「脳下垂体腺腫とは何か?患者の健康への影響を解説」
脳と神経系の病気

「脳下垂体腺腫とは何か?患者の健康への影響を解説」

はじめに

脳内に存在する下垂体(かすいたい)は、体内のさまざまなホルモンバランスを司る重要な内分泌腺の一つです。この下垂体にできる腫瘍が下垂体腫瘍(以下、本記事では「下垂体腫瘍」あるいは「下垂体腺腫」と呼ぶ場合があります)です。下垂体は脳の奥深くに位置しているため、腫瘍が発生しても初期にははっきりした症状が出にくいこともあります。しかし、腫瘍の性質や大きさ、分泌するホルモンの種類や量などによっては、頭痛や視野障害、ホルモン異常(生殖機能低下や月経異常、性欲低下など)を引き起こすことがあります。下垂体腫瘍の多くは良性であり、いわゆるがん(悪性腫瘍)ではありません。ただし、脳内の大切な構造物に近接しているため、腫瘍の大きさが増すと周辺組織を圧迫して多彩な症状をもたらす可能性があり、注意が必要です。

免責事項

当サイトの情報は、Hello Bacsi ベトナム版を基に編集されたものであり、一般的な情報提供を目的としています。本情報は医療専門家のアドバイスに代わるものではなく、参考としてご利用ください。詳しい内容や個別の症状については、必ず医師にご相談ください。

本記事では、下垂体腫瘍とは何か、どのような症状や原因が考えられるのか、そして治療法や日常生活で気をつけることなどを、できるだけ詳細に解説します。さらに、近年(過去4年以内)に発表された国内外の信頼性の高い研究の知見を適宜紹介しながら、最新の情報を踏まえて下垂体腫瘍の理解を深められるよう努めます。ただし、ここで述べる内容はあくまでも医療・健康情報の参考であり、実際の診断・治療には専門の医師の判断と指導が不可欠です。何らかの症状や疑いがある場合は、早めに医療機関を受診し、専門家に相談するようにしてください。

専門家への相談

下垂体腫瘍に関しては、脳神経外科や内分泌内科が主な診療科となります。とくに、視野障害が疑われる場合には眼科的な評価も必要です。以下のような医療機関・専門家が主に関わります。

  • 脳神経外科:下垂体周辺の神経解剖に精通しており、腫瘍が大きい場合や外科的治療が考慮される場合に対応します。
  • 内分泌内科:ホルモン分泌の異常を精密に評価し、薬物療法の管理を行います。
  • 眼科:視野検査を行い、下垂体腫瘍による視交叉付近への圧迫があるかどうかを評価します。

それぞれの専門家は、以下に挙げる研究やガイドラインなど国際的にも認められたエビデンスを参考に診療を行っています。下垂体腫瘍の診断・治療はいくつかの診療科が連携することが多いため、総合病院や大学病院など、複数の診療科が協力できる体制を整えた医療機関を受診することが望ましいでしょう。

下垂体腫瘍とは

定義

下垂体腫瘍(英語ではPituitary TumorsあるいはPituitary Adenomasなどと呼ばれます)は、脳の下垂体部分に発生する腫瘍の総称です。下垂体にはホルモンを分泌する複数の細胞が存在し、身体のさまざまな生理機能(成長、代謝、生殖機能、甲状腺ホルモンや副腎皮質ホルモンの制御など)を調節しています。腫瘍が発生すると、下垂体からのホルモン分泌量が過剰になる場合や、逆に低下する場合があります。あるいは、腫瘍そのものが大きくなり周囲の視神経や脳構造を圧迫して、頭痛や視野の欠損などが生じることもあります。

下垂体腫瘍の多くは良性であり、悪性(がん)になることは稀とされています。とはいえ、腫瘍が大きく成長し、周辺組織を物理的に圧迫することで症状が表れることがあるため、腫瘍のサイズやホルモンの過剰分泌などに注目しながら慎重に評価する必要があります。2022年に発表された内分泌病理学の研究(Asaらによる報告。詳細は文末の参考文献を参照)でも、下垂体腫瘍の多くは良性であるが、病理学的には腫瘍細胞の増殖度合いなどがきわめて多様であり、症例ごとに治療戦略を立てる意義が強調されています。

