この記事が信頼できる理由
この記事は、JapaneseHealth編集部が厳格な編集方針に基づき作成しました。情報の正確性と信頼性を確保するため、以下のプロセスを遵守しています。
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- 専門家による監修と検証: 本記事はAIによる情報収集・構成支援を経て、皮膚科領域を専門とする編集者および外部の医療専門家によって内容の事実確認(ファクトチェック)と検証が行われています。
- 透明性の確保(手法): 記事の作成にあたり、GRADEアプローチを参考に推奨の強さを評価し、PICO形式で臨床上の疑問を整理しました。治療法に関する主張は、複数の独立した情報源でクロスチェック(Stress Test)を行い、一貫性を確認しています。この記事は2025年10月03日に最終更新されました。
要点まとめ
- 治療の基本戦略は段階的: 治療は、まず第2世代抗ヒスタミン薬(sgAH)の毎日内服から始めます。効果が不十分な場合は最大4倍まで増量し、それでもコントロールできない場合は生物学的製剤オマリズマブの追加、最終手段としてシクロスポリンを検討する、という段階的なアプローチが推奨されます1。
- 経口ステロイド薬の役割: ステロイドの内服薬は、症状が急激に悪化した際に短期間使用するものであり、副作用のリスクから長期的な維持療法としては推奨されません1。
- 原因不明でも管理可能: 慢性蕁麻疹の多くは原因が特定できない「特発性」ですが、適切な治療を継続することで、症状を完全にコントロールし、日常生活の質(QOL)を取り戻すことが可能です1。
- 自己判断は禁物: 薬の開始、増量、変更、中止は必ず医師の指示に従ってください。特に自己注射や高額療養費制度など、専門的な知識が必要な場合は、主治医や医療機関との緊密な連携が不可欠です48。
第1部: 慢性蕁麻疹を理解する
効果的な治療への第一歩は、まず病気そのものを正しく理解することから始まります。このセクションでは、慢性蕁麻疹の基本的な定義、発症のメカニズム、そしてなぜ多くのケースで原因が不明確なのかを詳しく解説します。
1.1. 蕁麻疹とは何か? 急性との違い
蕁麻疹(じんましん)とは、皮膚に「膨疹(ぼうしん)」と呼ばれる、かゆみを伴う赤みを帯びた盛り上がりが突然現れる皮膚の病気です。時には、唇やまぶたが腫れあがる「血管性浮腫(けっかんせいふしゅ)」という症状を伴うこともあります1。
診断における最も重要な特徴は、一つ一つの膨疹が「一過性」であるという点です。これは、通常は数時間以内、長くても24時間以内には跡形もなくきれいに消え去ることを意味します25。この特徴は、数日間同じ場所に湿疹が残り、治った後も色素沈着や乾燥などを残すことがあるアトピー性皮膚炎といった他の皮膚疾患との明確な違いです19。
この蕁麻疹は、症状が続く期間によって主に二つのタイプに分類されます。
- 急性蕁麻疹: 症状が出始めてから治まるまでの期間が1ヶ月以内のものを指します。特定の食品や薬剤、あるいはウイルス感染などが原因となることがあります24。
- 慢性蕁麻疹: 症状が1ヶ月以上、ほぼ毎日繰り返し現れる状態です。国際的な基準では、6週間以上続くものが慢性の定義とされています3。本記事では、この長期にわたる慢性蕁麻疹の治療に焦点を当てて解説を進めます。
1.2. なぜ起こるのか? ヒスタミンの暴走
蕁麻疹の症状を引き起こす直接的な引き金は、皮膚の真皮層に存在する「マスト細胞(肥満細胞)」と呼ばれる細胞が、何らかの刺激によって活性化されることです26。活性化したマスト細胞は、内部に蓄えていた「ヒスタミン」をはじめとする化学伝達物質を細胞外へ大量に放出します。この放出されたヒスタミンが、周囲の血管や神経に作用することで、蕁麻疹特有の症状が現れるのです。
- 血管への作用: ヒスタミンは皮膚の毛細血管を拡張させ、血管壁の細胞間の隙間を広げます(透過性の亢進)。これにより、血液中の水分(血漿)が血管の外へ漏れ出し、皮膚の盛り上がり(膨疹)と赤みを引き起こします1。
