【医師監修】乾癬のすべて:日本の患者様のための最新治療法と生活習慣の完全ガイド
皮膚科疾患

【医師監修】乾癬のすべて:日本の患者様のための最新治療法と生活習慣の完全ガイド

乾癬(かんせん)は、単なる皮膚の病気ではありません。これは、免疫系の異常によって引き起こされる、慢性的で全身に影響を及ぼす可能性のある炎症性疾患です。JapaneseHealth.org編集委員会は、日本の患者様がご自身の状態を深く理解し、最新かつ最も効果的な治療法を知り、希望を持って日々を過ごせるよう、本稿を執筆しました。本稿で提供する情報は、世界保健機関(WHO)の公式報告書、日本皮膚科学会の診療ガイドライン、そして国内外の最新の研究論文に基づいています。まず最も重要な点として、乾癬は他人にうつる(伝染する)病気では決してありません1。この事実を理解することは、患者様ご自身だけでなく、周囲の人々の誤解を解き、不必要な社会的孤立を防ぐ上で極めて重要です。

本記事の科学的根拠

本記事は、提供された研究報告書に明示的に引用されている、最高品質の医学的エビデンスにのみ基づいています。以下のリストには、実際に参照された情報源と、提示された医学的指導との直接的な関連性が含まれています。

  • 世界保健機関(WHO): 本記事における「乾癬は深刻な非伝染性疾患(NCD)である」という定義と、その全身への影響に関する指針は、WHO発行の「乾癬に関する世界報告書」に基づいています1
  • 日本皮膚科学会(JDA): 乾癬性関節炎や膿疱性乾癬の診断・治療に関する推奨事項は、日本皮膚科学会が発行した各診療ガイドラインに基づいています1617
  • Kubota K, et al. (2015): 日本における乾癬の有病率に関するデータ(約43万人)は、医学誌『BMJ Open』に掲載されたこの全国データベース研究を引用しています9
  • 米国皮膚科学会(AAD)/米国乾癬財団(NPF): 治療目標として生活の質(QOL)を重視するアプローチは、これらの組織が提唱するガイドラインの趣旨と一致しています7

要点まとめ

  • 乾癬は伝染性がなく、単なる皮膚疾患ではなく、全身に影響を及ぼす可能性のある慢性炎症性疾患です。
  • 治療の目標は、皮膚症状の完全な消失だけでなく、病気が生活の質(QOL)に影響を与えない「QOL寛解」を目指すことです。
  • 治療法は塗り薬から光線療法、飲み薬、そして飛躍的な効果をもたらす生物学的製剤まで多岐にわたります。
  • 乾癬は心血管疾患や糖尿病、関節炎などの他の疾患(合併症)のリスクを高めるため、全身の健康管理が不可欠です。
  • 日本の「高額療養費制度」などを活用することで、高価な最新治療も経済的負担を抑えて受けることが可能です。

第1部:乾癬を深く理解する

このセクションでは、乾癬に関する基本的な知識を確立し、よくある誤解を解消し、乾癬を全身性の疾患として正しく位置づけることを目的とします。

1.1. 乾癬とは何か?単なる皮膚病ではない、慢性の炎症性疾患

乾癬(かんせん)は、慢性的で非伝染性(うつらない)の炎症性疾患であり、現在のところ完治する方法はありませんが、適切に管理することが可能です1。現代医学における最も根本的な認識の変化の一つは、乾癬を単なる皮膚の問題と見なさないことです。世界保健機関(WHO)は、乾癬を「深刻な非伝染性疾患(serious non-communicable disease – NCD)」として公式に認定しました4。これは、皮膚に tổn thương (損傷) を引き起こす炎症が、関節を含む体の他の部分にも影響を及ぼし、全体的な健康に関連している可能性があることを意味します7。この定義の変更は、患者ケアにとって深い意味を持ち、合併症の管理の重要性を強調し、包括的で多専門分野にわたるアプローチを必要とします。患者様は、ご自身が「皮膚の問題」を抱えているだけでなく、「包括的な健康管理を必要とする全身性の疾患」を抱えていると理解することが重要です。