発生頻度

下垂体腫瘍は人口の一定割合で偶然発見されることがあります。画像検査技術の進歩により、無症状でもMRIやCT検査を受けた際に偶然見つかるケースが増えました。こうした無症状で偶然みつかるものをピツイタリ(Pituitary)偶発腫瘍、あるいは一般的に“下垂体インシデンタローマ”と呼ぶこともあります。2021年以降の欧米の大規模研究や日本国内の観察研究でも、無症状の下垂体腫瘍が見つかる割合は増加傾向にあると報告されています。

主な分類

下垂体腫瘍はしばしばホルモン分泌の有無によって大きく2つに分けられます。

  • 機能性腫瘍(ホルモン産生性腫瘍):成長ホルモンやプロラクチン、ACTHなどの過剰分泌による症状が目立つ
  • 非機能性腫瘍(ホルモン非産生性腫瘍):ホルモン分泌の異常よりも腫瘍増大による圧迫症状が目立つ

また、サイズによっても区別され、直径1cm以上の場合をマクロアデノーマ、1cm未満の場合をマイクロアデノーマと呼びます。腫瘍の大きさは治療方針を決定する際に非常に重要な指標となります。

症状・徴候

下垂体腫瘍の症状の特徴

下垂体腫瘍の症状は、腫瘍のサイズとホルモン分泌の状態によって異なります。具体的には以下のような症状が挙げられます。

  • 頭痛
    腫瘍の拡大や周辺組織への圧迫によって起こることが多いです。鈍い頭痛から強い頭痛まで程度はさまざまです。
  • 視野障害・視力低下
    下垂体は視神経交叉のすぐ下に位置しており、腫瘍が拡大すると両耳側半盲(左右の視野の外側が見えにくくなる)や視力低下、複視などが起きることがあります。とくにマクロアデノーマで多くみられます。
  • ホルモン異常による症状
    • プロラクチン産生腫瘍の場合:女性であれば月経異常や無月経、乳汁漏出などが起こりやすく、男性では性欲低下や勃起不全などが見られる場合があります。
    • 成長ホルモン産生腫瘍(先端巨大症など):手足や顎の異常な肥大、顔貌の変化、高血圧や糖尿病を合併することもあります。
    • ACTH産生腫瘍(クッシング病など):満月様顔貌(ムーンフェイス)、中心性肥満、皮膚の菲薄化や赤色皮下出血斑(皮膚の伸展での線状斑)などが生じます。
  • 下垂体機能低下症
    腫瘍が下垂体全体を圧迫・破壊すると、逆にホルモンが不足(副腎皮質刺激ホルモンや甲状腺刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンなどの分泌不全)して慢性的なだるさ、低血圧、低血糖、疲労感などがみられることがあります。
  • 急性の症状(下垂体卒中)
    下垂体腫瘍内部で出血や梗塞が起こり、急激に頭痛や視野障害、意識障害が生じることがあります。これは下垂体卒中と呼ばれ、緊急処置が必要です。

これらの症状は、下垂体腫瘍以外の疾患でも起こりうるため、自己判断は禁物です。少しでも疑わしい症状がある場合には医療機関を受診し、専門医の診察や検査を受けましょう。

受診の目安

  • 家族に下垂体腫瘍の既往歴がある場合
    一部には遺伝的素因が関与するタイプも存在するため、家系内に同様の疾患がある方は症状が軽微でも早めに受診することが推奨されます。
  • 月経異常や性機能低下、乳汁漏出などの内分泌症状がある場合
    原因不明の内分泌異常が持続する場合には下垂体腫瘍の可能性が否定できません。
  • 原因不明の持続性頭痛、視野の異常を感じる場合
    長引く頭痛、視界の欠け、視力低下、物が二重に見えるなどがある場合には、早急に医療機関へ相談してください。

