高生、2018年) | (成人データ限定困難) | (不明) | 29 |
この表が示す通り、特にギャンブル依存症では99%以上の人が治療に繋がれていません。これは、依存症に苦しむ多くの人々が、誰にも相談できずに社会の中で孤立しているという厳しい現実を物語っています。
国の対策と法整備:ギャンブル等依存症対策基本法
この深刻な状況に対し、国も対策に乗り出しています。画期的であったのが、2018年に施行された「ギャンブル等依存症対策基本法」です31。この法律は、初めて国、地方公共団体、関連事業者の責務を明確にし、総合的な対策を推進することを義務付けました33。毎年5月14日から20日を「ギャンブル等依存症問題啓発週間」と定め、専門医療提供体制の整備や民間支援団体への支援も国の責務として規定されています。この法律は大きな一歩ですが、その理念が社会全体に浸透するにはまだ時間が必要です。
克服への具体的な道筋 – 治療と回復の7つのステップ
依存症は不治の病ではありません。正しいステップを踏むことで、誰でも回復の道を歩むことができます。ここでは、実際に行動を起こすための具体的な7つのステップを提示します。
- Step 1: 問題を認める・相談する勇気を持つ
回復への最も困難で、最も重要な第一歩は、自分自身に問題があることを認めることです。依存症の症状の一つに「否認」があり、問題を過小評価しがちです19。しかし、この壁を乗り越え、助けを求める勇気を持つことが全ての始まりです。 - Step 2: 専門の相談窓口を知る
最初の相談先として最適なのが、全国の「保健所」や「精神保健福祉センター」です。これらは公的な機関であり、無料で、秘密厳守で専門家(医師、保健師、精神保健福祉士など)に相談できます1。どこに相談すれば良いか分からない場合、まずはお住まいの地域のこれらの窓口に電話することをお勧めします。 - Step 3: 専門医療機関での診断と治療計画
相談窓口で紹介を受けたり、自分で探したりして、依存症専門の医療機関を受診します。初診では、詳しい問診、心理検査、必要に応じて身体検査などが行われ、依存症の診断だけでなく、うつ病などの併存疾患の有無も含めた包括的な評価が行われます7。これに基づき、一人ひとりに合った治療計画が立てられます。 - Step 4: 治療法の選択肢を知る(心理社会的治療・薬物療法)
依存症治療は、様々なアプローチを組み合わせて行われます。- 心理社会的治療(根幹): これが治療の根幹です47。専門家との対話を通じて、依存に至った背景にある考え方や行動パターンを見直し、より健康的な対処法を身につけていきます。「認知行動療法(CBT)」や「動機づけ面接法」などが代表的です37。
- 薬物療法(補助): 薬物療法は、あくまで治療を補助するツールとして用いられます。離脱症状を和らげたり、渇望を抑えたりすることで、心理社会的治療を受けやすくする目的があります。
表2:主な依存症の治療法比較(薬物療法・心理社会的治療) 依存症の種類 主な薬物療法(補助的治療) 主な心理社会的治療(根幹治療) アルコール使用障害 ・飲酒欲求低減薬(アカンプロサート)
・飲酒量低減薬(ナルメフェン)
・抗酒薬(ジスルフィラム)47・認知行動療法 (CBT)
・動機づけ面接法
・集団精神療法
・家族療法47薬物使用障害(オピオイド等) ・メサドン、ブプレノルフィン(オピオイド離脱・維持療法)16 ・認知行動療法 (SMARPPなど)
・条件反射制御法 (CRAFT)
・集団療法37ギャンブル等依存症 ・オピオイド拮抗薬(ナルトレキソン、ナルメフェン)※海外での研究52 ・認知行動療法 (CBT)
・集団療法23インターネット・ゲーム障害 ・抗うつ薬(ブプロピオン)※ADHD併存時など、研究段階55 ・認知行動療法 (CBT)
・家族療法
・デイケアプログラム22 - Step 5: 「断酒」だけではない目標設定(「減酒」という選択肢)
