免疫性血小板減少症(ITP)治療ガイド【2025年最新版】:専門医が日米の指針と新薬を徹底解説
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免疫性血小板減少症(ITP)治療ガイド【2025年最新版】:専門医が日米の指針と新薬を徹底解説

免疫性血小板減少症(Immune Thrombocytopenic Purpura, ITP)は、血液中の血小板が自己の免疫系によって破壊され、減ってしまうことで出血しやすくなる自己免疫疾患です。かつては原因が不明であることから「特発性」と呼ばれていましたが、研究の進展により免疫異常が主な原因であることが判明し、厚生労働省は2025年から「免疫性血小板減少症」を正式名称とすることを通知しました12。この病気は、日本では約2万人の患者さんがいると推定され、「指定難病」に認定されています3。ITPは、単に出血のリスクを高めるだけでなく、多くの患者さんが経験する深刻な倦怠感など、生活の質(QOL)にも大きな影響を及ぼします4。近年、ITPの診断基準や治療法は飛躍的に進歩しており、新たな治療選択肢も登場しています。しかし、その一方で、どの治療法が自分に最適なのか、最新の情報は何か、といった不安や疑問を抱えている患者さんやご家族も少なくありません。この記事は、JAPANESEHEALTH.ORG編集部が、日本の治療ガイドラインと米国の最新指針、そして臨床試験で有望な結果を示している新薬に関する科学的根拠に基づき、ITP治療の全体像を深く、そして分かりやすく解説することを目的としています。本稿が、患者さんとご家族が医師と共に最善の治療方針を決定するための一助となることを心より願っております。

この記事の科学的根拠

この記事は、入力された研究報告書で明示的に引用されている最高品質の医学的根拠にのみ基づいています。以下に、参照された実際の情報源と、提示された医学的指導との直接的な関連性を記載します。

  • 厚生労働省研究班(成人特発性血小板減少性紫斑病治療の参照ガイド 2019改訂版): 本記事における日本の標準的な治療法(H. pylori除菌、ステロイド療法、TPO受容体作動薬、脾臓摘出術など)に関する指針は、柏木浩和医師が主導する厚生労働省研究班によって発行されたガイドラインに基づいています5
  • 日本血栓止血学会(成人原発性免疫性血小板減少症の診断参照ガイド 2023年版): ITPの診断に関する最新のアプローチ、特に血中TPO濃度や網状血小板比率(IPF)の重要性に関する記述は、同学会の2023年版診断ガイドに基づいています6
  • 米国血液学会(ASH 2019年版ITPガイドライン): ステロイドの投与期間など、日米の治療戦略の違いを比較分析する際の国際的な基準として、米国血液学会のガイドラインを引用しています7
  • I-WISh調査(Argenx社提供データ): 患者さんの生活の質(QOL)、特に倦怠感という見過ごされがちな問題や、医師と患者間の治療目標に対する認識のギャップに関する記述は、日本人患者を含む国際的な調査データに基づいています4
  • 主要な医学論文および学会発表: リルザブルチニブ、エフガルチギモド、メザギタマブといった新薬に関する有効性と安全性データは、The New England Journal of Medicineなどの権威ある医学雑誌に掲載された論文や、米国血液学会(ASH)年次総会などで発表された最新の臨床試験情報に基づいています8910

要点まとめ

  • ITPは、免疫系が自身の血小板を攻撃する自己免疫疾患で、2025年より「免疫性血小板減少症」が正式名称となります。
  • 最新の診断は、血中TPO濃度や網状血小板比率(IPF)を測定することで、より正確になり、不要な骨髄穿刺を避けられる可能性があります6
  • 治療目標は、単に血小板数を正常化することではなく、重篤な出血を防ぎ、患者さんの生活の質(QOL)を維持・向上させることです5
  • 第一選択治療はステロイドが中心ですが、日米のガイドラインで投与期間に関する考え方が異なります。日本では長期の低用量維持が許容される一方、米国では6週間以内の短期使用が推奨されます7
  • TPO受容体作動薬や脾臓摘出術に加え、BTK阻害薬(リルザブルチニブ)や抗FcRn抗体(エフガルチギモド)といった新しい作用機序の薬が次々と登場し、治療選択肢が大きく広がっています89

