妊娠中の甲状腺と体温:お母さんと赤ちゃんのための安心ガイド
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妊娠中の甲状腺と体温:お母さんと赤ちゃんのための安心ガイド

ご妊娠おめでとうございます。新しい命の訪れに大きな喜びを感じるとともに、ご自身の体調の変化や、お腹の赤ちゃんのことなど、様々な疑問や不安をお持ちかもしれませんね。この記事では、特に妊娠中の甲状腺の管理と体温の変化という、多くの妊婦さんが気になるテーマについて、専門的な情報に基づき、わかりやすく解説していきます。正しい知識を持つことで、安心してマタニティライフを送り、元気な赤ちゃんを迎えるための一助となれば幸いです。妊娠中の甲状腺機能と体温を適切に管理することは、お母さんの健康と、赤ちゃんの脳神経系を含む健全な発育にとって非常に重要です1。幸いなことに、正しい理解と適切な管理を行えば、ほとんどの問題は良好にコントロールできます。皆様の健やかなマタニティライフと、元気な赤ちゃんの誕生を心よりお祈り申し上げます。

要点まとめ

  • 妊娠中は甲状腺ホルモンの需要が増加し、特に胎児の脳の発育に不可欠です1。日本では、妊娠可能年齢の女性や妊婦さんにおける甲状腺疾患は決して珍しいことではありません3, 4
  • 妊娠中の甲状腺機能低下症(橋本病など)は、適切な量のホルモン補充薬(レボチロキシン)で安全に管理できます9。妊娠が判明したら、速やかに医師に相談し、薬の量を調整することが極めて重要です1, 13
  • 妊娠中の甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)の治療は、妊娠の時期によって使用する薬の種類が変わることがあります15。自己判断で薬を中断せず、必ず専門医の指示に従ってください。
  • 妊娠初期に体温が少し高くなるのは、多くの場合、ホルモンの影響による生理的な変化であり、心配はいりません21。しかし、38℃以上の発熱は、胎児への影響も懸念されるため、速やかな受診が必要です24
  • 日本の食事はヨウ素が豊富なため、サプリメントなどでの追加摂取は通常不要です。昆布などの特定の食品の過剰摂取には注意し、バランスの取れた食事を心がけましょう18
  • 出産後に原因不明の体調不良(極度の疲労、気分の落ち込みなど)が続く場合、「産後甲状腺炎」の可能性があります。産後のよくある疲れと片付けずに、医師に相談することが大切です9, 539

妊娠中の甲状腺ケア:お母さんと赤ちゃんの健康のために

1. なぜ妊娠中に甲状腺ホルモンがこんなに大切なの?

甲状腺は、喉仏のすぐ下にある蝶のような形をした小さな臓器ですが、全身の代謝を調節する「甲状腺ホルモン」を分泌する、非常に重要な役割を担っています。妊娠すると、お母さんの体は大きな変化を経験し、甲状腺ホルモンの必要量も通常時の約1.5倍に増加します1, 9。これは、お母さん自身の健康を維持するためだけでなく、お腹の赤ちゃんの成長、特に脳や神経系の健全な発達を支えるために不可欠だからです1。妊娠初期、赤ちゃんの甲状腺はまだ機能しておらず、お母さんから胎盤を通じて供給される甲状腺ホルモンに完全に依存しています561。この時期にホルモンが不足すると、赤ちゃんの知的な発達に影響を及ぼす可能性も指摘されています1
日本では、妊娠可能な年齢の女性や妊婦さんにおける甲状腺の病気は、決して珍しいものではありません。2001年から2010年にかけて、甲状腺疾患を含む妊娠中の合併症は10%以上増加し、妊婦全体の32.2%を占めるようになったというデータがあります3。この背景には、日本社会で進む晩婚化・晩産化があり、妊娠年齢が上がるにつれて甲状腺疾患などのリスクも高まる傾向にあります3。実際、日本の同年代の女性1000人のうち約6〜9人が甲状腺の病気で治療を受けていると推定されています463。妊婦さんに限ると、明らかな甲状腺機能亢進症や低下症の割合は約1000人に1〜3人ですが、症状がはっきりしない潜在的な(準臨床的な)機能異常まで含めると、その数は数パーセントにまで上昇する可能性があります4。これは、自覚症状がないまま甲状腺の問題を抱えている妊婦さんが少なからず存在することを示唆しており464、正しい知識と必要に応じた検査の重要性を物語っています。