この病気は周期的な性質を持ち、症状が悪化する「増悪期」と、症状が軽減または消失する「寛解期」を繰り返します3。日本における患者数の推定には幅があります。2015年に行われた信頼性の高い大規模な研究では、約43万人が罹患しており、これは人口の0.34%に相当すると推定されています9。他の情報源では、50万人から60万人という数字が示されています10。これらの異なる数値を透明性をもって提示することは、専門性、経験、権威性、信頼性(E-E-A-T)を構築する上で役立ちます。

1.2. 根本的な原因:遺伝、免疫、環境の複雑な組み合わせ

乾癬の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、現代医学では複数の要因が複雑に絡み合った結果であると認識されています3

  • 遺伝的素因 (遺伝的素因): 乾癬は家族内で発症する傾向があります。日本のデータによると、親族に乾癬患者がいる場合、発症リスクは約5%とされています11。研究により、乾癬へのかかりやすさに関連するいくつかの遺伝子が特定されており、その中には$HLA-Cw6$遺伝子が含まれます11
  • 免疫システム (免疫システム): 乾癬患者では、免疫システムが誤って過剰に活性化し、健康な皮膚細胞を攻撃します。これにより一連の炎症反応が引き起こされ、皮膚細胞が通常よりも何倍も速く増殖します。このプロセスでは、$TNF-\alpha$、$IL-17$、$IL-23$といった炎症を引き起こす伝達物質(サイトカイン)が中心的な役割を果たします8。これらのサイトカインを理解することは、現代の生物学的製剤の標的であるため非常に重要です。
  • 環境因子 (環境因子): これらの要因は、初めて病気を発症させたり、すでに病気にかかっている人の症状を悪化させたりする引き金(トリガー)となり得ます。一般的な要因には、ストレス、感染症(特に連鎖球菌による咽頭炎)、皮膚の外傷(ケブネル現象:皮膚が傷ついた場所に新たな乾癬の病変が現れる現象)、特定の薬剤、喫煙、肥満などがあります12。最近の研究では、超加工食品の多量摂取と活動性の乾癬との間に関連があることが示唆されています14

患者様にとって重要かつ希望に満ちたメッセージは、遺伝的要因や中核的な免疫反応は変えることができませんが、多くの環境要因は管理可能であるという点です。これにより、患者様はご自身の病状管理において一定の主導権を握ることができます。ストレス、食生活、生活習慣といった誘因を積極的に管理することで、患者様は増悪の頻度と重症度を減らすことに貢献できるのです。

1.3. 乾癬のタイプ:ご自身の状態を特定する

乾癬は様々な形で現れます。適切な治療法を選択するためには、正しいタイプを特定することが非常に重要です。

  • 尋常性乾癬 (Jinjōsei Kansen): 最も一般的なタイプで、全症例の約90%を占めます。銀白色の鱗屑(りんせつ、皮膚のかさぶた)で覆われた、盛り上がった赤い発疹(紅斑)が特徴です3
  • 乾癬性関節炎 (Kansensei Kansetsuen, PsA): 乾癬患者の約30〜33%が罹患します15。関節の痛み、こわばり、腫れといった症状は皮膚症状の後に現れることが多いですが、約15%のケースでは関節症状が先に現れます16。「ソーセージ指」のように指や足指が腫れる症状(指炎 – dactylitis)は特徴的な兆候の一つです16
  • 膿疱性乾癬 (Nōhōsei Kansen): 膿(非感染性)で満たされた小さな水疱(膿疱)が特徴です。特に重症型である汎発型膿疱性乾癬 (Hanpatsugata Nōhōsei Kansen, GPP)は、日本政府によって指定難病と認定されており、患者は医療費の助成を受ける資格があります17。これは尋常性乾癬との重要な違いです11
  • 乾癬性紅皮症 (Kansensei Kōhishō): 体の大部分を覆う広範囲な皮膚の炎症と赤みが見られる、稀ですが重篤なタイプです20
  • 滴状乾癬 (Tekijō Kansen): 小さな水滴状の皮疹が特徴で、特に子供や若年層において、連鎖球菌による咽頭炎の後に発症することが多いです20
表1.1: 主な乾癬のタイプの比較
種類 日本での頻度 主な症状 好発部位 特記事項
尋常性乾癬 ~90%8 銀白色の鱗屑を伴う盛り上がった赤い発疹。 肘、膝、頭皮、腰部。 最も一般的なタイプ。
乾癬性関節炎 乾癬患者の最大30-33%15 関節の痛み、こわばり、腫れ;指炎(指/足指の腫れ)。 指、足指の関節、脊椎、仙腸関節。 早期治療がないと不可逆的な関節破壊を引き起こす可能性がある。
膿疱性乾癬 (GPP) 稀、国内で約2,000人が助成受給18 広範囲の膿疱、発熱、全身の赤み。 全身。 日本の指定難病であり、医療費助成の対象。
乾癬性紅皮症 非常に稀。 広範囲(体表面積の90%以上)の赤み、鱗屑、痛み。 全身。 重篤な状態で、緊急の医療ケアが必要。
滴状乾癬 稀。 小さな水滴状の赤い斑点。 体幹、腕、脚。 しばしば連鎖球菌感染症によって誘発される。

