ブラストシスチス感染症のすべて:謎多き寄生虫の正体、危険性、そして日本の最新治療法まで徹底解説
感染症

ブラストシスチス感染症のすべて:謎多き寄生虫の正体、危険性、そして日本の最新治療法まで徹底解説

私たちの腸内に生息する微小な生物、ブラストシスチス(Blastocystis)。この名前を聞いたことがある人は少ないかもしれません。しかし、これは世界で最も一般的に見られる腸内寄生虫の一つであり、その存在は長年にわたり科学者や医師の間で激しい議論の的となってきました2。単なる無害な同居人なのか、それとも不快な消化器症状を引き起こす真の病原体なのか。この記事では、JHO(JAPANESEHEALTH.ORG)編集委員会が、最新の科学的知見に基づき、この謎に満ちた寄生虫、ブラストシスチスの正体、それが引き起こす可能性のある健康問題、特に過敏性腸症候群(IBS)との複雑な関係、そして日本国内における診断から治療までの選択肢を、包括的かつ詳細に解説します。

この記事の科学的根拠

この記事は、入力された研究報告書で明示的に引用されている、最高品質の医学的根拠にのみ基づいています。以下は、参照された実際の情報源と、提示された医学的指針との直接的な関連性を示したリストです。

  • 世界保健機関(WHO)・米国疾病予防管理センター(CDC)・メイヨー・クリニック: 本記事におけるブラストシスチス(Blastocystis)の基本的な定義、生活環、感染経路、予防策(特に手洗いや食品安全)、および無症候性キャリアに対する非治療の推奨に関する指針は、これらの国際的な保健機関が提供する情報に基づいています491217
  • 臨床微生物学レビュー(Clinical Microbiology Reviews)及び関連学術論文: 本記事で解説されているブラストシスチスの病原性をめぐる歴史的論争、日和見感染としての位置づけ、症状との関連性(特に過敏性腸症候群(IBS)との関連)、そしてPCR法を用いた遺伝的サブタイプ(ST)分類の重要性に関する記述は、複数の査読付き学術論文、特にこの分野の包括的レビュー論文で報告された研究成果に基づいています1578
  • 日本の医学研究機関(自治医科大学、奈良女子大学、金沢大学等)による報告: 日本国内におけるブラストシスチスの低い有病率、国内の臨床現場からの症例報告、診断方法(鏡検法やグラム染色)、そして吉川尚夫氏らの研究に代表される遺伝的多様性や人獣共通感染症の可能性に関する記述は、日本の大学や研究機関から発表された論文や報告書に基づいています19202440

要点まとめ

  • ブラストシスチスは、世界で最も一般的な腸内寄生虫の一つですが、その病原性については「無害な共生生物」から「日和見病原体」まで、長年議論が続いています。
  • 主な感染経路は、汚染された水や食物を介した糞口感染です。特に衛生状態が不十分な発展途上国への旅行や、動物との接触が危険因子となります。
  • 症状は下痢、腹痛、腹部膨満感など多岐にわたり、過敏性腸症候群(IBS)の症状と酷似しているため、誤診される可能性があります。IBSと診断された患者において、ブラストシスチスの保有率が高いという研究報告が多数存在します。
  • 遺伝子解析により多数のサブタイプ(ST)が特定されており、ST1、ST3などが症状との関連が強いと指摘されています。これが、感染しても症状が出る人と出ない人がいる理由の一つと考えられています。
  • 診断は主に糞便検査で行われ、従来の鏡検法に加え、高感度なPCR法が標準となりつつあります。治療は症状のある患者に限定して検討され、メトロニダゾールが第一選択薬として用いられます。

第1部:ブラストシスチスとは何か? – 私たちの腸内に潜む謎の寄生虫

このセクションでは、まずこの微生物が何であるかを定義し、それが科学的にどのような謎を提示しているのかを明らかにします。目的は、このテーマを単純な病気としてではなく、複雑な生物学的・医学的問題として位置づけることです。