2. 「もしかして私も?」妊娠中の甲状腺機能低下症(橋本病など)

甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの産生が不足する状態で、日本ではその多くが「橋本病(慢性甲状腺炎)」という自己免疫疾患によって引き起こされます471。橋本病では、免疫システムが誤って自分自身の甲状腺を攻撃してしまい、慢性的な炎症が起こることで甲状腺の機能が徐々に低下していきます。妊娠中にこの状態を放置すると、母子ともに様々なリスクが高まるため、適切な管理が非常に重要です472

症状と診断

甲状腺機能低下症の症状には、極度の疲労感、体重増加、寒がり、便秘、むくみ、皮膚の乾燥などがありますが、これらは妊娠中に多くの女性が経験する症状と似ているため、見過ごされがちです637。「人生であんな疲れやすさは初めてだった」668と感じるほどの倦怠感が、実は甲状腺の問題のサインである可能性もあります。
診断は、主に血液検査で甲状腺刺激ホルモン(TSH)の値を測定することによって行われます473。TSHは脳下垂体から分泌されるホルモンで、甲状腺に「もっとホルモンを作れ」と命令する役割があります。甲状腺の働きが悪いと、体はそれを補おうとしてTSHを過剰に分泌するため、血中のTSH値が高くなります。日本の多くの医療機関では、米国甲状腺学会(ATA)などの国際的なガイドラインを参考に、妊娠期間に応じたTSHの目標値を設定しています9

妊娠を計画している段階および妊娠初期(〜13週)ではTSH値を 2.5 µIU/mL未満に、妊娠中期(14〜27週)および後期(28週〜)では 3.0 µIU/mL未満にコントロールすることが推奨されます9

さらに、甲状腺自己抗体(抗TPO抗体、抗サイログロブリン抗体)の有無を調べることも重要です。これらの抗体が陽性であることは、橋本病の診断の助けになるだけでなく、TSH値が正常範囲の境界域にある場合に治療を開始すべきかどうかの判断材料にもなります9, 479。抗TPO抗体が陽性であること自体が、流産や早産のリスクを高める可能性も指摘されています481

治療:レボチロキシン(チラーヂンS)の服用

甲状腺機能低下症の治療には、不足している甲状腺ホルモンを補うための合成ホルモン剤であるレボチロキシン(日本では「チラーヂンS」という商品名で広く使われています)が用いられます9, 482。この薬は、体内で作られるホルモンと同じものであり、妊娠中や授乳中に服用しても安全であることが確立されています9
重要なのは、妊娠によるホルモン需要の増加に対応するため、薬の量を適切に調整することです。妊娠が判明する前から甲状腺機能低下症でチラーヂンSを服用している女性は、妊娠がわかった時点ですぐに、自分で服用量を20〜30%増やす(例えば、週に7錠飲んでいたなら9錠に増やすなど)ことが推奨されています1。そして、できるだけ早く主治医に連絡し、正式な指示を仰ぐ必要があります1, 13。これは、赤ちゃんの重要な臓器が形成される妊娠超初期に、十分なホルモンを供給するための非常に重要なステップです486

治療しない場合のリスク

妊娠中の甲状腺機能低下症が未治療または管理不十分な場合、母子ともに深刻な影響を及ぼす可能性があります488

  • お母さんへのリスク: 流産、早産、妊娠高血圧症候群、常位胎盤早期剥離、貧血、産後出血などのリスクが高まります1
  • 赤ちゃんへのリスク: 最も懸念されるのは、赤ちゃんの脳神経系の発達への影響です。母親の甲状腺ホルモンが不足すると、子どもの知能指数(IQ)の低下など、発達に遅れが生じる可能性があります1

妊娠中のフォローアップと産後管理

治療を開始または調整した後は、定期的な血液検査でTSH値をモニタリングします。妊娠前半は4週間ごと、その後は妊娠30週頃など、医師の指示に従って検査を受けることが一般的です9, 1。出産後は、甲状腺ホルモンの需要が妊娠前のレベルに戻るため、通常はチラーヂンSの量を減量します9, 491。産後は「産後甲状腺炎」を発症するリスクもあるため、継続的なフォローアップが重要です9