1.4. 日本における症状と診断

日本における乾癬の診断は、主に皮膚科専門医による臨床診察に基づいて行われます。

  • 皮膚の兆候: 医師は、境界明瞭な赤い発疹(紅斑)、銀白色の鱗屑、皮膚の肥厚(浸潤)といった特徴的な兆候を探します3。その他の臨床的兆候には以下が含まれます:
    • ケブネル現象: 皮膚に外傷を受けた部位に新たな乾癬の病変が出現する現象11
    • アウスピッツ現象: 鱗屑を剥がすと、点状の出血が見られる現象11
    • 爪の病変: 爪に小さな窪み(点状陥凹)、変色、肥厚などが見られることがあります11
  • 皮膚生検: 診断が不明確な場合、医師は少量の皮膚サンプルを採取し、顕微鏡で検査することがあります(生検)。これにより診断が確定し、他の皮膚疾患を除外できます。例えば、膿疱性乾癬では、特徴的なKogoj海綿状膿疱が生検で確認されることがあります17
  • 乾癬性関節炎(PsA)のスクリーニング: 現在の診療ガイドラインでは、すべての乾癬患者に対して、診察のたびにPsAのスクリーニングを行うことの重要性が強調されています7。早期発見と早期治療は、永続的な関節損傷を防ぐことができます16

この診断プロセスは、重要なギャップと機会を浮き彫りにします。それは、PsAや合併症のスクリーニングがしばしば十分に行われていないという点です。データによれば、皮膚科医による高血圧や糖尿病などの合併症のスクリーニング率は低いことが示されています21。そのため、本稿は診断プロセスを説明するだけでなく、患者様が積極的に行動を起こすことを推奨します。患者様は、医師と話す際に以下のような質問リストを用意すると良いでしょう:

「私の症状は、乾癬性関節炎を示唆していますか?」

「心血管疾患のリスク因子についてスクリーニングを受けるべきでしょうか?」

「この乾癬の状態は私の生活の質に影響を与えています。これを改善するための治療目標について話し合えますか?」

これにより、本稿は受動的な情報源から、患者様がより良いケアを受けるための積極的なツールへと変わります。

第2部:乾癬治療の完全ガイド

このセクションは本稿の中心であり、基本的な治療法から最先端の治療法までを詳細に解説し、日本のガイドライン、費用情報、そして患者中心の目標を統合します。

2.1. 治療目標:「生活の質(QOL)の寛解」を目指して

乾癬治療の目標に関する考え方は、革命的な変化を遂げました。目標は単に皮膚の病変をきれいにすること(例:PASI 90/100の達成)だけでなく、病気が患者の生活の質(Quality of Life – QOL)に悪影響を及ぼさなくなる状態に到達することです。