原因

下垂体腫瘍が生じるメカニズム

下垂体腫瘍は、なぜ発生するのかが明確にわかっていない部分も多くあります。しかし、近年の研究からは、一部の腫瘍において遺伝子変異細胞増殖シグナルの異常が存在することが確認されています。たとえば、下垂体腫瘍に関連する遺伝性疾患として知られる多発性内分泌腺腫症1型(MEN1)では、MEN1遺伝子の変異によりさまざまな内分泌腺に腫瘍が発生することがわかっています。

また、2021年以降の分子生物学的研究では、下垂体腺腫の細胞内での特定の遺伝子変異やエピジェネティクス(遺伝子発現制御)の異常が蓄積していく過程が少しずつ解明されつつあります。ただし、これらすべての病態解明には至っていないため、多因子的な要因(環境因子やストレス、生活習慣、加齢など)も複合的に作用している可能性が指摘されています。

リスクファクター

  • 加齢
    下垂体腫瘍は高齢者に多い傾向がありますが、若い世代にも発生するケースがあります。
  • 家族性要因(MEN1など)
    遺伝性疾患を抱えている場合や、近親者に下垂体腫瘍の既往がある場合にはリスクがやや高まる可能性があります。

上記以外にも、生活習慣や食習慣、環境因子などさまざまな背景因子が複雑に関与していると考えられますが、現段階では明確な予防法が確立されているわけではありません。

診断

主な診断方法

  1. 血液検査・尿検査
    ホルモン分泌量の測定によって、下垂体腫瘍が機能性か非機能性かを判断し、さらにどのホルモンが過剰もしくは不足しているのかを調べます。たとえばプロラクチン、成長ホルモン、ACTH、甲状腺刺激ホルモンなどを測定します。
  2. 画像検査(MRI、CT)
    下垂体腫瘍の有無や大きさ、隣接する組織との位置関係を明確に把握します。とくにMRIは軟部組織の描出能力が高く、下垂体および周辺組織を詳細に確認できるため、診断において重要な検査となっています。
  3. 視野検査
    腫瘍が視神経交叉を圧迫しているかどうか、視野のどの部分に障害があるかを確かめるために行われます。
  4. 内分泌負荷試験
    グルコース負荷試験(成長ホルモンに関連)、CRH刺激試験(ACTH分泌異常の評価)、TRH刺激試験(甲状腺刺激ホルモンなど)といった各種負荷試験が行われ、ホルモン分泌動態をより詳しく評価します。

これらの検査結果を総合的に判断して、下垂体腫瘍の大きさや機能性の有無、周辺組織への影響などを把握し、治療方針を決定します。

治療

治療方針の概要

下垂体腫瘍の治療は、腫瘍の大きさホルモン分泌の状態患者さんの症状によって異なります。大きく分けると以下の選択肢があります。

  1. 経過観察
    症状がほとんどなく、腫瘍のサイズが小さい(マイクロアデノーマ)場合は、定期的なMRI検査やホルモン検査を行いながら様子を見ることがあります。
  2. 薬物療法
    • プロラクチン産生腫瘍:ドパミン作動薬(ブロモクリプチンなど)が第一選択になる場合が多いです。腫瘍の縮小やプロラクチン値の低下が期待できます。
    • 成長ホルモン産生腫瘍:ソマトスタチンアナログ製剤やGH受容体拮抗薬を使用する場合があります。
    • クッシング病(ACTH産生腫瘍):ステロイド合成阻害薬や副腎切除など、複数の治療アプローチが検討されます。
  3. 手術療法
    • 経蝶形骨洞アプローチ(経鼻的手術):鼻腔から内視鏡を挿入し、蝶形骨洞を経由して下垂体腫瘍を摘出する方法です。近年では内視鏡技術が進歩し、多くの下垂体腫瘍がこの方法で切除可能となっています。2021年にNeurosurgery誌に掲載されたGergesらの大規模報告(約1000例の経鼻的内視鏡手術の経験)では、高い摘出率と比較的良好な安全性が示され、視野障害などの合併症も大幅に改善が見られたと報告されています。
    • 開頭術:腫瘍が巨大で経鼻的アプローチが困難な場合や、硬膜外へ広範に浸潤している場合などは開頭術が選択されることがあります。
  4. 放射線治療(定位放射線治療を含む)
    手術や薬物療法だけでは十分な効果が得られない場合や、再発・残存腫瘍がある場合に放射線治療を検討します。近年はガンマナイフやサイバーナイフといった定位放射線治療によって、正常組織へのダメージを最小限に抑えながら高線量を腫瘍へ集中的に照射することが可能となりつつあります。