表1:妊娠中の甲状腺機能低下症におけるTSH目標値と治療推奨
時期 目標TSH値 (µIU/mLまたはmIU/L) 米国甲状腺学会(ATA) 2017年に基づく治療推奨12
妊娠前 / 妊娠初期 (〜13週) <2.5
  • TSH ≤ 2.5: 治療不要
  • TSH 2.5 – 4.0: 抗TPO抗体(+)なら治療を検討。抗体(-)でも治療を考慮することがある。
  • TSH 4.0 – 10.0: 抗TPO抗体(+)なら治療を推奨。抗体(-)でも治療を考慮することがある。
  • TSH > 10.0: 治療を強く推奨。
妊娠中期 (14〜27週) <3.0 目標値内にTSHを維持するようモニタリング。
妊娠後期 (28週〜) <3.0 目標値内にTSHを維持するようモニタリング。
注: 上記は一般的な目標値です9, 499。個々の状況により、医師が目標値を調整することがあります。ATAは、可能であれば各医療機関で設定された妊娠期特有の正常範囲を使用することを推奨しています502。出典: 9, 12

3. 「ドキドキ、汗が…」妊娠中の甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)

甲状腺機能亢進症は、甲状腺がホルモンを過剰に産生する状態で、妊婦さんで最も一般的な原因は「バセドウ病」です505。バセドウ病も橋本病と同様に自己免疫疾患ですが、この場合は甲状腺を刺激するタイプの自己抗体(TSH受容体抗体:TRAb)が作られてしまうことで、甲状腺が常に「働け」という命令を受け取り、ホルモンを過剰に分泌し続けます507。「精神状態が不安定で、ちょっとした事でイライラが止まらなくなりました」668といった精神的な不調が、実はバセドウ病の症状であることもあります。

症状と診断

主な症状には、動悸、体重減少(妊娠中なのに体重が増えない、または減る)、手の震え、暑がり、多汗、眼球突出(目が飛び出て見える)、首の腫れ(甲状腺腫)などがあります15。血液検査ではTSHが極端に低く、甲状腺ホルモン(FT4)が高い値を示し、TRAbが陽性であればバセドウ病と診断されます507
ここで重要なのは、「妊娠一過性甲状腺中毒症」との鑑別です507。これは、妊娠初期にhCG(妊娠ホルモン)の値が非常に高くなることで、その構造がTSHと似ているために甲状腺が一時的に刺激されて起こる状態です。特につわり(悪阻)が重い場合によく見られ、通常はTRAbが陰性で、妊娠14〜16週頃には自然に改善するため、多くの場合、特別な治療は必要ありません13

治療:時期によって薬を使い分ける

妊娠中のバセドウ病治療の目標は、胎児への影響を最小限に抑えるため、「可能な限り少ない量の抗甲状腺薬」で、お母さんの甲状腺ホルモン(FT4)を「正常範囲の上限、またはわずかに高い程度」にコントロールすることです16。治療薬の選択は、妊娠の時期によって異なり、専門的な判断が求められます510

  • 妊娠初期(〜15週頃まで): プロピルチオウラシル(PTU、商品名:チウラジール、プロパジール)が第一選択薬となります15。もう一方の主要な薬であるメチマゾール(MMI、商品名:メルカゾール)は、この時期に服用すると、頭皮欠損や鼻孔閉鎖などの特徴的な奇形(MMI胎児症)を引き起こすわずかなリスクがあるため、原則として避けます15。日本では、軽症の場合に無機ヨウ素(ヨウ化カリウム)が使われることもあります15
  • 妊娠中期以降(16週頃〜): 胎児の器官形成期を過ぎ、MMIによる奇形のリスクが低下するため、より効果が安定しているメチマゾール(MMI)への切り替えが検討されます15, 514。また、妊娠後期になると、母体の免疫寛容によりバセドウ病が自然に軽快する傾向があり、薬の減量や中止が可能になる場合もあります13, 16

動悸などの症状が辛い場合には、短期間、β遮断薬(プロプラノロールなど)が併用されることもあります16。薬物療法でコントロールが難しい重症例では、妊娠中期に甲状腺摘出手術が検討されることもありますが、これは稀です16, 518。なお、放射性ヨウ素(アイソトープ)治療は、胎児の甲状腺を破壊してしまうため、妊娠中は絶対禁忌です16