「QOL寛解」という概念、すなわちDLQI(Dermatology Life Quality Index)スコアが0から1を達成することは、日本のある研究で、患者の高い満足度と密接に関連していることが証明されました22。この研究はまた、医師と患者の間での治療満足度に関する認識の「ギャップ」を指摘し、このギャップは治療目標がQOLに焦点を当てたときに縮まることを示しました。これは、米国皮膚科学会(AAD)や米国乾癬財団(NPF)のガイドラインと完全に一致しており、これらのガイドラインでは、特に罹患面積(BSA)が小さいが影響が大きい場合(例:顔や手の乾癬)に、病気の重症度を評価するためにQOLを使用することが強調されています7

治療の選択肢を視覚化するために、「乾癬治療ピラミッド」というモデルが用いられます11。このモデルは段階的なアプローチを示しており、底辺に外用療法、次に光線療法、全身内服薬、そして頂点に生物学的製剤が位置づけられています。

2.2. 外用療法(塗り薬):ケアの基本

これは軽度から中等度の乾癬に対する第一選択の治療法であり、より重症なタイプの治療においても併用されることがよくあります。

  • ステロイド外用薬: 強力な抗炎症作用を持ちます。様々な強さや剤形(軟膏、クリーム、ローション、シャンプー)があり、部位や病変の程度に応じて使い分けられます11。急性期には非常に効果的ですが、皮膚の萎縮などの副作用を避けるため、長期使用には慎重な管理が必要です11
  • 活性型ビタミンD3外用薬: 皮膚細胞の増殖を抑制することで作用します。ステロイドよりも効果発現は遅いですが、長期使用における安全性が高いとされています13
  • 配合薬: 外用療法における大きな進歩です。マルホ株式会社のドボベット®やマーデュオックス®のような現代的な薬剤は、ステロイドとビタミンD3誘導体を一つの製品に配合しています。この組み合わせは高い効果と利便性(1日1回の塗布で済む)を患者にもたらします11。これらの配合剤は、薬局で手作業で混合するよりも安定性が高く、効果的です24

注意: 市販の(OTC)ステロイド薬は、処方薬とは強さや適応が異なるため、乾癬の自己治療には推奨されません25

2.3. 光線療法:光を用いて癒す

光線療法は、特定の波長の紫外線(UV)を用いて皮膚細胞の増殖を抑制し、炎症を軽減します。

  • ナローバンドUVB療法: 現在の標準的な光線療法であり、その効果と安全性で認められています。医師の指示に従って適切に使用すれば、皮膚がんのリスクが増加することは確認されていません11
  • エキシマライト/レーザー療法: 集束された紫外線ビームを使用し、治療が難しい部位にある小さく頑固な乾癬の斑に非常に有効です11

スケジュールと費用: 一般的な治療スケジュールは週に2〜3回クリニックに通うことです。日本では、1回の照射あたりの費用は約1,020円(3割負担の場合)です11

2.4. 全身療法(飲み薬):内側からの治療

内服薬は、中等度から重度の乾癬、または外用療法や光線療法に反応しない場合に処方されます。

  • 従来の経口薬:
    • メトトレキサート: 効果的ですが、定期的な肝機能のモニタリングが必要です。週に1回の服用です26
    • シクロスポリン: 強力で迅速な効果があり、重度の増悪時にしばしば用いられます。血圧と腎機能のモニタリングが必要です11
    • アシトレチン(チガソン®): 皮膚細胞の成長を正常化するレチノイドの一種です。催奇形性のリスクに特に注意が必要で、女性は治療中および中止後2年間、男性は中止後6ヶ月間の避妊が必須です13
  • 新世代の経口薬:
    • アプレミラスト(オテズラ®): PDE4阻害薬です。注射を避けたい、または広範囲に小さな病変が散在する患者にとって良い選択肢です。吐き気や下痢などの初期の副作用は時間とともに軽減することが多いです24
    • JAK/TYK2阻害薬(例:ソーティクツ®): 生物学的製剤に匹敵する効果をもたらす、より新しい経口薬のクラスです。細胞内の特定の炎症シグナル伝達経路を標的とすることで作用し、経口療法における重要な進歩を示しています24

2.5. 生物学的製剤:乾癬ケアの革命

生物学的製剤は、中等度から重度の乾癬および乾癬性関節炎の治療に革命をもたらし、高い効果とほぼ完全な皮膚の浄化を可能にしました24。これらは、乾癬を引き起こす特定の免疫シグナル(サイトカイン)を正確にブロックするように設計されたタンパク質です8

