不妊治療費用の全貌:保険適用でも高額?助成金と先進医療の賢い使い方
妊娠準備

不妊治療費用の全貌:保険適用でも高額?助成金と先進医療の賢い使い方

世界保健機関(WHO)の報告によると、世界では約6人に1人が不妊に悩んでいます1。日本も例外ではなく、多くの御夫婦が子どもを授かることを望み、不妊治療という選択肢に向き合っています。しかし、その道のりは精神的、身体的な負担だけでなく、経済的な不安という大きな壁が立ちはだかります。2022年4月から不妊治療への公的医療保険の適用が開始され、多くの人々にとって希望の光となりましたが、「保険が使えるようになったのに、なぜか支払いは高額になる」「どの治療を選べばいいのか、費用は一体総額でいくらかかるのか」といった新たな疑問や不安が生じています。本記事は、JAPANESEHEALTH.ORG編集部が、最新の研究データ、政府の公式文書、そして実際に治療を経験した方々の声を基に、この複雑な不妊治療費用の迷宮を解き明かすための信頼できる羅針盤となることを目指します。保険適用の詳細な仕組みから、しばしば「ワナ」ともなりうる「先進医療」の実態、そして見過ごされがちな地方自治体の助成金制度まで、情報に基づいた意思決定を下し、あなたらしい妊活の道のりを歩むための一助となるよう、専門的かつ徹底的に解説します。


この記事の科学的根拠

この記事は、入力された研究報告書に明示的に引用されている最高品質の医学的根拠にのみ基づいています。以下は、実際に参照された情報源と、提示された医学的ガイダンスとの直接的な関連性を示したリストです。

  • こども家庭庁 (CFA) / 厚生労働省 (MHLW): 本記事における公的医療保険の適用条件(年齢、回数制限)、対象となる治療法に関する記述は、これらの省庁が公表した公式文書に基づいています2
  • 日本生殖医学会 (JSRM): 本記事における「先進医療」の各技術に対する科学的根拠のレベルや推奨度に関する評価は、JSRMが発行した「生殖医療ガイドライン」に基づいています3
  • IZANAMIプロジェクト (Wada A, et al.): 保険適用がART(生殖補助医療)へのアクセスや治療選択に与えた実際の影響、特に科学的根拠が乏しい「追加オプション(add-on)」が広く利用されている実態についての分析は、この全国規模の最新研究に基づいています4
  • NPO法人Fine (不妊白書): 治療と仕事の両立の困難さ、経済的・精神的負担、病院選びの理由など、患者が直面する「現実の体験」に関するデータは、NPO法人Fineが実施した大規模な当事者調査「不妊白書」に基づいています56

要点まとめ

  • 2022年4月から不妊治療に公的医療保険が適用され、基本的な治療の自己負担は原則3割に軽減されましたが、年齢や回数に厳しい制限があります。
  • 保険適用外の「先進医療」は、高額な全額自己負担が必要であり、その多くは有効性が確立されていないため、選択には慎重な判断が求められます。
  • 保険適用後も、治療の繰り返しや先進医療の追加により、総額は数百万円に及ぶ可能性があります。「高額療養費制度」の活用が重要です。
  • 多くの地方自治体が先進医療費などを助成する独自の制度を設けていますが、内容は地域によって大きく異なるため、自身の自治体への確認が不可欠です。
  • 費用だけでなく、治療と仕事の両立や精神的負担といった「見えない費用」も深刻です。NPO法人などのサポート団体を活用することが、孤立を防ぐ鍵となります。

第1章:不妊治療費用の全体像:一体いくらかかるのか?