ITPの診断:2023年版の最新基準に基づくアプローチ

ITPの診断は、かつて他の病気の可能性を一つずつ除外していく「除外診断」が基本でした。しかし、日本血栓止血学会(JSTH)が2023年に発表した新しい診断参照ガイドでは、より積極的かつ正確に診断を下すための基準が示されています6。これにより、患者さんの負担を軽減し、早期に適切な治療方針を立てることが可能になります。

主要な診断基準

JSTHの2023年版ガイドラインによると、ITPの診断は主に以下の4つの基準に基づいて行われます611

  1. 末梢血塗抹標本での単独の血小板減少:血液検査で、赤血球や白血球には異常がなく、血小板だけが減少していることを確認します。
  2. 血漿トロンボポエチン(TPO)濃度が正常または軽度上昇:TPOは血小板の産生を促すホルモンです。ITPでは骨髄での血小板産生能力は保たれているか、むしろ亢進しているため、TPO濃度は正常か、わずかに上昇するにとどまります。
  3. 網状血小板比率(IPF)の上昇:IPFは、新しく作られた若い血小板の割合を示す指標です。ITPでは、血小板が末梢で破壊されるのに応答して骨髄での産生が活発になるため、IPFが上昇します。
  4. 血小板減少をきたす他の疾患や薬剤歴がないこと:他の自己免疫疾患、ウイルス感染、薬剤の副作用など、血小板減少を引き起こす他の原因がないことを確認します。

鑑別診断:なぜTPOとIPFの測定が重要か

血中TPO濃度とIPFの測定は、ITPを他の深刻な血液疾患と区別する上で極めて重要です。例えば、骨髄の機能不全によって血小板が作れなくなる再生不良性貧血骨髄異形成症候群(MDS)では、骨髄での血小板産生が低下しているため、TPO濃度は著しく上昇し、IPFは低下または正常となります11。これらの検査を組み合わせることで、診断の精度が飛躍的に向上し、従来多くの症例で必要とされた骨髄穿刺(骨髄の組織を採取する検査)を、一部の患者さんでは回避できる可能性が出てきました。これは、患者さんの身体的・精神的負担を大きく軽減する進歩と言えます。


治療の目標:血小板の数値だけでなく、生活の質(QOL)の向上を目指す

現代のITP治療における最も重要なパラダイムシフトは、治療目標の考え方です。かつては血小板数を正常値(15万/μL以上)に戻すことが目指されがちでしたが、厚生労働省研究班による2019年の参照ガイドでは、その目標が明確に再定義されました5。現在の第一目標は、「生命を脅かすような重篤な出血(脳出血や内臓出血など)を予防すること」であり、そのために必要な血小板数は一般的に2万~3万/μL以上とされています。この数値を目指すことで、過剰な治療による副作用を避け、患者さんのQOLを最大限に尊重することが可能になります。

医師と患者の認識のギャップ:倦怠感という見過ごされがちな問題

治療目標を考える上で、医師と患者さんの間にある「認識のギャップ」を理解することが不可欠です。日本人患者も参加した国際的な大規模調査「I-WISh」によると、医師が治療で最も重視するのは「出血リスクの低減」であるのに対し、患者さんが最も望むのは「血小板数の安定」と「倦怠感の軽減」でした4。特に倦怠感は、ITP患者の約半数が経験する深刻な症状でありながら、出血ほど客観的に評価しにくいため、臨床現場で見過ごされがちです。この倦怠感は、血小板数とは必ずしも相関せず、治療後も持続することがあります4。患者さん自身がこの「見えない辛さ」を主治医に積極的に伝え、治療選択においてQOLの改善を重要な目標の一つとして共有することが、満足度の高い治療への第一歩となります。