治療しない場合のリスクと赤ちゃんへの影響

管理が不十分な甲状腺機能亢進症は、お母さんには早産、妊娠高血圧症候群、そして命に関わる「甲状腺クリーゼ」のリスクを、赤ちゃんには発育不全や、場合によっては子宮内での死亡のリスクを高めます16, 520
また、お母さんのTRAb抗体は胎盤を通過して赤ちゃんの甲状腺を刺激し、「新生児バセドウ病」を引き起こすことがあります16, 521。そのため、TRAb値が高いお母さんは、新生児集中治療室(NICU)を備えた施設での出産が推奨されます13, 522。妊娠初期にTRAb値を測定し、高値であれば妊娠中期(18〜22週)に再検することが勧められています16

産後管理と授乳

出産後はバセドウ病が悪化(再燃)しやすいため、注意深いフォローアップが必要です16。授乳に関しては、抗甲状腺薬は母乳中にごくわずかしか移行しないため、適切な量であれば安全とされています。日本のガイドラインでは、メチマゾール(MMI)は1日10mgまで、プロピルチオウラシル(PTU)は1日300mgまでなら授乳可能とされています13

表2:妊娠中のバセドウ病治療における抗甲状腺薬の選択
妊娠時期 推奨される治療薬 主な理由と注意点
妊娠初期 (〜15週) 1. プロピルチオウラシル (PTU)
2. 無機ヨウ素 (軽症の場合)
メチマゾール(MMI)の胎児奇形リスクを避けるため15, 531。PTUには母体への肝障害のリスク(稀)がある531
妊娠中期・後期 (16週〜) 1. メチマゾール (MMI)
2. プロピルチオウラシル (PTU)
MMIの奇形リスクが低下する時期514。一般にMMIの方がPTUより効果的で副作用が少ないとされる535。病状が軽快し、減量・中止できる場合もある16
授乳中の服用:MMI ≤10mg/日、PTU ≤300mg/日 が安全の目安(日本)13。出典: 13, 15, 16

4. 出産後の体調不良?もしかしたら産後甲状腺炎かも

産後甲状腺炎は、出産後1年以内に起こる一過性の甲状腺機能異常です538。出産による急激な免疫状態の変化が原因と考えられている自己免疫性の疾患です540。この病気は比較的よく見られますが、その症状が産後の一般的な疲労やストレス、気分の落ち込み(「マタニティーブルー」や「産後うつ」)と非常によく似ているため、見過ごされたり、「みんなそうなんだから頑張らなきゃ」680と我慢してしまったりすることが多いのが特徴です539

症状の経過

典型的な産後甲状腺炎は、2つのフェーズを経て進行します541

  1. 破壊性甲状腺中毒症期(産後1〜4ヶ月頃): 甲状腺組織が炎症によって破壊され、蓄えられていた甲状腺ホルモンが血液中に漏れ出すことで、一時的に甲状腺機能亢進症のような状態になります546。動悸、多汗、手の震え、体重減少、イライラなどの症状が現れます。
  2. 甲状腺機能低下症期(産後4〜8ヶ月頃): ホルモンが枯渇し、今度は機能低下の状態に移行します548。強い倦怠感、無気力、気分の落ち込み、むくみ、体重増加、抜け毛、便秘などの症状が出現します。この時期の症状が「産後うつ」と間違われることもあります。

多くの場合は、産後1年くらいで自然に甲状腺機能は正常に戻ります550。しかし、約20〜30%の人は、永続的な甲状腺機能低下症(橋本病)に移行し、継続的なホルモン補充療法が必要になると言われています555。もともと橋本病の素因がある(抗TPO抗体が陽性など)人は、産後甲状腺炎を発症するリスクが高いため、特に注意深い観察が必要です557

管理と治療

産後甲状腺炎の管理は、主に経過観察となります。症状が辛い場合には、対症療法が行われます。例えば、中毒症期の動悸がひどい場合にはβ遮断薬を短期間使用します552(バセドウ病と違い、ホルモン産生が亢進しているわけではないので抗甲状腺薬は使いません553)。機能低下症期の症状が重い場合やTSH値が著しく高い場合には、レボチロキシン(チラーヂンS)によるホルモン補充療法を一時的に行い、回復とともに減量・中止していきます554。産後のつらい体調不良が続く場合は、一人で抱え込まずに医療機関に相談することが重要です。