治療成績と最新の研究動向

  • 手術成績
    経蝶形骨洞アプローチの技術向上により、多くの下垂体腫瘍で低侵襲かつ合併症の少ない手術が可能になりました。2023年にPituitary誌で報告されたKuoらの研究(アクロメガリー患者における長期的な経蝶形骨洞手術成績を調査した大規模後ろ向き研究)によると、手術後の生化学的寛解率(ホルモン指標の正常化)は非常に高く、術後フォローアップをしっかり行うことで再発リスクを低減できるとされています。
  • 分子標的薬や新規薬剤の開発
    下垂体腫瘍に対する薬物治療では、従来のドパミン作動薬・ソマトスタチンアナログ製剤に加え、近年は分子レベルで腫瘍の増殖やホルモン分泌を抑制する新規薬剤の臨床試験が進められています。ただし、まだ十分なエビデンスが確立されているわけではないため、引き続き研究が待たれます。
  • 放射線治療の改良
    定位放射線治療機器の進歩により、従来よりも正確に狙った箇所へ照射できるため、下垂体や視神経などの重要組織に対する侵襲を軽減しながら腫瘍コントロールを図ることが可能です。

生活習慣とセルフケアのポイント

下垂体腫瘍と日常生活

下垂体腫瘍を抱えていても、症状が軽微な場合は通常の日常生活が送れることが多いです。しかし、以下のような点に注意することで、症状の悪化や合併症のリスクを低減しやすくなります。

  • 定期的な受診・検査
    腫瘍の大きさやホルモン状態は時間とともに変化する可能性があります。定期的にMRIやホルモン値の検査を受け、医師の指示に従って経過を観察することが大切です。
  • 薬の服用管理
    ドパミン作動薬やソマトスタチンアナログ製剤などの薬を処方されている場合、自己判断で休薬や減量を行わず、必ず医師の指示を守って正しく服用を続けてください。
  • ストレスケアと睡眠の確保
    ホルモンバランスを崩さないためにも、十分な休息や質の高い睡眠、適度な運動など、生活リズムを整えることが望ましいです。ストレスが慢性的に高まると、免疫力やホルモン調節機能に悪影響が及ぶ可能性があります。
  • 急性症状の察知
    突然の激しい頭痛や視野欠損、意識障害などが起こった場合には、下垂体卒中を含む重篤な状態が考えられるため、ただちに医療機関を受診してください。

周囲の理解とサポート

下垂体腫瘍によって生じる症状は見た目には分かりにくい場合もあります。たとえば、月経異常や性機能の低下、慢性的な疲労感などは本人にとっては重大な問題でも、周囲の人には理解されにくいことがあります。治療や通院のために仕事や学校を調整しなければならないケースもあるため、家族や職場、学校の協力を得られるよう、自分の状況を適切に伝えることが重要です。

今後の研究動向と展望

近年、下垂体腫瘍の発生メカニズムや遺伝子変異、エピジェネティクスの解明が進みつつあります。2022年にEndocr Pathol誌に掲載されたAsaらの報告では、2021年WHO分類における下垂体腫瘍の診断基準や病理学的特徴がより詳細に定義され、腫瘍の性質をより的確に分類できるようになりました。これにより、将来的にはより個別化された治療(プレシジョン・メディシン)の適用が期待されています。

さらに、定位放射線治療や新規薬物療法に関する臨床試験が国内外で数多く進められており、下垂体腫瘍に対する治療成績は今後ますます向上する見込みです。一方で、ホルモン分泌の微妙なバランスを崩すリスクがあるため、患者さん一人ひとりの状態をよく見極め、メリットとデメリットを慎重に評価して治療を進める必要があります。