- 神経への作用: ヒスタミンは皮膚にある知覚神経の末端を直接刺激します。この刺激が電気信号として脳に伝わることで、私たちは激しい「かゆみ」として認識します26。
慢性蕁麻疹の患者さんが最も苛立ちを感じる点の一つは、「原因がわからない」という事実です12。多くの方が、何か特定のアレルギー物質があるはずだと考え、原因究明のために様々な検査を希望されます。しかし、臨床現場の実態は異なり、慢性蕁ま疹の多くは特定の外的要因が見つからない「特発性(とくはつせい)」であるとされています24。近年の研究では、体内で自分自身のマスト細胞を誤って攻撃してしまう自己抗体が関与する「自己免疫機序」が、特発性蕁麻疹の一因ではないかと考えられています910。したがって、原因探しに固執するのではなく、症状を効果的にコントロールするという、より現実的で達成可能な目標へと視点を移すことが、治療の成功にとって非常に重要です。
1.3. 蕁麻疹の種類と悪化させる要因
慢性蕁麻疹は、症状が現れるきっかけによっていくつかのタイプに分類されます。自身のタイプを理解し、症状を悪化させる可能性のある要因を日常生活で避けることは、自己管理の重要な第一歩です。
慢性蕁麻疹の分類
- 慢性特発性蕁麻疹 (Chronic Spontaneous Urticaria, CSU): 最も一般的なタイプであり、明確な外的刺激がないにもかかわらず、自発的に膨疹が出現します24。この記事の主な対象です。
- 刺激誘発型蕁麻疹: 特定の物理的な刺激によって症状が誘発されるタイプを指します。
- コリン性蕁麻疹: 運動、入浴、精神的な緊張などで汗をかくこと(アセチルコリンの分泌)がきっかけとなり、小さな点状の膨疹が多数出現するのが特徴です28。
- その他のタイプ:
悪化因子(原因ではなく、既存の症状を悪化させるもの)
特に慢性特発性蕁麻疹の場合、以下の要因は症状の直接的な原因ではありませんが、状態を悪化させることが知られています。これらを避けることも治療の一環です。
- 感染症: 風邪などのウイルス感染や、歯周病などの細菌感染28。
- 疲労とストレス: 身体的および精神的なストレスは、最も一般的な悪化因子の一つです25。
- 薬剤: 特にアスピリンやイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、症状を顕著に悪化させることがあります19。
- アルコール: アルコール摂取は血管を拡張させ、血流を増加させるため、症状を悪化させる可能性があります12。
1.4. これは本当に蕁麻疹? 似ている皮膚の病気との見分け方
患者さんはしばしば蕁麻疹を他の皮膚疾患と混同されることがあります。以下の比較表は、ご自身の症状を正しく理解し、適切な医療機関の受診へとつなげるための参考情報です。
| 特徴 | 慢性蕁麻疹 | 湿疹・皮膚炎 | 虫刺され | 蕁麻疹様血管炎 |
|---|---|---|---|---|
| 個々の皮疹の持続時間 | 一過性(通常は数時間、最長でも24時間以内に消失)1 | 持続性(数日から数週間同じ場所に留まる)25 | 持続性(数日間続く)25 | 持続性(24時間以上同じ場所に残る)24 |
| 皮疹の見た目 | 境界がはっきりした膨疹(浮腫性の盛り上がり)1 | 赤い局面、乾燥、鱗屑(りんせつ、皮膚のかさぶた)、時にじゅくじゅくする | 刺された部位(刺し口)を中心に丘疹や水疱ができる | 蕁麻疹に似るが、点状出血(紫斑)を伴うことがある24 |
| 主な感覚 | 強いかゆみ1 | かゆみが主だが、時にヒリヒリとした痛みを伴う | かゆみ、または痛み | かゆみよりも、痛みや焼けるような感覚(灼熱感)が強いことが多い |
| 治った後の痕 | 残らない25 | 色素沈着や皮膚の肥厚(苔癬化)を残すことがある25 | 色素沈着や小さな傷跡を残すことがある | 茶色い色素沈着を残すことが多い24 |
| 他の症状 | 通常は皮膚症状のみ(血管性浮腫を除く) | 通常は皮膚に限局した症状 | 刺された部位に限局した反応 | 発熱、関節痛、腹痛など、全身症状を伴うことがある |
日本と国際ガイドラインの違い(Japan-fit vs International)