不妊治療の費用を考えるとき、多くの人がまず思い浮かべるのは診療明細書に記載される金額でしょう。しかし、その背後には、交通費や仕事を休むことによる逸失利益、そして何より心の負担といった「見えない費用」が存在します。この章では、治療の全体像を把握するため、直接的な費用と間接的な費用の両側面から解説します。

1.1. 治療法別の費用概観:保険適用前後の比較

2022年4月の保険適用拡大は、不妊治療の経済的負担を大きく変えました。それ以前は、体外受精(IVF)のような高度な治療は全額自己負担で、1周期あたり50万円前後かかることも珍しくありませんでした7。現在は、これらの主要な治療が保険の対象となり、自己負担は原則として3割に抑えられています。しかし、治療は一度で終わるとは限らず、複数回の周期を重ねることで、総額は依然として高額になり得ます。

表1:治療法別の1周期あたりのおおよその費用比較(保険適用前後の自己負担額)
治療法 保険適用前の自己負担額(推定) 保険適用後の自己負担額(3割負担・推定)
タイミング法 数千円~2万円 数千円
人工授精 (AIH) 2万円~3万円 約5,500円~1万円
体外受精 (IVF) – 採卵・培養・移植 30万円~70万円 約10万円~20万円
顕微授精 (ICSI) 40万円~80万円 約12万円~25万円

注:上記はあくまで目安です。薬剤の種類や量、追加される検査や処置によって費用は大きく変動します。先進医療の費用は含まれていません。出典:8, 9の情報を基にJHO編集部作成。

1.2. 「見えない費用」:治療費以外の経済的・精神的負担

不妊治療の本当の負担は、治療費そのものを超えて広がっています。NPO法人Fineが実施した「不妊白書2024」によると、回答者の86.6%が「治療が仕事や他の予定の妨げになっていると感じる」と答えており、これは単なる不便さではなく、収入の減少やキャリア形成の機会損失に直結する深刻な問題です5。頻繁な通院のための交通費、仕事を休むことの気まずさ、そして周囲に理解されない孤立感。これらはすべて、金銭換算できない大きな負担となります。

さらに、医学的研究もこの精神的負担を裏付けています。五十嵐藍氏らによる2022年の日本人女性を対象とした研究では、不妊治療を受ける女性が社会的な偏見(スティグマ)を感じることと、不安や抑うつといった精神症状との間に強い関連があることが示されました10。治療の成否が不透明な中で、希望と失望を繰り返し、経済的なプレッシャーと闘う日々は、計り知れないストレスとなるのです。


第2章:公的医療保険(健康保険)の仕組みを徹底理解する

2022年4月からの保険適用は、不妊治療における経済的負担の構造を根本から変えました。しかし、この制度を最大限に活用するためには、その詳細なルールを正確に理解することが不可欠です。この章では、何が保険の対象で、どのような条件があるのかを、こども家庭庁などの公式情報に基づいて解説します。

2.1. 保険が使える治療、使えない治療

現在、公的医療保険は、不妊の原因を調べるための検査から、タイミング法、人工授精といった一般不妊治療、さらには体外受精、顕微授精、胚移植といった高度な生殖補助医療(ART)まで、一連の基本的な治療を幅広く保障しています。具体的には、採卵、採精、受精、胚培養、胚凍結保存などが保険の範囲内で実施可能です211。一方で、後述する「先進医療」に分類される特殊な技術や、一部の薬剤は保険の対象外となり、これらを選択した場合は全額自己負担となります。

2.2. 保険適用のための「年齢」と「回数」の壁

保険適用の恩恵を受けるためには、特に生殖補助医療(ART)において、乗り越えなければならない二つの大きな「壁」が存在します。それが「年齢」と「治療回数」の制限です。これは、治療効果と年齢の相関を考慮して設けられた国の基準であり、治療計画を立てる上で極めて重要な要素となります。

表2:生殖補助医療(体外受精・顕微授精)における保険適用の条件
治療開始時の女性の年齢 保険適用される胚移植の回数(1子ごと)
40歳未満 通算6回まで
40歳以上43歳未満 通算3回まで

注:回数は胚移植の回数で計算されます。採卵の回数に制限はありませんが、凍結した胚を複数回に分けて移植する場合、それぞれの移植が1回として数えられます。43歳以上で治療を開始した場合は、保険適用外となります。出典:こども家庭庁2

この制限は、カップルが戦略的な計画を立てる必要性を示唆しています。医師と十分に話し合い、どのタイミングでどの治療法を選択するかが、限られた保険適用の機会を最大限に活かす鍵となります。