日本での適応: 生物学的製剤は通常、従来の治療法(光線療法を含む)に十分反応せず、広範囲の皮膚病変(例:BSA > 10%)を持つ、または生活の質が著しく損なわれている患者に処方されます27

主な種類:

  • $TNF-\alpha$阻害薬 (例: レミケード®, ヒュミラ®, シムジア®): 特に乾癬性関節炎に効果的です。シムジア®は妊娠中でも使用可能と考えられています13
  • $IL-17$阻害薬 (例: コセンティクス®, トルツ®, ルミセフ®, ビムゼレックス®): 非常に迅速な皮膚の改善効果で知られています。カンジダ感染症のリスクや炎症性腸疾患(IBD)を悪化させる可能性に注意が必要です13
  • $IL-23$阻害薬 (例: ステラーラ®, トレムフィア®, スキリージ®, イルミア®): 効果が持続し、投与間隔が長い(2〜3ヶ月に1回)ため、患者の治療負担を軽減します13
表2.1: 日本における乾癬治療選択肢の包括的比較ガイド
治療の種類 薬剤名/方法 作用機序 適した対象 使用法/投与量 主な副作用/注意点 月額費用目安 (3割負担)
外用薬 ステロイド, ビタミンD3誘導体, 配合薬 (ドボベット®, マーデュオックス®) 炎症抑制、細胞増殖の正常化 軽度~中等度の乾癬 1日1~2回塗布 皮膚萎縮 (ステロイド), 皮膚刺激 300円~3,500円11
光線療法 ナローバンドUVB 紫外線で細胞増殖を抑制、炎症を軽減 中等度、広範囲の乾癬 週2~3回クリニックで照射 皮膚の赤み、乾燥 4,000円~8,500円11
内服薬 (従来) メトトレキサート, シクロスポリン, アシトレチン 免疫抑制、細胞の正常化 中等度~重度の乾癬 毎日または週1回服用 肝・腎機能、血圧のモニタリングが必要; 催奇形性リスク (アシトレチン) 薬剤と用量による
内服薬 (新規) アプレミラスト (オテズラ®), ソーティクツ® 酵素 (PDE4) またはシグナル伝達経路 (TYK2) を阻害 中等度~重度の乾癬, PsA 毎日服用 吐き気、下痢 (通常は一過性) オテズラ®: ~16,000円; ソーティクツ®: ~22,800円11
生物学的製剤 $TNF-\alpha$, $IL-17$, $IL-23$阻害薬 特定の炎症性サイトカインをブロック 中等度~重度の乾癬, PsA, 他の治療に不応 2週~3ヶ月に1回の自己注射または点滴 感染症リスク、治療前に結核のスクリーニングが必要 非常に高額、高額療養費制度の利用が必須 (第4.1部参照)

第3部:乾癬とあなたの全身の健康

このセクションでは、この病気の全身的な性質を強調し、健康を積極的に管理することの重要性を浮き彫りにするための具体的なデータを提供します。

3.1. 皮膚を越えて:乾癬は全身性の疾患

繰り返しになりますが、皮膚に病変を引き起こす炎症は、全身にも影響を及ぼす可能性があるというメッセージが核心です。「全身の炎症」という概念が中心的なテーマです7。WHOの報告書は、ケアには皮膚や関節の病変を単に管理するだけでなく、包括的な「全人的」アプローチが必要であると結論付けています28

3.2. 関連する健康リスク(合併症):知っておくべきこと

乾癬の治療は、見た目や快適さのためだけではありません。それはあなたの長期的な健康を守るための積極的な一歩です。データによると、合併症のリスクは乾癬の重症度に比例して増加します。これは効果的な治療法を求める説得力のある理由となります。