5. 妊娠中のヨウ素、とりすぎも不足も心配

ヨウ素(ヨード)は、甲状腺ホルモンの主原料となる必須ミネラルです559。妊娠中は、母体と胎児の両方の需要を満たすために、ヨウ素の必要量が増加します560。特に、胎児は自身の甲状腺でホルモンを作り始める妊娠10〜12週頃から、お母さんが摂取するヨウ素に完全に依存することになります561

日本の食生活とヨウ素摂取

世界保健機関(WHO)は妊婦に対して1日あたり250マイクログラム(µg)のヨウ素摂取を推奨しています562。しかし、このアドバイスは、欧米などヨウ素摂取量が比較的少ない地域を想定したものです。日本の伝統的な食生活は、昆布、わかめ、のり、もずくといった海藻類を多く用いるため、世界的に見てもヨウ素の摂取量が非常に多いことで知られています563。そのため、日本の妊婦さんが意識すべきことは「不足を防ぐ」ことよりも、むしろ「過剰摂取を避ける」ことです564

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、成人女性のヨウ素の耐容上限量(健康被害リスクがないとみなされる習慣的な摂取量の上限)は1日3,000µg(3mg)ですが、妊娠中・授乳中は胎児や乳児への影響を考慮し、より厳しく 1日2,000µg(2mg)と設定されています18

ヨウ素を過剰に摂取し続けると、母体だけでなく、胎盤を通過して胎児の甲状腺機能にも影響を与え、一時的な甲状腺機能低下症を引き起こす可能性があります18。特に昆布はヨウ素含有量が突出して多いため、昆布だしの常用や、とろろ昆布、昆布の佃煮などを毎日大量に食べることは避けるべきです566。市販のうがい薬やのどスプレーの中にはヨウ素を含むものがあるため、使用する際は成分を確認しましょう。一方で、市販のパックのもずく酢(約70g)を1つ食べる程度であれば、過剰摂取の心配はまずありません18。神経質になりすぎる必要はありませんが、海藻類が好きで日常的に多く食べている方は、少し頻度や量を控える意識を持つと良いでしょう。

6. いつ、誰に相談すればいい?専門家へのアクセスとスクリーニング

甲状腺疾患の早期発見と適切な管理のためには、専門家との連携が鍵となります。「子供は授かれるのか不安に思った」668という悩みを持つ方にとって、不妊治療の段階から甲状腺機能をチェックすることは非常に有益です。実際、甲状腺機能と妊娠しやすさには密接な関係があるため、不妊治療専門クリニックと甲状腺専門クリニックが連携するケースも増えています7, 572

スクリーニングの推奨

現在、すべての妊婦さんに対して一律に甲状腺機能のスクリーニング検査を行うべきかについては、世界的なコンセンサスは得られていません1。しかし、米国甲状腺学会(ATA)などは、甲状腺疾患のリスクが高い女性に対しては、妊娠が確定した時点でのTSH検査を強く推奨しています1。以下のようなリスク因子を持つ方は、かかりつけの産婦人科医に相談してみましょう1, 576:

  • 甲状腺疾患(橋本病、バセドウ病など)の既往歴または家族歴がある577
  • 甲状腺腫(首の腫れ)がある579
  • 1型糖尿病などの他の自己免疫疾患がある578
  • 30歳以上である579
  • 不妊治療の経験、あるいは流産・早産の既往歴がある579
  • 甲状腺機能異常を疑わせる症状がある581

日本産科婦人科学会(JSOG)も診療ガイドラインの中で、甲状腺疾患を持つ妊婦への対応や、不妊・不育症における潜在性甲状腺機能低下症の管理についてクリニカル・クエスチョン(CQ)を設けており、国内でもその重要性は広く認識されています19, 20。もし不安な点があれば、まずは妊婦健診の際に医師に質問し、必要であれば内分泌・甲状腺専門医を紹介してもらうのが良いでしょう。日本甲状腺学会のウェブサイトでは、認定専門医の名簿を地域ごとに検索することも可能です6

妊娠中の体温:いつもの「平熱」と違うのはなぜ?

1. 妊娠初期の「微熱っぽい」、これって大丈夫?