2.3. 高額療養費制度:自己負担をさらに軽減する切り札

不妊治療では、保険適用で自己負担が3割になったとしても、1か月の医療費が高額になることがあります。そのような場合に頼りになるのが「高額療養費制度」です。これは、1か月の医療費の自己負担額が、所得に応じて定められた上限額を超えた場合に、その超えた分が払い戻される制度です12。いわば、医療費の自己負担における「セーフティーネット」であり、不妊治療を受ける上で必ず知っておくべき重要な制度です。ただし、この制度が適用されるのは、あくまで保険診療の範囲内の費用に限られ、「先進医療」などの自費診療分は対象外となる点に注意が必要です。


第3章:「先進医療」のワナと可能性

保険適用と並行して行われる「先進医療」。多くのクリニックのウェブサイトで魅力的な選択肢として紹介されていますが、その実態は複雑です。有効性が確立されていないにもかかわらず高額な費用がかかるため、しばしば「ワナ」と表現されることもあります。この章では、先進医療とは何か、その費用と科学的根拠、そして医師とどのように話し合うべきかを掘り下げます。

3.1. 先進医療とは何か?なぜ保険適用外なのか?

先進医療とは、将来的に保険導入を目指す新しい医療技術のうち、有効性や安全性の評価がまだ定まっていない段階にあるものを指します13。国が「評価療養」として定めているため、保険診療と組み合わせて実施することが認められていますが、先進医療そのものの費用は全額自己負担となります。つまり、ここは治療における「グレーゾーン」であり、潜在的な可能性がある一方で、費用に見合う効果が得られるかは不確実な領域なのです。

3.2. 主要な先進医療の費用とエビデンスレベル

多くの先進医療は、数十万円単位の高額な費用がかかる一方で、それらが実際に「生産率(赤ちゃんが生まれる確率)」を向上させるという科学的根拠(エビデンス)は、まだ限定的であったり、専門家の間でも議論が分かれていたりするのが現状です。最新の全国調査であるIZANAMIプロジェクトでは、多くの施設で科学的根拠のレベルにかかわらず、これらの「追加オプション」が広く用いられている実態が指摘されています4

表3:代表的な先進医療の選択肢:費用、目的、科学的根拠の概要
先進医療技術 おおよその費用 目的 科学的根拠の概要(JSRMガイドラインなど)
タイムラプス撮像法による受精卵動態観察 3万円~10万円 胚を培養器から出さずに継続観察し、良好な胚を選ぶ JSRMは「有用である可能性がある」とする一方、生産率を改善する明確な根拠は限定的314
子宮内膜受容能検査 (ERA) 10万円~20万円 着床に最適な時期(着床の窓)を特定する 反復着床不全の患者への有用性が議論されているが、一般集団での有効性は未確立。JSRMは「行うことを弱く推奨する」レベル(C2)3
子宮内フローラ検査 (EMMA/ALICE) 5万円~10万円 子宮内の細菌環境を調べ、着床に適した状態か評価する 研究段階の技術であり、検査結果に基づく介入が生産率を改善するかの根拠は乏しい。JSRMガイドラインでは推奨度が低い3
強拡大顕微鏡による精子選別 (IMSI/PICSI) 3万円~5万円 より形態の良好な精子を選び、受精率や胚の質を向上させる 重度の男性不妊の一部症例での有効性が示唆されるが、全ての症例で有用との結論には至っていない3

注:費用は医療機関により大きく異なります。出典:15, 3, 4の情報を基にJHO編集部作成。

3.3. 医師と先進医療についてどう話すか?

高額な先進医療を提案された際、患者は受け身になる必要はありません。その治療が自分たちの状況にとって本当に必要で、科学的根拠があるのかを主体的に問いかける権利があります。医師との対話を円滑に進めるために、以下のような質問リストを準備することをお勧めします。

医師への質問リスト例

  • 私たちの状況において、この技術が成功の可能性を高めるという、どのような科学的根拠がありますか?
  • 日本生殖医学会のガイドラインでは、この技術についてどのように述べられていますか?
  • 先生のクリニックで、この技術を使った場合と使わなかった場合とで、成功率にどのような違いがありますか?
  • この治療を選択しなかった場合の代替案は何ですか?