第一選択治療(ファーストライン治療):H. pylori除菌とステロイド療法

ITPと診断された場合、まず初めに行われる治療が第一選択治療です。日本のガイドラインでは、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の検査・除菌と、ステロイド療法が推奨されています5

ヘリコバクター・ピロリの検査と除菌

ピロリ菌に感染しているITP患者さんの一部では、除菌治療を行うことで血小板数が増加することが報告されています。そのため、日本のガイドラインでは、ITPと診断されたすべての患者さんに対してピロリ菌の感染検査を行い、陽性であれば除菌療法を試みることが推奨されています5。これは副作用が少なく、効果が得られれば長期的な寛解が期待できるため、非常に重要な選択肢です。

ステロイド療法:日米ガイドラインの比較と注意点

ステロイド(副腎皮質ステロイド)は、免疫系の過剰な働きを抑えることで血小板の破壊を防ぐ、ITP治療の中心的役割を担う薬剤です。しかし、その使い方については、日米のガイドラインで注目すべき違いがあります。

米国血液学会(ASH)の2019年版ガイドラインでは、効果の有無にかかわらず、ステロイドの投与は6週間以内にとどめることが強く推奨されています7。一方、日本の2019年版参照ガイドでは、有効な場合に低用量で長期間の維持療法を行うことも許容されています512

この違いは、長期的な副作用(感染症、糖尿病、骨粗しょう症、精神症状など)をいかに管理するかという臨床的な考え方の差を反映しています。米国の指針は副作用を最小限に抑えることを重視する一方、日本の指針は患者さん個々の状況に応じた柔軟な対応を可能にしています。いずれのアプローチを選択するにせよ、ステロイドの恩恵と危険性を十分に理解し、可能な限り短期間・最少用量での使用を目指すことが重要です。患者さんは、治療中に感じる心身の変化を些細なことと思わず、主治医に相談することが大切です。


第二選択治療(セカンドライン治療):個々の状況に応じた選択

第一選択治療で十分な効果が得られない場合や、副作用のためにステロイドを継続できない場合には、第二選択治療へと移行します。ここには複数の選択肢があり、どれを選ぶかは患者さんの年齢、ライフスタイル、併存疾患、そして何を最も重視するか(効果の持続性、副作用、利便性など)によって異なります。医師との「共同意思決定(Shared Decision-Making)」が極めて重要になる段階です7

以下に主要な第二選択治療の選択肢を比較します。

表1:ITPにおける主要な第二選択治療の比較
治療法 主な特徴とメカニズム 長所 短所
TPO受容体作動薬 (TPO-RA) 骨髄を刺激し、血小板の産生を促進する。飲み薬(エルトロンボパグ、アバトロンボパグ)と皮下注射(ロミプロスチム)がある。 ・高い奏効率
・脾臓を温存できる
・出血リスクを効果的に低減
・投与を中止すると血小板数が元に戻ることが多い
・血栓症のリスクがわずかに上昇する可能性
・継続的な投与が必要
リツキシマブ (抗CD20抗体) 血小板を破壊する抗体を作るB細胞を標的にして破壊する。点滴で投与。 ・一部の患者で長期的な寛解が期待できる
・脾臓を温存できる
・投与が限定的(通常4回)
・効果が現れるまでに時間がかかる
・奏効率はTPO-RAより低い傾向13
・重篤な感染症のリスク
脾臓摘出術 (脾摘) 血小板が主に破壊される場所である脾臓を外科的に切除する。 ・最も高い長期寛解率(約60-70%)
・成功すれば治療が不要になる
・不可逆的な外科手術
・手術自体のリスク(出血、感染)
・生涯にわたる重症感染症のリスク(特に肺炎球菌)

近年の研究では、複数のTPO受容体作動薬の有効性を比較したネットワーク・メタアナリシスも行われており、アバトロンボパグが最も高い血小板反応率を示したとの報告もあります14。これらのエビデンスを基に、個々の患者さんに最適な治療法を慎重に選択することが求められます。