妊娠初期に、「なんだか体が火照る」「熱っぽい感じがする」と感じる女性は非常に多く、実際に体温を測ってみると平熱より少し高いことがあります。調査によると、約32%の妊婦が妊娠初期に微熱感を経験したと報告しています23。これは多くの場合、病気ではなく、妊娠に伴う正常な生理的変化です587

生理的な体温上昇の原因と特徴

  • 原因: この体温上昇の主な原因は、黄体ホルモンである「プロゲステロン」の作用です21。プロゲステロンは、排卵後に分泌量が増え、妊娠を維持するために重要な役割を果たしますが、同時に体温を上昇させる働きも持っています。
  • 体温の変化: 基礎体温(朝、目覚めて体を動かす前に測る体温)をつけている方なら、排卵後に体温が上がる「高温期」が2週間以上続くことで妊娠の可能性に気づくかもしれません21。体温の上昇幅は、低温期に比べて0.3℃から0.5℃程度で、もともとの平熱によっては37.0℃を超えることも珍しくありません21。ある研究では、妊娠初期の平均体温は37.25℃だったという報告もあります23
  • 持続期間: この高温期は、胎盤が完成する妊娠12週から16週頃まで続くのが一般的です21。その後、プロゲステロンの分泌が安定すると、体温は妊娠前の平熱に戻っていきます。

重要なことは、この生理的な体温上昇(通常38℃未満で、他の症状を伴わない)は、胎児の発育に悪影響を与えるものではないということです21, 591。しかし、体が火照って寝苦しいなどの不快感がある場合は、涼しい服装を心がけたり、室温を調整したり、冷却シートなどを使ったりして快適に過ごす工夫をすると良いでしょう21, 595

2. 要注意!妊娠中にこんな「発熱」があったら

一方で、体温が38℃を超えるような明らかな「発熱」は、単なる生理的変化ではなく、何らかの感染症などの病気のサインである可能性があり、慎重な対応が必要です598。特に妊娠初期の高熱は、胎児の器官形成に影響を及ぼすリスクが指摘されているため、注意が求められます。

発熱の原因

妊娠中の発熱の最も一般的な原因は、ウイルスや細菌による感染症です599。具体的には、風邪、インフルエンザ、咽頭炎、気管支炎、腎盂腎炎などの尿路感染症、胃腸炎などが挙げられます600。また、稀ですが、子宮内の羊水や卵膜に細菌が感染する「絨毛膜羊膜炎」は、早産の大きな原因となる重篤な状態で、発熱が重要な兆候となります26, 601

高熱が胎児に及ぼすリスク

母体の高熱(高体温症)自体が、動物実験および人間での研究において、胎児の奇形を引き起こす可能性のある要因(催奇形因子)として認識されています24。特に、赤ちゃんの重要な臓器が作られる妊娠4週から14週頃までの高熱は、特定の先天性異常のリスクを高めることが複数の大規模研究で示されています。
例えば、米国のNational Birth Defects Prevention Study (NBDPS)という大規模研究では、妊娠初期に風邪やインフルエンザによる発熱を経験した母親から生まれた子どもは、発熱がなかった場合に比べて、以下のような複数の先天性異常のリスクが上昇したと報告しています24

  • 神経管閉鎖不全症: 無脳症(1.52倍)、二分脊椎(1.39倍)、脳瘤(1.66倍)
  • 口唇口蓋裂: 1.23倍
  • 消化管の異常: 結腸閉鎖/狭窄(3.68倍)
  • 泌尿器系の異常: 両側性腎無形成/低形成(2.10倍)
  • 四肢の異常: 四肢減形成(1.29倍)
  • 腹壁の異常: 腹壁破裂(1.42倍)

興味深いことに、この研究では、発熱を伴わない風邪やインフルエンザでは、これらのリスク上昇は見られませんでした605。これは、感染症そのものよりも、「発熱」という状態がリスクの直接的な要因であることを強く示唆しています606。他の原因による発熱でも、心臓や脊椎などの異常との関連が報告されています25。この事実は、インフルエンザワクチンの接種などによる感染予防と、発熱した場合の早期の適切な対応がいかに重要であるかを物語っています608