第4章:助成金とサポート制度:賢く活用して負担を減らす

公的医療保険だけが経済的負担を軽減する手段ではありません。多くの地方自治体が独自の助成金制度を設けており、さらに民間の保険や企業の福利厚生も補助的な役割を果たし得ます。しかし、これらの制度は複雑で、情報も分散しているため、自ら積極的に情報を探し、活用する姿勢が求められます。

4.1. 自治体の助成金:あなたの街では使える?

不妊治療における経済的支援の大きな特徴は、住んでいる場所によって受けられる助成が大きく異なる、いわゆる「郵便番号による宝くじ(Postcode lottery)」の状態にあることです。特に先進医療に対する助成金は、自治体によって制度の有無、助成額、所得制限などが全く異なります。

  • 手厚い支援の例(大阪市):大阪市では、先進医療にかかる費用の7割(1回の治療につき上限5万円)を助成する、非常に手厚いプログラムを実施しています16
  • 手厚い支援の例(東京都):東京都もまた、先進医療に対して最大15万円を助成する強力な支援制度を設けています17
  • 支援制度がない例(横浜市):対照的に、横浜市はかつてあった助成制度を終了し、現在は相談事業などに重点を置く方針を示しています18

これらの例が示すように、「隣の市では助成が受けられたのに」という事態は十分に起こり得ます。したがって、治療を始める前、あるいは先進医療を検討する段階で、必ず自身の住民票がある市区町村の公式ウェブサイトを確認することが極めて重要です。「(お住まいの市町村名) 不妊治療 助成金」といったキーワードで検索することから始めましょう。

4.2. 申請方法のステップ・バイ・ステップガイド(大阪市の例)

助成金の申請手続きは煩雑に感じられるかもしれませんが、事前に流れを把握しておくことで、スムーズに進めることができます。ここでは、大阪市の例を基に、一般的な申請プロセスを解説します。

  1. 必要書類の準備:通常、申請書、医療機関が発行する受診等証明書、住民票、戸籍謄本、所得証明書などが必要となります。自治体のウェブサイトで最新の必要書類リストを必ず確認してください。
  2. 申請書の提出:ほとんどの自治体で、窓口への持参または郵送による提出が可能です。最近ではオンライン申請に対応している場合もあります。
  3. 申請期限の確認:申請には期限が設けられています。例えば大阪市の場合、「1回の治療が終了した日から1年以内」と定められています16。この期限を過ぎると助成が受けられなくなるため、注意が必要です。

4.3. 民間医療保険と企業の福利厚生

公的支援に加えて、民間の医療保険も選択肢の一つです。近年、不妊治療の入院や手術(採卵術など)を保障の対象とする商品が登場しています。ただし、加入には条件があったり、保障開始までに待機期間が設けられていたりする場合があるため、契約内容を詳細に確認する必要があります9。また、企業の福利厚生として、不妊治療費用の補助や特別休暇制度を導入する動きも広がっています。自身の勤務先の制度を確認してみる価値は十分にあります。


第5章:信頼できる情報とサポートを見つけるために

不妊治療という先の見えない旅路において、信頼できる情報と精神的な支えは、羅針盤であり、灯台の光です。費用対効果の高い病院を選び、孤独を感じたときには同じ経験を持つ仲間と繋がることが、この困難な道のりを乗り越える力となります。

5.1. 病院選びのポイント

治療の成否を左右する最も重要な決定の一つが、病院選びです。単に費用が安いという理由だけで選ぶべきではありません。NPO法人Fineの調査によれば、患者が病院を変更する主な理由は、費用だけでなく「医師の説明への不満」が大きな割合を占めています6。質の高い医療を受けるためには、以下の点を考慮することが重要です。