  • 乾癬性関節炎: 最も一般的な合併症です15
  • 心血管疾患: 慢性的な炎症は動脈硬化を促進する可能性があります。データによると、重度の乾癬は心筋梗塞のリスクを約70%、脳卒中のリスクを約56%増加させると関連付けられています21
  • メタボリックシンドローム: 肥満、高血圧、高血糖、脂質異常症を含む状態の集まりです。乾癬患者はこの症候群を発症するリスクが著しく高いです15
  • 2型糖尿病: 乾癬の重症度とともにリスクが増加します。体表面積(BSA)が10%増加するごとに、糖尿病のリスクが20%増加します21
  • メンタルヘルス: 乾癬の心理的負担は甚大です。患者はうつ病や不安症のリスクが高いです15。研究では、感情生活(98%)、社会生活(94%)、家庭(70%)、キャリア(68%)への影響が示されています28
  • その他の状態: 炎症性腸疾患(IBD)、肝疾患、特定のがんとの関連も示されています15
表3.1: 乾癬と主な合併症のリスク
合併症 リスクの増加率 主なデータ出典 患者さんができること
心血管疾患 重症乾癬: 心筋梗塞リスク~70%増、脳卒中リスク~56%増。 21 定期的な健康診断、血圧・コレステロール・血糖値のチェック。ご自身のリスク因子について医師と相談する。
2型糖尿病 BSA 10%ごとにリスクが20%増加。 21 健康的な体重の維持、バランスの取れた食事、定期的な運動、定期的な血糖値検査。
メタボリックシンドローム 一般人口より著しく高いリスク。 15 食事、運動、体重管理といった包括的な健康的なライフスタイルを実践する。
乾癬性関節炎 患者の30-33%が罹患。 15 関節の痛み、こわばり、腫れの症状があれば、すぐに皮膚科医に報告する。
うつ病/不安症 著しく高いリスク。 15 メンタルヘルスのサポートを求めることをためらわない。患者会に参加して共感や情報を得る。

第4部:日本で乾癬と上手に付き合う

このセクションでは、乾癬と共に生きる上での現実的な課題に対処するための、日本に特化した実践的な情報を提供します。

4.1. 治療費の管理:医療制度を賢く活用する

新しい治療法、特に生物学的製剤の高額な費用は、患者にとって大きな懸念事項です。しかし、日本の医療制度には強力な支援制度があります。

高額療養費制度:

  • これは経済的負担を軽減するための最も重要な制度です。実際の総医療費に関わらず、個人または一世帯が1ヶ月に自己負担する医療費の上限額を定めています。この上限額は年齢や所得によって異なります。
  • 仕組み: 例えば、平均的な収入の70歳未満の患者が生物学的製剤を使用すると、月の総医療費は数百万円に上ることがありますが、この制度を利用すると、その月の自己負担額は約80,100円(+超過分の一部)程度に抑えられます31
  • 「多数回該当」: 1年間に3回以上この制度を利用した場合、4回目からは自己負担の上限額がさらに引き下げられます(例:44,400円に)31
  • 申請方法: この制度の恩恵を受けるには、ご自身の医療保険者(会社の健康保険組合や市町村の国民健康保険など)に申請する必要があります。

この制度を理解し、積極的に活用することは、現代の日本で乾癬を管理する上で不可欠な要素です。これにより、患者は過大な経済的負担に直面することなく、最先端の治療法にアクセスできます。さらに、支払った医療費は年末調整の医療費控除の対象にもなります31

4.2. 食事、運動、ライフスタイル:エビデンスが示すこと

  • 食事: 乾癬を治す「魔法の食事」はありません。代わりに、健康的な体重を維持し、抗炎症作用のある食品(果物、野菜)が豊富なバランスの取れた食事を摂り、超加工食品14や過剰な動物性脂肪11のような炎症を促進する食品を制限するという、エビデンスに基づいたアドバイスに焦点を当てましょう。
  • 喫煙と飲酒: これらは既知の悪化因子であるため、禁煙と節酒が強く推奨されます11
  • ストレス管理: ストレスは主要な誘因です。瞑想、ヨガ、趣味、または心理カウンセリングなど、現実的な対処戦略を見つけましょう。
  • スキンケア: ケブネル現象を誘発しないよう、優しく洗浄し、頻繁に保湿し、皮膚を傷つけないようにすることが重要です11