表3:妊娠初期の母体発熱と関連が報告された先天性異常のリスク上昇(NBDPS研究より)
先天性異常の種類 調整済みオッズ比 (aOR)
無脳症 (Anencephaly) 1.5224
二分脊椎 (Spina bifida) 1.3924
脳瘤 (Encephalocele) 1.6624
口唇裂(口蓋裂の有無を問わず) 1.2324
結腸閉鎖/狭窄 3.6824
両側性腎無形成/低形成 2.1024
四肢減形成 1.2924
腹壁破裂 (Gastroschisis) 1.4224
注: これは風邪・インフルエンザによる発熱に関するデータです。他の原因による発熱も、心奇形など別の異常との関連が指摘されています25。出典: Waller et al., 2018 (NBDPS)24

3. もし妊娠中に熱が出たら…家庭でのケアと受診の目安

妊娠中に発熱した場合は、まず落ち着いて対処することが大切です。慌てて自己判断で市販薬を飲むことは絶対に避けてください21, 614。薬の種類によっては、妊娠の時期に応じて胎児に影響を与えるものがあるためです615

家庭でできる初期対応

  • 安静にする: 体を休め、体力の消耗を防ぎます649
  • 水分補給: 発熱すると汗をかき、脱水状態になりやすいです。水、麦茶、経口補水液などでこまめに水分を補給しましょう649
  • 体を冷やす: 氷枕や冷たいタオルで首筋、脇の下、足の付け根などを冷やすと、体温を下げる助けになります649

速やかに医療機関を受診すべきサイン

家庭でのケアと並行して、以下のいずれかのサインが見られる場合は、時間帯にかかわらず、かかりつけの産婦人科に連絡するか、救急外来を受診してください650

健康に関する注意事項

  • 体温が38.0℃以上ある21
  • 悪寒や震えを伴う
  • 頭痛がひどい、関節が痛む、発疹が出ているなど、他の強い症状がある21
  • 腹痛やお腹の張りが強い、性器出血がある
  • 呼吸が苦しい、意識が朦朧とする

受診の結果、医師は解熱剤としてアセトアミノフェン(カロナールⓇなど)を処方することが多いです。アセトアミノフェンは、妊娠中のどの時期においても、比較的安全に使用できると考えられている解熱鎮痛薬ですが、必ず医師の指示通りの用法・用量を守って服用してください21, 616

よくある質問 (FAQ)