日本の蕁麻疹診療ガイドライン(JDA 2018)1と国際ガイドライン(EAACI 2022)4は、治療の基本方針(sgAH→増量→オマリズマブ)において高い整合性を示しています。ただし、細かな点で日本の医療事情に合わせた調整が見られます。例えば、慢性蕁麻疹の定義期間について、JDAは「1ヶ月以上」としていますが、EAACIは「6週間以上」とより長く設定しています。また、使用できる薬剤の種類や保険適用の条件も国によって異なるため、日本の患者さんはJDAガイドラインに基づいた治療を受けることが基本となります。
第2部: あなたの治療の旅路:ガイドラインに基づく治療アルゴリズム
慢性蕁麻疹の治療は、闇雲に行われるものではありません。最も安全で効果的な方法で症状の完全なコントロールを目指すために設計された、明確な段階的アルゴリズム(治療手順)に従って進められます。ここでは、その道のりを一つずつ分かりやすく解説します。
図1: 慢性蕁麻疹の治療アルゴリズム(ガイドラインに基づく)
慢性蕁麻疹と診断
ステップ1: 第2世代抗ヒスタミン薬(sgAH)の標準量を毎日定時内服で開始。
→ 2~4週間後に効果を評価。
↓ (効果が不十分な場合)
ステップ2: 同じ種類のsgAHを増量(医師の判断で最大4倍量まで)。
(H2拮抗薬や抗ロイコトリエン薬の追加を補助的に考慮することもある)
→ 2~4週間後に効果を評価。
↓ (効果が不十分な場合)
ステップ3: sgAHに加えてオマリズマブ(ゾレア®)を追加。
→ 3~6ヶ月後に効果を評価。
↓ (効果不十分または使用できない場合)
ステップ4: 免疫抑制剤であるシクロスポリンの追加を検討。
※特記事項: どの段階においても、症状が急激に悪化した際には、経口ステロイド薬の短期使用を検討することがあります。ただし、長期的な維持療法としては推奨されません1。
2.1. ステップ1: 治療の主役、第2世代抗ヒスタミン薬
慢性蕁麻疹治療の根幹であり、最初のステップとなるのが、「第2世代抗ヒスタミン薬(sgAH)」の内服です。これは、日本のJDAガイドライン1および国際ガイドライン1638で一貫して第一選択薬として強く推奨されています(GRADE推奨度: 高)。
その主な理由は、蕁麻疹の原因物質であるヒスタミンの作用を効果的にブロックする一方で、古い第1世代の薬に比べて眠気や口の渇き、集中力低下といった中枢神経系の副作用が大幅に少ないためです19。これにより、患者さんは運転や仕事、学業などの日常生活への影響を最小限に抑えながら、安全に治療を継続できます。
ここで最も重要なポイントは、これらの薬を「症状が出た時だけ」頓服するのではなく、「毎日決まった時間に」予防的に服用することです。この定時内服というアプローチにより、血中の薬物濃度が常に一定に保たれ、マスト細胞からヒスタミンが放出されても症状として現れるのを防ぐことができます。結果として、はるかに良好な症状コントロールが可能になります135。
2.2. ステップ2: 標準量で効かない時の「増量戦略」
しかし、承認された標準量の第2世代抗ヒスタミン薬を2〜4週間継続しても、完全な症状コントロールに至らない患者さんも少なくありません。そのような場合の次のステップは、すぐに別の種類の薬に切り替えることではなく、「増量(updosing)」という戦略です。
JDAガイドライン(CQ11)2および国際ガイドライン3031の両方が、効果が不十分な場合、医師の判断と監督のもとで、同じ第2世代抗ヒスタミン薬を最大4倍量まで増やすことを推奨しています(GRADE推奨度: 中〜高)。これは患者さんの認識においてしばしば見過ごされがちな、非常に重要な治療ステップです。
多くの臨床研究が、セチリジン、フェキソフェナジン、ビラスチンといった様々な薬剤を増量することで、眠気などの副作用を大幅に増やすことなく、症状コントロールが著しく改善する可能性があることを示しています373940。この「増量」という選択肢について患者さん自身が知識を持つことは、第一選択薬の効果を最大限に引き出すため、より効果的な医師との対話を可能にします。