4.3. 日本における専門家とサポートを見つける

慢性疾患と共に生きることは孤独な旅かもしれませんが、あなたは一人ではありません。

専門医の見つけ方: 乾癬に関する専門知識と経験を持つ皮膚科医による治療を受けることは非常に重要です。日本には、東京慈恵会医科大学の朝比奈昭彦医師、自治医科大学の大槻マミ太郎医師などの専門家や、名古屋市立大学病院の乾癬治療ケアセンターのような専門施設があります3233。中川秀己医師などもこの分野で重要な貢献をされている専門家です34

患者会の役割: これらの会は、貴重な精神的サポート、情報交換の機会、そして政策提言の場を提供します36。定期的にセミナーや医師とのQ&Aセッション、交流会を開催しています。参加することで、理解され、力づけられる感覚を得られるでしょう。

表4.1: 日本の主な乾癬患者会
団体名 地域 連絡先/ウェブサイト 主な活動
日本乾癬患者連合会 (JPA) 全国 http://jpa1029.com/ 医療講演会、政策提言、全国交流大会37
NPO法人東京乾癬の会 (P-PAT) 東京・関東 https://www.p-pat.org/ 講演会、相談会、会報発行、交流会38
大阪乾癬患者友の会 大阪・関西 http://derma.med.osaka-u.ac.jp/pso/ 勉強会、交流会、患者支援39
あいち乾癬患者友の会 愛知・中部 名古屋市立大学皮膚科経由で連絡 地域での勉強会や交流会39
乾癬の会(北海道) 北海道 北海道難病センター経由で連絡 北部地域での患者支援39
ふくおか乾癬友の会 福岡・九州 久留米大学皮膚科経由で連絡 九州地域での患者支援39

よくある質問

乾癬は本当に他の人にうつらないのですか?

はい、絶対にうつりません。乾癬は感染症ではなく、自身の免疫システムが異常に反応することによって起こる病気です。したがって、皮膚の接触、タオルの共用、プールや温泉の利用などで他人にうつることは一切ありません1

高価な生物学的製剤の治療費を払うことはできますか?

はい、多くの場合可能です。生物学的製剤は非常に高価ですが、日本の公的医療保険には「高額療養費制度」があります。この制度を利用すると、収入に応じて1ヶ月の自己負担額に上限が設けられます。例えば、一般的な収入の方であれば、月額8万円台程度に抑えることができ、さらに年間の利用回数によっては上限額がさらに下がります31。治療を開始する前に、必ず医師や病院の相談窓口、ご自身の保険者に相談してください。

食事で気をつけることは何ですか?

乾癬を完治させる特定の食事法はありませんが、症状の管理に役立つ可能性のある食事習慣はあります。多くの専門家は、抗炎症作用のある食品(野菜、果物、青魚など)を多く含む、バランスの取れた食事を推奨しています。一方で、炎症を促進する可能性のある超加工食品14や過剰な動物性脂肪の摂取は控えることが望ましいとされています11。また、肥満は乾癬の悪化因子であるため、健康的な体重を維持することが重要です。

最近、関節が痛むのですが、乾癬性関節炎(PsA)でしょうか?

その可能性はあります。乾癬患者の最大3分の1が乾癬性関節炎(PsA)を発症すると言われています15。症状には、関節の痛み、朝のこわばり、腫れ、指や足指が「ソーセージ状」に腫れる(指炎)などがあります16。PsAは放置すると関節の破壊につながる可能性があるため、これらの症状に気づいたら、すぐに皮膚科またはリウマチ科の専門医に相談することが極めて重要です。

結論

乾癬との付き合いは、時に困難な挑戦かもしれませんが、現代医学の進歩と日本の優れた医療制度により、希望に満ちた未来が拓かれています。覚えておくべき重要な点は、乾癬が管理可能な全身性疾患であること、治療の進歩が生活の質を劇的に改善できること、そして合併症の管理が長期的な健康にとって不可欠であることです。日本には、医療、経済、そしてコミュニティからの強力なサポートシステムが存在します。最新の治療法と積極的な自己管理を通じて、乾癬患者は病気による影響を最小限に抑え、充実した活動的な生活を送ることが十分に可能です。

免責事項本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。健康に関する懸念や、ご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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