橋本病と診断されました。妊娠・出産はできますか?赤ちゃんへの影響は?
はい、適切な管理を行えば、問題なく妊娠・出産が可能です653。最も重要なのは、血液検査で甲状腺ホルモン(TSH)の値を定期的にチェックし、必要に応じて甲状腺ホルモン薬(チラーヂンS)を服用してTSH値を妊娠期に適した目標範囲内(例:初期は2.5µIU/mL未満)に維持することです9。適切にコントロールされていれば、赤ちゃんへの影響を心配する必要はほとんどありません。妊娠を希望する段階から、または妊娠が判明したらすぐに、主治医(内分泌専門医・産婦人科医)と連携して治療計画を立てることが大切です。
バセドウ病の治療薬を飲んでいますが、赤ちゃんは大丈夫でしょうか?母乳はあげられますか?
妊娠中のバセドウ病治療は、お母さんと赤ちゃんの両方にとって非常に重要です。医師は、胎児への影響を最小限にするため、妊娠の時期に応じて最も安全とされる種類の薬(妊娠初期はプロピルチオウラシル、中期以降はメチマゾールなど)を、必要最低限の量で処方します15。自己判断で薬をやめてしまうと、重篤な母体合併症や胎児への悪影響のリスクが高まるため、必ず医師の指示通りに服用を続けてください。授乳に関しても、決められた量の薬(例:メチマゾール10mg/日以下)であれば、母乳に移行する量はごくわずかで、安全に授乳できるとされています13。詳細は主治医とよく相談してください。
妊娠初期から37.5℃くらいの熱っぽさが続いています。これは普通ですか?
妊娠初期に、他の風邪症状(喉の痛み、咳、鼻水など)がなく、38℃を超えない程度の微熱感や火照りが続くのは、多くの場合、妊娠を維持するために分泌されるプロゲステロンというホルモンの影響による生理的な変化です21, 653。通常、妊娠12〜16週頃には自然に落ち着きます。だるさや不快感があるかもしれませんが、病的なものではないため、過度に心配する必要はありません。ただし、38℃以上の発熱があったり、他の気になる症状を伴ったりする場合は、速やかに医師に相談してください。
つわりがひどくて食事がとれず、甲状腺の薬を飲むのがつらいです。どうしたらいいですか?
つわりが辛い時期の服薬は大変なこととお察しします8, 653。しかし、特に甲状腺機能低下症の薬(チラーヂンS)は、赤ちゃんの脳の発育にとって妊娠初期に非常に重要なので、中断しないことが大切です。まずは、かかりつけの医師に相談してください。薬を飲む時間帯を調整する(例えば、比較的気分の良い時間帯に飲む)、ゼリーなど飲み込みやすいものと一緒に服用するなどの工夫で乗り切れる場合もあります。つわりの症状自体を和らげる治療(点滴など)が必要な場合もありますので、一人で我慢せずに助けを求めましょう。
甲状腺の検査はいつ、どこで受けるのがいいですか?費用は?
甲状腺疾患のリスク因子がある方(家族歴、自己免疫疾患など)は、妊娠を計画している段階か、妊娠が判明した時点での検査が推奨されます1。まずは、かかりつけの産婦人科で相談し、必要に応じて内分泌・甲状腺専門医を紹介してもらうのが一般的です654。検査は簡単な血液検査(TSH, FT4, 自己抗体など)です。費用は、保険適用の範囲や検査項目によって異なりますが、自己負担額は数千円程度が目安です。詳しくは受診する医療機関にご確認ください。
妊娠中にインフルエンザの予防接種は受けてもいいですか?
はい、強く推奨されます。妊娠中にインフルエンザに罹患すると、重症化しやすく、肺炎などの合併症のリスクが高まります。また、高熱は胎児への影響も懸念されます24。日本の産婦人科学会や米国の疾病対策センター(CDC)など、世界の多くの専門機関が、妊娠中のどの時期であってもインフルエンザワクチン(不活化ワクチン)の接種を推奨しています654。ワクチンがお母さんとお腹の赤ちゃんを守るための最も効果的な方法の一つです。

ひとりで悩まず専門医に相談を:信頼できる情報とサポート

妊娠期間中は、これまで経験したことのないような身体的・精神的な変化に戸惑い、不安を感じるのはごく自然なことです。特に、甲状腺や体温に関する問題は、その症状が一般的な妊娠の症状と区別しにくいため、一人で抱え込みがちです655。「お腹の子が心配で不安でたまらなかった」667という気持ちは、多くの妊婦さんが共有するものです。
この記事でご紹介した情報は、皆様の不安を和らげ、ご自身の状態を理解するための一助となることを目的としていますが、決して自己判断のためのものではありません。最も大切なのは、どんな些細なことでも、不安や疑問に思うことがあれば、かかりつけの産婦人科医や助産師に相談することです676。必要であれば、彼らは適切なタイミングで内分泌・甲状腺の専門医へと繋いでくれます。日本甲状腺学会のウェブサイトでは、お住まいの地域の認定専門医を探すことも可能です6, 655。専門家のサポートを得ることは、お母さんと赤ちゃんの健康を守るための、最も確実で賢明な選択です。

結論

妊娠中の甲状腺機能と体温の管理は、健やかなマタニティライフと元気な赤ちゃんの誕生を迎えるための重要な鍵となります。甲状腺機能低下症(橋本病)や機能亢進症(バセドウ病)は、適切な治療とモニタリングによって安全に管理できる病気です。妊娠初期の微熱感は多くが正常な生理現象ですが、38℃以上の発熱は感染症のサインであり、早期の対応が求められます。日本の食生活ではヨウ素の過剰摂取に注意が必要です。何よりも重要なのは、不安や異常を感じたときに一人で悩まず、信頼できる専門家(産婦人科医、内分泌専門医)に相談することです。正しい知識を力に変え、自信を持って、素晴らしい妊娠・出産・育児の旅路を歩んでください。

免責事項
この記事は医学的アドバイスに代わるものではなく、症状がある場合は専門家にご相談ください。この記事に記載されている情報は、一般的な知識提供を目的としたものであり、個別の医学的アドバイスに代わるものではありません。ご自身の健康状態や治療については、必ず医師や専門家にご相談ください692

参考文献

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