これは、治療へのハードルを劇的に下げる、極めて重要な情報です。「いきなりお酒を完全にやめるのは無理だ」と感じる人は少なくありません。そのような人にとって、「飲酒量を減らす(減酒)」という目標が公式に認められ、そのための治療薬(ナルメフェン塩酸塩水和物、製品名:セリンクロ)も存在します51。この「減酒療法(ハームリダクション)」というアプローチは、治療からの脱落を防ぎ、より多くの人を回復のプロセスに乗せるための現実的な「入口」として機能します47。完全な断酒を目指す前に、まずは飲酒による健康被害を減らすことから始められるという選択肢があることを知っておくことは、大きな希望となります。 - Step 6: 自助グループの力と「つながり」を求める
専門的な治療と並行して、自助グループへの参加は回復に不可欠な要素です。AA(アルコホーリクス・アノニマス)、GA(ギャンブラーズ・アノニマス)、NA(ナルコティクス・アノニマス)といった自助グループでは、同じ問題を抱える仲間と匿名で経験を分かち合うことができます2。専門家には話せない本音を語り、共感を得ることで、「孤独の病」から抜け出し、社会との「つながり」を回復させていくことができます。 - Step 7: 社会復帰と再発予防を学ぶ
依存症は、糖尿病や高血圧のような慢性疾患と同様に、長く付き合っていく病気です4。治療のゴールは「完治」ではなく、依存のない生活を続け、健康で豊かな人生を取り戻すことです。回復の過程で再発(スリップ)することは珍しくありません。しかし、それは「失敗」ではなく、回復の過程の一部です。再発から学び、再び治療や自助グループに繋がることが何よりも重要です。
家族や周りの人ができること・してはいけないこと
依存症は本人だけでなく、家族も巻き込み、疲弊させてしまう病気です。家族が適切な対応を知ることが、本人と家族双方の回復にとって不可欠です。
すべきこと (Do)
- まず家族が相談する: 本人が治療を拒否している場合でも、家族だけで専門機関(保健所、精神保健福祉センターなど)や医療機関に相談することが非常に重要です。
- 正しい知識を学ぶ: 依存症が「病気」であることを理解し、本人の行動を意志の弱さとして責めないように努めることが大切です。
- 家族のための自助グループに参加する: アラノン(アルコール)、ギャマノン(ギャンブル)など、家族のための自助グループがあります1。同じ悩みを抱える他の家族と経験を分かち合うことで、孤立感から解放され、自身の心身の健康を守ることができます。
- 冷静な対応を心がける: 感情的に本人を責めたり、問い詰めたりすることは逆効果です。冷静に、しかし毅然とした態度で、問題行動による影響を具体的に伝えることが求められます。
してはいけないこと (Don’t)
- 問題の後始末をする(イネイブリング): 本人の代わりに借金を返済したり、仕事の欠勤の言い訳をしたり、問題行動の後始末をしたりすること。これらの「イネイブリング(enabling/尻拭い)」と呼ばれる行為は、本人が自らの行動の結果と向き合う機会を奪い、結果的に依存を長引かせてしまいます1。
- 本人を過剰にコントロールしようとする: 飲酒やギャンブルを監視したり、叱責したりしても、根本的な解決にはなりません。かえって反発を招き、関係を悪化させるだけです。
- 自分を責める: 「自分の育て方が悪かったのでは」「愛情が足りなかったのでは」と自分を責める必要は全くありません。依存症は誰にでも起こりうる病気です。
- 孤立する: 「家の恥」だと思って問題を隠し、誰にも相談しないことが最も危険です。家族も積極的に外部の支援を求めることが重要です。
家族が本人と適切な距離を保ち、自身の健康を守りながら、専門家や支援団体と連携していくことが、共倒れを防ぎ、回復への道を切り拓く鍵となります。
【全国版】相談窓口・専門医療機関・自助グループ情報
一人で悩まず、まずは相談してください。以下に、信頼できる公的な相談窓口や専門機関、自助グループの情報へのリンクをまとめました。
公的相談窓口