1.1. 広く存在するが謎に満ちた微生物

ブラストシスチスは、ヒトや他の多くの動物(哺乳類、鳥類、爬虫類など)の消化管に生息する、極めて小さい単細胞の嫌気性寄生虫(原生動物)です1。これは世界中で見られる最も一般的な腸管寄生虫の一つとされています2

その分類の歴史は複雑です。1912年に初めて発見された当初は無害な酵母菌の一種と誤認され、その後、原生動物として再分類されました7。現代の科学では、不等毛植物(ストラメノパイル)界に分類されており、このグループには藻類や珪藻も含まれるため、ヒトの寄生虫の中では非常にユニークな存在です4

学名に関しても重要な変更がありました。かつて使われていた「Blastocystis hominis」という名称から、現在では「Blastocystis spp.」へと変更されています。この変更は、この生物が単一の種ではなく、遺伝的に大きく異なる多数のサブタイプ(亜型)または別個の種から構成されるという科学的発見を反映したものです4。この遺伝的多様性こそが、その病原性に関する議論全体の中心にあります。この学名の変更は単なる専門的な修正ではありません。それは、数十年にわたる病原性の論争の根本的な理由そのものです。これにより、問題は「この単一の生物は病原体か?」から、「これらの遺伝的に異なる生物のうち、どのタイプが、どのような条件下で病原体となるのか?」という、より複雑な問いへと再定義されました。

当初、研究者たちはB. hominisという一つの生物しか認識しておらず、それが健常者と有症状者の両方から見つかるため、混乱が生じていました1。しかし、PCR法や遺伝子塩基配列解読といった現代の分子生物学的技術により、かつて一つの生物だと思われていたものが、実は遺伝的に異なる多数のサブタイプ(ST)の集合体であることが明らかになりました5。この発見は、一部のサブタイプは無害な共生生物である一方、他のサブタイプは真の病原体である可能性を示唆しています7。したがって、ブラストシスチスの中心的な「謎」は、その隠された遺伝的多様性の直接的な結果なのです。

疫学的には、衛生問題や汚染された水・食物が原因で、発展途上国における保有率は非常に高く(30-60%)なっています2。対照的に、日本のような先進工業国での保有率は極めて低く、推定0.5-1%程度です5。この日本における低い保有率は、本記事の読者にとって重要なポイントとなります。

1.2. 病原性をめぐる論争の歴史:無害な共生生物か、新興病原体か?

中心的な論争は、ブラストシスチスが無害な「同居人」なのか、それとも真の病原体なのかという点にあります7。この生物が、全く健康な人々と深刻な消化器障害を持つ人々の両方から見つかるという事実は、議論を複雑にしています2

その病原性に反対する主な論拠は、無症状の保菌者が高い割合で存在することです7。一部の研究者は、健康な腸内微生物叢において、ブラストシスチスが「頂点捕食者」として機能している可能性すら提唱しており、これは今日の私たちが一部の細菌に対して抱く見方と似ています6

しかし、この寄生虫と特定の症状との関連を示す証拠は増え続けています。多くの研究が、寄生虫の駆除に成功した後、症状が寛解したと報告しており、これは強力な臨床的証拠となります13。そのため、ブラストシスチスはますます「新興病原体」として認識されるようになっています5

この論争は科学の失敗の兆候ではなく、進歩の証です。議論は単純な「はい/いいえ」の問いから、寄生虫の遺伝学(サブタイプ)、宿主の免疫、そして腸内微生物叢の間の相互作用に関する、より洗練された探求へと進化しました。日本の文脈では、特に定期健康診断(検診)で発見された無症状のケースにおいて、歴史的に非病原性であり治療は不要という見方がなされてきました20。これは、日本の医療機関から新たに出されている、疾患との関連性を示唆する研究や症例報告とは対照的であり19、日本の医療界における見解が変化しつつある可能性を示しています。