  • 情報の透明性:治療成績(妊娠率や生産率)を公式ウェブサイトで公開しているか。費用体系が明確で、追加費用の可能性について事前に十分な説明があるか。
  • コミュニケーション:医師やスタッフが、患者の質問に丁寧に耳を傾け、複数の選択肢とその根拠を分かりやすく説明してくれるか。
  • 第三者による認証:例えば、日本生殖補助医療標準化機関(JISART)のような、厳しい品質基準を設け、患者代表も審査に参加する第三者機関による認証を受けているクリニックは、一つの信頼性の指標となり得ます19

5.2. 患者会とピアサポートの力

「この辛さを分かってもらえない」という孤立感は、不妊治療がもたらす最も大きな精神的負担の一つです。しかし、あなた一人ではありません。NPO法人Fineのような患者支援団体は、同じ経験を持つ人々(ピア)と繋がり、情報交換をしたり、悩みを分かち合ったりするための安全な場を提供しています20。ピアサポートは、専門家からのアドバイスとは異なる、共感と安心感をもたらしてくれます。Fineは定期的なおしゃべり会の開催や、当事者の声をまとめた「不妊白書」の発行など、多岐にわたる活動を行っています。一人で抱え込まず、こうした支援の輪に手を伸ばすことが非常に大切です21


結論:情報に基づいた意思決定で、あなたらしい妊活を

不妊治療の費用は、確かに複雑で、時に圧倒されるほどの大きな課題です。しかし、本記事で解説したように、その構造を一つひとつ解きほぐしていくことは可能です。公的医療保険の仕組みを深く理解し、高額になりがちな「先進医療」についてはその科学的根拠を冷静に評価し、そして自治体の助成金や民間のサポートといったあらゆる資源を徹底的に活用すること。これらを通じて、経済的な負担を軽減し、治療に対する漠然とした不安を具体的な計画へと変えることができます。

最も重要なのは、情報という武器を手に、ご自身が治療の主体となり、医師と対等な立場で対話し、納得のいく選択を重ねていくことです。この困難な道のりは、決して一人で歩む必要はありません。パートナーと、信頼できる医療者と、そして同じ経験を持つ仲間たちと共に、あなたらしい「妊活」の道のりを見つけてください。この記事が、その一助となることを心から願っています。

よくある質問

体外受精1周期で、保険を使うと自己負担は具体的にいくらになりますか?

保険適用により費用の7割が保障され、自己負担は3割となります。例えば、総医療費が45万円だった場合、自己負担額は約13万5千円になります。ただし、これはあくまで一例です。使用する薬剤の種類や量、追加される先進医療の有無によって、最終的な支払額は大きく変動します。

治療開始時に43歳以上の場合、経済的な支援は全く受けられないのでしょうか?

生殖補助医療(ART)に対する公的医療保険の適用は、治療開始時に43歳未満であることが条件です。したがって、43歳以上で治療を開始する場合、ARTは保険適用外(全額自己負担)となります。しかし、自治体によっては、自費診療に対する独自の助成制度を設けている場合がありますので、お住まいの市区町村に直接問い合わせてみることが重要です。

自分の住んでいる市の助成金制度について調べるには、どうすればいいですか?

最も確実な方法は、お住まいの市役所や区役所の公式ウェブサイトを確認することです。検索エンジンで「(市町村名) 不妊治療 助成金」といったキーワードで検索すると、関連ページが見つかりやすいでしょう。担当部署(多くは子育て支援課や保健センター)に直接電話で問い合わせることも有効です。

先進医療は、本当に成功率を高める効果があるのでしょうか?

これは非常に複雑な問題です。一部の技術は特定の患者群(例えば、反復着床不全の方など)に対して有効である可能性が示唆されていますが、多くの技術は、大多数の患者において生産率(赤ちゃんが生まれる確率)を改善するという強力な科学的根拠がまだ不足しているのが現状です。最新の研究でも、根拠レベルにかかわらず広く利用されている実態が指摘されています4。そのため、費用と期待できる効果について、ご自身の状況に合わせて主治医と十分に話し合うことが不可欠です。

免責事項本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言、診断、または治療に代わるものではありません。健康に関する懸念や、ご自身の健康状態や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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