- 精神保健福祉センター: 各都道府県・政令指定都市に設置されている専門相談機関です。お住まいの地域のセンターにご相談ください。
(全国の精神保健福祉センター一覧 – 厚生労働省) - 保健所: より身近な地域の相談窓口です。
- こころの健康相談統一ダイヤル: 電話をかけた所在地の公的な相談機関に繋がります。
電話番号: 0570-064-556
専門医療機関を探す
- 依存症対策全国センター: 全国の相談窓口や医療機関の情報を提供しています。
(依存症対策全国センター 公式サイト) - 久里浜医療センター: 全国のゲーム障害・ネット依存の治療施設リストを公開しています。
(ゲーム障害・ネット依存・スマホ依存の治療施設リスト)41 - アルコール依存症治療ナビ: 全国のアルコール依存症治療医療機関を検索できます。
(アルコール依存症治療ナビ)61
自助グループ
- アルコホーリクス・アノニマス(AA)日本: アルコール問題からの回復を目指す当事者のためのグループ。
(AA日本ゼネラルサービス)65 - ギャンブラーズ・アノニマス(GA)日本: ギャンブル問題からの回復を目指す当事者のためのグループ。
(GA日本インフォメーションセンター)59 - ナルコティクス・アноニマス(NA)日本: 薬物問題からの回復を目指す当事者のためのグループ。
(NA日本)60
よくある質問
Q: 家族が治療を拒否しています。どうすればいいですか?
ご本人が治療を拒否される場合でも、ご家族だけで専門機関に相談することが可能です。多くの専門外来では家族相談を受け付けており、ご家族がまず正しい知識と対応法を学ぶことが、ご本人が治療につながるきっかけになることも少なくありません40。決して一人で抱え込まず、まずはご家族が支援を求めてください。
Q: 治療にはどのくらいの費用がかかりますか?
保健所や精神保健福祉センターでの相談は、原則として無料です。医療機関での治療には健康保険が適用されます。さらに、「自立支援医療(精神通院医療)」という制度を利用することで、医療費の自己負担額を軽減できる場合があります。この制度を利用すると、通常3割の自己負担が原則1割に軽減されます。詳しくは、お住まいの市町村の担当窓口や、受診する医療機関にご相談ください37。
Q: 治療に「終わり」はありますか?
依存症は、一度なると「完治」するというよりは、高血圧や糖尿病のように、生涯にわたって自己管理を続けていく慢性疾患と捉えられています4。治療の目標は、依存の対象となる物質や行為のない生活を続け、心身ともに健康で豊かな人生を取り戻すことです。これは、終わりがないということではなく、長期的な回復のプロセスを歩んでいくという考え方です。再発を経験することもありますが、それも回復の一部と捉え、根気強く治療を続けることが大切です。
結論
依存症は、本人と家族の人生を大きく揺るがす、深刻で苦しい病気です。しかし、この記事を通して繰り返しお伝えしてきたように、それは決して「意志の弱さ」や「道徳的な失敗」ではありません。脳の機能に変化が生じる、治療可能な「病気」なのです。そして最も重要なことは、回復は必ず可能であるということです。依存症という長いトンネルには、必ず出口があります。
もしあなたが、あるいはあなたの大切な人が依存症で苦しんでいるのなら、どうか一人で抱え込まないでください。問題を認め、助けを求めることは、弱さではなく、本当の強さと勇気の証です。今日、この記事を読み終えたこの瞬間から、回復への最初の一歩を踏み出しましょう。全国にある相談窓口に一本の電話をかけること、それがあなたの未来を変える力になります。
本記事は、情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。健康に関する懸念や、ご自身の健康状態や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。
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