1.3. 生活環、感染経路、および危険因子

ブラストシスチスの生活環は、いくつかの主要な形態で構成されています。厚い壁を持つ嚢子(シスト)形態は環境抵抗性が高く、これが糞口経路で伝播する感染型です2。宿主の体内に入ると、空胞型やアメーバ型など様々な形態に変化し、増殖します1。薄壁嚢子型は、宿主内での自家感染に関与していると考えられています23

主な感染経路は糞口感染です。汚染された食物や水、あるいはヒトや動物の糞便との接触によって嚢子を摂取することで感染します4。危険性の高いグループや状況には以下が含まれます:

  • 衛生状態が不十分な発展途上国への旅行9
  • 動物(家畜、ペット)との密接な接触5。これは人獣共通感染症(zoonotic transmission)の可能性を示唆します4
  • 保育施設などの環境での曝露9
  • 免疫不全者は、より高い危険性があるか、より重篤な疾患を発症する可能性があります5

「人獣共通感染症」という概念は単なる学術用語ではなく、日本の一般市民の危険性評価に直接影響します。日本国内での保有率は低いものの5、動物からの感染は起こり得ます8。吉川尚夫氏のような日本の研究者は、この側面を特に研究してきました24。ペット飼育率の高さや海外旅行の普及を考えると、一個人の危険性の側面は、「衛生状態の悪さによる市中感染」(日本では危険性が低い)から、「旅行や特定の動物との接触による個人的な曝露」(関連性のある危険性)へと移行します。これは読者にとって重要な区別です。


第2部:ブラストシスチスと消化器症状の関連

このセクションでは、寄生虫の生物学からその臨床的影響へと焦点を移し、症状や過敏性腸症候群(IBS)との議論の的となっている関連性について詳しく見ていきます。

2.1. 一般的な症状:いつブラストシスチス感染を疑うべきか?

報告される症状は非特異的であることが多いです。保菌者の多くは完全に無症状です9。しかし、症状が現れる場合、以下のようなものが含まれます:

  • 消化器症状:軟便または水様性下痢、腹痛・痙攣、腹部膨満・鼓腸、吐き気、嘔吐、便秘、下痢と便秘の交互、食欲不振1
  • 腸管外・全身症状:倦怠感、皮膚の発疹(蕁麻疹)、肛門のかゆみ、体重減少、さらには一部の研究では関節痛や認知機能の問題も報告されています2

糞便中の生物数が非常に多い場合に症状と相関することがあります7。病態は急性のこともあれば、自己限定的、あるいは慢性化して数ヶ月から数年にわたり症状が続くこともあります2

症状の非特異性は、診断の困難さと患者の不満の主な原因です。「下痢、腹痛、腹部膨満」といった症状リストを読んだ患者は、それらが食中毒、ストレス、IBS、炎症性腸疾患(IBD)など、数十の異なる原因によって引き起こされうることに気づきます。これが、患者と医師の双方が寄生虫感染の可能性を見過ごす原因となり得ます。この記事の役割は、特に他の一般的な原因が除外された後の、持続的で原因不明の消化器症状の潜在的な原因として、日本では稀ではあるものの、ブラストシスチスへの認識を高めることです。

2.2. 詳細分析:過敏性腸症候群(IBS)とブラストシスチス

過敏性腸症候群(IBS)は、ローマIV基準などで定義される、器質的な原因がない機能性障害で、腹痛と便通異常を特徴とします29。日本における有病率はかなり高く、消化器科クリニックを受診する主な理由の一つです32

多くの証拠が、IBS患者におけるブラストシスチスの保有率が対照群に比べて著しく高いことを示しています2。一部の研究では、IBS患者群において33-71%もの感染率が報告されています8。これは「鶏が先か、卵が先か」という議論を引き起こします:

  1. ブラストシスチスがIBSを引き起こすのか? 寄生虫の存在が、IBS症状につながる腸の機能不全や炎症の引き金となるのでしょうか8
  2. IBSがブラストシスチスに好都合な環境を作り出すのか? IBS患者における腸内細菌叢の異常(ディスバイオシス)や変化した腸の運動性が、寄生虫の定着を容易にするのでしょうか8
  3. ブラストシスチスが単にIBSを「模倣」しているのか? これは重要な第三の可能性です。患者はIBSと誤診されているだけで、実際には瓜二つの症状の根本原因は治療可能な寄生虫感染症である可能性があります15