ITP治療の未来:期待される新薬と最新の臨床試験

ITP治療は今、大きな変革期を迎えています。従来の治療法とは全く異なる新しい作用機序を持つ薬剤が次々と開発され、特に治療抵抗性の患者さんにとって新たな希望となっています。ここでは、その中でも特に注目される最新の治療薬を紹介します。

BTK阻害薬:リルザブルチニブ(Rilzabrutinib)

リルザブルチニブは、免疫細胞であるB細胞の活性化に関わるブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)という酵素を阻害する経口薬です。これにより、血小板に対する自己抗体の産生を抑制し、さらにマクロファージによる血小板の破壊も抑えるという二重の作用が期待されています815。最近の第3相臨床試験では、リルザブルチニブが迅速かつ持続的な血小板増加効果を示し、プラセボ(偽薬)と比較して有意に多くの患者で安定した血小板反応が認められました。倦怠感の改善効果も示唆されており、経口薬である利便性も相まって、将来の主要な治療選択肢となる可能性を秘めています8

抗FcRn抗体製剤:エフガルチギモド(Efgartigimod)

エフガルチギモド(商品名:ウィフガート)は、病的な自己抗体(免疫グロブリンG, IgG)を分解・除去する働きを持つ「新生児Fc受容体(FcRn)」の働きをブロックする薬剤です。これにより、血中に存在する血小板を攻撃するIgG抗体を特異的に減少させることができます9。この薬剤は、2024年3月に日本で慢性ITPに対する適応追加が承認されており、既に臨床現場で使用可能な新しい選択肢となっています16。点滴静注製剤であり、既存の治療法で効果不十分な患者さんに対する有効性が期待されています。

その他の新薬候補:メザギタマブ(Mezagitamab)など

その他にも、様々な薬剤が開発の最終段階にあります。例えば、メザギタマブは、抗体を産生する形質細胞の表面にあるCD38という分子を標的とする抗体医薬です。武田薬品工業は、この薬剤の第3相臨床試験を日本を含むグローバルで開始する計画を発表しており、今後の成果が待たれます10。これらの新薬の登場により、ITP治療はさらに個別化され、より多くの患者さんがQOLの高い生活を送れるようになることが期待されます。


日常生活での注意点とセルフケア

薬物治療と並行して、日常生活における自己管理もITPと付き合っていく上で非常に重要です。以下に、患者さんが実践できる具体的な注意点を挙げます。

  • 怪我の予防:血小板が少ない時期は、転倒や打撲を避けることが最も重要です。接触の激しいスポーツは避け、家の中の動線を整理して転倒のリスクを減らすなどの工夫をしましょう。
  • 薬剤の確認:アスピリンや非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)など、血小板の働きを弱める作用のある市販薬もあります。新しい薬を服用する前には、必ず主治医や薬剤師に相談してください。
  • 口腔ケア:歯茎からの出血を防ぐため、柔らかい歯ブラシを使用し、優しく磨くことを心がけましょう。歯科治療を受ける際には、必ずITPであることを事前に歯科医師に伝えてください。
  • バランスの取れた食事:特定の食品が血小板を増やすという科学的根拠は確立されていませんが、血液の健康を維持するために、鉄分、ビタミンB12、葉酸などを豊富に含むバランスの取れた食事を心がけることは有益です。

これらの新しい治療選択肢について、ご自身の状況に適しているかどうか、主治医と詳しく相談することが重要です。


患者さんのための情報とサポート体制

ITPという診断を受け、多くの患者さんやご家族が孤立感や不安を抱えます。しかし、日本には患者さんを支えるための情報源やコミュニティが存在します。また、経済的負担を軽減するための公的な制度もあります。

  • 患者支援団体:特定非営利活動法人「血液情報広場・つばさ」などは、ITP患者さんのための情報提供、講演会の開催、患者さん同士の交流の場の提供などを行っています17。同じ病気を持つ仲間と繋がることは、大きな精神的支えとなり得ます。
  • 医療費助成制度:前述の通り、ITPは「指定難病」の一つです。重症度分類を満たすなど、一定の基準を満たせば、医療費の自己負担額を軽減する公的な助成を受けることができます318。詳しい条件や申請方法については、お住まいの自治体の保健所や、病院の医療ソーシャルワーカーにお問い合わせください。

よくある質問

Q1: 血小板を増やす特別な食べ物はありますか?