注意点と医師への相談のすすめ

  • 下垂体腫瘍は良性であることが多いものの、放置すれば視野障害やホルモン異常が進行する恐れがあります。
  • 早期診断・早期治療が予後改善につながりやすいため、異常を感じた場合はすみやかに医療機関へ相談してください。
  • 家族性の要因や複数の内分泌腺に腫瘍が見られる場合は多発性内分泌腺腫症(MEN1)などが疑われるため、専門家による精密検査が必要となります。
  • 治療後も定期的なフォローアップが必要です。特にホルモン値のコントロールや腫瘍の再発確認を行うため、医療スタッフとの連携を大切にしましょう。

おすすめのセルフチェック項目

  • 視野に異常はないか(新聞の文字が読みづらい、視野が欠ける感じがするなど)
  • 月経周期に乱れはないか(女性の場合)
  • 乳汁漏出や性欲低下がないか
  • 手足や顎、顔つきに変化はないか(成長ホルモン過剰の疑い)
  • 血圧や血糖値の急な変動はないか
  • 慢性的な倦怠感、疲労感が持続していないか

このような症状が続いたり、気になる方は専門の医師に相談してみましょう。

医師に相談すべきタイミング

  • 原因不明の頭痛が持続・悪化するとき
  • 急に視力が落ちたり、視野が変化するとき
  • 月経異常や不妊、性欲低下などの症状が顕著なとき
  • 家族に同様の病歴がある場合

治療後のフォローアップと再発予防

下垂体腫瘍の治療後は、再発リスクの有無やホルモンバランスの崩れなどを早期に発見するために、定期的な画像検査(MRIなど)ホルモン検査が欠かせません。手術で腫瘍を切除したとしても、完全にすべての腫瘍細胞を除去できないケースや、新たに腫瘍が発生する可能性もまったく否定できないためです。特にホルモン過剰分泌型(機能性腫瘍)の場合は、術後もホルモン値が正常に戻ったかどうかを確認し、必要に応じて薬物療法を継続する場合があります。

さらに、経過観察のなかで、疲れやすさや倦怠感、低血圧などの症状が出現・増悪した場合は、下垂体機能低下症(副腎皮質刺激ホルモンや甲状腺刺激ホルモンなどの不足)が進行している可能性もあるため、すみやかに主治医へ相談しましょう。

患者さんへのメッセージ

  • 下垂体腫瘍は総じて良性のことが多く、適切な治療を受ければ日常生活をほぼ問題なく送れるケースが多いです。
  • しかし、見落とすと重篤な視野障害やホルモン異常を引き起こす可能性があるため、疑わしい症状があれば早期に受診し、専門家の診断を受けることが大切です。
  • 生活習慣の見直しや定期検診を通じて、長期的な健康管理を心がけましょう。ホルモンのバランスが維持されると体調も安定しやすくなります。
  • 本記事はあくまで参考情報であり、最終的な判断や治療方針は主治医と十分に相談して決定してください。健康維持のためには、自己判断だけでなくプロの助言を取り入れることが安全かつ有効です。

免責事項と受診のすすめ

本記事で取り上げた内容は、健康情報として読者の皆様に理解を深めていただくことを目的としています。これは医療の専門家による公式の診療指針・診断・治療行為を代替するものではありません。実際の病気の有無の判断や治療の実施については、必ず医師や薬剤師、専門医療機関と相談のうえで決定してください。特に下垂体腫瘍のようにホルモンバランスや脳神経機能が関係する疾患は、専門家の検査・診断・治療指導が極めて重要です。自己判断での薬の服用中断や過度の生活習慣変更は危険を伴う可能性があることをご理解ください。

参考文献

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  8. Kuo CH, Chen JC, Chuang CC, et al. Biochemical Remission Rates After Transsphenoidal Surgery in Acromegaly: A Long-Term Retrospective Cohort Study. Pituitary. 2023;26(2):221-230. doi:10.1007/s11102-023-01259-0
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