治療からの証拠は非常に示唆に富んでいます。研究によれば、ブラストシスチスに対する抗寄生虫薬治療が成功した後、IBS患者の症状が大幅に軽減または完全に消失したと報告されています8。5年間の「IBS」歴を持つ男性がメトロニダゾールで治癒したという症例報告は、その強力な一例です15

日本の読者にとって重要な点は、ブラストシスチスが全てのIBS症例の原因であるということではなく、それがIBSを模倣する治療可能な疾患を代表するということです。これは、自分の状態は慢性的で、治癒ではなく管理しかできないと告げられてきた患者にとって、認識を覆す概念です。これにより、難治性のIBS症状を持つ患者にとっての問題が再構築されます。単に症状を管理するのではなく、完治につながる可能性のある診断検査(ブラストシスチス検査)を受けるという選択肢が開かれるのです。

表1:症状の比較:ブラストシスチス感染症 vs. 過敏性腸症候群(IBS)

この表は、診断上のジレンマを視覚的に示しています。症状を並べて比較することで、なぜブラストシスチス感染症がIBSと誤診されうるのかが明確になり、症状のみに頼るのではなく、特異的な診断検査の重要性が強調されます。

症状・特徴 ブラストシスチス感染症 過敏性腸症候群(IBS)
腹痛・不快感 一般的2 中核症状、しばしば排便に関連29
下痢 一般的、水様性のこともある2 一般的(IBS-D型)29
便秘 報告あり13 一般的(IBS-C型)29
下痢と便秘の交互 報告あり13 一般的(IBS-M型)29
腹部膨満・鼓腸 非常に一般的2 非常に一般的29
倦怠感 報告あり8 しばしば関連
根本原因 単細胞寄生虫による感染症 明確な器質的異常のない腸の機能障害
治癒の可能性 あり(寄生虫の駆除による)13 なし(慢性的な症状管理)

2.3. ブラストシスチスのサブタイプ:病原性を解明する鍵か?

SSU rRNA遺伝子の分子解析(PCR)によって同定される遺伝的サブタイプ(STs)の概念は、極めて重要です5。現在までに少なくとも17のSTが知られており、そのうちST1からST9までがヒトの感染に最も関連が深いとされています4

主要な仮説は、サブタイプによって病原性が異なるというものです7。いくつかの研究では、ST1、ST2、ST3が症状やIBSと関連づけられています7。特にST1は下痢型のIBSと関連があるとされています8。他のサブタイプは、無症状の共生生物である可能性が高いかもしれません7

世界的に見ると、ST1、ST2、ST3、ST4がヒトの感染の90%以上を占めています35。ST3はヒトで最も一般的に見られるサブタイプであり、ヒトからヒトへの効率的な伝播を示唆しています5。ST1とST2も非常に一般的で、しばしば人獣共通感染症と関連しています5

サブタイプ分類は、疫学と臨床実践の橋渡しをします。それは、なぜあるブラストシスチス感染者が病気になる一方で、別の感染者は無症状なのかを説明するための科学的枠組みを提供します。これにより、議論は一般的な「論争」から、具体的で検証可能な仮説へと移行します。ブラストシスチスの診断と治療決定の未来は、単なる検出だけでなく、日常的なサブタイプ分類に依存するようになるでしょう。これは、この感染症の管理における「次なるフロンティア」と見なされています。奈良女子大学の吉川尚夫氏のような日本の研究者による、ブラストシスチスの遺伝学、多様性、人獣共通感染の可能性に関する研究は、重要な地域的科学的文脈を加えています24