2.3. ステップ3 & 4: 難治性蕁麻疹への高度な治療法
高用量の抗ヒスタミン薬を適切に試してもなお、日常生活に支障をきたすほどの症状が続く患者さんのために、さらに高度な治療選択肢が存在します。これらは専門的な管理を必要とします。
2.3.1. オマリズマブ(ゾレア®): 治療を変える生物学的製剤
オマリズマブ(販売名: ゾレア®)は、既存の治療に抵抗性を示す慢性特発性蕁麻疹の治療において、大きなブレークスルーとなった薬剤です。その作用機序は、放出された後のヒスタミンをブロックする抗ヒスタミン薬とは異なり、より上流で作用します。
オマリズマブは人工的に作られた抗体(モノクローナル抗体)で、血液中を循環している自由なIgE抗体に結合して無力化します。これにより、IgEがマスト細胞の表面にある受容体に結合するのを防ぎ、結果としてマスト細胞自体の活性化を強力に抑制し、ヒスタミンの放出を根源から断つと考えられています1941(GRADE推奨度: 高)。
この薬剤は、既存治療で効果不十分な12歳以上の慢性特発性蕁麻疹患者さんに適応となります18。治療は通常、医療機関で4週間ごとに300mgを皮下注射します47。近年、体制が整備され、医師による適切な指導と許可を前提として、在宅での自己注射も可能となり、患者さんの通院負担を軽減できるようになりました4842。その高い効果から「ゲームチェンジャー」とも評されますが21、費用が高額であることが大きな障壁となり得ます。しかし、日本の公的医療保険には「高額療養費制度」があり、患者さんの年齢や所得に応じて自己負担額に上限が定められているため、実際の金銭的負担を大幅に軽減できる可能性があります2246。この制度の活用について医療機関に相談することは、治療へのアクセスを確保する上で極めて重要です。
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| 私は対象になりますか? | 12歳以上で、高用量の第2世代抗ヒスタミン薬を使用しても症状が十分にコントロールできない慢性特発性蕁麻疹の患者さんが、主な対象となる可能性があります2243。 |
| どのように治療しますか? | 通常、4週間ごとに300mgを皮下注射します。専門施設での指導と許可を前提に、在宅での自己注射も可能です48。 |
| 費用はどのくらいですか? | 薬剤費の3割自己負担額は月額約¥17,000〜¥43,000程度(診察料等別途)ですが、薬価改定により変動する可能性があります(2025年4月時点の参考情報)18。 |
| 経済的な支援はありますか? | はい。「高額療養費制度」を利用することで、月々の自己負担額を所得に応じて大幅に軽減できる場合があります。詳しくは医師や病院のソーシャルワーカー、会計窓口にご相談ください22。 |
| リスクは何ですか? | 最も一般的な副作用は注射部位の反応(赤み、腫れ、かゆみ)です。ごく稀に重篤なアレルギー反応(アナフィラキシー)のリスクがあるため、特に初回の投与は医療機関の厳重な監督下で行われます1844。 |
2.3.2. その他の専門的な選択肢
- シクロスポリン: これは強力な免疫抑制剤であり、オマリズマブが効果を示さない、あるいは何らかの理由で使用できない最重症の難治性蕁麻疹に対する第4段階の治療として、JDAおよび国際ガイドラインで推奨されています245。血圧上昇や腎機能への影響など、潜在的に重大な副作用の可能性があるため、その使用には専門医による慎重なモニタリングが不可欠です。
- 経口ステロイド薬: プレドニゾロンなどの経口ステロイド薬は、その強力な抗炎症作用から症状を速やかに抑えますが、その役割は限定的です。重度の急性増悪を鎮めるための短期使用(例:1〜3週間未満)に限定されるべきであり、長期にわたる維持療法としては推奨されません1。長期使用は、体重増加、骨粗鬆症、糖尿病、感染症のリスクなど、多くの全身性副作用を招く可能性があるためです。
よくある誤解と事実(Myth vs. Fact)
| 誤解(Myth) | 事実(Fact) |
|---|---|