現時点で、特定の食品を摂取することでITP患者さんの血小板数が有意に増加するという、質の高い科学的根拠はありません。インターネット上では様々な情報が見られますが、それらの多くは個人の体験談や科学的裏付けの乏しいものです。最も重要なのは、特定の食品に頼るのではなく、体全体の健康を支えるために、鉄分(レバー、赤身肉、ほうれん草など)、ビタミンB12(魚介類、肉類など)、葉酸(緑黄色野菜、豆類など)を含む、栄養バランスの取れた食事を継続することです。

Q2: ストレスはITPに影響しますか?

ストレスが直接的に血小板数を減少させるという明確な医学的証明は困難ですが、ストレスは免疫系全体のバランスに影響を与えることが知られています。ITPは自己免疫疾患であるため、過度な肉体的・精神的ストレスが病状の引き金になったり、悪化させたりする可能性は理論的に考えられます。実際に、多くの患者さんがストレスを感じた後に症状が悪化したと報告しています19。ストレスを完全に避けることは難しいですが、十分な休息、適度な運動、趣味の時間を持つなど、自分に合った方法でストレスを管理することは、心身の健康を保つ上で非常に重要です。

Q3: ITPでも妊娠・出産は可能ですか?

はい、可能です。ただし、ITP合併妊娠は母体と胎児の両方にリスクを伴うため、妊娠前から産婦人科医と血液内科医が連携して管理する「ハイリスク妊娠」として扱われます。母親の血小板を攻撃する自己抗体が胎盤を通過し、新生児の血小板数を一時的に減少させる可能性があります。治療薬の選択にも配慮が必要ですが、適切な管理のもとで、多くの患者さんが安全に出産しています。妊娠を希望する場合は、必ず事前に主治医に相談し、計画的に進めることが不可欠です。

Q4: 子供のITPと大人のITPの違いは何ですか?

小児のITPと成人のITPには大きな違いがあります。小児ITPの多くは、ウイルス感染などをきっかけに急性に発症し、約8割は治療をしなくても半年から1年以内に自然に治癒します2021。一方、成人ITPの多くは慢性的な経過をたどり、自然に治癒することは稀です。そのため、治療方針も異なり、小児では重篤な出血がなければ経過観察が基本となることが多いのに対し、成人ではQOLの維持や出血予防のために積極的な治療が必要となる場合が多くなります。


結論

免疫性血小板減少症(ITP)の治療は、この10年で劇的な進歩を遂げました。診断はより正確になり、治療の目標は血小板の数値だけでなく、患者さん一人ひとりの生活の質(QOL)を重視する方向へと大きく転換しました。ステロイドや脾臓摘出術といった伝統的な治療法に加え、TPO受容体作動薬、そしてリルザブルチニブやエフガルチギモドといった全く新しい作用機序を持つ新薬の登場により、治療の選択肢はかつてないほど多様化しています。もはやITPは、ただ一つの決まった治療法に従う病気ではありません。最も重要なことは、ご自身のライフスタイル、価値観、そして病気に対する希望や不安を率直に主治医と共有し、対話を重ねることです。科学的根拠に基づいた豊富な選択肢の中から、専門家である医師と共に、自分にとって最適な「個別化治療」を見つけ出すこと。それが、ITPと共に自分らしい人生を歩むための鍵となるでしょう。

免責事項この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言を構成するものではありません。健康上の懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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