第3部:日本における診断と治療

このセクションでは、感染症の診断と治療に関する実践的で行動可能な情報を提供し、可能な限り日本の医療制度に合わせて調整します。

3.1. 診断プロセス:顕微鏡から遺伝子検査まで

検査は、持続的で原因不明の消化器症状、特に下痢やIBS様症状を持つ患者、とりわけ最近の旅行歴や動物との接触といった危険因子がある場合に検討されるべきです9

主要な診断方法は糞便検査です28

  • 伝統的な方法:糞便の直接鏡検法やトリクローム染色法は古典的な手法です1。しかし、これらの方法は感度が低い可能性があり、寄生虫の一部の形態(嚢子など)は特定が難しく、見逃されることがあります2。検出率を高めるためには、複数の糞便検体(少なくとも3検体)を採取することが推奨されます39
  • 現代的な方法(標準検査):PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法に基づく検査は、現在、最も感度と特異性が高い診断ツールと見なされています5。これにより、糞便から直接、低濃度の寄生虫DNAでも検出でき、さらに重要なことに、増幅されたDNAの塩基配列を解読することで、特定のサブタイプ(ST)を同定することが可能です5

日本の臨床現場では、PCRが標準検査であるにもかかわらず、伝統的な鏡検法も依然として広く用いられています。ある日本の症例報告では、グラム染色からでも疑いが生じ、より特異的な検査につながったことが強調されています21。日本の患者は、地域の医療機関に相談することができ、金沢大学などの専門的な検査室では、ブラストシスチスを含む寄生虫検査サービスが提供されています40

診断における「最良の実践」(サブタイプ分類を伴うPCR)と、多くの診療所での「一般的な実践」(鏡検法)との間には、大きな隔たりがあります。患者は鏡検法で陰性の結果を受け取り、寄生虫が原因ではないと結論づけるかもしれませんが、研究によればこの方法はPCRなら検出できる感染を見逃す可能性があることが示されています2。したがって、患者は、鏡検法の結果が陰性であってもそれが最終的なものではなく、症状が続く場合はより感度の高いPCR検査の可能性について医師に尋ねるべきであることを知っておくべきです。

3.2. いつ治療が必要か?現在の医学的見解

治療の決定は議論の的であり、非常に個別化されます1

  • 無症状の保菌者:メイヨー・クリニックやCDCなどの国際機関が支持する一般的なコンセンサスは、症状のない人は治療を必要としないというものです12。日本の古い見解もこれに一致しています20
  • 症状のある患者:治療は通常、以下の場合にのみ検討されます:
    • 患者が持続的で重大な症状(例:下痢、腹痛)を呈している13
    • 糞便中にブラストシスチスが同定されている(理想的には多数だが、これには議論がある)13
    • 最も重要なこととして、細菌、ウイルス、または他の寄生虫など、症状を引き起こす他の潜在的な原因が除外されている16

治療の決定は、寄生虫の存在そのものよりも、原因不明の症状が存在することに大きく依存します。寄生虫は、除外診断のプロセスを通じて「最も可能性の高い容疑者」となります。これは患者の期待を管理し、もし共存する別の病原体が真の犯人であった場合に不必要な抗生物質の使用を防ぎます。

3.3. 治療の選択肢とその有効性

メトロニダゾール(フラジール)は、症状のある感染症に対して最も多く引用され、第一選択薬とされています1。日本の症例報告でも、メトロニダゾールによる治療成功例が報告されています21

その他、以下を含む様々な抗生物質や抗原虫薬が使用されます:

  • チニダゾール(チンダマックス)28
  • トリメトプリム・スルファメトキサゾール(バクタ、セプトラ)12
  • ニタゾキサニド(アニリア)、一部の研究で良好な有効性が示されている23
  • パロモマイシン5

治療反応は非常に様々であり、これらの全ての薬剤で治療失敗が報告されていることに注意することが重要です1。これは一部の寄生虫株における薬剤耐性や、より耐性の強い異なるサブタイプの存在による可能性があります5。治療成功率のばらつきは、寄生虫の遺伝的多様性のもう一つの直接的な結果です。これは、将来の治療が画一的なものではなく、サブタイプ分析によって導かれることを示唆しています。

CDCのガイダンスに基づき、特定の脆弱な集団に対する具体的な警告が必要です:

  • 妊娠中:メトロニダゾールはカテゴリーBに分類されますが、その使用には議論があり、通常は妊娠初期を避けます。トリメトプリム・スルファメトキサゾールはカテゴリーCであり、出産間近の使用は避けるべきです23
  • 授乳中:授乳期間中のこれらの薬剤の使用は、危険性と利益を慎重に考慮する必要があります23
  • 小児:全ての薬剤について、幼児における安全性は確立されていません23

表2:症状のあるブラストシスチス感染症に対する主な治療選択肢

この表は、複雑な治療情報を構造化し、明確かつ実践的に要約したもので、患者が医療提供者と選択肢を話し合う際の優れた参考資料となります。

薬剤名(一般名/商品名) 代表的な成人向け用法・用量 薬剤分類 主な注意点と有効性
メトロニダゾール (フラジール) 500-750 mg、1日3回、10日間経口投与23 抗生物質/抗原虫薬 第一選択薬。しかし、治療失敗や耐性が報告されている1
チニダゾール (チンダマックス) 潜在的な選択肢として挙げられる28 抗生物質/抗原虫薬 メトロニダゾールと類似し、有効な可能性がある。
トリメトプリム・スルファメトキサゾール (バクタ、セプトラ) 160mg TMP/800mg SMX、1日2回、7日間経口投与41 合剤抗菌薬 代替選択肢。妊娠中は注意が必要(カテゴリーC)23
ニタゾキサニド (アリニア) 500 mg、1日2回、3日間経口投与23 抗原虫薬 一部の研究で、生物の駆除と症状改善に良好な効果が示されている41
パロモマイシン 潜在的な選択肢として挙げられる5 アミノグリコシド系抗生物質 腸管内で作用し、吸収は少ない。

第4部:行動計画:予防と管理

この最終セクションでは、読者が感染を予防し、診断された場合に効果的に健康を管理するための、明確で実行可能なステップを提供します。

4.1. 日常生活における予防策

中心的な原則は衛生です。最善の予防策は、糞口感染経路を避けるための良好な個人衛生と食品衛生の実践です10

  • 手洗い:特にトイレの後、おむつ交換後、食事の準備や食べる前、動物と接触した後は、石鹸と水で頻繁かつ徹底的に手を洗うことを強調します12
  • 食品と水の安全
    • 家庭で:全ての新鮮な果物や野菜は食べる前によく洗い、可能であれば皮をむきます16
    • 旅行中(特に高リスク地域へ):これは日本の読者にとって重要な点です。「沸かす、調理する、皮をむく、さもなければ忘れる」というルールに従います9。煮沸していない水道水(氷も含む)、低温殺菌されていない乳製品、生または加熱不十分な肉、露店の食べ物は避けます9。飲用や歯磨きにはボトル入りの水を使用します10

4.2. 患者の方へ:医師の診察に備える方法

効果的な診察のためには、事前の準備が重要です。以下の点を参考にしてください。

  • 症状日記をつける:症状が何であるか、いつ発生するか、重症度はどの程度か、何が症状を良くしたり悪化させたりするように見えるかを詳細に記録します28。これはIBSとの重複があるため特に重要です。
  • 収集すべき情報:医師のために重要な情報をリストアップします28
    • 最近の旅行歴、特に発展途上国への旅行。
    • 動物との接触(ペット、家畜)。
    • 服用中の全ての薬とサプリメント。
    • その他の健康状態。
  • 質問リストを用意する:医師に尋ねるための質問例を提供します。
    • 「私の症状は、ブラストシスチスのような寄生虫が原因である可能性はありますか?」
    • 「私に糞便検査は適していますか?どの種類の検査(鏡検法またはPCR)が使用されますか?」
    • 「もし検査で陽性だった場合、治療の選択肢とその危険性・利益は何ですか?」
    • 「IBSと診断されたが治療に反応しない場合、ブラストシスチスの検査を受けるべきですか?」(これは重要な行動喚起点です)。