| 「蕁麻疹は食べ物が原因だから、厳しい食事制限が必要だ」 | ほとんどの慢性蕁麻疹は食物アレルギーが原因ではありません。自己判断での厳格な食事制限は栄養不良を招く恐れがあり、推奨されません。バランスの取れた食事が基本です32。 |
| 「ステロイドはよく効くから、長く使い続けるのが良い」 | 経口ステロイドは急性増悪時の短期使用に限定されます。長期使用は多くの副作用リスクを伴うため、維持療法には適していません1。 |
| 「薬は症状が出た時だけ飲めば十分だ」 | いいえ。慢性蕁麻疹の治療の基本は、症状を予防するための「定時内服」です。症状の有無にかかわらず毎日服用することで、症状の出現そのものを抑えることができます16。 |
| 「原因がわからないから、治しようがない」 | 原因が特定できなくても、症状をコントロールする方法は確立されています。ガイドラインに沿った段階的な治療により、多くの患者さんで症状のない生活を取り戻すことが可能です1。 |
第3部: 蕁麻疹との上手な付き合い方
薬物治療と並行して、日常生活の中でできる工夫や、病気に対する正しい心構えを持つことは、生活の質(QOL)を大きく向上させるために非常に重要です。
3.1. 生活習慣、食事、そして心の健康
慢性蕁麻疹がもたらす持続的なかゆみや見た目の変化は、大きな精神的ストレスとなり得ます。そして、そのストレスが症状をさらに悪化させるという悪循環を生み出すことが知られています25。この悪循環を断ち切るためには、意識的なセルフケアが助けになります。例えば、瞑想や深呼吸、ヨガなどのリラクゼーション技法を取り入れること、十分な睡眠時間を確保すること、そして(コリン性蕁麻疹を誘発しない範囲での)ウォーキングなどの適度な運動は、心身のバランスを整える上で推奨されます。
また、日々の症状や生活習慣を記録する「症状日記」をつけることも有効です。これにより、アルコール、特定の薬剤(NSAIDsなど)、きつい衣服による圧迫、睡眠不足といった、自分固有の悪化因子を客観的に特定し、それらを意識的に避ける手助けになります13。
食事に関しては、非常に慎重なアプローチが求められます。特発性慢性蕁麻疹の大多数のケースにおいて、特定の食事制限が有効であるという確固たる科学的根拠は存在しません32。自己判断で厳格な食事制限を始めることは、栄養不足や食生活への新たなストレスにつながる可能性があるため、避けるべきです。基本は、バランスの取れた健康的な食事を心がけることです。もし、特定の食物を摂取した後に繰り返し症状が悪化するなど、トリガーとして強く疑われる場合は、必ず医師と相談の上で、管理された除去食試験やアレルギー検査を検討することが推奨されます。
3.2. 寛解への道:現実的な期待を持つ
慢性蕁麻疹は数ヶ月から数年にわたって症状が続く可能性がありますが、それは「一生治らない病気」という意味ではありません。多くの患者さんにおいて、時間経過とともに症状が自然に改善したり、完全に消失(寛解)したりすることが報告されています21。
治療の最終的な目標は、まず薬物療法によってかゆみも膨疹もない状態(Complete Control)を達成し、その状態を数ヶ月間維持することです。その後、医師の監督のもとで、症状の再燃がないかを確認しながら、ゆっくりと薬を減量していきます。最終的には、薬なしでも症状が出ない状態を目指します16。薬を自己判断で急に中止すると、症状が強く再燃する可能性があるため、減量は焦らず、医師と二人三脚で進めるマラソンのようなプロセスであることを理解することが、治療を成功に導く鍵となります19。
第4部: よくある質問(FAQ)
ここでは、患者さんから特によく寄せられる質問に対し、JDAガイドラインの臨床疑問(CQ)などを基に、科学的根拠に基づいた明確な回答を提示します。
第2世代抗ヒスタミン薬は毎日飲むべきですか?
はい、その通りです。慢性蕁麻疹の治療では、症状の有無にかかわらず毎日決まった時間に薬を内服する「予防的な定時内服」が強く推奨されます。症状が出てから飲む対症療法では、十分な効果が得られにくいことが分かっています1。
標準量の薬で効かない時はどうすればよいですか?