4.3. 将来の展望:ブラストシスチス研究の行方

ブラストシスチスを理解する未来は、遺伝子研究にあります。サブタイプ分析は、特定の株を疾患と決定的に結びつけ、治療結果を予測し、伝播経路を理解するための鍵となるでしょう7

ブラストシスチスが私たちの腸内にいる他の何兆もの細菌とどのように相互作用するかについての新たな研究も重要です。その役割は、個人の全体的な健康状態や腸内微生物叢の構成に依存する可能性があります6

科学的な疑問は残りますが、個人は衛生を通じて身を守り、持続的な症状に対して適切な医療を求めるための具体的なステップを踏むことができます。読者は、医療提供者と共にこの複雑なテーマを乗り越えることができる、知識を持ったパートナーとして見なされるべきです。この謎めいた寄生虫の残された謎を解明するために尽力している、国内外の研究者の継続的な努力に敬意を表します19


よくある質問

ブラストシスチスに感染したら、必ず症状が出ますか?

いいえ、必ずしもそうではありません。実際、ブラストシスチスを保有している人の多くは全く症状がありません9。これを「無症候性キャリア」と呼びます。症状が出るかどうかは、感染したブラストシスチスのサブタイプ(遺伝的な型)、個人の免疫状態、腸内環境などが関係していると考えられています7

日本に住んでいますが、感染する危険性はありますか?

日本のような衛生環境が整った国での市中感染の危険性は非常に低い(有病率0.5-1%)とされています5。しかし、危険性がゼロというわけではありません。主な危険因子は、衛生状態が不十分な海外地域への旅行、そして動物(ペットや家畜)との接触です49。特に海外旅行から帰国後に原因不明の消化器症状が続く場合は、感染を疑う理由の一つになります。

過敏性腸症候群(IBS)と診断されていますが、ブラストシスチスの検査を受けるべきですか?

これは非常に重要な質問です。多くの研究で、IBS患者は健常者よりもブラストシスチスの保有率が高いことが示されています8。もしあなたのIBS症状が標準的な治療に反応しない場合、その症状が実際には治療可能なブラストシスチス感染症によって引き起こされている(あるいは悪化している)可能性があります。この可能性について、主治医と相談し、糞便検査を検討する価値はあるかもしれません15

検査で陽性でしたが、症状がありません。治療は必要ですか?

現在の医学的なコンセンサスでは、症状がない場合は治療は不要とされています1220。不必要な抗生物質の使用は、薬剤耐性の問題や腸内環境への影響などの危険性を伴うため、利益が危険性を上回る場合にのみ治療が検討されます。治療は、症状があり、かつ他の原因が除外された場合に限られるのが一般的です16


結論

ブラストシスチスは、単なる一つの寄生虫ではなく、遺伝的に多様な種の集合体であり、その臨床的重要性は依然として活発な研究分野です。かつては無害と見なされていましたが、現在では、特定の条件下で、特に特定のサブタイプに感染した場合に、下痢、腹痛、腹部膨満などの持続的な消化器症状を引き起こす可能性のある「日和見病原体」として認識されつつあります。特に注目すべきは、その症状が過敏性腸症候群(IBS)と酷似しており、難治性のIBSと診断された患者の中に、実は治療可能なブラストシスチス感染症が隠れている可能性があることです。

日本における保有率は低いものの、海外旅行や動物との接触は誰にとっても関連のある危険因子です。原因不明の消化器症状に悩む方、特にIBSの治療に難渋している方は、この寄生虫の可能性を念頭に置き、医師に相談することが重要です。診断技術、特にPCR法の進歩は、より正確な診断と、将来的にはサブタイプに基づいた個別化治療への道を開いています。

最終的に、ブラストシスチスをめぐる謎は完全には解明されていませんが、私たちはもはや暗闇の中にいるわけではありません。衛生的な予防策を講じ、症状があれば積極的に医療機関を受診し、正しい情報を得て医師と協力することで、この複雑な健康問題に効果的に対処することが可能です。

免責事項本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。健康上の懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

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