まずは主治医に相談してください。ガイドラインでは、同一の第2世代抗ヒスタミン薬を最大4倍まで増量する方法が推奨されています。2〜4週間評価し、効果と副作用のバランスを見ながら次のステップを検討します2。
オマリズマブの適応と用量は?
既存治療で効果不十分な12歳以上の慢性特発性蕁麻疹(CSU)患者さんが適応です。通常、300mgを4週間ごとに皮下注射します。具体的な適応判断は専門医が行います47。
オマリズマブの自己注射は自宅で可能ですか?
はい、可能です。ただし、医療機関で十分な指導を受け、安全性と手技が確認された上で、医師の許可がある場合に限られます。自己注射の体制は近年整備されてきています48。
長期の内服ステロイドはなぜ推奨されないのですか?
維持療法としての長期使用は推奨されません。体重増加、糖尿病、骨粗鬆症、感染症への抵抗力低下など、多くの全身性副作用のリスクがあるためです。使用は症状が極めて重い場合の短期的な介入に限定すべきです1。
H2拮抗薬や抗ロイコトリエン薬の役割は?
これらは補助的な治療法として考慮されることがあります。ただし、第2世代抗ヒスタミン薬の増量やオマリズマブと比較して、有効性を示す科学的証拠は限定的です。主役ではなく、あくまで脇役としての位置づけです2。
妊娠中や授乳中に抗ヒスタミン薬を飲んでも安全ですか? (CQ7, CQ8)
ステロイドの塗り薬は効きますか? (CQ4)
いいえ、効果は期待できません。典型的な蕁麻疹の膨疹は皮膚の深い部分での反応であり、ステロイド外用薬はほとんど浸透しないため無効です。治療は体の内側から作用させる内服薬や注射薬が中心となります2。
冷やすとかゆみは和らぎますか? (CQ5)
漢方薬は効果がありますか? (CQ18)
現在のところ、慢性蕁麻疹に対する漢方薬の有効性を支持する質の高い科学的根拠は十分ではありません。標準的な治療で効果が得られない、あるいは副作用で使用できない難治例に対して、選択肢の一つとして考慮されることはありますが、第一選択の治療法ではありません6。
健康に関する注意事項
この記事で提供される情報は、あくまで一般的な知識の提供を目的としており、個別の医学的アドバイスに代わるものではありません。特に、唇、まぶた、舌、のどが腫れて息苦しさや飲み込みにくさを感じる「血管性浮腫」の症状が現れた場合は、アナフィラキシーという重篤なアレルギー反応の前兆である可能性があり、直ちに救急医療機関を受診する必要があります。治療法の選択や変更については、必ず皮膚科やアレルギー科の専門医にご相談ください。
結論
慢性蕁麻疹は、その原因が不明なことが多く、長期間にわたる症状が患者さんの心身に大きな負担をかける、決して軽視できない疾患です。しかし、本稿で詳述したように、その病態生理26から治療法に至るまで、科学的研究は着実に進歩しており、有効な対策が確立されています7。第2世代抗ヒスタミン薬を中心とした段階的な薬物療法17、特に近年登場したオマリズマブ(ゾレア®)1415のような生物学的製剤は、これまで治療が困難であった多くの患者さんにとって大きな希望となっています。最も重要なのは、症状に一喜一憂せず、信頼できる医師と長期的なパートナーシップを築き、科学的根拠のあるガイドラインに基づいた適切な治療を粘り強く続けることです。正しい知識を武器に、症状をコントロールし、生活の質を取り戻すことは十分に可能です。JapaneseHealthは、あなたの治療の旅がより良い方向へ向かうことを心から願っています。
免責事項
本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイス、診断、治療を構成するものではありません。健康上の懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。
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- 医薬品医療機器総合機構(PMDA). ゾレア皮下注75mgシリンジ、同150mgシリンジ 再審査報告書. [インターネット]. 2022年8月17日. [2025年10月03日引用]. Available from: https://www.pmda.go.jp/drugs_reexam/2022/P20220817001/300242000_22300AMX01262_A100_1.pdf ↩︎ ↩︎ ↩︎ ↩︎

